JP2611425B2 - 低収縮ポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents

低収縮ポリエステルフィルムの製造方法

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JP2611425B2
JP2611425B2 JP9414589A JP9414589A JP2611425B2 JP 2611425 B2 JP2611425 B2 JP 2611425B2 JP 9414589 A JP9414589 A JP 9414589A JP 9414589 A JP9414589 A JP 9414589A JP 2611425 B2 JP2611425 B2 JP 2611425B2
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滋夫 内海
吉之丞 富高
裕二郎 福田
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ダイアホイルヘキスト株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリエチレンテレフタレートを主成分とす
るフィルムから、厚み均一性および平面性に優れた低収
縮二軸配向ポリエステルフィルムを製造する方法に関す
る。
〔従来の技術および発明が解決しようとする課題〕
二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムは、機
械的性質、耐熱性、耐薬品性等に優れるため、種々の用
途、例えば電気絶縁用途、フロッピーディスク用途、垂
直磁気記録基板用途、液晶パネル基板用途、メンブレン
スイッチの回路基板用途、FPC用途、スライスバックト
ランス用途、写真、製版、OPC、OHP用途等、幅広く用い
られている。
しかしながら、これらの用途では、いずれも年々、精
密かつ高精度が要求され、それに伴ってフィルムに対
し、低収縮化が極めて強く要望されている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、冷
却−固化−延伸の各工程の条件を特定することにより、
低収縮化フィルムが容易に得られることを見出し、本発
明を完成するに至った。
すなわち本発明の要旨は、実質的にポリエチレンテレ
フタレートからなる溶融樹脂を、粘着温度が90℃以上で
あるロール上でガラス転移温度以上120℃以下に冷却、
固化させてシートとし、得られたシートを90℃以上に保
持、搬送し、縦延伸後の複屈折率が0.090以下となるよ
うに90℃以上で縦延伸し、次いで100℃以上で3.4倍以上
横延伸した後、200℃以上で熱固定することを特徴とす
る低収縮ポリエステルフィルムの製造方法に存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において使用されるポリエチレンテレフタレー
ト(以下、PETと略す)は、酸成分としてテレフタル酸
残基を80重量%以上含み、グリコール成分としてエチレ
ングリコール残基を80重量%以上含むポリエステルであ
るが、場合により残りの成分が種類の異なるモノマーと
の共重合体あるいはブレンド物であってもよい。また、
使用するポリマー中には、重合段階でリン酸、亜リン酸
およびそれらのエステルならびに無機粒子(シリカ、カ
オリン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、二酸化チ
タンなど)が含まれていてもよいし、重合後ポリマーに
無機粒子などがブレンドされていてもよい。
次に本発明の低収縮二軸配向ポリエステルフィルムの
製造方法を説明する。
まず、前述したポリエステルポリマーを充分乾燥した
後、通常280〜290℃で溶融押出して、粘着温度が90℃以
上であるロール上で、ガラス転移温度以上120℃以下に
冷却、固化させてシートとする。この工程において、静
電印加密着法(ワイヤー、板状、針状電極等でシートに
電圧を印加しロールに密着させる方法)を併用すること
が好ましい。粘着温度が90℃以上であるロールとして
は、セラミックロール、テフロン被覆ロール、シリコン
ゴム被覆ロール等が挙げられ、本発明の方法においてテ
フロン被覆ロールを採用することが好ましく、特にPFA
(テトラフルオロエチレン/ペルフルオロアルキルビニ
ルエーテル共重合体)被覆ロールを採用することが好ま
しい。
得られたシートは、次いで90℃以上に保持したまま、
搬送し、縦延伸後のフィルムの複屈折率が0.090以下と
なるように90℃以上で縦延伸する。フィルムの複屈折率
が0.090を超えるとフィルムの収縮率が高くなるため好
ましくない。縦延伸後のフィルムの複屈折率は、好まし
くは0.070以下、更に好ましくは0.060以下、特に好まし
くは0.055以下である。また、縦延伸後のフィルムの縦
方向1.5m当たりの厚さ斑は10%以下が好ましく、更に好
ましくは6%以下、特に好ましくは4%以下である。さ
らに縦延伸後のフィルムの平均屈折率は1.5750〜1.60
00の範囲が好ましく、更に好ましくは1.5800〜1.5950の
範囲である。
なお、予熱搬送ロールおよび延伸ロールは、粘着温度
が90゜以上のロールを用いることが好ましい。特に延伸
ロールについては、ロールが摩耗し易いため、通常、表
面粘度(Rmax)が1.0μm以下のセラミックロールを用
いる。
得られた縦延伸フィルムは、100℃以上で3.4倍以上横
延伸した後、200℃以上で熱固定する。横延伸温度が100
℃未満では、厚さ斑、収縮特性が悪化し好ましくない。
また、熱固定温度が200℃未満では、収縮率が高くなる
ため好ましくない。熱固定温度は220℃以上が好まし
く、230℃以上が更に好ましい。熱固定後、さらに縦及
び/又は横方向に弛緩を施すことにより、フィルムの寸
法安定性を向上させることができる。
