JP2608345B2 - ペプチドの溶解および反応媒質、これを使用するペプチドの合成方法 - Google Patents

ペプチドの溶解および反応媒質、これを使用するペプチドの合成方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はペプチド合成に使用する溶解およ
び反応媒質、ならびに、この媒質中でのペプチド合成方
法に関する。ペプチドの液相合成方法は多数あるが、次
の点で共通している。ペプチド合成の終りに分離できる
保護基で、アミノ酸の側鎖の官能基を保護してもよく、
アミノ酸縮合の後に分離できる保護基で、アミノ酸の官
能性(Nα)アミノ基を保護し、その保護されたアミノ
酸のカルボキシル基を活性化し、それを、C−末端カル
ボキシル基が保護され、N−末端アミノ基が、遊離して
いるペプチドまたはアミノ酸と縮合させ、すべてのアミ
ノ酸を縮合させた後に、保護基をすべて分離してペプチ
ドを得る。
【0002】縮合反応は、たとえばMerrifield合成によ
って不均一相または均一液相において縮合させることが
できる。一般に、ペプチド合成には、アミノ酸のC−末
端カルボキシル基をエステルの形で保護することが必要
である。ペプチドの均一相合成の場合は、下記のエステ
ルを選ぶことができる。メチル、ベンジルまたはt−ブ
チルのエスル;有機溶媒に可溶なポリマーのエステル、
たとえばM.MutterらのJulius Liebigs Annolen der Che
mie 1975, pp.901〜915に記載のポリエーテルのエステ
ル;および本出願人のフランス特許出願89 06700に特許
請求したGPCエステルはさらに良好である。
【0003】ペプチドの不均一相合成の場合は、有機溶
剤に不溶なポリマーのエステルが特に好ましい。たとえ
ば次のポリマーを挙げることができる。R.B.Merrifield
のJ.A.C.S. p.2149, 2154(1963) によって導入されたス
チレンジビニルベンゼンコポリマー;E.Atherton, R.C.
SheppardのJ.A.C.S, 97, p.6584, 6585(1975)のポリジ
メチルアクリルアミド−co−Boc −β−Ala −N′−ア
クロイリル−ヘキサメチレンジアミン;Tregear らの米
国特許3 700 609 およびChem.Abst.71p 508241(1969);
およびセルロース。
【0004】ペプチドの不均一相合成は、撹拌機つき反
応器、反応カラム、または他の技術、たとえば膜の使用
によって実施することができる。最終生成物の収率およ
び純度は、各工程の収率に依存する。これは、一方にお
いて損失の相乗的増加、他方において副生物から所望の
生成物を分離する問題にもとづく。この問題はアミノ酸
の員数が増加すると、合成過程において大きな問題とな
る。
【0005】その他、均一液相媒質において縮合を行う
特殊な場合に、これらすべての方法は、同一の欠点を伴
なう:中間的に保護されたアミノ酸またはペプチドの溶
解度は小さいので、体積的生産性が低い。この欠点は次
の多くの著者によって指摘されている、M.Narita, K.Is
hikawa, J.Y.Chenおよび Y.Kim. Int.J.Peptide Protei
n Ros,24 580(1984), E.Gross およびJ.Meienhofer, Th
e Peptides;Analysis, Synthesis, Biology, Academic
Press, 1, 45,(1979)。M.MutterおよびE.Bayer, The P
eptides ;Analysis, Synthesis, Biology, Academic P
ress, ,288(1980)。Fuhrhop およびPenzcin, Organ
ic Synthesis, Verlag Chemie, 4.1.2. Peptides, 219
(1984a)体積単位についての生産性は、水不溶性溶剤
たとえばクロロホルムまたは酢酸エチルを使用するとき
に、特に低い。たとえばN−(2−ニトロ−フェニルス
ルフェニル)−αベンジル−フェニルアラニル−Nωニ
トロ−L−アルギニンの4−ニトロベンジルエステル
は、クロロホルムを溶剤として1lにつき 0.016モルを
合成する:E.Wunsch, Methoden der Organischem Chemi
e, XV-2, Synthese von Peptiden, Georg Chieme Verla
g,108(1974 )。
【0006】またベンジルオキシカルボニル−L−プロ
ピル−L−チロシンのメチルエステルは、酢酸エチルを
溶剤として1lにつき 0.050モルを合成する:M.Bodans
ky, A.Bodansky, The Practice of Peptide Synthesis,
Springer-Verlag, 140(1984)。水溶性溶剤は特に不便
であって、ほとんど利益がない。
【0007】実際、高濃度の媒質中でペプチド合成を行
うときには、水洗によって直接精製することができない
が、精製は導入された過剰の反応剤および副反応生成物
を除去するために必要である。そのため、水溶性溶剤を
通常蒸留し、次に水不溶性溶剤で置換えて洗浄する。こ
れは精製工程において大量の溶剤を必要とするので、さ
きの問題と同じことになる。しかも反応物質の処理は、
蒸留および再溶解という操作が加わるのでさらに複雑と
なる。
【0008】それ故テトラヒドロフラン中、2モル/l
で調製したジペプチドZ-Cys(S-BZb)-Tyr OEtは、水洗前
に0.1モル/lとして酢酸エチル中に移す:M.Bodansk
y, The Practice of Peptide Synthesis,Springer-Verl
ag,129(1984)。保護されたジペプチドZ-Lys(Z)-Gly-OEt
は、アセトニトリル中、0.13/lで合成し、最初の溶剤
