JP2601661B2 - 新規なアルキレンジアミン誘導体およびグルタミン酸遮断剤 - Google Patents

新規なアルキレンジアミン誘導体およびグルタミン酸遮断剤

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JP2601661B2 JP62193203A JP19320387A JP2601661B2 JP 2601661 B2 JP2601661 B2 JP 2601661B2 JP 62193203 A JP62193203 A JP 62193203A JP 19320387 A JP19320387 A JP 19320387A JP 2601661 B2 JP2601661 B2 JP 2601661B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の技術的分野] 本発明は、新規なアルキレンジアミン誘導体およびグ
ルタミン酸遮断剤に関するものである。
[発明の背景] グルタミン酸は甲殻類では興奮性神経伝達物質である
という説が有力である。また、グルタミンン酸はほ乳類
中枢神経においても興奮性の神経伝達物質の一つの候補
物質と考えられている。
グルタミン酸のこれらの機能を抑制する遮断剤として
はグルタミン酸のγ−メチルエステルが良く知られてい
る。しかしながら、グルタミン酸のγ−メチルエステル
のグルタミン酸遮断作用は、10-2〜10-3Mの高濃度で作
用が現われる程度にすぎず、実用的なグルタミン酸遮断
剤としては充分ということはできない。
またジルチアゼム(Diltiazem)およびカロベリン(C
aroberine)がグルタミン酸の反応を抑制することも報
告されている(生体の化学、30(2):82−91、1979)
が、その作用は他の伝達物質の遮断剤、例えば、アセチ
ルコリンに対する抗コリン剤、ヒスタミンに対する抗ヒ
スタミン剤等の作用に比べ弱く、グルタミン酸遮断作用
としては、ザリガニ開鋏筋標本にグルタミン酸(1×10
-4M)を適用した際に誘発される脱分極に対して、ジル
チアゼムとカロベリンとは共に薬物濃度(2×10-4M)
でおよそ30%の抑制しか示さず、またこの作用は選択的
なものでない。
さらにまた、5−メチル−1−フェニル−2−(3−
ピペリジノプロピルアミノ)ヘキサン−1−オールなど
のアミノアルコールがグルタミン酸遮断作用を示すこと
も報告されているが、このアミノアルコールのグルタミ
ン酸遮断作用も低濃度では充分とはいえない。
[発明の構成] 本発明は、特にグルタミン酸の遮断剤として有用な新
規なアルキレンジアミン誘導体もしくはその塩を提供す
るものである。
本発明の新規なアルキレンジアミン誘導体は下記の式
を有するものである。
[ただし、 R1は、炭素数3〜8の直鎖状もしくは分枝状の脂肪族
炭化水素基、炭素数5〜8の脂環式炭化水素基、アリー
ル基、またはアルアルキル基(アルキル基の炭素数は1
〜4)であり、 R2は、炭素数3〜11の直鎖状もしくは分枝状の脂肪族
炭化水素基、炭素数3〜11のアルコキシ基、炭素数3〜
11のエステル結合を含む脂肪族炭化水素基、炭素数3〜
11のエーテル結合を含む脂肪族炭化水素基、またはアリ
ールオキシ基であり、 R3は、炭素数3〜11の直鎖状もしくは分枝状の脂肪族
炭化水素基、炭素数3〜11のエステル結合を含む脂肪族
炭化水素基、炭素数3〜11のエーテル結合を含む脂肪族
炭化水素基であり、またはアルキル基にエーテル結合を
含むアルアルキル基(アルキル基の炭素数は2〜5)で
あり、 ただし、R2とR3の一方が上記の基のいずれかである場
合には、他の一方の基は、水素もしくは炭素数2以下の
アルキル基であってもよい、 R4、R5およびR6は、互いに同一でも、異っていてもよ
く、水素原子、炭素数6以下の直鎖状もしくは分枝状の
飽和もしくは不飽和のアルキル基、炭素数6以下のアル
コキシ基、炭素数6以上のアシル基、炭素数6以下のア
シルオキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、
置換基を有していてもよいアルアルキル基(アルキル基
