JP2611802B2 - カルバモイル−2−ピロリジノン化合物 - Google Patents

カルバモイル−2−ピロリジノン化合物

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JP2611802B2
JP2611802B2 JP63093967A JP9396788A JP2611802B2 JP 2611802 B2 JP2611802 B2 JP 2611802B2 JP 63093967 A JP63093967 A JP 63093967A JP 9396788 A JP9396788 A JP 9396788A JP 2611802 B2 JP2611802 B2 JP 2611802B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は新規カルバモイル−2−ピロリジノン化合物
に関する。本発明の化合物は脳機能改善作用、脳代謝賦
活作用及び老人性抗痴呆作用を有する。
(従来の技術) カルバモイル−2−ピロリジノン化合物についてはフ
ランス特許第2018820号に除草剤として、特開昭52−250
26号公報に農園芸用殺菌剤として、特開昭54−66265、5
5−81857、55−153763号公報に柑橘類果実の改質剤とし
て記載されている。
しかし上記フランス特許は本発明の一般式(1)の化
合物のR1が水素、アルキル基であって、R2がアルコキシ
基で置換されてもよいフエニル基である化合物をクレー
ムとしているが、本発明のようなR1が水素、R2がメトキ
シフエニルである化合物については何ら具体的に記載さ
れていない。又、特開昭52−25026号には本発明の一般
式(1)の化合物のR1が水素、アルキル基、アルコキシ
カルボニル基であつて、R2が置換又は非置換フエニル基
である化合物をクレームしているが、本発明のような5
員環のピロリジノン化合物であつて、R2がメトキシフエ
ニル又は低級ジアルキルアミノ基で置換されたフエニル
基である化合物については何ら具体的な記載はない。更
に特開昭54−66265、55−81857、55−153763号には本発
明の一般式(1)の化合物のR1がエステル化されてもよ
いカルボキシル基であつて、R2が水素又は低級アルコキ
シ基で置換されたフエニル基である化合物がクレームさ
れているが、その公告公報(特公昭58−22111号)にお
いてはR2から低級アルコキシ基が削除され、結局本発明
のようなピロリジノン化合物であつて、R1がエステル化
されてもよいカルボキシル基、R2がメトキシ基で置換さ
れたフエニル基である化合物は何ら具体的に記載されて
いない。
以上より本発明の特許請求の範囲に記載された化合物
の一部は従来技術の広範な一般式で表わされる化合物群
には含まれることはあるとしても、審査段階で削除され
たり、或いは明細書の詳細な説明の項では何ら固定され
ていない、即ち何ら具体的な記載のない化合物であり、
新規性を有する化合物である。又、本発明の残部の化合
物は従来全く文献に記載のない新規化合物である。
一方、老年痴呆は近年の高齢化に伴ない、その患者数
の増加が予測され、医学的及び社会的に深刻な問題とな
つているが、現在までのところこれを有効に治療できる
薬剤は皆無に等しく、その治療薬の出現が渇望されてい
る。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的はこのような老年痴呆に対する治療剤、
即ち脳機能改善剤及び脳代謝賦活・保護剤として極めて
有用な新規なカルバモイル−2−ピロリジノン化合物を
提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明は一般式 (式中、R1は水素原子、水酸基、エステル化されてもよ
いカルボキシル基、又は置換基として水酸基、アミノ基
(環状アミノ基を含む)もしくはエステル化されてもよ
いカルボキシル基を有してもよい低級アルキル基を、R2
は置換基としてメトキシ基又は低級ジアルキルアミノ基
を有してもよいフエニル基、テトラハイドロナフチル
基、ピリジル基、ピリミジニル基、チアゾリル基あるい
はテトラハイドロアクリジニル基を示す。ただし、R1
水素原子、無置換低級アルキル基あるいはエステル化さ
れてもよいカルボキシル基である時、R2は無置換のフエ
ニル基でないものとする。)で表わされるカルバモイル
−2−ピロリジノン化合物に係る。
本明細書においてR1で示されるエステル化されてもよ
いカルボキシル基としては、カルボキシル基或いは炭素
