JP2606384Y2 - 自動ねじ締め機 - Google Patents

自動ねじ締め機

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JP2606384Y2
JP2606384Y2 JP1992000785U JP78592U JP2606384Y2 JP 2606384 Y2 JP2606384 Y2 JP 2606384Y2 JP 1992000785 U JP1992000785 U JP 1992000785U JP 78592 U JP78592 U JP 78592U JP 2606384 Y2 JP2606384 Y2 JP 2606384Y2
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浩典 水田
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電子機器などにビスや
ボルトなどのねじを自動的に装着する自動ねじ締め機に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子機器などにねじを自動的
に装着する自動ねじ締め機が知られている。この自動ね
じ締め機を用いて確実に締付けられたかどうかの検査
は、作業者が目で見て確認している。あるいは、マイク
ロスイッチや光学的検出素子によって、ねじの頭部の位
置を検出し、ねじ浮きとなっていないことを確認してい
る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】このように従来では、
ねじが装着されているかどうか、さらにねじが充分に締
着されずにねじ浮き状態となっているかどうかを作業者
が確認しているが、作業者が目視によって確実に見付け
ることは困難であり、またねじ浮きは検出することがで
きても、ねじ無しの異常状態を見付けることができず
に、その不良な半製品に後工程が行われるといった不具
合が発生している。
【0004】この問題を解決するために、本件出願人は
すでに、実願昭2−103119として、自動ねじ締め
機を提案している。この技術では、モータなどの回転駆
動手段によって回転駆動されるドライバビットは、案内
筒内で、その案内筒と軸線方向に相対的に変位可能とさ
れ、案内筒の端部は、ボルトが装着されるワークの表面
に当接し、ドライバビットと案内筒との相対的な変位を
検出して、ねじ締め状態を検出する構成とされ、ドライ
バビットの外周面と案内筒の内周面との間に真空ポンプ
を接続してドライバビットの先端部にボルト頭を真空吸
着する構成とされる。
【0005】このような構成の新たな問題は、ドライバ
ビットが挿通される案内筒が比較的大形となり、したが
ってボルトが装着されるべきねじ孔の付近で、案内筒の
端部がワークの表面に確実に当接するようにするため
に、ワークには、ねじ孔の付近で大きな空間を必要と
し、したがって自動ねじ締めが可能なワークが制限され
るということである。
【0006】本考案の目的は、ねじ締めの異常状態を確
実に検出することができるようにし、しかもボルトの周
辺に大きなスペースを必要としないようにした自動ねじ
締め機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は、ボルト頭に形
成されている掛合溝に掛合するドライバビットと、ドラ
イバビットをその軸線まわりに回転駆動する回転駆動手
段と、棒状に形成され、ドライバビットの近傍でドライ
バビットの軸線に沿って細長く延び、ドライバビットの
軸線に沿ってドライバビットと相対的に変位可能であ
り、ボルトが装着されるワークの表面に当接する当接部
材と、当接部材とドライバビットとの相対的な変位を検
出してねじ締め状態を検出する検出手段とを備えた自動
ねじ締め機において、前記当接部材は、ドライバビット
の軸線のまわりに角変位して調節可能であることを特徴
とする自動ねじ締め機である。
【0008】また本考案は、ボルト頭に形成されている
掛合溝に掛合するドライバビットと、ドライバビットを
その軸線まわりに回転駆動する回転駆動手段と、棒状に