を酢酸エチル中、0.05モル/lに置換えた後精製した
(同上文献150, 1984)。同様にZ-Ala-Tyr-OCH3 3は、ジ
メチルホルムアミド中、0.3モル/lで合成し、水洗精
製の前に酢酸エチル中に0.1モル/lとして移した(同
上文献148, 1984)。
【0009】一般に極性を有する水溶性溶剤の使用は、
産業衛生上の問題(DMSO, HMPT)および化学的選択計画の
問題で、さらに不利を伴なう。一般に、極性溶剤は、活
性Nを保護されているアミノ酸のラセミ化に実際に好都
合である:D.S.Kemp, Peptides, Analysis, Synthesis,
Biology;1,354-355, 1979 。それ故、水不溶性の有
機溶剤中でペプチド中間体の濃度が高く、かつ工業的生
産の要求を満たす溶液を得ることは、いまだ解決されて
いない。
【0010】本発明の目的は、ペプチド縮合収率を向上
させる反応媒質を提供することである。また本発明の他
の目的は、ペプチド、一般に2〜50個のアミノ酸、特に
3〜20個のアミノ酸からなるペプチドの合成および精製
を容易に行う反応媒質を見出すことである。さらに他の
目的は、高い濃度、たとえば少なくとも0.1M、一般に
0.2Mで均一媒質中でペプチドを合成できる反応媒質を
提供することである。
【0011】これらの目的、および後に明かになる目的
は水不溶性溶剤の群から選ぶ希釈剤AとフェノールBを
含む、ヘプチドの合成および精製に使用する溶解および
反応媒質によって達成することができる。フェノールB
の量は希釈剤Aの少なくとも1/200 であることが好ま
しい。この上限は厳密なものではないので、希釈剤Aな
しに、純粋または混合物のフェノールBを使用すること
も、次の条件において、本発明の範囲に含まれる:フェ
ノールBは、融点が高くとも50℃(本明細書において、
特記しない限りは数字のゼロは重要な意味を有しな
い);フェノールBは、減圧することもできる蒸留によ
って反応生成物から分離することがてきる;フェノール
Bは、いかなる割合でも水と混合しない。
【0012】フェノールBは、水洗によって副生物の除
去を妨げる安定な乳濁液を形成しない。ハロゲン化フェ
ノール、特にジクロロフェノールが有利であり、モノク
ロロフェノールが好ましく、なおたとえば低分子量のア
ルコイルフェノールも上記条件に適合する。
【0013】単独で使用することもできるが、上記条件
を満足するフェノールは、希釈剤Aと混合して使用でき
る有用なフェノール類を含むことができる。しかし、1
つの希釈剤Aと1つのフェノールBを使用することが好
ましい。フェノールB対希釈剤Aの重量比は、1/200
〜1、1/20〜1/2が好ましい。この重量比は、狭義
のフェノール(C6H5OH)、または分子量がこれと著しく相
違しないフェノール類にも適用される。
【0014】高分子量のフェノール類には、モル/lの
濃度を少なくとも5・10 とし、0.1〜2Mが有利で
あり、0.5〜1.5Mが好ましい。希釈剤Aおよびフェノ
ールBは、すべての割合で混合しないときは、フェノー
ル類含量の上限は、2つの限度、すなわち上記限度およ
び溶解度の限度より低い。
【0015】ここで、フェノールBは、フェノール類お
よびその混合物を含むものとする。希釈剤Aは、フェノ
ール(C6H5OH)の重量の少なくとも1%、好ましくは少な
くとも2%を溶解するのに十分な極性を有し、かつ水
と、すべての割合では混合しない十分な疎水性を有する
有機溶剤である。水は希釈剤Aを多くとも10重量%、さ
らに多くとも1重量%を溶解しないことが好ましい。こ
れは第3の溶剤としてフェノールBが存在するときも同
様である。
【0016】希釈剤Aは石油留分を含む混合物でもよ
い。勿論、操作条件において、希釈剤Aはフェノール類
およびペプチド合成に使用する反応剤に対して不活性で
あることが必要である。好ましい希釈剤は、芳香族誘導
体、エーテル、エステルおよびハロゲン化溶剤からなる
群から選ぶ。
【0017】これらの希釈剤としては、ハロゲン化脂肪
族誘導体としてジクロロメタン、1,2−ジクロロエタ
ン、1,1,1−トリクロロエタン;芳香族誘導体とし
てトルエン;ハロゲン化芳香族誘導体としてクロロベン
ゼン;エステルとして酢酸エチル、酢酸イソプロピル;
エーテルとしてt−ブチル−メチルエーテルおよびアニ
ソールを挙げることができる。
【0018】工業的経済の理由から、希釈剤Aは大気圧
で蒸留可能か、または一次または二次の真空で蒸留でき
ることが好ましい。一般にフェノールBは次の一般式
(I)で示される化合物およびそれらの混合物の群から
選ぶ。 (R)n -Ar-O-H (I) 式中、Ar は単環もしくは多環の複素環または非複素環
の芳香族基を表し、置換基R1 は同一または相違してい
てもよく、次の原子または基を表す:ハロゲン、好まし
くはふっ素、塩素、臭素;基-Z-R2(Zは一重結合または
酸素を表し、R2 は水素、ヒドロキシ化またはモノもし
くはポリハロゲン化されていてもよい多くとも8個の炭
素原子を含むアリール基またはアルコイル基を表す)n
は、ゼロまたは多くとも芳香族核の置換可能な位置の数
に等しい整数である。
【0019】アルキル基は、le Dictionaire de la Chi
mie Duval Presses Scientifiques Internationale Par
is VIe, (1959)で定義されており、多くとも6個の炭素
原子を有する直鎖もしくは分枝鎖の脂肪族残基またはア
リール脂肪族残基であることができる。置換可能な位置
の数は、当業者によって周知の単純な方法によって容易
に知ることができる。 たとえば、Ar =フェニル<5、 Ar =ピリジル<4、 Ar =ナフチル<7、 Ar =キノイル<6。
【0020】フェノールBの炭素原子は、多くとも30個
が有利であり、多くとも20個が好ましい。官能性フェノ
ールの隣接位置が置換されていないか、または障害を与
えない基で置換されていることが望ましい。障害を与え