数1〜3のアルキル基で置換されたエステル基を意味
し、そのようなエステル基としては、例えばメトキシカ
ルボニル、エトキシカルボニル、プロピルオキシカルボ
ニル基等が例示できる。又低級アルキル基としては、メ
チル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペン
チル基等の炭素数1〜5の直鎖或いは分枝状のアルキル
基が例示でき、置換基として水酸基、アミノ基(環状ア
ミノ基を含む)もしくはエステル化されてもよいカルボ
キシル基を有する低級アルキル基としては、例えばカル
ボキシメチル、カルボキシエチル、カルボキシプロピ
ル、エトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルエ
チル、エトキシカルボニルプロピル、ハイドロキシメチ
ル、ハイドロキシエチル、ハイドロキシプロピル、アミ
ノメチル、アミノエチル、アミノプロピル或いはモリホ
リノメチル基等を例示できる。
R2基中で示される低級ジアルキルアミノ基としては、
炭素数1〜3のアルキル基で置換されたアミノ基、例え
ばジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ
基等を例示できる。
本発明の化合物は有用な薬理学的性質を示す。本発明
化合物は低酸素状態下(アノキシア)における脳障害を
改善する。即ち日本薬理学雑誌81,421−429(1983)、
86,323−328(1985)及び同89,355−363(1987)で公
知の実験方法を参考にし、本発明化合物をマウスに経口
投与後閉鎖容器に入れ96%の窒素と4%の酸素の混合ガ
スを通じ、通気開始から呼吸停止に至るまでの生存時間
を測定したところ、本発明化合物は有意に生存時間を延
長した。
又ムスカリン−コリン性作用の拮抗物質であるスコポ
ラミン0.5mg/kgをラツトに皮下投与し、受動的条件回避
反応に対する作用、学習、記載の改善作用を検討したと
ころ本発明化合物はスコポラミン健忘に対し、有意に改
善作用が認められた。実験方法としては、サイコフアー
マコロジー(Psychopharmacology)78,104−111(198
2)及びジヤパン ジヤーナル オブ フアーマコロジ
ー〔Japan Journal of Pharmacology)37,300−302(19
85)〕を参考にした。ラツトに獲得試行の約1時間前に
馴化試行に施し、ラツトが暗いコンパートメントへ移動
してドアを閉めると同時に床のグリツドから4.5mAの逃
避不能なフツトシヨツクを1秒間与えた。保持テストは
獲得試行24時間後に行い、明るいコンパートメントへ入
れたラツトが暗いコンパートメントへ移動するまでの潜
時を測定した。スコポラミンは獲得試行の30分前に、被
検化合物は獲得試行の直後に投与した。
以上の薬理学的性質は損傷を受けた神経細胞の賦活及
び記憶・学習障害の改善上有益である。
従つて、本発明化合物は医薬として、特に知能衰弱ま
たは神経衰弱、記憶喪失、老人症又は知力疲労及びアル
ツハイマー型痴呆の治療に用いることができるばかりで
なく、その他の脳機能改善薬や脳代謝賦活・保護薬とし
て有用である。
本発明におけるカルバモイル−2−ピロリジノン化合
物は以下に示す方法のいずれかによつて合成することが
できる。
方法A 一般式(2)で示される2−ピロリジノン化合物と一
般式(3)で示されるN,N′−カルボニルジイミダゾー
ルを反応させて一般式(4)で示される1−イミダゾリ
ルカルボニル−2−ピロリジノン化合物を合成し、次い
で化合物(4)と一般式(5)で示されるアミンとを反
応させて1−カルバモイル−2−ピロリジノン化合物
(1)を得ることを特徴とし、次の反応式で表わされ
る。
上式において化合物(2)と化合物(3)との反応は
通常溶媒中で行われる。溶媒としては反応に関与しない
ものであれば特に制限はなく、一般にエチルエーテル、
ジオキサン、テトラハイドロフラン等のエーテル類、塩
化メチレン、クロロホルム、ジクロルエタン、四塩化炭
素等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素類、ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルリン酸トリアミド
等の非プロトン性極性溶媒類等が使用される。化合物
(2)と化合物(3)との使用割合は適宜選択すればよ
いが、一般に化合物(2)に対し、化合物(3)を1〜
2倍モル量、好ましくは等モル量使用するのが有利であ
