JP2603772B2 - 電磁自動空気ブレーキ装置 - Google Patents

電磁自動空気ブレーキ装置

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JP2603772B2
JP2603772B2 JP3175716A JP17571691A JP2603772B2 JP 2603772 B2 JP2603772 B2 JP 2603772B2 JP 3175716 A JP3175716 A JP 3175716A JP 17571691 A JP17571691 A JP 17571691A JP 2603772 B2 JP2603772 B2 JP 2603772B2
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清 川口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉄道車両の電磁自動空気
ブレーキ装置に関する。特には、ブレーキの応答性を速
め、速度向上と編成の長大化、運転操作性の向上を図る
ことを可能とするブレーキ制御方法を行うことのできる
電磁自動空気ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5に従来方式の電磁自動空気ブレーキ
装置の構成を、図6に従来方式の電磁自動空気ブレーキ
装置によるブレーキ作用を示す。従来の電磁自動空気ブ
レーキ方式では、ブレーキ管2の圧力の制御をブレーキ
電磁弁6とゆるめ電磁弁7によって行う。ブレーキ管2
の圧力の変化速度はこのブレーキ電磁弁6とゆるめ電磁
弁7の絞り8、9によって抑制される。そして減圧(排
気)ならびに加圧(込め)は所定の時間をかけて緩やか
に行われる。なお、このブレーキ方式では、ブレーキ管
2の圧力が下がるとブレーキ制御弁3が供給空気溜5内
の高圧空気をブレーキシリンダー4に送ってブレーキを
かける仕組になっている。ブレーキシューの押しつけ力
となるブレーキシリンダ4内の空気圧力の制御は、ブレ
ーキ制御弁3の動作感度に応じた、所定のブレーキ管2
の減圧量(または増圧量)が発生した場合にのみ、ブレ
ーキ制御弁3によって加圧(またはゆるめ作用)が行わ
れる。従って、ブレーキ管2の減圧量(または増圧量)
がブレーキ制御弁の動作感度に応じた、所定の値に達す
るまでは、ブレーキシリンダー4内の圧縮空気が加圧
(または減圧)されない。
【0003】たとえば、常用ブレーキをかける場合に
は、ブレーキ管2の減圧速度は1.4(kgf/cm2)あたり5秒
から6秒以上と定められている。また、ブレーキ制御弁
のブレーキ開始動作感度は、例えばEA制御弁の場合、
ブレ−キかけ始めのブレーキ管2の最初の減圧の場合、
0.4(kgf/cm2)程度となっている。この従来の電磁自動空
気ブレーキ方式の場合、ブレーキを指令してからブレー
キシリンダー4圧力が立ち上がるまでに要する無駄時間
(以下、無駄時間という)は、貨車編成で2秒程度であ
る。また、特に長大貨物編成列車の電磁自動空気ブレー
キ方式の場合、編成最後部のブレーキの無駄時間は、貨
車編成のブレーキ電磁弁6絞り8の絞り具合に大きく影
響される。即ち、ブレーキ電磁弁6絞りが最適でなかっ
た場合、機関車側と編成後部側との間に過渡的に大きな
ブレーキ力の差が生じやすい。そこで、ブレーキ管2の
減圧速度を所定の値とするために車両製造時にブレーキ
電磁弁6絞りの正確な選定試験を必要とする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】速度向上をする上で、
