JPH0778049B2 - 新規なアルキレンジアミン誘導体およびグルタミン酸遮断剤 - Google Patents
新規なアルキレンジアミン誘導体およびグルタミン酸遮断剤Info
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- JPH0778049B2 JPH0778049B2 JP62022033A JP2203387A JPH0778049B2 JP H0778049 B2 JPH0778049 B2 JP H0778049B2 JP 62022033 A JP62022033 A JP 62022033A JP 2203387 A JP2203387 A JP 2203387A JP H0778049 B2 JPH0778049 B2 JP H0778049B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の技術的分野] 本発明は、新規なアルキレンジアミン誘導体およびグル
タミン酸遮断剤に関するものである。
タミン酸遮断剤に関するものである。
[発明の背景] グルタミン酸は甲殻類では興奮性神経伝達物質であると
いう説が有力である。また、グルタミン酸はほ乳類中枢
神経においても興奮性の神経伝達物質の一つの候補物質
と考えられている。
いう説が有力である。また、グルタミン酸はほ乳類中枢
神経においても興奮性の神経伝達物質の一つの候補物質
と考えられている。
グルタミン酸のこれらの機能を抑制する遮断剤としては
グルタミン酸のγ−メチルエステルが良く知られてい
る。しかしながら、グルタミン酸のγ−メチルエステル
のグルタミン酸遮断作用は、10-2〜10-3Mの高濃度で作
用が現われる程度にすぎず、実用的なグルタミン酸遮断
剤としては充分ということはできない。
グルタミン酸のγ−メチルエステルが良く知られてい
る。しかしながら、グルタミン酸のγ−メチルエステル
のグルタミン酸遮断作用は、10-2〜10-3Mの高濃度で作
用が現われる程度にすぎず、実用的なグルタミン酸遮断
剤としては充分ということはできない。
またジルチアゼム(Diltiazem)およびカロベリン(Car
oberine)がグルタミン酸の反応を抑制することも報告
されている(生体の化学、30(2):82−91、1979)
が、その作用は他の伝達物質の遮断剤、例えば、アセチ
ルコリンに対する抗コリン剤、ヒスタミンに対する抗ヒ
スタミン剤等の作用に比べ弱く、グルタミン酸遮断作用
としては、ザリガニ開鋏筋標本にグルタミン酸(1×10
-4M)を適用した際に誘発される脱分極に対して、ジル
チアゼムとカロベリンとは共に薬物濃度(2×10-4M)
でおよそ30%の抑制しか示さず、またこの作用は選択的
なものでない。
oberine)がグルタミン酸の反応を抑制することも報告
されている(生体の化学、30(2):82−91、1979)
が、その作用は他の伝達物質の遮断剤、例えば、アセチ
ルコリンに対する抗コリン剤、ヒスタミンに対する抗ヒ
スタミン剤等の作用に比べ弱く、グルタミン酸遮断作用
としては、ザリガニ開鋏筋標本にグルタミン酸(1×10
-4M)を適用した際に誘発される脱分極に対して、ジル
チアゼムとカロベリンとは共に薬物濃度(2×10-4M)
でおよそ30%の抑制しか示さず、またこの作用は選択的
なものでない。
さらにまた、5−メチル−1−フェニル−2−(3−ピ
ペリジノプロピルアミノ)ヘキサン−1−オールなどの
アミノアルコールがグルタミン酸遮断作用を示すことも
報告されているが、このアミノアルコールのグルタミン
酸遮断作用も低濃度では充分とはいえない。
ペリジノプロピルアミノ)ヘキサン−1−オールなどの
アミノアルコールがグルタミン酸遮断作用を示すことも
報告されているが、このアミノアルコールのグルタミン
酸遮断作用も低濃度では充分とはいえない。
[発明の構成] 本発明は、特にグルタミン酸の遮断剤として有用な新規
なアルキレンジアミン誘導体もしくはその塩を提供する
ものである。
なアルキレンジアミン誘導体もしくはその塩を提供する
ものである。
本発明の新規なアルキレンジアミン誘導体は下記の式を
有するものである。
有するものである。
[ただし、 R1は、炭素数3〜8の直鎖状もしくは分枝状の脂肪族炭
化水素基、炭素数5〜8の脂環式炭化水素基、アリール
基、またはアルアルキル基(アルキル基の炭素数は1〜
4)であり、 R2は、炭素数3〜11の直鎖状もしくは分枝状の脂肪族炭
化水素基、炭素数3〜11のアルコキシ基、炭素数3〜11
のエステル結合を含む脂肪族炭化水素基、炭素数3〜11
のエーテル結合を含む脂肪族炭化水素基、またはアリー
ルオキシ基であり、 mとnはそれぞれ0〜3の整数であるが、m+nは3を
