JP2607415Y2 - 遮音床装置 - Google Patents

遮音床装置

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JP2607415Y2
JP2607415Y2 JP1992031603U JP3160392U JP2607415Y2 JP 2607415 Y2 JP2607415 Y2 JP 2607415Y2 JP 1992031603 U JP1992031603 U JP 1992031603U JP 3160392 U JP3160392 U JP 3160392U JP 2607415 Y2 JP2607415 Y2 JP 2607415Y2
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義晴 道塲
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道塲 みゆき
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、住宅の階上で発生した
衝撃振動音が階下に伝わるのを軽減する遮音床装置に係
り、特に床下地材と床下面材との間の上下寸法を小さく
することができる遮音床装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、集合住宅等においては、階上から
の床衝撃音が大きな問題となっている。この床衝撃音に
は、通常歩行時に生じる軽量衝撃による床衝撃音と、重
量物を落下させたり子供が飛び跳ねた際に生じる重量衝
撃による床衝撃音とがあるが、特に重量衝撃による床衝
撃音については、床スラブを厚くする以外に有効な解決
策はなかった。
【0003】ところが、床スラブを厚くした場合には、
一定の高さ内に配置できる階数が少なくなってしまい、
また建築資材費も嵩むため、必ずしも有効な手段とは云
えない。またこの方法は、木造住宅に適用することは極
めて困難である。
【0004】そこで、本出願人は先に、特開平2−28
9759号公報に示されているように、床下地材と床下
面材との間に介装される緩衝機構の上下寸法を小さく
し、既存の建物や木造住宅にも容易に適用でき、しかも
居住性を悪くするおそれがない遮音床装置を提案した。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】本出願人が先に提案し
た前記遮音床装置においては、円弧状に湾曲した板状の
弾性部材により衝撃振動音を吸収するようにしているた
め、緩衝機構の上下寸法を小さくして、しかも充分な衝
撃振動音の吸収効果が得られるが、より広い周波数範囲
の衝撃振動音を、より完全に吸収するためには、例えば
板状の弾性部材を大型化する等の配慮が必要となり、ど
うしても緩衝機構の上下寸法が大きくなる傾向にある。
【0006】また、緩衝機構の上下寸法を、可能な限り
小さくできたとしても、この寸法分は、床下地材と床下
面材との間に上下方向の間隙ができるため、特に木造住
宅に適用する際に、旧来の施行法と異なる方法を適用し
なければならないおそれがある。このため、床下地材と
床下面材との間の上下方向の間隙を可及的小さくし、旧
来の施行法をそのまま適用できるようにする必要があ
る。
【0007】さらに、予定している緩衝機構の許容荷重
を超える荷重が負荷された場合には、緩衝機構が損傷す
るおそれがあるが、緩衝機構は、床下地材と床下面材と
の間に介装されているため、万一損傷した場合には、そ
の修理,交換が容易でない。このため、許容荷重を超え
る荷重が負荷された場合でも、緩衝機構が損傷しないよ
うな方策を採っておく必要がある。
【0008】本考案は、かかる現況に鑑みなされたもの
で、床下面材と床下地材との間の上下方向の間隙を、可
能な限り少なくすることができ、しかも緩衝機構の許容
荷重を超える大きな荷重が負荷された場合でも、緩衝機
構の損傷を有効に防止することができる遮音床装置を提
供することを目的とする。
【0009】本考案の他の目的は、遮音効果をより向上
させることができる遮音床装置を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案は、前記目的を達
成する手段として、床材の下面に配される床下面材と、
この床下面材を下面側から支持する床下地材との間に、
衝撃振動音を吸収する緩衝機構を介装した遮音床装置に
