JP2606530Y2 - 車輛用アルミニウムホィール - Google Patents

車輛用アルミニウムホィール

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JP2606530Y2
JP2606530Y2 JP1992075820U JP7582092U JP2606530Y2 JP 2606530 Y2 JP2606530 Y2 JP 2606530Y2 JP 1992075820 U JP1992075820 U JP 1992075820U JP 7582092 U JP7582092 U JP 7582092U JP 2606530 Y2 JP2606530 Y2 JP 2606530Y2
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air cooling
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靖高 鍛治
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靖高 鍛治
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は車輌用アルミニウムホイ
ールの考案に係り、それなりの肉厚を必要とするアルミ
ニウムホイールの空冷効果を大ならしめると共に強度的
に優れ、しかも制作が容易で、空冷孔の利用上リム部に
よる干渉を受けることの少ない車輌用アルミニウムホイ
ールを提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】トラックやバスなどの大型車輌用ホイー
ルについてはそのディスク部およびリム部の構成がJI
S規格において図3のように共通規定されており、即ち
スチール製またはアルミニウム製を通じて車輌を装着し
て取付けるようにしたディスク部1の周縁部分にタイヤ
を係着するためのリム部2を一体に鍛造または鋳造方式
で形成したものである。
【0003】ところで、このような車輌用ホイールにお
いてはブレーキ熱や走行中におけるタイヤの発熱による
ホイールの熱量を空気の強制的な流入排気によって冷却
するためのデザイン孔とも称される軸方向と平行な空冷
孔13が例えば6〜8個リム部に近接したディスク部に
配設されており、斯かる空冷孔13としてはアルミニウ
ム製の場合も図4に示すようにホイール10における車
軸方向と平行な穿孔方向を採って形成されている。即ち
車軸と平行に進退する穿孔工具によって穿孔されたもの
である。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】然し、上記したような
従来のアルミニウムホイールについて考案者が検討した
結果によれば、その穿孔位置、即ちディスク部11やリ
ム部12はスチール製のものに比し何れも3倍以上のよ
うな相当の厚みをもったものとならざるを得ず、そうし
た肉厚のディスク部11のリム部12との境界部分はリ
ム部12の周縁部を安定に形成するためにも車軸直角面
に対して15〜25°程度の傾斜を採った傾斜面であ
り、斯かる傾斜面に対して軸方向と平行な空冷孔13を
穿孔すると、図4に示すようにその孔縁に尖った鋭角部
14を形成することとなり、アルミニウム合金の場合に
はその優れた放熱作用との関係で該鋭角部14に応力集
中が発生し、疲労破壊を発生する。
【0005】また前記のような傾斜面に軸方向と平行に
形成された空冷孔13は前記した15〜25°程度の傾
斜面と直角な方向においては楕円形孔となり、その厚さ
方向コーナ部は何れかの部分で鋭角状を形成し、斯うし
た鋭角状部分においては強度を低下し、厚さ方向直角の
真円形穿孔において均等な条件で得られる強度的特性を
充分に利用できないこととなって、この点からも強度的
に劣ることとならざるを得ない。
【0006】更にリム部12との境界部におけるディス
ク部11に穿孔された前記空冷孔13は図4に示すよう
にその穿孔方向前方にリム部12が突出して位置するこ
とから位置的に制約を受け、ブレーキ熱などの冷却に適
した効率の高い位置に穿孔することができなかったり、
少なくとも穿孔加工が相当に困難である。また適切な位
置に穿孔されない空冷孔13は該空冷孔13部分におけ
る冷却効果を有効に得難い。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は上記したような
従来のものにおける不利、欠点を解消することについて
