JP2605183B2 - 送達開始を遅延させた経皮送達装置 - Google Patents

送達開始を遅延させた経皮送達装置

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、生物学的に活性な化合物を、皮膚を通し
て、すなわち経皮的に投与する装置および方法に関す
る。詳しくは、本発明は、送達開始を遅延させた経皮送
達装置および方法に関する。
発明の背景 皮膚を通して化合物を送達することには多くの利点が
ある。第1に、経皮送達は、快適で使いやすく、また健
康な組織を冒すことのない薬剤送達手段を提供する。胃
腸管を通しての投与を避けることによって、そうでなけ
れば分解されるか、代謝作用により非活性化されるか、
または吸収が弱められるような化合物を使用することが
できる。さらに、胃腸刺激という合併症が避けられる。
また、連続放出タイプの装置を使用する経皮送達では、
例えば、薬剤の副作用が現れた場合、または薬剤の血漿
中の濃度が上昇し過ぎた場合など、必要であれば直ちに
投与を終わらせることができる。
薬剤送達装置は、一般には、構造上は「マトリック
ス」または「リザーバー」のいずれかに分類され得る。
マトリックス、つまり一体となった装置は、一般には、
薬剤を全体に分散させた薬剤浸透性固体ポリマーを備え
ている。マトリックス装置は、侵食性または非侵食性ポ
リマーにより形成され得る(経皮装置は典型的には非侵
食性である)。リザーバー装置は、一般には、速度制御
膜で囲まれた本質的に純粋な薬剤(または賦形剤を加え
た薬剤)の貯蔵部を備え、そこでこの膜を通しての薬剤
の分散速度が放出速度を制御する。マトリックスと速度
制御膜を備えたレザバーとの組合せもまた提案されてい
る。この典型的な設計基準は、ほぼ一定で連続した放出
速度を提供すること、および治療上有効な量の化合物を
送達し得る放出速度を提供することである。さらに、装
置は非刺激性でなければならない。そして、好ましく
は、使いやすい大きさに設計される。
従来の経皮装置は、ほぼ一定の速度(「零次」の送
達)で治療用化合物を送達する目的を持って設計されて
いる。しかし、一定で連続した速度で数種の化合物を投
与することは薬剤トレランスを生じさせ得る。トレラン
スを防ぐために、パッチタイプの経皮装置は、定期的に
剥離して、連続送達を中断させる必要がある。これは次
には、患者のコンプライアンスおよび(皮膚に継続的に
接着しなければならない)パッチ接着剤の設計という別
の問題を生じ、また患者の概日リズムに適応しない。
ニトログリセリンは、冠不全、特に狭心症およびうっ
血性心臓不全に対して現在投与されている血管拡張薬で
ある。ニトログリセリンは経口投与が不可能であるた
め、典型的には舌下からまたは経皮パッチにより投与さ
れている。Transderm Nitor およびNitro−Dur など
市販されているパッチは、血漿中の濃度が本質的に一定
のニトログリセリンを24時間にわたって提供し、毎日貼
替えられる。しかし、最近の研究によれば、ニトログリ
セリンの連続投与はトレランスを生じさせ、同時に患者
への効力が失われる。
ヨーロッパ特許出願第0290262号(1988年11月9日公
開)は、皮膚への硝酸塩薬剤の投与開始を遅延させた経
皮装置について開示している。これは、バッキング層
(backing layer)、バッキング層と不織布層との間に
挟まれた破裂可能なポッド、最初は薬剤不浸透性である
バリヤー膜、接着層、および剥離ライナーよりなる。ポ
ッドは2層よりなり、これらの層は周囲に破裂可能なシ
ールを有し、これにより薬剤と、バリヤー膜を可塑化し
て徐々に薬剤に対する浸透性を増加させ得る活性化液と
を含有する内腔を形成している。
この装置はバリヤー膜の可塑化に依存して、硝酸塩薬
剤の投与を遅延させることが可能であるが、これにはい
くつかの重要な且つ実用面での欠点がある。この点にお
いて、遅延は活性化液の使用を介して行われる。活性化
剤を使用すると、処方、経済性、および装置の規制許可
が複雑化する。さらに、装置の薬剤放出速度が、膜可塑
化の程度により変化するバリヤー膜の浸透度に依存する
ために複雑となる。
本発明の1つの実施態様の目的は、(1)活性化液を
含有しない、および(2)変数に依存することの少ない
放出特性を有する、送達開始を遅延させた経皮薬剤送達
装置を提供することである。本発明の他の実施態様の目
的は、破裂可能な薬剤リザーバーを包含せず、代わり
に、使用直前に装置の構成要素を組立てることにより実
行される、送達開始を遅延させた経皮薬剤送達装置を提
供することである。
発明の開示 本発明の装置は、活性物質の連続した一定の経皮放出