おいて、前記緩衝機構を、衝撃荷重の負荷により弾性変
形して衝撃振動音を吸収するスプリング機構と、このス
プリング機構の弾性復帰動作に抵抗を与える減衰機構と
から構成し、かつ前記床下面材または床下地材の少なく
ともいずれか一方に、緩衝機構の一部を落とし込んで床
下面材と床下地材との上下間隔を狭くするとともに緩衝
機構の損傷を防止するための凹陥部を設けるようにした
ことを特徴とする。
【0011】そして、本考案においては、スプリング機
構を、ベ−スプレ−トと、湾曲する板状の弾性部材と、
支持機構とから構成するようにしてもよく、またベ−ス
プレ−トと、コイルスプリングとから構成するようにし
てもよい。
【0012】また、凹陥部は、床下面材に設けた穴,溝
または切欠きで構成することができる。
【0013】さらに床材は、相隣る床下面材の間に、下
方に突出する厚板部を設けるようにすることが好まし
い。
【0014】
【作用】本考案に係る遮音床装置においては、床材に衝
撃荷重が負荷されると、緩衝機構のスプリング機構が弾
性変形し、この弾性変形により衝撃振動音が吸収され
る。
【0015】ところで、弾性変形した弾性部材は、弾性
復帰の際に、減衰機構により抵抗が与えられる。このた
め、スプリング機構の振動が短時間で減衰し、居住性の
向上が図られる。また、緩衝機構の一部は、凹陥部に
とし込まれる。このため、緩衝機構の機能を維持しつ
つ、床下面材と床下地材との上下間隔を、可及的狭くす
ることができ、しかも過負荷が作用した場合でも、緩衝
機構の損傷を防止することが可能となる。
【0016】そして、本考案において、スプリング機構
を、ベ−スプレ−トと;ベ−スプレ−トの一面側に配置
され、反ベ−スプレ−ト側に凸状に湾曲する板状の弾性
部材と;この弾性部材を、弾性変形自在にベ−スプレ−
トに支持する支持機構と;から構成することにより、ス
プリング機構の上下寸法を可及的小さくすることが可能
となる。
【0017】また、スプリング機構を、ベ−スプレ−ト
と;このベ−スプレ−トに一端部が固定されたコイルス
プリングと;から構成することにより、ばね圧の設定が
比較的容易となり、製作が容易であるとともに、凹陥部
の深さを深くすれば、木造住宅にも充分適用することが
可能となる。
【0018】また、凹陥部を、床下面材に設けた穴,溝
または切欠きで構成することにより、緩衝機構を床下面
材に予め組付けてユニット化することが可能となり、ま
た床下地材の強度低下も防止することが可能となる。
【0019】さらに、床材の相隣る床下面材の間に、下
方に突出する厚板部を設けることにより、緩衝機構によ
る緩衝効果と相俟って、より大きな衝撃振動音の吸収効
果が得られ、より広い周波数範囲の衝撃振動音を、より
完全に吸収することが可能となる。
【0020】
【実施例】以下、本考案を図面を参照して説明する。図
1および図2は、本考案の第1実施例に係る遮音床装置
を示すもので、図中、符号1は床下地材をなす大引、符
号2は床下面材をなす根太であり、根太2の上面側に
は、例えばパ−チクルボ−ド3aと合板3bとからなる
床材3が配置されているとともに、大引1と根太2との
間には、衝撃振動音を吸収する緩衝機構Aが介装されて
いる。そして、前記パ−チクルボ−ド3aの下面側に
は、根太2に対応する部分に溝4が設けられ、相隣る根
太2間に、下方に突出する厚板部5が形成されるように
なっているとともに、根太2の緩衝機構Aが配置される
部分には、図1および図2に示すように溝6が設けら
れ、緩衝機構Aの一部が埋込まれるようになっている。
【0021】前記緩衝機構Aは、図3および図4に示す
ように、衝撃荷重の負荷により弾性変形して衝撃振動音
を吸収するスプリング機構7と、このスプリング機構7
の弾性復帰動作に抵抗を与える減衰機構8とから構成さ
れている。
【0022】前記スプリング機構7は、図5に示すよう
に、上側ベ−スプレ−ト9と下側ベ−スプレ−ト10と
からなるベ−スプレ−ト11と、このベ−スプレ−ト1
1の一面側に配置された弾性部材12と、この弾性部材
12を弾性変形自在にベ−スプレ−ト11に支持する支
持機構13とを備えている。
【0023】前記両ベ−スプレ−ト9,10は、図3な
いし図7に示すように、例えばプラスチックにより同一
寸法の長方形の板状に形成されており、上側ベ−スプレ
−ト9には、図5および図6に示すように、長手方向中
央部に嵌合厚板部14,その両側に減衰機構逃がし孔1
5,その外側に支持部16,その外側に弾性部材逃がし