超えることはない、 pは2〜6の整数であり、 qは4〜7の整数である]。
化水素基、炭素数5〜8の脂環式炭化水素基、アリール
基、またはアルアルキル基(アルキル基の炭素数は1〜
4)であり、 R2は、炭素数3〜11の直鎖状もしくは分枝状の脂肪族炭
化水素基、炭素数3〜11のアルコキシ基、炭素数3〜11
のエステル結合を含む脂肪族炭化水素基、炭素数3〜11
のエーテル結合を含む脂肪族炭化水素基、またはアリー
ルオキシ基であり、 mとnはそれぞれ0〜3の整数であるが、m+nは3を
超えることはない、 pは2〜6の整数であり、 qは4〜7の整数である]。
上記の式において、脂肪族炭化水素基は飽和炭化水素基
および不飽和炭化水素基のいずれであってもよいが、飽
和炭化水素基であることが好ましい。
および不飽和炭化水素基のいずれであってもよいが、飽
和炭化水素基であることが好ましい。
R1は、炭素数3〜8の直鎖状もしくは分枝状のアルキル
基(例、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オ
クチル、あるいは2−エチルヘキシル)もしくはフェニ
ル基であることが好ましい。
基(例、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オ
クチル、あるいは2−エチルヘキシル)もしくはフェニ
ル基であることが好ましい。
R2は、炭素数4〜8の直鎖状もしくは分枝状のアルキル
基(例、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシ
ル)、炭素数4〜8のアルコキシ基(例、ブトキシ、イ
ソブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ヘ
キシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、2−
エチルヘキシルオキシ)、炭素数4〜8のエステル結合
を含む脂肪族炭化水素基(例、ブチリルオキシプロピ
ル、イソブチリルオキシエチル、バレリルオキシエチ
ル、イソバレリルオキシエチル、カプロイルオキシエチ
ル、イソカプロイルオキシエチル)、炭素数4〜8のエ
ーテル結合を含む脂肪族炭化水素基(例、イソプロポキ
シエチル、イソブチルオキシエチル、イソプロポキシプ
ロピル、ペンチルオキシプロピル、イソペンチルオキシ
エチル)、もしくはフェノキシ基であることが好まし
い。
基(例、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシ
ル)、炭素数4〜8のアルコキシ基(例、ブトキシ、イ
ソブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ヘ
キシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、2−
エチルヘキシルオキシ)、炭素数4〜8のエステル結合
を含む脂肪族炭化水素基(例、ブチリルオキシプロピ
ル、イソブチリルオキシエチル、バレリルオキシエチ
ル、イソバレリルオキシエチル、カプロイルオキシエチ
ル、イソカプロイルオキシエチル)、炭素数4〜8のエ
ーテル結合を含む脂肪族炭化水素基(例、イソプロポキ
シエチル、イソブチルオキシエチル、イソプロポキシプ
ロピル、ペンチルオキシプロピル、イソペンチルオキシ
エチル)、もしくはフェノキシ基であることが好まし
い。
また、上記の式において、mは0、1または2であるこ
とが好ましく、nは0、1もしくは2であることが好ま
しく、pは2または3であることが好ましく、そしてq
は5もしくは6であることが好ましい。
とが好ましく、nは0、1もしくは2であることが好ま
しく、pは2または3であることが好ましく、そしてq
は5もしくは6であることが好ましい。
本発明のアルキレンジアミン誘導体は、ピペリジン基、
ピロリジン基もしくはペルヒドロアゼピン基がその窒素
原子を介してアルキルアミンの炭素原子に結合している
化合物であり、任意の有機酸もしくは無機酸との塩とし
ても得ることができる。そのような有機酸の例として
は、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、クエン酸、酒石
酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸を挙げ
ることができ、また無機酸の例としては、塩酸、硫酸、
硝酸、臭化水素酸、リン酸を挙げることができる。
ピロリジン基もしくはペルヒドロアゼピン基がその窒素
原子を介してアルキルアミンの炭素原子に結合している
化合物であり、任意の有機酸もしくは無機酸との塩とし