を提供する。この放出の開始は、薬剤が送達される時間
の長さに依存して、1〜24時間遅れる。これにより「洗
い流し」期間が提供され、この期間に、前回装着した装
置から患者の組織に残された化合物の血漿中の濃度が基
準線レベル近くまで下がることが可能になる。従って、
患者は、眠る前に新しいパッチに貼り替えることで、パ
ッチを24時間装用し得る。このように洗い流し期間は患
者が眠っている間に行われ、目覚めている時間に活性化
合物は有効な血漿中の濃度となる。
本発明の1つの面は、活性化合物を、開始を遅らせて
患者の皮膚に経皮的に投与するための装置を調製するキ
ットである。該キットは: 該活性化合物を含浸したポリマーマトリックスを包含
する第1層であって、該化合物とマトリックスは、該マ
トリックスにおいて約10-5から約10-10cm2/秒の第1の
化合物分散係数を得るように選択される、第1層;およ
び 該第1層と接触せず、該第1層および該患者の皮膚に
接着可能な接着剤を備えている第2層であって、該マト
リックスにおいて約10-5から約10-10cm2/秒の第2の分
散係数を有し、該活性化合物が実質的に全く存在しな
い、第2層;を備えている。
本発明の他の面は、放出を制御した装置を装着するこ
とにより患者に活性化合物を投与する方法であり、この
方法において、投与の開始は装置の装着時より遅れる。
該方法は; 第1層と第2層とを貼り合わせて接着ラミネートを形
成する工程であって、該第1層は該活性化合物を含浸し
たポリマーマトリックスを備え、該化合物とマトリック
スは、該マトリックスにおいて約10-5から約10-10cm2/
秒の第1の化合物分散係数を得るように選択され、そし
て該第2層は、該第1層および該患者の皮膚に接着可能
な接着剤を備えており、該マトリックスにおいて約10-5
から約10-10cm2/秒の第2の分散係数を有し、該第2層
には最初は該活性化合物が実質的に全く存在しない、接
着ラミネートを形成する工程;および 該接着ラミネートにおいて活性化合物が平衡に達する
前に、該接着ラミネートを該患者の皮膚に装着する工
程、を包含する。
本発明のさらに別の面は、患者の皮膚に装着後、活性
化合物を、送達開始を遅らせて経皮的に投与する装置で
ある。該装置は: (a)皮膚接触接着剤を含有する接触接着層; (b)該接触接着層に積層され、装着時には該活性化合
物が実質的に存在せず、活性化剤の非存在下で該活性化
合物を浸透し得るミクロ細孔膜層; (c)薄い柔軟性のある材料を含有するバッキング層で
あって、該活性化合物を実質的に浸透せず、該ミクロ細
孔膜層に積層され、そして該ミクロ細孔膜層と共に、該
ミクロ細孔膜層と該バッキング層との間のリザーバー空
隙を規定する、バッキング層;および (d)該リザーバー空隙内にあり、該活性化合物を含む
破裂可能なカプセル、 を備えている。
図面の簡単な説明 図1は、本発明の現在好適な実施態様の概略断面図を
示していて、ここでは、活性化合物が破裂可能なカプセ
ル内に隔離されている。
図2は、使用者により貼り合わされる、本発明のキッ
トの実施態様の概略断面図である。図示した層は薄く均
質な膜であり、好ましくは柔軟性および/または弾性が
あり、そして装着直前に使用者により貼り合わされる。
図は、保護剥離ライナーおよびライナー/キャリヤーが
付いた装置の断面図を示す。
図3は、上部剥離ライナーを剥離した後の、貼り合わ
せ直前のキットの実施態様の斜視図を示す。
図4は、貼り合わせ直後の、ライナー/キャリヤーを
剥離した後のキットの実施態様の概略断面図を示す。
図5は、別の現在好適な実施態様の概略断面図であ
り、装置の薬剤リザーバーの一部として形成される破裂
可能なカプセルを有する。
図6は、図1または図5に示す本発明の分与装置とし
て適切な、分与装置の断面図である。
図7は、実施例1に述べる実験の結果をグラフとして
示す。
図8は、実施例2に述べる実験の結果をグラフとして
示す。
図9は、実施例3に述べる実験の結果をグラフとして
示す。
発明を実施するための形態 A.定義 本明細書にて使用される用語「活性化合物」は、有益
な効果を得るために動物に投与され得る物質を意味す
る。活性化合物には、例えば、ニトログリセリン、アミ
ルニトレート、イソソルビドのジニトレートまたはモノ
ニトレートなどの血管拡張薬、L−DOPA、鎮痛薬、抗炎
症薬、抗ヒスタミン剤、抗生物質、抗高血圧薬、ホルモ
ンなど、特定の不全を防ぐまたは改善するために有用な
薬剤であり得る。他の活性化合物としては、避妊薬(例
えば、エストラジオール(estradiol)、レボノーゲス
トレル(levonorgestrel)、3−ケトデソゲストレル