検討を重ね、前記した空冷孔を特定の状態に形成するこ
とにより、好ましい強度および空冷効果を有効に得しめ
ることに成功したものであって、以下の如くである。
【0008】(1) 両端側係着部を一体成形したリム
部と共に該リム部に連続してディスク部をも一体成形
し、該ディスク部におけるリム部との境界部分に真円形
の空冷孔を穿設するに当り、該空冷孔の軸線を上記穿孔
部のディスク部面と直角状とすると共に一端側の係着部
が形成されたリム部における幅方向中間の縮径部内面に
吹きつけるようにしたことを特徴とする車輌用アルミニ
ウムホイール。
【0009】
【作用】両端側係着部を一体成形したリム部と共に該リ
ム部に連続してディスク部をも一体成形したものにおい
て、該ディスク部におけるリム部との境界部分である傾
斜面部分に該傾斜面と直角な真円形の空冷孔を穿設し、
該空冷孔の軸線を上記ディスク面と直角状としたことに
よりディスク部に真円形の空冷孔が直交状に正確な関係
を採って配設され、それら空冷孔の存在によってディス
ク部の強度を部分的に低下することなく、また該空冷孔
における空冷効果による強度向上を図って安定した好ま
しい強度特性を得しめ、トラックやバスなどの大型車輌
用ホイールとして適切な強度をもったアルミニウムホイ
ールとする。
【0010】前記真円形空冷孔の軸線を一端側の係着部
が形成されたリム部内面と平行状としたことにより前記
真円形空冷孔による通風によってディスク部と共に該リ
ム部における中間部の内面に対し有効な冷却作用を与
え、このようなアルミニウムホイールに対するブレーキ
熱冷却などの作用をリム部の全般において有効且つ適切
に得しめ、また疲労破壊の如きも有効に解消する。
【0011】上記のようにリム部における幅方向中間が
屈曲凹入し、しかもディスク部が一体的に形成されて強
度的に優れた構造を形成し、また好ましい空冷作用が得
られることの結果としてアルミニウムホイールの耐用性
を高め、トラックやバスなどの大型車輌用ホイールとし
て卓越した特性を有する製品を提供する。
【0012】
【実施例】前述したような本考案によるものの具体的な
実施例を添付図面に示すものについて説明すると、本考
案による車輌用ホイールは図1に示すようにディスク部
1の周側に傾斜部6を介してリム部2が一体に連結して
形成され、またリム部2はその中間部を半径方向におい
て彎入2aせしめ、しかも該リム部2の両端にタイヤ係
着部7、7が対設されている。
【0013】前記したようなディスク部1においてその
周側のリム部2との境界部にそい、即ち前記傾斜部6に
真円形空冷孔3が複数個穿設されるが、該真円形空冷孔
3は前記境界部、即ち傾斜部6面に対して直角方向を採
って形成されることは別に図2を以って示す如くであ
る。
【0014】本考案における真円形空冷孔3は前記した
ような大型ホイールにおいて、強度と冷却効果などの何
れをも満足せしめる機能重視の構成であり、該真円形空
冷孔3は表面積が小さく、また該空冷孔3の採用によっ
て強度低下を適切に回避し、しかも有効な空冷効果を得
しめることに本質がある。即ち、このような空冷孔はそ
の面積が大きい程冷却効果は大きいが、その分ホイール
強度が低下することは当然であり、機能を重視する大型
ホイールにあっては耐久性に対する要求が大であって、
冷却効果と耐久性を共に満足させることが必要である。
【0015】このような一見矛盾するかの如き要求を満
足させるべく、本考案者は前記真円形空冷孔3を採用し
たもので、この図示したような真円形空冷孔3は図1、
図2に示すように配設された場合において該空冷孔3の
存在により、成程ホイールの表面積が低減しても強度低
下は無視し得る。つまり平面的および断面的に鋭角部の
ない真円形孔形成であることによってアルミニウム材の
如きにおける該空冷孔3の存在に原因した応力集中、疲
労破壊を適切に回避し得るもので、これは素材面に直角
状に形成された真円形空冷孔3の卓越した有利性である
ことを実験的にも確認した。
【0016】なおディスク部1の中央部には軸孔5が形
成され、また該軸孔5の周囲には取付孔4が配設されて
車軸に取付けられることは公知の如くであり、ディスク
部1およびリム部2の内外面は何れも研磨仕上げされる
ことも公知の如くであり、上記したような傾斜部6部分
には制動用ブレーキライニングなどが配設されて制動操
作するようになっている。
【0017】然して前記のように傾斜部6の板面に直角
状として穿設された真円形空冷孔3はその穿孔方向がデ
ィスク部2の中間部において彎曲突出して形成された彎
入部2aの干渉を実質的に受けないことからリム部2の
