JP2601939Y2 - 送りねじ装置 - Google Patents

送りねじ装置

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JP2601939Y2
JP2601939Y2 JP1991098996U JP9899691U JP2601939Y2 JP 2601939 Y2 JP2601939 Y2 JP 2601939Y2 JP 1991098996 U JP1991098996 U JP 1991098996U JP 9899691 U JP9899691 U JP 9899691U JP 2601939 Y2 JP2601939 Y2 JP 2601939Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、半導体製造装置、精密
加工機械、精密測定装置等に使用される送りねじ装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、静圧流体軸受装置においてガ
イド軸上で支持された直動スライドを駆動させるため
に、送りねじ装置が用いられていた。この送りねじ装置
の構造は、図3に示す様に、ねじ軸1と、これに螺合さ
れたナット2および該ナット2に連結した直動スライド
3からなっていた。そして、モータ(不図示)によりね
じ軸1を回転させ、この回転運動をナット2の直線運動
に変換し、該ナット2に連結された直動スライド3を駆
動するようになっていた。また、図示していないが、こ
の直動スライド3はガイド軸上で静圧流体で支持して静
圧流体軸受を構成してあり、滑らかで精密な駆動を行う
ことができるものであった。
【0003】また、上記ねじ軸1の両端は、球軸受をな
す軸受4の内輪4aに締め付けナット5で結合され、こ
の軸受4の外輪4bはプレート6をボルト8で締め付け
ることによって軸受ハウジング7に結合されている。つ
まり、ねじ軸1は軸受4によって回転方向の自由度はあ
るが、それ以外は拘束された状態で支持されていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上記の送り
ねじ装置において、ねじ軸1を回転させると、図4に示
すようにフレ回り現象が生じ、ねじ軸1の中央部がフレ
回り量δだけ大きく膨らんで回転することを避けられな
かった。このフレ回り現象は、ナット2を通じて直動ス
ライド3に伝わるため、直動スライド3は本来の移動方
向と垂直な方向にも微小に移動するようになっていた。
実際に直動スライド3の運動真直度を測定してみると、
図5にチャート図を示すように、ねじ軸1のリードと合
致する周期でフレ回り現象が見られ、真直性能を低下さ
せているという問題点があった。
【0005】このフレ回り量δの大きさは、直動スライ
ド3の移動方向と垂直な方向における、ねじ軸1の剛性
と直動スライド3の支持剛性との比で決定され、ねじ軸
1の剛性に比べて直動スライド3の支持剛性が低い程フ
レ回り量δは大きくなる。そして、この直動スライド3
を静圧流体軸受で支持した場合は、支持剛性が低くなる
ため、特に上記フレ回り現象が顕著になるという問題点
があった。
【0006】また、送りねじ装置の組立時に上記ねじ軸
1の軸芯と直動スライド3の移動方向を完全に一致させ
る必要があるが、実際には両者を完全に一致させること
は困難であり、数十μm程度の誤差が出ることを避けら
れず、そのため直動スライド3自体の真直性能を低下さ
せてしまうという問題点もあった。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記に鑑みて本考案は、
送りねじ装置におけるねじ軸の両端部を回転自在に支持
する少なくとも一方の軸受部を、ねじ軸の軸芯方向に配
設した球軸受又は滑り軸受でもって挟持して支承し、上
記軸受部をねじ軸の軸芯と垂直な方向に移動自在とする
ことで、上記ねじ軸に螺合するナットに取り付けられた
直動スライドのフレを抑えるようにしたことを特徴とす
る。
【0008】
【作用】本考案によれば、ねじ軸の両端部を回転自在に
支持する少なくとも一方の軸受部が、ねじ軸の軸芯と垂
直な方向に移動可能であることから、ねじ軸の回転時に
フレ回り現象が生じたとしても、上記軸受部がフレ回り
方向に移動することで、ナットに伝わるフレ回り量を減
らすことができる。