(3−ketodesogestrel)、ゲストデン(gestodene)な
ど)、ビタミン、食欲抑制剤、ニコチン、カフェイン、
および他の刺激剤、成長促進剤(特に家畜に投与される
とき)などが含まれる。本発明の範囲内の適切な活性化
合物は、皮膚を通して分散または吸収が可能であるもの
である。
用語「哺乳類」は、ヒト、そしてウシ、ヒツジ、ヤ
ギ、ウマなどの家畜、イヌ、ネコ、ネズミなどの小動
物、ゾウ、ライオン、トラ、アンテロープなどの野生動
物および動物園にいる動物などの動物を包含する。用語
「動物」は、哺乳類、およびニワトリ、ガチョウ、アヒ
ル、七面鳥、閾鶏などの家禽を包含する鳥類を意味す
る。
用語「液状キャリヤー」は、リザーバーマトリックス
および接触接着層、さらにまた皮膚と適合し、活性化合
物が溶解する溶媒を意味する。活性化合物は、好ましく
はキャリヤーへの溶解度は穏やかである。適切なキャリ
ヤーは、一般には、本発明の装置からの活性化合物の放
出速度を高めるものである。キャリヤーの例としては、
メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノ
ールなどの低級アルコール類、プロピレングリコールな
どのグリコール、グリコールエーテルおよびエステル、
ジメチルスルフォキシド、テトラヒドロフラン、アセト
ンなどがある。
本明細書にて使用される用語「開始を遅延させた」
は、本発明の装置が皮膚に装着された後、ある時間が過
ぎるまで活性化合物が装置から放出されない状態を意味
する。24時間パッチでは、この遅延期間は、典型的には
1−18時間、好ましくは約12時間持続である。もっと長
い持続期間のために設計されたパッチ(例えば1週間パ
ッチ)はそれに対応して長い遅延期間を有し得る。
B.一般的な方法 図1は、本発明の現在好適な装置を示し、投与前の活
性化合物を含有する破裂可能なカプセルを有する。この
実施態様20は、活性化合物を分散し得るがリザーバーと
しては作用しないオブションの芯層23を備えている。こ
の芯層は好ましくは活性化合物を有意の程度には吸収せ
ず、従って実質量の化合物を保持しない。芯層は好まし
くは不織布により形成され、使用条件の下で(例えば、
活性化合物および賦形剤で飽和されているとき)隣接層
に接着し得ねばならない。非浸透性のバッキング層21が
装置の外表面を形成して、活性化合物が上表面を通して
失われるのを防ぐ。バッキング層は好ましくは閉塞して
おり、耐水性、耐薬剤性(少なくとも装置の投与期間中
は)であり、隣接層に貼り合わされるのに適するもので
ある。バッキング層21は隣接層にヒートシールまたはク
リンプされて周辺領域22を形成し、これがバッキング層
21と隣接層23との間の空隙により形成されるリザーバー
領域27を密封する。
バッキング層21と隣接層23とは貼り合わされ、リザー
バー容積部27を形成する。リザーバー容積部は、活性化
合物33、および必要に応じて、賦形剤、浸透促進剤、可
溶化剤などを非浸透性膜壁材料31内に密封して含有する
破裂可能なカプセル30を包含するスペースである。カプ
セル30は不接触状態で維持されるため、活性化合物33は
リザーバー容積部内には存在せず、投与前に芯層(また
は他の層)に曝されることはない。カプセルは活性化合
物およびその賦形剤に非浸透性であり、活性化合物(お
よび存在すればキャリヤー)を放出するよう望まれると
きは破裂して装置を活性化し得る物質により形成され得
る。完全に非浸透性のカプセルが使用可能であれば、揮
発性を有するため、通常は経皮装置に使用され得ない化
合物を使用することが可能となる。揮発性化合物は内部
カプセル内に完全に封じ込められるため、エタノール、
アセトン、メタノール、エチルアセテートなどの賦形剤
および促進剤を使用し得、またはニコチンなどの活性化
合物を投与前に装置から損失させることなく使用し得
る。従来の非破裂装置では、内部に含有する化合物を浸
透させる必要があるため、投与前の輸送および保管中に
揮発性化合物を失うこととなる。(揮発性化合物が小袋
に入れられた従来の装置に含有される場合でも、化合物
は投与時に装置内で適切に分与されない。)破裂可能な
カプセルは継目部(またはその他壁の故意に弱くされた
部分)に破裂可能なシールを有し得るか、または、壊れ
やすいあるいは脆い材料(例えばガラス、シリカ、結晶
性または脆性ポリマーなど)により調製され得る。これ
を押し潰し可能にするか、またはこれにパッチを曲げる
ことにより破裂可能となる切り目部をもうける。従っ
て、現在好適な実施態様においては、カプセルは、破裂
可能なヒートシール32を有する、アルミニウム箔を貼り
