JP2604753B2 - 炭化ケイ素ウイスカーの製造方法 - Google Patents

炭化ケイ素ウイスカーの製造方法

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JP2604753B2 JP62203940A JP20394087A JP2604753B2 JP 2604753 B2 JP2604753 B2 JP 2604753B2 JP 62203940 A JP62203940 A JP 62203940A JP 20394087 A JP20394087 A JP 20394087A JP 2604753 B2 JP2604753 B2 JP 2604753B2
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浩幸 本根
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は炭化ケイ素ウイスカーの製造方法に関する。
(従来の技術) 近年、炭化ケイ素ウイスカーは、高強度、高弾性率を
有するだけでなく、耐熱性、耐食性にも優れていること
から、金属、プラスチックあるいはセラミックスなどの
複合材料の強化材として注目されている。この種の炭化
ケイ素ウイスカーの製造方法としては、従来、(イ)Si
(CH33Clなど有機ケイ素化合物を熱分解する方法、
(ロ)SiCl4などのハロゲン化物とCCl4や炭化水素とを
反応させる方法、(ハ)メタンなどの炭化水素類を炭素
源ガスとして供給し、シリコンと反応させる方法、
(ニ)炭化ケイ素を2500℃前後の高温で昇華再結晶させ
る方法、(ホ)Fe,Niなどの高温液相中でSiとCとを反
応させる方法、あるいは(ヘ)固体SiO2と固体炭素を反
応させる方法などが知られている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、従来の(イ)〜(ホ)の方法では、Si
とCとが共に同相、例えば、気相または液相となる必要
があり、どちらか一方でも固相であれば、粉末状のSiC
を生成し、所望の炭化ケイ素ウイスカーを得ることが困
難であった。このため、固体SiO2と固体炭素とを反応さ
せる方法(ヘ)が一般に採用されているが、炭化ケイ素
ウイスカーの生成反応が1600℃前後と高温であるため、
SiO2とCとの直接反応によるSiC粉末の副生が避けられ
ず、ウイスカーとSiC粉末との分離が問題となる他、多
大なエネルギーを必要とし、製品コストが高くなるとい
う問題があった。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、前記問題点を解決する手段として、固体シ
リコンと固体炭素とを混合又は接触させ、微量の酸素又
は水蒸気を含む不活性ガスからなるキャリアガス気流中
で800〜1300℃の温度に加熱維持して反応させるように
したものである。
固体シリコンとしては、無定形シリコン、シリコン単
結晶およびシリコン多結晶の粉末、あるいは有形物を使
用でき、これらは単独は勿論のこと、混合して使用する
こともできる。
また、固体炭素としては、カーボン粉末やグラファイ
ト板、その他の任意の形態の炭素を使用できる。
固体シリコンと固体炭素との混合物は、炭化ケイ素ウ
イスカーの生成時、通常、800〜1300℃、好ましくは、9
00〜1200℃の範囲内の温度に加熱維持される。前記固体
シリコンと固体炭素とを反応させる時間、即ち、反応時
間は少なくとも10分以上、好ましくは20分以上に設定す
るのが好ましい。なお、反応温度を800〜1300℃とした
のは、800℃未満ではウイスカーが生成されないか、あ
るいは生成されたとしても生成速度が遅くなり、また、
反応温度が高くなるほどウイスカーが太く、かつ、長く
なるが、1300℃を越えると、SiC粉末が副生するからで
ある。
また、固体シリコンと固体炭素とは任意の割合で混合
できるが、SiとCのモル比C/Siを小さくする程、太くて
長いウイスカーを得ることができる。
前記炭化ケイ素ウイスカーの生成は、キャリアガス気
流中で行なわれるが、キャリアガスとしては、アルゴン
ガスなどの不活性ガスの他、反応温度において炭化ケイ
素ウイスカーの生成反応に悪影響を及ぼさないガスであ
れば任意のガスを採用できる。
なお、本明細書において、炭化ケイ素ウイスカーと
は、針状の細長い結晶を総称し、必ずしも単結晶である
必要は無く、ファイバーのように多結晶からなるものを
も包含する。
また、炭化ケイ素ウイスカーの精製は、反応生成物を
空気中で加熱することによって未反応炭素を燃焼させ、
次いで、水ひなどの方法で容易に行うことができる。
(作用) 本発明方法によれば、固体シリコンと固体炭素とを混
合し、その混合物をキャリアガス気流中800〜1300℃の
温度に加熱維持させるだけで、固体シリコンの表面に炭
化ケイ素ウイスカーが生成される。この炭化ケイ素ウイ
スカーの生成機は、理論的には、十分に解明されていな
