JP2606495Y2 - フーリエ変換分光光度計における信号処理回路 - Google Patents
フーリエ変換分光光度計における信号処理回路Info
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- JP2606495Y2 JP2606495Y2 JP1993049576U JP4957693U JP2606495Y2 JP 2606495 Y2 JP2606495 Y2 JP 2606495Y2 JP 1993049576 U JP1993049576 U JP 1993049576U JP 4957693 U JP4957693 U JP 4957693U JP 2606495 Y2 JP2606495 Y2 JP 2606495Y2
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- interferogram
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- Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、各種の物質の赤外吸
収スペクトル分析などに利用されているフーリエ変換分
光光度計に関し、特に、フーリエ変換分光器の検出器か
ら出力されるアナログのインターフェログラム信号をA
/D変換器でディジタル信号に変換する信号処理回路の
改良に関する。
収スペクトル分析などに利用されているフーリエ変換分
光光度計に関し、特に、フーリエ変換分光器の検出器か
ら出力されるアナログのインターフェログラム信号をA
/D変換器でディジタル信号に変換する信号処理回路の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】フーリエ変換分光光度計の概略的な装置
構成を図4に示している。よく知られているように、光
源1からの光が前置試料室2を通り干渉計3に入射さ
れ、ここで入射光は変調を受け、インターフェログラム
として出力される。干渉計3からの出射光は後置試料室
4に入り、試料を透過または反射した光が検出器5に受
光されて電気信号に変換される。検出器5から出力され
るアナログのインターフェログラム信号は後述のように
増幅されてA/D変換器6でディジタル信号に変換さ
れ、データ処理用のコンピュータ7に取り込まれる。ま
た、干渉計3における移動鏡駆動機構8はコンピュータ
7の指令により動作する制御部9で駆動・制御され、コ
ンピュータ7は移動鏡の駆動による走査と同期してディ
ジタル・インターフェログラム信号のサンプリングと処
理を行う。
構成を図4に示している。よく知られているように、光
源1からの光が前置試料室2を通り干渉計3に入射さ
れ、ここで入射光は変調を受け、インターフェログラム
として出力される。干渉計3からの出射光は後置試料室
4に入り、試料を透過または反射した光が検出器5に受
光されて電気信号に変換される。検出器5から出力され
るアナログのインターフェログラム信号は後述のように
増幅されてA/D変換器6でディジタル信号に変換さ
れ、データ処理用のコンピュータ7に取り込まれる。ま
た、干渉計3における移動鏡駆動機構8はコンピュータ
7の指令により動作する制御部9で駆動・制御され、コ
ンピュータ7は移動鏡の駆動による走査と同期してディ
ジタル・インターフェログラム信号のサンプリングと処
理を行う。
【0003】そして、干渉計3の移動鏡駆動機構8を動
作させて光路差を−Lから+Lまで走査して測定を行
う。このときのインターフェログラム信号は、一般に図
5(A)のように、光路差がゼロとなる原点(センター
バースト)を中心としたバースト波形になる。このバー
スト波形のインターフェログラム信号のダイナミックレ
ンジは相当大きいので、この信号をA/D変換器6に入
力する系に図6に示す以下のようなゲイン切り換え手段
を設け、測定精度およびSN比の向上とA/D変換器の
ローコスト化を図っている。
作させて光路差を−Lから+Lまで走査して測定を行
う。このときのインターフェログラム信号は、一般に図
5(A)のように、光路差がゼロとなる原点(センター
バースト)を中心としたバースト波形になる。このバー
スト波形のインターフェログラム信号のダイナミックレ
ンジは相当大きいので、この信号をA/D変換器6に入
力する系に図6に示す以下のようなゲイン切り換え手段
を設け、測定精度およびSN比の向上とA/D変換器の
ローコスト化を図っている。
【0004】すなわち、図6に示すように、メインアン
プ10からのインターフェログラム信号をそのままA/