形成され、ドライバビットの近傍でドライバビットの軸
線に沿って細長く延び、ドライバビットの軸線に沿って
ドライバビットと相対的に変位可能であり、ボルトが装
着されるワークの表面に当接する当接部材と、当接部材
のワークとは反対側の端部に、軸線方向の長さを調節可
能に取付けられる移動体と、移動体とドライバビットと
の相対的な変位を検出してねじ締め状態を検出する検出
手段とを備えた自動ねじ締め機において、前記当接部材
は、ドライバビットの軸線のまわりに角変位して調節可
能であることを特徴とする自動ねじ締め機。また本考案
は、ドライバビットは、ボルトを磁気吸着することがで
きるように磁化されていることを特徴とする。
【0009】
【作用】本考案に従えば、回転駆動手段によって軸線ま
わりに回転駆動されるドライバビットの近傍には、棒状
の当接部材が、そのドライバビットの軸線に沿ってドラ
イバビットと相対的に変位可能に設けられる。請求項1
の本考案では、当接部材とドライバビットとの相対的な
変位量に対応したねじ締め状態を、検出手段によって検
出する。また請求項2の本考案では、当接部材と移動体
とは、それらの軸線方向の長さを調節設定可能に取付け
られ、移動体とドライバビットとの相対的な変位量に対
応したねじ締め状態を、検出手段によって検出する。こ
れによってワーク表面にボルトを正常に締付けた状態で
は、ボルトの頭部の背面は、ワーク表面に当接してお
り、したがってドライバビットは、ボルトの頭部の高さ
と掛合溝の深さとの差だけ、ワークの表面から離れた位
置にある。ボルトの頭部の背面が、ワークの表面から離
間していわゆるボルトが浮いた状態となっているときに
は、ドライバビットはワークの表面から比較的大きな距
離だけ離反した位置にあり、またボルトが存在しないと
きにはドライバビットはワークの表面に当接する。した
がって当接部材または移動体とドライバビットとの相対
的な変位量を検出することによって、ねじ締め状態が正
常であるか、ボルトが浮いた状態であるか、あるいはま
たボルトが存在しない状態であるかを検出することがで
きる。特に本考案に従えば、当接部材は、ドライバビッ
トの軸線まわりに角変位して調節可能であるので、ボル
トの軸線まわりの所望の位置で当接部材をワークに当接
可能とすることができる。これによってボルトのねじ締
め状態を、ボルトの周辺のわずかなスペースを利用して
検出することができるようになる。
【0010】また本考案に従えば、当接部材と移動体と
は軸線方向の長さを調節設定可能とされるので、ボルト
頭の大小に応じて、前記軸線方向の長さの調節設定を行
い、誤検出を防ぐことができる。
【0011】さらにまた、ドライバビットにボルトを吸
着するにあたり、そのドライバビットを磁化して永久磁
石とする。なお、ドライバビットにボルトを吸着するた
めに、真空吸着を利用するようにしてもよい。
【0012】
【実施例】図1は、本考案の一実施例の一部の断面図で
ある。ワーク1には、ボルト40をドライバビット33
でねじ締めし、このボルト40のねじ締め状態は、当接
部材134の遊端部134aがワーク1の表面に当接し
た状態で、この当接部材134とドライバビット33と
の図1における上下の軸線方向の相対的な変位量に対応
している。この当接部材134は、棒状であり、ドライ
バビット33の近傍で、そのドライバビット33の軸線
に沿って細長く延びている。ドライバビット33は鉄な
どの強磁性材料から成り、磁化されて永久磁石となって
いる。ボルト40は、鉄などの強磁性材料から成り、ド
ライバビット33に磁気吸着され、そのボルト40の頭
部に形成されている掛合溝に、ドライバビット33の端
部が掛合される。
【0013】当接部材134の基端部135は直円筒状
となっており、この基端部135は、取付部材136の
取付凹所137に緩やかに嵌め込まれる。この取付部材
136には取付用ボルト138が螺合し、当接部材13
4の基端部135の外周面を半径方向内方に押付け、こ
れによって当接部材134と取付部材136とが固定さ
れる。こうして当接部材134は、ドライバビット33
の軸線33bのまわりに角変位して調節設定可能であ
