JP2603489B2 - 粉末塗装用エチレン系重合体組成物 - Google Patents

粉末塗装用エチレン系重合体組成物

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JP2603489B2 JP62315299A JP31529987A JP2603489B2 JP 2603489 B2 JP2603489 B2 JP 2603489B2 JP 62315299 A JP62315299 A JP 62315299A JP 31529987 A JP31529987 A JP 31529987A JP 2603489 B2 JP2603489 B2 JP 2603489B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は粉末塗装用エチレン系重合体組成物に関し、
さらに詳しくは、不飽和カルボン酸またはその誘導体に
より変性せしめたエチレン系重合体またはそれに未変性
エチレン系重合体を配合したエチレン系重合体組成物
に、特定量のポリブタジエンゴムと抗酸化剤を配合した
粉末塗装用エチレン系重合体組成物に関する。
[従来技術] 一般にポリエチレン樹脂は強度が大きく、耐薬品性、
耐腐食性も有し、安価である等という理由から射出成
形、押出成形、吹き込み成形等でフィルム、容器、ブロ
ービン等の広範囲な用途に使用されている。
しかしポリエチレン樹脂や分子中に極性基を持たない
ので、他の合成樹脂や金属木材等の異種材料への接着性
が極めて悪いという欠点がある。そこで不飽和カルボン
酸等を付加して官能基を導入し、接着性を付与する試み
がなされている(例えば特開昭50−4144号公報等)。
さらに、ポリオレフィン系重合体を固形ゴム、不飽和
カルボン酸で変性して接着性を改善した組成物(例えば
特開昭50−7847号公報、特開昭51−98784号公報、特開
昭52−8035号公報、特開昭52−80334号公報、特開昭52
−123443号公報、特開昭54−12408号公報等)あるいは
エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムを不飽和カルボ
ン酸で変性した組成物(特開昭52−44689号公報、特開
昭52−59289号公報等)が提案され、これらを用いて、
金属の表面に粉末塗装して被覆し、金属表面の保護を行
うことも試みられている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上記のような組成物を鋼管に被覆塗装
した場合、上記組成物は接着性については満足するもの
の、例えば被覆鋼管を接続する際に、そのフランジ面を
平滑に切削するために、カンナ等で切削加工が行われ
る。そして、その被覆層の切削面を見ると内部に細かい
気泡が多数発生し、実用上支障をきたす。この気泡は、
特に肉厚が厚くなるに連れてこの傾向が強くなる。
これは、加熱溶融したポリオレフィン重合体が冷却さ
れるときに生ずる収縮歪に起因するものと思われ、ポリ
オレフィン系重合体を使用する際には避けられないもの
である。また粉末塗装用重合体は高温に曝されるため、
熱劣化が激しく、その改良が求められている。
本発明は、かかる従来技術の欠点を解消すべくなされ
たもので、収縮歪を軽減し、被覆に際して気泡が発生し
難く、かつ熱劣化の少ない粉末塗装用エチレン系重合体
組成物を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] そこで、本発明者らは鋭意検討の結果、上記目的を達
成し得るエチレン系重合体組成物を見出し、本発明を完
成するに到った。
すなわち本発明は、 (A)不飽和カルボン酸またはその誘導体により変性せ
しめたエチレン系重合体またはそれに未変性エチレン系
重合体を配合したエチレン系重合体組成物99.7〜70重量
%、 (B)ポリブタジエンゴム0.3〜30重量%、 とからなる樹脂組成物100重量部に対し、 (C)抗酸化剤0.01〜5.0重量部、 を配合したことを特徴とする粉末塗装用エチレン系重合
体組成物を提供するものである。
本発明の(A)成分で用いられるエチレン系重合体と
は、低密度ポリエチレン、中・高密度ポリエチレン、エ
チレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共
重合体、エチレン−4メチルペンテン−1共重合体、エ
