JP2608206B2 - マイナスイオン感応電界効果トランジスタ - Google Patents

マイナスイオン感応電界効果トランジスタ

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JP2608206B2 JP3234059A JP23405991A JP2608206B2 JP 2608206 B2 JP2608206 B2 JP 2608206B2 JP 3234059 A JP3234059 A JP 3234059A JP 23405991 A JP23405991 A JP 23405991A JP 2608206 B2 JP2608206 B2 JP 2608206B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イオン感応電界効果ト
ランジスタおよびその製造方法に関し、さらに詳細に
は、イオンビームスパッタリング法によりMOS型電界
効果トランジスタのゲート上にリン酸塩ガラス等を被覆
する方法およびそのイオン感応電界効果トランジスタを
利用したイオンセンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、血液、汗、涙等の成分を測定する
センサーとして、半導体バイオセンサーチップが研究、
開発されている。バイオセンサーチップの構造は、イオ
ン感応電界効果トランジスタと、その上につくられた酵
素膜からなるのが一般的である。 イオン感応電界効果
トランジスタは、電界効果トランジスタの一種であり、
ソース、ドレイン間の電流値が、ゲートの役割を果たす
イオン感応膜に吸着する陽イオンまたは陰イオンの量で
変化するものである。従って、ゲートにイオン感応膜を
被覆することが必要とされ、その製造方法については、
いろいろな方法が行われている。従来の代表的な製造方
法としては、ゲート膜上に漆や高分子膜でイオン感応物
質を固定化して作成する方法、高周波スパッタリング法
により成膜被覆する方法等が行われていた。
【0003】一方、半導体バイオセンサとして実用化さ
れているのは、現在のところ陽イオンである水素イオン
濃度を測定するPHセンサぐらいである。それは、安定
性と耐久性のあるイオンセンサとして、イオン感応膜が
均一の厚みで密着しているイオン感応電界効果トランジ
スタが完成されていないためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
製造方法には次に示すような問題点があった。 (1)漆を含む高分子膜を感応膜として使用した場合、
膜厚の制御が困難である。また、MOS型電界効果トラ
ンジスタ表面への膜の密着性が悪いため膜が剥離しやす
く長期間の使用に耐えられない。 (2)高周波スパッタリング成膜法は、エレクトロン等
の照射によりゲートチャネルが損傷を受け、イオン感応
電界効果トランジスタの静特性が著しく悪くなり、イオ
ンセンサーとしての使用に耐えられない。 (3)上記した従来の製造方法で、イオン感応電界効果
トランジスタが多少の損傷を受ける場合、ゲートに薄膜
を形成した後でアニールして損傷を除去する方法も考え
られるが、アニールはイオン感応電界効果トランジスタ
の特性の変動を発生させるため不適当であった。
【0005】一方、イオンセンサとしてイオン感応電界
効果トランジスタを用いる場合に、陰イオンを表面に付
着させることのできるイオン感応膜は、従来本出願人が
特開昭57−77046号公報で提案したガラス電極膜
が公知である。しかし、従来ガラス電極膜をイオンセン
サとして使用する場合は、ガラス電極膜をMOS型電界
効果トランジスタの表面に溶融接着等で貼りつけて使用
していたため、密着性が悪く、センサとしての安定性と
耐久性に問題があった。
【0006】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、静特性に優れ、長期間使用時に
も安定性があるイオン感応電界効果トランジスタおよび
それを利用したイオンセンサを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明のイオン感応電界効果トランジスタの製造方
法は、不活性ガス等をイオン化して、イオン化された不
活性ガス等に高電圧を付加して加速し、1Paよりも高
い真空度を持つ真空中で、無アルカリリン酸塩ガラス等
の酸化物ガラスを含む原材料表面に衝突させ、該衝突に
