JP2608294B2 - 基板処理によるレーザー用高耐力膜の製造方法 - Google Patents

基板処理によるレーザー用高耐力膜の製造方法

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JP2608294B2 JP62261001A JP26100187A JP2608294B2 JP 2608294 B2 JP2608294 B2 JP 2608294B2 JP 62261001 A JP62261001 A JP 62261001A JP 26100187 A JP26100187 A JP 26100187A JP 2608294 B2 JP2608294 B2 JP 2608294B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は紫外から赤外域で動作する高出力レーザーシ
ステム用光学素子の反射防止膜を作製する場合の製造方
法に関するものである。
[従来技術の説明] 高出力レーザー源より発生する強力なビームに使用す
る光学素子用の膜は通常の光学素子用の膜に比べ充分に
高いレーザー耐力が必要である。従来レーザー用高耐力
膜の製造方法としては、基板を表面処理したあと真空蒸
着を行う方法が一般的である。基板の表面処理として
は、真空槽内に導入するまえの超音波洗浄及びその後の
真空槽内の基板加熱がある。更には、成膜前のイオンボ
ンバード法が上げられる。これは10-1〜10-2torrの真空
度において短時間直流グロー放電を起こし、イオン衝撃
により表面をほとんどエッチングすること無しに、基板
表面の水分等の付着物を除去するものである。又、レー
ザー用高耐力膜の場合は一般的ではないが、高周波スパ
ッタによる誘電体等の成膜は良く知られるところであ
る。ここで、スパッタの成膜工程としては、プリスパッ
タ、逆スパッタ、本スパッタと呼ばれる一連の工程があ
る。この時、逆スパッタとは、本スパッタ前のターゲッ
トのクリーニングであるプリスパッタ時に、シャッタを
間においてターゲットから基板へ回り込み付着した付着
物を除去する手法である。又、同様にレーザー用高耐力
膜の場合一般的な方法ではないが、イオンガン又は中性
粒子ガンと真空蒸着を組み合わせた光学膜の製造方法が
ある。これはArイオンの運動エネルギーを成膜時のアシ
ストに利用して硬化膜を、或は反応性の窒素、炭素、酸
素等のイオンビームを成膜時のアシストに利用して窒化
膜、炭化膜、酸化膜等を製造するのに用いられる。
[発明が解決しようとする問題点] レーザー用高耐力膜を製造する方法として、超音波洗
浄等の洗浄のあと基板を真空槽内に導入し、真空中加熱
のもとで成膜する真空蒸着法を用いると、基板表面に完
全に洗浄されずに残った研磨剤やその他の汚れが、使用
中に照射レーザー光を吸収して蒸発、プラズマ化する。
このためこれらの汚れのうえに形成された膜が損傷して
しまい甚だ不都合であった。又、イオンボンバード法等
を用いて成膜を行った場合、基板保持用治具、蒸着傘、
真空槽壁からスパッタされて基板に付着した汚れのため
にかえって損傷閾値が劣化するという問題があった。本
発明は上記高出力レーザー膜の製造方法としてより耐力
を向上させることが出来る製造方法を提供することを目
的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明は真空中で光学用基板上にレーザー用高耐力膜
を成膜する前に、該基板にRF高周波を印加、基板表面を
スパッタエッチングする、又は、イオンガン、中性粒子
ガンをもちいてそのビームにより基板表面をスパッタエ
ッチングする等のドライエッチング処理を施し、基板表
面の加工変質層、残留研磨材、洗浄液等の汚れを除去す
ることにより、その後成膜されたレーザー用光学膜の耐
力を向上させるものである。除去する厚さは、数十Å程
度では耐力の向上効果は見られず、好ましくは100Å程
度除去する必要がある。実際に、酸化セリウムを用いて
研磨した後、ESCAで表面に酸化セリウムが残留している
ことを確認された基板に、スパッタエッチング処理を行
い、基板表面を100Å以上除去してから表面を再びESCA
で検査したところ、酸化セリウムがなくなっていること
が実験で確認された。
以下、図面を参照しながら本願の実施例を説明する。
[実施例] (1)第1実施例 第2図は本願の方法の実施例を実行するためのスパッ
タエッチング装置である。図中21はスパッタエッチ処理
を行う基板、22は基板を保持し矢印方向に自転する基板
ホルダ、23はRF電源、24は真空槽、25はエッチ処理の開
始終了の制御を行うための開閉可能なシャッター、26は
スパッタ成膜用のターゲットである。
φ40、圧さ3mmのBK7基板を第2図に示すスパッタ装置
を用いて200Wの入力で30分間スパッタエッチングを行
う。このときのスパッタ圧は510-1Pa(Ar雰囲気中)、