ても得ることができる。そのような有機酸の例として
は、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、クエン酸、酒石
酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸を挙げ
ることができ、また無機酸の例としては、塩酸、硫酸、
硝酸、臭化水素酸、リン酸を挙げることができる。
なお、本発明の化合物を殺昆虫剤などの農薬として用い
る場合には、任意の酸との塩にて使用することができる
が、医薬として用いる場合には生理的に許容し得る酸と
の塩として使用することが必要である。そのような酸の
例としては、塩酸、フマル酸、マレイン酸、メタンスル
ホン酸を挙げることができる。
る場合には、任意の酸との塩にて使用することができる
が、医薬として用いる場合には生理的に許容し得る酸と
の塩として使用することが必要である。そのような酸の
例としては、塩酸、フマル酸、マレイン酸、メタンスル
ホン酸を挙げることができる。
本発明のアルキレンジアミン誘導体の例としては下記の
化合物を挙げることができる。
化合物を挙げることができる。
1−[3−[4−メチル−1−(3−メチルブチル)ペ
ンチルアミノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−[4−メチル−1−(3−メチルブチル)ペ
ンチルアミノ]プロピル]ピロリジン 1−[3−[4−メチル−1−(3−メチルブチル)ペ
ンチルアミノ]プロピル]ペルヒドロアゼピン 1−[3−[4−メチル−1−(3−メチルブチル)ペ
ンチルアミノ]プロピル]ペルヒドロアゾシン 1−[2−[4−メチル−1−(3−メチルブチル)ペ
ンチルアミノ]エチル]ピペリジン 1−[4−[4−メチル−1−(3−メチルブチル)ペ
ンチルアミノ]ブチル]ピペリジン 1−[5−[4−メチル−1−(3−メチルブチル)ペ
ンチルアミノ]ペンチル]ピペリジン 1−[3−(1−ペンチルヘキシルアミノ)プロピル]
ピペリジン 1−[3−[4,4−ジメチル−1−(3,3−ジメチルブチ
ル)ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−[2,3−ジメチル−1−(3−メチルブチ
ル)ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−[1−(1−エチルプロピル)−4−メチル
ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−[4−メチル−1−(2−フェニルエチル)
ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−[4−メチル−1−(2−フェニルプロピ
ル)ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−[4−メチル−1−(3−フェニルプロピ
ル)ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−[5−メチル−2−(2−フェニルエチル)
ヘキシルアミノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−(2−ベンジル−5−メチルヘキシルアミ
ノ)プロピル]ピペリジン 1−[3−(3−ベンジル−6−メチルヘプチルアミ
ノ)プロピル]ピペリジン 1−[3−(6−メチル−3−フェニルヘプチルアミ
ノ)プロピル]ピペリジン 1−[3−[1−(3−メチルブチル)ヘキシルアミ
ノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−[4,4−ジメチル−1−(3−メチルブチ
ル)ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−(1−ベンジル−4−メチルペンチルアミ
ノ)プロピル]ピペリジン 1−[3−(4−メチル−1−フェニルペンチルアミ
ノ)プロピル]ピペリジン 1−[3−(5−メチル−2−フェニルヘキシルアミ
ノ)プロピル]ピペリジン 1−[3−(3−イソプロポキシ−1−フェニルプロピ
ルアミノ)プロピル]ピペリジン 1−[3−[2−(3−メチルブチルオキシ)−2−フ
ェニルエチルアミノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−(2−フェノキシ−2−フェニルエチルアミ
ノ)プロピル]ピペリジン 3−フェニル−2−(3−ピペリジノプロピルアミノ)
プロピル・3−メチルブタノエート 1−[3−(1−ベンジル−4−メチルペンチルアミ