【0009】
【実施例】以下、実施例に基づき本考案を詳述する(従
来例と同一部分は同一符号を用いる)。
【0010】本考案の送りねじ装置は、図3に示す従来
例と同様に、螺旋溝を備えたねじ軸1と、これに螺合さ
れたナット2および該ナット2に連結された直動スライ
ド3からなっており、この直動スライド3はガイド軸上
で静圧軸受によって支持されている。そして、ねじ軸1
の軸受部分の断面を図1に示すように、ねじ軸1の端部
は球軸受をなす軸受4の内輪4aに締め付けナット5で
結合されている。一方、この軸受4の外輪4bは、軸受
ハウジング7とこれにボルト8で取り付けられたプレー
ト6によって形成される空間内に取り付けられている
が、上記外輪4bの外周と軸受ハウジング7の内周との
間には0.2〜0.3mm程度の隙間dを形成してあ
り、かつ外輪4bの両端面と、軸受ハウジング7および
プレート6とのそれぞれの間には球9を円周上均等に配
置するとともに、この球9の位置決めのためのキャリア
10を備えている。そして、プレート6をボルト8で締
め付けることによって、球9を介して軸受4の外輪4b
を保持するようになっている。
【0011】そのため、この軸受4の外輪4bは、軸受
ハウジング7に完全に固定されておらず、上記球9が転
がることにより、ねじ軸1の軸芯と垂直な方向に、上記
隙間dの範囲内で移動可能となっている。また、上記ボ
ルト8の締め付け力を強くすれば、プレート6により球
9を介して外輪4bを保持する力が強くなることから、
上記軸受4が軸芯と垂直な方向へ移動しにくくなる。即
ち、ボルト8の締め付け力で、軸受4の軸芯と垂直な方
向への支持剛性を調整することができる。
【0012】いま、この送りねじ装置においてねじ軸1
を回転させると、螺旋溝に螺合したナット2およびこれ
に連結した直動スライド3を直線方向に移動させること
ができる。そして、このときねじ軸1にフレ回り現象が
生じるが、上記のようにねじ軸1の軸受4が軸芯と垂直
方向に移動可能となっていることから、この軸受4が軸
芯と垂直な方向に移動することでフレ回り現象を吸収
し、ナット2や直動スライド3にフレ回り現象が伝わる
ことを防止できる。また、この送りねじ装置を組み立て
る際には、直動スライド3の移動方向とねじ軸1の軸芯
との間に数十μm程度の誤差が生じるが、上記軸受4と
軸受ハウジング7との隙間dでこの誤差を吸収し、直動
スライド3の真直性能を劣化させることはない。
【0013】次に本考案の他の実施例を説明する。図2
に軸受部分の断面を示すように、ねじ軸1の端部は軸受
4の内輪4aに締め付けナット5で結合され、一方該軸
受4の外輪4bの外周と軸受ハウジング7の内周との間
には0.2〜0.3mm程度の隙間dが形成され、かつ
外輪4bの両端面と、軸受ハウジング7およびプレート
6とのそれぞれの間には滑り軸受部材11が介在されて
いる。そして、プレート6をボルト8で軸受ハウジング
7に締結することで、上記滑り軸受部材11を介して軸
受4の外輪4bを保持している。
【0014】この滑り軸受部材11は、カーボンやフッ
素系樹脂などの摺動性に優れた材質からなり、軸受ハウ
ジング7やプレート6との摩擦係数が0.2以下となる
ようにしてある。したがって、この送りねじ装置は、軸
受4の外輪4bが軸受ハウジング7に完全に固定され
ず、上記滑り軸受部材11を介して摺動することによ
り、外輪4bがねじ軸1の軸芯に対して垂直方向に移動
可能となっており、前記実施例と同様に、ねじ軸1のフ
レ回り現象を吸収することができる。
【0015】なお、図1、2に示すような軸受4の支持
構造は、ねじ軸1の一方端のみに形成すればよいが、両
端を共にこのような支持構造とすればより効果を高くで
きる。また、上記実施例において、各部材の材質は金
属、セラミックスなどさまざまなものを用いることがで
き、特に軸受4の内輪4a、外輪4bや球9などの部材
をセラミックスで形成すれば耐摩耗性を高くすることが
できる。
【0016】さらに、上記実施例では直動スライド3を
静圧流体で支持したものを示したが、本考案の送りねじ
装置は静圧流体軸受装置の駆動に限るものではなく、さ
まざまな直線案内装置に用いることができる。
【0017】実験例 本考案の送りねじ装置において、フレ回り現象を吸収す
るためには、直動スライド3の移動方向に対して垂直な
方向の支持剛性A(kgf/μm)と、軸受4の軸芯と