の炭素数は1〜5)、ヒドロキシル基、ヒドロキシアル
キル基(アルキル基の炭素数は1〜3)、ハロゲン原
子、ニトリル基、ニトロ基、アミノ基であり、 mとnはそれぞれ0〜3の整数であるが、m+nは3
を超えることはない、 pは7〜13の整数であり、 qは4〜7の整数である]。
上記の式において、脂肪族炭化水素基は飽和炭化水素
基および不飽和炭化水素基のいずれであってもよいが、
飽和炭化水素基であることが好ましい。
R1は、炭素数3〜8の直鎖状もしくは分枝状のアルキ
ル基(例、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、ベンチル、イソペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オ
クチル、あるいは2−エチルヘキシル)もしくはフェニ
ル基であることが好ましい。
R2は、炭素数4〜8の直鎖状もしくは分枝状のアルキ
ル基(例、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシ
ル)、炭素数4〜8のアルコキシ基(例、ブトキシ、イ
ソブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ヘ
キシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、2−
エチルヘキシルオキシ)、炭素数4〜8のエステル結合
を含む脂肪族炭化水素基(例、ブチリルオキシプロピ
ル、イソブチリルオキシエチル、バレリルオキシエチ
ル、イソバレリルオキシエチル、カプロイルオキシエチ
ル、イソカプロイルオキシエチル)、炭素数4〜8のエ
ーテル結合を含む脂肪族炭化水素基(例、イソプロポキ
シエチル、イソブチルオキシエチル、イソプロポキシプ
ロピル、ペンチルオキシプロピル、イソペンチルオキシ
エチル)、もしくはフェノキシ基であることが好まし
い。
R3は、炭素数4〜8の直鎖状もしくは分枝状のアルキ
ル基(例、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシ
ル)、炭素数4〜8のエステル結合を含む脂肪族炭化水
素基(例、ブチリルオキシプロピル、イソブチリルオキ
シエチル、バレリルオキシエチル、イソバレリルオキシ
エチル、カプロイルオキシエチル、イソカプロイルオキ
シエチル)、炭素数4〜8のエーテル結合を含む脂肪族
炭化水素基(例、イソプロポキシエチル、イソブチルオ
キシエチル、イソプロポキシプロピル、ペンチルオキシ
プロピル、イソペンチルオキシエチル)、アリールオキ
シアルキル(アルキル基の炭素数は2〜5)、もしくは
アラルキルオキシアルキル(アルキル基の炭素数は2〜
5)であることが好ましい。
R4、R5およびR6は、互いに同一でも、異っていてもよ
く、水素原子、炭素数6以下の直鎖状もしくは分枝状の
飽和もしくは不飽和のアルキル基(例、ブチル、イソブ
チル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル)、炭素数6
以下のアルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、ペン
チルオキシ、イソペンチルオキシ、ヘキシルオキシ)、
炭素数6以下のアシル基(例、アセチル、プロピオニ
ル、ブチリル、バレリル)、炭素数6以下のアシルオキ
シ基(例、アセトキシ、プロピオニルオキシ、ブチリル
オキシ)、置換基を有していてもよいアリール基(例、
フェニル、ナフチル、トルイル、キシリル)、置換基を
有していてもよいアルアルキル基(ただし、アルキル基
の炭素数は1〜5、例、ベンジル、フェニルエチル、フ
ェニルプロピル、キシリルメチル)、ヒドロキシル基、
ヒドロキシアルキル基(アルキル基の炭素数は1〜3、
例、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル)、ハロゲン
原子(例、フッ素、塩素、臭素)、ニトリル基、ニトロ
基、アミノ基である。
また、上記の式において、mは0、1または2である
ことが好ましく、nは0、1もしくは2であることが好
