JP2602002B2 - 搬送位置決め装置 - Google Patents

搬送位置決め装置

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JP2602002B2 JP27591994A JP27591994A JP2602002B2 JP 2602002 B2 JP2602002 B2 JP 2602002B2 JP 27591994 A JP27591994 A JP 27591994A JP 27591994 A JP27591994 A JP 27591994A JP 2602002 B2 JP2602002 B2 JP 2602002B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、搬送対象物を目的とす
る位置に停止させる搬送位置決め装置に関し、更に詳細
には、磁気ネジのバネ性を利用して位置決め精度を向上
した搬送位置決め装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】組立工場においては製品の部品等の物品
を工程間で搬送する装置を使用している。かかる搬送装
置の中には、搬送対象物に加工を施す等のために特定の
場所に位置決めして停止させることを目的とするものが
ある。そのような搬送位置決め装置として従来から使用
されているものの一例を図12に示す。この搬送位置決
め装置は、表面にネジを刻まれたネジ軸51と、そのネ
ジに螺着されるネジ穴を貫通して形成された可動台52
とを有している。そして、ネジ軸51の一端にはステッ
プモータ53が設けられ、ネジ軸51を回転させること
ができるようになっている。また、ネジ軸51の両側に
は、受重軸54、54がネジ軸51と平行に設けられ、
可動台52は受重軸54、54に対し摺動可能となって
いる。
【0003】かかる搬送位置決め装置において、可動台
52に搬送対象物を載置し、ステップモータ53により
ネジ軸51を回転させると、可動台52が螺進して搬送
対象物を所望の位置へ搬送できる。そしてその場所で、
ステップモータ53の制動力により可動台52の停止位
置が保持される。また、可動台52及び搬送対象物の重
量は受重軸54、54に担持されネジ軸51には加わら
ないので、ステップモータ53によるネジ軸51の回転
がスムーズである。この搬送位置決め装置は、パルスに
より高精度な回転角度制御ができるステップモータ53
をネジ軸51の駆動手段に使用して、可動台52の位置
決め精度を向上したことを特徴とするものである。通常
この搬送位置決め装置は、可動台52の移動通路にスト
ッパを設けて用い、可動台52をストッパに当接させて
停止する。このときステップモータ53に発生する脱調
を検知してステップモータ53の運転を停止し保持状態
とする。
【0004】従来の別の搬送位置決め装置の例を図13
に示す。この搬送位置決め装置は、機械的なネジに替え
て磁気ネジを利用したものである。図13に示す搬送位
置決め装置は、表面に螺旋着磁を施された磁気ネジ軸6
0と、内面に螺旋着磁を施された磁気ネジ穴61を設け
た可動台63とを有し、磁気ネジ軸60は磁気ネジ穴6
1をある間隙をもって貫通している。また、磁気ネジ軸
60に平行にスライド軸62が設けられており、可動台
63を摺動可能に保持すると共に荷重を担持するように
なっている。そして、磁気ネジ軸60の駆動手段として
モータ64を備えており、ベルト65を介して回転駆動
を磁気ネジ軸60の軸芯66に伝達する。
【0005】この搬送位置決め装置では、磁気ネジ軸6
0と磁気ネジ穴61とで磁気ネジを構成しており、モー
タ64で磁気ネジ軸60を回転させることにより、可動
台63を螺進させる。この搬送位置決め装置は、磁気ネ
ジ軸60と磁気ネジ穴61とが機械的に結合されておら
ず、バネ性を有する磁気ネジを構成するので、可動台6
3の動きに柔軟性があること等の特徴を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記図12の