孔17がそれぞれ設けられている。また前記下側ベ−ス
プレ−ト10には、図5および図7に示すように、長手
方向中央部に、前記嵌合厚板部14,減衰機構逃がし孔
15,支持部16および弾性部材逃がし孔17に対応す
る方形孔18が設けられており、方形孔18の外側に
は、弾性部材12の長手方向の位置規制を行なう突片1
9がそれぞれ設けられ、また方形孔18両端部の幅方向
両側には、弾性部材12および減衰機構8の幅方向の位
置規制を行なう支持片20がそれぞれ設けられている。
そして、方形孔18を介し幅方向に対応する支持片20
の間には、棒状をなす支持機構13が一体成形により設
けられており、弾性部材12および減衰機構8は、図3
に示すように、両ベ−スプレ−ト9,10により上下か
ら挾まれた状態で、ベ−スプレ−ト11に取付けられる
ようになっている。
【0024】前記弾性部材12は、図4および図5に示
すように、帯板状のばね材を屈曲成形して構成されてお
り、その中央部には、下方に凸の円弧状に湾曲するばね
部21が形成され、またばね部21の両側には、斜め下
方に屈曲する支持部22がそれぞれ形成され、さらに各
支持部22の外側には、上方に屈曲して減衰機構8を受
ける受け部23がそれぞれ形成されている。そして、ば
ね部21の頂部上下面,各受け部23の外面,各支持部
22の下面,およびばね部21の両端下面には、他の部
材との接触音を吸収するため、軟質プラスチックまたは
ゴム製のカバ−24がそれぞれ取付けられている。
【0025】一方、前記減衰機構8は、図3ないし図5
に示すように、前記弾性部材12とほぼ同一幅の帯板状
のばね材を屈曲成形して構成されており、その中央部に
は、下方に凸の円弧状に湾曲するばね部25が形成さ
れ、またばね部25の両側には、斜め上方に向かって延
びる減衰部26がそれぞれ形成されている。そして、各
減衰部26の上下面およびばね部25の両端上面には、
他の部材との接触音を吸収するため、軟質プラスチック
またはゴム製のカバ−27がそれぞれ取付けられてい
る。また、各減衰部26の端部は、無負荷状態では、前
記各受け部23の内面に密接するか、各受け部23を外
側に稍押圧する状態となっている。
【0026】次に、本実施例の作用について説明する。
図1および図2に示すように、大引1と根太2との間に
緩衝機構Aを介装した状態で、床材3に衝撃荷重が負荷
されると、緩衝機構Aが作用して衝撃振動音が吸収され
る。
【0027】すなわち、緩衝機構Aに衝撃荷重が負荷さ
れると、まず弾性部材12のばね部21が弾性変形し、
次いでこのばね部21に押圧されて、減衰機構8のばね
部25が弾性変形する。
【0028】ばね部25が弾性変形すると、斜め上方に
向かって延びている減衰部26が水平状態に弾性変形
し、さらに斜め下方に向かって延びる状態となる。
【0029】これら一連の弾性変形により、衝撃荷重が
吸収され、衝撃振動音が吸収される。
【0030】ところで、弾性変形した弾性部材12のば
ね部21が弾性復帰する際には、両端の受け部23は内
側に弾性変形することになるが、その際、減衰機構8の
減衰部26により内側から押圧され、ばね部21の弾性
復帰動作に抵抗が与えられる。
【0031】すなわち、斜め下方に向かって延びる状態
まで弾性変形した減衰部26が、図3に示す斜め上方向
向かって延びる状態まで弾性復帰する際には、必ず減衰
部26が水平になる状態を経ることになる。そして、減
衰部26が水平状態になると、減衰機構8の長さが最も
長くなり、弾性部材12両端の受け部23を、外側に押
圧することになる。このため、内側に弾性変形しようと
する受け部23の動作に抵抗が与えられ、結果として、
ばね部21の弾性復帰動作に抵抗が与えられる。そし
て、弾性部材12の振動が短時間で減衰し、居住性の向
上が図られる。また、各逃がし孔15,16および方形
孔18により、弾性部材12および減衰機構8が変形し
た際の、ベ−スプレ−ト11との接触が防止される。
【0032】ところで、緩衝機構Aは、弾性部材12お
よび減衰機構8の弾性変形,弾性復帰により衝撃振動音
を吸収することになるが、実際に衝撃振動音の吸収の際
に上下方向に変形するのは、緩衝機構Aの下端部分のみ
である。したがって、緩衝機構Aの全体が、大引1と根
太2との間に露出している必要はなく、突片19および
支持片20の下端面程度までは、埋込まれていても、緩
衝機構Aの機能が損なわれることはない。
【0033】そこで本実施例においては、図1および図
