JP2604925B2 - 電線貫通部モジュール構造 - Google Patents

電線貫通部モジュール構造

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JP2604925B2 JP3209244A JP20924491A JP2604925B2 JP 2604925 B2 JP2604925 B2 JP 2604925B2 JP 3209244 A JP3209244 A JP 3209244A JP 20924491 A JP20924491 A JP 20924491A JP 2604925 B2 JP2604925 B2 JP 2604925B2
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邦彦 渡辺
辰雄 中西
功夫 好永
敏数 枝嶋
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は原子炉などの格納容器
の壁を貫通する電線貫通装置に関し、特に電線貫通部モ
ジュール構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5,図6は例えば特公昭54-33357号公
報に示された従来の電線貫通部並びにモジュール構造を
示す全体斜視図とモジュールの一部断面図である。図5
において、1はモジュールであり、両端にはケーブル2
が接続され端板3に設けられた貫通穴3aにOリング
(図示せず)を介して金具4で固定されている。3bは
端板3の貫通穴3a間に延びる細孔であり、圧力計等で
構成される漏れ検出器5に接続している。6は一端を端
板3に溶接で固着されたパイプ状の本体であり、他端は
格納容器(図示せず)と現地で溶接される。
【0003】図6において、7は複数のOリング溝7a
を有するヘッダーであり、中央部に設けられた孔7b
は、導体8を通すための整列した9aを有する一対の絶
縁円板9をスペーサ10により離間させて形成する漏れ
監視空間11と連通している。ヘッダー7の両端に取り
付けられたシュラウド12の内部にはエポキシ樹脂13
を境面13aの位置まで充填し、導体8の端8aはケー
ブル2とスプライス14で接続しており、シュラウド1
2の残りの空間は別のエポキシ樹脂15が充填される。
【0004】次に製造方法について説明する。なお製造
方法はモジュール1の両端で同等であるのでその一端に
ついて述べる。絶縁円板9をヘッダー7の内表面に対し
て所定の位置に取り付け、漏れ検知空間11を形成す
る。導体8を挿通後エポキシ樹脂13を境面13aまで
注入して封止する。この場合、導体8はその表面をサン
ドブラスト等により荒くしてエポキシ樹脂の密着性を向
上させ、エポキシ樹脂13は硬化時に収縮して導体8の
表面部を効果的に封止する。次に導体8の露出した延長
端8aをスプライス14によってケーブル2と接続す
る。その後、別のエポキシ樹脂15をシュラウド12に
より形成された残部分に注入してケーブル2周りを保
護する。なお、エポキシ樹脂15は単に絶縁離間及び支
持用として作用させるもので圧縮封止特性を持つ必要は
無い。
【0005】このような構成の貫通部における気密性の
確認は、細孔3bを通って外部から供給されたN2ガス
が孔7bを介して漏れ監視空間11に導入され、導体8
とエポキシ樹脂間で漏れがある場合、N2ガスの圧力が
降下し気密性に支障をきたしたことを検知することがで
きる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の電線貫通部モジ
ュール構造は以上のように構成されているので、有機材
のエポキシ樹脂が異常な高温、高圧の雰囲気条件下で炭
化し破損して気密機能が損なわれるという問題点があっ
た。
【0007】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、設計条件を上まわるシビアアク
シデント時の非常に高温、高圧の雰囲気条件下でも気密
機能を維持できる電線貫通部モジュール構造を得ること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る電線貫通
部モジュール構造は、無機合成材でなり一対を組み合わ
せて内部空間を形成する成形部材に、導体を貫通させ成
形部材一対を加熱加圧して一体化し導体の貫通部周囲を
封止するとともに漏れ監視空間を形成させる構成とした
ものである。
【0009】
【作用】この発明における電線貫通部モジュール構造は
導体に加熱加圧された成形部材が高温雰囲気下に耐え
(炭化しない)高圧での破損を防ぎ気密機能を維持させ
る。
【0010】
【実施例】実施例1. 以下、この発明の実施例1を図について説明する。図1
はこの発明の実施例1における電線貫通部モジュール構
造を示す一部断面図、図2は実施例1における組立手順
の一部を示した説明図である。図において、16は例え
ば低融点ガラスと天然または合成マイカなどを混合し熱
間成形した無機合成材でなり、一対の組み合わせで空間
を形成し且つ、整列した孔16cを有する成形部材、1
7は例えばセラミック等でなり成形部材16の空間内に
設けられモニタリング空間(漏れ監視空間)18を形成
する耐熱絶縁板、17aは耐熱絶縁板17に塗布された
離型剤でなる非接着界面、16aは成形部材16の外周
に設けられたOリング溝、16bはモニタリング空間1