ない基としては、三次または二次の炭素によって、隣接
位置の基に、結合されている基と考えることができる。
【0021】単環式化合物は、効果および価格の点でも
っとも好ましい化合物であり、六員環(ピリミジルまた
はフェニル環)を有するものが好ましい。またZ-R2は、
水酸基を3回、好ましくは2回より多く表すことができ
ない。式(I)において基Rは、次の基または原子から
選ぶことが有利である。 メチル、エチル、プロピル、ブチル、 トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、 メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、 フェニル、ヒドロキシフェニルおよびArOH、 フェノキシ、ヒドロキシフェノキシ、 フッ素、塩素、臭素。
【0022】フェノールの分子量を高めないために、式
(I)のnは、多くとも5とし、多くとも3とすること
が好ましい。良好な結果を与えるフェノールとして、次
のフェノール類を挙げることができる。 一置換されていてもよいヒドロキシピリジン、 一置換されていてもよいヒドロキシキノリン、 モノハロゲノフェノール、好ましくはモノロロフェノー
ル、ポリハロゲノフェノール、好ましくはポリフルオロ
フェノール、炭素原子1〜4個のアルキル基、炭素原子
1〜4個のアルコキシ基、炭素原子1〜2のペルフルオ
ロアルキル基、2,2,2−トリフルオロエチル基で一
置換または二置換されたフェノール、ジフェノール、 狭義のフェノール、 一置換または二置換されていてもよいナフトール。
【0023】本発明の媒質は、保護されていてもよいア
ミノ酸を少なくとも0.05M濃度で溶解することができ
る。アミノ酸はC−末端カルボキシル基又はN−末端ア
ミノ基上で保護されることができる。後者の場合、たと
えばアスパラギン酸の場合には、側鎖のC−末端カルボ
キシル基上で活性化することもできる。アミノ酸は天然
または合成であることができる。本発明の媒質は、保護
されているペプチドと同様に、保護されていないペプチ
ド(HCl, Pro-Gly-NH2;HCl, His-Trp;2HCl, Arg-Pr
o)も溶解して、合成を行うことができる。
【0024】本発明の媒質は、アミノ酸、ペプチド、お
よび保護化または活性化されている反応剤を同時に溶解
できることによって、その場でアミノ酸を保護化または
活性化することができる。そのように、本発明の媒質
は、フェノールBおよび希釈剤Aの他に、アミノ酸、ペ
プチド、および/または保護化および/もしくは活性化
する反応剤も、同時にまたは順次導入して含むときに、
反応剤の作用をすることができる。
【0025】ペプチドは、単位のアミノ酸を含めて、C
−末端カルボキシル基又はN−末端アミノ基を保護され
ていてもよい。後者の場合は酸はC−末端カルボキシル
基上で活性化されていることができる。勿論、アミノ酸
の官能基は、合成において目的とする官能性のC−末端
カルボキシル基又はN−末端アミノ基の他でも、もし必
要であれば当業者に慣用の技術によって同様に保護する
ことができる。
【0026】本発明の媒質は、有機相におけるペプチド
の溶解度を特に増加させることができる。一般に、フェ
ノール性添加剤の存在なしに有機希釈剤A中のペプチド
の溶解度をベースとして、溶解度を良好に変えることが
できる。またこの媒質は、ペプチド合成の多様な工程に
おいて、良好な体積的収率を達成することができる。特
に縮合工程における生産性を向上させる。
【0027】本発明の媒質の多くの利点のうち、特にN
−末端アミノ基上で保護され、C−末端カルボキシル基
上で活性化されているアミノ酸またはペプチドと、C−
末端カルボキシル基上で保護されていないアミノ酸また
はペプチドとの縮合がこの媒質中で反応させるとき、極
めて容易であることに注意したい。これは、約20〜50ア
ミノ酸残基のオリゴペプチドの合成に極めて有用であ
る。これは本発明の媒質が同時または順次に導入する成
分として次のものを含み、反応剤の作用をするときに著
しい。
【0028】a)水に混合しない溶剤の群から選ぶ希釈
剤A; b)フェノールB; c)N−末端アミノ基及びC−末端カルボキシル基の両
方が保護されていないアミノ酸を1〜50個、好ましくは
1〜20個含むオリゴペプチド。 フェノールBの量は、希釈剤Aの少なくとも1/200 と
することが好ましい。
【0029】この上限は厳密なものではない。フェノー
ルB対希釈剤Aの重量比は、1/200 〜1が有利であ
り、1/20〜1/2が好ましい。上記重量比は狭義のフ
ェノール自身にも、また分子量がC6H5OHと比べて大きく
は違わないフェノール類についても適用される。分子量
の大きいフェノールについて、モル/lで表す濃度は、
少なくとも5〜10-2Mとし、0.1〜2Mが有利であり、
0.5〜1.5Mが好ましい。
【0030】希釈剤AとフェノールBとがすべての割合
では混合しないときフェノールの含量の上限は、上記の
限度および溶解限度より低い。オリゴペプチドの含量
は、ここでは縮合していないアミノ酸の場合を含み、そ
の含量は少なくとも10-2M、好ましくは0.1Mとする。
より高い濃度は溶解限度に対応する。当業者が媒質中の
溶解度を不十分と判断するならば、オリゴペプチドの懸
濁液を使用できることを理解されるであろう。
【0031】また本発明は、保護されていてもよいペプ
チドを液体媒質中で合成する方法に関し、C−末端カル
ボキシル基が保護されていてもよい最初のアミノ酸また
はペプチドを原料とし、これにC−末端カルボキシル基
が活性化され、N−末端アミノ基が保護されているアミ
ノ酸を加え、これらの反応剤を本発明の媒質に溶解す
る。
【0032】同様に、本発明は保護されていてもよいペ
プチドを液体媒質中で合成する方法を目的とし、最初の
アミノ酸またはペプチドを原料として、本発明に係る媒
質中に溶解し、C−末端カルボキシル基上で活性化さ
