JP2604471B2 - 照明用光学系 - Google Patents

照明用光学系

Info

Publication number
JP2604471B2
JP2604471B2 JP1167429A JP16742989A JP2604471B2 JP 2604471 B2 JP2604471 B2 JP 2604471B2 JP 1167429 A JP1167429 A JP 1167429A JP 16742989 A JP16742989 A JP 16742989A JP 2604471 B2 JP2604471 B2 JP 2604471B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
axis
light
optical element
rotationally symmetric
illumination
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1167429A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0331810A (ja
Inventor
春生 植村
Original Assignee
大日本スクリーン製造 株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 大日本スクリーン製造 株式会社 filed Critical 大日本スクリーン製造 株式会社
Priority to JP1167429A priority Critical patent/JP2604471B2/ja
Priority to EP90112375A priority patent/EP0405563B1/en
Priority to DE69025807T priority patent/DE69025807T2/de
Priority to US07/546,551 priority patent/US5555135A/en
Publication of JPH0331810A publication Critical patent/JPH0331810A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2604471B2 publication Critical patent/JP2604471B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Light Sources And Details Of Projection-Printing Devices (AREA)
  • Lenses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、光源もしくは2次光源から出射された光
を球面鏡、フレネルミラー等の反射光学素子により反射
させて、平行光線からなる反射光を被照射面に照射する
ようにした照明用光学系に関するものである。
(従来の技術) プリント基板や液晶基板等に所定のパターンを焼付け
る露光装置においては、露光面、例えばプリント基板の
表面に平行光線を照射することができる照明用光学系を
使用することが望ましいとされている。この照明用光学
系において、平行光線を形成するため、従来より反射型
コリメータが利用されている。
第1図はこの発明の背景技術となる反射型コリメータ
を含む照明用光学系の概略構成を示す図である。照明用
光学系は、同図に示すように、球面鏡1および球面鏡1
の主軸(球面鏡1の曲率中心方向、すなわち回転対称
軸)からずらすようにしてその焦点位置近傍に配置され
たフライアイレンズ等の2次光源2により構成されてお
り、この2次光源2から出射された照明光をその反射面
1aにより反射させ、その反射光を被照射面3上に照射す
るように構成されている。また、同図からわかるよう
に、球面鏡1は、その主軸1bと2次光源2から出射され
た照明光の光軸4とが所定の角度θをなすように配置さ
れている。なお、以下の説明の便宜のため、この角度θ
を軸外し角と呼称する。
反射型コリメータを利用した照明用光学系は上記のよ
うに構成されているため、球面鏡1と被照射面3との間
隔Lが大きくなるにしたがって照明用光学系のサイズが
大型化し、さらにはその光学系が適用された露光装置の
サイズも大型化する。一般的には、この種の露光装置で
は小型化が望まれており、この要望を満足すべく、従来
より球面鏡1と被照射面3間の間隔Lは球面鏡1の焦点
距離fに比べ比較的小さく設定されている。
(発明が解決しようとする課題) ところで、かかる照明用光学系により被照射面3を照
明する場合には、可能な限り被照射面を均一な照度で照
明することが望まれる。この場合、照明用光学系は、球
面鏡1の主軸1bからずらした位置に2次光源2が設けら
れているため、照明用光学系における設計値(例えば間
隔L等)を適当に設定することのみにより被照射面3を