いが、炭化ケイ素ウイスカーが炭素の表面でなく、固体
シリコン上に生成されること、並びに反応系に重量増加
が認められ、その増加の原因がSiO2の生成であることか
ら、反応雰囲気中に酸素が存在することが判る。従っ
て、炭化ケイ素ウイスカーの生成に際しては、まず、雰
囲気中に存在する酸素により炭素およびシリコンが酸化
されて炭素酸化物(CO,CO2)やSiOを生成し、この炭素
酸化物と固体シリコンとの気相−固相反応またはSiOの
生成による気相一気相反応によりSiCを生成し、これが
成長することによりウイスカーが生成されるものと推測
される。なお、反応系には積極的には酸素を導入してい
ないにも拘わらず、このような反応が起こる理由は、外
部から反応系に導入されるキャリアガスに不可避的不純
物として酸素や水分が微量含有され、また原料である固
体シリコンや固体炭素に酸素が吸着されているためであ
ると推測される。また、キャリアガスと共に微量の水蒸
気を反応系に供給しても前記反応が起こり、炭化ケイ素
ウイスカーが生成される。なお反応系に酸素や水蒸気を
積極的に導入させる必要はない。
(実施例1) エレクトロニクス分野のシリコン金属、及びシリコン
単結晶の製造工程及び加工工程で発生するシリコン単結
晶粉末(純度99.97%)とカーボン粉末とをモル比が1:1
になるように秤量し、スペックスミキサーで均一になる
ように十分に混合した。この混合物をアルミナ製のボー
トに入れ、これを透明石英管(内径45mm、長さ1000mm)
内に挿入した。この石英管を赤外線集光炉に入れ、石英
管の一端側からアルゴンガスを導入して管内を不活性雰
囲気に置換した後、アルゴンガスを毎分150mlの流量で
送給しながら毎秒2℃の昇温素度で1100℃まで加熱し、
その温度で30分間保持した後、空冷させた。
冷却後、さやを取り出したところ、混合物の表面上に
白色の炭化ケイ素ウイスカー(β−SiC)が生成してい
た。この炭化ケイ素ウイスカーは直径が最大1μm、長
さが最大5mmであった。
(実施例2) 実施例1において、シリコン単結晶粉末とカーボン粉
末とをモル比が9:1になるように混合した以外は、実施
例1と同様にして反応させたところ、白色の炭化ケイ素
ウイスカーが得られた。
(実施例3) グラファイト板上にシリコン単結晶粉末を載せ、実施
例1と同様にしてアルゴンガス雰囲気中1200℃で20分間
加熱したところ、Si粉末上に炭化ケイ素ファイバー(繊
維状結晶)が得られた。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、80
0〜1300℃と従来の方法に比べて著しく低い温度で、し
かも、短時間で炭化ケイ素ウイスカーを製造することが
できるので、省エネルギー化を図ることができる。ま
た、反応温度が低いため、固体シリコンと固体炭素Cと
の直接反応によるSiC粉末が生成せず、しかも、固体シ
リコンの表面にウイスカーが成長するため、原料とウイ
スカーとの分離が極めて容易である。さらに、固体シリ
コンの原料としては、エレクトロニクス産業において廃
棄物として多量に発生するシリコン単結晶、シリコン多
結晶及びそれらの粉末を利用できるので、製品コストを
低減することができるなど、優れた効果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石間 健市 兵庫県神戸市垂水区福田3−1−22− 502 (56)参考文献 特開 昭60−141698(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体シリコンと固体炭素とを混合又は接触
    させ、微量の酸素又は水蒸気を含む不活性ガスからなる
    キャリアガス気流中で800〜1300℃の温度に加熱維持し
    て反応させることを特徴とする炭化ケイ素ウイスカーの
    製造方法。
  2. 【請求項2】前記固体シリコンが無定形シリコン、シリ
    コン単結晶及びシリコン多結晶からなる群から選ばれた
    少なくとも一種である特許請求の範囲第1項記載の方
    法。
  3. 【請求項3】前記固体炭素がカーボン粉末であって、該
    カーボン粉末をシリコン単結晶粉末と混合して反応させ
    る特許請求の範囲第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】前記固体シリコンと固体炭素との反応生成
    物を空気中で加熱し、未反応固体炭素を燃焼除去する特
    許請求の範囲第3項記載の方法。
  5. 【請求項5】固体シリコンと固体炭素との混合比が1:1
    〜9:1である特許請求の範囲第3項又は第4項記載の方
    法。
  6. 【請求項6】前記固体炭素がグラファイト板であって、
    該グラファイト板上に固体シリコンを載せて反応させる
    特許請求の範囲第1項又は第2項記載の方法。
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