る。そのためボルト40の近傍における軸線33bまわ
りの希望する位置で、当接部材134の遊端部134a
をワーク1の表面と当接させることが可能である。
【0014】取付部材136には外ねじ139が形成さ
れ、案内筒34の内ねじ140に螺合し、これによって
当接部材134のワーク1とは反対側の端部で、軸線方
向の長さが調節設定可能となる。ロックナット141
は、取付部材136の外ねじ139に螺合し、案内筒3
4の端部に当接される。取付部材136と案内筒34と
は、ドライバビット33と相対的に変位する移動体14
2を構成する。
【0015】図2は、本考案の一実施例の斜視図であ
る。ねじ締めが行われるべきワーク1は載置台2に位置
決めされて載置され、基台3上でY方向に往復変位可能
である。基台3には、一対の支柱4が立設され、それら
の支柱4の上部はビーム5によって連結されて全体が門
形に構成され、このビーム5に沿ってねじ締め手段6が
X方向に往復変位可能であり、このねじ締め手段6は上
下のZ方向に昇降変位可能となっている。
【0016】基台3上には、ワーク1に装着されるビス
やボルトなどのねじを1個ずつ順番に供給するねじ供給
機7が設けられる。ねじ締め手段6は、X方向およびZ
方向に移動して、ねじ供給機7から1個のねじを取出し
て、Y方向に移動する載置台2上のワーク1にそのねじ
を取付けてねじ締めを行う。このようなねじ締め動作を
繰返すことによって、ワーク1上の複数のねじ締めされ
るべき位置にそれぞれねじ締め動作を行う。基台3には
操作入力手段8が設けられ、動作の制御を行う。
【0017】図3は基台3の簡素化した平面図であり、
図4は図3の切断面線IV−IVから見た断面図であ
る。載置台2は基台3に設けられているレール9に沿っ
てY方向に移動可能である。この載置台2は無端状のベ
ルト10の一方の張架部分10aに固定されている。ベ
ルト10は一対のプーリ11,12に巻掛けられてお
り、一方のプーリ11はパルスモータなどのモータ13
によって正逆回転駆動される。これによって載置台2は
前述のようにY方向に往復変位可能である。基台3の底
15には脚14が取付けられている。
【0018】ねじ締め手段6をX方向に往復変位可能と
するために、無端状のベルト17がプーリ18,19に
巻掛けられており、一方のプーリ18はモータ20によ
って正逆回転駆動される。このような構成は、載置台2
をY方向に往復変位するための構成に類似している。こ
うしてねじ締め手段6はX方向に、載置台2はY方向
に、さらに前述のねじ締め手段6はZ方向に変位し、直
交3軸でねじ締め手段6とワーク1とが相対的に変位
し、そのワーク1の複数の位置に選択的にねじ締め動作
を行うことができる。
【0019】図5はねじ締め手段6の正面図であり、図
6はそのねじ締め手段6の左側面図であり、図7はその
ねじ締め手段6の右側方から見た断面図である。これら
の図面を参照して、ねじ締め手段6をX方向に移動する
ための無端状のベルト17には、第1取付部材22が第
1固定部材101を介して固定される。第1取付部材2
2は、Y方向に垂直な長方形表面を有する平板状であ
り、長辺はZ方向に平行で、短辺はX方向に平行であ
る。第1取付部材22の裏面であるベルト17と対向す
る側の表面には、複動空気圧シリンダ25が取付片26
を介して取付ボルト102によって固定されている。第
1取付部材22の表面には、その四隅の部分に、リニア
ベアリング103が上下で軸線がZ方向に一致するよう
に、固定ボルト104によって固定されている。
【0020】複動空気圧シリンダ25のピストン棒27
はZ方向の上方に延び、その先端は連結部材105に固
定ナット106によって固定されている。連結部材10
5のX方向の両端付近には、両端に雌ねじが形成された
一対の案内棒107がZ方向の下方に延びるように固定
ボルト108によって固定されている。案内棒107
は、2つずつのリニアベアリング103をZ方向に変位
可能に挿通する。案内棒107の下端は固定ボルト10
9によって第2取付部材23に固定されている。したが
って複動空気圧シリンダ25のピストン棒27が上下に
伸縮変位されることによって、第2取付部材23がZ方