2に示すように、根太2に溝6を設け、緩衝機構Aの一
部を、この溝6内に落とし込むようにしている。そして
これにより、大引1と根太2との間の上下間隔を狭くす
ることができ、旧来の施行法をそのま適用して、住宅を
建築することができる。また、緩衝機構Aの許容荷重を
超える荷重が負荷された場合でも、大引1と根太2とが
接触すると、それ以上は緩衝機構Aに負荷がかからない
ので、緩衝機構Aの損傷を防止することができる。緩衝
機構Aが損傷した場合には、床材3を撤去して修理,交
換を行なわなければならないので、その実用的効果は極
めて大きい。
【0034】また、床材3のパ−チクルボ−ド3a下面
には、厚板部5が形成されているので、床材3自体の振
動が抑制され、緩衝機構Aによる緩衝効果と相俟ってよ
り広い周波数範囲の衝撃振動音を、より完全に吸収する
ことができる。
【0035】図8は、本考案の第2実施例を示すもの
で、前記第1実施例における緩衝機構Aに代え、緩衝機
構Bを用いるようにしたものである。
【0036】すなわち、この緩衝機構Bは、図8に示す
ように、衝撃荷重の負荷により弾性変形して衝撃振動音
を吸収するスプリング機構37と、このスプリング機構
37の弾性復帰動作に抵抗を与える減衰機構38とから
構成されている。
【0037】前記スプリング機構37は、図8に示すよ
うに、ベ−スプレ−ト39と、このベ−スプレ−ト39
に一端が固定されたコイルスプリング40とから構成さ
れており、コイルスプリング40の内部には、コイルス
プリング40の上下端部を連結する捩りコイルスプリン
グ製の例えば2本の減衰機構38が設けられている。そ
して、これら各減衰機構38は、無負荷状態では、コイ
ルスプリング40に全く負荷を与えないか、あるいはコ
イルスプリング40を縮小方向に稍引張るように設定さ
れている。
【0038】以上の構成において、緩衝機構Bに衝撃荷
重が負荷されると、コイルスプリング40が縮小方向に
弾性変形して衝撃荷重が吸収され、衝撃振動音が吸収さ
れるが、弾性変形したコイルスプリング40が弾性復帰
する際には、2本の減衰機構38により、弾性復帰動作
に抵抗が与えられる。
【0039】しかして、この緩衝機構Bを用いても、前
記第1実施例と同様の効果が期待できるとともに、コイ
ルスプリング40を用いているので、ばね圧の設定が比
較的容易となり、製作が容易であるとともに、溝6(図
1,図2参照)の深さを深くすれば、木造住宅にも充分
適用することができる。これらの効果は、減衰機構38
をコイルスプリング40の外側に配した場合にも、同様
に得られる。
【0040】図9は、本考案の第3実施例を示すもの
で、前記第1実施例における緩衝機構Aに代え、緩衝機
構Cを用いるようにしたものである。
【0041】すなわち、この緩衝機構Cは、図9に示す
ように、前記第2実施例と同一構成のスプリング機構3
7と、このスプリング機構37の弾性復帰動作に抵抗を
与える減衰機構48とから構成されており、減衰機構4
8は、コイルスプリング40の中間部とベ−スプレ−ト
39とを連結するためにコイルスプリング40の内部に
配した例えば2本のコイルスプリングで構成されてい
る。そして、この減衰機構48は、無負荷状態では、コ
イルスプリング40に全く負荷を与えないか、あるいは
コイルスプリング40を縮小方向に稍引張るように設定
されている。
【0042】しかして、この緩衝機構Cの場合には、小
さな荷重に対しては、減衰機構48による減衰効果が作
用しないか、作用してもほんの僅かであり、大きな荷重
に対しては、充分な減衰効果が与えられる。このため、
使用目的に合わせた緩衝作用が得られ、適用範囲を拡大
することができる。
【0043】図10は、本考案の第4実施例を示すもの
で、前記第1実施例における緩衝機構Aに代え、緩衝機
構Dを用いるようにしたものである。
【0044】すなわち、この緩衝機構Dは、図10に示
すように、衝撃荷重の負荷により弾性変形して衝撃振動
音を吸収するスプリング機構57と、このスプリング機
構57の弾性復帰動作に抵抗を与える減衰機構58とか
ら構成されている。
【0045】前記スプリング機構57は、図10に示す
ように、ベ−スプレ−ト39と、このベ−スプレ−ト3
9に一端が固定されたコイルスプリング60とから構成
されており、コイルスプリング60は、荷重撓み特性を
非線形にするため、例えば下端に向かって次第に縮径す
る円錐形に形成されている。