搬送位置決め装置では、ネジ軸51と可動台52とがネ
ジ機構により機械的に結合されているため、以下のよう
な問題点を有していた。まず、ネジ軸51と可動台52
との機械的ネジ機構には不可避的にバックラッシュが存
在する。従って、可動台52をストッパに当接させて停
止させたときでも、このバックラッシュにより可動台5
2の停止位置には±0.05mm程度のばらつきがあ
る。このため必要な位置精度が得られない。
【0007】また、搬送位置決め装置を組立工場で使用
していると、可動台52に外力が加わる場合がある。特
に、ネジ軸51の軸方向の外力が作用した場合には、そ
の外力はネジ軸51を経てステップモータ53に伝達さ
れることになる。しかし、ステップモータの制動力は一
般に弱いので、外力によりステップモータ53は容易に
脱調する。その場合には、一旦ステップモータ53を逆
転させてから、再度所定位置へリセットしなければなら
ず、煩雑である。図13の搬送位置決め装置では磁気ネ
ジを採用しているので、機械的ネジ結合による問題点は
解消されているが、可動台63を停止させたときの位置
精度が不十分である。
【0008】本発明は、前記従来技術の問題点を解決す
るためになされたものであり、磁気ネジの機構を利用し
て軸と可動台との機械的な結合を断ち、また、磁気ネジ
のバネ性を利用して外力が作用した場合でも停止位置の
精度を良くした搬送位置決め装置を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明の搬送位置決め装置は、搬送対象物を載置する可
動台と、可動台の移動方向と平行に設けられた回転軸
と、可動台に固定して設けられるとともに内面に螺旋着
磁を有する第1円筒磁石と、回転軸の外面に設けられか
つ第1円筒磁石を貫通して位置するとともに外面に螺旋
着磁を有する第2円筒磁石と、回転軸の一端に設けられ
回転軸を回転させる駆動手段とを有する搬送位置決め装
置であって、前記可動台の移動通路に突出可能な停止手
段と、前記可動台が前記停止手段に当接して停止したと
きに、前記駆動手段を更に所定送り量運転して停止させ
るオーバーラン制御手段とを有することを特徴とする構
成とされる。
【0010】また、本発明の搬送位置決め装置は、前記
の搬送位置決め装置であって、前記所定送り量が0.5
ピッチ以下であることを特徴とする構成とされる。ま
た、本発明の搬送位置決め装置は、前記の搬送位置決め
装置であって、前記駆動手段がステップモータ又はDC
モータであることを特徴とする構成とされる。
【0011】
【作用】上記の構成よりなる本発明の搬送位置決め装置
では、駆動手段により回転軸を回転させると、回転軸に
設けられた第1円筒磁石も回転する。このため、第1円
筒磁石の外面の螺旋着磁と第2円筒磁石の内面の螺旋着
磁との磁気作用により、可動台が螺進する。これによ
り、可動台に載置した搬送対象物が所望の位置に搬送さ
れる。停止手段を可動台の移動通路に突出させ、可動台
がこれに当接すると、オーバーラン制御手段により駆動
手段が更に所定の角度だけ回転軸を回転させる。これに
より、第1円筒磁石と第2円筒磁石との磁気ネジに反力
が生じ、その反力で可動台が停止手段に押しつけられ、
位置決めされる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。図1に搬送位置決め装置1の
構成を示す。図1に示す搬送位置決め装置1は基本的
に、長尺長方形状の基台10にシャフト3と2本のスラ
イドロッド4、4とを互いに平行に設け、これらに沿っ
て移動可能な可動台2を備えたものであり、シャフト3
と可動台2とで後述する磁気ネジ機構を構成している。
シャフト3は、両端を軸受け22、22により回転可能
に保持されている。そして、シャフト3の一端にはステ
ップモータ8が備えられており、シャフト3を回転させ
ることができるようになっている。また、基台10の側
方には、可動台2の移動通路に可動鉄心23を突出さ
せ、可動台2の移動を規制して位置決めを行うストッパ
9が設けられている。更に、ステップモータ8には、後
述するコントローラ16が備えられている。