向に昇降変位される。
【0021】第2取付部材23には、Z方向の下面側か
らブッシュ110が取付けられている。ブッシュ110
はフランジ部110aと直立部110bとを有する。第
2取付部材23の上面には円筒状の支持部材111が、
その下端部においてブッシュ110のフランジ部110
aとの間で第2取付部材23を挟持するように取付けら
れている。支持部材111の上端部には、駆動手段であ
るねじ締めのための正逆回転可能なステッピングモータ
30が取付けられている。モータ30の回転出力は、ク
ラッチ112を介して出力軸32に伝えられる。出力軸
32には、アダプタ113を介してドライバビット33
が取付けられている。ドライバビット33およびアダプ
タ113の外周側には、案内筒34が設けられている。
案内筒34の内周面とドライバビット33およびアダプ
タ113の外周面との間には、Z方向に相互に変位可能
なように隙間が設けられている。案内筒34は、ブッシ
ュ110の直立部110bの内周面に、Z方向の変位が
可能なように挿通される。案内筒34の上面とクラッチ
112の下面との間には、コイル状の圧縮ばね36が介
在されており、これによって案内筒34は常時下方にば
ね付勢される。
【0022】図8は、案内筒34に関連した構成を説明
するための断面図である。案内筒34は、該案内筒34
の上端部に形成される大径部34bと、大径部34bに
連なりブッシュ110の直立部110bの内周面に内接
しかつ内部にアダプタ113をZ方向に変位可能に収納
する第2直円筒部34cとを有する。上述したばね36
による下方への付勢によって、大径部34bの下端は直
立部110bの上端に当接している。大径部34bに
は、検出片87が止めねじ114によって固定されてい
る。この検出片87が、図11に関連して後述する光経
路88aを横切って遮断するか否かを検出することによ
って、検出片87と光経路88aとの相対的な位置が検
出される。
【0023】大径部34bの内側には、空間115が設
けられている。空間115は管継手41と可撓管42と
を介して、真空ポンプ43に連通している。真空ポンプ
43が空気を吸引すると、案内筒34内部の空気は排気
され、案内筒34の内側のドライバビット33の先端3
3aはボルト40の頭部の掛合溝に掛合した状態でボル
トを保持することができる。本考案の他の実施例とし
て、このような真空ポンプ43およびそれに関連する構
成は省略され、ボルト40は、ドライバビット33の磁
気吸着力によって吸着されるだけであってもよい。なお
上述のように真空吸着されるときには、当接部材134
の直円筒状の基端部135は、そのボルト40の近傍の
位置まで、図8の下方に延びるように構成され、こうし
てボルト40の真空吸着力を向上させる。
【0024】再び図7において、支持部材111のX方
向の表面側には、Z方向の上下に延びる細長い挿通孔1
16が設けられており、案内筒34に固定された検出片
87を挿通させる。挿通孔116の前面には、図5およ
び図6に示される取付板117が第2取付部材23に固
定ねじ118によって固定されている。取付板117
は、支持部材111の挿通孔116に対応する位置に、
上下に延びる細長い挿通孔119を有する。検出片87
は、案内筒34が第2取付部材23に対して相対的にZ
方向の上下に変位したときでも、挿通孔116,119
を挿通して取付板117の表面に突出することができ
る。取付板117の表面には、検出素子88が取付ねじ
91によって取付けられている。このようにして、第2
取付部材23、ブッシュ110および支持部材111な
どによって構成される基体は、複動空気圧シリンダ25
によってドライバビット33と一体に、その軸線方向で
あるZ方向上下に変位され、検出片87と検出素子88
との相対的な位置は、ドライバビット33と案内筒3
4、したがって当接部材134または移動体142との
Z方向についての相対的な変位に対応する。したがって
検出片87および検出素子88は、当接部材とドライバ
ビットとの相対的な変位を検出し、または移動体とドラ
イバビットとの相対的な変位を検出する変位検出手段を
