JP2605867Y2 - ブーストコンペンセータ - Google Patents

ブーストコンペンセータ

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JP2605867Y2
JP2605867Y2 JP1993020905U JP2090593U JP2605867Y2 JP 2605867 Y2 JP2605867 Y2 JP 2605867Y2 JP 1993020905 U JP1993020905 U JP 1993020905U JP 2090593 U JP2090593 U JP 2090593U JP 2605867 Y2 JP2605867 Y2 JP 2605867Y2
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宏史 木沢
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  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は過給機付きのディーゼル
エンジンの燃料噴射ポンプを補助駆動させるためのブー
ストコンペンセータの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】過給機付きのディーゼルエンジンのエン
ジンは、過給機の慣性力によって過給機の遅れが生じ、
燃料コントロールレバーの操作による燃料噴射量の増加
が空気量の増加より先行して、加速時の排気ガスの吐煙
濃度が高くなる。この加速時の排気ガス濃度を低減する
ためにガバナにブーストコンペンセータを取り付けるこ
とが行われている。これは図4、図5に示すように、過
給機のブースト圧を導入する圧力室1を設け、これに対
面してダイヤフラム2を配置しておき、ダイヤフラムス
プリング3によってブースト圧に対向するようにしてい
る。ダイヤフラム2にはプッシュロッド4が取り付けら
れ、これはレバー5に連係され、ブースト圧が一定以上
になった場合には、プッシュロッド4に押されたレバー
5の動作がガバナフローティングレバー6を押してコン
トロールラック7を燃料増方向に動かすようになってい
る。
【0003】このようにブーストコンペンセータでは、
過給機が作動してブースト圧が充分に高まった場合、圧
力室1にこのブースト圧が加わって燃料噴射量が増すこ
とになる。そして圧力の低い低負荷時には噴射量が制限
されることになり、上記した吐煙濃度を低減することが
できるのである。これは図3に示す回転速度とトルクで
示される加速特性線Aで表わされる経路となる。このよ
うな加速特性は、例えばトラック等の走行型車輌には有
効である。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところが、建設機械等
の産業用車輌では、回転速度を一定に保持しつつトルク
を増すような作業を必要とし、この場合には、図3にお
ける加速経路Bに示すような特性をも必要とする。この
ような過給機付きディーゼルエンジンを搭載した車輌で
は、ブースト圧が高くなった場合に噴射量が増すように
セットしていると、加速経路Bの始点ではブースト圧が
低いために噴射量が制限されてしまう欠点がある。すな
わち、図3にブースト等圧線を破線D−Eを表示する
と、この等圧線よりブースト圧が高くなったときにブー
ストコンペンセータが作動するため、上記加速経路Bの
始点では低圧のため噴射量が制限されてしまい、実際の
加速経路は実線Cのように回転低下が過大となってしま
う問題がある。この結果、無負荷状態から負荷側に移行
するときには噴射量が増さず、回転数が低下してしま
い、発電機等の付加機器に影響を及ぼしてしまう。
【0005】本考案は、上記従来の問題点に着目してな
されたもので、ブーストコンペンセータが作動を開始し
た場合には初期作動圧より低圧になっても噴射の補償作
用を行わせるようにすることができ、回転数を保持しな
がらトルクを増すような使用態様に対しての応答性を向
上させることができるブーストコンペンセータを提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案に係るブーストコンペンセータは、ディーゼ
ルエンジン用燃料噴射ポンプに用いられ過給機のブー
スト圧をダイヤフラムの一面側に受け、所定圧力以上で
作動されるダイヤフラムに取り付けたプッシャロッドの
動作をガバナコントロールラックに伝達するようにした
ブーストコンペンセータにおいて、前記プッシュロッド