チレン−ヘキセン−1共重合体等のエチレンと炭素数C3
〜C12、好ましくはC3〜C8のα−オレフィンとの共重合
体、エチレンと酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、(メ
タ)アクリル酸メチル、エチル、プロピル等のアルキル
エステル、(メタ)アクリル酸グリシジル等との共重合
体等が挙げられ、好ましくは密度0.860〜0.940g/cm3
範囲にあるポリエチレンもしくはエチレンとC3〜C8のα
−オレフィンとの共重合体である。これらのエチレン系
重合体は、単独あるいは混合して用いることが出来る。
本発明におけるエチレン系重合体は、有機過酸化物の
存在下で不飽和カルボン酸またはその誘導体により変性
される。
本発明においては、変性エチレン系重合体に更に未変
性エチレン系重合体を添加して用いることも可能であ
る。
ここに用いられる不飽和カルボン酸またはその誘導体
としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無
水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シ
トラコン酸等の一塩基酸、二塩基酸またはそれらの無水
物が例示され、そのうち特にマレイン酸もしくは無水マ
レイン酸が好ましい。また不飽和カルボン酸の誘導体と
しては、上記不飽和カルボン酸の金属塩、アミド、イミ
ド、エステル等が挙げられる。これらは1種或は2種以
上を組み合わせて使用することが可能である。
さらに本発明で使用する有機過酸化物とは、ベイゾイ
ルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、ジクミル
パーオキサイド、ターシャリーブチルパーオキシベンゾ
エート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリーブチル
パーオキシ)ヘキシン−3等が例示され、これらは、エ
チレン系重合体、ポリブタジエンゴム、不飽和カルボン
酸または誘導体等の種類によって適宜選択される。
不飽和カルボン酸またはその誘導体は、上記したエチ
レン系重合体またはそれに未変性エチレン重合体を配合
したエチレン系重合体組成物中に、好ましくは0.05〜5.
0重量%、更に好ましくは0.1〜3.0重量%含有される。
この含有量が0.05重量%未満においては接着強度が低
く、5.0重量%を超える場合は、溶融反応時にゲル化や
樹脂の着色等が生じる。
本発明の(B)成分であるポリブタジエンゴムとして
は、ブタジエン含有量が80重量%以上であって、ムーニ
ー粘度ML1+4(100℃)30〜50、数平均分子量(Mn)=5
×104〜1×106、重量平均分子量(Mw)=10×104〜5
×106の範囲にあるものが好ましい。
このポリブタジエンゴムを配合する方法としては、 (1)エチレン系重合体を有機過酸化物の存在下で不飽
和カルボン酸またはその誘導体により変性する時にポリ
ブタジエンゴムを配合する方法、 (2)予めエチレン系重合体を有機過酸化物の存在下で
不飽和カルボン酸またはその誘導体により変性して変性
エチレン系重合体を製造し、その後ポリブタジエンゴム
を配合する方法、 (3)上記した変性時および変性後にそれぞれポリブタ
ジエンゴムを適量配合する方法、 等が挙げられる。
これら(A)成分である変性エチレン系重合体または
それに未変性エチレン系重合体を配合したエチレン系重
合体組成物と(B)成分であるポリブタジエンゴムの配
合割合は、(A)成分99.7〜70重量%、(B)成分0.3
〜30重量%である。(B)成分のポリブタジエンゴムの
配合量が0.3重量%未満では気泡の発生が抑えられず、3
0重量%を超えると被覆層の気泡はなくなるが、接着強
度および引張強度が低下する。
また、本発明の(C)成分である抗酸化剤としてはフ
ェノール系抗酸化剤、リン系抗酸化剤、イオウ系抗酸化
剤から選ばれた少なくとも1種または2種以上組合わせ
て用いられるが、特にフェノール系抗酸化剤とリン系抗
酸化剤とを組み合わせると飛躍的に効果が向上するので
好ましい。
フェノール系抗酸化剤としては、ヒンダードフェノー
ル系化合物であって、具体的には、2,2′−メチレンビ
ス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′
−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノ
