JP2607678B2 - 差動増幅回路 - Google Patents

差動増幅回路

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JP2607678B2
JP2607678B2 JP1107612A JP10761289A JP2607678B2 JP 2607678 B2 JP2607678 B2 JP 2607678B2 JP 1107612 A JP1107612 A JP 1107612A JP 10761289 A JP10761289 A JP 10761289A JP 2607678 B2 JP2607678 B2 JP 2607678B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は差動信号を直線性良く増幅する差動増幅回路
に関係し、増幅度が可変でき広い出力電圧ダイナミック
レンジが得られる安定な回路構成に関する。
〔従来の技術〕
差動信号を直線性良く増幅し広い出力電圧ダイナミッ
クレンジが得られる従来の増幅回路を、第2図に示す。
この従来回路は入力端子1,2に入力された差動信号電圧
をトランジスタ6と7,10,11により直線性よく電流変換
し、この電流をトランジスタ12と13,22と23により増幅
した後に電圧変換することにより、上記の直線性を実現
している(トランジスタ10と11の非線形性をトランジス
タ6,7の非線形性で補償)。その際、レベルシフト回路2
0と21のシフト量を適当に設定することにより、広い出
力電圧ダイナミックレンジを確保できる。また、トラン
ジスタ12と13のベース接地回路は上記の信号電流を対数
圧縮された電圧に変換する働きのほかに、トランジスタ
6から11,7から10への信号帰還を迎えて回路を安定化す
る作用を有する。
また、出力形式としては、トランジスタ22と23から成
る差動対を用いずに、トランジスタ6と7のそれぞれの
コレクタを電源に接続せずに出力端子として用いること
も可能である。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来回路の問題点とそれに対応した本発明の目的
を以下に挙げる。
1.上記従来回路は電圧利得を電気的に可変できない。本
発明の目的は、上記従来回路の特徴と共に、利得可変の
機能を併せ持つ差動増幅回路を提供することにある。
2.上記従来回路はトランジスタ12と13によって安定化を
図ってはいるものの、非線形性相殺の為に低レベルの正
帰還がトランジスタ6と7のエミッタに掛かっている。
この正帰還量に概ね比例すると考えられるトランジスタ
6と7のエミッタ入力インピーダンスZEは(式1)によ
って表わされる。
(式1)からも明らかなように、一般にインピーダン
スZEは周波数の上昇に伴い増加して、ある周波数でピー
クを示す。従って、低周波では低レベルであった上記正
帰還量の周波数上昇に伴う増加により、上記従来回路は
不安定になることがある。
本発明の他の目的は、上記従来回路の不安定性を除去
することにある。
3.上記従来回路のようにベース接地回路(または同電極
どうしを定電圧源に共通接続した2素子のダイオード)
を用いて、信号電圧を対数圧縮して差動対に入力した場
合、この差動対のバイアス電流源に必要なバイアス電圧
(一般的に1V以上必要)によって出力電圧ダイナミック
レンジの拡大は抑えられる。
また、上記の差動の対数圧縮信号電圧が入力される差
動対と上記バイアス電流源の接続点には、対数圧縮時に
発生した同相成分が現れるため、上記のバイアス電流源
を抵抗に置換して出力電圧ダイナミックレンジを拡大す
ることも困難である。
本発明の他の目的は、上記の差動の対数圧縮信号電圧
が入力される差動対と上記バイアス電流源の接続点に信
号電圧が発生することを抑え、差動増幅回路の出力電圧
ダイナミックレンジを拡大することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の3項目の目的は、それぞれ以下に挙げる3項目
の手段によって達成される。
