JP2604869B2 - ベリリウム球状粒子の製造方法 - Google Patents

ベリリウム球状粒子の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は耐酸フィルターの焼結原料等として用いられ
る平均直径が0.2〜2.0mmのベリリウム球状粒子の製造方
法に関するものである。
(従来の技術) 不活性ガスが充填された密閉容器内でアークを飛ばし
つつ消耗電極を高速度で回転させて遠心力により溶滴を
飛散させ、容器の壁に到達するまでに凝固させて球状粒
子を得る方法は、例えば米国特許第3099041号明細書等
により従来から知られている。ところがこの方法をベリ
リウムのような比重が1.84と小さく、比熱が0.425Cal/g
r/℃と大きく、溶解潜熱が260Cal/grと大きく、融点が1
285℃と高い金属に適用して目的とする粒径の粒子を得
ることは困難とされており、特に平均直径が0.2〜2.0mm
のベリリウム球状粒子を高収率で製造することはほとん
ど不可能であった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記したような従来の問題点を解消して、平
均直径が0.2〜2.0mmのベリリウムの球状粒子を、目的と
する平均直径の±25%以内の範囲に80%以上が入るよう
な高い収率で製造することができるベリリウム球状粒子
の製造方法を提供するために完成されたものである。
(課題を解決するための手段) 上記の課題を解決するためになされた本発明は、不活
性ガスが充填された密閉容器内にアーク溶解電極又はプ
ラズマ溶解電極と、回転する消耗電極とを設け、両電極
間にアークを飛ばして消耗電極を溶解させつつ遠心力に
より溶滴を飛散させて球状粒子を得る方法において、消
耗電極をベリリウム製とし、不活性ガスとしてガス圧を
0.8〜1.5kg/cm2としたヘリウムガスを使用することによ
りガスの冷却能を調整するとともに、消耗電極の外周部
の周速度xm/分および目的とする平均直径が0.2〜2.0mm
であるベリリウム球状粒子の平均直径ymmとの関係が、1
00<x≦2000においてy=(186/x)+0.134であって、 y1=140/x+0.1 ・・・ y2=230/x+0.2 ・・・ の2式によるy1とy2との間に全体の80%以上の粒子が含
まれる状態でベリリウム球状粒子を得ることを特徴とす
るものである。
以下に本発明を第1図を参照しつつ更に詳細に説明す
る。
図中、(1)は密閉容器であり、(2)はベリリウム
からなる消耗電極、(3)は水冷タングステンのアーク
溶解電極又はプラズマ溶解電極である。密閉容器(1)
内の空気は吸引口(4)より吸引され、その後ガス導入
口(5)から不活性ガスを充填する。(6)は消耗電極
(2)を回転させるための回転装置であり、消耗電極
(2)を回転させた後に消耗電極(2)とアーク溶解電
極又はプラズマ溶解電極(3)との間にアークを飛ばし
てベリリウム製の消耗電極(2)を溶解させる。溶解し
たベリリウムは一定の大きさになると遠心力によって消
耗電極(2)の周面に達した後に不活性ガス中に飛散
し、密閉容器(1)の壁面に達するまでに凝固して球状
ベリリウム粒子となる。この際、ベリリウムの特性上か
ら不活性ガス雰囲気が必要であるが、本発明では特に抜
熱能(冷却能)の大きいヘリウムガスが使用される。
溶解電極(3)としてはタングステンアーク電極又は
プラズマ溶解電極を用いるが、タングステンアーク電極
はタングステンが若干溶融物に捕捉される可能性がある
がコストが安く、プラズマ溶解電極は不純物が増加する
心配はないがコストが高いという長所と短所を持ってい
る。
本発明においては、容器内のヘリウムガスのガス圧を
0.8〜1.5kg/cm2とすることにより、ガスの冷却能を調整
する。ガス圧が0.8kg/cm2未満であると冷却能が不足す
るために飛散した液滴がガス中で冷却されることなく密
閉容器(1)の壁面に達してしまい、良好な球形の粒子
が得られない。逆にガス圧が1.5kg/cm2を越えると冷却
能が大きくなり過ぎ、溶融したベリリウムが消耗電極
(2)の周面まで達することができない。この場合には
消耗電極(2)からの飛散状況がばらつき、後述する消
耗電極の外周部の周速度と目的とするベリリウム球状粒
子の直径との関係を制御することが不可能となるととも
に、アークの安定性が損なわれる。
得られる球状粒子の大きさは溶解したベリリウムが遠
心力により消耗電極(2)の外周部から不活性ガス中に
飛散し凝固する際に決定されるため、消耗電極(2)の
周速度が粒径決定のポイントである。周速度が100m/分