構成する。
【0025】図9は、当接部材134付近の図1におけ
る下方から見た底面図である。当接部材134は、ドラ
イバビット33の近傍で、棒状に延びることが明らかに
示される。
【0026】図10はワーク1に対してボルト40をね
じ締めするときの正面側から見た状態を簡略化して示す
断面図であり、図11は検出素子88と検出片87との
位置関係を説明するための図である。図10(1)は、
ワーク1に対するボルト40のねじ締めが完了し、ボル
ト40の頭部の裏面がワーク1の表面に当接している正
常な状態を示す。このとき、図11(1)に示すよう
に、検出素子88の発光素子89から受光素子90に至
る光経路88aが検出片87によって遮光されるよう
に、検出素子88が取付板117に取付けられている。
【0027】図10(2)は、ボルト40が曲がってい
ることなどによって、ドライバビット33を回転駆動す
るモータ30のトルクの変化によってねじ締め完了と判
定されても、ボルト40の頭部がワーク1の表面から浮
いているねじ浮きの状態を示す。このときは図11
(2)に示すように、検出片87は光経路88aを遮光
しない。
【0028】図10(3)は、ボルト40が存在しない
のにねじ締めが行われ、ドライバビット33の先端33
aとワーク1に設けられたねじ穴120との摩擦力など
によるトルクによって、ねじ締めが行われたと判定され
る状態を示す。このときも図11(3)に示すように、
検出片87は光経路88aよりも上側になるので、光経
路88aは遮光されない。
【0029】このように、光経路88aが検出片87に
よって遮光されるねじ締めが正常に行われた状態、すな
わち第1の状態と、ねじ浮きおよびボルト40が存在し
ないことによって、光経路88aが検出片87によって
遮光されない異常な状態、すなわち第2の状態とを判別
することができる。この判別の精度は、検出片87の光
経路88aに対する投影面積を変更することによって変
えることができる。すなわち、細い検出片87を使用す
ることによって投影面積を小さくすれば、第1の状態と
して判断される範囲を狭くすることができる。
【0030】図12は図1〜図11に示される実施例の
電気的構成を示すブロック図である。マイクロコンピュ
ータなどによって実現される処理回路66には、操作入
力手段8に備えられているねじ締めの位置設定スイッチ
79と、非常停止のために操作されるスイッチ69から
の出力が与えられる。載置台2にはワーク1が存在する
かどうかを検出するワーク検出手段70が備えられてい
る。警報を目視表示するために、ランプ71が設けられ
ている。このランプ71は後述のように、ねじ浮き状態
が検出され、あるいはまた、ボルト40が予め定めるト
ルク以上でワーク1に締付けることができない締付不能
状態である、いわゆるねじ馬鹿となったことが検出され
たとき、点灯される。このねじ締め不能状態は、検出手
段73によって検出される。
【0031】ねじ締め手段6をZ方向に駆動するための
複動空気圧シリンダ25には電磁弁74によって圧縮空
気が供給される。ねじ締め動作時間を規定するために、
タイマ78が設けられる。タイマ78は、処理回路66
によって起動され、時間の経過を処理回路66に知らせ
る。
【0032】図13を参照して、処理回路66によっ
て、ねじ締めの正常および異常を判断する動作を説明す
る。ステップn1において、ねじ締め動作が開始され
る。ねじ締め手段6はねじ供給機7に移動し、ボルト4
0が案内筒34内でドライバビット33に装着される。
ねじ締め手段6は、ドライバビット33がワーク1のね
じ締め位置に達するまで移動される。複動空気圧シリン
ダ25の働きによって、ドライバビット33が下降さ
れ、案内筒34がワーク1の表面に当接する。磁気吸着
され、あるいは真空吸着されているボルト40は、ワー
ク1のねじ穴120に複動空気圧シリンダ25の空気圧
によって押さえられて嵌まり込む。この状態で、ドライ
バビット33がモータ30によって回転駆動される。こ
のときねじ締め不能であれば、検出手段73によって検
出される。負荷電流検出手段77は、ボルト40を駆動
するモータ30の負荷電流を検出する。