1.ベース間に入力信号が印加され、エミッタがそれぞれ
に第1及び第2トランジスタのベースに接続された第3
及び第4トランジスタと、エミッタが相互に接続された
上記第1及び第2トランジスタのそれぞれのコレクタ
に、ベースが相互に接続された第5及び第6トランジス
タのエミッタが接続され、上記第3及び第4トランジス
タのそれぞれのエミッタに第6及び第5トランジスタの
コレクタが接続された第1の主差動増幅回路において、
下記に述べる手段のいずれかの一方を用いる。
(1)上記第1の主差動増幅回路の第1及び第2トラン
ジスタのエミッタに可変電流源を接続する。
(2)上記第1の主差動増幅回路の第5及び第6トラン
ジスタのそれぞれのコレクタ・エミッタ間に可変電流源
を接続する(第3図参照)。
2.上記第1の主差動増幅回路において、下記に述べる手
段の少なくともひとつを用いる。
(1)上記第1の主差動増幅回路の第5及び第6トラン
ジスタのそれぞれのベースに抵抗を直列接続し、それぞ
れの抵抗の他端を相互に電圧源に接続する。
(2)上記第1の主差動増幅回路の第5及び第6トラン
ジスタのベースの相互接続点を、抵抗を介して電圧源に
接続する。
(3)上記第1の主差動増幅回路の第1及び第2トラン
ジスタの非線形性補償の為の帰還経路(第3〔4〕トラ
ンジスタのエミッタ→第1〔2〕トランジスタのベース
→コレクタ→第5〔6〕トランジスタのエミッタ→コレ
クタ→第4〔3〕トランジスタのエミッタ)に低域通過
フィルタ(以下LPFと呼ぶ)を挿入する。
(4)上記第1の主差動増幅回路の第1及び第2トラン
ジスタのエミッタ間を、高域上昇形のインピーダンスに
より相互接続する。
3.(1)エミッタが相互接続されて差動回路を成す第7
及び第8トランジスタのそれぞれのコレクタに、他端が
共通の第1の電圧源に接続された第1及び第2抵抗と、
他の電極が共通の第2の電圧源に接続された第1及び第
2のダイオード或いはダイオード接続されたトランジス
タと、エミッタが相互に接続された第9及び第10トラン
ジスタのそれぞれのベースを接続する。
(2)エミッタが相互接続されて差動回路を成す第11及
び第12トランジスタのそれぞれのコレクタに、他端が共
通の第1の電圧反転増幅回路の出力に接続された第3及
び第4のダイオード或いはベース端子が上記第1の電圧
反転増幅回路の出力に接続された第13及び第14トランジ
スタのエミッタと、エミッタが相互に接続された第15及
び第16トランジスタのそれぞれのベースを接続し、上記
第1の電圧反転増幅回路の入力を上記第15及び第16トラ
ンジスタのエミッタ接続点に接続する。
〔作用〕
上記の3項目の手段に関する作用を、それぞれ下記の
3項目により説明する。
1.(1)上記第1の主差動増幅回路の第1及び第2トラ
ンジスタのエミッタに接続された可変電流源は、上記第
1から第6トランジスタのすべてのバイアス電流の大き
さを可変する。ここで、上記第5及び第6トランジスタ
のエミッタ間に発生する差動の対数圧縮信号電圧の大き
さは、上記の可変バイアス電流に対する信号電流の比に
比例する。従って、上記の可変バイアス電流を増加する
ことにより利得は減少し、逆に上記可変バイアス電流を
減らすことにより利得は増加する。また、上記の可変バ
イアス電流は、上記の第1から第4トランジスタのそれ
ぞれにおいてほぼ等しい大きさで流れるため、上記第1
の主差動増幅回路の電圧電流交換における良好な直線性
は維持される。
(2)上記第1の主差動増幅回路の第5及び第6トラン
ジスタのそれぞれのコレクタ・エミッタ間に接続された
可変電流源は、上記第5及び第6トランジスタのバイア
ス電流の大きさを可変する。従って、上記可変電流源に
よって上記第5及び第6トランジスタのバイアス電流の
大きさが増加した際に利得は減少し、逆の場合に利得は
増加する。
2.(1)及び(2) 上記第1の主差動増幅回路の第5
及び第6トランジスタのベースに接続される抵抗は、実
施例において後述するように、上記第5及び第6トラン
ジスタの信号伝達特性における高域遮断周波数を低下さ
せると共に安定性を向上する。このことにより、上記第
