JPH06333883A - 化合物半導体の選択ドライエッチング方法,および半導体装置の製造方法 - Google Patents

化合物半導体の選択ドライエッチング方法,および半導体装置の製造方法

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JPH06333883A
JPH06333883A JP5225673A JP22567393A JPH06333883A JP H06333883 A JPH06333883 A JP H06333883A JP 5225673 A JP5225673 A JP 5225673A JP 22567393 A JP22567393 A JP 22567393A JP H06333883 A JPH06333883 A JP H06333883A
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etching
gas
compound semiconductor
layer
ingaas
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JP5225673A
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Shinichi Miyakuni
晋一 宮国
Takeshi Kuragaki
丈志 倉垣
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面モフォロジーが良好で、かつ低ダメージ
なIn系化合物半導体のエッチング方法を得る。また、
Alを含有する下地化合物半導体に対してAlを含有し
ない上地化合物半導体を、高い選択比でエッチングする
方法を得る。 【構成】 ECRエッチング装置を用い、Cl2 ガスを
Heガスで4倍以上に希釈し、かつそれぞれの分圧を
2.0×10-4Torr以下としたCl2 /He混合ガ
スを用いて、GaAs基板上のInGaAsのエッチン
グを行う。また、Cl2 ガスをHeガスで4倍以上に希
釈し、Cl2 ガスの3.0%以下のO2 ガスを添加し、
ガス圧力を5.0×10-4Torr以下としたCl2 /
He/O2 混合ガスを用いて、InGaAs/AlGa
As,GaAs/AlGaAsヘテロ構造の選択エッチ
ングを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は化合物半導体の選択ド
ライエッチング方法に関し、特にECR(Electron Cyc
lotron Resonance) エッチング装置を用いて、Cl2 /
He混合ガス,あるいはCl2 /He/O2 混合ガスに
より、化合物半導体を効果的にドライエッチングするエ
ッチング方法に関するものであり、さらにオーミック電
極のコンタクト層として、InGaAs層を有する半導
体装置を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】AlGaAs/GaAs系HBT(Hete
rojunction Bipolar Transistor)は、超高速・高電流駆
動能力を有するため、多くの分野で開発が行われてお
り、既に超高速デジタルICや高効率・高出力電力増幅
器などで優れた性能が報告されている。HBTの基本構
造は〔表1〕に示すとおりであるが、
【0003】
【表1】
【0004】HBTの高性能化を図る上で重要な要素技
術であるエミッタメサ形成プロセスを改善するには、再
現性の乏しいウエットエッチングに代わって制御性の高
いドライエッチングの適用が必要である。しかし、従来
のRIEやRIBEによるエッチングは高エネルギーイ
オンによるダメージがデバイス特性を劣化させるという
問題があった。また、InGaAsのようなIn系化合
物に対して、近年CH4/H2 ガスを用いることによ
り、Cl2 ガスでエッチングした場合とは対照的に良好
なモフォロジーが得られることが報告されているが、こ
の場合には、水素によるキャリアの不活性化が深刻な問
題になっている。
【0005】即ち、従来、In系化合物半導体のエッチ
ングにおいては、塩素系や炭化水素系ガスを使用したR
IE(Reactive Ion Etching) やRIBE(Reactive I
on Beam Etching)によりエッチングを行っている。しか
し、これらの方法では被エッチング物に入射するイオン
のエネルギーが、その発生方式からして高いため、In
系化合物半導体の受けるダメージが大きい。特に塩素系
ガスを使用した場合、被エッチング材であるIn系化合
物半導体の表面モフォロジーの良好な形状を得ることは
困難である。また、炭化水素系ガスを用いてエッチング
を行った場合、被エッチング材であるIn系化合物半導
体の表面モフォロジーの良好な形状を得ることが可能で
あるが、実デバイスに適用した際に、炭化水素系ガスを
用いているため、水素によるキャリアの不活性化が生じ
てしまうこととなる。
【0006】また、GaAs/AlGaAsヘテロ構造
の選択ドライエッチングには、SF6 /Cl2 ,SiF
4 /SiCl4 等の塩素系/フッ素系混合ガスが用いら
れてきた。また、InGaAs/InAlAsヘテロ構
造の選択ドライエッチングに関してはCH3 Brガスに
