JP2602928Y2 - 手動変速機のギヤ鳴り防止装置 - Google Patents
手動変速機のギヤ鳴り防止装置Info
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- JP2602928Y2 JP2602928Y2 JP1993026305U JP2630593U JP2602928Y2 JP 2602928 Y2 JP2602928 Y2 JP 2602928Y2 JP 1993026305 U JP1993026305 U JP 1993026305U JP 2630593 U JP2630593 U JP 2630593U JP 2602928 Y2 JP2602928 Y2 JP 2602928Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、手動変速機のリバース
シフト機構に設けられるギヤ鳴り防止装置に関する。
シフト機構に設けられるギヤ鳴り防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、乗用車等の車両の手動変速機
は、複数段の前進ギヤと1段の後進用のリバースギヤが
配置され、前進ギヤにはそれぞれシンクロ機構が設けら
れて走行中に良好にシフトすることが可能になってい
る。ここでリバースは原則としてブレーキ操作により車
両停止した状態でシフトされるため、一般には高価なシ
ンクロ機構は装備されない。しかし車両停止直後に入力
軸が慣性回転する状態でリバースシフトされることがあ
り、この場合は相互にかみ合うギヤが相対回転すること
で、必然的にギヤ鳴りを生じ、騒音やギヤの損傷等を招
いて好ましくない。
は、複数段の前進ギヤと1段の後進用のリバースギヤが
配置され、前進ギヤにはそれぞれシンクロ機構が設けら
れて走行中に良好にシフトすることが可能になってい
る。ここでリバースは原則としてブレーキ操作により車
両停止した状態でシフトされるため、一般には高価なシ
ンクロ機構は装備されない。しかし車両停止直後に入力
軸が慣性回転する状態でリバースシフトされることがあ
り、この場合は相互にかみ合うギヤが相対回転すること
で、必然的にギヤ鳴りを生じ、騒音やギヤの損傷等を招
いて好ましくない。
【0003】そこで例えば5段変速機の場合は、第5速
ギヤのシンクロ機構の片側が空いており、シフトパター
ンの第5速と同一の反対側にリバース位置が配置される
ため、第5速ギヤのシンクロ機構とケース側にギヤ鳴り
防止装置を付設する。そしてリバースシフト時に、慣性
で回転する入力軸とそのリバースドライブギヤを、ケー
ス側に固定されるコーンにより減速して完全に止め、ギ
ヤ鳴りを生じないようにリバースギヤをかみ合わせるこ
とが提案されている。従って、このギヤ鳴り防止装置に
よると、ケース組付けの際にコーンをケース側に適切に
固定することが必要になる。
ギヤのシンクロ機構の片側が空いており、シフトパター
ンの第5速と同一の反対側にリバース位置が配置される
ため、第5速ギヤのシンクロ機構とケース側にギヤ鳴り
防止装置を付設する。そしてリバースシフト時に、慣性
で回転する入力軸とそのリバースドライブギヤを、ケー
ス側に固定されるコーンにより減速して完全に止め、ギ
ヤ鳴りを生じないようにリバースギヤをかみ合わせるこ
とが提案されている。従って、このギヤ鳴り防止装置に
よると、ケース組付けの際にコーンをケース側に適切に
固定することが必要になる。
【0004】従来、上記リバースギヤのギヤ鳴り防止装
置に関しては、例えば実開昭58−80650公報の先
行技術がある。この先行技術において、リバースシフト
する方向と対向するケースの内壁にコーン体を固定し、
コーン体の周囲にハブスリーブにより作動する摩擦リン
グを嵌合することが示されている。
置に関しては、例えば実開昭58−80650公報の先
行技術がある。この先行技術において、リバースシフト
する方向と対向するケースの内壁にコーン体を固定し、
コーン体の周囲にハブスリーブにより作動する摩擦リン
グを嵌合することが示されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上記先行技
術のものにあっては、ケースの内壁にコーンを形成する
ため、ケースの製造加工が非常に複雑になる。またケー
スの組付け時には、ケース内のコーンの部分が全く盲の
状態になるので、コーンを摩擦リングに適切に組付ける
