JP2608628B2 - フィルムおよびシートの製造方法 - Google Patents

フィルムおよびシートの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、活性エネルギー線を照射することによる合
成樹脂製フィルムおよびシートの製造方法に関する。
(従来の技術) 活性エネルギー線により、感光性樹脂液を重合させる
方法は、インキ、塗料、接着剤の分野ではすでに利用さ
れているが、シートないしフィルム製造の分野において
は、未だ工業的方法は確立されていないのが現状であ
る。
フィルムおよびシートの製造方法としては、特開平1
−123709号公報、特開平1−174435号公報において、2
本の近接する金属ロールの一方または双方の表面に感光
性樹脂組成物を塗布し、これに紫外線を照射して硬化せ
しめる方法が開示されている。
これらの方法は、鏡面仕上げの2本の金属ロールの一
方の表面上で空気による光硬化阻害性のある感光性樹脂
を光により部分硬化させ、未硬化面を他のロールに転写
して再び光照射して完全硬化させることにより、表裏と
もに美しい光沢のある硬化表面を得ようとするものであ
る。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、従来の2本の金属ロールを用いるフィ
ルムおよびシートの製造方法においては、該ロールの中
心間距離が一定であるため、得られるフィルム又はシー
トの厚み精度を上げるためには、該ロールの半径精度を
高くする必要があるばかりでなく、薄いフィルムやシー
トを製造することは不可能であった。例えば、2本の金
属ロールの半径精度が100分の5mmである場合、該ロール
間距離の公差は最大100分の10mm即ち0.1mmとなる。厚み
むらが±5%以下のシートを製造する場合は厚さ1mm以
上のシートしか製造することができず、また0.2mm厚の
シートを作る場合は、厚みむらは実に±25%に達する。
従って、前記2件の特許公開公報に記載の発明では、
厚さが0.3mm以下のシートないしフィルムを製造するこ
とは非常に困難であり、0.4mmから3mm厚のシートが得ら
れる方法が開示されているのみで、得られるフィルムな
いしシートの厚みむらを低減させるという工業製品とし
て重要な項目については何ら触れていない。
本発明の目的は、このような従来の紫外線硬化型合成
樹脂製フィルムおよびシートにおける問題点を解決し、
美しい表面を持ちかつ、厚み精度が高く更に薄いシート
やフィルムを、活性エネルギー線を用いて製造する方法
を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、まず100〜1000CPSという低粘度感光性
樹脂液でも連続して安全に取扱える水平金属ベルト法に
ついて鋭意検討を重ねた結果、高い厚み精度を有するフ
ィルムないしシートを製造するためには、金属ベルトの
波打ちや駆動ロールの偏心によるベルト面の高さ変動を
防止することが重要であることを見いだし、塗布器の下
方にベルト支持用の高精度ロールを配置すること、また
次に0.4mm厚以下の表裏面とも金属面を転写した美麗な
面をもつフィルムないしシートを得るために、第一の金
属表面上で空気により重合硬化を一部阻害される感光性
樹脂液を活性エネルギー線により半硬化させ、その空気
側表面を第二の金属表面上に転写する際圧着ロールを用
い、圧着ロールが半硬化樹脂に与える荷重を一定にする
ことが重要で、これによりベルト厚み公差、ロールの偏
心などによる第二の金属表面の上下変動を吸収できるた
め0.3mm厚以下のフィルムないしシートが製造できるこ
とを見い出した。
従って、本発明のフィルムおよびシートの製造方法の
第一実施例は、第一の金属表面上に空気により重合硬化
を阻害される感光性樹脂液を塗布する感光性樹脂液塗布
工程と、この感光性樹脂液に第一の活性エネルギー線を
照射して空気接触面側の重合率が低く半硬化した樹脂フ
ィルム又はシートを作成する第一活性エネルギー線照射
工程と、この半硬化した樹脂フィルム又はシートを第二
の金属表面上に表裏逆となるように転写する転写工程
と、転写した前記樹脂フィルム又はシートに第二の活性