1の主差動増幅回路の不安定性は除去される。
(3)上記第1の主差動増幅回路の上記帰還経路に挿入
したLPFは、上記正帰還量の周波数上昇に伴う増加を抑
える働きを有する。このことにより、上記第1の主差動
増幅回路の不安定性は除去される。
(4)上記第1の主差動増幅回路の第1及び第2トラン
ジスタのエミッタ間に接続された高域上昇形のインピー
ダンスは、信号の電圧電流変換特性における高域遮断周
波数を低下させ、上記正帰還量の周波数上昇に伴う増加
を抑える働きをする。このことにより、上記第1の主差
動増幅回路の不安定性は除去される。
3(1)上記第1及び第2抵抗は、上記第7及び第8ト
ランジスタのコレクタ電流をそれぞれ第1及び第2のダ
イオード或いはダイオード接続されたトランジスタに流
す働きをする。上記第1及び第2のダイオード或いはダ
イオード接続されたトランジスタは、それぞれの一電極
が共通の第2の電圧源に接続されているため、上記の第
9及び第10トランジスタの共通エミッタ電位は信号に依
らず一定となる。このことにより、上記の第9及び第10
トランジスタのエミッタに接続されるバイアス電流源は
抵抗に置換できるので、上記の出力電圧ダイナミックレ
ンジの拡大が可能となる。
(2)上記第1の電圧反転増幅回路は負帰還により、上
記の第15及び第16トランジスタの共通エミッタ電位を一
定に保持する作用を有する。従って、上記の第15及び第
16トランジスタのエミッタに接続されるバイアス電流源
は抵抗に置換できるので、上記の出力電圧ダイナミック
レンジの拡大が可能となる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図により説明する。第
1図は下記の3項目において、上記の従来例として示し
た第2図と相異なっている。
1.バイアス用電流源30と31が可変電流源となり、可変利
得形の回路となっている。
2.安定化のためにベース抵抗50が挿入されている。
3.安定化と入力電圧ダイナミックレンジ拡大のため、抵
抗60と61,容量62と63が付加されている。
初めに上記第1項の利得可変の原理と他の実施例につ
いて説明する。バイアス用電流源30と31の電流はそれぞ
れ、トランジスタ10と12と7,11と13と6を流れている。
従って、上記電流源30と31の電流を変化することで、上
記トランジスタ10と12と7,11と13と6のバイアス電流が
変化する。ここで、この回路はレベルシフト回路20と21
のシフト量が等しい場合、トランジスタ12と13,23と22
のエミッタ電流の比が等しくなるので、電圧利得はトラ
ンジスタ12と13に流れる信号電流とバイアス電流の比に
比例する。従って、上記電流源30と31の電流の大きさを
増加することにより利得は減少し、逆に電流を減らすこ
とにより利得は増加する。また、トランジスタ10と7,11
と6のそれぞれにおいてエミッタ電流は相等しいので、
第2図に示した従来回路の特徴であったトランジスタの
非線形性相殺効果は維持される。
また、上記電流源30と31の大きさが異なっていても、
出力電圧にオフセットが発生するものの電圧利得は可変
となる。さらに、レベルシフト回路20と21のシフト量の
差を適当に設定することにより、トランジスタ12と13の
不整合性により発生する上記トランジスタ12と13のエミ
ッタ間のオフセットと電圧を補償できる。また、従来回
路と同様に、上記トランジスタ10と11,6と7がペアトラ
ンジスタでなくても、トランジスタの非線形性相殺効果
は維持される。
次に電圧利得が可変となる他の実施例を第3図に示
す。可変電流源32と33は、トランジスタ12と13のみのバ
イアス電流を可変とするために付加されており、電流の
方向は逆でも良い。第3図の場合も第1図と同様にトラ
ンジスタ12と13に流れる信号電流とバイアス電流の比が
可変となるので、電圧利得も制御できる。また、トラン
ジスタ6と11,7と10に流れる電流は不変であるので、従
来回路における良好な直線性は維持されると共に、利得
可変時にもトランジスタ6と11,7と10の諸特性は不変と
なる。可変電流源32と33は、第3図に示す電流方向の場