ことが非常に困難になって、組付け性が悪い等の問題が
ある。
術のものにあっては、ケースの内壁にコーンを形成する
ため、ケースの製造加工が非常に複雑になる。またケー
スの組付け時には、ケース内のコーンの部分が全く盲の
状態になるので、コーンを摩擦リングに適切に組付ける
ことが非常に困難になって、組付け性が悪い等の問題が
ある。
【0006】本考案は、このような点に鑑み、ケース組
付け時にギヤ鳴り防止装置のコーンをケース側に適確に
固定して組付け性等を向上することを目的とする。
付け時にギヤ鳴り防止装置のコーンをケース側に適確に
固定して組付け性等を向上することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的のため本考案
は、内燃機関からの駆動力が伝達される手動変速機の入
力軸に回転可能に取り付けられた1つの前進変速ギヤ
と、上記前進変速ギヤに設けられたシンクロ機構と、上
記シンクロ機構のスリーブに係合するフォークを一方向
に移行させることによってリバースアイドラギヤをリバ
ースギヤに噛み合わせて、上記手動変速機出力回転を逆
転させるリバースシフト機構と、上記フォークの一方向
側に、上記フォークを一方向に移行させた際に上記入力
軸の回転を止めるギヤ鳴り防止装置とを備えた手動変速
機のギヤ鳴り防止装置において、上記ギヤ鳴り防止装置
は、上記入力軸にベアリングを介して組付けられるコー
ンと、上記コーンに一体的に取付けられるアース部材
と、上記アース部材に一体的に設けられた固定片および
上記フォークの開口両端部に接して上記固定片の位置決
めをする位置決め片と、上記手動変速機のリヤケースの
内側に形成されたアース突起とを備え、上記リヤケース
の組付け時には、上記アース部材の固定片を上記リヤケ
ース側のアース突起に係合するように構成したことを特
徴としている。
は、内燃機関からの駆動力が伝達される手動変速機の入
力軸に回転可能に取り付けられた1つの前進変速ギヤ
と、上記前進変速ギヤに設けられたシンクロ機構と、上
記シンクロ機構のスリーブに係合するフォークを一方向
に移行させることによってリバースアイドラギヤをリバ
ースギヤに噛み合わせて、上記手動変速機出力回転を逆
転させるリバースシフト機構と、上記フォークの一方向
側に、上記フォークを一方向に移行させた際に上記入力
軸の回転を止めるギヤ鳴り防止装置とを備えた手動変速
機のギヤ鳴り防止装置において、上記ギヤ鳴り防止装置
は、上記入力軸にベアリングを介して組付けられるコー
ンと、上記コーンに一体的に取付けられるアース部材
と、上記アース部材に一体的に設けられた固定片および
上記フォークの開口両端部に接して上記固定片の位置決
めをする位置決め片と、上記手動変速機のリヤケースの
内側に形成されたアース突起とを備え、上記リヤケース
の組付け時には、上記アース部材の固定片を上記リヤケ
ース側のアース突起に係合するように構成したことを特
徴としている。
【0008】
【作用】上記構成による本考案では、トランスファケー
ス側の入力軸に装着される例えば第5速ギヤのシンクロ
機構に、ギヤ鳴り防止装置のコーンが組付けられ、コー
ンにボークリング、アース部材が取付けられ、アース部
材の2つの位置決め片とフォークにより、固定片が所定
の位置に位置決めされる。そして固定片とアース突起を
位置合わせしてトランスファケースを変速機ケース側に
組付けることで、固定片がアース突起に係合してコーン
が適確に固定される。これにより車両停止のリバースシ
フト時には、ギヤ鳴り防止装置においてスリーブにより
ボークリングが固定するコーンに押付けられて、慣性で
回転する入力軸とリバースドライブギヤが減速して完全
に止まり、ギヤ鳴りを生じることなくシフトされる。
ス側の入力軸に装着される例えば第5速ギヤのシンクロ
機構に、ギヤ鳴り防止装置のコーンが組付けられ、コー
ンにボークリング、アース部材が取付けられ、アース部
材の2つの位置決め片とフォークにより、固定片が所定
の位置に位置決めされる。そして固定片とアース突起を
位置合わせしてトランスファケースを変速機ケース側に
組付けることで、固定片がアース突起に係合してコーン
が適確に固定される。これにより車両停止のリバースシ
フト時には、ギヤ鳴り防止装置においてスリーブにより
ボークリングが固定するコーンに押付けられて、慣性で
回転する入力軸とリバースドライブギヤが減速して完全