合わせたヒートシール膜により形成される。この膜は柔
軟性があり、1層のアルミニウム(約0.3〜1ミル(す
なわち、約0.0076〜0.0254mm))と、EVA、ポリプロピ
レン、または修飾ポリエチレン(約0.3〜0.8ミル(すな
わち、約0.0076〜0.0203mm))を含有するヒートシール
層とを包含する。しかし、カプセルを脆いまたは裂けや
すい容器または膜により形成してもよい。例えば、薄い
ガラスカプセルまたは脆性(例えば結晶性)ポリマーを
代わりに使用し得る。所望であれば、カプセルに切り目
部をもうけて、またはネックを形成して破壊しやすくし
得る。カプセルをバッキング層21またはバッキング層に
隣接した層(23、24、または25)に接着してもよい。ま
たは固定しないリザーバー容積部27内に取り囲むだけで
よい。
リザーバーと芯層の下にはミクロ細孔膜層24および接
触接着層25が形成される。層24は、装置を通しての皮膚
への薬剤の浸透を遅延させる手段を提供すると共に、装
置に構造上の一体性を与える。孔は好ましくはリザーバ
ーの破裂前は空である。つまり、ミクロ細孔膜には、リ
ザーバーの破裂前には活性化合物および賦形剤は実質的
に存在しない。さらに、ミクロ細孔膜層24は活性化合物
組成のいかなる成分によっても可塑化されない。層24に
適切な膜としては、例えばポリプロピレン(例えばCela
neseの販売するCelgard)、ポリエチレン(例えば3Mが
販売)、またはポリテトラフルオロエチレン(例えばGo
re−texの販売するTeflon)よりなる厚さ約0.5〜3.0ミ
ル(すなわち、約0.0127〜0.0762mm)のミクロ細孔膜で
あるが、これらに限定されない。
皮膚に接触する接触接着層25は、ヒトの皮膚に装着す
るのに適した感圧性接着剤である。選択される接着剤は
また活性化合物およびその賦形剤と適合し、また上部層
との貼り合わせに適したものでなければならない。現在
のところ好適な接触層接着剤は、アクリル樹脂、シリコ
ーン、ポリイソブチレン、ポリウレタン、SIS、およびS
BS感応性接着剤を含む。この層は厚さ約0.5から約5.0ミ
ル(すなわち、約0.0127から約0.1270mm)の範囲で有り
得る。この接着層は好ましくは、投与前は剥離ライナー
26により保護される。剥離ライナーは一般には、接触接
着層から容易に剥離し得るように処理された薄い膜また
はシートである。本装置において、活性化合物は、活性
化前は非浸透性カプセル内に隔離される。従って、剥離
ライナーは接触接着剤を保護することのみが必要であ
り、保管期間は活性化合物に曝されることがないため、
活性化合物の性質を考慮する必要がない。つまり、剥離
ライナーは活性化合物に非浸透性である必要がないた
め、広範囲の材料が利用可能である。従って、他の場合
には必要とされるような、ポリエステルまたはポリカー
ボネートなどの高価なポリマー膜の代わりに、シリコー
ン処理をした、またはフルオロカーボン処理をした紙、
またはポリスチレンを使用し得る。剥離ライナーの厚さ
は重要ではなく、美的基準により決定され得る。一般に
は、剥離ライナーは、接触接着層から容易に剥離または
除去され得る十分な厚さおよび構造上の一体性を備え、
好ましくは1片または2片よりなるものでなければなら
ない。一般には厚さは約3ミル(すなわち、約0.0762m
m)で十分である。
この実施態様は、活性化前には活性化合物を完全に隔
離するため、活性化合物が隔離されない装置より包装は
はるかに簡単である。すなわち、活性化合物は装置内に
完全に包含されているため、包装材は該化合物に対して
非浸透性である必要はない。従って、簡単なボール紙ま
たはプラスチックの容器、紙またはプラスチックの小袋
などが使用され得る。所望であれば、剥離ライナーは、
適切な間隔を開けて切取り部を多数形成した長しストリ
ップの形態で提供され、これにより、本発明の装置は
「切取り」ロールとしてまたはアコーディオンひだ状に
重ねて提供され得る。従って、1人の患者は1カ月間処
置するのに十分な数の装置が1つのストリップに、また
は1つの容器内に提供され得る。さらに、各装置に番号
または日付を付けることで患者が処方に従う手助けとな
り得る。例えば、月の4日に、「4」と記された装置が
剥離されているかどうかを調べることにより、患者はそ
の日の装置の装着を行ったかどうかを知ることができ
る。これは長期間にわたり毎日または1週間ベースで装
着する装置にとっては非常に有利である。
本発明の他の実施態様を図5に示す。この変形例で
は、破裂可能なカプセルは、個別の層31ではなく、バッ
キング層21の一部として提供される。この場合には、非