る。反応温度も適宜選択すればよいが、一般に室温から
150℃、好ましくは溶媒の還流温度程度で行うと反応は
有利に進行する。このようにして得られた化合物(4)
は単離されるか、又は単離されることなく、アミン
(5)と反応させることができる。反応は通常溶媒中で
行われ、溶媒としては反応に関与しないものであれば特
に制限はなく、一般に上記化合物(2)と化合物(3)
の反応における溶媒が使用される。化合物(4)とアミ
ン(5)の使用割合は化合物(4)に対しアミン(5)
を1〜2倍モル量、好ましくは等モル量使用するのが有
利である。反応温度も適宜選択すればよいが、一般に室
温から150℃、好ましくは溶媒の還流温度程度で行うと
反応は有利に進行する。
又、R1の置換基が水酸基やアミノ基等を有する一般式
(2)で示される2−ピロリジノン化合物に関しては、
通常用いられている公知の保護基で保護することができ
る。これらは一般式(3)で示されるN,N′−カルボニ
ルジイミダゾールとは反応しない保護基であればよく、
例えばテトラハイドロフラニル、テトラハイドロピラニ
ル、トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、ベ
ンジル基等を例示することができる。これらの保護基は
通常の公知の手段、例えば塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸
類や、p−トルエンスルホン酸、酢酸、シユウ酸、マレ
イン酸等の有機酸、あるいは接触還元等で容易に脱離す
ることができる。
方法B 一般式(6)で示される1−クロロカルボニル−2−
ピロリジノン化合物と一般式(7)で示されるアミンを
反応させて、1−カルバモイル−2−ピロリジノン化合
物(1)を得ることを特徴とし、次の反応式で表わされ
る。
上式において化合物(6)は、文献記載の公知の方法
で合成できる〔クロアチア ケミカ アクタ(Croatia
Chemica Acta)56,141−55(1983)〕。化合物(6)と
アミン(7)との反応は通常溶媒中で行われる。溶媒と
しては反応に関与しないものであれば特に制限はなく、
一般にエチルエーテル、ジオキサン、テトラハイドロフ
ラン等のエーテル類、塩化メチレン、クロロホルム、ジ
クロルエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等
が使用される。
反応に際しては、塩基を反応補助剤として用いること
ができる。使用される塩基としては、脱離してくる塩化
水素を捕獲することのできる塩基であれば制限されない
が、例えば一般式(7)で示されるアミン、ピリジン、
トリエチルアミン、トリメチルアミン等が例示できる。
化合物(6)とアミン(7)及び反応補助剤の使用割合
は適宜選択すればよいが、一般に化合物(6)に対し、
アミン(7)及び反応補助剤を1〜3倍モル量程度使用
するのが有利である。反応温度も適宜選択すればよい
が、一般に−20℃〜溶媒の還流温度程度において行うと
反応は有利に進行する。
方法C 一般式(2)で示される2−ピロリジノン化合物とイ
ソシアナート化合物(8)を反応させて1−カルバモイ
ル−2−ピロリジノン化合物(1)を得ることを特徴と
し、次の反応式で表わされる。
上式において、化合物(2)と化合物(8)との反応
は通常溶媒中で行われる。溶媒としては反応に関与しな
いものであれば特に制限はなく、一般にエチルエーテ
ル、ジオキサン、テトラハイドロフラン等のエーテル
類、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロルエタン、四
塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルリン酸トリ
アミド等の非プロトン性極性溶媒類等が使用される。反
応に際して必要ならば適当な縮合補助剤、例えば水素化
ナトリウム、水素化リチウム、水素化カリウム、カリウ
ムt−ブトキシド、トリアルキルアミン、ピリジン等の
塩基性化合物、無水塩化アルミニウム、無水塩化第二ス
ズ、四塩化チタン等のルイス酸が使用される。化合物
(2)と化合物(8)との使用割合は適宜選択すればよ
いが、一般に化合物(2)と化合物(8)を等モル量程
度使用するのが有利である。反応温度も適宜選択すれば
よいが、一般に−20℃〜溶媒の還流温度程度において行
うと反応は有利に進行する。
上記の方法A〜Cにより、本発明に係る1−カルバモ
イル−2−ピロリジノン化合物(1)が生成し、これは
通常の分離手段により容易に単離可能である。