合、トランジスタ12と13の同極性のトランジスタ(第3
図の場合NPN形)により実現できる。(例えば、ベース
電流或いはベース・エミッタ間電圧を一定にしたトラン
ジスタのコレクタとエミッタをそれぞれ、端子34と35,3
6と37に接続する)。
また、第3図に示した原理でフローティング電流源を
用いない実施例を第4図に示す。第4図においては、電
流源38と39,40と41の電流値をほぼ等しい大きさに設定
することで、電圧利得を制御できる。電流源38から41
は、カレントミラー回路を用いることによって容易に実
現できる。
続いて上記第2項の第1図のベース抵抗50の効果と他
の実施例について説明する。説明の簡単化のため、ベー
ス接地トランジスタ12と13のそれぞれにベース抵抗52と
53を直列挿入して安定化を図った場合の実施例を第5図
に示す。第5図のトランジスタ12のエミッタとコレクタ
に流れる信号電流をそれぞれieとicとすると、電流伝送
度ic/ieは(式2)により表わされる。
(式2)より、抵抗52の挿入により電流伝送度ic/ie
の折点周波数は低くなり、減衰係数ζも大きくなり安定
性が向上することがわかる。従って、ベース接地トラン
ジスタ12と13のそれぞれにベース直列抵抗52と53を挿入
することにより、上記の正帰還量の高周波における増大
が抑えられると共に、回路の安定性が向上する。
しかし、第5図に示したようにベース接地トランジス
タ12と13のそれぞれにベース直列抵抗を挿入したので
は、それぞれのベース端子55と56に発生する信号電圧が
逆相であるために、上記の対数圧縮信号への歪の発生が
懸念される。そこで、上記の対数圧縮動作に支障を来さ
ない実施例として、第5図の破線51内を第6図の破線51
内に置換することが考えられる。第6図に示すようにト
ランジスタ12と13のベースを短絡しても、信号振幅が大
きい時に顕著となるトランジスタの非線形性の為、第5
図の実施例で述べた安定性の向上が期待できる。第1図
では第6図に示す構成を用いている。
しかし、上記のベース接地トランジスタへのベース直
列抵抗の挿入だけでは、上記の正帰還信号の高域遮断周
波数を充分に低下できない場合もある(高周波用トラン
ジスタを用いた場合等)。そこで、上記の第3項に挙げ
た第1図の抵抗60と61,容量62と63等によるLPFを、上記
の帰還経路に挿入することが、上記の安定化の実施例と
して考えられる。上記の帰還経路へのLPFの挿入の実施
例を第7図に示す。第7図においては、64から77のLPF
を矢印の向きに信号が伝達されるものとして、少なくと
も差動の作用をする2箇所に挿入すれば良いことを示し
ている。
第7図のLPF66と67の実施例が、第1図中の抵抗60と6
1,容量62と63である。また、第1図の抵抗60と61と、定
電流源15と16によりレベルシフト量を設定することによ
り、入力差動信号レベルが大きい場合にもトランジスタ
10と11の飽和を防ぐことができると同時に、トランジス
タ6と7,8と9,10と11の間の不整合によるオフセット電
圧も補償できる(従って、トランジスタにはすべてディ
スクリートが使用できる)。従って、第1図に示す実施
例では大きな入力電圧ダイナミックレンジを確保でき
る。
第7図中のLPF70と71を抵抗と容量によって実現した
実施例を第8図に示す。LPF70と71は、抵抗701と711,容
量702と712によって構成されるが、容量702と712は、容
量700のみで置換することもできる。
また、第7図中のLPF72と73は、第9図中の抵抗720 1
素子で実現できる。というのは、トランジスタ12と13の
エミッタ入力インピーダンスも上記の(式1)のZEと同
様の特性を示すからである。また、LPF72と73の減衰量
を大きくする場合には、さらに抵抗721と容量722の直列
接続を、第9図に示すように付加することもできる。
第7図のLPF74と75の実施例としては、第10図に示す
抵抗741と751,容量742と752の構成が考えられる。LPF74
と75を用いることにより、信号の周波数帯域の減少は抑