【0046】一方、前記減衰機構58は、図10に示す
ように、コイルスプリング60の上下方向中央部および
下端近傍とベ−スプレ−ト39とを連結するためにコイ
ルスプリング60の内部に配した例えば2本のコイルス
プリングで構成されており、この減衰機構58は、無負
荷状態では、コイルスプリング60に全く負荷を与えな
いか、あるいはコイルスプリング60を縮小方向に稍引
張るように設定されている。
【0047】しかして、この緩衝機構Dの場合には、コ
イルスプリング60が円錐形をなしているので、荷重撓
み特性が非線形となり、より広い範囲で衝撃荷重を吸収
することができる。また、減衰機構58を構成する各コ
イルスプリングは、コイルスプリング60への連結位置
が相互に異なっているので、減衰効果に時間的なずれを
生じさせることができ、使用目的に合わせた緩衝作用が
得られる。
【0048】図11は、本考案の第5実施例を示すもの
で、前記第1実施例おける緩衝機構Aに代え、緩衝機構
Eを用いるようにしたものである。
【0049】すなわち、この緩衝機構Eは、図11に示
すように、前記第2実施例と同一構成のスプリング機構
37と、このスプリング機構37の弾性復帰動作に抵抗
を与える減衰機構78とから構成されており、減衰機構
78は、ばね部材81とブレ−キ部材82とから構成さ
れている。
【0050】前記ばね部材81は、図11に示すよう
に、帯状の板ばね材を二つ折りにして形成されており、
このばね部材81は、平行部81aと、く字状に屈曲す
る屈曲部81bと、下端に向かってハ字状に拡がるばね
部81cとから構成されている。
【0051】一方、前記ブレ−キ部材82は、図11に
示すように、両側のばね部81cを内側に弾性変形させ
た状態でばね部81cに装着されるスライド部82a
と、スライド部82aから下方に延びる支持部82b
と、コイルプリング40の下端部に固設されて支持部8
2bの下端部を固定する底板部82cとから構成されて
おり、縮小したコイルスプリング40が弾性復帰する際
に、スライド部82aがばね部81cを内側に弾性変形
させ、これにより、スプリング機構37の弾性復帰動作
に抵抗が与えられるようになっている。
【0052】しかして、この緩衝機構Eを用いても、前
記各実施例と同様の効果が期待できる。
【0053】なお、前記各実施例においては、根太2
に、その長手方向に溝6を設けて緩衝機構A,B,C,
D,Eの一部を埋設する場合について説明したが、根太
2に、幅方向の溝や穴や切欠き等を設け、この部分に緩
衝機構A,B,C,D,Eを埋設するようにしてもよ
い。また根太2に別部材を取付け、この別部材に緩衝機
構A,B,C,D,Eを取付けて、実質的に埋設された
状態になるようにしてもよい。また、緩衝機構A,B,
C,D,Eを根太2に取付けず、大引1に取付けるよう
にしてもよい。
【0054】また、前記各実施例においては、パ−チク
ルボ−ド3aに溝4を設けて厚板部5を形成する場合に
ついで説明したが、パ−チクルボ−ド3aの下面に、別
のパ−チクルボ−ド等を固定して厚板部5を形成するよ
うしてもよい。そしてこの場合、図2の左右方向に通し
て厚板部5を形成する必要はなく、図2の左右方向に断
絶的に厚板部5を形成するようにしてもよい。
【0055】また、前記各実施例では特に説明しなかっ
たが、木造住宅の場合、部屋の周囲600mm程度の範
囲は、タンス等の重量物が配される場合が多い。したが
って、この範囲の大引1と根太2との間には、緩衝機構
A,B,C,D,Eに代えて木片等のスペ−サを介装す
るようにしてもよい。
【0056】さらに、前記各実施例においては、木造住
宅に適用される場合について説明したが、集合住宅にも
同様に適用することができる。そしてこの場合、緩衝機
構A,B,C,D,Eは、床下地材としての床スラブと
床下面材としてのベニヤ板等の間に介装されることにな
る。
【0057】
【考案の効果】以上説明したように本考案は、床下面材
または床下地材の少なくともいずれか一方に、緩衝機構
の一部を落とし込んで床下面材と床下地材との上下間隔
を狭くするとともに緩衝機構の損傷を防止するための凹
陥部を設けるようにしているので、床下面材と床下地材
との間の上下方向の間隙を、可能な限り少なくすること
ができ、しかも緩衝機構の許容荷重を超える大きな荷重
が負荷された場合でも、緩衝機構の損傷を有効に防止す
ることができる。
【0058】そして、本考案において、スプリング機構
を、ベ−スプレ−トと;ベ−スプレ−トの一面側に配置