浸透性層34が芯層23に貼り合わされ、破裂可能膜35が、
芯層と接触するリザーバー容積部27を隔離された部分か
ら分離するために提供される。
最後に、装置は、取り出されると自動的にカプセルの
破裂および/または剥離ライナーの剥離が行われる容器
に包装され得る。このような装置は図6に示される。容
器は適切な形状の箱46であり得、カプセルの破裂の後、
装置44を受容する大きさの穴部48の上下に加圧手段41お
よび42を有する。長いキャリヤーストリップ26には複数
の装置が配備され、直径の大きいスプール45(曲げによ
りカプセルが事前に破裂しない程の大きさ)の周りにロ
ール状に巻かれている。装置を分与するには、キャリヤ
ーは圧力手段41および42を通過して、カプセルを破裂さ
せ、さらに穴部48を通過する。圧力手段は、図示するよ
うに1対の圧力ローラ、平坦な表面に対向して1つのロ
ーラ、または装置が分与されるとき進行方向に向かって
間隔が次第に狭くなる単なる2つの平坦な表面であり得
る。加圧手段は、好ましくはカム形状ローラである。加
圧手段は、必要に応じて、スプリングまたはその他の装
置(図示せず)により加圧され得る。装置はさらに、ロ
ーラ43などの、装置からキャリヤー/ライナー26を分離
する手段を備え得る。この実施態様においては、キャリ
ヤー26は個別の穴部49を通って排出され得る。スプール
45は、必要に応じて、囲い46の内部に接着された軸47を
備え得る。所望であれば、軸47はさらにハンドルまたは
クランク(図示せず)に接続され得、これにより、キャ
リヤーロールが前進し、本発明の装置が分与される。も
しくは、装置が排出されるまで単にキャリヤーストリッ
プ26を引っ張ることにより、装置を分与し得る。この実
施態様においては、選択されるキャリヤーは、加圧手段
を通して装置を引っ張ることが可能なほどに強いもので
なければならない。加圧手段は、装置が加圧手段を完全
に通り過ぎ、またキャリヤーから分離する前にカプセル
が破裂するように、キャリヤー分離手段43(配備されて
いる場合)から十分に離れていなければならない。例え
ば、パッチロールはひだ状キャリヤーの上に配置された
アコーディオン状に畳まれたパッチスタックに置き換え
得る。加圧手段は供給ロールではなくクランク操作され
得る(特に加圧手段がローラであるとき)。脆い切り目
部をもうけたカプセルを使用する場合には、装置は破裂
するまでカプセルを曲げるように設計され得る。他の変
形例は当業者には明かである。
図1および5を参照すれば、カプセル31は加圧するこ
とにより破裂し、活性化合物がカプセルからリザーバー
容積部27に放出される。これは、装置を平坦な表面に置
き、カプセルを指または親指で押すことにより、または
装置を1対のローラ(旧式の洗濯機に見られるような絞
り機に類似したもの)などの適切な機械的圧力装置に通
すなどの外部加圧により、またはパッチを曲げるまたは
折り曲げることにより弱いまたは切り目をもうけた領域
を破裂させることで実行され得る。剥離ライナー26は接
触接着層25から剥離され、装置は、例えば上腕、腿、
胸、下腹などの薬剤がまだ投与されていない皮膚の適切
な領域に装着される。もしくは、装置は、カプセルの破
裂による活性化の前に皮膚に装着され得る。破裂によ
り、活性化合物および賦形剤がカプセルから放出され、
隣接層を通して分散する。芯層により、活性化合物が下
部層全体にわたって広がり、装置領域を越えて流れ出
す。化合物は芯層を通してミクロ細孔膜層へ、そして接
触接着層へと分散し、接触層で十分な速度で患者の皮膚
への分散が始められるように、十分な濃度に達するまで
蓄積される。中間層が化合物と平衡に達していないとい
う事実により、皮膚への有意な分散が行われる前に実質
的な遅延が起こる。
図2は本発明1の他の実施態様を示し、活性化合物1
3、および必要に応じて、液状キャリヤー19とを含有す
るポリマーマトリックスリザーバー層12を有する。この
リザーバー層は非浸透性バッキング層11に永久的に貼り
合わされる。バッキング層は、装置の「非接触」側から
活性化合物が失われるのを防ぎ、またさらにある程度の
構造上の支持を提供し得る。層11および12は本明細書で
は個別の層として示されているが、バッキング層は、
熱、化学的架橋、放射など適切な処理によりマトリック
スリザーバー層の一部から形成され得、これにより表面
が活性化合物および(存在する場合は)キャリヤーに実
質的に非浸透性とされる。層11は好ましくはライナー/
キャリヤー17により支持される。リザーバー層12は好ま
しくは他方の側(バッキング11とは反対側)を剥離可能