れ、N−末端アミノ基上で保護されている他のペプチド
を、本発明に係る媒質中に溶解して縮合させる。たとえ
ば官能性アミン基は、カーバメート基によって、または
β−ジカルボニル化合物との反応によって、保護され
る。
【0033】N−末端アミノ基が保護された反応剤のC
−末端カルボキシル基は有機酸または無機酸の塩化物、
クロロぎ酸アルキル、カルボジイミド、またはこれらの
カボニルジイミダゾールによって活性化されたエステル
またはアシルイミダゾールによって活性化される。N−
末端アミノ基が保護されたアミノ酸またはペプチドを、
最初のアミノ酸またはペプチドと縮合させた後に、その
N−末端アミノ基は、どの方法でも遊離させることがで
きるが、加水分解、または酸もしくは塩基による分解、
または光分解によって行うことが有利である。
【0034】C−末端カルボキシル基が保護された最初
のアミノ酸またはペプチドは、エステル化またはアミド
化によって保護することが好ましい。一般にこれを反応
媒質中に導入し、次にC−末端カルボキシル基またはN
−末端アミノ基が保護されたアミノ酸またはペプチドを
加える。反応剤の添加順序は限定しない。反応が終る
と、酸性、塩基性または中性溶液で水洗して副生物およ
び過剰の反応剤を有機相から除去する。次にN−末端ア
ミノ基を遊離する。最後にC−末端カルボキシル基が活
性化され、N−末端アミノ基が保護された新しいアミノ
酸または新しいペプチドを導入する。
【0035】驚くべきことに、この媒質は、アミノ酸と
ペプチドの反応性を向上させ、縮合反応速度を著しく改
良する。この方法の重要な利点は、濃厚な有機相から、
過剰の反応剤および縮合副生物を単なる水洗によって除
去できることであり、これはフェノールの乳濁化防止に
よって容易に行うことができ、これらは本発明の研究中
に達成することができた。過剰の反応剤は、たとえばC
−末端カルボキシル基上で活性化されN−末端アミノ基
上で保護されたアミノ酸またはペプチド、あるいはC−
末端カルボキシル基上で保護され、N−末端アミノ基上
で活性化されたアミノ酸またはペプチド、さらに縮合促
進触媒たとえばヒドロキシベンゾトリアゾール、イミダ
ゾール、N−ヒドロキシこはく酸アミドなどである。
【0036】本発明の媒質は、保護基を分離する工程で
生産性を向上することができる。なおたとえばt−ブチ
ルオキシカルボニルのように酸に官能性を有する基を、
通常の反応剤、たとえばトリフルオロ酢酸または塩酸に
よって分離することができ、また加水分解ができる基、
たとえばベンジルオキシカルボニル、ベンジルのエーテ
ルもしくはエステル、またはアルギニンの側鎖のグアニ
ジソ官能基を保護するニトロ基を分離することができ
る。
【0037】この媒質は塩基遊離基、たとえばスルホフ
ルオレニル−メチル−オキシカルボニルを、通常使用さ
れる反応剤たとえばジエチルアミンまたはピペリジンに
よって分離することができる。また光分解可能な保護基
の分離もできる。さらに電気化学的還元によって保護基
を分離することもできる。この方法の重要な利点は、均
一相において、単純な操作で分離工程から触媒を除去で
きることである。カーボンに吸着されたパラジウムのよ
うな加水分解触媒は濾過によって除去されるが、酸性ま
たは塩基性の触媒は水洗によって除去できる。ペプチド
またはペプチド中間体は濃厚な有機溶液として残る。
【0038】この溶解方法の他の利点としては、ペプチ
ド合成に必要なすべての操作に適合しており、縮合の多
様な工程を直結連結することができ、またペプチドを分
離しないでも溶剤を変えずに水洗によって保護基の分離
および精製を行うことができる。本発明の方法は、合成
を反復して行うことができるので、自動化した形態で有
利に実施することができる。
【0039】この方法は有機溶剤に余り溶解しないペプ
チド、たとえばグリシル、アルギニル、グルタミニル、
アスパラギニル、セリニル、トレオニルおよびプロリニ
ルの基を含むペプチドの合成に特に有利である。この明
細書で目的としないパラメータについても、本発明の方
法は、通常の条件で達成することができる。この合成に
よって生成したペプチドは医薬、ワクチン、農業用成長
剤または植物防疫剤の合成に使用することができる。次
に実施例によって本発明を説明するが、これは本発明を
限定するものではない。
【0040】溶解試験の原型 ペプチド中間体の25℃の溶解度を次のように測定した。
精確に評量したペプチド中間体をパイレックス管内に入
れた。試験すべき溶剤またはその混合物を精密にピペッ
トで導入し、ペプチド重量対溶剤体積の比を8g/ 100
cm3 とした。管をスクリューストッパで閉じ、Heidolp
h, Top-Mix 型撹拌器に載せ、最高速度で60秒間振動
させた。
【0041】固体が完全に溶解する場合は、溶解度が8
g/ 100cm3 であり、溶解しない場合は、溶剤を2倍量
として上記操作を反復する。順次4回希釈しても、完全
に溶解しない場合は、固体の量を減らしてを測定を反復
する。与えられた溶剤中の溶解度が0.05g/ 100cm3
り小さい場合は、40℃に加熱し、かつ付加的な撹拌を4
分間行っても、結果が変らないことを確めた。 記;溶剤/添加剤の混合物の組成は重量比で表す。
【0042】多様なペプチドの溶解 例1 L−セリニル−L−チロシン、メチルエステル
塩酸塩(HCl, Ser-Tyr-OCH3) 次の溶剤中の溶解度sを測定した。 ジクロロメタン:s<0.05g/ 100cm3 ジクロロメタン/フェノールの4/1混合物:8>s>
4g> 100cm3
【0043】例2 L−トリプトファニル−L−セリニ
ル−L−チロシン メチルエステル トリフルオロ酢酸
塩(CF3COOH, Trp-Ser-Try-OCH3) 例1と同様にして次の溶剤中の溶解度sを測定した。 ジクロロメタン:s<0.05g/ 100cm3 ジクロロメタン/フェノールの4/1混合物:8>s>
4g> 100cm3
【0044】例3 L−トリプトファニル−L−セリニ