ノ)プロピル]ピロリジン 1−[3−[4−メチル−1−(2−フェニルエチル)
ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−(5−メチル−2−フェニルヘキシルアミ
ノ)プロピル]ピロリジン 1−[3−(1−ベンジル−4−メチルペンチルアミ
ノ)プロピル]ペルヒドロアゼピン 1−[2−(1−ベンジル−4−メチルペンチルアミ
ノ)エチル]ピロリジン 1−[2−(1−ベンジル−4−メチルペンチルアミ
ノ)エチル]ピペリジン 1−[2−[4−メチル−1−(3−メチルブチル)ペ
ンチルアミノ]エチル]ペルヒドロアゼピン 上記の各化合物と塩酸、フマル酸、マレイン酸、シュウ
酸などの酸との塩 本発明のアルキレンジアミン誘導体は新規化合物であ
り、たとえば、下記の方法により既知化合物から合成す
ることができる。
ンチルアミノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−[4−メチル−1−(3−メチルブチル)ペ
ンチルアミノ]プロピル]ピロリジン 1−[3−[4−メチル−1−(3−メチルブチル)ペ
ンチルアミノ]プロピル]ペルヒドロアゼピン 1−[3−[4−メチル−1−(3−メチルブチル)ペ
ンチルアミノ]プロピル]ペルヒドロアゾシン 1−[2−[4−メチル−1−(3−メチルブチル)ペ
ンチルアミノ]エチル]ピペリジン 1−[4−[4−メチル−1−(3−メチルブチル)ペ
ンチルアミノ]ブチル]ピペリジン 1−[5−[4−メチル−1−(3−メチルブチル)ペ
ンチルアミノ]ペンチル]ピペリジン 1−[3−(1−ペンチルヘキシルアミノ)プロピル]
ピペリジン 1−[3−[4,4−ジメチル−1−(3,3−ジメチルブチ
ル)ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−[2,3−ジメチル−1−(3−メチルブチ
ル)ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−[1−(1−エチルプロピル)−4−メチル
ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−[4−メチル−1−(2−フェニルエチル)
ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−[4−メチル−1−(2−フェニルプロピ
ル)ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−[4−メチル−1−(3−フェニルプロピ
ル)ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−[5−メチル−2−(2−フェニルエチル)
ヘキシルアミノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−(2−ベンジル−5−メチルヘキシルアミ
ノ)プロピル]ピペリジン 1−[3−(3−ベンジル−6−メチルヘプチルアミ
ノ)プロピル]ピペリジン 1−[3−(6−メチル−3−フェニルヘプチルアミ
ノ)プロピル]ピペリジン 1−[3−[1−(3−メチルブチル)ヘキシルアミ
ノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−[4,4−ジメチル−1−(3−メチルブチ
ル)ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−(1−ベンジル−4−メチルペンチルアミ
ノ)プロピル]ピペリジン 1−[3−(4−メチル−1−フェニルペンチルアミ
ノ)プロピル]ピペリジン 1−[3−(5−メチル−2−フェニルヘキシルアミ
ノ)プロピル]ピペリジン 1−[3−(3−イソプロポキシ−1−フェニルプロピ
ルアミノ)プロピル]ピペリジン 1−[3−[2−(3−メチルブチルオキシ)−2−フ
ェニルエチルアミノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−(2−フェノキシ−2−フェニルエチルアミ
ノ)プロピル]ピペリジン 3−フェニル−2−(3−ピペリジノプロピルアミノ)
プロピル・3−メチルブタノエート 1−[3−(1−ベンジル−4−メチルペンチルアミ
ノ)プロピル]ピロリジン 1−[3−[4−メチル−1−(2−フェニルエチル)
ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン 1−[3−(5−メチル−2−フェニルヘキシルアミ
ノ)プロピル]ピロリジン 1−[3−(1−ベンジル−4−メチルペンチルアミ
