JP2604462B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JP2604462B2 JP6819389A JP6819389A JP2604462B2 JP 2604462 B2 JP2604462 B2 JP 2604462B2 JP 6819389 A JP6819389 A JP 6819389A JP 6819389 A JP6819389 A JP 6819389A JP 2604462 B2 JP2604462 B2 JP 2604462B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は耐熱エージング性に優れた樹脂組成物に関す
るものであり,さらに詳しくはナイロン46とCuIとKIと
からなる耐熱エージング性に優れた樹脂組成物に関す
る。
本発明の樹脂組成物は,その優れた耐熱エージング性
に加えて,卓越した機械的特性,耐熱性および耐薬品性
により電気,自動車,機械等幅広い用途に応用が期待さ
れるものである。
(従来の技術) ナイロン46はすでに公知の樹脂である。例えば特公昭
60-8248号公報および特公昭60-28843号公報にはナイロ
ン46の製造方法が開示されている。
また,E.RoerdinkとJ.M.M.Warnierがナイロン46の性能
について紹介している〔Polymer,26,P1582(1985)〕。
ナイロン46がエンジニアリングプラスチックとして優れ
た特性,特に卓越した機械的特性,耐熱性および耐薬品
性を有し,エンジニアリングプラスチックとして極めて
有望な材料であることも広く知られている。
しかし,ナイロン46のエージング性はエンジニアリン
グプラスチックとしてみた場合,必ずしも満足できるも
のではない。
かかるナイロン46の耐熱エージング性を改良する試み
としては,わずかに特開昭63-142059号公報に開示され
た方法が知られているのみである。この方法はナイロン
46にCuI/KIを配合し,Cuとして120ppm〜500ppm,Iとして1
100ppm以上存在せしめることを特徴としている。
しかるに,この方法による耐熱エージング性改良効果
はナイロン46の熱変形温度(小荷重下,290℃)や融点
(295℃)等の耐熱性から期待される程には著しいもの
ではなかった。
(発明が解決しようとする課題) かかる事情に鑑み,本発明の目的はナイロン46の耐熱
エージング性を大きく改良し,耐熱エージング性,機械
的特性,耐熱性および耐薬品性ともに優れた樹脂組成物
を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らはかかる目的で鋭意研究を重ねた結果,ナ
イロン46に対し,CuIとKIとを特定量配合することによ
り,本発明の目的がことごとく達成されることを見出し
本発明に到達したものである。
すなわち本発明は,ナイロン46とCuIとKIとからなる
樹脂組成物であって,樹脂組成物中におけるCuIの含有
率が0.16重量%〜2重量%であり,CuIとKIとの含有率の
比(CuI/KI)が1/4〜1/20の範囲内にあり,かつ,CuIとK
Iとの含有率の合計が樹脂組成物の15重量%未満である
ことを特徴とする樹脂組成物を提供するものである。
特開昭63-142059号公報に開示されているように,従
来ナイロン46にCuIをCu含有量として500ppm以上(CuIと
して0.15重量%以上)配合するとかえって耐熱エージン
グ性が低下し,かつ変色が発生することが指摘されてき
たが,本発明の樹脂組成物においてはCuIとKIとの含有
知るの比(CuI/KI)が特定に値をとるようにCuIとKIと
をナイロン46に配合することによってCuの含有量が500p
pmを越えても,耐熱エージングは低下することなくます
ます向上し,かつCuI配合に伴う変色も防止されること
は全く驚くべきことである。
本発明で用いられるナイロン46はテトラメチレンジア
ミンとアジピン酸とから得られるポリテトラメチレンア
ジパミドおよびポリテトラメチレンアジパミド単位を主
たる構成成分とする共重合ポリアミドを含む。さらに他
のポリアミドをナイロン46の特性を損なわない範囲で混
合成分として含んでもよい。共重合成分はとくに制限が