以上述べた条件を適宜選択することによりフィルム収
縮率(160℃で30分間処理後の収縮率)を1.0%以下とす
ることができる。また、上記条件範囲内で、得られるフ
ィルムの厚さ斑(縦および横方向1.5m当たり)を6%以
下とすることが好ましい。さらに、フィルムの平均屈折
率を1.6050〜1.6100、面配向度ΔPを0.155〜0.170の
範囲となるよう条件を適宜、調整することが好ましい。
本発明の方法は厚さ25μm以上のフィルムの製造方法
として好適である。また、縦延伸後のフィルムに塗布を
施し、次いで横延伸、熱固定して製造されるコーティン
グフィルムの製造方法としても好適である。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り、以下の例に限定
されるものではない。
なお、本発明の方法における条件測定法および得られ
るフィルムの特性評価法は以下の通りである。
(1) 熱収縮率 無張力状態で160℃の雰囲気中30分間熱処理し、熱処
理前後のサンプルの長さを測定することにより、次式に
て計算した。
(2) 厚さ斑 安立電気社製連続フィルム厚さ測定器(電子マイクロ
メーター使用)により、二軸延伸フィルムの縦方向に沿
って測定1.5m長さについて次式より算出した。
(3) フィルム温度 バーンズの温度計によりフィルム表面に焦点をあてて
測定した。
(4) ロールの粘着温度 第1図に示す装置において、ロール1の回転速度を4m
/min、ロール2の回転速度を8m/minとしてフィルムを延
伸した。ロール1の温度を種々変化させ、ニップロール
3によるフィルムのニップ点からフィルムの難脱点まで
の角度(θ)を測定し、θを0に外挿したときのロール
1の温度を粘着温度とした。
(5) 複屈折率 Δn カールツァイス社製偏光顕微鏡により縦延伸フィルム
のリターデーションを測定し、次式により複屈折率(Δ
n)を求めた。
Δn=R/d R:リターデーション d:フィルム厚さ (6) 平均屈折率,面配向度 ΔP アタゴ光学社製アッベ式屈折計を用い、フィルム面内
の屈折率の最大値nγ、それに直角の方向の屈折率n
β、及びフィルムの厚さ方向の屈折率nαを測定し、次
式より平均屈折率を算出した。なお、屈折率の測定は、
ナトリウムD線を用い、23℃で行なった。
(7) 平面性 目視で観察し、良好なものを○、不良のものを×、そ
の中間をΔとした。良好なもののうちでも定盤の上に1m
×1mのフィルムを静置した際、タルミのないものを◎と
した。
実施例1 (ポリエステルチップの製造法) ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール7
0部、及び酢酸カルシウム−水塩0.07部を反応器にと
り、加熱昇温すると共にメタノールを留去させ、エステ
ル交換反応を行ない、反応開始後約4時間半を要して23
0℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。
次にリン酸0.04部及び三酸化アンチモン0.035部を添
加し常法に従って重合した。すなわち反応温度を徐々に
昇温し、最終的に280℃とし、一方、圧力は徐々に減
じ、最終的に0.5mmHgとした。4時間後、反応を終了
し、常法に従いチップ化してポリエステル(A)を得
た。
一方ポリエステル(A)の製造においてエステル交換
終了後平均粒径1.2μmの無定形シリカ0.13部を添加す
る以外は、ポリエステル(A)の製造と同様にして無定
形シリカ含有ポリエステル(B)を得た。
また、ポリエステル(B)において、無定形シリカの
粒径を30μm、添加量を0.05部として無定形シリカ含有
ポリエステル(C)を得た。
(製膜法) 上記ポリエステル(A)、ポリエステル(B)及びポ
リエステル(C)を60:15:25にブレンドした後、常法に
従い、180℃で4時間、乾燥し285℃で溶融押出し、表層
部を50μmのPFAで被覆したキャスティングロール上に
冷却固化し、無定形シートを得た。なお、キャスティン
グロールは表面温度100℃に保ち、フィルムは該ロール
に静電印加密着法により密着させた。得られた無定形シ
ートを100℃に保持したまま、PFA被覆ロールで予熱、搬
送し、92℃の低速延伸ロールと30℃の高速延伸ロール間
で3.53倍縦延伸した。この時フィルム温度は91℃であっ
た。また、縦延伸後のフィルムの複屈折率Δnは0.05
4、フィルムの厚さ斑は6%であった。
次いで、得られた縦延伸フィルムを105℃で3.6倍横延
伸し、235℃で巾方向に5%弛緩しながら熱固定し、125
μmのフィルムを得た。
実施例2,比較例1〜4 製膜条件を表−1に示すように変更し、各フィルムを
得た。
以上、上記フィルムを評価した結果をまとめて下記表
−1に示す。
〔発明の効果〕 本発明の方法によれば、低収縮性、厚み均一性および
平面性に優れたフィルムを容易に製造することができ、
その工業的価値は高い。
【図面の簡単な説明】 第1図はロールの粘着温度を評価する装置の概略説明図
である。図中(1)は低速延伸ロール、(2)は高速延
伸ロール、(3)および(3′)はニップロール、
(4)および(4′)は搬送ロール、(5)はフィルム
を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質的にポリエチレンテレフタレートから
    なる溶融樹脂を、粘着温度が90℃以上であるロール上で
    ガラス転移温度以上120℃以下に冷却、固化させてシー
    トとし、得られたシートを90℃以上に保持し、搬送し、
    縦延伸後の複屈折率が0.090以下となるように90℃以上
    で縦延伸し、次いで100℃以上で3.4倍以上横延伸した
    後、200℃以上で熱固定することを特徴とする低収縮ポ
    リエステルフィルムの製造方法。
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