本発明の化合物を用いた脳機能改善剤及び脳代謝賦活
・保護剤(以下、単に脳機能改善薬と略記する)として
の投与量は有効成分である一般式(1)の1−カルバモ
イル−2−ピロリジノン化合物として通常成人1日当り
0.5〜1000mg、好ましくは1〜500mgであり、これを1〜
4回に分けて投与するのが好ましい。投与量は患者の状
態や年齢等を考慮し、個々の場合に応じて適宜増減され
る。
投与は経口剤、注射剤、直腸投与用の坐剤等種々の形
態で行われる。
本発明の化合物を用いた脳機能改善薬は任意慣用の製
剤用担体或いは賦形剤を通常用いられる方法により配合
された組成物として調製され、使用に供せられる。
更に具体的に述べれば経口投与用の錠剤、カプセル
剤、顆粒剤、散剤等は当業界において一般的に用いられ
ている賦形剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウ
ム、デンプン、シヨ糖、乳糖、タルク、ステアリン酸マ
グネシウム、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、アラビ
アゴム、ソルビツト、カルボキシメチルセルロース、シ
リカ、ポリビニルアセタールジエチルアミンアセテー
ト、ハイドロキシプロピルメチルセルロース、ハイドロ
キシプロピルセルロース、ハイドロキシプロピルスター
チ、微結晶セルロース、ポリエチレングリコール、シエ
ラツク等を含有してもよい。錠剤は当業界において周知
の方法でコーテイングしても良い。
又経口投与用の液体製剤は水性又は油性の懸濁液、溶
液、シロツプ、エリキシル剤、その他であつてよく、通
常用いられる方法により調製される。
注射剤は水性又は油性の懸濁液、溶液あるいは用時溶
解する粉末充填剤、凍結乾燥剤等であつてよく、通常用
いられる方法により調製される。
直腸投与のためには坐剤用組成物として提供され、当
業界において周知の製剤用担体、例えばポリエチレング
リコール、ラノリン、カカオ脂、脂肪酸トリグリセライ
ド等を含有してもよい。
(実 施 例) 以下本発明の一般式(1)で示される1−カルバモイ
ル−2−ピロリジノン化合物の合成例、及び化合物
(1)の抗健忘作用、抗アノキシア作用、急性毒性試験
等によつて更に具体的に説明する。
一般式(1)で示される1−カルバモイル−2−ピロ
リジノン化合物のA〜Cの各法による合成例は下記する
通りであり、これらの合成例によつて得た化合物及びこ
れらの合成例に準じて得た化合物の物性等は第1表に示
す通りであつた。
合成例1 1−(4−メトキシフエニルカルバモイル)−2−ピロ
リジノンの合成(A法、化合物1) N,N′−カルボニルジイミダゾール3.85g及び2−ピロ
リジノン2gをテトラハイドロフラン20mlに加え、8時間
加熱還流した。次に4−メトキシアニリン2.9gをこの反
応混合液に加え、更に8時間加熱還流後、溶媒を留去
し、得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイ
ーに付し、クロロホルム溶出部より得られる結晶をメタ
ノールより再結晶し、1−(4−メトキシフエニルカル
バモイル)−2−ピロリジノン4.7g(収率85%)を得
た。融点113〜114℃ 合成例2 合成例1と同様な操作により化合物2〜8、15、18、
19を製造した。
合成例3 1−フエニルカルバモイル−4−ハイドロキシ−2−ピ
ロリジノンの合成(A法、化合物11) 4−トリメチルシリルオキシ−2−ピロリドン〔フア
ルマコ エデイジオン サイエンテイフイカ(Farmaco
Edizione Scientifica)36 845−855(1981)〕8.14gを
テトラハイドロフラン100mlに溶解後、N,N′−カルボニ
ルジイミダゾール7.62gを加え、20時間還流した。次い
でアニリン4.38gを加え、7時間還流後、冷却し、1N塩
酸150mlを加えて、室温で30分間攪拌した。溶媒を減圧
下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイー
に付し、クロロホルム/メタノール=30/1溶出部より得
られる結晶をアセトン−ヘキサンより再結晶し、1−フ
エニルカルバモイル−4−ハイドロキシ−2−ピロリジ
ノン7.44g(収率72%)を得た。融点104〜104.5℃ 合成例4 合成例3と同様な操作により化合物10、12、13を製造
した。
合成例5 5−ハイドロキシメチル−1−フエニルカルバモイル−
2−ピロリジノンの合成(A法、化合物16) 5−ハイドロキシメチル−2−ピロリジノン〔ジヤー