には前記ダイヤフラムと受圧面積の異なるバルブを取り
付け、このバルブによって開閉可能な圧力室を形成し、
ブースト圧室に作動するブースト圧が上昇時、所定圧力
以上になった時にバルブが開き燃料噴射量を増加するよ
うにし、ブースト圧室に作動するブースト圧の下降時、
先ず、バルブが圧力室を閉じた後、さらに、ブースト圧
室の圧力がバルブ閉じ時の圧力より低い圧力になった時
に、圧力室の閉じこめ圧を所定の設定圧で開放可能とし
た逆止弁を取り付けた構成としたものである。また、
記逆止弁の設定圧を調整可能とした構成としたものであ
る。
【0007】
【作用】上記構成によれば、ブースト圧がダイヤフラム
室に供給され、ダイヤフラムの有効面積にかかる圧力が
ダイヤフラムスプリングによる力より大きくなった時ダ
イヤフラムが作動し、燃料を増量させる。ブースト圧が
低下するとバルブが圧力室を閉止するが、圧力室の内圧
よりブースト圧が低くなると逆止弁の作用により圧力室
の内圧はブースト圧と等圧となる。これにより、初期作
動時にはブースト圧が高くなっても圧力室の内圧が上昇
しないため、ダイヤフラムの有効面積が小さくなり、ブ
ースト圧がある程度高くならないとブーストコンペンセ
ータは働かないが、一旦稼働状態になるとダイヤフラム
の有効面積が大きくなり、初期作動時の圧力より低い圧
力状態となっても燃料増量作用が働くのである。すなわ
ち、このブーストコンペンセータにヒステリシス動作を
与えることができ、これにより低負荷時に異常に回転数
が低下することを有効に防止しつつ、本来のブーストコ
ンペンセータの機能を保持できるものとなる。
【0008】
【実施例】以下に、本考案に係るブーストコンペンセー
タの具体的実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0009】図1は実施例に係るブーストコンペンセー
タの模式構成断面図である。この図に示すように、当該
ブーストコンペンセータは、過給機のブースト圧を導入
口を備えたブースト圧室10を有し、このブースト圧室
10の壁面を構成するダイヤフラム12が取り付けられ
ている。ダイヤフラム12の受圧面と反対側にはダイヤ
フラムスプリング14が配置され、このスプリングによ
る押圧力とブースト圧とのバランスによってダイヤフラ
ム12が図中左右に作動するものとなっている。ダイヤ
フラム12にはプッシュロッド16が取り付けられ、こ
れは図示しないレバーに連係され、ガバナコントロール
ラックを操作可能としている。
【0010】また、前記ダイヤフラム12にはブースト
圧室10側に向けて前記プッシュロッド16と同軸にコ
ネクティングロッド18が取り付けられ、この先端に開
閉バルブ20を設けている。この開閉バルブ20はブー
スト圧室10と独立に形成した補助圧力室22の開口に
対面しており、ダイヤフラム12の動作に伴って開閉バ
ルブ20が補助圧力室22を開閉させるようにしてい
る。この動作はダイヤフラム12が燃料増量方向に移動
するときに補助圧力室22を開放しブースト圧室10と
連通状態となるものとしている。また、補助圧力室22
にはブースト圧室10側にのみ圧力を逃すことができる
ように設定された逆止弁24が設けられている。したが
って、補助圧力室22の内圧がブースト圧室10の圧力
より高い場合のみ逆止弁24が開き、補助圧力室22を
ブースト圧室10と同圧になるように作用する。また、
逆止弁24を常閉方向に付勢するスプリング26が取り
付けられているが、これは付勢力を調整できるようにさ
れている。
【0011】ここで、上記開閉バルブ20はダイヤフラ
ム12の受圧面積より小さく設定されており、したがっ
て補助圧力室22の有効断面積はブースト圧室10の有
効断面積より小さくなるよう構成されている。
【0012】このように構成されたブーストコンペンセ
ータの作用を図2を参照して説明する。図2はこのブー
ストコンペンセータの動作特性図であり、アイドリング
のような低速低負荷状態では起点1の箇所にある。この
状態から加速を開始すると、ブースト圧は上昇するもの
の、この圧力はダイヤフラム12の有効受圧面積A0と
開閉バルブ20の有効受圧面積A1 との面積差S(=A
0 −A1 )にだけ作用するため、ダイヤフラム12は移
動しない(経路1→2)。反力ダイヤフラムスプリン
グ14に打ち勝つまでブースト圧が上昇すると、開閉バ
ルブ20が開き、有効受圧面積がダイヤフラム12の有
効面積A0になるため、開閉バルブ20は図1の二点鎖
位置まで急激に移動し、プッシュロッド16が燃料を