よる光エッチングが考案されているのみであり、プラズ
マエッチングによる選択エッチングについてはこれまで
例がない。
【0007】また、図15は従来の半導体装置の製造方
法における、各工程における断面図を示している。図に
おいて、21は半絶縁性GaAs基板、22はアンドー
プGaAs層、23はn型AlGaAs層、24はn型
InGaAs層、25は第1のレジスト、26は第2の
レジスト、27はソース,ドレイン電極、28はゲート
電極、29はInGaAs層24をエッチングすること
により、生じた底面の荒れである。
【0008】以下、各製造工程について説明する。ま
ず、半絶縁性GaAs基板21上に、MOCVD法によ
り、アンドープGaAs層22,n型AlGaAs層2
3,n型InGaAs層24を順次形成する。この時、
InGaAs層24はGaAs層22,およびAlGa
As層23に格子整合しないため、表面のモフォロジー
は悪くなる。さらに、図15(a) に示すように、第1の
レジスト25を塗布した後、パターニングする。
【0009】次に、上記第1のレジスト25をマスクと
して、Cl系ガスを用いたドライエッチング、又は例え
ば酒石酸:過酸化水素溶液を用いたウェットエッチング
により、InGaAs層24をエッチングする(図15
(b) )。この時、上記InGaAs層24と上記n型A
lGaAs層23は、エッチングレートに有意差がない
ため、エッチング後に露出した上記n型AlGaAs層
23の表面は荒れてしまう。さらに、上記n型AlGa
As層23をCl2 系ドライエッチング、又は、例えば
NH4 OH:H2 O2 を用いたウェットエッチングによ
りエッチングし、リセス30を形成する(図15(c)
)。次に、上記第1のレジスト25を除去し(図15
(d) )、第2のレジスト26を塗布した後、これをパタ
ーニングする(図15(e) )。
【0010】次に、上記n型AlGaAs層23に対し
てショットキ接合をなす金属、例えばTi/Mo/Au
を、蒸着後リフトオフすることにより、ソース,ドレイ
ン電極27を、及び上記リセス30内にゲート電極28
を形成する。この時、前記ゲート電極28は荒れたエッ
チング底面29上に形成されてしまう(図15(f) )。
この後、所定の工程を経て、半導体装置を製造する。
【0011】ここで、この例では、ソース,ドレイン電
極27とゲート電極28を同一金属多層膜で同時に形成
しているが、これらは、各々異なる金属膜を別工程で形
成するようにしても問題はない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来のI
n系化合物半導体のエッチング方法においては、表面モ
フォロジーが良好で、かつ低ダメージにてIn系化合物
半導体のエッチングを行うことは困難であった。
【0013】また、従来の技術では、Alを含有する下
地の化合物半導体に対して、Alを含有しないその上層
の化合物半導体層を、統一的な手段により、選択的にド
ライエッチングすることは困難であった。
【0014】また、従来の半導体装置の製造方法では、
InGaAs層のGaAs層,AlGaAs層に対する
格子不整合による表面の荒れがエッチング後も底面に残
り、その荒れたエッチング面上に電極を形成することに
なり、特性劣化の原因となる。また、エッチング面の荒
れを低減するために、InGaAs層のモフォロジーを
改善する必要があり、In組成を0.5より大きくしに
くい、成長温度に制約を受ける、等の問題があった。
【0015】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、表面モフォロジーが良好で、か
つ低ダメージなIn系化合物半導体のエッチングを行う
ことのできるIn系化合物半導体の選択エッチング方法
を提供することを目的としている。
【0016】またこの発明は、Alを含有する下地の化
合物半導体に対して、Alを含有しない上地の化合物半
導体層を、高い選択性でもってドライエッチングする化
合物半導体の選択ドライエッチング方法を提供すること
を目的とする。
【0017】さらに、この発明は、InGaAs層のI
n組成を0.5より大きくでき、かつ、電極を形成する
エッチング底面の荒れをなくすようにすることのでき
る、半導体装置の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明に係る化合物半
導体の選択ドライエッチング方法は、ECRエッチング
装置を用いて、Cl2 ガスをHeガスで4倍以上に希釈
してCl2 /(He+Cl2 )の比を0.05〜0.2
とし、かつガス圧力を4.0×10-4Torr以下とし
たCl2 /He混合ガスを用いてIn系化合物半導体の
選択エッチングを行うようにしたものである。
【0019】またこの発明にかかる化合物半導体の選択
ドライエッチング方法は、ECRエッチング装置を用
い、Cl2 ガスをHeガスで4倍以上に希釈し、かつC
l2 ガスの30%以下のO2 ガスを添加し、ガス圧力を
5.0×10-4Torr以下としたCl2 /He/O2
混合ガスを用いて、Alを含有する下地の化合物半導体
に対する、Alを含有しない上地の化合物半導体層のエ
ッチングを行うようにしたものである。
【0020】さらに、この発明に係る半導体装置の製造
方法は、GaAsからなる活性層上に、Al組成比0.