D変換器6に入力するか、サブアンプ11でさらに増幅
して入力するのかをスイッチ12で切り換えるように構
成する。そしてスイッチ12の切り換え制御はコンピュ
ータ7が次のように行う。
プ10からのインターフェログラム信号をそのままA/
D変換器6に入力するか、サブアンプ11でさらに増幅
して入力するのかをスイッチ12で切り換えるように構
成する。そしてスイッチ12の切り換え制御はコンピュ
ータ7が次のように行う。
【0005】つまり光路差−Lから走査を開始するとき
には、スイッチ12をb側に切り換えて、サブアンプ1
1を経由した増幅ゲインの大きなインターフェログラム
信号をA/D変換器6に入力する。そして、光路差が予
め設定した基準値−mに達した時点でスイッチ12をa
側に切り換えて、サブアンプ11を経由しない増幅ゲイ
ンの小さなインターフェログラム信号をA/D変換器6
に入力する。また、光路差が原点を通過して基準値+m
に達するとスイッチ12を再びb側に切り換えて、増幅
ゲインの大きなインターフェログラム信号をA/D変換
器6に入力する。このスイッチ12の切り換え制御とイ
ンターフェログラム信号との関係を図5(B)に示して
いる。
には、スイッチ12をb側に切り換えて、サブアンプ1
1を経由した増幅ゲインの大きなインターフェログラム
信号をA/D変換器6に入力する。そして、光路差が予
め設定した基準値−mに達した時点でスイッチ12をa
側に切り換えて、サブアンプ11を経由しない増幅ゲイ
ンの小さなインターフェログラム信号をA/D変換器6
に入力する。また、光路差が原点を通過して基準値+m
に達するとスイッチ12を再びb側に切り換えて、増幅
ゲインの大きなインターフェログラム信号をA/D変換
器6に入力する。このスイッチ12の切り換え制御とイ
ンターフェログラム信号との関係を図5(B)に示して
いる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】前述のように従来にお
いては、インターフェログラム信号のセンターバースト
を生じる付近の光路差−mから+mの範囲を走査すると
きにA/D変換器6の入力段の増幅ゲインを小さくし、
その範囲外は増幅ゲインを大きくしている。
いては、インターフェログラム信号のセンターバースト
を生じる付近の光路差−mから+mの範囲を走査すると
きにA/D変換器6の入力段の増幅ゲインを小さくし、
その範囲外は増幅ゲインを大きくしている。
【0007】この場合、増幅ゲインを大きくする走査範
囲−L〜−mおよび+m〜+LにおいてA/D変換器6
の入力が飽和しないように、ゲイン切り換え点−mおよ
び+mを設定しなければならない。当然ながら、インタ
ーフェログラム信号のバースト波形は各種試料によって
さまざまに異なるわけであるが、それらに対して前記飽
和が生じないようにするために、増幅ゲインを小さくす
る走査範囲−m〜+mを広めに設定しなければならな
い。
囲−L〜−mおよび+m〜+LにおいてA/D変換器6
の入力が飽和しないように、ゲイン切り換え点−mおよ
び+mを設定しなければならない。当然ながら、インタ
ーフェログラム信号のバースト波形は各種試料によって
さまざまに異なるわけであるが、それらに対して前記飽
和が生じないようにするために、増幅ゲインを小さくす
る走査範囲−m〜+mを広めに設定しなければならな
い。
【0008】増幅ゲインを小さくする走査範囲−m〜+
mを余裕をもって広めに設定するということは、個々の
測定時には、増幅ゲインが大きくてもA/D変換器6が
飽和しないのにも拘らずゲインが小さくなっている、と
いう状態をたびたび発生することになる。このように、
必要のない状態で増幅ゲインを小さくしてしまうこと
は、A/D変換器6の入力レンジを充分に活用している
ことにならず、測定精度およびSN比の向上の面で不利
である。
mを余裕をもって広めに設定するということは、個々の
測定時には、増幅ゲインが大きくてもA/D変換器6が
飽和しないのにも拘らずゲインが小さくなっている、と
いう状態をたびたび発生することになる。このように、
必要のない状態で増幅ゲインを小さくしてしまうこと
は、A/D変換器6の入力レンジを充分に活用している
ことにならず、測定精度およびSN比の向上の面で不利
である。
【0009】本考案は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、A/D変換器の入力
段のインターフェログラム信号の増幅ゲインを小さくす
る期間を必要最小限になるようにし、その結果測定精度
およびSN比がより向上するようにしたフーリエ変換分
光光度計における信号処理回路を提供することにある。