ール)、4,4′チオビス(3−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、テトラキス[メチレン3−(4′−ヒド
ロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)プロポオ
ネート]メタン、n−オクタデシル3−(4′−ヒドロ
キシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネ
ート、2,4−ビスオクチルチオ−6−(4′−ヒドロキ
シ−3′,5′−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−ト
リアジン、1,3,5−トリス(4′−ヒドロキシ−3′,
5′−ジ−t−ブチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−
2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス−(3′
−ヒドロキシ−2′,6′−ジメチル−4′−t−ブチル
ベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−
トリオン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(4′−
ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルベンジル)ベン
ゼン等が挙げられる。
リン系抗酸化剤としては、亜リン酸エステル、フォス
フォナイトおよびフォスフオフェナンスレン等の化合物
が挙げられ、具体的には、ジオクタデシルペンタエリス
リチルジフオスファイト、トリオクタデシルフォスファ
ィト、トリス(ノリルフェニル)フォスファィト、トリ
ス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファィト、
9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−フォスファフェナン
スレン−10−オキサイド、テトラキス(2,4−ジ−t−
ブチルフェニル)−4,4′−ビフェニレンジフォスフォ
ナイト、等が挙げられる。
イオウ系抗酸化剤としては、チオールやスルフィッド
等が挙げられ、具体的には、3.3′−チオジプロピオン
酸、ジドデシル3,3′−チオプロピオネート、ジオクタ
デシル3,3′−チオプロピオネート、ペンタエリスチリ
ルテトラキス(3−ドデシルチオプロピオネート)、ペ
ンタエリスリチルテトラキス(3−オクタデシルチオプ
ロピオネート)等が挙げられる。
上記(C)成分である抗酸化剤の配合量は、(A)成
分と(B)成分の合計量である樹脂組成物100重量部に
対して0.01〜5.0重量部、好ましくは0.05〜1.0量部であ
る。
(C)成分の配合量が0.01重量部未満では樹脂の劣化
が起こり、着色やゲル化等が生じるので好ましくない。
また、5.0重量部を超える場合には、それ以上の配合効
果の向上が望めず、加工性や機械的特性を阻害する恐れ
を生じるので好ましくない。
また溶融反応または溶融混合する温度は、使用する上
記エチレン系重合体、ポリブタジエンゴムの劣化、有機
過酸化物の分解温度を考慮して行われるが、一般的には
150〜300℃の範囲である。
本発明でいう粉末塗装とは、プラスチック粉末を被塗
装物の表面で加熱溶融させて連続皮膜とするもので、流
動浸漬法、溶射法、静電塗装法等が用いられる。本発明
のエチレン系重合体組成物は、粉末化して金属表面を被
覆したときに気泡を内部に含まない被覆層を形成する。
この粉体化は、常法によって行うことが出来るが、具体
的には常温或は冷凍下で機械的な粉砕、溶媒から析出さ
せる方法等が例示され、粉末塗装の方法に併せていずれ
でも使用できる。また粉末の粒径は均一でかつ気泡の無
い強固に接着した被覆層を得るために30〜200メッシ
ュ、好ましくは40〜150メッシュ、より好ましくは50〜1
00メッシュである。
さらに溶融反応または溶融混合に用いる装置は、バン
バリーミキサー、ニーダー、ミキシングロール、一軸、
二軸押出機等の一般的な混練機でよく、これらを単独で
あるいは組み合わせてより簡単に行うことが出来る。ま
た溶融反応については溶媒存在下で行っても構わない。
[実施例] 以下、実施例等に基づいて本発明を詳しく説明する。
