JP2606809Y2 - 排気ブレーキ装置 - Google Patents

排気ブレーキ装置

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JP2606809Y2
JP2606809Y2 JP1993006313U JP631393U JP2606809Y2 JP 2606809 Y2 JP2606809 Y2 JP 2606809Y2 JP 1993006313 U JP1993006313 U JP 1993006313U JP 631393 U JP631393 U JP 631393U JP 2606809 Y2 JP2606809 Y2 JP 2606809Y2
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exhaust
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嘉清 渡邉
豊宏 津田
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UD Trucks Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、可変容量型の過給器を
備えた内燃機関を搭載する車両における排気ブレーキ装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】トラックなどの車両ではフットブレーキ
の他に補助制動手段として排気管を閉鎖することにより
燃焼室の圧力を高めて駆動輪に制動を加える排気ブレー
キ装置を備えたものが知られており、可変容量型の過給
器を備えた内燃機関を搭載する車両では実開平1−13
1830号公報に開示されるように、排気ブレーキの作
動時にターボチャージャの容量を変化させるノズルベー
ンを全開にし、ターボチャージャから排気管に介装した
シャッタへの排気の流量を高めることにより排気ブレー
キの応答性を向上させるものが知られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の排気ブレーキ装置では、排気ブレーキが発生する制
動力をシャッタの閉鎖、開放により制御するため、例え
ば、積載物の重量等に応じて制動力を変更することが難
しく、また、内燃機関の高速回転域において排気ブレー
キを作動させたときに、排気管の圧力が設定値を越えて
上昇しないようにシャッタから排気の一部を排出するこ
とで排気管を保護するため、内燃機関の低速回転域では
排気の圧力が低くなるため排気ブレーキによって充分な
制動力が得られない場合があった。
【0004】そこで本考案は、走行中に排気ブレーキの
制動力を容易に変更可能にするとともに、内燃機関の低
速回転域においても確実な制動力が得られる排気ブレー
キ装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、図1に示すよ
うに、エンジンの排気により駆動される過給手段57
と、前記過給手段57の容量を変更する手段56と、ア
クセルペダル50の踏み込み量を検出する手段51と、
過給手段57の容量をエンジン回転速度または及び車両
積載重量に応じて設定する手段55と、前記過給手段5
7の下流の排気管に介装した排気シャッタと、排気ブレ
ーキの作動を指令する手段52と、前記指令手段52が
オンのときに前記アクセルペダル50の踏み込み量と予
め設定した踏み込み量とを比較する手段53と、アクセ
ル踏み込み量が設定した踏み込み量未満のときに前記過
給手段57の容量が前記容量設定手段55の設定値とな
るように前記容量変更手段56を駆動すると共に前記排
気シャッタを閉鎖する制御手段54とを備えている。
【0006】排気ブレーキの作動指令時には、アクセル
ペダルの踏み込み量が設定値よりも小さくなると、その
ときのエンジン回転速度または積載重量などに応じて設
定された設定値に基づいて容量変更手段を駆動して過給
手段の容量が変更され、同時に過給手段の下流の排気シ
ャッタが閉鎖される。したがって例えばそのときの回転
速度の低下に応じて過給手段の容量が小さくなるように
変化させると、エンジン低速回転域においても排気圧力
が十分に高められ、確実な排気ブレーキを効かすことが
でき、また高速回転域では排気圧力の過上昇を抑制でき
る。また、車両の積載重量の増加に応じて過給手段の容
量を小さくなるように変化させると、積載荷重の大きな
ときにも制動力不足を招くことがなく、積載重量の変動
にかかわらず、常にほぼ一定の制動力を確保できる。
【0007】
【実施例】図2〜3にディーゼルエンジンを搭載した車
両に対して本考案を適用した実施例を示している。
【0008】図2〜3において、図示しないディーゼル
エンジン(以下エンジンとする)の排気ポートから排気
の供給を受けて駆動されるターボチャージャ1の下流に
は排気管2が接続される。
【0009】ターボチャージャ1は、図3にも示すよう
に、エンジンからの排気のエネルギーによって回転する
タービンロータ11を内部に収装し、タービンロータ1
1の同軸上の外周にはターボチャージャ1の容量を変更
するための複数のノズルベーン12が回動自由に支持さ
れる。このノズルベーン12が図中全開位置と全閉位置
との間で回動することにより、ターボチャージャ1に流
入する排気の流量を規制することでターボチャージャ1
の容量を最大容量と最小容量との間の任意の容量に設定
することができる。
【0010】ターボチャージャ1の容量を変更するノズ