エネルギー線を照射して樹脂フィルム又はシートを完全
硬化させる第二活性エネルギー線照射工程とを有するフ
ィルムおよびシートの製造方法において、前記半硬化し
た樹脂フィルム又はシートを一定荷重の圧着ロールによ
って前記第二の金属表面上に圧着転写することを特徴と
するものである。
また、本発明の第二実施例では第一の金属表面上に空
気により重合硬化を阻害される第一の感光性樹脂液を塗
布する第一感光性樹脂液塗布工程と、この感光性樹脂液
に第一の活性エネルギー線を照射して空気接触面側の重
合率が低く半硬化した第一の樹脂フィルム又はシートを
作成する第一活性エネルギー線照射工程と、第二の金属
表面上に空気により重合硬化を阻害される第二の感光性
樹脂液を塗布する第二感光性樹脂液塗布工程と、この第
二感光性樹脂液に第二の活性エネルギー線を照射して空
気接触面側の重合率が低く半硬化した第二の樹脂フィル
ム又はシートを作成する第二活性エネルギー線照射工程
と前記第二の金属表面上において前記半硬化した第一の
樹脂フィルム又はシートと第二の樹脂フィルム又はシー
トとの未硬化表面を互いに貼り合わせる工程と、この貼
り合わせた樹脂フィルム又はシートに第三の活性エネル
ギー線を照射して樹脂フィルム又はシートを完全硬化さ
せる第三活性エネルギー線照射工程とを有するフィルム
およびシートの製造方法において、前記半硬化した第一
の樹脂フィルム又はシートと第二の樹脂フィルム又はシ
ートとを一定荷重の圧着ロールによって前記第二の金属
表面に圧着させることにより貼り合わせるようにしたこ
とを特徴とするものである。
(実施例) 以下に図面を参照して、本発明のフィルムおよびシー
トの製造方法の構成を詳細に説明する。
第1図に本発明の第一実施例の製造方法を適用するフ
ィルムおよびシートの製造方法の一例を示す。即ち、本
発明では塗布器2を高精度ロール6の上に設置する。駆
動用ロール5および5′は通常工業的には直径が1000〜
2000mmと大きく、かつベルトに張力をかけるため軸に大
きな力がかかって偏心し、高い半径精度を出すことが困
難であるため、ロール5′の上には塗布器2を設置しな
い。従って塗布器2とベルト1との間の距離の公差は、
ベルトの厚みむら(通常100分の5mm)以下におさめるこ
とが重要な技術となる。金属ベルト1の外表面が本発明
にいう第一の金属表面で、研磨することにより目的とす
るフィルムないしシートの表面が美麗となる。当該ベル
ト支持ロールの直径は80〜200mm程度で、その半径精度
は、100分の5mm以下、好ましくは10分の1mm以下の公差
であり、1000分の1mm以上あれば充分である。このベル
ト支持高精度ロール6の頂点はベルトの下からあてが
い、駆動用ロール5,5′の頂点を結ぶ線より若干上に出
るように設置する。この際金属ベルトの曲げ半径は、弾
性変形の範囲内にとどめるよう注意しなければならな
い。
塗布器2は、フローコータ、ダイコータ、ドクターブ
レード、コンマコータ、ロールコータなど公知の装置が
用いられるが、好ましくは一定流量が保てるフローコー
タないしダイコータが好ましい。
本発明の第一実施例の製造方法においてフィルムおよ
びシートを製造する際には感光性樹脂液Aを塗布器2に
より塗布し、充分レベリングを行った後、反射鏡4を設
けた活性エネルギー線照射装置3から活性エネルギー線
を照射して半硬化樹脂A′とし、A′を一定の荷重8を
かけた本発明の特徴とする圧着ロール7により第二の金
属表面をもつ金属ベルト1′に貼付する。荷重8は金属
ベルト1′と半硬化樹脂A′の間に気泡が入らない程度
の荷重をかける。重すぎると半硬化樹脂A′を押しつぶ
し、半硬化樹脂が圧着位置のベルト1′の進行方向の反
射側に貯まって定常運転ができなくなる。
第6図に、本発明の特徴とする圧着ロール7の周辺を
拡大して示す。圧着ロール7はその中心と固定点10の間
を連結棒9で結合し、上方より降りてくる半硬化樹脂
A′を金属ベルト1′の表面に圧着するために一定荷重
8をかける。このような構造をとることにより、ロール
7の上下運動が自由になり、ベルトの厚みむら、ロール
の偏心による振動を吸収し、かつ、一定の圧力で半硬化
樹脂A′をおさえ、厚みむらを生じることがなくなる。