均一な照度で照明することは困難であると考えられてい
た。しかしながら、このことは以下のようにすることで
上記要請を満足させることができると考えられる。すな
わち、照明用光学系により照明される被照射面3におけ
る照度分布が照明光の光軸に対して対称となるように、
照明用光学系を設計し、さらに適当な手段を付加する
(例えば2次光源2として使用されるフライアイレンズ
に被照射面3における照度分布を補正するような特性を
もたせる)ことにより、被照射面3を均一な照度で照明
することができると考えられる。このような観点から、
第1図に示す照明用光学系においては、まず被照射面3
における有効照射領域の照度分布を照明光の光軸に対し
て対称に近づけることが望まれる。
しかしながら、従来の照明用光学系においては、単に
装置の小型化を図るという観点のみで間隔Lが球面鏡1
の焦点距離fよりも比較的短くなるように設定されてい
るにすぎず、それにより被照射面3における照度分布が
どのような影響を受けるかについては全く考慮されてい
なかった。実際に、間隔Lが焦点距離fよりも小さく設
定された従来の照明用光学系における照度分布を調べた
結果、被照射面3における照度分布は例えば第2図に示
すように照明光の光軸に対して非対称なものとなってい
ることが分った。このような非対称性は、被照射面3に
おける有効照射領域が小さい場合にはさほど問題となる
ことはないが、その有効照射領域が大きくなるにつれて
重要な問題となる。例えば、被照射面3における有効照
射領域の照度が第2図に示すように分布している場合に
ついて考えてみると、照明光の有効照射領域を0.4fに設
定したときには、その有効照射領域の両端(光軸からの
距離が−0.2f,0.2fである点)での照度の差は同図に示
すようにΔI1であるのに対して、照明光の有効照射領域
を0.8fに設定したときは、有効照射領域の両端での照度
の差はΔI2(>ΔI1)となる。同図からわかるように、
照度分布が非対称である場合、被照射面における有効照
射領域が大きくなるにつれて有効照射領域の両端での照
度の差は大きくなる。特に、パターン焼付けの対象とな
るプリント基板等の大型化にともなって、平行光線を照
射しなければならない領域が広がり、有効照射領域にお
ける照度分布の非対称性がより一層問題となってきてい
る。
(発明の目的) この発明は、上記の課題を解決するためになされたも
ので、平行光線により、しかも照明光の光軸に対して対
称な照度分布をもつように被照射面を照明することがで
きる照明用光学系を提供することを目的とする。
(目的を達成するための手段) 第1の請求項にかかる発明は、反射面が回転対称で回
転対称軸が前記反射面の略中心を通る凹曲面形状に仕上
げられて有限な焦点距離を有する反射光学素子と、前記
反射光学素子の焦点位置近傍でかつ前記反射光学素子の
回転対称軸からずれた位置に配置された光源とを備え、
前記光源から出射された光を前記反射光学素子により反
射させて平行光線からなる反射光を被照射面に照射する
ようにした照明用光学系であって、前記回転対称軸と光
軸とのなす角である軸外し角が略15度であり、前記反射
光学素子の前記反射面の中心と前記被照射面との間隔L
が f{1−K(1−(D/f)}≦L≦f{1+K(1−(D/
f))} ただし、 f:前記反射光学素子の焦点距離 D:前記光源を前記回転対称軸からずらしたことにより非
対称になる方向に関する、前記光軸と前記被照射面との
交点を中心とする有効照射領域の大きさ K=0.67 (0.2≦(D/f)<0.58の時) K=2(D/f) ((D/f)≧0.58の時) の条件を満足するように構成されている。
また、第2の請求項にかかる発明は、前記光源を、光
を照射する発光源と、フライアイレンズと、前記発光源
からの光を前記フライアイレンズ上に集光する集光鏡と
で構成し、前記フライアイレンズを前記反射光学素子の
回転対称軸からずれた焦点位置近傍に配置している。
第3の請求項にかかる発明は、前記反射光学素子の回
転対称軸と前記フライアイレンズの光軸とのなす角が15
度となるように構成している。
第4の請求項にかかる発明は、回転対称で回転対称軸
が前記反射面の略中心を通る形状に仕上げられて有限な
焦点距離を有する反射光学素子と、前記反射光学素子の
焦点位置近傍でかつ前記反射光学素子の回転対称軸から
ずれた位置に配置された光源とを備え、前記光源から出
射された光を前記反射光学素子により反射させて平行光
線からなる反射光を被照射面に照射するようにした照明
用光学系であって、前記回転対称軸と光軸とのなす角で
ある軸外し角が略15度であり、前記反射光学素子が、特
定の角度を持つ微小な反射面が平面上に配置され、かつ
回転対称な形状に仕上げられたフレネルミラーであり、
前記フレネルミラーの反射面の中心と前記被照射面との
間隔Lが 1.18f{1−K(1−(D/f))}≦L≦1.18f{1+K(1−
(D/f))} ただし、 f:フレネルミラーの焦点距離 D:前記光源を前記回転対称軸からずらしたことにより非