空走時間(ブレーキ力が目標値に達するまでの時間が本
格的にきき始めるまでの時間)の短縮は減速度の向上と
共に重要である。この空走時間の短縮にはブレーキの無
駄時間の除去が重要である。しかし、従来の電磁自動空
気ブレーキ方式の場合、ブレーキ電磁弁6の絞りによっ
てブレーキ管2の減圧速度を抑制しているため、長大貨
車編成でのブレーキの無駄時間は2秒程度を要するもの
となり、従来の方式のままでは無駄時間の除去が困難と
なっている。また、貨物列車のような長大編成列車のブ
レーキ管2の圧力制御は、機関車における直接的な弁操
作による減圧よりも編成各車のブレーキ電磁弁6絞り径
による減圧割合がほとんどとなる。その結果、ブレーキ
電磁弁6絞り径が最適でない場合の編成最前部と編成最
後部の車両とでは、ブレーキ管2の減圧速度やブレーキ
の無駄時間に差が表れる。これが編成各車の過渡的なブ
レーキ力の差となり、編成各車に前後振動を発生させる
などの問題をおこす。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の請求項1の電磁自動空気ブレーキ装置は、
高圧空気源とゆるめ電磁弁を介して接続されており、大
気と込め電磁弁を介して接続されている、ブレーキ力制
御のためのパイロット圧力を保持するブレーキ管と、こ
のブレーキ管のパイロット圧力の低下に応じてブレーキ
力を発生させるブレーキシリンダを加圧し、パイロット
圧力の上昇に応じて同シリンダを減圧するブレーキ制御
弁と、を具備する鉄道車両の電磁自動空気ブレーキ装置
であって;高圧空気源とゆるめ電磁弁間に、ゆるめ絞り
と、急ゆるめ促進空気溜とが、この順に配置されてお
り;大気と込め電磁弁間に、込め絞りと、急ブレーキ促
進空気溜とが、この順に配置されており;ゆるめ電磁弁
開後、瞬時に、急ゆるめ促進空気溜内の高圧空気がブレ
ーキ管内に供給れて、同管内の圧力がブレーキ制御弁
の動作感度を越えて上昇し、込め電磁弁開後、瞬時に、
急ブレーキ促進空気溜内にブレーキ管内の空気が導出さ
れて、同管内の圧力がブレーキ制御弁の動作感度を越え
て下降することを特徴とする。
【0006】本発明の請求項2の電磁自動空気ブレーキ
装置は、高圧空気源とゆるめ電磁弁を介して接続されて
おり、大気と込め電磁弁を介して接続されている、ブレ
ーキ力制御のためのパイロット圧力を保持するブレーキ
管と、このブレーキ管のパイロット圧力の低下に応じて
ブレーキ力を発生させるブレーキシリンダを加圧し、パ
イロット圧力の上昇に応じて同シリンダを減圧するブレ
ーキ制御弁と、を具備する鉄道車両の電磁自動空気ブレ
ーキ装置であって;高圧空気源とブレーキ制御弁のパイ
ロット圧力ポート間に、急ゆるめ促進電磁弁が配置され
ており、ブレーキゆるめ指令時に急ゆるめ促進電磁弁が
開となり、瞬時に、ブレーキ制御弁パイロット圧力ポー
トに高圧空気が供給れて、瞬時に、急ゆるめ促進空気
溜内の高圧空気がブレーキ管内に供給されて、同管内の
圧力がブレーキ制御弁の動作感度を越えて上昇し、大気
とブレーキ制御弁のパイロット圧力ポート間に急ブレー
キ促進電磁弁が配置されており、ブレーキ込め指令時に
急ブレーキ促進電磁弁が開となり、瞬時に、ブレーキ制
御弁パイロット圧力ポートの空気が導出されて、同管内
の圧力がブレーキ制御弁の動作感度を越えて下降するこ
とを特徴とする。
【0007】本発明の請求項3の電磁自動空気ブレーキ
装置は、高圧空気源とゆるめ電磁弁を介して接続されて
おり、大気と込め電磁弁を介して接続されている、ブレ
ーキ力制御のためのパイロット圧力を保持するブレーキ