もので、その目的とするところは、A/D変換器の入力
段のインターフェログラム信号の増幅ゲインを小さくす
る期間を必要最小限になるようにし、その結果測定精度
およびSN比がより向上するようにしたフーリエ変換分
光光度計における信号処理回路を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本考案に係る信号処理回路では、フーリエ変換
分光器の検出器から出力されるアナログのインターフェ
ログラム信号をA/D変換器でディジタル信号に変換す
る信号処理系において、前記A/D変換器に入力される
インターフェログラム信号の増幅ゲインを切り換える入
力段のゲイン切り換え手段と、前記インターフェログラ
ム信号レベルと基準レベルとを比較するレベル弁別手段
と、このレベル弁別手段の弁別結果に応動して前記ゲイ
ン切り換え手段を制御し、前記インターフェログラム信
号のレベルが大きいときには前記増幅ゲインを小さくす
る制御手段とを設けた。そして、前記制御手段は、前記
インターフェログラム信号のレベルが基準レベルを超え
たことが検出された場合にすぐに前記増幅ゲインを大か
ら小に切り換えるとともに、その後前記インターフェロ
グラム信号のレベルが基準レベルを超えることが検出さ
れなくなってから適宜期間遅れて前記増幅ゲインを小か
ら大に復帰させるように構成した。
ために、本考案に係る信号処理回路では、フーリエ変換
分光器の検出器から出力されるアナログのインターフェ
ログラム信号をA/D変換器でディジタル信号に変換す
る信号処理系において、前記A/D変換器に入力される
インターフェログラム信号の増幅ゲインを切り換える入
力段のゲイン切り換え手段と、前記インターフェログラ
ム信号レベルと基準レベルとを比較するレベル弁別手段
と、このレベル弁別手段の弁別結果に応動して前記ゲイ
ン切り換え手段を制御し、前記インターフェログラム信
号のレベルが大きいときには前記増幅ゲインを小さくす
る制御手段とを設けた。そして、前記制御手段は、前記
インターフェログラム信号のレベルが基準レベルを超え
たことが検出された場合にすぐに前記増幅ゲインを大か
ら小に切り換えるとともに、その後前記インターフェロ
グラム信号のレベルが基準レベルを超えることが検出さ
れなくなってから適宜期間遅れて前記増幅ゲインを小か
ら大に復帰させるように構成した。
【0011】
【作用】予め定めた特定の走査範囲で増幅ゲインを低下
させるのではない。実測定時においてインターフェログ
ラム信号のレベルを前記レベル弁別手段で監視し、その
信号レベルが増大して前記A/D変換器の飽和レベルに
達する直前レベルになった場合に前記ゲイン切り換え手
段を動作させて増幅ゲインを小さくする。それ以外の場
合は増幅ゲインを大きく保つ。
させるのではない。実測定時においてインターフェログ
ラム信号のレベルを前記レベル弁別手段で監視し、その
信号レベルが増大して前記A/D変換器の飽和レベルに
達する直前レベルになった場合に前記ゲイン切り換え手
段を動作させて増幅ゲインを小さくする。それ以外の場
合は増幅ゲインを大きく保つ。
【0012】
【実施例】以下、本考案に係るフーリエ変換分光光度計
における信号処理回路について添付図面を参照にして詳
述する。図1は本考案の一実施例による信号処理回路を
示しており、同図中メインアンプ10、サブアンプ1
1、スイッチ12、A/D変換器6、コンピュータ7の
関係は図6の従来回路と同じである。
における信号処理回路について添付図面を参照にして詳
述する。図1は本考案の一実施例による信号処理回路を
示しており、同図中メインアンプ10、サブアンプ1
1、スイッチ12、A/D変換器6、コンピュータ7の
関係は図6の従来回路と同じである。
【0013】ここで本考案の回路では、メインアンプ1
0からのインターフェログラム信号Xがウインド・コン
パレータ13にも入力される。このウインド・コンパレ
ータ13にはレベル弁別の基準レベルとして+eおよび
−eが設定入力されており、インターフェログラム信号
Xのレベルが小さくて基準レベル+eと−eの範囲に収
まっている場合はウインド・コンパレータ13のオープ
ンコレクタ型の出力トランジスタTrがオフし、インタ
ーフェログラム信号Xのレベルが前記範囲+e〜−eの
上または下に外れるとトランジスタTrがオンする。
0からのインターフェログラム信号Xがウインド・コン
パレータ13にも入力される。このウインド・コンパレ
ータ13にはレベル弁別の基準レベルとして+eおよび
−eが設定入力されており、インターフェログラム信号
Xのレベルが小さくて基準レベル+eと−eの範囲に収
まっている場合はウインド・コンパレータ13のオープ