に止まり、ギヤ鳴りを生じることなくシフトされる。
【0009】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。図4において、本考案が適応される手動変速機と
して、4輪駆動車の場合の駆動系の概略について説明す
る。先ず、クラッチハウジング1と変速機ケース2が一
体化して半割したモナカ状に形成され、変速機ケース2
の後部に筒状のトランスファケース3及びエクステンシ
ョンケース4が順次接合される。そしてエンジン10の
クランク軸11はクラッチハウジング1の内部のクラッ
チ12に連結され、クラッチ12が手動変速機20の入
力軸21に連結される。
する。図4において、本考案が適応される手動変速機と
して、4輪駆動車の場合の駆動系の概略について説明す
る。先ず、クラッチハウジング1と変速機ケース2が一
体化して半割したモナカ状に形成され、変速機ケース2
の後部に筒状のトランスファケース3及びエクステンシ
ョンケース4が順次接合される。そしてエンジン10の
クランク軸11はクラッチハウジング1の内部のクラッ
チ12に連結され、クラッチ12が手動変速機20の入
力軸21に連結される。
【0010】手動変速機20は、変速機ケース2とトラ
ンスファケース3の内部に入力軸21と中空の出力軸2
2が平行に配置され、変速機ケース2の内部において入
力軸21と出力軸22の間に前方から第1速ギヤ23、
第2速ギヤ24、第3速ギヤ25、第4速ギヤ26が順
次配置され、2つのギヤ相互の間にシンクロ機構30,
31がそれぞれ設けられる。また第1速ギヤ23と第2
速ギヤ24の間には、ドライブギヤ28a、ドリブンギ
ヤ28b及びアイドラギヤ28cを有するリバースギヤ
28が配置される。更にトランスファケース3の内部に
おいて入力軸21と出力軸22の間に第5速ギヤ27と
シンクロ機構40が配置され、3組のシンクロ機構3
0,31,40を選択的に作動して前進5段のいずれか
1つにシフトし、アイドラギヤ28cを2つのギヤ28
a,28bにかみ合わせてリバースにシフトするように
構成される。
ンスファケース3の内部に入力軸21と中空の出力軸2
2が平行に配置され、変速機ケース2の内部において入
力軸21と出力軸22の間に前方から第1速ギヤ23、
第2速ギヤ24、第3速ギヤ25、第4速ギヤ26が順
次配置され、2つのギヤ相互の間にシンクロ機構30,
31がそれぞれ設けられる。また第1速ギヤ23と第2
速ギヤ24の間には、ドライブギヤ28a、ドリブンギ
ヤ28b及びアイドラギヤ28cを有するリバースギヤ
28が配置される。更にトランスファケース3の内部に
おいて入力軸21と出力軸22の間に第5速ギヤ27と
シンクロ機構40が配置され、3組のシンクロ機構3
0,31,40を選択的に作動して前進5段のいずれか
1つにシフトし、アイドラギヤ28cを2つのギヤ28
a,28bにかみ合わせてリバースにシフトするように
構成される。
【0011】また出力軸22の内部にはフロントドライ
ブ軸34が挿通され、入力軸21の後方にトランスファ
軸15が同軸上に配置される。そして出力軸22の後部
にセンターデフ装置33が連結され、このセンターデフ
装置33からフロントドライブ軸34とリヤドライブ軸
35に連結され、フロントドライブ軸34とリヤドライ
ブ軸35の間にビスカスカップリング36が設けられ
る。フロントドライブ軸34は変速機ケース2の内部に
配置されるフロントデフ装置13を介して前輪に動力伝
達するように連結される。またリヤドライブ軸35はリ
ダクションギヤ14、トランスファ軸15、プロペラ軸
16及びリヤデフ装置17を介して後輪に動力伝達する
ように連結され、フルタイムの4輪駆動車に構成され
る。
ブ軸34が挿通され、入力軸21の後方にトランスファ
軸15が同軸上に配置される。そして出力軸22の後部
にセンターデフ装置33が連結され、このセンターデフ
装置33からフロントドライブ軸34とリヤドライブ軸
35に連結され、フロントドライブ軸34とリヤドライ
ブ軸35の間にビスカスカップリング36が設けられ
る。フロントドライブ軸34は変速機ケース2の内部に
配置されるフロントデフ装置13を介して前輪に動力伝
達するように連結される。またリヤドライブ軸35はリ
ダクションギヤ14、トランスファ軸15、プロペラ軸
16及びリヤデフ装置17を介して後輪に動力伝達する
ように連結され、フルタイムの4輪駆動車に構成され
る。