実施例1 エチレン系重合体として直鎖低密度ポリエチレン(メ
ルトフローレート(MFR)=2g/10分、密度=0.922g/c
m3、商品名:日石リニレックスAF 3340、日本石油化学
(株)社製)を用い、これを無水マレイン酸0.25重量部
および2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリーブチルパ
ーオキシ)ヘキシン−3 0.03重量部によって180〜230℃
に加熱した押出機(50mmφL/D=24)に通して、(A)
変性直鎖低密度ポリエチレン(以下、変性LLDPEとい
う)95重量部を得る際に、(B)ポリブタジエンゴム
(ムーニー粘度ML1+4(100℃)35、ジス−1,4結合含有
量95%、商品名:JSR BR 002L、日本合成ゴム(株)社
製)(以下、BR−1よいう)を2.5重量部を配合し、変
性後にさらに上記と同じBR−1 2.5重量部および(C)
ペンタエリスチリル−テトラキス[3−(3.5ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオネート]
(商品名:Irgnox 1010、チバガイギー社製)(以下、抗
酸化剤−1という)0.2重量部を添加し、次いで粉砕し
て平均粒度70メッシュのエチレン系重合体組成物を得
た。
実施例2 ポリブタジエンゴムを加えない以外は実施例1と同様
にして得た変性LLDPE95重量部に対して、BR−1 5.0重量
部を加えて、他は実施例1と全く同様にして平均粒度70
メッシュのエチレン系重合体組成物を得た。
実施例3 変性LLDPE95重量部に対して、BR−1 5.0重量部を変性
時に配合し、変性後にはポリブタジエンゴムを加えない
で、他は実施例1と全く同様にして平均粒度70メッシュ
のエチレン系重合体組成物を得た。
実施例4 シス−1,4結合含有量が18%のポリブタジエンゴム
(以下、BR−2という)を用い、他は実施例1と全く同
様にして平均粒度68メッシュのエチレン系重合体組成物
を得た。
実施例5 粉砕した組成物の粒度を50メッシュとし、他は実施例
1と全く同様にしてエチレン系重合体組成物を得た。
実施例6 粉砕した組成物の粒度を95メッシュとし、他は実施例
1と全く同様にしてエチレン系重合体組成物を得た。
実施例7 変性LLDPE80重量部に対してBR−1 10重量部を変性時
に配合し、この変性後に上記のBR−1 15重量部を更に加
えた以外は、実施例1と全く同様にして平均粒度65メッ
シュのエチレン系重合体組成物を得た。
実施例8 変性LLDPE99重量部に対してBR−1 0.5重量部を変性時
に配合し、この変性後に上記のBR−1 0.5重量部を更に
加えた以外は、実施例1と全く同様にして平均粒度75メ
ッシュのエチレン系重合体組成物を得た。
実施例9 実施例1の重合体組成物に、更にリン系抗酸化剤のテ
トラキス(2,4−ジ−t−ブチル)−4,4′−ビフェニレ
ンフォスフォナイト(商品名:PEPQ、チバガイギー社
製)(以下、抗酸化剤−2という)0.2重量部を配合
し、平均粒度70メッシュのエチレン系重合体組成物を得
た。
比較例1 ポリブタジエンゴムを加えない以外は、実施例1と同
様にして平均粒度70メッシュのエチレン系重合体組成物
を得た。
比較例2 BR−1をエチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPR)
に変えた以外は、実施例1と全く同様にして平均粒度71
メッシュのエチレン系重合体組成物を得た。
比較例3 BR−1をポリイソブチレン(商品名:ヒスタネックス
♯,140、エッソ化学(株)社製)(PIB)に変えた以外
は、実施例1と全く同様にして平均粒度72メッシュのエ
チレン系重合体組成物を得た。
比較例4 変性LLDPE99.8量部に対して、BR−1 0.2重量部を変性
時に配合し、変性後にはポリブタジエンゴムを加えない
で、他は実施例1と全く同様にして平均粒度70メッシュ
のエチレン系重合体組成物を得た。
比較例5 変性LLDPE65重量部に対してBR−1 10重量部を変性時
に配合し、この変性後に上記のBR−1 25重量部を更に加
えた以外は、実施例1と全く同様にして平均粒度40メッ
シュのエチレン系重合体組成物を得た。
比較例6 変性LLDPE65重量部に対してBR−1 25重量部を変性時
に配合し、この変性後に上記のポリブタジエンゴム10重