より原材料よりはじき出された原材料を構成する分子お
よび原子を、電界効果トランジスタの表面に、前記真空
中で付着させ、イオン感応膜を形成する。
【0008】さらに、前記原材料中の非金属元素の含有
率を、前記イオン感応膜中の非金属元素の含有率よりも
高くするとよい。また、真空中で電界効果トランジスタ
の表面に前記材料を構成する分子および原子を付着させ
るときに、電界効果トランジスタを冷却するとよい。
【0009】一方、本発明のイオン感応電界効果トラン
ジスタは、MOS型電界効果トランジスタと、不活性ガ
ス等をイオン化して、イオン化された前記不活性ガス等
に高電圧を付加して加速し、1Paよりも高い真空度を
持つ真空中で、無アルカリリン酸塩ガラス等の酸化物ガ
ラスを含む原材料表面に衝突させ、該衝突により原材料
よりはじき出された原材料を構成する分子および原子
を、電界効果トランジスタの表面に、前記真空中で付着
させることにより形成されたイオン感応膜とを有してい
る。
【0010】一方、本発明のイオンセンサは、MOS型
電界効果トランジスタと、不活性ガス等をイオン化し
て、イオン化された不活性ガス等に高電圧を付加して加
速し、1Paよりも高い真空度を持つ真空中で、無アル
カリリン酸塩ガラス等の酸化物ガラスを含む原材料表面
に衝突させ、該衝突により原材料よりはじき出された原
材料を構成する分子および原子を、電界効果トランジス
タの表面に、前記真空中で付着させることにより形成さ
れたイオン感応膜と、イオン感応膜にイオンが付着した
時に前記MOS型トランジスタのソースとドレイン間に
発生する電流値を測定し、該電流値を演算処理して、前
記イオンの濃度を測定する制御装置とを有している。
【0011】
【作用】上記の構成を有する本発明のイオン感応電界効
果トランジスタの製造方法は、不活性ガス等をイオン化
して、イオン化された不活性ガス等に高電圧を付加して
加速し、1Paよりも高い真空度を持つ真空中で、無ア
ルカリリン酸塩ガラス等の酸化物ガラスを含む原材料表
面に衝突させ、該衝突により原材料よりはじき出された
原材料を構成する分子および原子を、電界効果トランジ
スタの表面に、前記真空中で付着させ、イオン感応膜を
形成している。
【0012】上記の製造方法で製造されたイオン感応電
界効果トランジスタは、イオン感応膜が陰イオン等のイ
オンを吸着する。例えば、イオン感応膜の表面に陰イオ
ンが吸着されると、イオン感応膜の対抗するシリコンチ
ャネル部分に正のキャリアが集まり、ドレインとソース
間で電流が流れる。この時、イオン感応膜の表面に集ま
る陰イオンが測定液中の陰イオン濃度と比例関係にあれ
ば、ドレインとソース間の電流値を測定することによ
り、測定液中の陰イオンの濃度を測定できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。図1にイオンビームスパッタリング
装置の構成を示す。箱型で完全に密封されている真空チ
ャンバ2の上部に、イオンビーム発生装置であるイオン
ガン1が付設されている。真空チャンバ2の中央付近に
ターゲット3が、イオンガン1のビームに対して45度
の角度を持つように固定されている。イオンガン1のビ
ームがターゲット3に当たって正反射する方向の真空チ
ャンバ2の側壁に、蒸着対象固定具5が付設されてい
る。蒸着対象固定具5の上には、蒸着対象である電界効
果トランジスタ4が蒸着面を上にして固定されている。
真空チャンバ2下部には、図示しない排気ポンプに接続
するパイプ6が接続され、真空チャンバ2内の気体原子
を排出して所定の真空度を確保している。真空チャンバ
2には真空圧を測定するための真空圧ゲージ7が取り付
けられている。
【0014】次に、上記イオンビームスパッタリング装
置の動作について説明する。イオンガン1の上部からス
パッタリングガスとしてAr,Xe,Kr等の不活性ガ
スが供給される。それらの不活性ガスに、酸素,水素等
の活性ガスを少量添加してもよい。本実施例では、Ar
ガスを使用している。それはターゲットのスパッタ速度
が速いからである。イオンガン1の内部では、図示しな
い加熱フィラメントで発生した熱電子を中間電極で加速
し、供給されてきたArガスに当てイオン化している。
この際、永久磁石によりイオンの高密度を得ている。
【0015】イオン化されたArガスは、図示しない引
出し加速電極により高電圧がかけられて加速され、図示
しない静電集束レンズ等で集束されてイオンガン1の出