な保護ライナー16により保護される。該リザーバー層12
と接触しない接触接着層14が配備され、遅延層として作
用し得る。接触接着層14は、所望であれば液状キャリヤ
ー、浸透促進剤などを含有し得るが、活性化合物13は実
質的に全く含有しない。所望であれば、別の剥離ライナ
ー15を接触接着層14に貼り合わせ得る。放出ライナー15
および接触接着層14はライナー/キャリヤーにより、好
ましくはリザーバー12およびバッキング11を支持するも
のと同じライナー/キャリヤー17により、支持される。
接触接着層14は、好ましくは、その上表面(オプション
の剥離ライナー15とは反対側)を別の剥離可能な保護ラ
イナーによって、好ましくは該保護ライナー16の延長部
によって保護される。所望であれば、接触接着層14と保
護ライナー16との間に別の遅延層(図示せず)を貼り合
わせ得る。
図2の装置を使用するには、先ず保護ライナー16を装
置の上表面から剥離する。次に接触接着層14の露出表面
をリザーバー層12の露出表面と貼り合わせる。層12と層
14の両方が同じキャリヤー17により支持されている装置
では、この貼り合わせは好ましくは、図3に示すよう
に、折り目または折れ線18により補助される。貼り合わ
せは単に装置を折れ線に沿って折り、層14を層12の上に
押し合わせることにより実行される。リザーバーとバッ
キングのサブラミネートと接触接着層とライナーのサブ
ラミネートを、ライナー/キャリヤーを折り目に沿って
折ると、これら完全な装置層が確実に完全に重なるよう
に、ライナー/キャリヤー上に配置することが好まし
い。この結果は図4に示すような構造となる。この時点
で、ライナー/キャリヤー17が層14(または配備されて
いる場合は剥離ライナー15)から剥離される。剥離ライ
ナー15が配備されている場合は、これもまた剥離され、
露出した接触接着層14が患者の皮膚に装着される。次に
キャリヤー17がバッキング層11から剥離され、層11、1
2、および14を備えた装置が患者の皮膚に残される。次
に活性化合物13(および必要に応じて液状キャリヤー1
9)が層14へ分散を始め、ついに患者の表皮へと分散す
る。層14は装着時にはリザーバー12と平衡に達していな
いという事実により、活性化合物が有意の速度で表皮へ
の分散を開始する前、実質的な時間の遅延が起こる。
本発明の装置は繰り返して投与を行う場合に特に適し
ている。ニトログリセリン(例えば、うっ血性心臓不全
の治療用)またはニコチン(例えば、煙草への渇望を低
減するため)を投与するために使用されるとき、本発明
の装置は好ましくは就寝直前に装着される。放出開始の
遅延のため、患者が眠っている間はほとんどまたは全く
化合物は放出されない。代わりに、化合物は、化合物が
最も必要とされる患者は目覚めるときまたは目覚める直
前に放出される。装置はこの後16時間にわたって活性化
合物の放出を続ける。その後で、装置は剥離され新しい
装置に置き換えられる。従って、活性化合物の血漿レベ
ルは患者の睡眠期間に基準線に低下し得るため、トレラ
ンスまたは望ましくない副作用が生じることがない。食
欲抑制剤の場合には、本発明の装置を朝食の直前に装着
することが好ましい。これにより、患者は健全な朝食を
摂り、食欲抑制は最も必要とされる数時間後に起こる。
バッキング層11および21は好ましくは、活性化合物に
本質的に非浸透性である、好ましくは柔軟性のある弾性
材料のシートまたは膜により形成される。この層は好ま
しくは厚さ約0.01から0.08mmで、必要に応じて(例えば
患者の皮膚の色に似せて)着色され得る。理想として
は、この層は、装置が皮膚の外形を模倣し得、また通常
機械的緊張に曝される関節またはその他の屈曲部などの
皮膚領域に快適に装用され得る材料により形成される。
これにより、皮膚と装置の柔軟度または弾性度の相違に
より装置が外れるまたは剥がれる可能性が低減される。
バッキング層11の調製に使用される弾性ポリマーの例と
しては、ポリエーテルブロックアミドコポリマー(例え
ば、PEBAXコポリマー)、NUKRELLポリマーなどのポリエ
チレンメチルメタクリレートブロックコポリマー(EM
A)、PELLATHANEまたはESTANEポリマーなどのポリウレ
タン、シリコーンエラストマー、HYTRELなどのポリエス
テルブロックコポリマー、ゴムベースのポリイソブチレ
ン、スチレン、およびスチレン−ブタジエンとスチレン
−イソプレンとのコポリマーが含まれる。柔軟性のある
ポリマーには、ポリエチレン、ポリプロピレン、および
ポリエステルテレフタレート(PET)などのポリエステ
ルが含まれ、これらは膜またはラミネートとして提供さ