圧着ロール7が重すぎる場合は、第7図に示すように
滑車13により圧着ロール7に負の荷重をかける場合もあ
る。金属ベルト1′が波打つ場合は、第8図のように圧
着ロール7の下方に、ベルト支持用高精度ロール6を設
置する。また圧着ロール7に一定荷重をかけるための装
置として分銅のような重りばかりでなく、第9図に示す
ような一定圧力に制御された空気を内蔵する空気シリン
ダ16を用いて一定荷重をかけてもよい。
再び第1図にもどって、本発明の第一実施例の製造方
法を説明すると、回転する第二の金属ベルト1′に貼付
された半硬化樹脂A′は第二の活性エネルギー線照射装
置3′によって活性エネルギー線を照射されて完全硬化
し、製品のフィルムないしシートBとなり、1対のピン
チロール11にはさまれて金属ベルト1′から剥離され
る。なお、フィルムとシートとの区別は、厚さ0.1mm以
上をシート、それ以下をフィルムと呼ぶ。
なお、本発明の第一実施例の製造方法を実施するにあ
たって感光性樹脂Aの粘度が5,000から50,000CPSと高い
場合は、これを塗布する金属表面は、直径が500〜2,000
mmという大型の金属ロールであってもよい。例えば、第
2図に示すように外表面を研磨した大型ロール12の頂点
付近に感光性樹脂液Aを塗布し、これが大型ロール12の
表面上にある間に第一の活性エネルギー線をあて半硬化
樹脂A′を形成させた後、以下第1図の例と同様に第二
の金属表面として金属ベルトを使用する方法、また第3
図に示すように第一の金属表面、第二の金属表面ともに
大型の金属ロール12および12′を使用する方法をも本発
明は含む。
第4図に本発明の第二実施例の製造方法に適用する製
造装置の一例を示す。
この装置は、第1図に示した装置と同様に駆動用ロー
ル5および5′により駆動される金属ベルト1上の高精
度ロール6の上方位置に塗布器2を設置し、また、塗布
器2により塗布された感光性樹脂液を半硬化させるため
の活性エネルギー線照射装置3を反射鏡4とともに金属
ベルト1の上方に配設する。
一方、第二の金属表面をもつ金属ベルト1′を駆動用
ロール5″および5により駆動し得るようにし、この金
属ベルト1′上の高精度ロール6′の上方位置に塗布器
2′を設置する。金属ベルト1′の上方には、さらに金
属ベルト1′の進行方向に向って、塗布器2′により塗
布された感光性樹脂液を半硬化させるための反射鏡4′
を付けた活性エネルギー線照射装置3′、圧着ロール
7、および半硬化樹脂を全硬化させるための活性エネル
ギー線照射装置3″および反射鏡4″を設ける。11は全
硬化した樹脂フィルムまたはシートBを金属ベルト1′
上からはがして送り出すためのピンチロールである。圧
着ロール7はその中心と固定点10の間を連結棒9で結合
し、ベルト1から剥がされた半硬化樹脂A1′とベルト
1′上で半硬化した樹脂A2′を貼り合わせ、且つ金属ベ
ルト1′の表面に圧着するための一定荷重8をかける。
次に、この第4図の製造装置を用いた本発明の第二実
施例の製造方法を説明する。
まず、第一の金属ベルト1の表面上に塗布器2により
空気により重合硬化を阻害される第一の感光性樹脂液A1
を塗布し、充分レベリングを行った後、第一の活性エネ
ルギー線照射装置3から活性エネルギー線を照射して半
硬化樹脂A1′とする。
一方、第二の金属ベルト1′の表面上に塗布器2′に
より空気により重合硬化を阻害される第二の感光性樹脂
液A2を塗布し第二の活性エネルギー線照射装置3′から
活性エネルギー線を照射して半硬化樹脂A2′とする。
この後これらの半硬化樹脂A1′とA2′とを相互の空気
接触面側の未硬化表面を貼り合わせるようにして一定の
荷重8をかけた圧着ロール7により第二の金属表面をも
つ金属ベルト1′に貼付ける。この際荷重8によって
A1′とA2′とを気泡が入らない程度の荷重をかけて密着
させる。この際、荷重8が重すぎると半硬化樹脂A1′お
よびA2′を押しつぶし、未硬化樹脂が圧着位置のベルト
1′の進行方向の反対側に貯まって定常運転ができなく
なる。
次に回転する第二の金属ベルト1′に貼付された半硬
化樹脂A1′,A2′に第三の活性エネルギー線照射装置
3″により活性エネルギー線を照射すると完全硬化した