ルベーン12は供給される負圧に応じて伸縮するダイヤ
フラム7により駆動される。ダイヤフラム7はロッド7
1を介してターボチャージャ1に軸支されるクランク7
2と連結し、ダイヤフラム7の往復運動はクランク72
により回動方向の運動に変換され、ターボチャージャ1
の内部に収装された図示しないリンク等を介してクラン
ク72とノズルベーン12とを連結し、ダイヤフラム7
の伸縮によりノズルベーン12を駆動する。
【0011】ダイヤフラム7は管路70を介して接続さ
れたバキュームポンプ9から負圧の供給を受け、管路7
0にはバキュームポンプ9が供給する負圧を制御する電
磁弁8が介装される。
【0012】電磁弁8は圧力制御弁などにより構成さ
れ、この電磁弁8が設定した負圧に応じてダイヤフラム
7を伸縮させ、ダイヤフラム7が最伸長位置に向けて伸
長するとノズルベーン12は図3に示す全開位置(ター
ボチャージャ1の最大容量)へ回動する一方、最収縮位
置に向けてダイヤフラム7が収縮するとノズルベーン1
2は同じく全閉位置(ターボチャージャ1の最小容量)
へ回動し、ターボチャージャ1の容量が変更される。
【0013】電磁弁8はマイクロコンピュータ等で構成
されるコントロールユニット3により駆動され、コント
ロールユニット3はアクセルペダル4の踏み込み量を検
出するポジションセンサ5からの信号と、図示しない運
転室などに設けられて排気ブレーキの作動を指示するス
イッチ6と、同じく運転室などに設けられて排気ブレー
キの制動力を設定する設定器12からの信号に基づい
て、排気ブレーキの作動時における電磁弁8の負圧を制
御するとともに、排気管2の途中に介装されて排気管2
を閉鎖、開放する排気シャッタ20の制御を行う。な
お、排気シャッタ20の閉鎖位置においては排気の一部
の通過を許容して排気管2の内部の圧力が所定値を越え
ないように保護している。
【0014】上記設定器12は、例えば回動自在なボリ
ューム等で構成されて、コントロールユニット3にはこ
のボリュームの回動位置に応じて排気ブレーキの制動
力、すなわち、ターボチャージャ1の容量が予め設定さ
れている。
【0015】車両の走行中において、コントロールユニ
ット3はポジションセンサ5からのアクセルペダル4の
踏み込み量と図示しないエンジンの回転数等に応じて電
磁弁8を駆動し、ターボチャージャ1の容量を制御して
図示しないエンジンへの過給圧の制御を行う一方、運転
者によりスイッチ6が操作されると排気ブレーキにより
車両を制動する制御を行う。
【0016】この排気ブレーキによる制動時のコントロ
ールユニット3の制御の流れを図4のフローチャート参
照しながら詳述する。
【0017】まず、コントロールユニット3はスイッチ
6がオンであるかを判定し、スイッチ6がオンであれば
排気ブレーキの作動が指令されたと判定してS2の処理
へ進む一方、スイッチ6がオフであれば通常の走行中で
あると判定してS7の処理へ進む。
【0018】S2ではポジションセンサ5からアクセル
ペダル4の踏み込み量を読みこみ、S3において、読み
込んだ踏み込み量が予め設定した踏み込み量未満である
か、すなわち、アクセルペダル4が閉じられたかどうか
を判定する。
【0019】S3の判定においてアクセルペダル4が所
定の踏み込み量未満であればS4以降の処理で排気ブレ
ーキを作動させる一方、踏み込み量が所定値以上であれ
ば走行中であると判定してS7の処理へ進む。
【0020】排気ブレーキを作動させるS4では、設定
器12で設定された制動力、すなわち、ターボチャージ
ャ1の容量の設定値を読み込む。コントロールユニット
3はS5において、電磁弁8を駆動してダイヤフラム7
に供給する負圧を調整し、ダイヤフラム7をノズルベー
ン12が前記容量の設定値に対応した回動位置となるよ
う駆動する。
【0021】ダイヤフラム7は電磁弁8によって調整さ
れた負圧の変化に応じてロッド71を変位させることで
クランク72を回動してノズルベーン12を所定の位置
へ回動し、ノズルベーン12は回動位置に応じて図示し
ないエンジンからの排気の流量を制御する。
【0022】ここで、エンジンの低速回転域で排気ブレ
ーキの制動力を大きくするため、設定器12を図示しな
い制動力の最大値に設定した場合には、ダイヤフラム7
は電磁弁8から最大の負圧を供給されて最収縮位置へ変
位し、ロッド71及びクランク72を介してノズルベー
ン12を図3に示す全閉位置へ回動させてターボチャー
ジャ1の容量を最小にする。このため、ターボチャージ
ャ1を通過する排気の流量が規制され、ターボチャージ
ャ1の上流、すなわち、図示しない燃焼室側の排気の圧
力が上昇して図示しない駆動輪に制動力を付与すること
ができる。
【0023】さらに、S6では排気シャッタ20を閉鎖
して図示しないエンジンの排気を遮断して燃焼室に加わ
る背圧をさらに上昇させて前記駆動輪へ確実に制動力を
付与する。このとき、排気シャッタ20からは排気の一
部が通過するが、ターボチャージャ1において排気の流
量が制動力の設定値に応じて規制されているため、図示
しないエンジンの低速回転域においても充分な制動力を
確保することができる。
【0024】一方、排気ブレーキを解除するには、スイ
ッチ6をオフにするか又はアクセルペダル4を所定量以
上踏み込むことで行われ、上記フローチャートにおける
S1又はS3の判定はNOとなって通常の走行中の処理
であるS7、S8に進む。
【0025】S7ではアクセルペダル4の踏み込み量に
応じてターボチャージャ1が図示しないエンジンに供給