れ得る。上述の材料の任意のラミネートまたは組合せも
使用し得る。
ポリマーマトリックスリザーバー12は、活性化合物の
溶解度が小さいかまたは穏やかであり、また活性化合物
を高速度で分散し得るポリマー材料よりなる。リザーバ
ー層はまた層間剥離を防ぐために隣接した層に接着し得
るものでなければならない。従って、特定材料の選択
は、部分的には選択する活性化合物(および、例えば可
溶化剤、浸透促進剤などの賦形剤)および使用する接着
剤に依存する。破裂可能なカプセルを使用する本発明の
装置は好ましくは、液体またはゲル形態の活性化合物を
含有する。賦形剤は、これを隔離するカプセルの破裂に
引き続いて流出し得ねばならない。典型的には、賦形剤
はシリコーン流体、PGML、プロピレングリコール、その
他ラクトースなどのキャリヤーなどを包含する。
接触接着層14および25は、一般には、リザーバーマト
リックスに、また刺激を与えずに哺乳類の皮膚に共に接
着する、活性化合物浸透性ポリマーにより形成される。
層14および25を形成する材料の例としては、ポリシロキ
サン、ポリイソブチレン、ポリアクリレート、ポリウレ
タン、可塑化エチレン−ビニールアセテートコポリマ
ー、低分子量ポリエーテルブロックアミドコポリマー
(PEBAXコポリマー)、およびこれらの混合物が含まれ
るが、これらに限定されない。使用する特定の材料は、
接触接着層における活性化合物(および必要に応じて液
状キャリヤー)の分散係数、およびリザーバー層におけ
る分散係数に依存する。一般には、両方の分散係数は、
約10-5から約10-10CM2/秒の範囲内であるべきである。
様々なキャリヤーおよび剥離ライナーが、所望する柔
軟度および非浸透度を有する材料から形成され得る。こ
れらのライナーは一般には、シリコーンまたはフルオロ
カーボンによる表面処理を利用して接触接着層から「剥
離可能」にされる。
本発明の装置は、一般には標準的な薄膜貼り合わせ技
法により調製される。
C.実施例 以下に提示する実施例は当業者へのさらなるガイドと
して提供され、いかなる意味においても本発明を制限す
るものとして解釈されない。
実施例1 (インビトロ遅延流量測定) 水をベースにしたアクリル接着剤(Flexcryl 1625、
固形分69%)を、厚さ0.075mmのシリコーン処理したポ
リエステル膜に0.25mmの厚さにコートした。この接着剤
コーティングを75℃で30分間硬化させて、全ての水分を
除去した。硬化した後の厚さは0.01mm(10mg/cm2)であ
った。硬化接着剤ディスクをダイス切断して、ヒトの死
体の表皮ディスクの角質層側に貼り合わせた。この皮膚
/接着剤複合体を、ガラス分散セル(有効流動領域0.71
3cm2)に、皮膚側をレセプターコンパートメントに向け
て載置した。測定量のレシーバー溶液(脱イオン水に0.
9%のNaClおよび0.01%のNaN3)をレセプターコンパー
トメントに入れた。ドナーは2.5重量%のニトログリセ
リン、48.8重量%のDow360シリコーン流体を350cts、2
3.8重量%のプロピレングリコールモノラウレート(Gat
tefasse)、および24.7重量%のラクトースよりなる1.5
gのニトログリセリン懸濁液であった。このニトログリ
セリン懸濁液を接着剤と直接接触するドナーコンパート
メントに入れた。次にドナーコンパートメントを閉塞し
て、セルを32℃に保持した。レシーバー溶液のサンプル
を定期的に採取して、HPLCにより分析し、一定時間に浸
透したニトログリセリンの量を測定した。この実験を、
接触接着層およびニトログリセリン賦形剤を、市販され
ているニトログリセリン経皮装置であるNitro−Dur
取り変えて、正確に繰り返して行った。
図7は、この試験の結果を示す。黒丸は上述の複合体
の時間当りcm2当りの量(マイクログラム)を示す。白
丸はNitro−Dur を使用して得られた結果を示す。図に
示すように、Nitro−Dur は投与後2〜4時間までには
実質的に最高流速に到達したが、本発明の組成物では、
十分な開始が投与後4.5〜5時間まで遅延された。
実施例2 (インビトロ遅延流量測定) 水をベースにしたアクリル接着剤(Flexcryl 1625、
固形分69%)を、厚さ0.075mmのシリコーン処理したポ
リエステル膜に0.125mmの厚さにコートした。この接着
剤コーティングを75℃で30分間硬化させて、全ての水分
を除去した。硬化した後の厚さは0.05mm(5mg/cm2)で
あった。硬化接着剤ディスクをダイス切断して、ヒトの
死体の表皮ディスクの角質層側に貼り合わせた。この皮
膚/接着剤複合体を、ガラス分散セル(有効流動領域0.