ナル オブ オーガニツク ケミストリー(Journal of
Organic Chemistry)45,816(1980)〕5gをジハイドロ
ピラン10mlに溶解し、濃塩酸0.1mlを加え、室温にて4
時間攪拌した。減圧下過剰のジハイドロピランを留去
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイーに付
し、ベンゼン/酢酸エチル=9/1溶出部より5−(2−
テトラハイドロピラノキシ)メチル−2−ピロリジノン
7.9g(収率90%)を得た。
5−(2−テトラハイドロピラノキシ)メチル−2−
ピロリジノン5g、N,N′−カルボニルジイミダゾール4.1
g及びアニリン2.33gを合成例1と同様の操作により反応
させて1−フエニルカルバモイル−5−(2−テトラハ
イドロピラノキシ)メチル−2−ピロリジノン7.96gを
得た。
1−フエニルカルバモイル−5−(2−テトラハイド
ロピラノキシ)メチル−2−ピロリジノン7.96gをメタ
ノール20mlに溶解し、p−トルエンスルホン酸8.6gを加
えて3時間室温で攪拌した。溶媒を減圧下に留去後、水
100mlを加えてクロロホルムで抽出し、硫酸マグネシウ
ムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去して、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフイーに付し、クロロホルム/
メタノール=9/1溶出部より5−ハイドロキシメチル−
1−フエニルカルバモイル−2−ピロリジノン4.86g
(収率83%)を得た。融点99〜101℃ 合成例6 5−モルホリノメチル−1−フエニルカルバモイル−2
−ピロリジノンの合成(A法、化合物17) 5−ハイドロキシメチル−2−ピロリジノン5g及びp
−トルエンスルホニルクロリド9.5gをジクロルメタン10
0mlに溶解し、0℃に冷却下トリエチルアミン5.1gを滴
下した。0℃にて3時間攪拌後、水100mlを加えてジク
ロルメタンにて抽出した。硫酸マグネシウムにて乾燥
し、溶媒を減圧下留去後、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフイーに付し、ベンゼン/酢酸エチル=9/1溶出部よ
り5−トシルオキシメチル−2−ピロリジノン4.97gを
得た。
5−トシルオキシメチル−2−ピロリジノン4g、モル
ホリン1.4g及び炭酸水素ナトリウム1.4gをジメチルホル
ムアミド40mlに加え、5時間加熱還流した。溶媒を減圧
下留去後、残渣をクロロホルムに溶解し水洗した。硫酸
マグネシウムにて乾燥、溶媒を減圧下留去し、残渣はシ
リカゲルクロマトグラフイーに付し、クロロホルム溶出
部より5−モルホリノメチル−2−ピロリジノン3.88g
(収率80%)を得た。
5−モルホリノメチル−2−ピロリジノン3.88g、N,
N′−カルボニルジイミダゾール2.13g及びアニリン1.21
gを合成例1と同様の操作により反応させて、5−モル
ホリノメチル−1−フエニルカルバモイル−2−ピロリ
ジノン3.17g(収率72%)を得た。融点218〜221℃ 合成例7 1−(5,6,7,8−テトラハイドロアクリジニルカルバモ
イル)−2−ピロリジノンの合成(B法、化合物9) 9−アミノ−1,2,3,4−テトラハイドロアクリジン0.7
gと乾燥ピリジン0.28mlに乾燥塩化メチレン20mlを加え
溶解した。これを0℃で攪拌下、1−クロロカルボニル
−2−ピロリジノン0.59gを乾燥塩化メチレン5mlに溶解
した溶液を15分間で滴下した。滴下終了後0℃で1時間
攪拌し、水5mlを加えて5分間攪拌した。続いて、飽和
重曹水5mlを加え、5分間攪拌後、酢酸エチル150mlと飽
和重曹水30mlを加えて分液した。有機層を分取し、無水
硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去し、残
渣はエタノールより再結晶し、1−(5,6,7,8−テトラ
ハイドロアクリジニルカルバモイル)−2−ピロリジノ
ン0.84g(収率66%)を得た。融点205〜207℃ 合成例8 3−メチル−1−(4−メトキシフエニルカルバモイ
ル)−2−ピロリジノンの合成(C法、化合物14) 水素化ナトリウム(60%油性)2gをテトラハイドロフ
ラン50ml中攪拌下、3−メチル−2−ピロリジノン5gを
加えて室温で1時間攪拌した。反応混合物を0℃以下に
冷却し、4−メトキシフエニルイソシアナート7.5gを滴