【0013】図1中A−A’部分の断面図を図4に示
す。可動台2は、略直方体状の部材であり、上面に搬送
対象物(図示略)を載置する。可動台2の下面には、ス
ライドロッド4、4との摺動摩擦を低減するブッシング
21、21が取り付けられている。また、可動台2に
は、円筒形状の外筒磁石5がジャケット7を介して固定
して取り付けられている。そして、外筒磁石5の内部に
は、コアロッド11と内筒磁石6とを有するシャフト3
が貫通している。シャフト3の内筒磁石6と可動台2の
外筒磁石5とで磁気ネジを構成する。2本のスライドロ
ッド4、4は、基台10の上面に固定して取り付けられ
ている。スライドロッド4、4は、可動台2及びその上
に載置される搬送対象物の荷重を担持するとともに、可
動台2の軸方向の移動をガイドする役割を有している。
【0014】ここで、磁気ネジを構成する外筒磁石5、
内筒磁石6について説明する。外筒磁石5の断面斜視図
を図5に示す。外筒磁石5は円筒形状の磁石であって、
その内面に螺旋状に形成された偶数本の着磁帯17を有
している。隣接する着磁帯17同士は着磁の極性が逆向
きとなっている。即ち、ある着磁帯17においてN極が
着磁されていれば、その隣の着磁帯17においてはS極
が着磁されている。そして、外筒磁石5の外周面には、
掛合部12が畝状に形成されている。外筒磁石5が可動
台2のジャケット7に対して軸周り方向にずれるのを防
ぐためである。
【0015】内筒磁石6の斜視図を図6に示す。内筒磁
石6は、外筒磁石5とほぼ同様の円筒形状の磁石である
が、着磁帯18が外面に形成されている。また、外筒磁
石5の内径よりやや小さい外径を有している。そして、
内筒磁石6の内周面には、掛合部13、13が畝状に形
成されている。内筒磁石6がコアロッド11に対して軸
周り方向にずれるのを防ぐためである。外筒磁石5と内
筒磁石6とで相互に逆極性の着磁帯が対向するように螺
旋着磁のアジマス角θ及び着磁体の幅が調整されてお
り、両者で磁気ネジを構成する。また、外筒磁石5、内
筒磁石6とも、円筒の高さ(図5、6中hで示す)を短
寸のものとし、これらを多数個縦に連ねて配置するよう
にしてもよい。これにより、外筒磁石5、内筒磁石6の
設計上の自由度を大きく取ることができる。
【0016】かかる外筒磁石5の内部に内筒磁石6を挿
入して構成される磁気ネジは、外力が加わらない状態で
は、図9に示すように逆極性の着磁帯が相互に吸引し、
対向して位置する。図9は、外筒磁石5と内筒磁石6と
の着磁帯が対向している様子を示す概念図である。図9
中にpで示すように、着磁帯1本の軸方向の幅を1ピッ
チという。そして、内筒磁石6を軸周りに回転させると
着磁帯18が螺進するので、着磁帯17と着磁帯18と
の対向状態を維持するため、外筒磁石5もその分螺進す
る。このため磁気ネジと呼ばれる。一方、軸長方向に外
力が加わると、外筒磁石5と内筒磁石6とは機械的には
結合されていないので、着磁帯17と着磁帯18との位
置関係がずれ、ずれ量に伴い磁力により反力を発生す
る。即ち、磁気ネジはバネ性を有している。磁気ネジの
バネ性の詳細については後述する。
【0017】次に、シャフト3について、図7を参照し
て説明する。シャフト3は、略円柱形状のコアロッド1
1に、前記の内筒磁石6を嵌装したものである。コアロ
ッド11は、鉄等の磁性体の丸棒に、軸方向に溝14、
14を形成したものである。磁性体を用いるのは、内筒
磁石6の磁力を効果的に用いるためである。溝14、1
4は、内筒磁石6の内周面の掛合部13、13と掛合し
て、コアロッド11と内筒磁石6とが軸周りに相互にず
れるのを防ぐためのものである。シャフト3を組み立て
る際は、コアロッド11に、着磁前の内筒磁石6を1個
または2個以上嵌装し、その後螺旋着磁を施す。かかる
シャフト3は、その両端を軸受け22、22によって回
転可能に保持され、ステップモータ8により回転され
る。
【0018】次に、可動台2への外筒磁石5の取付につ
いて図8を参照して説明する。外筒磁石5は前記のよう
に、ジャケット7を介して可動台2に固定して取り付け