えながらも安定性の向上を図ることができる。また、第
10図において、容量742と752は容量740の1素子に置換
できる。さらに、第7図中のLPF76と77の実現例を、第1
0図の抵抗761と容量762の直列接続によって示す。
帰還信号の高周波における上記の増大を抑える方法と
しては、第7図のエミッタインピーダンス14を高域上昇
形にすることが考えられる。具体的には、エミッタイン
ピーダンスにインダクタンス(或いは抵抗を並列接続し
たインダクタンス)を直列接続する。
以上の実施例を用いて集積回路を構成した場合の実施
例を第11図に示す。第11図に示す集積回路は、入力端子
1と2の間に入力された差動信号電圧を増幅して出力端
子3と4から差動信号電圧として出力するが、その際の
電圧利得は電圧源320によって制御できる。トランジス
タ300と310が第1図の可変電流源30と31に相当する。
第12図に示すような信号電圧を対数圧縮して増幅する
差動増幅回路(第1図に示した実施例も含まれる)の場
合、出力電圧ダイナミックレンジの拡大はトランジスタ
22と23から成る差動対のバイアス電流源26に必要なバイ
アス圧(一般的に1V以上必要)によって抑えられてい
る。
また、上記バイアス電流源26を抵抗81に置換しても出
力電圧ダイナミックレンジの拡大を図っても、上記トラ
ンジスタ22と23の共通エミッタには、対数圧縮時に発生
した同相成分が現れるため、上記差動対のバイアス電流
が変化して歪を発生する。
上記の同相成分は、対数圧縮部82がトランジスタ12及
び13で構成されていようと、第13図に示すダイオード89
及び90で構成されていようとも発生する。この原因は対
数圧縮部82内のPN接合の接続が、トランジスタ22及び23
から成る差動対と同様にN形半導体(カソード或いはエ
ミッタ)側を相互接続して一定電位に固定されていない
ことである。
従って、第12図に示す対数圧縮差動回路80を第14図に
示す回路に変更することによって出力ダイナミックレン
ジの拡大は可能となる。第14図に示す回路の場合、対数
圧縮部を構成するトランジスタ91及び92に、差動対を構
成するトランジスタ22及び23と特性のそろった素子を用
いることにより、対数圧縮から差動対による指数伸張ま
での直線性は充分に確保できる。しかし、PNPトランジ
スタ93と94を用いなければならないので、ラテラルPNP
トランジスタを使用する通常の集積回路には、周波数特
性の劣化等の点から適さない。
集積回路にも好敵な実施例を第15図に示す。第15図に
おいて抵抗820と821は、エミッタが電圧源19に共通接続
されダイオード接続を構成するトランジスタ810及び811
に信号電流を流し込む作用をする。トランジスタ810と8
11から成る対数圧縮部82は、第16図に示すダイオード81
2と813から成る対数圧縮部に置換できる。
ここで、上記の抵抗820と821とダイオード812と813或
いはダイオード接続されたトランジスタ810と811との間
の電流分流比が本発明の直線性を決定する。つまり、ト
ランジスタ10及び11から送り込まれる信号電流の大部分
を、上記のダイオード812と813或いはダイオード接続さ
れたトランジスタ810と811に流す必要がある。そのため
には、上記のダイオード812と813或いはダイオードに接
続されたトランジスタ810と811に流すバイアス電流を増
やして、これらの動作抵抗値を上記抵抗820と821の抵抗
値に比べて無視できるオーダーに下げなければならな
い。しかし、その場合に電圧源19に大きなバイアス電流
が流れてしまい好ましくない。そこで第17図に示すよう
に、トランジスタ830と831とそのバイアス電流源834を
付加することにより、電圧源19に大きな電流を流すこと
なしに、上記の動作抵抗の見かけ上の抵抗値を削減する
ことができる。また、抵抗832と833の抵抗値は零も可能
である。
集積回路に好敵な他の実施例を第18図に示す。第18図
においては電圧反転増幅回路900を用いた負帰還によっ
て、上記のトランジスタ22と23から成る差動対の共通エ
ミッタ端子の電位を一定化(電圧源940の電圧に等し