下し、同温度にて5時間攪拌した。次に酢酸を反応混合
物に加えて中和後、水を加え、溶媒を減圧下に留去し
た。残渣に水を加えて析出物を取し、3−メチル−1
−(4−メトキシフエニルカルバモイル)−2−ピロリ
ジノン8.2g(収率66%)を得た。融点71〜72℃ 試験例1 抗健忘作用試験 1.実験動物 実験にはラツト(Wistar 体重170〜240gの雄)を1
群6〜16匹の範囲で用いた。
2.使用薬物及び投与方法 スコポラミンは生理食塩水に溶解、被検化合物は0.5
%カルボキシメチルセルロースナトリウム液中に溶解又
は懸濁した。
尚、スコポラミンは獲得試行30分前に0.5mg/kg皮下投
与とし、被検化合物は獲得試行直後に経口投与とした。
3.実験方法 ステツプ−スルー(Step−through)型の受動的回避
学習装置を用いた。装置は床がグリツドになつている暗
室(25×12×30cm)と上方から20ワツトの昼光色で照明
された明室(25×12×12cm)からなり、2室はギロチン
ドアで仕切られている。ラツトは獲得試行の約1時間前
に馴化試行を施した。馴化試行では明るいコンパートメ
ントにラツトを入れ、5秒後にドアを開け、ラツトの四
肢が完全に暗いコンパートメントに入つたところでドア
を閉め、10秒間暗いコンパートメントに放置した後に取
り出した。獲得試行は馴化試行の1時間後に行、馴化試
行と同様の操作で行つたが、ラツトが暗いコンパートメ
ントへ移動してドアを閉めると同時に床のグリツドから
4.5ミリアンペア(mA)の逃避不能なフツトシヨツクを
1秒間与えた。
保持テストは獲得試行24時間後に行い、明るいコンパ
ートメントへ入れたラツトが暗いコンパートメントへ移
動するまでの潜時、つまり受動的回避反応を示した時間
を最大300秒まで測定した。尚、最大測定時間(300秒)
以上回避反応を示したラツトについては300秒を記録し
た。結果は対照動物と比較した潜在時間の増加率(%)
として第2表に示した。
試験例2 抗アノキシア作用試験(常圧性低酸素負荷時の生存時間
に対する作用試験) マウス(ddY 5週齢、雄)を1群10匹として用い
た。被検化合物を0.5%カルボキシメチルセルロースナ
トリウム液中に溶解又は懸濁して経口投与し、1時間後
にマウスを排気口を有する透明なプラスチツク容器(13
×13×16cm)に入れ、96%の窒素と4%の酸素の混合ガ
スを5/分の流量で通気した。通気開始から、呼吸停
止に至るまでの観察を行い生存時間(秒)を測定した。
結果は対照動物と比較した生存時間の増加率(%)とし
て第3表に表わした。
試験例3 急性毒性試験 マウス(ddY 5週齢、雄)を1群4〜5匹として用
いた。被検化合物を0.5%カルボキシメチルセルロース
ナトリウム液中に溶解又は懸濁して経口投与した後、3
日間の観察により死亡例を測定した。被検化合物の多く
は30分〜6時間に鎮静、筋弛緩の症状を示し、その後は
徐々に回復し、2日後には元の状態に戻つた。結果を第
3表に示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 417/12 207 C07D 417/12 207 // A61K 31/40 AAM A61K 31/40 AAM 31/425 31/425 31/44 ADD 31/44 ADD 31/505 31/505 (72)発明者 本那 隆次 東京都豊島区東池袋2―28―10―201 (72)発明者 安本 三治 埼玉県本庄市前原2―8―19 (56)参考文献 特開 昭52−25026(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、R1は水素原子、水酸基、エステル化されてもよ
    いカルボキシル基、又は置換基として水酸基、アミノ基
    (環状アミノ基を含む)もしくはエステル化されてもよ
    いカルボキシル基を有してもよい低級アルキル基を、R2
    は置換基としてメトキシ基又は低級ジアルキルアミノ基
    を有してもよいフエニル基、テトラハイドロナフチル
    基、ピリジル基、ピリミジニル基、チアゾリル基あるい
    はテトラハイドロアクリジニル基を示す。ただし、R1
    水素原子、無置換低級アルキル基あるいはエステル化さ
    れてもよいカルボキシル基である時、R2は無置換のフエ
    ニル基でないものとする。)で表わされるカルバモイル
    −2−ピロリジノン化合物。
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