2以上のAlGaAs層,及びIn組成比0.5以上の
InGaAs層を順次積層した構造を有する電界効果ト
ランジスタを製造方法において、少なくとも塩素及び酸
素を含むエッチングガスを用いた反応性プラズマエッチ
ングで上記InGaAs層を上記AlGaAs層に対し
て選択的にエッチングする工程と、上記InGaAs層
をマスクとして上記AlGaAs層をエッチングし、リ
セスを形成する工程とを含むことにより、InGaAs
層をAlを含む下地層に対して選択的にエッチングする
において、エッチング底面の荒れを抑制することができ
るようにしたものである。
【0021】
【作用】この発明においては、ECRエッチング装置を
用いることにより低エネルギーのイオンでもって、かつ
Cl2 ガスをHeガスで4倍以上に希釈し、ガス圧力を
4.0×10-4Torr以下としたCl2 /He混合ガ
スを用いて、In系化合物半導体をエッチングすること
により、表面モフォロジーが良好で、かつ低ダメージな
In系化合物半導体のエッチングを行うことが可能とな
る。
【0022】また本発明においては、ECRエッチング
装置を用い、Cl2 ガスをHeガスで4倍以上に希釈
し、Cl2 ガスの30%以下のO2 ガスを添加し、かつ
ガス圧力を5.0×10-4Torr以下としたCl2 /
He/O2 混合ガスを用いてエッチングを行うことによ
り、Alを含有する下地化合物半導体に対して高い選択
性を有するエッチングを行うことが可能となる。
【0023】また、この発明においては、GaAsから
なる活性層上に、Al組成比0.2以上のAlGaAs
層,及びIn組成比0.5以上のInGaAs層を順次
積層した構造を有する電界効果トランジスタを製造する
方法において、Cl2 ,O2の混合ガスを用いてInG
aAs層を、下地のAlGaAs層に対し選択的にエッ
チングするので、In組成比0.5以上のn型InGa
As層の平滑なエッチング面上に電極を形成することが
でき、その際、エッチング面の荒れを低減し、InGa
As層のモフォロジーを改善するために、In組成を
0.5より大きくしにくい、またその成長温度に制約を
受ける、等の問題もない。
【0024】
【実施例】実施例1.以下、この発明の一実施例を図に
ついて説明する。Inを含んだIII −V族化合物半導体
を塩素系ガスでエッチングした場合、表面に不揮発性の
InClx (x=1〜3)が形成されるため、エッチン
グが非常に困難になる。これらのエッチング生成物の脱
離反応を促進するために、高エネルギーイオンによる物
理スパッタリングや、基板昇温による効果について、R
IEやRIBEによるエッチング方法において研究がな
されてきた。しかるに、これらの方法はエッチングによ
るダメージが問題となる。そこで、本発明者らはInC
lx の生成と脱離の均衡を考慮することで、低イオンエ
ネルギーによりInGaAsのエッチングが可能となる
条件について検討した。これらの条件を実現するには、
過剰なInClx の生成を抑制するために、基板に到達
するエッチャントの供給を低減することが効果的である
と考えられる。この条件を満足する方法として、Heの
ような不活性ガスによるCl2 ガスの希釈が挙げられ
る。
【0025】本発明は、In系化合物半導体の選択ドラ
イエッチング方法において、ECRエッチング装置を用
い、かつCl2 ガスをHeガスで4倍以上に希釈してC
l2/(He+Cl2 )の比を0.05〜0.2とし、
ガス圧力を4.0×10-4Torr以下としたCl2 /
He混合ガスを用いて、エッチングを行うものである。
そして、本発明の実施例1における実験では、In系化
合物半導体の典型例としてInGaAsを用い、これに
関するエッチングについて検討を行った。
【0026】図1は本実施例1における実験において用
いたECRエッチング装置を使用し、図1において、1
は主コイル(主磁場コイル)、2は副コイル(補助磁場
コイル)、5は石英窓、6はプラズマ室、7はウエハ、
8は真空排気、9は冷却水、10はRF発振器(13.
56MHz)である。
【0027】本ECRエッチング装置は、主磁場コイル
1と補助磁場コイル2とを有し、補助磁場コイル2を使
用することにより主磁場の発散を制御し、磁力線方向の
磁場勾配を低減することが可能となる。このため、該装
置の径方向に均一なイオン電流密度を得ることが出来
る。本装置に導入されるマイクロ波の発振周波数は2.
45GHzで、プラズマ室6内に形成されるECR共鳴
磁場は875Gに相当する。ウエハ7を保持する基板ホ
ルダにはRF発振器10により13.56MHzのRF
バイアスを印加可能であり、これにより基板7に入射す
るイオンエネルギーを変化させることができる。
【0028】ウエハ7の実験用サンプルには、分子線エ
ピタキシャル法(MBE)で、3インチの半絶縁性Ga
As基板上にInx Ga1-x As(x=0.16)を結
晶成長したもの(図2(a) ,図2(b) )と、InP基板
上にInx Ga1-x As(x=0.53)を結晶成長し
たもの(図3)とを使用した。エッチングマスク(図示
せず)には3000オングストローム厚のWSiを使用
した。エッチングにはCl2 ガスをHeガスで4倍以上
に希釈し、それぞれの分圧を2.0×10-4Torr
(全体でガス圧0.4mTorr)以下としたCl2 /
He混合ガスを用いて実験を行った。主磁場,補助磁場
の強度は径方向のイオン電流密度が均一になる条件とし
て、それぞれ15A,23Aに設定した。上記マイクロ
波(2.45GHz)の電力は200W一定とし、RF