製品としての合成樹脂製フィルムまたはシートBが得ら
れ、1対のピンチロール11にはさまれて金属ベルト1′
から剥離される。
第5図は、本発明の第二実施例の製造方法を適用する
製造装置の他の例を示すものである。この第5図の装置
は第一の金属表面を金属ベルト1の代わりに大型の金属
ドラム12を用いた点が異なっている。なお、第4図およ
び第5図の装置は0.5〜3mmという厚いシートを製造する
方法に適しており、又本装置においては、圧着ロールの
荷重方法としては、第1,2図に示した第一実施例の製造
方法に適用する装置と同様に第6,7,8,9図に示すような
構造を用いることができる。
更に、第4図、第5図の方法の延長技術として、充填
材をはさみこむ方法を第10図に例示する。充填材15を充
填材繰出ロール14により第一の活性エネルギー線3によ
って半硬化した樹脂A2′上に貼付し、この上に第二の活
性エネルギー線3′で半硬化させた樹脂A1′をかさね合
わせ、圧着ロール7で充分両者を密着させた上で、第三
の活性エネルギー線3″により完全硬化させる。ここで
充填材15としては、ポリオレフィン系あるいはポリエス
テル系、レーヨン系、ガラス系、炭素系などの各種繊維
からなる不織布、ウェブなどの補強用繊維の他に、模様
を付した薄い紙、粉末、薄片など装飾を目的とする材料
が使用される。
なお、以上説明した方法に用いた感光性樹脂液には、
(メタ)アクロイル基、(メタ)アリル基、またはビニ
ルエーテル基、ビニルアミド基を1以上有する化合物の
一種または二種以上混合物に、必要によってベンゾイン
又はその誘導体、アセトフェノン又はその誘導体等の光
開始剤を添加した公知のラジカル重合組成物、オニウム
塩開始剤とエポキシ化合物またはビニルエーテル化合物
等公知のカチオン重合系組成物を用いることができる。
例えば、(メタ)アクロイル基をもつ化合物として
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル
(メタアクリレート)、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、エチルセロソルブ(メタ)アクリレート、ジアセト
ン(メタ)アクリルアミド、N,N′−ジメチル(メタ)
アクリルアミド、N,N′−ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、
2−フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの単官
能をモノマー、1,6ヘキサンジオール(メタ)アクリレ
ート、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ビスフェノールAジエチルジ(メタ)アクリレート
などのエポキシ(メタ)アクリレート化合物、(αω−
ヒドロキシジエチレングリコールフタレート)−αω−
ジ(メタ)アクリレートなどのポリエステルアクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジ(トリレンジウレタ
ン)−ジ(メタ)アクロイルエチルウレタンや下記の一
般式(I); (式中のRは炭素数2〜8個のアルキレン基、R1はHま
たはCH3基、R2はジイソシアネート残基、R3は2価アル
コールの水酸基を除いた残基であり、Pはポリオールの
水酸基を除いた部分、lは1〜4の整数、mは1≦m≦
10、nは1〜12の整数であり、ポリオールとしては、ポ
リエーテル系グリコール、ポリエステル系グリコール、
ポリカーボネート系グリコール、アクリルポリオール、
ポリブタジエン系ポリオール等の分子量1000〜10000の
重合体、ジイソシアネート化合物としては、トリレンジ
イソシアネート、キシレンジイソシアネート、ナフタレ
ンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、4,4′−ジフェニル
メタンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネ
ート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、リジンジイ