され、反ベ−スプレ−ト側に凸状に湾曲する板状の弾性
部材と;この弾性部材を、弾性変形自在にベ−スプレ−
トに支持する支持機構と;から構成することにより、ス
プリング機構の上下寸法を可及的小さくすることができ
る。
【0059】また、スプリング機構を、ベ−スプレ−ト
と;このベ−スプレ−トに一端部が固定されたコイルス
プリングと;から構成するとことにより、ばね圧の設定
が比較的容易となり、製作が容易であるとともに、凹陥
部の深さを深くすれば、木造住宅にも充分適用すること
ができる。
【0060】また、凹陥部を、床下面材に設けた穴,溝
または切欠きで構成することにより、緩衝機構を床下面
材に予め組付けてユニット化することができ、また床下
地材の強度低下も防止することができる。
【0061】さらに、床材の相隣る床下面材の間に、下
方に突出する厚板部を設けることにより、緩衝機構によ
る緩衝効果と相俟ってより大きな衝撃振動音の吸収効果
が得られ、より広い周波数範囲の衝撃振動音を、より完
全に吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例に係る遮音床装置を示す構
成図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1の緩衝機構の詳細を示す断面図である。
【図4】図3の底面図である。
【図5】図3の緩衝機構の分解断面図である。
【図6】図5の上側ベ−スプレ−トの底面図である。
【図7】図5の下側ベ−スプレ−トの底面図である。
【図8】本考案の第2実施例を示す緩衝機構の断面図で
ある。
【図9】本考案の第3実施例を示す緩衝機構の断面図で
ある。
【図10】本考案の第4実施例を示す緩衝機構の断面図
である。
【図11】本考案の第5実施例を示す緩衝機構の断面図
である。
【符号の説明】
1 大引(床下地材) 2 根太(床下面材) 3 床材 3a パ−チクルボ−ド 3b 合板 5 厚板部 6 溝 7,37,57 スプリング機構 8,38,48,58,78 減衰機構 9 上側ベ−スプレ−ト 10 下側ベ−スプレ−ト 11,39 ベ−スプレ−ト 12 弾性部材 13 支持機構 21,25 ばね部 22 支持部 23 受け部 24,27 カバ− 26 減衰部 40,60 コイルスプリング 81 ばね部材 82 ブレ−キ部材 A,B,C,D,E 緩衝機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04F 15/18

Claims (5)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床材の下面に配される床下面材と、この
    床下面材を下面側から支持する床下地材との間に、衝撃
    振動音を吸収する緩衝機構を介装した遮音装置におい
    て、前記緩衝機構は、衝撃荷重の負荷により弾性変形し
    て衝撃振動音を吸収するスプリング機構と、このスプリ
    ング機構の弾性復帰動作に抵抗を与える減衰機構とを備
    え、かつ前記床下面材または床下地材の少なくともいず
    れか一方は、緩衝機構の一部を落とし込んで床下面材と
    床下地材との上下間隔を狭くするとともに緩衝機構の損
    傷を防止するための凹陥部を備えていることを特徴とす
    る遮音床装置。
  2. 【請求項2】 スプリング機構は、ベ−スプレ−トと;
    ベ−スプレ−トの一面側に配置され、反ベ−スプレ−ト
    側に凸状に湾曲する板状の弾性部材と;この弾性部材
    を、弾性変形自在にベ−スプレ−トに支持する支持機構
    と;を備えていることを特徴とする請求項1記載の遮音
    床装置。
  3. 【請求項3】 スプリング機構は、ベ−スプレ−トと;
    このベ−スプレ−トに一端部が固定されたコイルスプリ
    ングと;を備えていることを特徴とする請求項1記載の
    遮音床装置。
  4. 【請求項4】 凹陥部は、床下面材に設けた穴,溝また
    は切欠きで構成されていることを特徴とする請求項1,
    2または3記載の遮音床装置。
  5. 【請求項5】 床材は、相隣る床下面材の間に、下方に
    突出する厚板部を備えていることを特徴とする請求項
    1,2,3または4記載の遮音床装置。
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