ましく、pは7乃至9であることが好ましく、そしてq
は5もしくは6であることが好ましい。
本発明のアルキレンジアミン誘導体は、置換基を有し
てもよいピペリジン基、ピロリジン基、ペルヒドロアゼ
ピン基、ペルヒドロアゾシン基がその窒素原子を介して
長鎖のアルキルアミンの炭素原子に結合している化合物
であり、任意の有機酸もしくは無機酸との塩としても得
ることができる。そのような有機酸の例としては、シュ
ウ酸、フマル酸、マレイン酸、クエン酸、酒石酸、p−
トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸を挙げることが
でき、また無機酸の例としては、塩酸、硫酸、硝酸、臭
化水素酸、リン酸を挙げることができる。
なお、本発明の化合物を殺昆虫剤などの農薬として用
いる場合には、任意の酸との塩にて使用することができ
るが、医薬として用いる場合には生理的に許容し得る酸
との塩として使用することが必要である。そのような酸
の例としては、塩酸、フマル酸、マレイン酸、メタンス
ルホン酸を挙げることができる。
本発明のアルキレンジアミン誘導体の例としては下記
の化合物を挙げることができる。
1)1−[7−[4−メチル−1−(3−メチルブチ
ル)ペンチルアミノ]ヘプチル]ピペリジン 2)1−[7−[4−メチル−1−(3−メチルブチ
ル)ペンチルアミノ]ヘプチル]ピロリジン 3)1−[7−[4−メチル−1−(3−メチルブチ
ル)ペンチルアミノ]ヘプチル]ペルヒドロアゼピン 4)1−[7−[4−メチル−1−(3−メチルブチ
ル)ペンチルアミノ]ヘプチル]ペルヒドロアゾシン 5)1−[8−[4−メチル−1−(3−メチルブチ
ル)ペンチルアミノ]オクチル]ピペリジン 6)1−[9−[4−メチル−1−(3−メチルブチ
ル)ペンチルアミノ]ノニル]ピペリジン 7)1−[10−[4−メチル−1−(3−メチルブチ
ル)ペンチルアミノ]デシル]ピペリジン 8)1−[7−(1−ペンチルヘキシルアミノ)ヘプチ
ル]ピペリジン 9)1−[7−(4−メチル−1−(2−フェニルエチ
ル)ペンチルアミノ]ヘプチル]ピペリジン 10)1−[7−[4−メチル−1−(3−フェニルプロ
ピル)ペンチルアミノ]ヘプチル]ピペリジン 11)1−[7−[5−メチル−2−(2−フェニルエチ
ル)ヘキシルアミノ]ヘプチル]ピペリジン 12)1−[7−(3−ベンジル−6−メチルヘプチルア
ミノ)ヘプチル]ピペリジン 13)1−[7−(3−イソプロポキシ−1−フェニルプ
ロピルアミノ)ヘプチル]ピペリジン 14)1−[7−[N,N−ビス(3−メチルブチル)アミ
ノ]ヘプチル]ピペリジン 15)1−[7−[N−(3−メチルブチル)−N−(4
−メチルベンチル)アミノ]ヘプチル]ピペリジン 16)1−[7−[N−ヘキシル−N−(3−メチルブチ
ル)アミノ]ヘプチル]ピペリジン 17)1−[7−[N,N−ビス(3−メチルブチル)アミ
ノ]ヘプチル]ピロリジン 18)1−[7−[N,N−ビス(3−メチルブチル)アミ
ノ]ヘプチル]ペルヒドロアゼピン 19)1−[7−[N,N−ビス(3−メチルブチル)アミ
ノ]ヘプチル]ペルヒドロアゾシン 20)1−[7−[4−メチル−1−(3−メチルブチ
ル)ペンチルアミノ]ヘプチル]−4−ピペリジノール 21)2,6−ジメチル−1−[7−[4−メチル−1−
(3−メチルブチル)ペンチルアミノ]ヘプチル]ピペ
リジン 22)メチル 1−[7−[4−メチル−1−(3−メチ
ルブチル)ペンチルアミノ]ヘプチル]−4−ピペリジ
ンカルボキシレート 23)1−[7−[4−メチル−1−(3−メチルブチ
ル)ペンチルアミノ]ヘプチル]−4−ピペリジンカル
ボン酸アミド 24)1−[8−[N,N−ビス(3−メチルブチル)アミ
ノ]オクチル)ピペリジン 25)1−[9−[N,N−ビス(3−メチルブチル)アミ
ノ]ノニル]ピペリジン 上記の各化合物と、塩酸、フマル酸、マレイン酸、シ
ュウ酸などの酸との塩 本発明のアルキレンジアミン誘導体は新規化合物であ
り、たとえば、下記の方法により既知化合物から合成す
ることができる。
(1)R1−(CH2−CH(R2)−(CH2−N(R3
Hに相当するアミンと に相当するハロゲン化物とを反応させる方法。