られる。ジャケット7は外筒磁石5の磁力を有効に効果
的に用いるための磁性体の部材である。ジャケット7に
は、外筒磁石5の外周面の掛合部12、12と掛合して
相互にずれるのを防ぐための溝15、15が設けられて
いる。可動台2は、外筒磁石5をジャケット7ごと保持
している。
【0019】次に、ストッパ9について説明する。スト
ッパ9は、可動台2の移動通路に可動鉄心23を突出さ
せ、可動台2の移動を規制して位置決めを行うソレノイ
ド装置である。ストッパ9は、基台10に平行に設けら
れたレール28上に設けられており、基台10との間隔
を一定に保ちつつ左右に位置を変えることができる。ス
トッパ9は、ソレノイド25と、ソレノイド25に対し
て移動可能に設けられた可動鉄心23と、ソレノイド2
5に固定された固定鉄心24とを有している。また、可
動鉄心23の先端には円盤状の鍔部26が取り付けられ
ている。そして、ソレノイド25を巻回するボビンと鍔
部26との間には復帰バネ27が挟持されており、鍔部
26をボビンから離間する方向、即ち可動鉄心23が固
定鉄心24から離間する方向に付勢している。
【0020】ソレノイド25に通電していないときに
は、可動鉄心23が固定鉄心24に吸引されないので、
復帰バネ27の付勢力により可動鉄心23が固定鉄心2
4から離間して、可動台2の移動通路に突出する。ソレ
ノイド25に通電すると、可動鉄心23と固定鉄心24
との間に復帰バネ27の付勢力を上回る磁気吸引力が発
生するので、可動鉄心23が固定鉄心24に吸引され、
可動台2の移動通路から退避する。
【0021】次に、コントローラ16について、図3の
ブロック図を参照して説明する。コントローラ16は、
ステップモータ8を制御するものであって、駆動パルス
を発生するパルスドライブ29、種々の演算処理を行う
CPU31、演算データの一時記憶を行うRAM32、
制御プログラムや数値テーブル等を記憶するROM3
3、これらを連結するインターフェース30により構成
される。ROM33の記憶内容等に基づきCPU31が
種々の演算を行い、その結果によりパルスドライブ29
がステップモータ8に駆動パルスを送信し、ステップモ
ータ8が駆動される。ROM33に記憶されているプロ
グラムのうち代表的なものとして、オーバーランプログ
ラム34が挙げられる。
【0022】続いて、前記構成を有する搬送位置決め装
置1の作用を説明する。搬送位置決め装置1は、ステッ
プモータ8でシャフト3を回転駆動することにより、可
動台2を軸方向に移動させることを目的とするものであ
る。ステップモータ8でシャフト3を回転させると、内
筒磁石6もこれに伴い回転する。このため磁気ネジの螺
進作用により、外筒磁石5を保持する可動台2が軸方向
に移動する。搬送位置決め装置1では、シャフト3の回
転駆動手段としてステップモータ8を使用しているの
で、コントローラ16で行う駆動パルス制御により回転
角度を制御でき、可動台2を望みどおりに移動させ、載
置した搬送対象物を搬送することができる。
【0023】可動台2の停止位置を精密に位置決めする
場合にはストッパ9を用いる。即ち、ストッパ9をレー
ル28上で移動させ、可動台2を停止させようとする位
置にする。ストッパ9の移動の際は、ソレノイド25に
通電し、可動鉄心23を可動台2の移動通路から退避さ
せておく。そしてその位置でソレノイド25の通電を切
ると、復帰バネ27の付勢力により可動鉄心23の先端
が可動台2の移動通路に突出し、可動台2の移動が規制
される状態となる。この状態でステップモータ8を駆動
して可動台2を移動させ可動鉄心23の先端に当接させ
ると、その位置で可動台2は停止する。この状態を図2
に示す。
【0024】そして更にステップモータ8を少し駆動す
ると、可動台2が停止したままシャフト3が少し回転す
るので、外筒磁石5と内筒磁石6との着磁帯の位置関係
が少しずれた状態となる。図10はこの状態を示してい
る。図10では、実線で示される外筒磁石5がストッパ
9により停止されない場合の着磁帯が対向している状態
を示し、破線で示される外筒磁石5が可動鉄心23によ