管と、このブレーキ管のパイロット圧力の低下に応じて
ブレーキ力を発生させるブレーキシリンダを加圧し、パ
イロット圧力の上昇に応じて同シリンダを減圧するブレ
ーキ制御弁と、を具備する鉄道車両の電磁自動空気ブレ
ーキ装置であって;前記急ゆるめ促進電磁弁には急ゆる
め促進空気溜が接続されており、ブレーキゆるめ指令時
に急ゆるめ促進電磁弁が開となり、瞬時に急ブレーキ促
進空気溜内にブレーキ管内の空気が導出されて、同管内
の圧力がブレーキ制御弁の動作感度を越えて下降し、前
記急ブレーキ促進電磁弁には急ブレーキ促進空気溜が接
続されており、ブレーキ込め指令時に急ブレーキ促進電
磁弁が開となり、瞬時に急ブレーキ促進空気溜内にブレ
ーキ管内の空気が導出されて、同管内の圧力がブレーキ
制御弁の動作感度を越えて下降することを特徴とする。
【0008】
【作用】この請求項1の発明では、ブレーキ管2の圧力
制御を行うブレーキ電磁弁6とゆるめ電磁弁7に接続し
て、瞬時にブレーキ管内に所定の圧力変化(ブレーキ制
御弁の動作感度に対応する)を作るための空気溜を設
け、ブレーキ指令時にブレーキ管2と空気溜とを連通さ
せる。これによって、ブレーキ制御弁の動作感度に応じ
た所定のパイロット圧力差を瞬時に作り、ブレーキ制御
弁の応答性を向上させ、ブレーキの無駄時間の短縮と編
成各車のブレーキ力の同期を図る。
【0009】この請求項2の発明では、ブレーキ管2の
圧力制御を行う従来のブレーキ電磁弁6とゆるめ電磁弁
7以外に、短時間に所定の圧力変化を作るための急ゆる
め・急ブレーキ促進電磁弁をブレーキ管2に設け、ブレ
ーキ指令時に電磁弁を開閉し、ブレーキ制御弁の動作感
度に応じた、所定の圧力差を瞬時に作り、ブレーキの無
駄時間の短縮と編成各車のブレーキ力の同期を図る。
【0010】この請求項3の発明では、ブレーキ管2の
圧力制御を行う従来のブレーキ電磁弁6とゆるめ電磁弁
7以外に、急ゆるめ・急ブレーキ促進電磁弁をブレーキ
制御弁の近くに設け、ブレーキ管内の所定の圧力変化
を瞬時に作るための空気溜を接続し、ブレーキ指令時に
電磁弁を開閉し、急ブレーキ促進空気溜内にブレーキ管
内の空気を膨張させ、ブレーキ制御弁の動作感度に応じ
た、所定の圧力差を瞬時に作り、ブレーキの無駄時間の
短縮と編成各車のブレーキ力の同期を図る。
【0011】
【実施例】図4に本明方式によるブレーキ作用を、図
1から図3に本発明の実施例電磁自動空気ブレーキ装
置の構成を示す。請求項2の発明に対応する図2の実施
例について説明する。ブレーキ指令時に急ブレーキ促進
電磁弁14、あるいは急ブレーキ促進電磁弁14とブレ
ーキ電磁弁6の両方を開き、ブレーキ管2の圧力をブレ
ーキ制御弁3の動作感度に応じた動作感度を越えた圧力
まで瞬時に降下させる。(図4のパイロット圧力カーブ
の20部分) その後はブレーキ電磁弁6だけを開き、
ブレーキ管2の圧力を所定の圧力になるまで緩やかに降
下させる。(同カーブの21部分) 従って、ブレーキ
管2の圧力変化速度は最初が急峻で続いて緩やかな降下
となる。ブレーキ制御弁3は動作感度を超えた分のブレ
ーキ管2の圧力の降下に応じ、ブレーキシリンダー4に
圧力を出力する。(図4のブレーキシリンダ圧力カーブ
の引部分) 所定のブレーキ力を維持するためブレーキ
指令を止めると、ブレーキ電磁弁6は閉じる。そのた
め、ブレーキ管2の圧力の降下は止まり、(パイロット
圧力カ−ブの22部分)ブレーキ制御弁3からの出力で
あるブレーキシリンダー4の圧力変化が止まる。(ブレ
ーキシリンダー圧力カーブの32部分)ブレーキを緩め
る場合は、急ゆるめ促進電磁弁15、あるいは急ゆるめ