以下の場合には遠心力が不足してうまく溶滴が飛散せ
ず、また2000m/分よりも周速度を上げても得られる球状
粒子の直径はほとんど変わらないため、装置の経済性か
らこれ以上周速度を上げる必要はない。このように周速
度を100〜2000m/分とした場合には、周速度をxm/分、球
状粒子の平均直径をymmとすると、 y=(186/x)+0.134 の関係が成立し、これにより球状粒子の直径のコントロ
ールができる。このようにすれば平均直径yの±25%の
範囲内に80%以上の歩留でベリリウム球状粒子を得るこ
とができる。この平均直径±25%の範囲をy1、y2で示す
と、 y1=140/x+0.1 ・・・ y2=230/x+0.2 ・・・ の2式の間の領域となる。
即ち、周速度をxと設定した場合平均直径はy1とy2
範囲に80%以上の歩留でベリリウム球状粒子を得ること
ができる。
次に本発明の実施例を比較例とともに示す。
(実施例) 第1図の装置を用い、第1表に示されるガスの種類、
ガス圧、周速度等に従ってベリリウム球状粒子の製造を
行った。消耗電極の直径は20mm、密閉容器の内径は900m
mとした。
その結果は第1表の右側に記したとおりであり、ヘリ
ウムガスを0.01kg/cm2のガス圧で充填した場合にはガス
の冷却能力が不足するために溶滴が凝固を完了する前に
容器壁面に衝突して偏平粒子が多くなり、また容器壁面
に付着したままのベリリウムが多くなって不適当であ
る。また、アルゴンガスを0.1kg/cm2のガス圧で充填し
た場合にも冷却能が不足するため、やはり偏平粒子が多
く粒度分布もやや不揃いである。またガス圧を4kg/cm2
まで上げると溶解時のアークが不安定となって均一な溶
解ができなくなるため、粒度のばらつきが次第に大きく
なる。
ガス圧を1.2kg/cm2としたヘリウムガスを用いて消耗
電極の周速度を100〜2000m/分の範囲で変化させたとこ
ろ、周速度をxと球状粒子の平均直径yとの間に第2図
のグラフに示されるとおりの双曲線状の関係が得られ
た。また、周速度xの逆数1/xを横軸に取ると第3図の
グラフとなり、回帰式を作ると、 y=(186/x)+0.134 となり、この式への相関係数γは0.998となって高度に
相関があるということができる。従って周速度を100〜2
000m/分の範囲内とし、かつ前記の、の式の間の領
域でコントロールすることにより、第1表に示されるよ
うに平均粒径の±25%以内に全体の80%以上の粒子が含
まれる状態でベリリウム球状粒子を製造することができ
る。
(発明の効果) 以上に説明したとおり、本発明の方法によれば従来は
極めて困難とされていた平均直径が0.2〜2.0mmの範囲内
のベリリウム球状粒子を高い収率で製造することが可能
となり、任意の空隙率を有する焼結耐酸フィルターの製
造原粒を安定して供給することが可能となった。
よって本発明は従来の問題点を一掃したベリリウム球
状粒子の製造方法として、産業の発展に寄与するところ
は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に用いられる製造装置の断面図、第2図
は実施例により得られた球状粒子の直径と周速度との関
係を示すグラフ、第3図は横軸に周速度の逆数を取って
示した同様のグラフである。 (1):密閉容器、(2):消耗電極、(3):溶解電
極。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不活性ガスが充填された密閉容器(1)内
    にアーク溶解電極又はプラズマ溶解電極(3)と、回転
    する消耗電極(2)とを設け、両電極間にアークを飛ば
    して消耗電極(2)を溶解させつつ遠心力により溶滴を
    飛散させて球状粒子を得る方法において、消耗電極
    (2)をベリリウム製とし、不活性ガスとしてガス圧を
    0.8〜1.5kg/cm2としたヘリウムガスを使用することによ
    りガスの冷却能を調整するとともに、消耗電極(2)の
    外周部の周速度xm/分および目的とする平均直径が0.2〜
    2.0mmであるベリリウム球状粒子の平均直径ymmとの関係
    が、100<x≦2000においてy=(186/x)+0.134であ
    って、 y1=140/x+0.1 ・・・ y2=230/x+0.2 ・・・ の2式によるy1とy2との間に全体の80%以上の粒子が含
    まれる状態でベリリウム球状粒子を得ることを特徴とす
    るベリリウム球状粒子の製造方法。
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