対称になる方向に関する、前記光軸と前記被照射面との
交点を中心とする有効照射領域の大きさ K=0.67 (0.2≦(D/f)<0.58の時) K=2(D/f) ((D/f)≧0.58の時) の条件を満足するように構成されている。
第5の請求項にかかる発明は、前記光源を、光を照射
する発光源と、フライアイレンズと、前記発光源からの
光を前記フライアイレンズ上に集光する集光鏡と、で構
成し、前記フライアイレンズを前記フレネルミラーの回
転対称軸からずれた焦点位置近傍に配置している。
第6の請求項にかかる発明は、前記フレネルミラーの
回転対称軸と前記フライアイレンズの光軸とのなす角が
15度となるように構成している。
(作用) この発明の照明用光学系において、反射光学素子の焦
点距離f、有効照射領域の大きさDおよびその反射光学
素子の反射面の中心と被照射面との間隔Lとの間に上述
した関係をもたせると、その被照射面における照度の分
布中心が反射光の光軸とほぼ一致するようになるので、
反射光の光軸に対称な照度分布が得られる。また、反射
光学素子としてフレネルミラーを採用しても同様の作用
が得られる。
(実施例) A.発明の概要 既述したように、従来においては、装置の小型化とい
う観点のみから、反射面が回転対称でその回転対称軸が
反射面の中心を通る凹面形状の反射光学素子(球面鏡,
放物面鏡など)の反射面の中心と被照射面との間隔Lが
より小さな値となるように照明用光学系の設計が行われ
ており、その間隔Lを狭めることによる照度分布への影
響については有効照明領域が比較的狭いこともあり、あ
まり考慮されていなかった。そこで、本願出願人は、反
射光学素子の反射面の中心と被照射面との間隔Lが被照
射面における照度分布にどのような影響を与えるのかに
ついて、詳細に調べた。
今、第1図に示す反射型コリメータを含む照明用光学
系において、 (1)2次光源2は、コリメータが光軸に対称な透過型
のものであれば、被照射面において均一な照度分布とな
る照明光が照射されている (2)軸外し角θが15゜である (3)反射光学素子1と被照射面3との間隔Lが反射光
学素子1の焦点距離fの0.7倍,1倍および1.3倍にそれぞ
れ設定されている という条件で、被照射面3における有効照射領域の照度
分布をシミュレーションすると、第2図ないし第4図に
示す結果が得られた。第2図は、間隔Lが反射光学素
子、例えば球面鏡1の焦点距離fの0.7倍に設定された
ときの被照射面3における有効照射領域の照度分布を示
し、第3図は、間隔Lが球面鏡1の焦点距離fと同じ値
に設定されたときの被照射面3における有効照射領域の
照度分布を示し、また第4図は、間隔Lが球面鏡1の焦
点距離fの1.3倍に設定されたときの被照射面3におけ
る有効照射領域の照度分布を示している。これらの図に
おいて、横軸は被照射面3と照明光の光軸との交点C
(第1図を参照のこと)からの距離を示し、紙面におい
て点Cに対し左方向を正の値とする一方、右方向を負の
値としている。また、縦軸は点Cにおける照度を100と
した場合の被照射面3の各点における照度(相対値)を
示している。
ここで、第2図は従来の照明用光学系に対応するもの
である。同図に示すように、この照明用光学系により被
照射面3を照明した場合には、照度の分布中心DCがマイ
ナス側(紙面の右側)に位置しており、被照射面3は光
軸に対し非対称に照明されている。
また、これら第2図ないし第4図からわかるように、
被照射面3における照度分布は間隔Lの変化にともなっ
て変化している。すなわち、間隔Lが大きくなるにした
がって、照度の分布中心DCがマイナス側からプラス側
(紙面の左側)に移行している。そして、特に間隔Lが
球面鏡1の焦点距離fと同じ値に設定された場合(第3
図)には、照度の分布中心DCが点Cとほぼ一致し、照度
分布が照明光の光軸についてほぼ対称となっている。
ここで、上記のように間隔Lに応じて照度分布が変化
する理由について以下に考察する。間隔Lを球面鏡1の
焦点距離fと同じ値に設定したときの被照射面3の各点
におけるデクリネーション角αを求めたところ、次表に
示す結果が得られた。なお、軸外し角θは、15゜として
計算している。
なお、「デクリネーション角α」とは、第5図に示す
ように、その点における被照射面3の法線3aと照明光と
のなす角であり、紙面において反時計方向を正の値とす
る一方、時計方向を負の値としている。すなわち、デク
リネーション角αの絶対値が大きいということは、照明
光の平行度が低いことを意味している。この第1表から
わかる特徴的なことは、点Cからの距離がマイナス側の
範囲では、光軸から離れるにしたがってデクリネーショ
ン角αがマイナス方向(時計方向)に大きくずれている
ことである。このことは、第6図に示すように、照明光
のうちマイナス側の光R(-)が集束光となっていることを
示している。また、第1表に示すように、点Cからの距
離がマイナス側の範囲におけるデクリネーション角αの
絶対値はプラス側の範囲におけるそれに比べ相対的に大