ル−L−チロシン メチルエステル(Trp-Ser-Tyr-OCH3) 例1と同様にして溶解度sを測定した。 ジクロロメタン:s<0.05g/ 100cm3 ジクロロメタン/フェノールの4/1混合物:s>8g
/ 100cm3 ジクロロメタン/4−t−ブチルフェノールの4/1混
合物:s>8g/ 100cm3 ジクロロメタン/2,6−ジメトキシフェノールの4/
1混合物:s>8g/ 100cm3 ジクロロメタン/2,6−ジメチルフェノールの4/1
混合物:s>8g/ 100cm3 ジクロロメタン/2,6−ジクロロフェノールの4/1
混合物:s>8g/ 100cm3 ジクロロメタン/2−ヒドロキシピリジンの5/1混合
物:s>8g/ 100cm3 ジクロロメタン/2−メトキシフェノールの4/1混合
物:s>16g/ 100cm3 ジクロロメタン/3−トリフルオロメチルフェノールの
4/1混合物:s>8g/ 100cm3 ジクロロメタン/2,3,4,5,6−ペンタフルオロ
フェノールの4/1混合物:s>8g/ 100cm3 酢酸エチル:s<0.05g/ 100cm3 酢酸エチル:フェノールの9/1混合物:s=8g/ 1
00cm3
【0045】例4 L−ヒスチジニル−L−トリプトフ
ァン 塩酸塩(HCl, His Trp) 例1と同様にして溶解度sを測定した。 ジクロロメタン:s<0.05g/ 100cm3 ジクロロメタン/フェノールの4/1混合物:s=2g
/ 100cm3
【0046】例5 N−ベンジルオキシカルボニル−L
−ピログルタニル−L−ヒスチジン(Z-p Glu-His) 例1と同様にして溶解度sを測定した。 ジクロロメタン:s<0.05g/ 100cm3 ジクロロメタン/フェノールの4/1混合物:8>s>
4g/ 100cm3 ジクロロメタン/4−メトキシフェノールの4/1混合
物:2>s>1g/ 100cm3 ジクロロメタン/2−ヒドロキシピリジンの5/1混合
物s=0.3g/ 100cm3 ジクロロメタン/3−トリフルオロメチルフェノールの
4/1混合物:8>s>4g/ 100cm3 2−クロロフェノール:8>s>4g/ 100cm3 ペンタフルオロフェノール/ジクロロメタンの4/1混
合物:8>s>4g/ 100cm3
【0047】例6 L−アルギニル−L−プロリン 二
塩酸塩(2HCl, Arg-Pro) 例1と同様にして溶解度sを測定した。 ジクロロメタン:s<0.05g/ 100cm3 ジクロロメタン/フェノールの4/1混合物:s=2g
/ 100cm3 ジクロロメタン/2−クロロフェノールの1/1混合
物:2>s>1g/ 100cm3
【0048】例7 L−ロイシル−L−アルギニル−L
−プロリル−グリシンアミド塩酸塩(HCl, Leu-Arg-Pro-
Gly-NH2) 例1と同様にして溶解度sを測定した。 ジクロロメタン:s<0.05g/100cm3 ジクロロメタン/4−メトキシフェノールの4/1混合
物:s=4g/ 100cm3 ジクロロメタン/フェノールの4/1混合物:s=4g
/ 100cm3 ジクロロメタン/3−トリフルオロメチルフェノールの
4/1 混合物:s=4g/100cm3 ジクロロメタン/2−クロロフェノールの2/1混合
物: 2>s>1g/100cm3 ジクロロメタン/2,3,4,5,6−ペンタフルオロ
フェノールの4/1混合物:4>s>2g/100cm3 2−クロロフェノール:4>s>2g/100cm3 ジクロロメタン/4−t−ブチルフェノールの4/1混
合物 :1>s>0.5/100cm3 ジクロロメタン/2−ヒドロキシピリジンの5/1混合
物 :s=1g/100cm3 比較のために、本発明でない添加剤のジメチルホルムア
ミドを試験した。 ジクロロメタン/ジメチルホルムアミドの4/1混合
物: s<0.5/100cm3
【0049】例8 L−プロリル−グリシンアミド塩酸
塩(HCl ,Pro-Gly-NH2) 例1と同様に溶解度sを測定した。 ジクロロメタン:s<0.05g/100cm3 ジクロロメタン/フェノールの4/1混合物:s>16g
/100cm3 ジクロロメタン/4−メトキシフェノールの4/1混合
物: 8>s>4g/100cm3 ジクロロメタン/2−クロロフェノールの2/1混合
物: 2>s>1g/100cm3 ジクロロメタン/2−ヒドロキシピリジンの5/1混合
物:4>s>2g/100cm3 比較のために、本発明でない添加剤のジメチルホルムア
ミドを試験した。 ジクロロメタン/ジメチルホルムアミドの4/1混合
物: s<0.5g/100cm3
【0050】例9 N−ε−トリフルオロアセチル−L
−リシル−L−プロリン(Lys(TFA)-Pro) 例1と同様にして溶解度を測定した。 ジクロロメタン:s<0.05g/100cm3 酢酸エチル:s<0.05g/100cm3 ジクロロメタン/フェノールの4/1混合物:s>20g
/100cm3 ジクロロメタン/4−tPブチルフェノールの4/1混
合物: s>8g/100cm3 ジクロロメタン/2,6−ジメトキシフェノールの4/
1混合物: s>8g/100cm3 ジクロロメタン/2,6−ジメチルフェノールの4/1
混合物: s=8g/100cm3 ジクロロメタン/2−ヒドロキシピリジンの5/1混合
物: s>8g/100cm3 ジクロロメタン/2,6−ジクロロフェノールの4/1
混合物: s>8g/100cm3 ジクロロメタン/2−メトキシフェノールの4/1混合
物: s>8g/100cm3 ジクロロメタン/3−トリフルオロメチルフェノールの
4/1混合物: s>8g/100cm3 ジクロロメタン/2−クロロフェノールの4/1混合
物: s>8g/100cm3 ジクロロメタン/2,3,4,5,6−ペンタフルオロ
フェノールの4/1混合物:s>8g/100cm3 酢酸エチル/フェノールの9/1混合物s=8g/100c
m3
【0051】例10 N−t−ブチルオキシカルボニル−
ペンタグリシンメチルエステル(Boc-Gly-Gly-Gly-Gly-G