ンコレクタ型の出力トランジスタTrがオフし、インタ
ーフェログラム信号Xのレベルが前記範囲+e〜−eの
上または下に外れるとトランジスタTrがオンする。
【0014】なお、本例でウインド・コンパレータ13
を用い、正負の両側に基準レベルを用いたのは、インタ
ーフェログラム信号Xの脈動波形が、測定試料の種類等
によっては負側に大きな値(絶対値)となることがある
ため、係る負側でも増幅ゲインを適宜設定して測定精度
の向上を図るためである。
を用い、正負の両側に基準レベルを用いたのは、インタ
ーフェログラム信号Xの脈動波形が、測定試料の種類等
によっては負側に大きな値(絶対値)となることがある
ため、係る負側でも増幅ゲインを適宜設定して測定精度
の向上を図るためである。
【0015】トランジスタTrのコレクタは抵抗14a
を介して電源に接続されているとともに、コンデンサ1
4bを介して接地されている。この抵抗14aとコンデ
ンサ14bは立上り遅延回路14を構成しており、この
遅延回路14を介して取り出されるウインド・コンパレ
ータ13の出力Yがラッチ回路15の入力となる。
を介して電源に接続されているとともに、コンデンサ1
4bを介して接地されている。この抵抗14aとコンデ
ンサ14bは立上り遅延回路14を構成しており、この
遅延回路14を介して取り出されるウインド・コンパレ
ータ13の出力Yがラッチ回路15の入力となる。
【0016】また、図4における移動鏡駆動機構8によ
り干渉計3の光路差を微小な単位量だけ変化させる毎に
生じる走査同期信号CKが、前記ラッチ回路15のラッ
チ信号となる。
り干渉計3の光路差を微小な単位量だけ変化させる毎に
生じる走査同期信号CKが、前記ラッチ回路15のラッ
チ信号となる。
【0017】そして、ラッチ回路15の出力信号QがA
/D変換器6に入力されるインターフェログラム信号の
増幅ゲインを切り換えるスイッチ12の切り換え制御信
号となるとともに、コンピュータ7に対して状態通知信
号となる。
/D変換器6に入力されるインターフェログラム信号の
増幅ゲインを切り換えるスイッチ12の切り換え制御信
号となるとともに、コンピュータ7に対して状態通知信
号となる。
【0018】以上の構成において、干渉計3において光
路長−Lから走査が開始される場合、原点から大きく外
れたスタート点−Lでのインターフェログラム信号Xの
レベルはほぼゼロなので、図2に示すように、ウインド
・コンパレータ13の出力トランジスタTrはオフして
おり、遅延回路14を経た比較信号Yは高レベル“1”
であり、従ってラッチ回路15の出力信号Qも“1”で
あり、このときスイッチ12はb側に切り換えられてい
る。つまり、走査開始時にはサブアンプ11を経た増幅
ゲインの大きなインターフェログラム信号がA/D変換
器6に入力される。
路長−Lから走査が開始される場合、原点から大きく外
れたスタート点−Lでのインターフェログラム信号Xの
レベルはほぼゼロなので、図2に示すように、ウインド
・コンパレータ13の出力トランジスタTrはオフして
おり、遅延回路14を経た比較信号Yは高レベル“1”
であり、従ってラッチ回路15の出力信号Qも“1”で
あり、このときスイッチ12はb側に切り換えられてい
る。つまり、走査開始時にはサブアンプ11を経た増幅
ゲインの大きなインターフェログラム信号がA/D変換
器6に入力される。
【0019】走査が進んで光路差が原点に近づくとイン
ターフェログラム信号Xにセンターバーストが現れてそ
のレベルが増大する。インターフェログラム信号Xのレ
ベルが+e〜−eの範囲から外れるとウインド・コンパ
レータ13のトランジスタTrがオンし、このとき比較
信号Yはすぐに低レベル“0”に反転する。この“0”
信号が直後の走査同期信号CKの立上りタイミングでラ
ッチ回路15に読み込まれ、ラッチ回路15の出力信号
Qが“0”となる。するとスイッチ12がa側に切り換
わり、サブアンプ11を経由しない増幅ゲインの小さな
インターフェログラム信号がA/D変換器6に入力され
る。
ターフェログラム信号Xにセンターバーストが現れてそ
のレベルが増大する。インターフェログラム信号Xのレ
ベルが+e〜−eの範囲から外れるとウインド・コンパ
レータ13のトランジスタTrがオンし、このとき比較
信号Yはすぐに低レベル“0”に反転する。この“0”
信号が直後の走査同期信号CKの立上りタイミングでラ
ッチ回路15に読み込まれ、ラッチ回路15の出力信号
Qが“0”となる。するとスイッチ12がa側に切り換
わり、サブアンプ11を経由しない増幅ゲインの小さな
インターフェログラム信号がA/D変換器6に入力され
る。