きな値となっている。したがって、これらのことから、
被照射面3が球面鏡1から遠ざかる(間隔Lが焦点距離
fよりも大きくなる)につれて、マイナス側の光線密度
がプラス側のそれに比べ大きくなっていることがわか
る。言い換えれば、点Cよりマイナス側の範囲における
照度がプラス側の範囲におけるそれよりも大きいことが
わかる。その結果、第4図に示すように、マイナス側の
照度が高くなり、分布中心DCがプラス側にずれた照度分
布が得られるものと考えられる。
一方、被照射面3が球面鏡1に近い(間隔Lが焦点距
離fよりも小さい)場合には、幾何学的条件から点Cよ
りプラス側の範囲における光線密度がマイナス側の範囲
におけるそれに比べ大きくなる。すなわち、仮に第7図
に示すように、2次光源2から均等な強度をもつ光線が
等角度φ間隔で出射されたとすると、それらの光線は球
面鏡1により反射され、互いにほぼ平行な関係を保ちな
がら被照射面3に導かれる。しかしながら、反射された
光線の相互間隔l1とlnはプラス側よりマイナス側の方
が、大きくなっている。そのため、プラス側の照度がマ
イナス側のそれよりも大きくなる。その結果、第2図に
示すように、プラス側の照度が高くなり、分布中心DCが
マイナス側にずれた照度分布が得られるものと考えられ
る。
以上の第2図ないし第4図に示す結果およびそれにつ
いての考察からわかるように、間隔Lが変化するにした
がって照度の分布中心DCが変化し、特に間隔Lが球面鏡
1の焦点距離fと同じ値に設定された場合(第3図)に
は、被照射面における照度の分布中心DCが点Cとほぼ一
致し、照度分布が照明光の光軸に関してほぼ対称とな
る。
上記においては間隔Lの変化にともなう照度分布の対
称性について定性的に説明したが、次に被照射面におけ
る有効照射領域の照度分布の対称性について定量的に説
明する。なお照度分布の対称性を定量的に表わすため、
対称性を、以下に説明するようにして求められる最大相
違量により定義する。すなわち、被照射面3の有効照射
領域内各点での照度をシミュレーションにより求め、あ
る点の照度IXと、照明光の光軸に関してその点と対称な
点の照度I-Xとを次式に代入し、各点における相違量DIX
をそれぞれ求める。
そして、それらの相違量DIXのうち最も大きな値を最
大相違量とし、これに基づいて照度分布の対称性につい
て以下に議論する。なお、I0は被照射面における光軸位
置の照度である。
今、第1図に示す反射型コリメータを含む照明用光学
系において、 (1)2次光源2は、コリメータが光軸に対称な透過型
であれば、被照射面において均一な照度分布となる照明
光が照射されている (2)軸外し角θが15゜である という条件で、間隔L,焦点距離f,被照射面における有効
照射領域の大きさDを適当に設定しながら、被照射面3
における照度分布をシミュレーションし、間隔Lと焦点
距離fとの比(L/f)および有効照射領域の大きさDと
焦点距離fとの比(D/f)との関係における最大相違量
を求めた。第2表にその結果を示す。
なお第2表において、「X」は、最大相違量が30%を
超えることを示している。
ところで、上記照明用光学系を露光装置として使用す
るためには、対称性の観点から、その最大相違量が7%
以下となるように間隔L,焦点距離fおよび有効照射領域
の大きさDの関係を定めるのが望ましい。そこでこのよ
うな条件を満たす境界条件を第2表に示すシミュレーシ
ョン結果から求めると、第3表に示すような境界条件が
得られ、これを図示すると第8図のようになる。第8図
において、横軸はD/fを表し、縦軸はL/fを表す。そし
て、第8図の斜線部で示す領域が、上記条件を満たす範
囲を表す。
上記第3表および第8図から、境界条件を近似式で表
わすと、次式となる。
f{1−K(1−(D/f))}≦L≦f{1+K(1−(D/
f))} …(2) ただし、 f:反射光学素子1の焦点距離 D:2次光源2を回転対称軸である主軸1bからずらしたこ
とにより非対称になる方向に関する、光軸4と被照射面
3との交点Cを中心とする有効照射領の大きさ L:反射光学素子1と被照射面3との間隔 したがって、照明用光学系が(2)式を満足する、すな
わち第8図の斜線部に示す領域に対応する間隔L,焦点距
離fおよび有効照射領域の大きさDを有する場合には、
最大相違量が7%以下となり、被照射面3における有効
照射領域の照度分布は良好な対称性を有することとな
る。一方、間隔L,焦点距離fおよび有効照射領域の大き
さDが(2)式を満足しない、すなわち第8図の斜線部
に示す領域からはずれると、最大相違量が7%以上とな
り、被照射面3における有効照射領域の照度分布は非対
称となる。なお上記においては、最大相違量の上限値を
7%に設定した場合について説明したが、最大相違量の
上限値をこれ以外の値に設定した場合も、上記と同様に
して境界条件を求め、その境界条件を満足するように間
隔L,焦点距離fおよび有効照射領域の大きさDをそれぞ
れ設定することにより、照明光の光軸に対して対称な照