発振器(13.56MHz)のRF電力は0〜20Wま
で変化させた。基板ホルダ7の温度は室温一定とした。
【0029】また、エッチング特性とエッチング中のプ
ラズマ種の関係を調べるために、分光器(OES)を使
用し、エッチング後の表面付着元素分析にはオージェ電
子分光器(AES)を用いた。エッチングにより誘起さ
れるダメージについては、ラマン散乱スペクトルから評
価を行なった。
【0030】図4に、3つの異なるRF電力をパラメー
タとしたInx Ga1-x As(x=0.16)のエッチ
ング速度、及びDCバイアス電圧Vdcの、Cl2 /(H
e+Cl2 )比依存性を示す。ガス圧力0.5mTor
r以下,総ガス流量:10SCCM一定として実験を行
った。なお、エッチング中の基板表面温度は80℃に上
昇している。
【0031】図から基板にRF電力を印加しない状態で
は、Cl2 ガスのみ,即ちCl2 /(He+Cl2 )比
が1.0,では全くエッチングされないが、Cl2 ガス
をHeガスで希釈する,即ちCl2 /(He+Cl2 )
比が小さくなる,につれて、3V程度の低いDCバイア
ス電圧Vdcでもエッチングが可能になることがわかる。
また、RF電力の増加に伴って、即ちRF電力が0W,
6W,20WとなるにつれてCl2 ガスのみでもエッチ
ングが可能になるが、WSiマスクの下部での異常エッ
チングが大きくなる。これは、図2(a) の,Cl2 :1
0SCCM,RF電力:20Wの場合のSEMによる断
面写真,において、図中の白い部分であるWSiマスク
の下部で、GaAs基板が三角形状に彫り込まれた部分
が大きくなっていることに示される。これに対し、Cl
2 ガスをHeガスで4倍以上に希釈してCl2 /(He
+Cl2 )の比を0.05〜0.2とし、それぞれの分
圧を2.0×10-4Torr以下(全体でガス圧0.4
mTorr以下)としたCl2 /He混合ガスを用いて
エッチングした場合には、異常エッチングが改善され、
表面モフォロジーの良好なエッチング形状が得られるよ
うになる。これは、図2(b) の,Cl2 /He:1/9
SCCM,RF電力:20Wの場合のSEMによる断面
写真,に示されている。
【0032】図5に、上記2つの異なる条件、即ちエッ
チングされない状態(a) 〔Cl2 /He:10/0SC
CM,RF電力:0W〕と、表面モフォロジーの良好な
状態(b) 〔Cl2 /He:1/9SCCM,RF電力:
20W〕について、AESを用いた表面付着物の元素分
析を行なった結果を示す。エッチングされていない表面
(a) からは、(b) のおよそ5倍のClが検出された。さ
らに、多量のInが、(a) から検出された。これらの結
果は、過剰なInClx の生成がエッチングを阻害して
おり、Cl2 の供給律速状態、即ちチャンバに供給する
Cl2 ガス量を制御している状態がInGaAsのエッ
チングに必要であることを示している。
【0033】次に、GaAs基板上にMBE(Molecula
r Beam Epitaxy)法でInGaAsを積層したものは、
格子不整合状態で積層が行われるため、もともとの表面
が荒れており、図2(b) の状態における基板上の荒れ
は、もともとGaAs基板上にInGaAsを積層した
ものの表面が荒れていることにより荒れているのか、あ
るいは上記エッチングによって荒れたものかはこれを判
断することができない。
【0034】これを明確にするため、図3は、InP基
板上にMBE法によりInPを積層し格子整合状態が良
いものに対し、図2(b) と同一条件でエッチングを行っ
た場合のSEMによる断面写真を示す。この図3から、
InP基板上に結晶成長したInx Ga1-x As(x=
0.53)を、Cl2 /He混合比が1/9である条件
でエッチングを行った場合、滑らかなエッチング表面が
得られており、上記条件でのエッチングはきれいになさ
れ、この結果から、図2(b) に見られるGaAsのエッ
チング面の荒れは、GaAs上にInGaAsを格子不
整合状態で結晶成長したためと考えられる。
【0035】図6に、OES(Optical Emission Spect
roscopy)を用いて、エッチング中のCl原子(Cl)、
及びClイオン(Cl+ )が、Cl2 /(He+Cl2
)比に対してどのように変化するかを調べた結果を示
す。Cl原子及びClイオンの発光波長としては、それ
ぞれ725.6nm,479.4nmを検出している。
Heで希釈するにつれてCl原子(Cl)の発光強度は
減少し、Clイオン(Cl+ )の発光強度は、Cl2 /
(He+Cl2 )比が1.0のときに対しこの比が1/
9のときには、3倍程度に増加する。この現象はペニン
グ効果による影響が大きく、放電気体中の励起されたH
eとの衝突によってClイオン(Cl+ )のイオン化が
増強されたものと考えられる。この結果は、Heの添加
がCl2 ガスを単に希釈する効果を持つだけでなく、C
l原子(Cl)に対してClイオン(Cl+ )を選択的
に増加させる効果を持っていることを示している。
【0036】図7に、Inx Ga1-x As(x=0.1
6)のエッチング速度、及びDCバイアス電圧Vdcのガ
ス圧力依存性について調べた結果を示す。実験は、Cl
2 /He混合比:1/9,RF電力:20Wの条件で行
った。圧力の増加に伴ってエッチングレート、DCバイ
アスVdcともに減少しており、ガス圧力が0.2mTo
rrでは図8(a) に示されるように正常エッチングが見
られるのに対し、ガス圧力が0.5mTorr以上、例