する過給圧の制御を行うもので、詳述はしないが、例え
ば、エンジンの回転数や負荷などに応じてターボチャー
ジャ1の容量を算出し、この算出した容量に基づいて上
記排気ブレーキの作動時と同様にして電磁弁8の負圧を
制御することによりダイヤフラム7を介してノズルベー
ン12を算出容量となる位置へ回動させ、ターボチャー
ジャ1は所定の過給圧で吸気を圧送するため、アクセル
ペダル4の踏み込み量に応じて車両を推進することがで
きる。
【0026】さらに、S8では排気シャッタ20を開放
してターボチャージャ1の下流での排気の流れを円滑に
してタービンロータ11を効率良く回転させる。
【0027】上記S4〜S6における排気ブレーキにお
いて、エンジンの低速回転域において排気ブレーキの制
動力を向上させる場合を説明したが、車両の重量の変化
に応じて排気ブレーキによる制動力を変化させてもよ
く、例えば、車両に積載する貨物の重量が大きいとき等
には設定器12により制動力を最大値側、すなわち、排
気ブレーキの作動時にターボチャージャ1を最小容量側
に設定する一方、積載貨物が少ない又は空車時には設定
器12により制動力を最小値側、すなわち、排気ブレー
キの作動時にターボチャージャ1を最大容量側に設定す
ることにより、積載する貨物に左右されることなく常時
一定の減速率で制動を行うことが可能となって運転性能
を向上することができ、排気ブレーキの制動力を運転席
等に設けた設定器12により走行中においても容易に変
更することが可能となる。
【0028】なお、上記実施例において、排気ブレーキ
作動時のターボチャージャ1の容量を設定器12により
手動により設定したが、図示はしないがエンジンの回転
数を検出する手段をコントロールユニット3に接続し、
検出した回転数に応じてターボチャージャ1の容量を変
化させてもよく、例えば、高速回転域では最大容量に設
定する一方、低速回転域では最小容量に設定すること
で、エンジンの回転速度に左右されずに安定した制動力
を得ることができる。
【0029】また、上記実施例において、ターボチャー
ジャ1の容量を変更するノズルベーン12の駆動をダイ
ヤフラム7で行う例を示したが、これに限定されること
はなく、図示はしないがソレノイドや油圧アクチュエー
タなどであってもよい。
【0030】また、排気管2の下流に排気シャッタ20
を介装したが、ターボチャージャ1の容量を可変にする
ことで充分な制動力が得られる場合には排気シャッタ2
0を設ける必要はない。
【0031】
【考案の効果】以上のように本考案によれば、排気シャ
ッタと容量可変の過給手段との併用により、エンジン回
転速度や車両の積載重量に応じて排気ブレーキの制動力
を変化させるようにしたので、エンジンの回転速度や車
両の積載重量が変動しても、常に最適な排気ブレーキの
制動特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のクレーム対応図である。
【図2】本考案の実施例を示す概略構成図である。
【図3】ターボチャージャを示す要部断面図である。
【図4】制御の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ターボチャージャ 3 コントロールユニット 4 アクセルペダル 5 踏み込み量センサ 6 スイッチ 8 電磁弁 7 ダイアフラム 11 ノズルベーン 12 設定器 51 踏み込み量検出手段 52 指令手段 53 比較手段 54 制御手段 55 容量設定手段 56 容量変更手段 57 過給手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 津田 豊宏 埼玉県上尾市大字壱丁目一番地 日産デ ィーゼル工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−224415(JP,A) 実開 昭60−36506(JP,U) 実開 昭57−15936(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 9/06 F02B 37/00

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの排気により駆動される過給手段
    と、前記過給手段の容量を変更する手段と、アクセルペ
    ダルの踏み込み量を検出する手段と、過給手段の容量を
    エンジン回転速度または及び車両積載重量に応じて設定
    する手段と、前記過給手段の下流の排気管に介装した排
    気シャッタと、排気ブレーキの作動を指令する手段と、
    前記指令手段がオンのときに前記アクセルペダルの踏み
    込み量と予め設定した踏み込み量とを比較する手段と、
    アクセル踏み込み量が設定した踏み込み量未満のときに
    前記過給手段の容量が前記容量設定手段の設定値となる
    ように前記容量変更手段を駆動すると共に前記排気シャ
    ッタを閉鎖する制御手段とを備えたことを特徴とする排
    気ブレーキ装置。
JP1993006313U 1993-02-23 1993-02-23 排気ブレーキ装置 Expired - Lifetime JP2606809Y2 (ja)

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JPH0667832U JPH0667832U (ja) 1994-09-22
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