り停止され、ずれΔxが生じた状態を示す。この状態
は、可動鉄心23により可動台2に軸長方向の外力が加
えられ、ずれΔxが生じているものと考えることができ
る。ずれΔxが生じている状態では、磁気ネジのバネ性
により反力Fが発生しており、反力Fにより可動台2は
可動鉄心23に押しつけられ不動状態となる。従って、
ストッパ9を正しい位置に置いておくことにより、可動
台2の精密な位置決めがなされる。
【0025】ずれΔxと反力Fとの関係について、図1
1のグラフを参照して説明する。図11は、ずれΔxを
横軸に、反力Fを縦軸にとったグラフである。このグラ
フに示すように、原点付近では反力Fは、ずれΔxに対
し反対方向に働き、その大きさはずれΔxとともに増加
する。即ち、磁気ネジのバネ性を示している。そして、
ずれΔxの大きさが0.5pに達すると反力Fの大きさ
が最大となるので、磁気ネジがバネ性を発揮するのはず
れΔxが±0.5pの範囲内にあるときであることがわ
かる。そして、反力Fの最大値Fmax は外筒磁石5と内
筒磁石6との組合せにより任意に選定できる。本実施例
では最大値Fmax が約3.8kgfとなるようにしてい
る。
【0026】搬送位置決め装置1では、コントローラ1
6がROM33のオーバーランプログラム34を実行し
て、かかる状態を得る。即ち、可動台2が可動鉄心23
に当接してから、ステップモータ8によりシャフト3が
所定の角度オーバーランされる。オーバーランの量は
0.5p以下とするのがよい。例としてステップモータ
8が200パルス/回転のものであれば、20〜30パ
ルス程度運転すればかかるオーバーランが実現される。
これによりずれΔxの大きさは約0.25pとなり、約
2kgfの反力Fs で可動台2が可動鉄心23に押しつ
けられる(図11中に点Qで示す)。
【0027】この状態ではステップモータ8自体の停止
精度により若干の誤差が存在しても、その誤差はずれΔ
xのばらつきを意味し、反力Fのばらつきとなる。反力
Fは、約0.5kgf以上が確保されていれば、可動台
2の停止位置には殆ど影響しない。オーバーランの量が
30゜程度以上あれば十分な反力Fが得られる。従って
停止位置として0.001mm程度の精度が得られ、位
置決めが確実である。一方、オーバーランの量の上限と
しては、反力Fの大きさの極大値を超えない範囲(図1
1のグラフでは0.5p)であれば問題ない。ただし、
60゜を超えると反力Fが大きくなるので、可動台2や
ストッパ9の剛性やステップモータ8の制動力を強くす
る必要を生じる。
【0028】また内筒磁石6と外筒磁石5とは機械的に
連結されてはいないので、ステップモータ8自体は脱調
しない。従ってリセット等の操作の必要はない。なお、
可動台2は2本のスライドロッド4、4により担持され
るので、図2のように可動台2の片側のみが可動鉄心2
3に当接しても、それにより可動台2にねじれが生じる
ことはない。
【0029】以上詳細に説明したように、前記実施例の
搬送位置決め装置1によれば、螺旋着磁を施された外筒
磁石5、内筒磁石6により構成される磁気ネジを用いて
可動台2を螺進させるようにしたので、シャフト3をス
テップモータ8で回転させることにより、可動台2を所
望の位置に移動させ、搬送対象物を搬送することができ
る。また、ストッパ9の可動鉄心23を可動台2の移動
通路に突出させ、可動台2を当接させて停止するように
したので、バネ性のある磁気ネジの反力により可動台2
が可動鉄心23に押しつけられ、高い停止位置精度が得
られる。さらに、可動台2に外部から力が加わっても、
可動台2とシャフト3とは機械的には連結されていない
ので、その力がステップモータ8に伝達され、脱調を招
くことがない。ここにおいて、外筒磁石5、内筒磁石6
にそれぞれ掛合部12、13を設け、ジャケット7の溝
15、コアロッド11の溝14と掛合させることとした
ので、外筒磁石5、内筒磁石6が軸周り方向にずれるこ
とがない。
【0030】尚、前記実施例は本発明を何ら限定するも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲にいて種々
の変形・改良が可能であることはもちろんである。例え
ば、シャフト3の駆動手段としてステップモータ8を使
用したが、DCモータその他、保持機能を有するモータ
であれば他のモータでもよい。また、ストッパ9として
ソレノイドの替わりに圧縮空気で作動するものに用いて
もよい。また、外筒磁石5、内筒磁石6に畝状の掛合部
12、13を設け、ジャケット7、コアロッド11の溝
15、14と掛合させる替わりに、外筒磁石5、内筒磁
石6に溝を設け、ジャケット7、コアロッド11に畝状
の掛合部を設けてもよい。
【0031】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように本発
明の搬送位置決め装置によれば、磁気ネジの機構を利用
して回転軸により可動台を螺進させることとしたので、
駆動手段の駆動により可動台を所望の位置に移動させる
ことができる。また、回転軸と可動台とは機械的には結
合されないので、可動台に印加された外力は駆動手段に
は伝達されない。また、可動台の移動通路に突出可能な
停止手段を設けたので、可動台を停止手段に当接させ回
転軸を少しオーバーランさせることにより、磁気ネジの
反力で可動台を停止手段に押し付け、高い停止位置精度
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る搬送位置決め装置の構成を示す
平面図である。
【図2】図1に示す搬送位置決め装置において、ストッ
パに可動台を当接させた状態を示す図である。
【図3】搬送位置決め装置の制御系を示すブロック図で
ある。
【図4】図1に示す搬送位置決め装置の構成を示す断面
図である。
【図5】外筒磁石の断面斜視図である。
【図6】内筒磁石の斜視図である。
【図7】シャフトの構成を説明する図である。
【図8】外筒磁石とジャケットとを示す図である。
【図9】磁気ネジにおける着磁帯の対向関係を示す説明
図である。
【図10】磁気ネジにおいて、変位を生じる様子を説明
する図である。
【図11】磁気ネジの変位と力との関係を示すグラフで
ある。
【図12】従来の搬送位置決め装置の構成を示す平面図
である。
【図13】従来の別の搬送位置決め装置の構成を示す図
である。
【符号の説明】
1 搬送位置決め装置 2 可動台 3 シャフト 5 外筒磁石 6 内筒磁石 8 ステップモータ 9 ストッパ 10 基台 16 コントローラ 17、18 着磁帯
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 7/02 H01F 7/02 Z

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送対象物を載置する可動台と、可動台
    の移動方向と平行に設けられた回転軸と、可動台に固定
    して設けられるとともに内面に螺旋着磁を有する第1円
    筒磁石と、回転軸の外面に設けられかつ第1円筒磁石を
    貫通して位置するとともに外面に螺旋着磁を有する第2
    円筒磁石と、回転軸の一端に設けられ回転軸を回転させ
    る駆動手段とを有する搬送位置決め装置において、 前記可動台の移動通路に突出可能な停止手段と、 前記可動台が前記停止手段に当接して停止したときに、
    前記駆動手段を更に所定送り量運転して停止させるオー
    バーラン制御手段とを有することを特徴とする搬送位置
    決め装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載する搬送位置決め装置に
    おいて、 前記所定送り量が0.5ピッチ以下であることを特徴と
    する搬送位置決め装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載する搬送
    位置決め装置において、 前記駆動手段がステップモータ又はDCモータであるこ
    とを特徴とする搬送位置決め装置。
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