【0033】ねじ締め不能が検出されないとき、処理回
路66はステップn2において、タイマ78の動作を開
始させる。ステップn3では、ボルト40をワーク1に
ねじ締め動作を行うに充分な予め規定された時間が経過
したかどうかが判断される。この規定時間が経過してい
ないときは、ステップn3に戻る。規定時間が経過した
ときはステップn4に移る。ステップn4では、モータ
30のトルクが大となっているかどうかが判断される。
モータ30によってドライバビット33を回転駆動して
いる状態において、ボルト40がワーク1に正常にねじ
締めされて充分に締着けられた状態に達すると、ボルト
40の回転のためのトルクが増大する。このときモータ
30の負荷電流が増大し、モータ30の負荷トルクが増
大する。モータ30の負荷電流を検出手段77で検出し
てレベル弁別することによって、その負荷トルクが増大
したかどうかを判別することができる。ボルト40が充
分にねじ締めされて装着を完了したとき、トルクアップ
信号がトルク検出手段である負荷電流検出手段77から
導出されて処理回路66に与えられる。
【0034】なお、負荷トルクが予め定める値を超えた
ときモータ30を空転させるような手段や、モータ30
の負荷電流が予め定める値を超えたときに電流を遮断す
る手段などの保護手段を用い、その動作を検出するよう
にしてもよい。また前述の検出手段73は、タイマ78
の規定時間が経過してもモータ30の負荷電流が増大し
ないことを負荷電流検出手段77が検出することによっ
て実現してもよい。
【0035】処理回路66によって、このようなトルク
アップ信号が入力されたことが検出されると、ステップ
n5に移り、検出片87によって光経路88aが遮光さ
れたかどうかが判断されて作業は完了する。遮光される
と、ステップn6に移り、ねじ締めが正常に行われた第
1の状態であると判断される。
【0036】ステップn4において、トルクアップ信号
が入力されないとき、またはステップn5において、遮
光されないときにはステップn7に移り、ねじ締めが正
常に行われなかった異常な状態、すなわち第2の状態で
あることが判別される。このような異常な状態であると
き、ランプ71を点灯して警報を発生し、モータ30を
停止してねじ締め動作を停止し、ステップn8において
作業を中断する。これによってそのねじ締めの位置にお
いて、ねじ締めに異常が生じたことが作業者に判るよう
に表示される。
【0037】上述の実施例においては、検出素子88が
ドライバビット33の位置に対応し、検出片87が案内
筒34の位置に対応しているけれども、検出片87がド
ライバビット33の位置に対応し、検出素子88が案内
筒34の位置に対応するようにしてもよいことは勿論で
ある。本実施例のように検出片87を案内筒34に取付
けるときには、検出片87を軽くすることができるの
で、案内筒34の変位が容易である。
【0038】また、本実施例においては検出素子88に
発光素子89と受光素子90とが備えられているけれど
も、発光素子89と、受光素子90とを分離して、それ
らの相対的な位置を検出するようにしてもよいことは勿
論である。さらに本実施例においては、光経路88aに
対する検出片87による遮光の有無を検出するようにし
ているけれども、光の反射の有無を検出するようにして
もよいことは勿論である。
【0039】
【考案の効果】以上のように本考案によれば、ねじ締め
異常状態を作業者の目視によらず、自動的にかつ確実に
検出することができる。特に本考案によれば、当接部材
は棒状に形成され、したがってドライバビットによって
装着されるボルト付近に大きなスペースを必要とするこ
とがなく、したがってそのワークの設計などが容易にな
り、また構成を小形化することができる。特に本考案に
よれば、当接部材は、ドライバビットの軸線まわりに角
変位して調節可能であり、したがってボルトの周辺のわ
ずかなスペースを利用して当接部材をワークに当接する
ことができるという優れた効果が達成される。さらに本
考案によれば、当接部材と移動体とは、軸線方向の長さ
が調節可能に取付けられるので、ボルトの種類などに応
じて、その軸線方向の長さを調節設定し、これによって