促進電磁弁15とゆるめ電磁弁7の両方を開き、ブレー
キ管2の圧力をブレーキ制御弁3の動作感度に応じた圧
力まで瞬時に上昇させる。(パイロット圧力カ−ブの2
3部分)その後はゆるめ電磁弁7だけを開き、ブレーキ
管2の圧力を所定の圧力になるまで緩やかに上昇させ
る。(パイロット圧力カ−ブの24部分)従って、ブレ
ーキ管2の圧力変化速度は最初が急峻で続いて緩やかな
上昇となる。このブレーキ管内のパイロット圧力の上昇
に伴い、ブレーキシリンダ内の圧力は図4の33部分に
示めされるような、カーブを描いて低下しブレーキが解
除される。
【0012】請求項1の電磁自動空気ブレーキ装置で
は、前述の急峻なブレーキ作用を作るため、急ブレーキ
促進空気溜め12を設け、ブレーキ管2内の圧縮空気を
急ブレーキ促進空気溜め12で膨張させることにより、
ブレーキ管内のパイロット圧力を、ブレーキ制御弁の動
作感度を越えて低下させる。
【0013】請求項2の電磁自動空気ブレーキ装置は前
述の急峻なブレーキ作用を作るため、急ブレーキ促進電
磁弁14を設け、ブレーキ管2内の圧縮空気を急ブレー
キ促進電磁弁14で大気に膨張させる(放出する)こと
により、請求項3の電磁自動空気ブレーキ装置では、前
述の急峻なブレーキ作用を作るため、急ブレーキ促進空
気溜め12を設け、ブレーキ管2内の圧縮空気を急ブレ
ーキ促進空気溜め12で膨張させることにより、ブレー
キ管内のパイロット圧力を、ブレーキ制御弁の動作感度
を越えて低下させる。
【0014】請求項3の電磁自動空気ブレーキ装置は前
述の急峻なブレーキ作用を作るため急ブレーキ促進電磁
弁14と急ブレーキ促進空気溜め12を設け、ブレーキ
管2内の圧縮空気は急ブレーキ促進電磁弁14を開き、
急ブレーキ促進空気溜め12で膨張させる。なお、急ブ
レーキ促進空気溜め12は急ブレーキ室を用いることも
可能である。ブレーキ緩め作用についても同様の原理に
より、急ゆるめ促進空気溜め13、急ゆるめ促進電磁弁
15、もしくは急ゆるめ促進空気溜め13と急ゆるめ促
進電磁弁15の両方を用いて行うことができる。
【0015】図1から図3をもとに発明部分の実施例
を、さらに具体的に説明する。図1はブレーキ管2のパ
イロット圧力制御を行うブレーキ電磁弁6とゆるめ電磁
弁7に対し空気溜急ブレーキ促進空気溜め12と急ゆる
め促進空気溜め13を設け、ブレーキ指令時に瞬時に所
定の圧力差(ブレーキ制御弁の動作感度を上まわる圧力
差)を作ることを特長とした、請求項1の電磁自動空気
ブレーキ装置の実施例の構成図である。従来の電磁自動
空気ブレーキ方式と比較し、急ブレーキ促進空気溜め1
2と急ゆるめ促進空気溜め13が追加となる。この急ブ
レーキ促進空気溜め12と急ゆるめ促進空気溜め13は
ブレーキ制御弁3の動作感度分に応じた容積を持つ。急
ゆるめ促進空気溜め13と元空気溜管(高圧空気源)1
との間には、ゆるめ電磁弁絞り(ゆるめ絞り)9が設け
られている。このゆるめ電磁弁絞り9は、元空気溜管1
からブレーキ管2への高圧空気供給の定常速度を調整す
るためのものである。急ブレーキ促進空気溜め12とブ
レーキ電磁弁排気口(大気開放されている)との間に
は、ブレーキ電磁弁絞り(込め絞り)8が設けられてい
る。このブレーキ電磁弁絞り8は、ブレーキ管2から大
気への空圧放出の定常速度を調整するためのものであ
る。なお、ブレーキのみを速めるだけであれば、ゆるめ
電磁弁7への空気溜め急ゆるめ促進空気溜め13は省く
ことができる。
【0016】ブレーキ指令を出すとブレーキ電磁弁6が
開き、ブレーキ管2内の圧縮された空気は瞬時に(0.