えば0.7mTorrになると、同図8(b) に示すよう
な異常エッチングが見られるようになる。
【0037】また、図9に、ガス圧力に対するCl原子
(Cl)、及びClイオン(Cl+)の発光強度を示
す。図から、圧力の増加に伴って、ガス圧力が0.4m
Torr(Cl2 ガス、Heガス各々の分圧が2.0×
10-4Torr)以上になると、Clイオン(Cl+
の発光強度は急激に減少しており、Cl原子(Cl)発
光強度は徐々に増加していることがわかる。これらの結
果は、低ガス圧力(0.4mTorr以下)において、
Cl原子(Cl)を減少し、Clイオン(Cl+)を増
加させることが、InGaAsのエッチングに効果的で
あることを示している。
【0038】次に、上記のCl2 /He混合比が1/9
である条件において、InGaAs結晶をECRエッチ
ングによってエッチングすることによって結晶表面に誘
起されるダメージを評価するために、ラマン散乱スペク
トル、及びベース電極コンタクト抵抗の測定を行なっ
た。このラマン散乱分光法を用いて評価した結果によれ
ば、極めて低ダメージであることがわかったが、以下こ
れについて説明する。
【0039】ラマン散乱分光法は、振動数νの励起光を
分析することにより結晶の表面状態を調べるものであ
る。これを用いて、エッチング後の表面空乏層厚の変化
や結晶性について評価を行った。励起光源としては波長
4880オングストロームのArレーザを使用した。評
価サンプルには結晶最表面(数100オングストロー
ム)の状態を調べるために、空乏層厚の薄い(〜300
オングストローム)n型GaAs基板(n〜1.5×1
18cm-3)を使用し、Cl2 /Heガス流量:2.5/
17.5SCCM,ガス圧力:0.4mTorr,RF
電力:20W(DCバイアス:20V)の条件でエッチ
ングしたものと、しないものとで比較を行った。図10
にラマンスペクトルの結果を示し、(a) はエッチング前
のもの,(b)はエッチング後のものである。
【0040】エッチングによる空乏層厚の変化は、LO
フォノン(uncoupled logitudinaloptical phonon)
と、L−フォノン(coupled plasmon −LO phonon )の
ピーク強度比(ILO/IL−)から見積もることができ
るが、該強度比を測定した結果、有意差が認められない
ことから、エッチング前後の空乏層厚の変化はないもの
と考えられる。また、ローレンツフィッティング法(Lo
rentzian fitting法)によりLOフォノンの半値幅の広
がりを測定した結果、該半値幅の広がりが観察されなか
ったことから、エッチングによる基板表面層の結晶性の
劣化はほとんどないと考えられる。
【0041】また、ドライエッチングしたベース面に形
成した電極のコンタクト抵抗を測定し、ウェットエッチ
ングのものとの比較を行った。ベース電極にはAu/M
o/Ti構造(ノンアロイオーミックコンタクト)を使
用した。測定結果から、平均的なベースコンタクト抵抗
値として2×10-6Ω・cm2 が得られた。この値は、ウ
エットエッチングで得られるものとほぼ同程度の値であ
る。これらの結果は、エッチングによって誘起されるダ
メージが非常に低いことを示すものである。
【0042】以上の結果から、InGaAsの良好な表
面モフォロジーで、かつ低ダメージなエッチングを実現
するには、 (1) ECRエッチング装置を用いて低エネルギーイオン
エッチングを行う。 (2) Cl2 /He混合ガスを用いてCl2 をHeで4倍
以上に希釈し、Cl2/(He+Cl2 )の比を0.0
5〜0.2とする。ここで、上記比を0.05以上とし
たのは、これ以下ではHeの濃度が高すぎてエッチング
に必要な放電が起こらないからである。 (3) ガス圧力を0.4mTorr以下(Cl2 ,Heの
分圧が0.2mTorr以下)とする。 を満足する必要があることがわかる。
【0043】以上のように、この発明の実施例1による
化合物半導体の選択ドライエッチング方法では、ECR
エッチング装置を用いて、Cl2 ガスをHeガスで4倍
以上に希釈してCl2 /(He+Cl2 )の比を0.0
5〜0.2とし、かつガス圧力を4.0×10-4Tor
r以下としたCl2 /He混合ガスを用いてIn系化合
物半導体の選択エッチングを行うことにより、表面モフ
ォロジーが良好で、かつ低ダメージなIn系化合物半導
体のエッチングを行うことが可能となるものである。
【0044】実施例2.次に、InGaAs/AlGa
As,GaAs/AlGaAsヘテロ構造を選択ドライ
エッチングする本発明の第2の実施例について説明す
る。先ず、本実施例の実験について説明する。実験には
図1に示したECRエッチング装置を使用している。本
ECRエッチング装置は、主磁場コイル1と補助磁場コ
イル2とを有し、補助磁場コイル2を使用することによ
り主磁場の発散を制御し、磁力線方向の磁場勾配を低減
することが可能となること、このため、該装置の径方向
に均一なイオン電流密度を得ることが出来ること、本装
置に導入されるマイクロ波の発振周波数は2.45GH
zで、プラズマ室6内に形成されるECR共鳴磁場は8
75Gに相当すること、ウエハ7を保持する基板ホルダ
にはRF発振器10により13.56MHzのRFバイ
アスを印加可能であり、これにより基板7に入射するイ
オンエネルギーを変化させることができること、等は上
記実施例1におけるのと同様である。
【0045】実験用サンプルは、分子線エピタキシャル
法(MBE)により、3インチの半絶縁性GaAs基板