境界部分に充分近接して穿孔し得ることは図1、2に夫
々示す如くであり、上記真円形空冷孔3の端縁は何れも
直角状の孔縁を形成し表面バフ仕上げなどに当って端面
のダレを生ずることがなくバフ加工が容易である。また
それらの作業において傷などの発生も少ない。
【0018】前記したようなディスク部1周側の傾斜部
6に対する真円形空冷孔3の穿設はマシニングセンター
と傾斜テープルとの併用によって的確に形成され、真円
形空冷孔3に対しては図1に示すようにリム部2に取付
けられたタイヤ内への注排気用バルブ8などを設けるこ
とができる。
【0019】
【考案の効果】以上説明したような本考案によるとき
は、この種車輌用アルミニウムホイールにおける制動用
枢要部に対し有効な冷却効果を与えることのできる真円
形空冷孔をリム部中間の如きに特定の方向を採って平易
に形成せしめ、該真円形空冷孔を利用しアルミニウムの
優れた熱伝導性を充分に利用し好ましい冷却作用の得ら
れるホイールを提供せしめ、また該空冷孔部分において
ホイールにおける強度を有効に確保し、その制作ないし
研磨などを円滑に行わせ、更に軽量で、しかも応力集中
による疲労破壊の如きを解消して強度的に優れ耐用性の
高い製品を得しめるなどの効果を共に有しており、工業
的にその効果の大きい考案である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による車輌用ホイールの全般的な関係を
示した断面図である。
【図2】その飾り孔部分についての拡大断面図である。
【図3】従来の車輌用ホイールにつての正面図である。
【図4】その飾り孔部分についての図2と同様な拡大断
面図である。
【符号の説明】
1 ディスク部 2 リム部 2a 凹入部 3 真円形空冷孔 4 取付孔 5 軸孔 6 傾斜部 7 係着部 8 注排気バルブ 10 従来技術によるホイール 11 そのディスク部 12 そのリム部 13 その空冷孔 14 鋭角部 15 軸孔 16 取付孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60B 3/02 - 7/06 B60T 5/00

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端側係着部を一体成形したリム部と共
    に該リム部に連続してディスク部をも一体成形し、該デ
    ィスク部におけるリム部との境界部分に真円形の空冷孔
    を穿設するに当り、該空冷孔の軸線を上記穿孔部のディ
    スク部面と直角状とすると共に一端側の係着部が形成さ
    れたリム部における幅方向中間の縮径部内面に吹きつけ
    るようにしたことを特徴とする車輌用アルミニウムホイ
    ール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004018227A1 (ja) * 2002-08-23 2004-03-04 The Yokohama Rubber Co.,Ltd. タイヤ用ホイールセット及びそれを装着した車両
WO2004018228A1 (ja) * 2002-08-23 2004-03-04 The Yokohama Rubber Co.,Ltd. タイヤ用ホイールセット及びそれを装着した車両

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004018227A1 (ja) * 2002-08-23 2004-03-04 The Yokohama Rubber Co.,Ltd. タイヤ用ホイールセット及びそれを装着した車両
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US7427111B2 (en) 2002-08-23 2008-09-23 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Wheel set with different rigidity between front and rear wheels
US7878601B2 (en) 2002-08-23 2011-02-01 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Tire wheel set and vehicle having the same

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