なく,公知のアミド形成成分を用いることができる。共
重合成分の代表例として,6−アミノカプロン酸,11−ア
ミノウンデカン酸,12−アミノドデカン酸,パラアミノ
メチル安息香酸等のアミノ酸,ε−カプロラクタム,ω
−ラウリルラクタム等のラクタム,ヘキサメチレンジア
ミン,ウンデカメチレンジアミン,ドデカメチレンジア
ミン,2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミ
ン,5−メチルノナメチレンジアミン,メタキシリレンジ
アミン,パラキシリレンジアミン,1,3−ビス(アミノメ
チル)シクロヘキサン,1,4−ビス(アミノメチル)シク
ロヘキサン,1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−ト
リメチルシクロヘキサン,ビス(3−メチル−4−アミ
ノシクロヘキシル)メタン,2,2−ビス(4−アミノシク
ロヘキシル)プロパン,ビス(アミノプロピル)ピペラ
ジン,アミノエチルピペラジン等のジアミンとアジピン
酸,スベリン酸,アゼライン酸,セバシン酸,ドデカン
二酸,テレフタル酸,イソフタル酸,2−クロルテレフタ
ル酸,2−メチルテレフタル酸,5−メチルイソフタル酸,5
−ナトリウムスルホイソフタル酸,ヘキサヒドロテレフ
タル酸,ヘキサヒドロイソフタル酸,ジグリコール酸等
のジカルボン酸等を挙げることができ,また混合成分と
して用いる他のポリアミドはこれらの成分からなるもの
を挙げることができる。
本発明で用いられるナイロン46の製造方法は任意であ
る。例えば特開昭56-149430号公報,特開昭56-149431号
公報,特開昭58-83029号公報及び特開昭61-43631号公報
等で開示された方法,つまりまず環状末端基が少ないプ
レポリマーを特定の条件下で製造したのち,これを水蒸
気雰囲気下で固相重合して高粘度ナイロン46を調製する
方法あるいは2−ピロリドンやN−メチルピロリドン等
の極性有機溶剤中で加熱してそれを得る方法等がある。
ナイロン46の重合度については特に制限はないが,30℃,
96%硫酸中,1g/dlにおける相対粘度が2.0から6.0の範囲
内にあるナイロン46が好ましく用いられる。
本発明においてCuIはナイロン46の耐熱エージング性
改良剤として用いられる。そのために充分な効果を得る
ためにはCuIの含有率で0.15重量%以上配合することが
必要である。これ未満の配合量では効果はあるものの,
その程度は顕著ではない。また,CuIとして2重量%以上
配合した場合には,ナイロン46の融点降下,熱変形温度
の低下が大きく好ましくない。
本発明においてKIは,ナイロン46の耐熱エージング性
改良剤およびナイロン46のCuI配合に伴う変色を防止す
る着色防止剤として用いられる。CuIとKIとはそれぞれ
単独でナイロン46に配合しても一定の耐熱性改良効果は
認められるが,両者を一定の割合で併用した場合には極
めて著しい相乗効果を示す。この相乗効果はCuIとKIと
の含有率の比(CuI/KI)が1/4〜1/20の範囲内にある場
合に特に著しい。また,驚くべきことにCuIとKIとの含
有率の比(CuI/KI)が上記範囲内にある場合には,CuI配
合に伴うナイロン46の変色が効果的に防止されることは
驚くべきことである。CuIとKIとの含有率の比(CuI/K
I)が1/20以下となるようにKIを多量に配合しても着色
防止効果と耐熱エージング性改良の相乗効果には変色が
なく,かえって熱変形温度や融点に代表される耐熱性が
低下するので好ましくない。逆にCuIとKIとの含有率の
比(CuI/KI)が1/4以上の場合にはCuI配合に伴う変色が
発生し,耐熱エージング性改良の相乗効果も減少する。
本発明の樹脂組成物の製造法は特に制限がなく,ナイ
ロン46とCuIとKIとを所定量配合して直接射出成形,押
出成形,吹込成形,圧縮成形等,通常の熱可塑性樹脂に
対して用いられる成形に供することもでりるし,また,
ナイロン46とCuIとKIとをあらかじめ混合しておき,こ
れを押出機等を用いて溶融混練してペレットを得てから
このペレットを上記成形に供してもよい。
本発明の樹脂組成物にはその成形性,物性を損なわな
い限りにおいて他の成分,例えば顔料,染料,補強材,
充填材,耐熱剤,酸化防止剤,耐候剤,滑剤,結晶核