【0012】図1において、第5速のギヤ27、シンク
ロ機構40について説明する。先ず、第5速ギヤ27
は、ドライブギヤ27aが入力軸21にニードル29を
介して回転可能に取付けられ、ドリブンギヤ27bが出
力軸側に一体結合される。シンクロ機構40は、入力軸
21に結合されるハブ41、ハブ41の外周にスプライ
ン嵌合されるスリーブ42、両者の間に介設されるイン
サートキー43、ドライブギヤ27aに一体結合される
スプライン44、スプライン44のコーン44aに遊嵌
されるシンクロナイザリング45等を備える。またスリ
ーブ42にはフォーク46が係合され、フォーク46に
よりスリーブ42を前方移動すると、インサートキー4
3によりシンクロナイザリング45をコーン44aに押
付けて同期作用し、フリーの状態の入力軸21とドライ
ブギヤ27aの回転が同期すると、スリーブ42をシン
クロナイザリング45とスプライン44にかみ合わせ
る。そしてドライブギヤ27aをシンクロ機構40によ
り入力軸21と一体結合して、第5速にシフトするよう
に構成される。
ロ機構40について説明する。先ず、第5速ギヤ27
は、ドライブギヤ27aが入力軸21にニードル29を
介して回転可能に取付けられ、ドリブンギヤ27bが出
力軸側に一体結合される。シンクロ機構40は、入力軸
21に結合されるハブ41、ハブ41の外周にスプライ
ン嵌合されるスリーブ42、両者の間に介設されるイン
サートキー43、ドライブギヤ27aに一体結合される
スプライン44、スプライン44のコーン44aに遊嵌
されるシンクロナイザリング45等を備える。またスリ
ーブ42にはフォーク46が係合され、フォーク46に
よりスリーブ42を前方移動すると、インサートキー4
3によりシンクロナイザリング45をコーン44aに押
付けて同期作用し、フリーの状態の入力軸21とドライ
ブギヤ27aの回転が同期すると、スリーブ42をシン
クロナイザリング45とスプライン44にかみ合わせ
る。そしてドライブギヤ27aをシンクロ機構40によ
り入力軸21と一体結合して、第5速にシフトするよう
に構成される。
【0013】上述のシンクロ機構40においてフォーク
46にリバースシフト機構50が設けられ、スリーブ4
2のリバースシフト方向にギヤ鳴り防止装置60が設け
られている。リバースシフト機構50は、フォーク46
がシフトレール51、天秤式レバー52を介してアイド
ラギヤ28cに連結され、フォーク46を後方移動する
と、アイドラギヤ28cを前方移動してリバースギヤ2
8のドライブ及びドリブンギヤ28a,28bに直接か
み合わせるように構成される。
46にリバースシフト機構50が設けられ、スリーブ4
2のリバースシフト方向にギヤ鳴り防止装置60が設け
られている。リバースシフト機構50は、フォーク46
がシフトレール51、天秤式レバー52を介してアイド
ラギヤ28cに連結され、フォーク46を後方移動する
と、アイドラギヤ28cを前方移動してリバースギヤ2
8のドライブ及びドリブンギヤ28a,28bに直接か
み合わせるように構成される。
【0014】またギヤ鳴り防止装置60について説明す
ると、シンクロ機構40のハブ41にベアリング61を
介して外形が円錐状のコーン62が取付けられ、コーン
62にシンクロナイザリングと同様に形成されるボーク
リング63が遊嵌され、且つアース部材64が取付けら
れる。そしてベアリング61はドライブギヤ27a、シ
ンクロ機構40と共にスペーサ47、ロックナット48
により入力軸21に組付けられる。
ると、シンクロ機構40のハブ41にベアリング61を
介して外形が円錐状のコーン62が取付けられ、コーン
62にシンクロナイザリングと同様に形成されるボーク
リング63が遊嵌され、且つアース部材64が取付けら
れる。そしてベアリング61はドライブギヤ27a、シ
ンクロ機構40と共にスペーサ47、ロックナット48
により入力軸21に組付けられる。
【0015】図1ないし図3において、ギヤ鳴り防止装
置60のアース部材64等について詳細に説明する。ア
ース部材64はコーン62の最大径部に嵌合するリング
部64aを有し、リング部64aの内周の2カ所の舌片
64bをコーン62の溝62aに係合し且つスナップリ
ング65で止めてコーン62に一体的に取付けられる。
またリング部64aの外周には固定片64cが後方にク
ランク状に折曲がって形成され、固定片64cの両側に
2つの位置決め片64d,64eが前方にL字形に折曲