量部を更に加えた以外は、実施例1と全く同様にして平
均粒度70メッシュのエチレン系重合体組成物を得た。
比較例7 抗酸化剤を添加しない以外は、実施例1と全く同様に
して平均粒度70メッシュのエチレン系重合体組成物を得
た。
実験例1 実施例1〜9および比較例1〜7で得られたエチレン
系重合体組成物を流動浸漬法によって280℃に加熱した
ブラスト鋼板を30秒間浸漬し、2mm厚の被覆層を得た。
この2mm厚の被覆層をカンナで切削し、厚さ1.5mmとし
た。その表面の1cm2あたり気泡の数を目視で求め、さ
らに10mm幅のスリットを入れて180°剥離試験(JIS K 6
251準拠)において接着強度を測定し、また組成物の引
張強度および伸び(JIS K 6760−1966準拠)を求めた。
これらの結果を第1表に示す。
実験例2 実施例1、9および比較例1、7で得られたエチレン
系重合体組成物を用い、実験例1より流動浸漬の温度を
より厳しい320℃で行った。
結果を第2表に示した。
以上の結果から明らかなように、実施例1〜9は、気
泡がほとんど発生せず、接着強度、引張り強度、伸びと
いった諸特性に優れている。これに対して比較例1〜7
は気泡が多く発生したり、接着強度等の諸特性に劣って
いる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の粉末塗装用エチレン系
重合体組成物は、ポリブタジエンゴムが添加されている
ので、粉末塗装等の方法で金属表面に被覆層を形成した
ときに、被覆層内部に気泡を発生せず、かつ接着強度の
強いものとなる。また抗酸化剤の配合により、高温にお
いても熱劣化が少なく着色も起こり難い。特にフェノー
ル系抗酸化剤とリン系抗酸化剤を併用することにより更
に性能が向上する。また、本発明の粉末塗装用エチレン
系重合体組成物は、アルミニウム箔または板、鉄板等の
金属、ベニヤ等の合板や材木、ガラス、セラミックス等
極めて広範囲のものに対して接着性を有し、気泡の無い
被覆層を与える。
従って、本発明の粉末塗装用エチレン系重合体組成物
は、工業用材料、建設、土木材料、包装資材として広い
範囲に渡って使用でき、特に鋼管を接続する際に望まれ
る気泡の無い切削断面を付与し、鋼管被覆等に有効に利
用できる。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)不飽和カルボン酸またはその誘導体
    により変性せしめたエチレン系重合体またはそれに未変
    性エチレン系重合体を配合したエチレン系重合体組成物
    99.7〜70重量%、 (B)ポリブタジエンゴム0.3〜30重量%、 とからなる樹脂組成物100重量部に対し、 (C)抗酸化剤0.01〜5.0重量部、 を配合したことを特徴とする粉末塗装用エチレン系重合
    体組成物。
  2. 【請求項2】前記抗酸化剤がフェノール系抗酸化剤、リ
    ン系抗酸化剤、イオウ系抗酸化剤から選ばれた少なくと
    も1種である特許請求の範囲第1項記載の粉末塗装用エ
    チレン系重合体組成物。
  3. 【請求項3】前記抗酸化剤が、フェノール系抗酸化剤と
    リン系抗酸化剤とを併用した特許請求の範囲第1項また
    は第2項記載の粉末塗装用エチレン系重合体組成物。
  4. 【請求項4】前記エチレン系重合体が、エチレン単独重
    合体もしくはエチレンとC3〜C8のα−オレフィンとの共
    重合体であって、密度が0.86〜0.940g/cm3の範囲にある
    特許請求の範囲第1項、第2項または第3項記載の粉末
    塗装用エチレン系重合体組成物。
  5. 【請求項5】前記不飽和カルボン酸またはその誘導体の
    含有量が、前記エチレン系重合体またはエチレン系重合
    体組成物の0.05〜5.0重量%の範囲である特許請求の範
    囲第1〜4項のいずれかに記載の粉末塗装用エチレン系
    重合体組成物。
  6. 【請求項6】前記不飽和カルボン酸またはその誘導体が
    マレイン酸もしくは無水マレイン酸である特許請求の範
    囲第1〜5項のいずれかに記載の粉末塗装用エチレン系
    重合体組成物。
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JPH01156377A (ja) 1989-06-19

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