ノ)プロピル]ペルヒドロアゼピン 1−[2−(1−ベンジル−4−メチルペンチルアミ
ノ)エチル]ピロリジン 1−[2−(1−ベンジル−4−メチルペンチルアミ
ノ)エチル]ピペリジン 1−[2−[4−メチル−1−(3−メチルブチル)ペ
ンチルアミノ]エチル]ペルヒドロアゼピン 上記の各化合物と塩酸、フマル酸、マレイン酸、シュウ
酸などの酸との塩 本発明のアルキレンジアミン誘導体は新規化合物であ
り、たとえば、下記の方法により既知化合物から合成す
ることができる。
(1)R1−(CH2)m−CH(R2)−(CH2)n−NH2に相
当するアミンと に相当するハロゲン化物とを反応させる方法。
当するアミンと に相当するハロゲン化物とを反応させる方法。
(2)R1−(CH2)m−CH(R2)−(CH2)n-1COOHに相
当するカルボン酸又はカルボン酸の反応性誘導体と に相当するアミンとを反応させることによって で表わされる化合物を得たのち、これを還元する方法。
当するカルボン酸又はカルボン酸の反応性誘導体と に相当するアミンとを反応させることによって で表わされる化合物を得たのち、これを還元する方法。
これらの製造方法の具体例は本明細書中の後の部分に合
成例として記載する。各合成例に記載されていない化合
物についても、同様な方法を利用して製造することがで
きる。
成例として記載する。各合成例に記載されていない化合
物についても、同様な方法を利用して製造することがで
きる。
本発明のアルキレンジアミン誘導体を医薬品として用い
る場合には、通常の医薬品投与に際して利用される組成
物として各種の形態(例、粉末、顆粒、錠剤、注射薬、
座薬)にて使用される。
る場合には、通常の医薬品投与に際して利用される組成
物として各種の形態(例、粉末、顆粒、錠剤、注射薬、
座薬)にて使用される。
本発明のアルキレンジアミン誘導体を神経疾患治療薬と
して用いる場合の投与量は、注射剤では1日0.1mg〜50m
g、経口投与では1日1mg〜500mgの範囲の量であるが年
令、症状等により増減することができる。
して用いる場合の投与量は、注射剤では1日0.1mg〜50m
g、経口投与では1日1mg〜500mgの範囲の量であるが年
令、症状等により増減することができる。
また、本発明のアルキレンジアミン誘導体を昆虫類など
の害虫駆除に用いる場合には、そのまま水で希釈して使
用するか、または農薬補助剤を用いて農薬製造分野にお
いて一般的に行われている方法により種々の形態にして
使用することができる。また、実際の使用に際しては、
直接そのまま使用するか、または水で所望濃度に希釈し
て使用することができる。農薬補助剤としては例えば希
釈剤(例、溶媒、増量剤、担体)、界面活性剤(例、乳
化剤、分散剤)、安定剤、固着剤を挙げることができ
る。
の害虫駆除に用いる場合には、そのまま水で希釈して使
用するか、または農薬補助剤を用いて農薬製造分野にお
いて一般的に行われている方法により種々の形態にして
使用することができる。また、実際の使用に際しては、
直接そのまま使用するか、または水で所望濃度に希釈し
て使用することができる。農薬補助剤としては例えば希
釈剤(例、溶媒、増量剤、担体)、界面活性剤(例、乳
化剤、分散剤)、安定剤、固着剤を挙げることができ
る。
[発明の効果] 本発明のアルキレンジアミン誘導体は、特にグルタミン
酸遮断剤として有用であり、既知のグルタミン酸のγ−
メチルエステル、ジルチアゼムおよびカロベリンなどの
グルタミン酸遮断剤のグルタミン酸遮断作用に比べ10倍
〜100倍以上作用が強い。また、既知の5−メチル−1
−フェニル−2−(3−ピペリジノプロピルアミノ)ヘ
キサン−1−オールなどのアミノアルコールに比較して
も顕著に強いグルタミン酸遮断作用を示す。
酸遮断剤として有用であり、既知のグルタミン酸のγ−
メチルエステル、ジルチアゼムおよびカロベリンなどの
グルタミン酸遮断剤のグルタミン酸遮断作用に比べ10倍
〜100倍以上作用が強い。また、既知の5−メチル−1
−フェニル−2−(3−ピペリジノプロピルアミノ)ヘ
キサン−1−オールなどのアミノアルコールに比較して
も顕著に強いグルタミン酸遮断作用を示す。
なお、本発明のアルキレンジアミン誘導体は急性毒性お
よび亜急性毒性のいずれも低いため、グルタミン酸遮断
剤として実用上好ましい。
よび亜急性毒性のいずれも低いため、グルタミン酸遮断
剤として実用上好ましい。
また、ほ乳類の脳内にグルタミン酸を注入すると、けい
れん様症状を呈することが知られているから、グルタミ
ン酸遮断剤である本発明のアルキレンジアミン誘導体
は、神経系のバランスの崩れや筋パルスの異常亢進など
に起因する神経疾患治療薬として有用である。一方、神
経筋接合部においてグルタミン酸が興奮性神経伝達物質