がって形成される。2つの位置決め片64d,64e
は、回り止めされるフォーク46の開口両端部46a,
46bの直内側に接触可能に配置されて、アース部材6
4とコーン62を回り止めする。
置60のアース部材64等について詳細に説明する。ア
ース部材64はコーン62の最大径部に嵌合するリング
部64aを有し、リング部64aの内周の2カ所の舌片
64bをコーン62の溝62aに係合し且つスナップリ
ング65で止めてコーン62に一体的に取付けられる。
またリング部64aの外周には固定片64cが後方にク
ランク状に折曲がって形成され、固定片64cの両側に
2つの位置決め片64d,64eが前方にL字形に折曲
がって形成される。2つの位置決め片64d,64e
は、回り止めされるフォーク46の開口両端部46a,
46bの直内側に接触可能に配置されて、アース部材6
4とコーン62を回り止めする。
【0016】また、リヤケースとしてのトランスファケ
ース3の内側において固定片64cと一致する箇所には
溝5aを有するコ字形のアース突起5が形成され、溝5
aに固定片64cを挿入してアース部材64をケース側
で固定することが可能になっている。尚、入力軸21に
は潤滑通路6が形成され、潤滑通路6の端部に飛散した
オイルを捕獲して導入するオイルガイド7が挿入設定さ
れている。
ース3の内側において固定片64cと一致する箇所には
溝5aを有するコ字形のアース突起5が形成され、溝5
aに固定片64cを挿入してアース部材64をケース側
で固定することが可能になっている。尚、入力軸21に
は潤滑通路6が形成され、潤滑通路6の端部に飛散した
オイルを捕獲して導入するオイルガイド7が挿入設定さ
れている。
【0017】そこでギヤ鳴り防止装置60の組付けにつ
いて説明する。先ず、入力軸21において変速機ケース
2から後方に突出した部分に第5速ドライブギヤ27a
とシンクロ機構40が組付けられ、更にボークリング6
3を備えたコーン62がベアリング61と共に組付けら
れる。そしてコーン62にアース部材64が舌片64b
と溝62aの係合で一体的に取付けられ、このアース部
材64の2つの位置決め片64d,64eとフォーク4
6によりアース部材64等を回り止めして、固定片64
cが所定の位置に位置決めされる。その後固定片64c
と筒状のトランスファケース3のアース突起5を位置合
わせした状態でトランスファケース3を変速機ケース2
に接合し、このときアース突起5の溝5aに固定片64
cを自動的に挿入して組付けられる。これによりコーン
62がアース部材64を介してトランスファケース3に
固定され、入力軸21の回転時にベアリング61により
常時この固定状態に保持される。
いて説明する。先ず、入力軸21において変速機ケース
2から後方に突出した部分に第5速ドライブギヤ27a
とシンクロ機構40が組付けられ、更にボークリング6
3を備えたコーン62がベアリング61と共に組付けら
れる。そしてコーン62にアース部材64が舌片64b
と溝62aの係合で一体的に取付けられ、このアース部
材64の2つの位置決め片64d,64eとフォーク4
6によりアース部材64等を回り止めして、固定片64
cが所定の位置に位置決めされる。その後固定片64c
と筒状のトランスファケース3のアース突起5を位置合
わせした状態でトランスファケース3を変速機ケース2
に接合し、このときアース突起5の溝5aに固定片64
cを自動的に挿入して組付けられる。これによりコーン
62がアース部材64を介してトランスファケース3に
固定され、入力軸21の回転時にベアリング61により
常時この固定状態に保持される。
【0018】次に、この実施例の作用について説明す
る。先ず、走行中にクラッチ12を切断して前進段の例
えば第3速にシフトすると、手動変速機20においてシ
ンクロ機構31により第3速ギヤ25が入力軸21と同
期しながら一体化してシフト終了する。そこでクラッチ
12を接続すると、エンジン10の動力が手動変速機2
0に入力し、第3速ギヤ25による変速動力が出力軸2
2によりセンターデフ装置33に入力して2分割され
る。そして一方の動力はフロントドライブ軸34、フロ
ントデフ装置13を介して前輪に伝達し、他方の動力は
リヤドライブ軸35、リダクションギヤ14等を介して
後輪に伝達して4輪駆動で前進走行する。このときセン
ターデフ装置33により前後輪の回転差を吸収して自由
に旋回することが可能になる。また前後輪の一方がスリ