ソシアネート等があり、分子量300以下の上記2価アル
コールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレング
リコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ジオキサングリコール、ネオペンチルグリコール、
ジエチレングリコール、ブチルエチルグリコール等があ
り、これらを単独でもしくは混合して用いる)で示され
るウレタンアクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレートなどの3官能以上の(メタ)アク
ロイル基を有するモノマーあるいはオリゴマーがある。
また、(メタ)アリル基を持つ化合物としては、ジ
(メタ)アリルフタレート、ジ(メタ)アリリデンペン
タエリスリット、ジ(メタ)アリルトリルウレタン、ビ
スフェノールA−ジ(メタ)アリルエーテル等があり、
ビニルエーテル基をもつ化合物としては、ビスフェノー
ルA−ジビニロキシエチルエーテル、ジビニルエーテ
ル、N−ビニルアミド類としては、N−ビニルピロリド
ン等がある。
光重合開始剤としては、2−ヒドロキシ−2−メチル
−1−フェニルプロパン−1−オン(メルク社、ダロキ
ュア1173)、ベンゾイン、α,α′−ジメトキシ−α−
フェニルアセトフェノン(チバガイジー社、イルガキュ
ア651)等を必要に応じて用いることができる。
前記、(メタ)アリルエーテル基およびビニル基をも
つ化合物は、ペンタエリスリトールテトラ(2−メルカ
プトエチル)エーテル、4,4′−ジメルカプト−ジフェ
ニルエーテルなどのチオール化合物および光重合開始剤
とともに、光マイケル付加型重合により硬化し、フィル
ムないしシートを形成する。
又本発明においては、感光性樹脂としてジクリシジル
ビスフェノールA,ジグリシジルエーテル、ジエチレング
リコールジグリシジルエーテルなどのエポキシ化合物
を、四フッ化ホウ素−ジフェニルジアゾニウム塩、六フ
ッ化リン−ジ(メトキシフェニル)スルホニウム塩など
のオニウム塩を光重合開始剤として硬化させる光カチオ
ン重合系樹脂液を使用することもできる。
塗布器2と活性エネルギー線の照射位置までは、塗布
後2秒以上のレベリング時間を持たせるために例えば金
属ベルト速度が12m/分の場合少なくとも40cm、好ましく
は1〜2mの距離をおくことが望ましい。
活性エネルギー線とは、紫外線、可視光線、電子線、
ガンマー線等で、原子の電子軌道を跳躍させるレベル以
上のエネルギー線である。ここで紫外線照射装置として
は超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、紫外線蛍光
灯、また可視光線および紫外線発生装置としてはメタル
ハライドランプ、電子線照射装置としては、高真空下で
タングステンフィラメントに負の高電圧を荷して発生さ
せた電子を加速して照射する電子線照射装置、またガン
マー線としては放射性同位元素コバルト60を用いること
ができる。また活性エネルギー線として、紫外線ないし
可視光線を用いる場合は、光を有効に利用するために、
または作業環境保全のために反射板を用いることが好ま
しい。
製品Bが、金属ベルトに付着して剥離しない場合は、
少量の離型剤を感光性樹脂液Aに添加する。離型剤とし
ては、シリコン系、シリコンアクリレート系、フッ素
系、高級脂肪酸エステル系、パラフィン系など各種市販
品が使用できる。添加量は、それらの種類によって異な
るが通常樹脂液Aに対し0.01から3重量%の範囲で用い
る。この範囲以下では剥離効果がなく、この範囲以上に
添加すると得られる製品フィルムやシートの表面が汚れ
かつ不均一となる。
(実施例) 本発明を次の実施例により説明する。
実験例1 実験に用いた装置は、本発明の第一実施例に基づくも
のであり、第1図において、厚さ0.7mm、幅1200mmの外
表面を研磨した第一のステンレススチールベルトを、2
本の直径1000mmのロールに中心間距離3mに配置した。金
属ベルトの繰出側に塗布器をベルト上に設置し、その下