スパッタレートは100Å/min以下である。その後、真空
蒸着装置において、基板温度250℃以下、真空度1×10
-4torr(酸素雰囲気中)の条件でYAGレーザ用反射防止
膜を成膜した。本実施例の効果を証明するため、実際に
上記方法でレーザー用反射防止膜を成膜した。ここで比
較のため、基板表面の一部にはサンプル用にエッチ処理
防止用のカバーをつけておき、その後、このカバーを取
り除き、真空蒸着装置においてレーザー用反射防止膜を
成膜した。スパッタエッチ処理後の基板表面上に成膜し
て出来た反射防止膜の、同一基板表面上のスパッタエッ
チ処理を行わなかった部分の反射防止膜サンプルとのレ
ーザー耐力の比較を第1図に示す。第1図においてアル
ファベットA〜Fは反射防止膜の種類を示し各膜構成
は、基板側から (A)SiO2/ZrO2 (B)SiO2/Al2O3/MgF2 (C)Al2O3/ZrO2/MgF2 (D)MgO/MgF2 (E)SiO2/MgO/MgF2 (F)Al2O3/MgF2 である。各サンプルともイットリウム・リチウム・フロ
ライドレーザー(YLFレーザー;λ=1.053μ)用反射防
止膜であり、損傷閾値は1nsecのパルス巾のYLFレーザー
で求めた。第1図から明らかなように、スパッタエッチ
ング処理無しの場合のレーザー耐力は3〜6J/cm2である
のに対し、本願実施例の方法、即ちスパッタエッチング
処理をおこなったあとの基板上に成膜した場合のレーザ
ー耐力は11〜17J/cm2と大幅に向上した。
(2)第2実施例 φ40、厚さ3mmの石英基板を実施例1と同様に3000Å
スパッタエッチを行う。但し、スパッタ圧5×10-1Paに
おいて、酸素分圧が8×10-2Pa,残りがAr圧である。
その後、真空をやぶることなく、光学膜厚がλ/4(λ
=1.053μ)のSiO2膜をスパッタにより成膜する。
このスパッタエッチ処理を行った基板上に成膜したSi
O2膜と、スパッタエッチ処理を行わない異なる基板上に
同一条件でスパッタ成膜したSiO2膜との耐力を実施例1
と同様にして比較すると、処理無しのものが3.2J/cm2
あったのに対して、処理有りのものが15J/cm2と非常に
高い値を示した。
石英基板上のレーザー用高耐力膜製造においては、Ar
だけを導入するよりも適度な量の酸素雰囲気下における
スパッタエッチ処理が有効である。
[発明の効果] 以上述べたように、レーザー用光学膜を基板上に成膜
する前、スパッタエッチ等のドライプロセスで基板表面
の加工変質層、研磨材の残り等の付着物を除去すること
により、成膜されたレーザー用光学膜の耐力を大幅に向
上させることが可能となった。本発明による方法は、少
なくとも100Å以上基板表面を除去するため、研磨方
法、研磨剤の種類、洗浄方法の種類に依存するところが
小さく、例えば、従来レーザー用高耐力の基板研磨方法
としてはフロート研磨が最適とされていたが本発明の方
法でより一般的な研磨法である横振り研磨法でも同様の
耐力が得られる。
本発明のドライエッチング処理は、洗浄工程のドライ
プロセス化といえるものであり、成膜装置と一体化が可
能であることから、品質上のみならず設備上も大きな利
点を有するものといえる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による膜製造方法のレーザー耐力に及
ぼす効果を従来例との比較で示すグラフ。 第2図は、スパッタエッチ処理を行う為の装置の概略
図。 21……基板 22……基板ホルダ(自転) 23……RF電源 24……真空槽 25……シャッター 26……ターゲット(スパッタ成膜用)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学用基板上に高出力レーザー用高耐力反
    射防止膜を成膜する方法において、基板表面を少なくと
    も100Å以上除去するように該基板表面にドライエッチ
    ング洗浄処理を施した後に、該基板上に反射防止膜を成
    膜することを特徴とする高出力レーザー用高耐力膜の製
    造方法。
  2. 【請求項2】前記ドライエッチングは、高周波スパッ
    タ、又はイオンビームもしくは中性粒子ビームを用いた
    スパッタにて行うことを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載のレーザー用高耐力膜の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5922003A (ja) * 1982-07-28 1984-02-04 Ricoh Co Ltd 高反射鏡の製造方法
JPS6227355A (ja) * 1985-07-26 1987-02-05 Sharp Corp ミラ−の製造方法

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