ップすると、ビスカスカップリング36によりセンター
デフ装置33に差動制限トルクが発生し、前後輪のスリ
ップが制限される。
る。先ず、走行中にクラッチ12を切断して前進段の例
えば第3速にシフトすると、手動変速機20においてシ
ンクロ機構31により第3速ギヤ25が入力軸21と同
期しながら一体化してシフト終了する。そこでクラッチ
12を接続すると、エンジン10の動力が手動変速機2
0に入力し、第3速ギヤ25による変速動力が出力軸2
2によりセンターデフ装置33に入力して2分割され
る。そして一方の動力はフロントドライブ軸34、フロ
ントデフ装置13を介して前輪に伝達し、他方の動力は
リヤドライブ軸35、リダクションギヤ14等を介して
後輪に伝達して4輪駆動で前進走行する。このときセン
ターデフ装置33により前後輪の回転差を吸収して自由
に旋回することが可能になる。また前後輪の一方がスリ
ップすると、ビスカスカップリング36によりセンター
デフ装置33に差動制限トルクが発生し、前後輪のスリ
ップが制限される。
【0019】また車両停止時にクラッチ12を切断して
リバースシフトすると、第5速のシンクロ機構40のス
リーブ42が後方に押される。そこでインサートキー4
3によりギヤ鳴り防止装置60のボークリング63が、
アース部材64によりケース側に固定されるコーン62
に押付けられる。このため車両停止直後に入力軸21が
慣性により回転するような場合でも、ボークリング63
とコーン62の摩擦力により入力軸21が減速して停止
するように同期作用される。そして入力軸21の回転が
完全に止まると、スリーブ42とフォーク46が後方に
移動して、シフトレール51とレバー52の作動により
リバースギヤ28のアイドラギヤ28cが前方移動す
る。そこでアイドラギヤ28cは既に完全に止まってい
るドライブ及びドリブンギヤ28a,28bに対して、
ギヤ鳴りを生じること無くスムースにかみ合ってシフト
終了する。
リバースシフトすると、第5速のシンクロ機構40のス
リーブ42が後方に押される。そこでインサートキー4
3によりギヤ鳴り防止装置60のボークリング63が、
アース部材64によりケース側に固定されるコーン62
に押付けられる。このため車両停止直後に入力軸21が
慣性により回転するような場合でも、ボークリング63
とコーン62の摩擦力により入力軸21が減速して停止
するように同期作用される。そして入力軸21の回転が
完全に止まると、スリーブ42とフォーク46が後方に
移動して、シフトレール51とレバー52の作動により
リバースギヤ28のアイドラギヤ28cが前方移動す
る。そこでアイドラギヤ28cは既に完全に止まってい
るドライブ及びドリブンギヤ28a,28bに対して、
ギヤ鳴りを生じること無くスムースにかみ合ってシフト
終了する。
【0020】その後クラッチ12を接続すると、エンジ
ン動力が手動変速機20に入力し、リバースギヤ28に
より逆転した動力が出力軸22に出力する。そして逆転
した動力が上述と同様に前後輪に伝達して、4輪駆動で
後進走行する。
ン動力が手動変速機20に入力し、リバースギヤ28に
より逆転した動力が出力軸22に出力する。そして逆転
した動力が上述と同様に前後輪に伝達して、4輪駆動で
後進走行する。
【0021】以上、本考案の実施例について説明した
が、これのみに限定されない。
が、これのみに限定されない。
【0022】
【考案の効果】以上に説明したように本考案によると、
手動変速機においてリバースシフト時に作動するギヤ鳴
り防止装置のコーンがシンクロ機構側に装着されるの
で、ケースやコーンの構造が簡単になる。コーンにはア
ース部材が取付けられ、このアース部材をフォークを利
用して位置決めした状態でトランスファケースの組付け
時にそのケース側に固定する構成であるから、トランス
ファケースの組付けが容易になって作業性が向上する。
またアース部材によりコーンをケース側に適確に固定し
て、リバースシフト時のギヤ鳴りを確実に防止すること
ができる。
手動変速機においてリバースシフト時に作動するギヤ鳴
り防止装置のコーンがシンクロ機構側に装着されるの
で、ケースやコーンの構造が簡単になる。コーンにはア
ース部材が取付けられ、このアース部材をフォークを利
用して位置決めした状態でトランスファケースの組付け
時にそのケース側に固定する構成であるから、トランス
ファケースの組付けが容易になって作業性が向上する。