1秒オーダーの遅れで)急ブレーキ促進空気溜め12に
放出される。そのため、ブレーキ管2内の圧力は急ブレ
ーキ促進空気溜め12の容積に応じた分だけ瞬時に降下
する。急ブレーキ促進空気溜め12はブレーキ電磁弁絞
り8とブレーキ電磁弁排気口11を介して大気に開放さ
れた構造である。従って、ブレーキ管2の圧力は瞬時に
降下した後は、ブレーキ電磁弁絞り8の穴径に応じて緩
やかに降下する。こうして、ブレーキ制御弁3による制
御は瞬時に開始し、所定の時間を要して緩やかに終了す
る。
【0017】急ゆるめ促進空気溜め13はブレーキゆる
めの制御を速めるためのもので、原理は急ブレーキ促進
空気溜め12と同じである。急ゆるめ促進空気溜め13
は元空気溜管1にゆるめ電磁弁絞り9を介して接続さ
れ、一方はゆるめ電磁弁7に繋がる。急ゆるめ促進空気
溜め13内に込められた元空気溜1の圧力の圧縮された
空気(高圧空気)は、ゆるめ指令を出すと瞬時にブレー
キ管2の内に供給される。そのためブレーキ管2の圧力
は急ゆるめ促進空気溜め13の容積に応じた分だけ瞬時
に上昇する。ブレーキ管2の圧力が瞬時に上昇した後
は、ゆるめ電磁弁絞り9の穴径に応じて緩やかに上昇す
る。こうして、ブレーキ制御弁3による制御は瞬時に開
始し、所定の時間を要して緩やかに終了する。
【0018】図2はブレーキ管2の圧力制御を行うブレ
ーキ電磁弁6とゆるめ電磁弁7以外に、別に電磁弁急ブ
レーキ促進電磁弁14と急ゆるめ促進電磁弁15を設
け、ブレーキ指令時に瞬時に所定の圧力差を作ることを
特長とした、請求項2の電磁自動空気ブレーキ装置の一
実施例の構成図である。従来の電磁自動空気ブレーキ方
式と比較し、急ブレーキ促進電磁弁14と急ゆるめ促進
電磁弁15が追加となる。追加となる急ブレーキ促進電
磁弁14と急ゆるめ促進電磁弁15は、ブレーキ制御弁
3の動作感度に応じた圧力変化をブレーキ管2内の圧力
(パイロット圧力)にもたらす分の時間だけ励磁され
る。ブレーキ電磁弁絞り8とゆるめ電磁弁絞り9は従来
と同様にブレーキ電磁弁6及びゆるめ電磁弁7に設け
る。なお、ブレーキのみを速めるだけであれば、急ゆる
め促進電磁弁15は省くことが可能である。
【0019】ブレーキ指令を出すとブレーキ電磁弁6と
急ブレーキ促進電磁弁14が開き、ブレーキ管(高圧空
気源)2内の圧縮された空気は瞬時に急ブレーキ促進空
気溜め12内に供給される。そのため、ブレーキ管2内
の圧力は急ブレーキ促進空気溜め12の容積に応じた分
だけ瞬時に降下する。ブレーキ電磁弁6は従来方式と同
様にブレーキ電磁弁絞り8とブレーキ電磁弁排気口11
を介して大気に開放された構造である。従ってブレーキ
管2の圧力が瞬時に降下した後は、ブレーキ電磁弁絞り
8の穴径に応じて緩やかに降下する。こうしてブレーキ
制御弁3の制御は瞬時に開始し、所定の時間を要して終
了する。
【0020】急ゆるめ促進電磁弁15はブレーキゆるめ
の制御を速めるためのもので、原理は急ブレーキ促進電
磁弁14と同じである。急ゆるめ促進電磁弁15は元空
気溜管1に接続され、一方は急ゆるめ促進空気溜め13
に繋がる。ゆるめ指令を出すと、急ゆるめ促進空気溜め
13内に込められた元空気溜1の圧力の圧縮された空気
は瞬時にブレーキ管2内に供給される。そのため、ブレ
ーキ管2の圧力は急ゆるめ促進空気溜め13の容積に応
じた分だけ瞬時に上昇する。ブレーキ管圧力が瞬時に上
昇した後は、ゆるめ電磁弁絞り9の穴径に応じて緩やか
に上昇する。こうして、ブレーキ制御弁3の制御は瞬時
に開始し、所定の時間を要して緩やかに終了する。
【0021】図3はブレーキ管2の圧力制御を行うブレ
ーキ電磁弁6とゆるめ電磁弁7以外に、別に電磁弁
レーキ促進電磁弁14と急ゆるめ促進電磁弁15、空気
溜急ブレーキ促進空気溜め12と急ゆるめ促進空気溜め
13を設け、ブレーキ指令時に瞬時に所定の圧力差を作
ることを特長とした、請求項3の電磁自動空気ブレーキ
装置の一実施例の構成図である。なお、急ブレーキ促進
空気溜め12は現状の急ブレーキ室を用いても良い。従