(2)R1−(CH2−CH(R2)−(CH2n-1COOHに相
当するカルボン酸又はカルボン酸の反応性誘導体と に相当するアミンとを反応させることによって で表わされる化合物を得たのち、これを還元する方法。
(3)n=0の場合は、 に相当するケトン に相当するアミン化合物とを還元条件下で反応させる方
法。
これらの製造方法の具体例は本明細書中の後の部分に
合成例として記載する。各合成例に記載されていない化
合物についても、同様な方法を利用して製造することが
できる。
本発明のアルキレンジアミン誘導体を医薬品として用
いる場合には、通常の医薬品投与に際して利用される組
成物として各種の形態(例、粉末、顆粒、錠剤、注射
薬、座薬)にて使用される。
本発明のアルキレンジアミン誘導体を神経疾患治療薬
として用いる場合の投与量は、注射剤では1日0.1mg〜5
0mg、経口投与では1日1mg〜500mgの範囲の量であるが
年令、症状等により増減することができる。
また、本発明のアルキレンジアミン誘導体を昆虫類な
どの害虫駆除に用いる場合には、そのまま水で希釈して
使用するか、または農薬補助剤を用いて農薬製造分野に
おいて一般的に行われている方法により種々の形態にし
て使用することができる。また、実際の使用に際して
は、直接そのまま使用するか、または水で所望濃度に希
釈して使用することができる。農薬補助剤としては例え
ば希釈剤(例、溶媒、増量剤、担体)、界面活性剤
(例、乳化剤、分散剤)、安定剤、固着剤を挙げること
ができる。
[発明の効果] 本発明のアルキレンジアミン誘導体は、特にグルタミ
ン酸遮断剤として有用であり、既知のグルタミン酸のγ
−メチルエステル、ジルチアゼムおよびカロベリンなど
のグルタミン酸遮断剤のグルタミン酸遮断作用に比べ10
倍〜100倍以上作用が強い。また、既知の5−メチル−
1−フェニル−2−(3−ピペリジノプロピルアミノ)
ヘキサン−1−オールなどのアミノアルコールに比較し
ても顕著に強いグルタミン酸遮断作用を示す。
なお、本発明のアルキレンジアミン誘導体は急性毒性
および亜急性毒性のいずれも低いため、グルタミン酸遮
断剤として実用上好ましい。
また、ほ乳類の脳内にグルタミン酸を注入すると、け
いれん様症状を呈することが知られているから、グルタ
ミン酸遮断剤である本発明のアルキレンジアミン誘導体
は、神経系のバランスの崩れや筋パルスの異常亢進など
に起因する神経疾患治療薬として有用である。一方、神
経筋接合部においてグルタミン酸が興奮性神経伝達物質
として働いている昆虫類に対しては、神経筋接合部を遮
断し昆虫の活動を減弱させることから農薬として有用で
ある。
次に本発明のアルキレンジアミン誘導体の合成例を示
す。
[合成例1] 1−[7−[4−メチル−1−(3−メチルブチル)ペ
ンチルアミノ]ヘプチル]ピペリジン (i)滴下ロートと冷却管とを装着したフラスコにピペ
リジン(8.94g)、ベンゼン(7.7ml)及びクロロホルム
(1.5ml)の混合物をとり、加熱還流下に7−ブロモヘ
プタンニトリル(9.50g)をゆっくり滴下した。滴下完
了後さらに4時間加熱還流した後空冷し、エーテルを加
えてしばらく撹拌した。反応混合物を濾過して不溶物を
除き、エーテルで洗浄し、洗液と濾液とを併せて減圧下
に濃縮した。残渣を減圧下蒸留し、7−ピペリジノヘプ
タンニトリルを無色油状物として得た(8.92g、収率定
量的)。
bp:113〜115℃/2mmHg NMR(CDCl3)δ: 1.1〜1.9(14H,m) 2.1〜2.6(8H,m) 2250(CN) (ii)フラスコに水素化リチウムアルミニウム(1.82
g)のエーテル(30ml)懸濁液をとり、氷冷下上記で得
た7−ピペリジノヘプタンニトリル(7.77g)のエーテ
ル(20ml)溶液を滴下した。滴下完了後2時間かけて室
温まで上昇させそのまま一晩撹拌した。再び氷冷し、飽
和芒硝水を滴下し過剰の水素化リチウムアルミニウムを
分解させた。エーテルと無水硫酸ソーダを加えて撹拌し
た後、析出物を濾別した。濾液を減圧下に濃縮し、残渣
を減圧下蒸留し1−(7−アミノヘプチル)ピペリジン
を無色油状物として得た(5.39g,収率68%)。