【0020】走査がさらに進んで原点を通過するとイン
ターフェログラム信号Xのレベルが減少し始める。イン
ターフェログラム信号Xのレベルが+e〜−eの範囲内
に入るとウインド・コンパレータ13のトランジスタT
rがオフになるが、遅延回路14があるのでラッチ回路
15に入力される比較信号Yのレベルはゆっくりと増加
し、トランジスタTrがオフしてから一定時間Td経過
しないとラッチ回路15の入力は“1”にはならない。
ターフェログラム信号Xのレベルが減少し始める。イン
ターフェログラム信号Xのレベルが+e〜−eの範囲内
に入るとウインド・コンパレータ13のトランジスタT
rがオフになるが、遅延回路14があるのでラッチ回路
15に入力される比較信号Yのレベルはゆっくりと増加
し、トランジスタTrがオフしてから一定時間Td経過
しないとラッチ回路15の入力は“1”にはならない。
【0021】つまり、ウインド・コンパレータ13のト
ランジスタTrがオフである状態が一定時間Td(同期
信号CKの数周期分)以上継続すると、その後の走査同
期信号CKに同期してラッチ回路15の出力信号Qが
“1”に反転し、そのときスイッチ12がb側に切り換
わって、A/D変換器6に入力されるインターフェログ
ラム信号の増幅ゲインが再び大きくなる。
ランジスタTrがオフである状態が一定時間Td(同期
信号CKの数周期分)以上継続すると、その後の走査同
期信号CKに同期してラッチ回路15の出力信号Qが
“1”に反転し、そのときスイッチ12がb側に切り換
わって、A/D変換器6に入力されるインターフェログ
ラム信号の増幅ゲインが再び大きくなる。
【0022】この様に、本例では遅延回路14を設けて
上記のように増幅ゲインが小から大になるタイミングを
遅らせたのは、例えば、インターフェログラム信号Xの
レベルが、センターバースト付近等で正負両側の基準レ
ベル+e,−eを交互に越えていたり、一方の基準レベ
ルを境に信号Xのレベルが高くなったり低くなったりし
ているような場合には、スイッチ12の切換が頻繁に行
われチャタリングを起こすおそれがあり、さらに、切換
タイミングがずれて飽和するおそれがあるためである。
よって、係る遅延回路14は必ずしも設ける必要はな
い。
上記のように増幅ゲインが小から大になるタイミングを
遅らせたのは、例えば、インターフェログラム信号Xの
レベルが、センターバースト付近等で正負両側の基準レ
ベル+e,−eを交互に越えていたり、一方の基準レベ
ルを境に信号Xのレベルが高くなったり低くなったりし
ているような場合には、スイッチ12の切換が頻繁に行
われチャタリングを起こすおそれがあり、さらに、切換
タイミングがずれて飽和するおそれがあるためである。
よって、係る遅延回路14は必ずしも設ける必要はな
い。
【0023】以上の実施例ではスイッチ12の切り換え
制御をウインド・コンパレータ13と遅延回路14およ
びラッチ回路15からなる専用のハードウェアで行って
いるが、遅延回路14による遅延作用や、ラッチ回路1
5によるスイッチ12の切り換え制御信号の生成作用は
コンピュータ7によりソフトウェアで簡単に行うことが
できる。その場合の回路構成を図6に示している。ここ
ではウインド・コンパレータ13の比較信号がコンピュ
ータ7に入力されるとともに、走査同期信号CKもコン
ピュータ7に入力され、これらの入力に基づいてソフト
ウェア処理によりスイッチ12の切り換え制御信号をコ
ンピュータ7が生成する。
制御をウインド・コンパレータ13と遅延回路14およ
びラッチ回路15からなる専用のハードウェアで行って
いるが、遅延回路14による遅延作用や、ラッチ回路1
5によるスイッチ12の切り換え制御信号の生成作用は
コンピュータ7によりソフトウェアで簡単に行うことが
できる。その場合の回路構成を図6に示している。ここ
ではウインド・コンパレータ13の比較信号がコンピュ
ータ7に入力されるとともに、走査同期信号CKもコン
ピュータ7に入力され、これらの入力に基づいてソフト
ウェア処理によりスイッチ12の切り換え制御信号をコ
ンピュータ7が生成する。
【0024】なお、上記した各実施例では、いずれも増
幅ゲインの切換は2段としたが、3段以上としてもよ
い。
幅ゲインの切換は2段としたが、3段以上としてもよ
い。
【0025】
【考案の効果】以上のように、本考案に係るフーリエ変
換分光光度計における信号処理回路では、実測定時にお
いてインターフェログラム信号のレベルを前記レベル弁
別手段で監視し、その信号レベルが増大して前記A/D
変換器の飽和レベルに達する直前レベルになった場合に
前記ゲイン切り換え手段を動作させて増幅ゲインを小さ
くし、それ以外の場合は増幅ゲインを大きく保つので、