上にInx Ga1-x As(x =0.16)/Alx Ga1-x
As(x =0.30)を結晶成長したものを使用した。該ヘ
テロ構造のエッチングには、Cl2 ガスをHeガスで4
倍以上に希釈し、Cl2 ガスの30%以下のO2 ガスを
添加し、ガス圧力を5.0×10-4Torr以下とした
Cl2 /He/O2 混合ガスを用いて実験を行った。マ
イクロ波電力は200W一定とし、RF電力を10〜4
0Wまで変化させた。基板ホルダの温度は室温一定とし
た。
【0046】図11に、Inx Ga1-x As(x =0.1
6),Alx Ga1-x As(x =0.30),GaAsを各
材料とした、InGaAs/AlGaAs,GaAs/
AlGaAsの選択比のRF電力依存性を示す。ガス流
量は、Cl2 /O2 /He:2.0/0.6/18.0
SCCMの一定として実験を行った。本エッチングにお
いては、RF電力の増加に伴って選択性は低下している
が、RF電力:20Wの場合、AlGaAsはほとんど
エッチングされておらず、InGaAs/AlGaA
s,GaAs/AlGaAsともに、非常に高い,即ち
それぞれ18,30より大なる選択性が得られているこ
とがわかる。
【0047】また、図12に、InGaAs/AlGa
As構造(図12(a) )、GaAs/AlGaAs構造
(図12(b) )の選択エッチング形状を示す。また、図
13は、GaAsエッチング速度のO2 添加量依存性を
示す図であり、エッチングの条件は、Cl2 /He:
2.0/17.0SCCM,0.45mTorr,マイ
クロ波:200W,RF電力:40Wである。図13よ
り、O2流量がCl2 の30%の流量に相当する0.7
SCCM以上になると、エッチング速度が急激に遅くな
り、実用的なエッチング速度が得られないことがわか
る。また、InGaAsの場合にはGaAsに比しエッ
チング速度がより遅くなるものであり、同様の傾向を示
すものと考えられる。
【0048】また本発明の実施例2による化合物半導体
のドライエッチング方法では、ECRエッチング装置を
用い、Cl2 ガスをHeガスで4倍以上に希釈し、Cl
2 ガスの30%以下のO2 ガスを添加し、かつガス圧力
を5.0×10-4Torr以下としたCl2 /He/O
2 混合ガスを用いてAlを含有する下地の化合物半導体
に対してAlを含有しない上地の化合物半導体を選択的
にドライエッチングするすることにより、高い選択性を
有するエッチングを行うことが可能となるものである。
【0049】実施例3.以下、この発明の第3の実施例
を図について説明する。図14は、この発明の一実施例
による半導体装置の製造方法における各工程の断面図で
ある。図において、21は半絶縁性GaAs基板、22
はアンドープGaAs層、23はAl組成比0.2以上
のn型AlGaAs層、24はIn組成比0.5以上の
n型InGaAs層、25は第1のレジスト、26は第
2のレジスト、27はソース電極,ドレイン電極、28
はゲート電極である。
【0050】次に、本実施例3の製造工程について説明
する。まず、半絶縁性GaAs基板21上に、MOCV
D法によりアンドープGaAs層22,Al組成比0.
2以上のn型AlGaAs層23,In組成比0.5以
上のn型InGaAs層24を順次形成する。さらに、
図14(a) に示すように、第1のレジスト25を塗布し
た後、パターニングする(図14(b) )。
【0051】次に、上記第1のレジスト25をマスクと
して、少なくともCl2 とO2 を含んだ混合ガスを用い
て、ECR(Electron Cyclotron Resonance)エッチング
によって上記InGaAs層24をエッチングする。こ
のとき、下地のn型AlGaAs層23が露出した時点
で、Alの酸化物が表面に形成され、該Cl2 とO2の
混合ガスを用いたECRエッチングによるエッチングが
停止する。この作用により、InGaAs層24を下地
のn型AlGaAs層23に対し選択的にエッチングす
ることができるため、エッチング後の表面荒れは抑えら
れる。
【0052】次に、n型AlGaAs層23を、例えば
NH4 OH:H2 O2 を用いたウェットエッチングでエ
ッチングし、リセス30を形成する(図14(c) )。さ
らに、上記第1のレジスト25を除去し(図14(d)
)、第2のレジスト26を塗布した後、パターニング
する(図14(e) )。
【0053】さらに、上記n型AlGaAs層23に対
してショットキ接合をなす金属、例えばTi/Mo/A
uを蒸着した後、リフトオフすることにより、ソース,
ドレイン電極27,及び上記リセス30内にゲート電極
28を形成する。この例では、ソース,ドレイン電極2
7と、ゲート電極28とを同一金属多層膜で同時に形成
しているが、これらは、各々異なる金属膜を別工程で形
成するようにしてもよい。
【0054】このような本実施例3による半導体装置の
製造方法によれば、Cl2 とO2 の混合ガスを用いてI
nGaAs層24を、下地のAlGaAs層23に対し
選択的にエッチングするようにしたので、下地のAlを
含む層23はAlの酸化物が表面に形成され、エッチン
グレートが低下するため、InGaAs層24のみを選
択的にエッチングすることができ、エッチング後の表面
荒れを防ぐことができる効果がある。また、この際、従
来のようにInGaAs層の表面モフォロジーを改善す
ることが要求されないので、InGaAs層のIn組成
を従来のように0.5より大きくしにくい,またその成
長温度にも全く制約を受ける,といったことがなくな