口から放出される。加速されたArガスはターゲット3
の表面に衝突される。ターゲット3は、オルトリン酸
(85%),水酸化アルミニウム,炭酸鉛,炭酸銀を溶
融して、黒鉛板上の直径約20mmの円孔に注いで固め
た物である。従来行われていた高周波スパッタリング法
と本発明に係るイオンビームスパッタリング法の違い
は、前者が低真空中でターゲットと蒸着対象をプラズマ
にさらしているのに対して、後者ではスパッタ室とイオ
ン発生室とが分離されている点である。
【0016】
【表1】 表1にターゲット3の化学成分(モルパーセント)を示
す。本実施例ではターゲット3として6種類のものを実
験した。ここで、ターゲット1からターゲット6へいく
に連れて、非金属元素を含有する酸化リンの成分率を増
やしている。表1のガラスまたは焼結材料等の記載は、
ターゲット3の状態を表わしている。
【0017】加速されたArイオンがターゲット3に衝
突されることにより、ターゲット3の表面の分子・原子
がArイオンによりはじき飛ばされる。はじき出された
分子・原子の多くは、Arイオンが衝突してきた方向と
正反射の方向に飛び出す。飛び出した分子・原子は、蒸
着対象である電界効果トランジスタ4の表面に付着す
る。付着する分子・原子の運動エネルギが熱エネルギに
変化するため、電界効果トランジスタ4の表面温度は上
昇する。電界効果トランジスタ4の表面温度が高いと、
せっかく付着した分子・原子が再び遊離することが多
い。それを防止するために、蒸着対象固定具5の裏面か
ら液体窒素やドライアイス等で冷却するとよい。本実施
例では、一部の実験について摂氏−70度程度に冷却し
ている。
【0018】
【表2】 実験で用いたイオンビームスパッタリングの条件を表2
に示す。イオン発生電流0.5mA,イオン加速電圧5
kVで実験した結果では、毎分0.7nmの厚みの膜が
形成された。
【0019】
【表3】 表3に上記イオンビームスパッタリング装置でイオン感
応膜を蒸着した結果を示す。蒸着された膜の重量組成を
百分率で示している。NO.1の実験では、イオンビー
ムの加速電圧を5kV,1mAとして、ターゲット3と
してターゲットNo.1を用いて実験した結果を示して
いる。No.4の実験(b)およびNo.6の実験で
は、電界効果トランジスタをドライアイスで冷却してい
る。
【0020】表3のNo.1ターゲット組成の重量百分
率は、表1のターゲットNo.1の分子の組成率をもつ
ターゲットの元素の重量百分率を示している。このター
ゲットNo.1と蒸着膜No.1組成とを比較すると、
蒸着膜において、非金属元素であるPとOの組成百分率
が大きく低下している。これは、真空度が高い真空中で
スパッタリングを行うと、はじき出された分子・原子の
中、金属分子・原子は、蒸着対象に付着された後で蒸着
対象から遊離することが少ないが、非金属分子・原子は
蒸着対象に付着された後で蒸着対象から再び遊離するこ
とが多いためである。従って、所望の成分を有するイオ
ン感応膜を形成するためには、あらかじめ、非金属成分
を増やしておくことが必要である。
【0021】すなわち、No.1ターゲットのガラスと
各元素に関して同じ重量百分率を得ようとするならば、
蒸着膜No.4(b)や蒸着膜No.6の条件でスパッ
タリングを行なう必要がある。蒸着膜No.4(b)お
よび蒸着膜No.6において、非金属元素であるリンお
よび酸素元素の重量百分率は、No.1ターゲットのリ
ンおよび酸素元素の重量百分率とほぼ一致している。
【0022】次に、上記条件で製造したイオン感応電界
効果トランジスタ8の構成を図2に示す。p型基板26
の上にn+イオン打ち込み層27が形成され、その上
に、p型エピタキシャル層36が形成されている。その
上に酸化シリコン29に内包されてドレイン30および
ソース32が形成されている。酸化シリコン層29の上
にはシリコン窒化膜34が形成されている。以上の構成
が電界効果トランジスタの一般的な構成であり、本発明
のイオン感応電界効果トランジスタ8は、この電界効果
トランジスタの上にイオン感応膜を形成したものであ
る。
【0023】次に、本発明のイオン感応電界効果トラン
ジスタ8の特性についての実験結果を説明する。図3に
実験装置の構成を示す。水槽38の中に電解液9が満た
されている。電解液9には、イオン感応電界効果トラン
ジスタ8が接触されている。また、基準電極(Ag−A
gcl)が電解液9に挿入されている。イオン感応電界