増量するように作動する(経路2→3)。以後はダイヤ
フラム12の有効受圧面積A0 とブースト圧との関係で
このコンペンセータが作動し、過給機のブースト圧に
例してプッシュロッド16が押され、燃料を増量し続け
る(経路3→4)。逆に、ブースト圧が低下し始める
と、燃料を減少させるように移動するが(経路4→
3)、ブースト圧上昇時にプッシュロッド16を移動開
始したブースト圧(経路2→3)より圧力が低下して
も、プッシュロッド16は燃料減少方向に移動できるス
トロークsが残されている(図1のバルブの二点鎖線
置と実線位置間の距離)。このため、ブースト圧が更に
低下しても燃料減少作用を行わせることができる(経路
3→5)。そして、開閉バルブ20が補助圧力室22を
閉塞することによってプッシュロッド16はストローク
端に達し、ブースト圧が更に低下すると、逆止弁24が
開いて補助圧力室22の内圧をダイヤフラム室10と同
圧になるように調整する。
【0013】このような実施例によれば、ブースト圧に
対するプッシュロッド16ひいては燃料噴射量はヒシテ
リシス特性を持つことになり、一度開閉バルブ20が開
くと、ブースト圧が燃料増量開始圧力より低下しても、
燃料噴射量をブースト圧の変動に応じて確保することが
できる。これによって異常に回転数が低下することを防
止することができるので、特に産業機械に搭載するディ
ーゼルエンジンのガバナ補助装置に用いるのに極めて有
効な手段となる。
【0014】なお、補助圧力室22の内圧を調整するこ
とによりヒステリシス特性を調整することができ、これ
は逆止弁24の設定スプリング26の付勢圧を調整する
ことによって容易に実現できる。
【0015】
【考案の効果】以上説明したように、本考案は、ディー
ゼルエンジン用燃料噴射ポンプに用いられ過給機のブー
スト圧によって作動されるダイヤフラムに取り付けたプ
ッシュロッドの動作をガバナコントロールラックに伝達
するようにしたブーストコンペンセータにおいて、前記
ダイヤフラムには当該ダイヤフラムと受圧面積の異なる
バルブを取り付け、このバルブによって開閉可能な圧力
室を形成するとともに、当該圧力室には内圧を開放可能
とした逆止弁を取り付けた構成としたので、ブーストコ
ンペンセータが作動を開始した場合には初期作動圧より
低圧になっても噴射の補償作用を行わせるようにするこ
とができ、回転数を保持しながらトルクを増すような使
用態様に対しての応答性を向上させることができるとい
う優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るブーストコンペンセータの模式構
成断面図である。
【図2】実施例のブーストコンペンセータの作動特性図
である。
【図3】ディーゼルエンジンの回転速度に対するトルク
特性線図である。
【図4】従来のブーストコンペンセータを備えたガバナ
構成断面図である。
【図5】従来のブーストコンペンセータの模式構成図で
ある。
【符号の説明】
10 ブースト圧力室 12 ダイヤフラム 14 ダイヤフラムスプリング 16 プッシュロッド 18 コネクティングロッド 20 開閉バルブ 22 補助圧力室 24 逆止弁 26 スプリング

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディーゼルエンジン用燃料噴射ポンプに
    用いられ過給機のブースト圧をダイヤフラムの一面側
    に受け、所定圧力以上で作動されるダイヤフラムに取り
    付けたプッシャロッドの動作をガバナコントロールラッ
    クに伝達するようにしたブーストコンペンセータにおい
    て、前記プッシュロッドには前記ダイヤフラムと受圧面
    積の異なるバルブを取り付け、このバルブによって開閉
    可能な圧力室を形成し、ブースト圧室に作動するブース
    ト圧が上昇時、所定圧力以上になった時にバルブが開き
    燃料噴射量を増加するようにし、ブースト圧室に作動す
    るブースト圧の下降時、先ず、バルブが圧力室を閉じた
    後、さらに、ブースト圧室の圧力がバルブ閉じ時の圧力
    より低い圧力になった時に、圧力室の閉じこめ圧を所定
    の設定圧で開放可能とした逆止弁を取り付けたことを特
    徴とするブーストコンペンセータ。
  2. 【請求項2】 前記逆止弁の設定圧を調整可能としたこ
    とを特徴とする請求項1記載のブーストコンペンセー
    タ。
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