bp:106〜107℃/2.5mmHg NMR(CDCl3)δ: 1.12(2H,s) 1.2〜1.8(16H,m) 2.1〜2.5(6H,m) 2.5〜2.8(2H,m) (iii)2,8−ジメチルノナン−5−オン(1.70g)と1
−(7−アミノヘプチル)ピペリジン(1.98g)のメタ
ノール(50ml)溶液に6N−塩酸−エタノールを加えて水
でぬらしたpH試験紙にてpH7付近となるようにした。氷
冷下水素化シアノホウ素ナトリウム(1.26g)を一度に
加えて氷冷下で1時間撹拌し、次いで室温にて一晩撹拌
した。反応混合物を濃縮して残渣に水と水酸化ナトリウ
ム水溶液を加えてクロロホルムで抽出した。乾燥後減圧
下濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(溶媒 クロロホルム:メタノール=80:1〜40:1)
にて精製し、標題の化合物を無色油状物として得た。
NMR(CDCl3)δ: 0.88(12H,d,J=6.2Hz) 1.2〜1.8(27H,m) 2.1〜2.7(9H,m) 2925,2850,2790,2750,1460,1375,1360,1340,1150,1120 このもののエタノール溶液に6N−塩酸−エタノールを
加えて減圧下濃縮した。残渣の白色固体をエタノール−
酢酸エチルから再結晶して、標題化合物の二塩酸塩を白
色結晶として得た(330mg,収率16%)。
mp:189〜190℃ 2940,2850,2800,2625,2530,1570,1460,1425,1380,1360 [参考例1]ザリガニ神経筋接合部におけるグルタミン
酸遮断作用 Ishidaら[J.Physiol.,298−301−319(1980)]及び
Shinozakiら[Comp.Biochem.Phyaiol,70c,49−58(198
1)]の方法に従ってグルタミン酸遮断作用の評価を行
なった。即ち、ザリガニ第一歩脚の開鋏筋を実験材料と
して用い、下記の実験を行なった。
神経筋標本を液槽中に固定して、ザリガニ用生理溶液
[組成:NaCl(195mM)、CaCl2(18mM)、KCl(5.4m
M)、トリス・マレイン酸バッファー(pH7.5、10mM)、
グルコース(11mM)]で21±1℃に潅流(一定流速)
し、3M−KCl溶液を満たしたガラス微小電極を筋繊維中
央に挿入し、筋細胞膜電位の変化を細胞内記録した。
被験物質のグルタミン酸遮断作用は、L−グルタミン
酸(10-4M)を潅流適用して誘発される脱分極に対する
被験物質薬液(前記合成例で得た化合物、濃度2×10-5
M)の5分間前処置によるL−グルタミン酸誘発脱分極
の抑制率として求めた。
得られた結果を第1表に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 211/46 C07D 211/46 211/62 211/62 (72)発明者 真崎 光夫 千葉県千葉市真砂5−11−6

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式を有するアルキレンジアミン誘導体
    もしくはその塩: [ただし、 R1は、炭素数3〜8の直鎖状もしくは分枝状の脂肪族炭
    化水素基、炭素数5〜8の脂環式炭化水素基、アリール
    基、またはアルアルキル基(アルキル基の炭素数は1〜
    4)であり、 R2は、炭素数3〜11の直鎖状もしくは分枝状の脂肪族炭
    化水素基、炭素数3〜11のアルコキシ基、炭素数3〜11
    のエステル結合を含む脂肪族炭化水素基、炭素数3〜11
    のエーテル結合を含む脂肪族炭化水素基、またはアリー
    ルオキシ基であり、 R3は、炭素数3〜11の直鎖状もしくは分枝状の脂肪族炭
    化水素基、炭素数3〜11のエステル結合を含む脂肪族炭
    化水素基、炭素数3〜11のエーテル結合を含む脂肪族炭
    化水素基であり、またはアルキル基にエーテル結合を含
    むアルアルキル基(アルキル基の炭素数は2〜5)であ
    り、 ただし、R2とR3の一方が上記の基のいずれかである場合
    には、他の一方の基は、水素もしくは炭素数2以下のア