にベルトの下側から高精度ロール6を直径160mm(公差1
00分の1mm)の該鋼製ロール6の頂点がロール5,5′の頂
点を結ぶ線より5mm上になるように設置した。
本装置の塗布器2に用いる感光性樹脂液Aとしては、
ウレタンアクリレート(日本合成化学(株)製ゴーセラ
ック7000B)50重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート50重量部、光重合開始剤(メルク社製ダロキュア
#1173)1重量部の混合液を用いた。
この装置において以下のようにして実験を行なった。
まず、金属ベルトを3.5m/分で回転させ、感光性樹脂液
Aを塗布した。この金属ベルト上の塗布液に、高圧水銀
灯4本で高さ150mmの所から740ミリジュール/cm2の活性
エネルギー線を照射すると、表面が粘着性をもつ半硬化
樹脂シートが得られた。次に第一の同様なステンレスス
チールベルトを持ち、同速度で回転し、2本のロールの
中心間距離が5mである第二ステンレススチールベルト装
置に、この半硬化樹脂シートを裏かえしとなるように転
写し、直径200mmの圧着ロールで0.6kg/cmの圧力をかけ
て第二の金属ベルト表面に密着させ、第二の活性エネル
ギー線を740ミリジュール/cm2照射し、完全硬化させた
シートを得た。このようにして製造した光硬化シートは
厚さ0.21mm(厚みむら±4.5%)、引張強度499kg/cm2
伸度11.2%であった。
実験例2 実施例1の装置において、第二のステンレススチール
ベルトの繰出側に新たに塗布器2′、高精度ロール
6′、反射板(4′)付高圧水銀灯3′を設置して、第
4図の装置とした。
本装置の塗布器2および2′に実施例1と同じ感光性
樹脂液を供給し、それぞれ金属ベルト1および1′に塗
布し、これらを同スピードで回転させ、高圧水銀灯3お
よび3′でそれぞれ550ミリジュール/cm2の活性エネル
ギー線を照射した。得られた2枚の表面粘着性のある半
硬化樹脂シートを圧着ロール7で0.6kg/cmの圧力をかけ
て貼り合わせ、第二の金属ベルト表面に密着させ、第三
の活性エネルギー線を1100ミリジュール/cm2照射して完
全硬化シートを得た。この光硬化シートは厚さ0.30mm
(厚さむら±4.7%)、引張強度485kg/cm2、伸度13%で
あった。
実験例3 実施例2において、2枚の粘着性のある半硬化樹脂シ
ートを貼り合わせる前に、レーヨン系ポリノジック繊維
不織布(倉敷紡績製クラボンFC20、厚さ0.1mm、目付20g
/m2)を押入して圧着ロール7で、0.8kg/cmの圧力をか
けて密着させ第三の活性エネルギー線1100ミリジュール
を照射して、完全硬化させた。得られた光硬化シートは
障子紙風模様を有する樹脂シートで厚さ0.35mm(厚さむ
ら±5.5%)、引張強度178kg/cm2、伸度6.2%であっ
た。
比 較 例 実施例1において、定荷重圧着ロール7にかえて、高
精度ロール6′の頂点から0.9m上方に最下点がくるよう
に間隙をあけて直径200mmのロールを固定した他は、実
施例1と同様に操作した。この間隙に金属ベルト2と半
硬化樹脂シートA′とを通過させ、活性エネルギー線
3′でこれを完全硬化させてシートを得た。この光硬化
シートは引張強度495kg/cm2、伸度12%であったが厚さ
は中間値0.19mm、厚さむらは±0.06mm(±32%)であっ
た。
(発明の効果) 以上説明してきたように、本発明は、合成樹脂製フィ
ルムおよびシートを製造するに際し、その原料として液
状の単量体を主成分とし、活性エネルギー線によって直
接製品化することができるので、従来の一旦重合体を製
造し、これを溶融ないし溶媒に溶解してフィルムないし
シートに成形する方法に対し、大幅に工程を短縮でき、
経済性に優れる。
また、本発明の方法では活性エネルギー線を短時間照
射することにより、速やかに樹脂が重合硬化するため極
めて生産性が高く、得られたフィルムないしシートも、
充分な強度・伸度を有しており、広範な分野に利用する
ことができる。
更に、本発明の方法によれば、厚み精度が極めて高
く、美しい表面をもつ感光性樹脂シートないしフィルム