ねじ締め状態を誤りなく、確実に検出することが可能に
なる。さらに本考案によれば、ドライバビットを磁化し
て永久磁石とし、ボルトを吸着することができ、これに
よってボルトを確実にドライバビットに取付けて締付け
ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例のドライバビット33および
当接部材134付近を示す断面図である。
【図2】本考案の一実施例の全体の斜視図である。
【図3】基台3の簡略化した平面図である。
【図4】図3の切断面線IV−IVから見た断面図であ
る。
【図5】ねじ締め手段6の正面図である。
【図6】ねじ締め手段6の左側面図である。
【図7】ねじ締め手段6の右側方から見た部分断面図で
ある。
【図8】案内筒34に関連する構成を示す断面図であ
る。
【図9】ドライバビット33および当接部材134付近
の底面図である。
【図10】ワーク1にボルト40を締付ける状態を示す
部分断面図である。
【図11】図10の各状態における検出片87と光経路
88aとの位置関係を説明するための断面図である。
【図12】図1〜図11に示される実施例の電気的構成
を示すブロック図である。
【図13】処理回路66の動作を説明するためのフロー
チャートである。
【符号の説明】
1 ワーク 2 載置台 3 基台 4 支柱 5 ビーム 6 ねじ締め手段 7 ねじ供給機 8 操作入力手段 13,20,30 モータ 22 第1取付部材 23 第2取付部材 25 複動空気圧シリンダ 33 ドライバビット 34 案内筒 36 圧縮ばね 40 ボルト 66 処理回路 73 ねじ締め不能検出手段 74 電磁弁 77 負荷電流検出手段 78 タイマ 87 検出片 88 検出素子 88a 光経路 89 発光素子 90 受光素子 110 ブッシュ 111 支持部材 134 当接部材 142 移動体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−19777(JP,A) 実開 平3−123677(JP,U) 実開 平1−166072(JP,U)

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボルト頭に形成されている掛合溝に掛合
    するドライバビットと、 ドライバビットをその軸線まわりに回転駆動する回転駆
    動手段と、 棒状に形成され、ドライバビットの近傍でドライバビッ
    トの軸線に沿って細長く延び、ドライバビットの軸線に
    沿ってドライバビットと相対的に変位可能であり、ボル
    トが装着されるワークの表面に当接する当接部材と、 当接部材とドライバビットとの相対的な変位を検出して
    ねじ締め状態を検出する検出手段とを備えた自動ねじ締
    め機において、 前記当接部材は、ドライバビットの軸線のまわりに角変
    位して調節可能であることを特徴とする自動ねじ締め
    機。
  2. 【請求項2】 ボルト頭に形成されている掛合溝に掛合
    するドライバビットと、 ドライバビットをその軸線まわりに回転駆動する回転駆
    動手段と、 棒状に形成され、ドライバビットの近傍でドライバビッ
    トの軸線に沿って細長く延び、ドライバビットの軸線に
    沿ってドライバビットと相対的に変位可能であり、ボル
    トが装着されるワークの表面に当接する当接部材と、 当接部材のワークとは反対側の端部に、軸線方向の長さ
    を調節可能に取付けられる移動体と、 移動体とドライバビットとの相対的な変位を検出してね
    じ締め状態を検出する検出手段とを備えた自動ねじ締め
    機において、 前記当接部材は、ドライバビットの軸線のまわりに角変
    位して調節可能であることを特徴とする自動ねじ締め
    機。
  3. 【請求項3】 ドライバビットは、ボルトを磁気吸着す
    ることができるように磁化されていることを特徴とする
    請求項1または2記載の自動ねじ締め機。
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