    ルキル基であってもよい、 R4、R5およびR6は、互いに同一でも、異っていてもよ
    く、水素原子、炭素数6以下の直鎖状もしくは分枝状の
    飽和もしくは不飽和のアルキル基、炭素数6以下のアル
    コキシ基、炭素数6以下のアシル基、炭素数6以下のア
    シルオキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、
    置換基を有していてもよいアルアルキル基(アルキル基
    の炭素数は1〜5)、ヒドロキシル基、ヒドロキシアル
    キル基(アルキル基の炭素数は1〜3)、ハロゲン原
    子、ニトリル基、ニトロ基、アミノ基であり、 mとnはそれぞれ0〜3の整数であるが、m+nは3を
    超えることはない、 pは7〜13の整数であり、 qは4〜7の整数である]。
  2. 【請求項2】R1が炭素数3〜8の直鎖状もしくは分枝状
    のアルキル基もしくはフェニル基であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載のアルキレンジアミン誘導
    体もしくはその塩。
  3. 【請求項3】R2が、炭素数4〜8の分枝状のアルキル基
    であって、R3が水素であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載のアルキレンジアミン誘導体もしくはそ
    の塩。
  4. 【請求項4】R3が、炭素数4〜8の分枝状のアルキル基
    であって、R2が水素であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載のアルキレンジアミン誘導体もしくはそ
    の塩。
  5. 【請求項5】qが5であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載のアルキレンジアミン誘導体もしくはそ
    の塩。
  6. 【請求項6】下記式を有するアルキレンジアミン誘導体
    もしくはその塩: [ただし、 R1は、炭素数3〜8の直鎖状もしくは分枝状の脂肪族炭
    化水素基、炭素数5〜8の脂環式炭化水素基、アリール
    基、またはアルアルキル基(アルキル基の炭素数は1〜
    4)であり、 R2は、炭素数3〜11の直鎖状もしくは分枝状の脂肪族炭
    化水素基、炭素数3〜11のアルコキシ基、炭素数3〜11
    のエステル結合を含む脂肪族炭化水素基、炭素数3〜11
    のエーテル結合を含む脂肪族炭化水素基、またはアリー
    ルオキシ基であり、 R3は、炭素数3〜11の直鎖状もしくは分枝状の脂肪族炭
    化水素基、炭素数3〜11のエステル結合を含む脂肪族炭
    化水素基、炭素数3〜11のエーテル結合を含む脂肪族炭
    化水素基であり、またはアルキル基にエーテル結合を含
    むアルアルキル基(アルキル基の炭素数は2〜5)であ
    り、 ただし、R2とR3の一方が上記の基のいずれかである場合
    には、他の一方の基は、水素もしくは炭素数2以下のア
    ルキル基であってもよい、 R4、R5およびR6は、互いに同一でも、異っていてもよ
    く、水素原子、炭素数6以下の直鎖状もしくは分枝状の
    飽和もしくは不飽和のアルキル基、炭素数6以下のアル
    コキシ基、炭素数6以下のアシル基、炭素数6以下のア
    シルオキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、
    置換基を有していてもよいアルアルキル基(アルキル基
    の炭素数は1〜5)、ヒドロキシル基、ヒドロキシアル
    キル基(アルキル基の炭素数は1〜3)、ハロゲン原
    子、ニトリル基、ニトロ基、アミノ基であり、 mとnはそれぞれ0〜3の整数であるが、m+nは3を
    超えることはない、 pは7〜13の整数であり、 qは4〜7の整数である] を有効成分として含むグルタミン酸遮断剤。
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