効果トランジスタ8のソース電極11とドレイン電極1
0との間には、4Vの電圧で、ドレイン電流値が50−
200μAとなるように初期電圧がかけられている。水
槽38は電解液9の成分を均一にするため、毎分600
回転されており、また、温度も摂氏25度±0.2度に
保たれている。
【0024】この様な実験装置において、電解液とし
て、各種の陰イオンを有するものを用いて実験を行い、
イオン感応電界効果トランジスタ8で発生するドレイン
電圧、ドレイン電流、ゲート電圧等を測定した。図4に
ドレイン電圧とドレイン電流の関係を示す。実験は、ゲ
ート電圧を1.0V一定として行ったものである。
【0025】実線13で示すのが、オリジナルのイオン
感応電界効果トランジスタの実験結果である。ここで、
オリジナルのイオン感応電界効果トランジスタと呼んで
いるものは、イオン感応膜を形成していない通常の電界
効果トランジスタである。電界効果トランジスタも水素
イオンには感応し、イオン感応電界効果トランジスタと
して使用されているからである。一点鎖線15で示すの
が、高周波スパッタリング法で製造したイオン感応電界
効果トランジスタの実験結果である。オリジナルのもの
と大きく特性が変化していることが判る。破線14で示
すのが、本発明のイオン感応電界効果トランジスタ8の
実験結果である。オリジナルのものとほぼ同じ特性を示
しているのが判る。
【0026】図5にゲート電圧とドレイン電流との関係
を示す。実験は、ドレイン電圧を2.0V一定として行
ったものである。実線16で示すのが、オリジナルのイ
オン感応電界効果トランジスタの実験結果である。一点
鎖線18で示すのが、高周波スパッタリング法で製造し
たイオン感応電界効果トランジスタの実験結果である。
オリジナルのものと大きく特性が変化していることが判
る。破線17で示すのが、本発明のイオン感応電界効果
トランジスタ8の実験結果である。オリジナルのものと
ほぼ同じ特性を示しているのが判る。
【0027】以上の実験結果が示すように、本発明のイ
オン感応電界効果トランジスタ8は、オリジナルのイオ
ン感応電界効果トランジスタとその特性がほとんど変化
しない。このことは、以下の効果があることを意味して
いる。 (1)イオンビームスパッタリングで製造したイオン感
応電界効果トランジスタは、非常に少ない照射のため、
電界効果トランジスタがほとんど損傷をうけることがな
い。 (2)イオン感応電界効果トランジスタを利用したイオ
ンセンサの最終工程において、焼き戻しをすることな
く、薄い膜を形成できる。 (3)高周波スパッタリング法によるイオン感応電界効
果トランジスタと比較して、ドリフトを小さくできる。
【0028】次に、本発明のイオン感応電界効果トラン
ジスタを、イオンセンサとして利用した場合の陰イオン
に関する実験結果を図6に示す。イオン感応電界効果ト
ランジスタ8としては、蒸着膜No.6を使用してい
る。イオン感応電界効果トランジスタには、イオン感応
膜にイオンが吸着した時に、イオン感応電界効果トラン
ジスタのソースとドレイン間に発生する電流値を測定す
る電流計、該電流値を演算処理して、イオンの濃度を測
定する制御装置とが内部回路として内蔵されている。横
軸はイオンの濃度を示し、縦軸はゲート電圧とAg・A
gCl基準電圧との比をとってある。図の実験結果は、
亜硝酸イオン19,ヨウ素イオン20,臭素イオン2
1,チオシアン酸イオン22,硝酸イオン23,硫酸イ
オン24,リン酸イオン25を電解液9として実験した
ものを示している。
【0029】
【表4】 表4に各種陰イオンの濃度に対する電圧の変化割合を示
す。温度は摂氏25度で実験している。本実験で利用し
た蒸着膜No.6のイオンセンサは、亜硝酸イオン、チ
オ硫酸イオン等のセンサとして優れていることが判る。
【0030】
【表5】 表5に選択係数を示す。選択係数とは、2種類の陰イオ
ンのうちの片方を選択的に認識しうる程度を示すもので
ある。したがつて、選択係数が小さいほど、目的イオン
に対する選択性がよいことを意味している。表5に示す
実験結果によれば、硫酸イオンとチオ硫酸イオン、硝酸
イオンと亜硝酸イオン等が選択的に測定可能なことを示
している。
【0031】本発明のイオン感応電界効果トランジスタ
8は、2ケ月間連続して使用しても、その特性に変化は
なかった。
【0032】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明のイオン感応電界効果トランジスタはイオンビーム