個々の測定信号(インターフェログラム信号)に合せ
て、本当に必要な期間のみ増幅ゲインが小さくなり、従
ってA/D変換器の限られた入力レンジを個々の測定で
常に有効に活用することができ、総合的に測定精度およ
びSN比を向上することができる。
換分光光度計における信号処理回路では、実測定時にお
いてインターフェログラム信号のレベルを前記レベル弁
別手段で監視し、その信号レベルが増大して前記A/D
変換器の飽和レベルに達する直前レベルになった場合に
前記ゲイン切り換え手段を動作させて増幅ゲインを小さ
くし、それ以外の場合は増幅ゲインを大きく保つので、
個々の測定信号(インターフェログラム信号)に合せ
て、本当に必要な期間のみ増幅ゲインが小さくなり、従
ってA/D変換器の限られた入力レンジを個々の測定で
常に有効に活用することができ、総合的に測定精度およ
びSN比を向上することができる。
【図1】この考案の第1実施例による信号処理回路の構
成図である。
成図である。
【図2】同上実施例における主要部の動作を示すタイミ
ングチャートである。
ングチャートである。
【図3】この考案の第2実施例による信号処理回路の構
成図である。
成図である。
【図4】この考案の対象であるフーリエ変換分光光度計
の概略的な装置構成図である。
の概略的な装置構成図である。
【図5】一般的なインターフェログラム信号のバースト
波形(A)および従来のゲイン切り換え方式のタイミン
グチャート(B)である。
波形(A)および従来のゲイン切り換え方式のタイミン
グチャート(B)である。
【図6】従来の信号処理回路の構成図である。
5 検出器 6 A/D変換器 7 コンピュータ 10 メインアンプ 11 サブアンプ 12 スイッチ 13 ウインド・コンパレータ 14 遅延回路 15 ラッチ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−201540(JP,A) 特開 昭60−133324(JP,A) 特開 昭61−110004(JP,A) 特開 平1−272941(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01J 3/00 - 3/52 G01N 21/00 - 21/61
Claims (1)
- 【請求項1】 フーリエ変換分光器の検出器から出力さ
れるアナログのインターフェログラム信号をA/D変換
器でディジタル信号に変換する信号処理系において、 前記A/D変換器に入力されるインターフェログラム信
号の増幅ゲインを切り換える入力段のゲイン切り換え手
段と、 前記インターフェログラム信号レベルと基準レベルとを
比較するレベル弁別手段と、 このレベル弁別手段の弁別結果に応動して前記ゲイン切
り換え手段を制御し、前記インターフェログラム信号の
レベルが大きいときには前記増幅ゲインを小さくする制
御手段とを備え、 前記制御手段は、前記インターフェログラム信号のレベ
ルが基準レベルを超えたことが検出された場合にすぐに
前記増幅ゲインを大から小に切り換えるとともに、その
後前記インターフェログラム信号のレベルが基準レベル
を超えることが検出されなくなってから適宜期間遅れて
前記増幅ゲインを小から大に復帰させるように構成され
ている ことを特徴とするフーリエ変換分光光度計におけ
る信号処理回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993049576U JP2606495Y2 (ja) | 1993-08-20 | 1993-08-20 | フーリエ変換分光光度計における信号処理回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993049576U JP2606495Y2 (ja) | 1993-08-20 | 1993-08-20 | フーリエ変換分光光度計における信号処理回路 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP6885233B2 (ja) * | 2017-07-07 | 2021-06-09 | 株式会社島津製作所 | フーリエ変換赤外分光光度計 |
-
1993
- 1993-08-20 JP JP1993049576U patent/JP2606495Y2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0714335U (ja) | 1995-03-10 |
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