が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、2組の金属ベルトを用いて本発明の第一実施
例の方法を実施する装置を示す図、 第2図は、第一の金属表面として大型の金属ロールを、
第二の金属表面として金属ベルトを使用する本発明の第
一実施例の方法を実施する装置を示す図、 第3図は第一および第二の金属表面として2組の金属ロ
ールを上下に配置した本発明の第一実施例の方法を実施
する装置を示す図、 第4図および第5図は、第一の金属表面上および第二の
金属表面上で、ともに樹脂液を半硬化させた後、両者を
貼り合わせて再度硬化させるようにした本発明の第二実
施例の方法を実施する装置を示す図、 第6図〜第9図は、本発明の最も特徴のある部分であ
る、ロール7により一定の荷重を、半硬化樹脂A′にか
ける手段の態様を示す図、 第10図は、第6図の方法により製品の中に充填材を埋入
して本発明の方法を実施する装置を示す図である。 1,1′……金属ベルト 2,2′……塗布器 3,3′,3″……活性エネルギー線照射機 4,4′,4″……反射板 5,5′,5″,5……金属ベルト 6,6′……高精度の金属ベルト支持用ロール 7……半硬化樹脂圧着用ロール 8……一定重量の荷重 9……連結棒 10,10′……固定点 11……ピンチロール 12,12′……大型金属ロール 13,13′……滑車 14……充填材繰出しロール 15……充填材 16……空気シリンダ A,A1,A2……感光性樹脂液 A′,A1′,A2′……半硬化樹脂 B……全硬化した樹脂フィルムまたはシート

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第一の金属表面上に空気により重合硬化を
    阻害される感光性樹脂液を塗布する感光性樹脂液塗布工
    程と、この感光性樹脂液に第一の活性エネルギー線を照
    射して空気接触面側の重合率が低く半硬化した樹脂フィ
    ルム又はシートを作成する第一活性エネルギー線照射工
    程し、この半硬化した樹脂フィルム又はシートを第二の
    金属表面上に表裏逆となるように転写する転写工程と、
    前記未硬化樹脂フィルム又はシートに第二の活性エネル
    ギー線を照射して樹脂フィルム又はシートを完全硬化さ
    せる第二活性エネルギー線照射工程とを有するフィルム
    およびシートの製造方法において、前記半硬化した樹脂
    フィルム又はシートを一定荷重を圧着ロールによって前
    記第二の金属表面上に圧着転写することを特徴とするフ
    ィルムおよびシートの製造方法。
  2. 【請求項2】第一の金属表面上に空気により重合硬化を
    阻害される第一の感光性樹脂液を塗布する第一感光性樹
    脂液塗布工程と、この感光性樹脂液に第一の活性エネル
    ギー線を照射して空気接触面側の重合率が低く半硬化し
    た第一の樹脂フィルム又はシートを作成する第一活性エ
    ネルギー線照射工程と、第二の金属表面上に空気により
    重合硬化を阻害される第二の感光性樹脂液を塗布する第
    二感光性樹脂液塗布工程と、この第二感光性樹脂液に第
    二の活性エネルギー線を照射して空気接触面側の重合率
    が低く半硬化した第二の樹脂フィルム又はシートを作成
    する第二活性エネルギー線照射工程と前記第二の金属表
    面上において前記半硬化した第一の樹脂フィルム又はシ
    ートと第二の樹脂フィルム又はシートとの未硬化表面を
    互いに貼り合わせる工程と、この貼り合わせた樹脂フィ
    ルム又はシートに第三の活性エネルギー線を照射して樹
    脂フィルム又はシートを完全硬化させる第三活性エネル
    ギー線照射工程とを有するフィルムおよびシートの製造
    方法において、前記半硬化した第一の樹脂フィルム又は
    シートと第二の樹脂フィルム又はシートとを一定荷重の
    圧着ロールによって前記第二の金属表面に圧着させるこ
    とにより貼り合わせるようにしたことを特徴とするフィ
    ルムおよびシートの製造方法。
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