り、In組成比0.5以上のn型InGaAs層の平滑
なエッチング面上に電極を形成することができる効果が
ある。
【0055】
【発明の効果】以上のように、本発明にかかる化合物半
導体の選択ドライエッチング方法によれば、ECRエッ
チング装置を用いて、Cl2 ガスをHeガスで4倍以上
に希釈してCl2 /(He+Cl2 )の比を0.05〜
0.2とし、かつガス圧力を4.0×10-4Torr以
下としたCl2 /He混合ガスを用いてエッチングを行
うようにしたので、表面モフォロジーが良好で、かつ低
ダメージなエッチングを行うことができる効果がある。
【0056】またこの発明によれば、Alを含有する下
地化合物半導体の選択ドライエッチングにおいて、EC
Rエッチング装置を用いて、Cl2 ガスをHeガスで4
倍以上に希釈し、Cl2 ガスの30%以下のO2 ガスを
添加し、ガス圧力を5.0×10-4Torr以下とした
Cl2 /He/O2 混合ガスにより、Alを含有する下
地の化合物半導体に対してAlを含有しない上地の化合
物半導体を選択的にドライエッチングするようにしたの
で、下地の化合物半導体に対し、上地の化合物半導体を
高選択性でもってエッチングすることができる効果があ
る。
【0057】また、この発明にかかる半導体装置の製造
方法によれば、InGaAs層をCl2 とO2 を含む混
合ガスを用いたECRエッチングで下地のAlGaAs
層に対して選択的にエッチングするようにしているの
で、InGaAs層のIn組成,成長温度に制限を受け
ることなく、平滑なエッチング面に電極を形成すること
ができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に用いたECRエッチン
グ装置を示す図である。
【図2】GaAs基板上のInx Ga1-x As(x=
0.16)をECR装置を用いてエッチングした場合の
エッチング断面形状を示す図で、(a) はCl2 :10S
CCM,RF電力:20Wの場合、(b) はCl2 /H
e:1/9SCCM,RF電力:20Wの場合のもので
ある。
【図3】InP基板上のInx Ga1-x As(x=0.
53)をECR装置を用いてエッチングした場合のエッ
チング断面形状を示す図であり、図2(b) と同じくCl
2 /He:1/9SCCM,RF電力:20Wの場合の
ものである。
【図4】上記実施例1によるIn系化合物半導体のエッ
チング方法におけるRF電力を変えた場合のInGaA
sエッチング速度と、DCバイアスの、Cl2 /(He
+Cl2 )比依存性を示す図である。
【図5】エッチングされない状態(図5(a) )〔Cl2
/He:10/0SCCM,RF電力:0W〕と、表面
モフォロジーの良好な状態(図5(b) )〔Cl2 /H
e:1/9SCCM,RF電力:20W〕について、A
ESを用いた表面付着物の元素分析を行なった結果を示
す図である。
【図6】上記実施例1におけるCl原子・Clイオン発
光強度のCl2 /(He+Cl2 )比依存性を示す図で
ある。
【図7】上記実施例1におけるInGaAsエッチング
速度、及びDCバイアスのガス圧力依存性を示す図であ
る。
【図8】上記実施例1におけるガス圧力0.2mTor
r下でのInGaAsのエッチング形状(図8(a) )、
及びガス圧力0.7mTorr下でのエッチング形状
(図8(b) )を示す図である。
【図9】上記実施例におけるCl原子・Clイオン発光
強度のガス圧力依存性を示す図である。
【図10】上記実施例1によるECRエッチングによっ
て結晶表面に誘起されるダメージを、ラマン散乱法を用
いて評価した結果であるラマンスペクトルを示す図であ
り、(a) はエッチング前、(b) はエッチング後のもので
ある。
【図11】本発明の第2の実施例によるInx Ga1-x
As( x =0.16) ,Alx Ga1-x As( x =0.30) ,
GaAsを各材料としたInGaAs/AlGaAs,
GaAs/AlGaAsの選択比のRF電力依存性を示
す図である。
【図12】InGaAs/AlGaAs構造(図12
(a) )、GaAs/AlGaAs構造(図12(b) )そ
れぞれの選択エッチング形状を示す斜視図である。
【図13】GaAsエッチング速度のO2 添加量依存性
を示す図である。
【図14】本発明の第3の実施例による半導体装置の製
造方法における製造工程の各段階を示す図である。
【図15】従来の半導体装置の製造方法における製造工
程の各段階を示す図である。
【符号の説明】
1 主コイル(主磁場コイル) 2 副コイル(補助磁場コイル) 5 石英窓 6 プラズマ室 7 ウエハ 8 真空排気 9 冷却水 10 RF発振器(13.56MHz) 21 半絶縁性GaAs基板 22 アンドープGaAs層 23 n型AlGaAs層 24 n型InGaAs層 25 第1のレジスト 26 第2のレジスト 27 ソース,ドレイン電極 28 ゲート電極 29 荒れているエッチング底面 30 リセス
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に用いたECRエッチン
グ装置を示す図である。
【図2】GaAs基板上のInx Ga1-x As(x=
0.16)をECR装置を用いてエッチングした場合の
エッチング断面形状の顕微鏡写真(SEM写真)を示す
図で、(a) はCl2 :10SCCM,RF電力:20W
の場合、(b) はCl2 /He:1/9SCCM,RF電
力:20Wの場合のものである。
【図3】InP基板上のInx Ga1-x As(x=0.