来の電磁自動空気ブレーキ方式と比較し、急ブレーキ促
進電磁弁14、急ゆるめ促進電磁弁15と急ブレーキ促
進空気溜め12、急ゆるめ促進空気溜め13が追加とな
る。ただし、急ブレーキ室を用いる場合は急ブレーキ促
進空気溜め12を省略できる。追加となる急ブレーキ促
進空気溜め12と急ゆるめ促進空気溜め13はブレーキ
制御弁3の動作感度分に応じた容積を持つ。ブレーキ電
磁弁絞り8とゆるめ電磁弁絞り9は従来と同様にブレー
キ電磁弁6及びゆるめ電磁弁7に持つ。なお、ブレーキ
のみを速めるだけであれば、急ゆるめ促進電磁弁15と
急ゆるめ促進空気溜め13は省くことができる。
【0022】ブレーキ指令を出すと短時間だけ急ブレー
キ促進電磁弁14が開く。ブレーキ管2内の圧縮された
空気は、急ブレーキ促進電磁弁14と急ブレーキ促進電
磁弁排気口16から急激に放出され、ブレーキ制御弁3
の動作感度に応じた分だけ降下する。ブレーキ電磁弁6
は従来方式と同様に、ブレーキ電磁弁絞り8とブレーキ
電磁弁排気口11を介して大気に開放された構造であ
る。従って、ブレーキ管2の圧力が瞬時に降下した後
は、ブレーキ電磁弁絞り8の穴径に応じて緩やかに降下
する。こうしてブレーキ制御弁3の制御は瞬時に開始
し、所定に時間を要して終了する。
【0023】急ゆるめ促進電磁弁15はブレーキゆるめ
の制御を速めるためのもので、原理は急ブレーキ促進電
磁弁14と同じである。急ゆるめ促進電磁弁15はゆる
め電磁弁7と同様に元空気溜管1に接続され、一方はブ
レーキ管2に繋がる。ゆるめ指令を出すと、元空気溜管
1の圧縮された空気は急ゆるめ促進電磁弁15を介して
瞬時にブレーキ管内に放出され、ブレーキ制御弁3の動
作感度に応じた分まで上昇する。その後はゆるめ電磁弁
絞り9の穴径に応じて緩やかに上昇する。こうしてブレ
ーキ制御弁3の制御は瞬時に開始し、所定に時間を要し
て緩やかに終了する。
【0024】
【発明の効果】1.本発明の電磁自動空気ブレーキ装置
により、ブレーキの無駄時間と空走時間を短縮でき、列
車の速度向上が可能となる。 2.本発明の電磁自動空気ブレーキ装置により、絞り径
が最適値でなくとも編成各車のブレーキ力の同期性が向
上し、編成各車のブレーキ力の過渡的な差が小さくなる
ため、ブレーキ時における編成各車間の前後振動の低減
が可能となる。 3.本発明の電磁自動空気ブレーキ装置の応答性と運転
操作性の向上により、運転ダイヤ密度を高めることが可
能となる。 4.本発明の電磁自動空気ブレーキ装置は従来の電磁自
動空気ブレーキ方式と互換性があり、且つシンプルな方
式である。 5.従来の電磁自動空気ブレーキ装置から本発明の電磁
自動空気ブレーキ方式への改造は空気溜と電磁弁の追加
だけで済み、容易であり、且つ安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の実施例に係る電磁自動空気ブ
レーキ装置(空気溜方式)の構成図である。
【図2】請求項2の発明の実施例に係る電磁自動空気ブ
レーキ装置(電磁弁方式)の構成図である。
【図3】請求項3の発明の実施例に係る電磁自動空気ブ
レーキ装置(電磁弁と空気溜方式)の構成図である。
【図4】本発明の実施例に係る電磁自動空気ブレーキ装
置のブレーキ作用図である。
【図5】従来の電磁自動空気ブレーキ装置の構成図であ
る。
【図6】従来の電磁自動空気ブレーキ装置のブレーキ作
用図である。
【符号の説明】
1 元空気溜管 2 ブレーキ管 3 ブレーキ制御弁 4 ブレーキシリンダー 5 供給空気溜 6 ブレーキ電磁弁 7 ゆるめ電磁弁 8 ブレーキ電磁弁絞り 9 ゆるめ電磁弁絞り 10 ブレーキ制御弁排気口 11 ブレーキ電磁弁排気口 12 急ブレーキ促進空気溜め 13 急ゆるめ促進空気溜め 14 急ブレーキ促進電磁弁 15 急ゆるめ促進電磁弁 16 急ブレーキ電磁弁排気口

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧空気源とゆるめ電磁弁を介して接続