8より成形部材16の外表面に貫通する連通孔、19は
成形部材16および耐熱絶縁板17を貫通する導体、2
0は導体19の両端に接続金具21で接続されたリー
ド、22は成形部材16の両端より延在し導体19およ
び接続金具21を囲う金属製のシュラウド、23はシュ
ラウド22内に充填されたエポキシ樹脂である。
【0011】ここで成形部材16、耐熱絶縁板17、導
体19の組立手順を図2について説明する。まず、Aに
示すように導体19を通す穴16cが加工された成形部
材16を一対そろえる。Bに示すようにこの一対の成形
部材間に非接着界面17aを有する耐熱絶縁板17をは
さみ、導体19を貫通させて組み込む。この状態で治具
(図示せず)を用いて高温、高圧で焼結させCに示すよ
うに一体化させるとともに、成形部材16の穴16cと
導体19を密着させる。その後Oリング溝16aと連通
穴16bを加工するものである。
【0012】次に動作について説明する。導体19と無
機合成材でなる成形部材16を密着させることで気密性
を保持しており、無機合成材は低融点ガラスと天然また
は合成マイカ等を混合し熱間成形したものであるので、
耐熱性だけでなく絶縁性にも優れた特性を有している。
【0013】気密性の確認は従来例の説明と同様端板3
に設けられた細孔3bを通して(図5参照)外部から供
給されたN2ガスを連通孔16bを介してモニタリング
空間18に導入すると、N2ガスは成形部材16と耐熱
絶縁板17間の非接着界面17aを伝わって導体19に
まで達し、成形部材16と導体19間にリークが生じる
と封入したN2ガスの圧力が降下し漏れを検知すること
ができる。なおシュラウド22内に充填されたエポキシ
樹脂23には気密機能は必要とせずケーブルの保護ある
いは絶縁をさせるものである。
【0014】実施例2. 上記実施例1では、耐熱絶縁板17の外周面を凹とし、
モニタリング空間18を設け、離型剤により非接着界面
17aを形成して、N2ガスを導体19にまで導入する
構造を示したが、図3に示したように耐熱絶縁板17の
代わりに図2−での組立時に砂(図示せず)を入れて
おき、焼結、機械加工後に孔16bから砂を排出するこ
とにより、モニタリング空間24を設けることができ
る。
【0015】実施例3.上記実施例1,2では、Oリン
グ溝を成形部材16の外表面に機械加工したが溝部の強
度を向上させるために図4に示したようにOリング溝を
加工したステンレス等の金属製円筒25内に無機合成材
でなる成形部材26を焼結成形してもよい。モニタリン
グ空間24の形成方法は図3の例と同様であり、N2
スを封入するために円筒25と成形部材26を貫通する
孔26aを加工する。円筒25の内面の突起25aはシ
ビアアクシデント時のように高い圧力が作用した場合に
成形部材26とのすべりを防ぐためのものである。
【0016】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば無機合
成材でなり、一対を組み合わせて内部空間を形成する成
形部材に、導体を貫通させ成形部材一対を加熱加圧して
一体化し導体の貫通部周囲を封止するとともに漏れ監視
空間を形成させる構成としたので、非常に高温、高圧の
雰囲気条件下でも成形部材が炭化することなく気密機能
を維持できる電線貫通部モジュール構造が得られる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1による電線貫通部モジュー
ル構造を示す一部断面図である。
【図2】実施例1における組立手順の一部を示す説明図
で、Aに粗成形での形状図をBに主要部分の組立状況図
をCに主要部分の加工後の状況図を示すものである。
【図3】この発明の実施例2を示す一部断面図である。
【図4】この発明の実施例3を示す一部断面図である。
【図5】従来の電線貫通部を示す全体斜視図である。
【図6】従来の電線貫通部モジュール構造を示す一部断
面図である。
【符号の説明】
16 成形部材 17 耐熱絶縁板 18 漏れ監視空間 19 導体 20 リード 21 接続金具 22 シュラウド 23 エポキシ樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 好永 功夫 神戸市兵庫区和田崎町1丁目1番2号 三菱電機株式会社 神戸製作所内 (72)発明者 枝嶋 敏数 神戸市兵庫区和田崎町1丁目1番2号 三菱電機株式会社 神戸製作所内 (56)参考文献 特開 昭52−132391(JP,A) 特開 昭61−132022(JP,A) 特開 平4−351413(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内外を区画する壁部を貫通する導体の周
    囲を封止し且つ、封止部に漏れ監視空間を有してなる電
    線貫通部モジュール構造において、無機合成材でなり一
    対を組み合わせて内部空間を形成する成形部材に、上記
    導体を貫通させ上記成形部材一対を加熱加圧して一体化
    し上記導体の貫通部周囲を封止するとともに漏れ監視空
    間を形成させることを特徴とする電線貫通部モジュール
    構造。
  2. 【請求項2】 無機合成材でなる成形部材が低融点ガラ
    スと天然又は合成マイカを混合し熱間成形してなること
    を特徴とする請求項1の電線貫通部モジュール構造。
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