53)をECR装置を用いてエッチングした場合のエッ
チング断面形状の顕微鏡写真(SEM写真)を示す図で
あり、図2(b) と同じくCl2 /He:1/9SCC
M,RF電力:20Wの場合のものである。
【図4】上記実施例1によるIn系化合物半導体のエッ
チング方法におけるRF電力を変えた場合のInGaA
sエッチング速度と、DCバイアスの、Cl2 /(He
+Cl2 )比依存性を示す図である。
【図5】エッチングされない状態(図5(a) )〔Cl2
/He:10/0SCCM,RF電力:0W〕と、表面
モフォロジーの良好な状態(図5(b) )〔Cl2 /H
e:1/9SCCM,RF電力:20W〕について、A
ESを用いた表面付着物の元素分析を行なった結果を示
す図である。
【図6】上記実施例1におけるCl原子・Clイオン発
光強度のCl2 /(He+Cl2 )比依存性を示す図で
ある。
【図7】上記実施例1におけるInGaAsエッチング
速度、及びDCバイアスのガス圧力依存性を示す図であ
る。
【図8】上記実施例1におけるガス圧力0.2mTor
r下でのInGaAsのエッチング形状の顕微鏡写真
(SEM写真)(図8(a) )、及びガス圧力0.7mT
orr下でのエッチング形状の顕微鏡写真(SEM写
真)(図8(b) )を示す図である。
【図9】上記実施例におけるCl原子・Clイオン発光
強度のガス圧力依存性を示す図である。
【図10】上記実施例1によるECRエッチングによっ
て結晶表面に誘起されるダメージを、ラマン散乱法を用
いて評価した結果であるラマンスペクトルを示す図であ
り、(a) はエッチング前、(b) はエッチング後のもので
ある。
【図11】本発明の第2の実施例によるInx Ga1-x
As( x =0.16) ,Alx Ga1-x As( x =0.30) ,
GaAsを各材料としたInGaAs/AlGaAs,
GaAs/AlGaAsの選択比のRF電力依存性を示
す図である。
【図12】InGaAs/AlGaAs構造(図12
(a) )、GaAs/AlGaAs構造(図12(b) )そ
れぞれの選択エッチング形状の顕微鏡写真(SEM写
真)を示す図である。
【図13】GaAsエッチング速度のO2 添加量依存性
を示す図である。
【図14】本発明の第3の実施例による半導体装置の製
造方法における製造工程の各段階を示す図である。
【図15】従来の半導体装置の製造方法における製造工
程の各段階を示す図である。
【符号の説明】 1 主コイル(主磁場コイル) 2 副コイル(補助磁場コイル) 5 石英窓 6 プラズマ室 7 ウエハ 8 真空排気 9 冷却水 10 RF発振器(13.56MHz) 21 半絶縁性GaAs基板 22 アンドープGaAs層 23 n型AlGaAs層 24 n型InGaAs層 25 第1のレジスト 26 第2のレジスト 27 ソース,ドレイン電極 28 ゲート電極 29 荒れているエッチング底面 30 リセス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/73

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化合物半導体の選択ドライエッチング方
    法において、 ECRエッチング装置を用い、 Cl2 /(He+Cl2 )の比が0.05〜0.2であ
    り、ガス圧力を4.0×10-4Torr以下としたCl
    2 /He混合ガスを用いて、In系化合物半導体をドラ
    イエッチングすることを特徴とする化合物半導体の選択
    ドライエッチング方法。
  2. 【請求項2】 化合物半導体の選択ドライエッチング方
    法において、 ECRエッチング装置を用い、 Cl2 ガスをHeガスで4倍以上に希釈してCl2 /
    (He+Cl2 )の比を0.05〜0.2とし、かつC
    l2 ガスの30%以下のO2 ガスを添加してなり、かつ
    ガス圧力を5.0×10-4Torr以下としたCl2 /
    He/O2 混合ガスを用いて、Alを含有する下地の化
    合物半導体に対してAlを含有しない上地の化合物半導
    体を選択的にドライエッチングすることを特徴とする化
    合物半導体の選択ドライエッチング方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の選択ドライエッチング方
    法において、 InGaAs/AlGaAsまたはGaAs/AlGa
    Asヘテロ構造を選択ドライエッチングするものである
    ことを特徴とする化合物半導体の選択ドライエッチング
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項2または3に記載の選択ドライエ
    ッチング方法において、 上記ECRエッチング装置に供給するRF電力を、10
    〜40Wとしたことを特徴とする化合物半導体の選択ド
    ライエッチング方法。
  5. 【請求項5】 GaAsからなる活性層上に、Al組成
    比0.2以上のAlGaAs層,及びIn組成比0.5
    以上のInGaAs層を順次積層した構造を有する電界
    効果トランジスタを製造する方法において、 少なくとも塩素及び酸素を含むエッチングガスを用いた
    反応性プラズマエッチングで上記InGaAs層を上記
    AlGaAs層に対して選択的にエッチングする工程
    と、 上記InGaAs層をマスクとして上記AlGaAs層
    をエッチングし、リセスを形成する工程とを含むことを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
JP5225673A 1993-03-26 1993-09-10 化合物半導体の選択ドライエッチング方法,および半導体装置の製造方法 Pending JPH06333883A (ja)

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JP6726593 1993-03-26
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