度分布をもたせて被照射面3を照明することができる。
なお上記においては、反射光学素子として球面鏡1を
用いた場合について説明したが、球面鏡の代わりに放物
面鏡を用いた場合も上記と同様である。
また、連続的な曲面1a(第9図(a))を備えた球面
鏡などの代わりに、特定の角度を持つ微小な反射面1c
(第9図(b))が平面上に配置され、かつ軸対称な形
状に仕上げられたフレネルミラーを用いてもよい。この
場合、反射素子に入射された光が反射される位置、すな
わち作用点が、フレネルミラーと、連続的な曲面を有す
る球面鏡や放物面鏡とで異なる。
そこで、上記と同様にして、フレネルミラーの焦点距
離fと被照射面3との間隔Lと、被照射面3における有
効照射領域の照度分布との関係を求めた。第10図ないし
第12図はその結果を示す図である。第10図は、間隔Lが
フレネルミラーの焦点距離fの0.88倍に設定されたとき
の被照射面における有効照射領域の照度分布を示し、第
11図は、間隔Lがフレネルミラーの焦点距離fの1.18倍
に設定されたときの被照射面における有効照射領域の照
度分布を示し、また第12図は、間隔Lがフレネルミラー
の焦点距離fの1.48倍に設定されたときの被照射面にお
ける有効照射領域の照度分布を示している。第11図から
わかるように、反射光学素子としてフレネルミラーを用
いた場合、間隔Lがフレネルミラーの焦点距離fの1.18
倍の値に設定されると、照度の分布中心DCが点Cとほぼ
一致し、照度分布が照明光の光軸についてほぼ対称とな
る。また、第10図ないし第12図からわかるように、間隔
Lが大きくなるにしたがって、照度の分布中心DCがマイ
ナス側から点Cに移行し、所定位置(L=1.18f)で照
度分布が点Cについてほぼ対称となり、さらに間隔Lが
大きくなるにしたがって、プラス側に移行する。
次に、反射光学素子が球面鏡で構成された場合と同様
にして、被照射面における有効照射領域の照度分布の対
称性について定量的に説明する。第4表は、上記と同様
にして間隔Lと焦点距離fとの比(L/f)および有効照
射領域の大きさDと焦点距離fとの比(D/f)との関係
における最大相違量を求め、その結果を示したものであ
る。
なお第4表において、「X」は、最大相違量が30%を
超えることを示している。
いま、最大相違量の上限値を10%としてその条件を満
たす境界条件を第4表に示すシミュレーション結果から
求めると、第5表に示すような境界条件が得られ、これ
を図示すると第13図のようになる。
上記第5表および第13図から、境界条件を近似式で表
わすと、次式となる。
1.18f{1-K(1-(D/f))}≦L≦1.18f{1+K(1-(D/f))}…
(3) ただし、 f:フレネルミラーの焦点距離 D:軸外しにより非対称になる方向の有効照射領域の大き
さ L:フレネルミラーと被照射面との間隔 したがって、照明用光学系が(3)式を満足する、すな
わち第13図の斜線部に示す領域に対応する間隔L,焦点距
離fおよび有効照射領域の大きさDを有する場合には、
最大相違量が10%以下となり、被照射面3における照度
分布は良好な対称性を有することとなる。一方、間隔L,
焦点距離fおよび有効照射領域の大きさDが(3)式を
満足しない、すなわち第13図の斜線部に示す領域からは
ずれると、最大相違量が10%以上となり、被照射面3に
おける有効照射領域の照度分布は非対称となる。なお上
記においては、最大相違量の上限値を10%に設定した場
合について説明したが、最大相違量の上限値をこれ以外
の値に設定した場合にも、上記と同様にして境界条件を
求め、その境界条件を満足するように間隔L,焦点距離f
および有効照射領域の大きさDをそれぞれ設定すること
により、平行光線で、しかも照明光の光軸に対して対称
な照度分布をもたせて被照射面3を照明することができ
る。
B.第1実施例 第14図は、この発明にかかる照明用光学系の1実施例
を示す構成図である。同図に示すように、この照明用光
学系は、焦点距離fが1000の球面鏡10と光源11を備え
る。光源11は、楕円鏡14,水銀灯15,折り返しミラー16お
よびフライアイレンズ17により構成されており、水銀灯
15から出射された光が折り返しミラー16により反射され
てフライアイレンズ17に集光されている。ここに用いら
れているフライアイレンズ17は、特開昭62−178207「照
明用の光学系」で開示されている特性、すなわちレンズ
への入射高とレンズからの出射角の正接が比例する特性
を有するレンズで、コリメータが軸対称な透過型コリメ
ータであれば、被照射面で均一な照度分布が得られる性
質を有するレンズである。この2次光源として機能する
フライアイレンズ17は、球面鏡10の主軸10bからずらす
ようにしてその焦点位置近傍に配置される。フライアイ
レンズ17から出射された照明光は鏡面鏡10の反射面10a
により反射され、有効照射領域800の光となって被照
射面13上に照射されるように構成されている。また、同
図からわかるように、球面鏡10の軸外し角θは15゜に設