またアース部材によりコーンをケース側に適確に固定し
て、リバースシフト時のギヤ鳴りを確実に防止すること
ができる。
【図1】本考案に係る手動変速機の要部の実施例を示す
断面図である。
断面図である。
【図2】ギヤ鳴り防止装置の右側面図である。
【図3】ギヤ鳴り防止装置の左側面図である。
【図4】手動変速機を含む4輪駆動車の駆動系を示すス
ケルトン図である。
ケルトン図である。
3 トランスファケース(リヤケース) 5 アース突起 20 手動変速機 27 第5速ギヤ 28 リバースギヤ 40 シンクロ機構 42 スリーブ 46 フォーク 50 リバースシフト機構 60 ギヤ鳴り防止装置 61 ベアリング 62 コーン 63 ボークリング 64 アース部材 64c 固定片 64d,64e 位置決め片
Claims (2)
- 【請求項1】内燃機関からの駆動力が伝達される手動変
速機の入力軸に回転可能に取り付けられた1つの前進変
速ギヤと、 上記前進変速ギヤに設けられたシンクロ機構と、 上記シンクロ機構のスリーブに係合するフォークを一方
向に移行させることによってリバースアイドラギヤをリ
バースギヤに噛み合わせて、上記手動変速機出力回転を
逆転させるリバースシフト機構と、 上記フォークの一方向側に、上記フォークを一方向に移
行させた際に上記 入力軸の回転を止めるギヤ鳴り防止装
置とを備えた手動変速機のギヤ鳴り防止装置において、 上記ギヤ鳴り防止装置は、上記入力軸にベアリングを介
して組付けられるコーンと、 上記コーンに一体的に取付けられるアース部材と、上記アース部材に一体的に設けられた固定片および上記
フォークの開口両端部に接して上記固定片の位置決めを
する位置決め片と、 上記手動変速機のリヤケースの内側に形成されたアース
突起とを備え、 上記リヤケースの組付け時には、上記アース部材の固定
片を上記リヤケース側のアース突起に係合するように構
成したことを特徴とする手動変速機のギヤ鳴り防止装
置。 - 【請求項2】上記手動変速機は前進5段の変速ギヤを有
し、上記前進変速ギヤは、上記手動変速機の上記入力軸
の端部側に設けられた第5速ギヤであることを特徴とす
る請求項1記載の手動変速機のギヤ鳴り防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993026305U JP2602928Y2 (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | 手動変速機のギヤ鳴り防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993026305U JP2602928Y2 (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | 手動変速機のギヤ鳴り防止装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0684063U JPH0684063U (ja) | 1994-12-02 |
JP2602928Y2 true JP2602928Y2 (ja) | 2000-02-07 |
Family
ID=12189658
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993026305U Expired - Fee Related JP2602928Y2 (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | 手動変速機のギヤ鳴り防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2602928Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5188776B2 (ja) * | 2007-10-23 | 2013-04-24 | キーパー株式会社 | ステアリング用ダストカバー |
-
1993
- 1993-05-20 JP JP1993026305U patent/JP2602928Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0684063U (ja) | 1994-12-02 |
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