ly-OCH3):(Boc Gly5 OCH3) ジクロロメタン中の溶解度は、Boc-Gly5-OCH3 飽和溶液
として、外部標準を使用してHPLCにより測定した。
【0052】他の溶解度は例1と同様にして測定した。 ジクロロメタン:s=0.33g/100cm3 ジクロロメタン/フェノールの20/1混合物: s=0.5g/100cm3 ジクロロメタン/フェノールの4/1混合物: s=4g/100cm3 アニソール:s<0.05g/100cm3 アニソール/フェノールの4/1混合物: s=4g/100cm3 2−クロロフェノール:s>8g/100cm3 ジクロロメタン/2−クロロフェノールの4/1混合物 :2>s>1g/100cm3 ジクロロメタン/4−メトキシフェノールの4/1混合
物:4>s>2g/100cm3
【0053】例11 N−t−ブチルオキシカルボニル−
ペンタグリシン ベンジルエステル(Boc-Gly-Gly-Gly-G
ly-Gly-O-CH2-Ph) ジクロロメタン中の溶解度は、飽和溶液の上澄液にいき
外部標準を使用してHPLCにより測定した。他の溶解度は
例1と同様にして測定した。 ジクロロメタン:s=0.07g/100cm3 ジクロロメタン/フェノールの9/1混合物: s>5g/100cm3 比較のために、本発明でない添加剤を試験した。 ジクロロメタン/トリフルオロエタノールの9/1混合
物:s<2g/100cm3* ジクロロメタン/2−オクタノールの9/1混合物: s<2g/100cm3* ジクロロメタン/ピバル酸の9/1混合物: s<2g/100cm3* ジクロロメタン/ジメチルホルムアミドの9/1混合
物:s<2g/100cm3* LiCl飽和ジクロロメタン:s<2g/100cm3* *2g/100cm3以下の濃度は試験しなかった。
【0054】例12 N−ベンジルオキシ−カルボニル−
β−ベンジル−L−アスパルチル−1−アミノシクロプ
ロパンカルボン酸 メチルエステル(Z-Asp-(OB2l)-Acc-
OCH3) 例1と同様にして溶解度を測定した。 t−ブチルメチルエーテル:s<0.5g/100cm3 t−ブチルメチルエーテル/4−t−ブチルフェノール
の6/1混合物:s>1.2g/100cm3 クロロベンゼン:s<1.5g/100cm3 クロロベンゼン/4−t−ブチルフェノールの4/1混
合物:s>20g/100cm3 アニソール:s>2.5g/100cm3 アニソール/4−t−ブチルフェノールの4:1混合
物:s>25g/100cm3 酢酸エチル:s=2.5g/100cm3 酢酸エチル/2−ヒドロキシピリジン飽和溶液 :10>s>5g/100cm3
【0055】ペプチドの合成 例13 L−アスパルチル−1−アミノシクロプロパン−
カルボン酸プロピルエステル(Asp-Acc-Opr) 記:このジペプチドエステルは、C.Mapelli, M.Gray Ne
wton, C.E.Ringold およびC.H.Stammer のInt.G.Peptid
e Protein Res.30, 498-510(1987) によれば、蔗糖の 2
00倍の甘味を有する。
【0056】工程1 CHCl(320g)中濃度0.66モル
/lでの縮合100cm3の三口パイレックス反応器を乾燥窒
素流で不活性とし、17℃の水で冷却し、アニソール37.5
cm3 の撹拌床に、下記を順次導入した。 N−ベンジルオキシカルボニル−β−ベンジル−アスパ
ラギン酸(25ミリモル)、N−エチル−N′−(3−ジ
メチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(30ミリ
モル)およびヒドロキシピリジン(42.5ミリモル)。
【0057】懸濁液は急速に溶液となり、15分の終りに
交互に下記を溶液に加えた。 1−アミノシクロプロパンカルボン酸プロピルエステル
(30ミリモル)および4−t−ブチルフェノール(5
g) 1夜撹拌した後30℃において反応混合物を2N塩酸25cm
3 で洗浄し、無機物を除去した水10cm3 およびNaCl飽和
塩水3cm3 からなる水溶液13cm3 で3回洗浄した。水相
は併せてアニソール2.5cm3で向流抽出した。
【0058】工程2 縮合工程に連続して保護基の加水
分解 有機相40cm3 を、予め蒸留水100cm3、およびカーボンに
3%吸着させたパラジウム2.8gを入れ、窒素で不活性
とした200cm3の三口パイレックス反応器に移した。混合
物を55℃とし、常圧の水素気流を4時間通した。
【0059】工程3 ペプチドの分離 反応混合物をミリポア5Aのフィルタで濾過し、触媒は
フィルタ上で35℃の水10cm3 で2回洗浄した。有機相は
沈降分離して除去した。液相を酢酸エチル30cm3 で3回
洗浄した後、真空蒸留して、残渣60gを得た。これは自
然に結晶した。
【0060】懸濁液にアセトン240cm3を加えて、多孔率
No.4のガラスフィルタで濾過した。固体はアセトンで
洗浄し、4.41gの定量になるまで乾燥した。濾液は乾燥
するまで濃縮し、水11cm3 に溶解した。アセトン66cm3
を加えて第2の固体を分離し、これは真空乾燥後1.52g
であった。
【0061】結果 L−アスパルチル−1−アミノ−シクロプロパン−カル
ボン酸プロピルエステル−水和物を収率86%で得、こ
れは融点 179℃の白色固体であった。
【0062】DMSO中の溶液として、RMN1H スペクトルは
360Mhzを示した。 元素分析:C11,H18,N2.05,1H2O 計算値:C47.83 ,H7.3 ,N10.14 ,O34.76 実験値:C47.69 ,H7.1 ,N10.01 ,O34.81 含水量(Karl Fischer):6.48% 電位差計測定 官能性アミン基: 102% 官能性酸基:98%
【0063】例14 比較のために例13の試験において、4−t−ブチルフェ
ノールの添加および2−ヒドロキシピリジンの添加を省
いたが、急速に撹拌不能な反応混合物となった。