定されるとともに、球面鏡10と被照射面13との間隔Lが
球面鏡10の焦点距離f(=1000)と等しい値に設定され
ている。なお、光源11は上記の構成に限定されるもので
なく、どのような構成であってもよい。
上記のように構成された照明用光学系においては、有
効照射領域の大きさD,間隔Lおよび球面鏡10の焦点距離
fがそれぞれ次式 D/f=0.8 L=f を満足するように設定されており、照明用光学系の間隔
L,焦点距離fおよび有効照射領域の大きさDは、第8図
の斜線領域の一点(同図の■点)に対応しているので、
最大相違量が7%以下であることが予想される。
そこで、このことを検証するため、上記のように設定
された場合の被照射面13上における有効照射領域の照度
を計算した。第6表にその結果を示す。
第6表において、「Y」は被照射面13と照明光の光軸
との交点C(第14図を参照のこと)からの距離を示し、
紙面において点Cに対し左方向を正の値とする一方、右
方向を負の値としている。また、「X」は点Cから紙面
に対して手前方向に向けての距離を示している。また、
被照射面13の各点における照度は点C(0,0)における
照度を100とした場合の値で示している。
第6表からわかるように、被照射面13における有効照
射領域の照度は点Cを中心としてほぼ対称な値になって
いる。例えば、点(0,−400)と点(0,400)とに着目し
てみると、それぞれの点における照度は126,127であ
り、(1)式に基づいて相違量DIXを求めると、相違量D
IXは、 となる。また同様にして、被照射面13の各点における相
違量DIXを求めた結果、それらのうちの最大値、すなわ
ち最大相違量は2%であり、非常に対称性の良好な照度
分布が得られた。
また、上記光学系によれば軸対称な照度分布を得るこ
とができるので、前述したように、上記光学系に適当な
手段を加える、例えばフライアイレンズ17を構成してい
る各レンズに第6表に示す分布を補正するように特性を
付加することにより被照射面13上を均一に照明すること
ができる。
C.第2実施例 第15図はこの発明にかかる照明用光学系の他の実施例
を示す構成図である。同図に示すように、この照明用光
学系は、焦点距離fが1000のフレネルミラー10′と、第
14図の光源11と同一構成の光源11により構成されてい
る。また、第14図と第15図との比較からわかるように、
第2実施例にかかる光学系においては、フレネルミラー
10′と被照射面13との間隔Lの値が異なるのみでその他
の点については第1実施例と同一である。この間隔Lは
フレネルミラー10′の焦点距離fの1.18倍、すなわち L=1180 に設定されている。
上記のように構成された照明用光学系においては、有
効照射領域の大きさD,間隔Lおよびフレネルミラー10′
の焦点距離fがそれぞれ次式 D/f=0.8 L=1.18f を満足するように設定されており、照明用光学系の間隔
L,焦点距離fおよび有効照射領域の大きさDは、第13図
の斜線領域の一点(同図の■点)に対応しているので、
最大相違量が10%以下であることが予想される。
そこで、このことを検証するため、上記のように設定
された場合の被照射面13上における照度を計算した。第
7表にその結果を示す。
第7表からわかるように、被照射面13における有効照
射領域の照度は点C(0,0)を中心としてほぼ対称な値
になっている。例えば、点(0,−400)と点(0,400)と
に着目してみると、それぞれの点における照度は135,13
7であり、(1)式に基づいて相違量DIXを求めると、相
違量DIXは、 となる。また同様にして、被照射面13の各点における相
違量DIXを求めた結果、それらのうちの最大値、すなわ
ち最大相違量は2%であり、非常に対称性の良好な照度
分布が得られた。
また、上記照明用光学系によれば軸対称な照度分布を
得ることができるので、第1実施例と同様の方法で、照
射面13を均一に照明することができる。
(発明の効果) 以上のようにこの発明によれば、反射光学素子と被照
射面との間隔にともなって被照射面における照度分布が
変化することに着目し、有効照射領域の大きさ,その間
隔および反射光学素子の焦点距離が一定の関係をもつよ
うに設定しているので、照明光の光軸に対して対称な照
度分布をもたせて被平行光線により、しかも照射面を照
明することができる。そのため、被照射面における有効
照射領域が大きくなっても、有効照射領域両端での照度
差を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は照明用光学系の構成図であり、 第2図ないし第4図は、それぞれ反射光学素子が球面鏡
により構成されているときの被照射面における照度分布
を示す図であり、 第5図はデクリネーション角を説明するための図であ
り、 第6図は照明光の光線方向を示す図であり、 第7図は球面鏡と照明光の幾何学的関係を示す図であ
り、 第8図は、最大相違量の上限値が7%であるときの境界