スパッタリング法で製造されているので、電界効果トラ
ンジスタの特性を損なうことが少ないため、電界効果ト
ランジスタ上にイオン感応する酸化ガラス膜を形成で
き、陰イオンの濃度測定にも対応可能なイオンセンサを
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】イオンビームスパッタリング装置の構成を示す
断面図である。
【図2】イオン感応電界効果トランジスタの構成を示す
断面図である。
【図3】イオンセンサの特性を測定する実験装置の構成
を示す説明図である。
【図4】イオン感応電界効果トランジスタの特性を示す
第一実験データグラフ図である。
【図5】イオン感応電界効果トランジスタの特性を示す
第二実験データグラフ図である。
【図6】イオンセンサの特性を示す実験データグラフ図
である。
【符号の説明】
1 イオンガン 2 真空チャンバ 3 ターゲット 4 電界効果トランジスタ 5 蒸着対象保持具 8 イオン感応電界効果トランジスタ 9 電解液 10 ドレイン電極 11 ソース電極 33 イオン感応膜
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−79245(JP,A) 特開 平3−273156(JP,A) 「電子技術」第25巻第5号(昭和58 年)、第52−60頁

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不活性ガス等をイオン化して、 イオン化された前記不活性ガス等に高電圧を付加して加
    速し、 1Paよりも高い真空度を持つ真空中で、銀含有リン酸
    塩ガラスを含む原材料表面に衝突させ、 該衝突により前記原材料よりはじき出された前記原材料
    を構成する分子および原子を、電界効果トランジスタの
    表面に、前記真空中で付着させ、マイナスイオン感応膜
    を形成することを特徴とするマイナスイオン感応電界効
    果トランジスタの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載する製造方法において、
    前記原材料中のリン酸の含有率を、前記イオン感応膜中
    リン酸の含有率よりも高くしておくことを特徴とする
    イオン感応電界効果トランジスタの製造方法。
  3. 【請求項3】 MOS型電界効果トランジスタと、不活
    性ガス等をイオン化して、イオン化された前記不活性ガ
    ス等に高電圧を付加して加速し、1Paよりも高い真空
    度を持つ真空中で、銀含有リン酸塩ガラスを含む原材料
    表面に衝突させ、該衝突により前記原材料よりはじき出
    された前記原材料を構成する分子および原子を、前記M
    OS型電界効果トランジスタの表面に、前記真空中で付
    着させることにより形成されたマイナスイオン感応膜と
    を有することを特徴とするマイナスイオン感応電界効果
    トランジスタ。
  4. 【請求項4】 MOS型電界効果トランジスタと、不活
    性ガス等をイオン化して、イオン化された前記不活性ガ
    ス等に高電圧を付加して加速し、1Paよりも高い真空
    度を持つ真空中で、銀含有リン酸塩ガラスを含む原材料
    表面に衝突させ、該衝突により前記原材料よりはじき出
    された前記原材料を構成する分子および原子を、前記M
    OS型電界効果トランジスタの表面に、前記真空中で付
    着させることにより形成されたマイナスイオン感応膜
    と、 前記イオン感応膜にイオンが吸着した時に前記MOS型
    トランジスタのソースとドレイン間に発生する電流値を
    測定し、該電流値を演算処理して、前記イオンの濃度を
    測定する制御装置とを有することを特徴とするマイナス
    イオンセンサ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載するマイナスイオンセン
    サにおいて、 前記制御装置が、等しい電荷を持つ異種のマイナスイオ
    ンにより発生する電圧の違いから、マイナスイオンの種
    別を判断するマイナスイオン判別手段を有することを特
    徴とするマイナスイオンセンサ。
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