713cm2)に、皮膚側をこのレセプターコンパートメント
に向けて載置した。一定測定量のレシーバー溶液(脱イ
オン水に0.9%のNaClおよび0.01%のNaN3)をレセプタ
ーコンパートメントに入れた。ドナーは2.3重量%のニ
トログリセリン、75.0重量%のDow360シリコーン流体を
350cts、22.5重量%のラクトースよりなる1.5gのニトロ
グリセリン懸濁液であった。このニトログリセリン懸濁
液を接着剤と直接接触するドナーコンパートメントに入
れた。次にドナーコンパートメントを閉塞して、セルを
32℃に保持した。レシーバー溶液のサンプルを定期的に
採取して、HPLCにより分析し、一定時間に浸透したニト
ログリセリンの量を測定した。この実験を、接触接着層
およびニトログリセリン賦形剤を、Nitro−Dur に取り
変えて、正確に繰り返して行った。
図8は、この試験の結果を示す。黒丸は上述の複合体
の時間当りcm2当りの量(マイクログラム)を示す。白
丸はNitro−Dur を使用して得られた結果を示す。図に
示すように、Nitro−Dur は投与後2〜4時間までには
実質的に最高流速に到達したが、本発明の組成物では、
十分な開始が投与後5〜6時間まで遅延された。
実施例3 (インビトロ遅延流量測定) (A)水をベースにしたアクリル接着剤(Flexcryl 162
5、固形分69%)を、厚さ0.075mmのシリコーン処理した
ポリエステル膜に0.125mmの厚さにコートした。この接
着剤コーティングを75℃で30分間硬化させて、全ての水
分を除去した。硬化した後の厚さは0.05mm(5mg/cm2
であった。硬化接着剤ディスクをダイス切断して、ヒト
の死体の表皮ディスクの角質層側に貼り合わせた。次
に、2ミル(すなわち、0.0508mm)のミクロ細孔ポリプ
ロピレン膜ディスク(Celanese/Hoechtにより販売のCel
gard2400)を遅延膜として接触接着剤に貼り合わせた。
この皮膚/接着剤複合体を、ガラス分散セル(有効流動
領域0.713cm2)に、皮膚側をレセプターコンパートメン
トに向けて載置した。一定測定量のレシーバー溶液(脱
イオン水に0.9%のNaClおよび0.01%のNaN3)をレセプ
ターコンパートメントに入れた。ドナーはプロピレング
リコールに10重量%のニトログリセリンを含有する溶液
1.5gであった。このニトログリセリン溶液を接着剤と直
接接触するドナーコンパートメントに入れた。次にドナ
ーコンパートメントを閉塞して、セルを32℃に保持し
た。レシーバー溶液のサンプルを定期的に採取して、HP
LCにより分析し、一定時間に浸透したニトログリセリン
の量を測定した。この実験を、接触接着層およびニトロ
グリセリン賦形剤を、Nitro−Dur に取り変えて、正確
に繰り返して行った。
(B)上記Aにて述べた手順を、Celgard2400膜を、ミ
クロ細孔ポリプロピレン膜/不織布ポリプロピレン貼り
合わせ膜(Celgard4410)に取り変えて、正確に繰り返
した。
(C)図9は、これらの試験の結果を示す。黒丸はパッ
チ「A」(Celgard2400を使用)を使用した結果を示
す。白丸はパッチ「B」(Celgard4410を使用)から得
られた結果を示す。黒四角はNitro−Dur を使用した結
果を示す。図に示すように、Nitro−Dur は投与後2〜
4時間までに高流速に到達したが、本発明の組成物で
は、開始が投与後8〜12時間まで著しく遅延された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ミランダ,ヘスス アメリカ合衆国 フロリダ 33186,マ イアミ,エス.ダブリュー.ハンドレッ ド アンド フォーティース コート 14819 (72)発明者 チャン,チャ―ミン アメリカ合衆国 カリフォルニア 94404 フォスター シティー,シャド コート 380 (56)参考文献 特開 昭63−93716(JP,A) 特開 平1−25717(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】患者の皮膚に装着後、活性化合物を、送達
    開始を遅らせて経皮的に投与する装置であって: (a)皮膚接触接着剤を含有する接触接着層; (b)該接触接着層に積層され、装着時には該活性化合
    物が実質的に存在せず、活性化剤の非存在下で該活性化
    合物を浸透し得るミクロ細孔膜層; (c)薄い柔軟性のある材料を含有するバッキング層で
    あって、該活性化合物を実質的に浸透せず、該ミクロ細
    孔膜層に積層され、そして該ミクロ細孔膜層と共に、該
    ミクロ細孔膜層と該バッキング層との間のリザーバー空
    隙を規定する、バッキング層;および (d)該リザーバー空隙内にあり、該活性化合物を含む
    破裂可能なカプセル、 を備えている、装置。
  2. 【請求項2】前記ミクロ細孔膜層と前記リザーバー空隙
    との間に積層される、多孔布からなる芯層をさらに備え
    ている、請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】前記芯層が不織布を備えている、請求項2
    に記載の装置。
  4. 【請求項4】前記接触接着層が、前記リザーバー内の前
    記カプセルの破裂前は活性化合物が実質的に存在しな
    い、活性化合物浸透性の接着層である、請求項1に記載
    の装置。
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