条件を示す図であり、 第9図は、球面鏡とフレネルミラーとの関係を示す図で
あり、 第10図ないし第12図は、それぞれ反射光学素子がフレネ
ルミラーにより構成されているときの被照射面における
照度分布を示す図であり、 第13図は、最大相違量の上限値が10%であるときの境界
条件を示す図であり、 第14図は、この発明にかかる照明用光学系の一実施例を
示す図であり、 第15図はこの発明にかかる照明用光学系の他の実施例を
示す図である。 1,10……球面鏡、1b,10b……球面鏡の回転対称軸である
主軸、 3,13……被照射面、 10′……フレネルミラー

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反射面が回転対称で回転対称軸が前記反射
    面の略中心を通る凹曲面形状に仕上げられて有限な焦点
    距離を有する反射光学素子と、前記反射光学素子の焦点
    位置近傍でかつ前記反射光学素子の回転対称軸からずれ
    た位置に配置された光源とを備え、前記光源から出射さ
    れた光を前記反射光学素子により反射させて平行光線か
    らなる反射光を被照射面に照射するようにした照明用光
    学系であって、 前記回転対称軸と光軸とのなす角である軸外し角が略15
    度であり、 前記反射光学素子の前記反射面の中心と前記被照射面と
    の間隔Lが f{1−K(1−(D/f))}≦L≦f{1+K(1−(D/
    f))} ただし、 f:前記反射光学素子の焦点距離 D:前記光源を前記回転対称軸からずらしたことにより非
    対称になる方向に関する、前記光軸と前記被照射面との
    交点を中心とする有効照射領域の大きさ K=0.67 (0.2≦(D/f)<0.58の時) K=2(D/f) ((D/f)≧0.58の時) の条件を満足するように構成したことを特徴とする照明
    用光学系。
  2. 【請求項2】前記光源は、光を放射する発光源と、フラ
    イアイレンズと、前記発光源からの光を前記フライアイ
    レンズ上に集光する集光鏡と、を含み、前記フライアイ
    レンズが前記反射光学素子の回転対称軸からずれた焦点
    位置近傍に配置されていることを特徴とする請求項1に
    記載の照明用光学系。
  3. 【請求項3】前記反射光学素子の回転対称軸と前記フラ
    イアイレンズの光軸とのなす角が15度であることを特徴
    とする請求項2に記載の照明用光学系。
  4. 【請求項4】回転対称で回転対称軸が前記反射面の略中
    心を通る形状に仕上げられて有限な焦点距離を有する反
    射光学素子と、前記反射光学素子の焦点位置近傍でかつ
    前記反射光学素子の回転対称軸からずれた位置に配置さ
    れた光源とを備え、前記光源から出射された光を前記反
    射光学素子により反射させて平行光線からなる反射光を
    被照射面に照射するようにした照明用光学系であって、 前記回転対称軸と光軸とのなす角である軸外し角が略15
    度であり、 前記反射光学素子が、特定の角度を持つ微小な反射面が
    平面上に配置され、かつ回転対称な形状に仕上げられた
    フレネルミラーであり、前記フレネルミラーの反射面の
    中心と前記被照射面との間隔Lが 1.18f{1-K(1-(D/f))}≦L≦1.18f{1+K(1-(D/f))} ただし、 f:前記フレネルミラーの焦点距離 D:前記光源を前記回転対称軸からずらしたことにより非
    対称になる方向に関する、前記光軸と前記被照射面との
    交点を中心とする有効照射領域の大きさ K=0.67 (0.2≦(D/f)<0.58の時) K=2(D/f) ((D/f)≧0.58の時) の条件を満足することを特徴とする照明用光学系。
  5. 【請求項5】前記光源は、光を放射する発光源と、フラ
    イアイレンズと、前記発光源からの光を前記フライアイ
    レンズ上に集光する集光鏡と、を含み、前記フライアイ
    レンズが前記フレネルミラーの回転対称軸からずれた焦
    点位置近傍に配置されていることを特徴とする請求項4
    に記載の照明用光学系。
  6. 【請求項6】前記フレネルミラーの回転対称軸と前記フ
    ライアイレンズの光軸とのなす角が15度であることを特
    徴とする請求項5に記載の照明用光学系。
JP1167429A 1989-06-29 1989-06-29 照明用光学系 Expired - Lifetime JP2604471B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1167429A JP2604471B2 (ja) 1989-06-29 1989-06-29 照明用光学系
EP90112375A EP0405563B1 (en) 1989-06-29 1990-06-28 Illumination system