【0064】液−液抽出によるペプチドの精製 例15 グリシル−グリシル−L−フェニルアラニル−L
−ロイシン ベンジルエステル(Gly-Gly-Phe-Leu-OB
2l) このテトラペプチドを合成した後に、水洗して精製する
ために、このテトラペプチドのジクロロメタンと水との
間の分配を次に試験した。
【0065】ジクロロメタン12cm3 中のGly-Gly-Phe-Le
u-OBzl塩酸塩0.9ミリモルの溶液を、2N KHCO3水溶液
3cm3 の存在で強く撹拌した。この混合物は乳濁液とな
り、多数日間安定であった。フェノールの存在で比較試
験を行った。
【0066】例16 フェノール3.9gを有機溶媒に加え
た後に、例15と同様に分配試験を行った。同様に撹拌し
た後に2つの脂質液相を得、少なくとも15分間これを沈
降分離した。HPLC分析の結果、水相は使用したテトラペ
プチドの僅か0.4%を含んだ。
【0067】例17 N−t−ブチルオキシカルボニル−
L−フェニルアラニル−L−バリンベンジルエステル
(Boc-Phe-Val-OBzl) 50cm3 のパイレックス反応器に順次下記を常温で導入し
た。N−t−ブチルオキシカルボニル−L−フェニルア
ラニンの2−ヒドロキシピリジンエステル3.6ミリモ
ル、1.23g、 バリン ベンジルエステル塩酸塩3ミリモル、0.73g、 ジクロロメタン15cm3 、次に撹拌しながらN−メチルモ
ルホリン3ミリモル。 常温で68時間後に、反復混合物を、順次希H2SO4(95p PH
2)5cm3 、水5cm3 、次に2N KHCO3水溶液5cm3 を加
え、安定な乳濁液を形成した。これに対して、反応溶剤
としてジクロロメタン/フェノールの9/1混合物を使
用したときは、すべての洗浄は困難なく行われ、どの場
合も沈降分離は急速に行われた。
【0068】例18 目的 ペプチド縮合工程におけるフェノールの影響を検
討する。 検討した縮合 Boc-Phe-O-Py+HCl,Val-OBzl+NMM CH2Cl2(フェノールありおよびなし) Boc-Phe-Val OBzl+HCl,NMM 操作 縮合は還流塩化メチレン中で、N−t−ブチルオキシ−
L−フェニルアラニン−2−ヒドロキシピリジンエステ
ル(Boc-Phe-Opy)1.2当量と、バリンベンジルエステル
(Val OBzl)塩酸塩1当量とを、Nメチルモルホリン
(NMM)の存在で接触させた。
【0069】Val OBzlの消失および上記ペプチドの出現
が認められた。相関関係は測定の正確の限度で完全であ
った。表1にペプチドの縮合収率を示す。これによれば
活性化および反応速度、Val OBzl残留率に対する溶剤の
顕著な影響がわかる。2つの試験は完全な均一相媒体で
行った。1つはフェノールC6H5OHの10重量%の塩化メチ
レン中で、他はフェノールなしの塩化メチレン中で縮合
させる。
【0070】特に反応速度に顕著な差があり、ペプチド
の収率90%は、塩化メチレン単独では2時間を要しフェ
ノール10重量%を含む塩化メチレン中では20分で達成し
た。
【0071】
【表1】
【0072】例19 ペプチド縮合速度に対するO−クレ
ゾールの影響 反応
【0073】
【表2】
【0074】操作 塩化メチレン中で、N−t−ブチルオキシカルボニル−
L−フェニルアラニンのヒドロキシこはく酸エステル
(Boc Phe OSu)1.2当量と、遊離のロイシン(Leu OH)
1当量とを、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)1当
量の存在で常温で反応させた。
【0075】ロイシンは不溶性であるので、不均一相媒
質で2つの試験を行った。1つはO−クレゾール7.2当
量を加え、他はこれを加えなかった。ジペプチドBoc Ph
e Leu OHのロイシンに対する収率を時間を変えて測定し
た。表2に示すように、O−クレゾールは縮合反応速度
に顕著な効果を与える。反応1時間で収率を比較する
と、O−クレゾールを加えた場合は、加えない場合の6
倍に達した。
【0076】
【表3】

Claims (25)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ペプチドの合成および/または精製に使用
    する溶解および反応媒質であって、水と混合しない溶剤
    の群から選ばれた希釈剤AとフェノールBを含むことを
    特徴とする媒質。
  2. 【請求項2】フェノールB対希釈剤Aとの重量比は、1
    /200 〜1である、請求項1記載の媒質。
  3. 【請求項3】希釈剤Aが、芳香族化合物、エーテル、エ
    ステルおよびハロゲン化された溶剤の群から選ばれてい
    る、請求項1又は2に記載の媒質。
  4. 【請求項4】フェノールBが次の一般式(I) (R )n-Ar-O-H (I) {式中、Ar は単環もしくは多環の複素環または非複素
    環の芳香族基を表し、置換基R1 は同一でも相違してい
    てもよく、ハロゲン原子; 基−Z−R2 (Zは一重結合または酸素原子であること
    ができ、 R2 は水素原子;ヒドロキシ化またはモノもしくはポリ
    ハロゲン化されていてもよい、多くとも8個の炭素原子
    を含むアルキルまたはアリール基を表す。)を表し、そ
    して nはゼロまたは多くとも芳香族核の置換可能な位置の数
    に等しい整数である。} で示される化合物およびそれらの混合物の群から選ばれ
    ている、請求項1〜3のいずれかに記載の媒質。
  5. 【請求項5】フェノールBが多くとも30個の炭素原子を
    有する、請求項1〜4のいずれかに記載の媒質。
  6. 【請求項6】フェノールBの隣接位置の官能基が置換さ
    れていないか、または障害とならない基で占められてい
    る、請求項1〜5のいずれかに記載の媒質。
  7. 【請求項7】Ar 基が単環式芳香族である請求項4〜6