剤,離型剤,可塑剤,難燃剤,帯電防止剤およびその他
の重合体等を含有することができる。特に補強剤,充填
剤の充填は重要でガラス繊維,アスベスト繊維,炭素繊
維,チタン酸カリウム繊維,グラファイト繊維,ワラス
トナイト,タルク,炭酸カルシウム,雲母,クレー,硬
化フェノール樹脂,ガラスビース等の繊維状,粉末状あ
るいは微粒子強化材を添加することができる。
さらに,本発明の樹脂組成物はその特性を大きく損な
わない限りにおいて他の重合体を含んでもよい。
このような重合体の例としては,先に挙げたポリアミ
ドの他にPE,PP,ABS,PBT,PET,ポリアリレート,PPE等があ
る。
本発明の樹脂組成物は一般の熱可塑性樹脂に用いられ
る成形法を通じて,電気,自走車,機械等の分野に有用
な成形品とすることができる。
(実施例) 以下実施例によって本発明をさらに具体的に説明する
が,本発明はこれらに限定されるものではない。尚,実
施例中における測定法,評価方法は,以下のとおりであ
る。
融点 DSCを用いて10℃/minの昇温スピードで加熱し,吸熱
ピークより求めた。
熱変形温度 ASTM D648に基づき,小荷重下(4.5Kg/cm2)で測定し
た。
引張強度 ASTM D638に基づき,1号ダンベル試験片を用いて測定
した。
引張強度半減期 1号ダンベル試験片を170℃および190℃のオーブン中
でエージングし,その引張強度の経時変化を求め,強度
が初期値の50%となる時間を引張強度半減期とした。
成形品の変色 射出成形によって得たASTM1号ダンベル試験片の表面
観察によった。
実施例1〜6,比較例1〜5 30℃,96%硫酸中,1g/dlにおける相対粘度が4.0のナイ
ロン46とCuIとKIとをそれぞれ表1に示した配合割合で
ブレンドし,100℃で16時間真空乾燥した。これら配合物
を2軸押出機を用いて300℃で溶融混練し,切断してペ
レットを得た。射出成形機にてこのペレットを300℃の
温度条件で成形し,ASTM1号ダンベル試験片を得,測定に
供した。測定,評価結果を表1に掲げた。
実施例1〜6に示した本発明の樹脂組成物は比較例1
に示されるナイロン46単体に比べて耐熱エージング性の
改良効果は著しいものがあり,実に50倍以上の引張強度
半減期を有する。比較例2および3はCuIおよびKIを単
独で配合した場合の例であるが,本発明の樹脂組成物は
CuIとKIとを特定の割合で含むことにより,これらの比
較例に比べて耐熱エージング性が飛躍的に向上してお
り,CuIとKIとの相乗効果を示している。また,比較例4
はCuIとKIの配合量の少ない場合の例を示しているが,
耐熱エージング性改良効果は本発明の樹脂組成物に比べ
て極めて少ない。比較例2と5はCuIとKIの比が特定値
以外の場合の例を示しているが,この場合は成形品の変
色が発生し,しかも耐熱エージング性改良効果が本発明
の樹脂組成物に比べて少ない。
(発明の効果) 本発明の樹脂組成物では,ナイロン46に対しCuIとKI
とを特定量配合することにより,ナイロン46自体の特性
を損なうことなく,耐熱エージング性が顕著に改良され
ていることは明らかである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ナイロン46とCuIとKIとからなる樹脂組成
    物であって,樹脂組成物中におけるCuIの含有率が0.16
    重量%〜2重量%であり,CuIとKIとの含有率の比(CuI/
    KI)が1/4〜1/20の範囲内にあり,かつ,CuIとKIとの含
    有率の合計が樹脂組成物の15重量%未満であることを特
    徴とする樹脂組成物。
JP6819389A 1989-03-20 1989-03-20 樹脂組成物 Expired - Lifetime JP2604462B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11745920B2 (en) 2020-08-24 2023-09-05 Tokiwa Corporation Application container with weakened portion

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