く)している。
第18図の電圧反転増幅回路900の他の実施例を第19図
及び第20図に示す。第19図の場合はトランジスタ931と9
32の2石で構成できる反面、発振止めとして容量935或
いは936が必要となる場合がある(入力端子920における
ミラー効果による入力インピーダンス低下が問題になら
ない場合には、小容量で済む936を用いる)。第20図は
トランジスタ938の1石で構成できる反面、トランジス
タ938の温度ドリフトが上記の差動対の共通エミッタ端
子の電位変動となる。
また、第15図から第19図の回路のいずれを用いても、
温度ドリフトの影響をも抑制できる。
以上に述べた全実施例は、いずれも、電源と能動素子
の極性を反転できることは言うまでもない。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明したように本発明を用いることによ
り、直線性の良い差動増幅回路を、可変利得とすること
ができると同時に安定性を向上でき、出力電圧ダイナミ
ックレンジを拡大することも可能となる。具体的には、
本発明を実施した集積回路において、利得可変幅6db以
上,出力ダイナミックレンジ2.0Vpp(電源電圧5.3V)を
確保でき、約750MHzの高周波発振を止めることができ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す回路図、第2図は従来
例の回路図、第3図と第4図は本発明の第1項の実施例
を示す回路図、第5図から第10図は本発明の第2項の実
施例、第11図は本発明の第1項及び第2項を集積回路に
応用した場合の実施例を示す回路図、第12図から第20図
は本発明の第3項の実施例を示す図である。 1,2……入力端子, 3,4……出力端子, 6,7……非線形性補償用トランジスタ, 12,13……ベース接地及び対数圧縮用トランジスタ, 22,23……出力差動対用トランジスタ,

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベース間に入力信号が印加され、エミッタ
    がそれぞれに第1及び第2トランジスタのベースに接続
    された第3及び第4トランジスタと、エミッタが相互に
    接続された上記第1及び第2トランジスタのそれぞれの
    コレクタに、ベースが相互に接続された第5及び第6ト
    ランジスタのエミッタが接続され、上記第3及び第4ト
    ランジスタのそれぞれのエミッタに第6及び第5トラン
    ジスタのコレクタが接続された第1の主差動増幅回路に
    おいて、上記第1の主差動増幅回路の第1及び第2トラ
    ンジスタのエミッタに可変電流源が接続されていること
    を特徴とする差動増幅回路。
  2. 【請求項2】上記第5及び第6トランジスタのそれぞれ
    のコレクタ・エミッタ間に可変電流源が接続されている
    ことを特徴とする請求項1記載の差動増幅回路。
  3. 【請求項3】上記第5及び第6トランジスタのそれぞれ
    のベースに抵抗が直列に接続され、それぞれの抵抗の他
    端が相互に電圧源に接続されていることを特徴とする請
    求項1記載の差動増幅回路。
  4. 【請求項4】上記第5及び第6トランジスタのベースの
    相互接続点が、抵抗を介して電圧源に接続されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の差動増幅回路。
  5. 【請求項5】上記第1及び第2トランジスタの非線形性
    補償の為の帰還径路の少なくとも一部に抵域通過フィル
    タが挿入されていることを特徴とする請求項1記載の差
    動増幅回路。
  6. 【請求項6】上記第1の主差動増幅回路の上記第1及び
    第2トランジスタのエミッタ間が、高域上昇形のインピ
    ーダンス回路により相互接続されていることを特徴とす
    る請求項1記載の差動増幅回路。
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