    されており、大気と込め電磁弁を介して接続されてい
    る、ブレーキ力制御のためのパイロット圧力を保持する
    ブレーキ管と、 このブレーキ管のパイロット圧力の低下に応じてブレー
    キ力を発生させるブレーキシリンダを加圧し、パイロッ
    ト圧力の上昇に応じて同シリンダを減圧するブレーキ制
    御弁と、 を具備する鉄道車両の電磁自動空気ブレーキ装置であっ
    て; 高圧空気源とゆるめ電磁弁間に、ゆるめ絞りと、急ゆる
    め促進空気溜とが、この順に配置されており、 大気と込め電磁弁間に、込め絞りと、急ブレーキ促進空
    気溜とが、この順に配置されており; ゆるめ電磁弁開後、瞬時に、急ゆるめ促進空気溜内の高
    圧空気がブレーキ管内に供給れて、同管内の圧力がブ
    レーキ制御弁の動作感度を越えて上昇し、込め 電磁弁開後、瞬時に、急ブレーキ促進空気溜内に
    ブレーキ管内の空気が導出されて、同管内の圧力がブレ
    ーキ制御弁の動作感度を越えて下降する ことを特徴とする 電磁自動空気ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 高圧空気源とゆるめ電磁弁を介して接続
    されており、大気と込め電磁弁を介して接続されてい
    る、ブレーキ力制御のためのパイロット圧力を保持する
    ブレーキ管と、 このブレーキ管のパイロット圧力の低下に応じてブレー
    キ力を発生させるブレーキシリンダを加圧し、パイロッ
    ト圧力の上昇に応じて同シリンダを減圧するブレーキ制
    御弁と、 を具備する鉄道車両の電磁自動空気ブレーキ装置であっ
    て; 高圧空気源とブレーキ制御弁のパイロット圧力ポート間
    に、短時間に所定の圧力変化を作るための急ゆるめ促進
    電磁弁が配置されており、ブレーキゆるめ指令時に急ゆ
    るめ促進電磁弁が開となり、瞬時に、ブレーキ制御弁パ
    イロット圧力ポートに高圧空気が供給されて、同管内の
    圧力がブレーキ制御弁の動作感度を越えて上昇し、 大気とブレーキ制御弁のパイロット圧力ポート間に、
    時間に所定の圧力変化を作るための急ブレーキ促進電磁
    弁が配置されており、ブレーキ込め指令時に急ブレーキ
    促進電磁弁が開となり、瞬時にブレーキ制御弁パイロッ
    ト圧力ポートの空気が導出されて、同管内の圧力がブレ
    ーキ制御弁の動作感度を越えて下降することを特徴とす
    る 電磁自動空気ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 高圧空気源とゆるめ電磁弁を介して接続
    されており、大気と込め電磁弁を介して接続されてい
    る、ブレーキ力制御のためのパイロット圧力を保持する
    ブレーキ管と、 このブレーキ管のパイロット圧力の低下に応じてブレー
    キ力を発生させるブレーキシリンダを加圧し、パイロッ
    ト圧力の上昇に応じて同シリンダを減圧するブレーキ制
    御弁と、 を具備する鉄道車両の電磁自動空気ブレーキ装置であっ
    て; 前記急ゆるめ促進電磁弁には急ゆるめ促進空気溜が接続
    されており、ブレーキゆるめ指令時に急ゆるめ促進電磁
    弁が開となり、瞬時に急ブレーキ促進空気溜内にブレー
    キ管内の空気が導出されて、同管内の圧力がブレーキ制
    御弁の動作感度を越えて下降し、 前記急ブレーキ促進電磁弁には急ブレーキ促進空気溜が
    接続されており、ブレーキ込め指令時に急ブレーキ促進
    電磁弁が開となり、瞬時に急ブレーキ促進空気溜内にブ
    レーキ管内の空気が導出されて、同管内の圧力がブレー
    キ制御弁の動作感度を越えて下降する ことを特徴とする 電磁自動空気ブレーキ装置。
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