    のいずれかに記載の媒質。
  8. 【請求項8】式(I)中、R1 基が次の基または原子: メチル、エチル、プロピルおよびブチル; トリフルオロメチルおよびペンタフルオロメチル; メトキシ、エトキシ、プロポキシおよびブトキシ; フェニル、ヒドロキシフェニルおよびArOH; フェノキシおよびヒドロキシフェノキシ; フッ素、塩素および臭素 の群から選ばれている、請求項4〜7のいずれかに記載
    の媒質。
  9. 【請求項9】式(I)において、nが多くとも5であ
    る、請求項4〜8のいずれかに記載の媒質。
  10. 【請求項10】フェノールBが、 一置換されていてもよいヒドロキシピリジン、 一置換されていてもよいヒドロキシキノリン、 モノハロゲン化フェノール、 ポリハロゲン化フェノール、 炭素原子1〜4個のアルキル基、炭素原子1〜4個のア
    ルコキシ基、炭素原子1〜2個のペルフルオロアルキル
    基または2,2,2−トリフルオロエチル基で一置換ま
    たは二置換されたフェノール、 ジフェノール、 狭義のフェノール、 一置換または二置換されていてもよいナフトール、の
    群、から選ばれている、請求項1〜6,8又は9のいず
    れかに記載の媒質。
  11. 【請求項11】1〜50アミノ酸残基をもつことができる
    ペプチドをさらに含む、請求項1〜10のいずれかに記載
    の媒質。
  12. 【請求項12】ペプチドが、そのC−末端カルボキシル
    基上で保護されている、請求項11記載の媒質。
  13. 【請求項13】ペプチドが、そのN−末端アミノ基上で
    保護されている、請求項11記載の媒質。
  14. 【請求項14】ペプチドが、そのC−末端カルボキシル
    基上で活性化されている、請求項13記載の媒質。
  15. 【請求項15】C−末端カルボキシル基及びN−末端ア
    ミノ基上のいずれにおいても保護されていないペプチド
    をさらに含む、請求項1〜10のいずれかに記載の媒質。
  16. 【請求項16】ペプチドの濃度が少なくとも10-2Mであ
    る、請求項15に記載の媒質。
  17. 【請求項17】ペプチドがアミノ酸である、請求項15に
    記載の媒質。
  18. 【請求項18】そのC−末端カルボキシル基及びそのN
    −末端アミノ基が保護されていない最初のアミノ酸また
    はペプチドを原料とし、そのC−末端カルボキシル基上
    で活性化され且つN−末端アミノ基上で保護されている
    アミノ酸を加えて、保護されていてもよいペプチドを液
    体媒質中で合成する方法であって、 反応剤を請求項1〜10のいずれかに記載の媒質に溶解す
    ることを特徴とする方法。
  19. 【請求項19】そのC−末端カルボキシル基上で保護さ
    れている最初のアミノ酸またはペプチドを原料とし、そ
    のC−末端カルボキシル基上で活性化され且つそのN−
    末端アミノ基上で保護されているアミノ酸を加えて、保
    護されていてもよいペプチドを液体媒質中で合成する方
    法であって、 請求項1〜10のいずれかに記載の媒質中に反応剤を溶解
    することを特徴とする方法。
  20. 【請求項20】請求項1に記載の媒質中に溶解された最
    初のアミノ酸またはペプチドを原料とし、そのC−末端
    カルボキシル基が活性化され且つそのN−末端アミノ基
    が保護されている他のペプチドを、液体媒質中で縮合さ
    せて、保護されていてもよいペプチドを合成する方法で
    あって、反応剤を請求項1〜10のいずれかに記載の媒質
    に溶解することを特徴とする方法。
  21. 【請求項21】そのN−末端アミノ基がカーバメート基
    によって、またはβ−ジカルボニル化合物との反応によ
    って保護されている、請求項18〜20のいずれかに記載の
    方法。
  22. 【請求項22】最初のアミノ酸またはペプチドのC−末
    端カルボキシル基が、エステル化またはアミド化によっ
    て保護されている、請求項19〜21のいずれかに記載の方
    法。
  23. 【請求項23】N−末端アミノ基上で保護されている反
    応剤のC−末端カルボキシル基を、有機酸または無機酸
    の塩化物、クロロぎ酸アルキル、カルボジイミド、活性
    化されたエステル、またはアシルイミダゾールによって
    活性化する、請求項18〜21のいずれかに記載の方法。
  24. 【請求項24】そのN−末端アミノ基上で保護されてい
    るアミノ酸またはペプチドを、最初のアミノ酸またはペ
    プチドと縮合させた後に、そのN−末端アミノ基を加水
    分解、酸性分解または塩基性分解によって遊離させる、
    請求項18〜21のいずれかに記載の方法。
  25. 【請求項25】そのC−末端カルボキシル基上で保護さ
    れているか、もしくは保護されていないアミノ酸または
    ペプチドを反応媒質に導入し、次にそのC−末端カルボ
    キシル基上で活性化され且つそのN−末端アミノ基上で
    保護されているペプチドまたはアミノ酸を加え、この導
    入順はどちらでもよく、 反応終了後に、酸性、塩基性または中性の水溶液で有機
    相を洗浄して、過剰の反応剤および副生物を除去し、次
    にそのN−末端アミノ基を遊離させ、 最後に、C−末端カルボキシル基上で活性化され且つそ
    のN−末端アミノ基上で保護されている新しいアミノ酸
    または新しいペプチドを導入する、請求項18〜24のいず
    れかに記載の方法。
JP2413572A 1989-12-04 1990-12-04 ペプチドの溶解および反応媒質、これを使用するペプチドの合成方法 Expired - Fee Related JP2608345B2 (ja)

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