DE69025807T DE69025807T2 (de) 1989-06-29 1990-06-28 Beleuchtungssystem
US07/546,551 US5555135A (en) 1989-06-29 1990-06-29 Illumination system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1167429A JP2604471B2 (ja) 1989-06-29 1989-06-29 照明用光学系

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0331810A JPH0331810A (ja) 1991-02-12
JP2604471B2 true JP2604471B2 (ja) 1997-04-30

Family

ID=15849544

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1167429A Expired - Lifetime JP2604471B2 (ja) 1989-06-29 1989-06-29 照明用光学系

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2604471B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1447767A (en) * 1973-01-09 1976-09-02 P D Benmax Buttoning means and a buttoning method
DE2435860B2 (de) * 1974-07-25 1977-10-20 Deutsche Gold- U. Silber-Scheideanstalt, Vorm. Roessler, 6000 Frankfurt Verfahren zur herstellung von feinteiligen hydrophoben kieselsaeuren oder silicaten
JPH061295B2 (ja) * 1984-10-13 1994-01-05 日照技研株式会社 光投射装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0331810A (ja) 1991-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4458302A (en) Reflection type optical focusing apparatus
TW520526B (en) Exposure apparatus, method for manufacturing thereof, method for exposing and method for manufacturing micro-device
JP2655465B2 (ja) 反射型ホモジナイザーおよび反射型照明光学装置
JP5068271B2 (ja) マイクロリソグラフィ照明システム、及びこの種の照明システムを含む投影露光装置
JP5077724B2 (ja) マイクロリソグラフィツール用の反射照明システム
US20050008870A1 (en) EUV condenser with non-imaging optics
KR19990088055A (ko) Euv리소그래피용조광시스템
JPH032284B2 (ja)
JP2012522358A (ja) Euvマイクロリソグラフィ用の照明光学系、この種の照明光学系用のeuv減衰器、及びこの種の照明光学系を有する照明系及び投影露光装置
US6210865B1 (en) Extreme-UV lithography condenser
JP2002198309A (ja) 熱的な負荷の少ない照明系
KR20000070180A (ko) 투영광원
JP5283928B2 (ja) 照明光学系、露光装置及びデバイス製造方法
JP2604471B2 (ja) 照明用光学系
JPS622539A (ja) 照明光学系
JP3371510B2 (ja) 照明装置及び露光装置
US6703625B1 (en) Methods and apparatus for off-axis lithographic illumination
JP2575501B2 (ja) 照明用光学系
JP2000182953A (ja) マイクロリソグラフィ―投影装置
JPH07104499B2 (ja) 照明用光学系
US6801298B2 (en) Light condenser
JP3371512B2 (ja) 照明装置及び露光装置
JP3367569B2 (ja) 照明光学装置、露光装置、及び該露光装置を用いた転写方法
JP3521506B2 (ja) 照明装置及び露光装置
JP2006215131A (ja) 非球面レンズ、シリンドリカルレンズ、非球面反射鏡、シリンドリカル反射鏡、マイクロフライアイ光学素子、及び露光装置