垂直方向の支持剛性B(kgf/μm)との比B/Aが
重要である。そこで、図1に示す本考案の送りねじ装置
を試作し、各支持剛性A、Bの値を変化させて真直性能
を比較する実験を行った。各部分の寸法は表1に示す通
りとし、直動スライド3は静圧空気で支持して、この空
気圧によって支持剛性Aを決定した。一方、軸受4の支
持剛性Bは、図1におけるプレート6を取り付けるボル
ト8の締め付け力で調整した。結果は表2に示す通りで
ある。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】表2より明らかに、直動スライド3の支持
剛性Aと、軸受4の支持剛性Bとの比B/Aを小さくす
るほど優れた真直性能が得られることがわかる。これ
は、支持剛性の比B/Aが小さいほど、軸受4が軸芯と
垂直方向に移動しやすくフレ回り現象の吸収量が大きく
なるためである。また、通常静圧流体軸受に求められる
真直度は100mmあたり0.2μm以下であるが、上
記支持剛性の比B/Aを1/5以下とすれば、この要求
特性を満たすことがわかる。
【0021】さらに、表2中No.5の例について、直
動スライド3の運動真直度を調べたところ、図6にチャ
ート図を示すように、フレ回り現象はほとんど見られな
くなり、図5に示す従来例と比較して、はるかに優れた
真直性能となることがわかる。
【0022】さらに、上記実験例では図1に示す球9を
配置した構造のものについて示したが、図2に示す滑り
軸受部材11を配置した構造のものであっても同様に、
直動スライド3の支持剛性Aと、軸受4の支持剛性Bと
の比B/Aを1/5以下とすれば真直度を100mmあ
たり0.2μm以下とすることができた。
【0023】
【考案の効果】このように本考案によれば、送りねじ装
置におけるねじ軸を支持する軸受を、ねじ軸の軸芯と垂
直な方向に移動可能としたことによって、ねじ軸の回転
時に生じるフレ回り現象を上記軸受部で吸収することが
できる。そのため、ねじ軸に螺合されたナットおよび該
ナットに結合された直動スライドにフレ回り現象を伝え
にくく、直動スライドの真直性能を高くすることがで
き、特に静圧流体で支持した直動スライドの駆動に好適
に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の送りねじ装置における、ねじ軸の軸受
部を示す断面図である。
【図2】本考案の他の実施例を示す断面図である。
【図3】従来の送りねじ装置を示す概略図である。
【図4】従来の送りねじ装置におけるフレ回り現象を説
明するための図である。
【図5】従来の送りねじ装置により駆動した直動スライ
ドの運動真直度を示すチャート図である。
【図6】本考案の送りねじ装置により駆動した直動スラ
イドの運動真直度を示すチャート図である。
【符号の説明】
1・・・ねじ軸 2・・・ナット 3・・・直動スライド 4・・・軸受 4a・・内輪 4b・・外輪 5・・・締め付けナット 6・・・プレート 7・・・軸受ハウジング 8・・・ボルト 9・・・球 10・・キャリア 11・・滑り軸受部材

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ねじ軸を回転することにより、該ねじ軸に
    螺合され直動スライドが取り付けられたナットを直線方
    向に移動させるようにした送りねじ装置において、前記
    ねじ軸の端部を回転自在に支持する少なくとも一方の
    軸受部を、ねじ軸の軸芯方向に配設した球軸受又は滑り
    軸受でもって挟持して支承し、上記軸受部をねじ軸の軸
    芯と垂直な方向に移動自在となし、前記直動スライドの
    フレを抑えるようにしたことを特徴とする送りねじ装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5937030A (ja) * 1982-08-23 1984-02-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd ネジ送り装置
JPH01135960A (ja) * 1987-11-20 1989-05-29 Toyoda Mach Works Ltd テーブル駆動装置

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