として働いている昆虫類に対しては、神経筋接合部を遮
断し昆虫の活動を減弱させることから農薬として有用で
ある。
れん様症状を呈することが知られているから、グルタミ
ン酸遮断剤である本発明のアルキレンジアミン誘導体
は、神経系のバランスの崩れや筋パルスの異常亢進など
に起因する神経疾患治療薬として有用である。一方、神
経筋接合部においてグルタミン酸が興奮性神経伝達物質
として働いている昆虫類に対しては、神経筋接合部を遮
断し昆虫の活動を減弱させることから農薬として有用で
ある。
次に本発明のアルキレンジアミン誘導体の合成例を示
す。
す。
[合成例1] 1−[3−(5−メチル−2−フェニルヘキシルアミ
ノ)プロピル]ピペリジン i)5−メチル−2−フェニルヘキサン酸(2.47g)と
塩化チオニル(1.43g)との混合物を室温で27時間撹拌
したのち、過剰の塩化チオニルを40℃以下で減圧下留去
した。残渣のベンゼン(5ml)溶液を、別に調製した1
−(3−アミノプロピル)ピペリジン(1.42g)のクロ
ロホルム(50ml)溶液と1N−水酸化ナトリウム水溶液
(50ml)との混合物に氷冷下にて激しく撹拌しながら15
分間で滴下した。氷冷下で30分間、次いで室温で40分間
撹拌した後、有機層を分取し、これを水及び飽和食塩水
で洗浄した。次いで、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、減圧下にて溶媒を留去して、5−メチル−2−フ
ェニル−N−(3−ピペリジノプロピル)ヘキサンアミ
ドを粘稠な油状物として3.0g(収率:90.9%)得た。
ノ)プロピル]ピペリジン i)5−メチル−2−フェニルヘキサン酸(2.47g)と
塩化チオニル(1.43g)との混合物を室温で27時間撹拌
したのち、過剰の塩化チオニルを40℃以下で減圧下留去
した。残渣のベンゼン(5ml)溶液を、別に調製した1
−(3−アミノプロピル)ピペリジン(1.42g)のクロ
ロホルム(50ml)溶液と1N−水酸化ナトリウム水溶液
(50ml)との混合物に氷冷下にて激しく撹拌しながら15
分間で滴下した。氷冷下で30分間、次いで室温で40分間
撹拌した後、有機層を分取し、これを水及び飽和食塩水
で洗浄した。次いで、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、減圧下にて溶媒を留去して、5−メチル−2−フ
ェニル−N−(3−ピペリジノプロピル)ヘキサンアミ
ドを粘稠な油状物として3.0g(収率:90.9%)得た。
3300,2930,2850,2800,2750,1640,1540,1460,1440 NMR(CDCl3)δ(ppm): 0.85(6H,d) 1.0〜1.9(13H,m) 1.9〜2.4(6H,m) 3.0〜3.4(3H,m) 7.0〜7.4(6H,m) ii)上記化合物(3.0g)のエーテル(80ml)溶液に水素
化リチウムアルミニウム(0.69gを加えて20時間加熱還
流した。この反応混合物に氷冷下にて飽和硫酸ナトリウ
ム水溶液を滴下して過剰の還元剤を分解させた後、デカ
ンテーションにより不溶物を除去した。有機層を無水硫
酸ナトリウムで乾燥した後減圧下にて溶媒を留去し、油
状物を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(クロロホルム−メタノール)で精製し、標題の
化合物2.6gを得た。
化リチウムアルミニウム(0.69gを加えて20時間加熱還
流した。この反応混合物に氷冷下にて飽和硫酸ナトリウ
ム水溶液を滴下して過剰の還元剤を分解させた後、デカ
ンテーションにより不溶物を除去した。有機層を無水硫
酸ナトリウムで乾燥した後減圧下にて溶媒を留去し、油
状物を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(クロロホルム−メタノール)で精製し、標題の
化合物2.6gを得た。
2925,2800,1460,1120 NMR(CDCl3)δ(ppm): 0.8(6H,d) 0.97〜1.80(13H,m) 1.90〜3.0(11H,m) 7.0〜7.4(5H,m) 上記の遊離塩基のエタノール溶液に二当量のフマル酸を
加えて溶解させた後、減圧下にて濃縮乾固し、残渣をエ
タノールから再結晶して標題の化合物のニフマル酸塩を
得た。
加えて溶解させた後、減圧下にて濃縮乾固し、残渣をエ
タノールから再結晶して標題の化合物のニフマル酸塩を
得た。
mp:189〜191℃(分解) [合成例2] 1−[3−(1−ペンチルヘキシルアミノ)プロピル]
ピペリジン i)6−ウンデカノン(5.11g)のエタノール(20ml)
溶液に塩酸ヒドロキシルアミン(3.47g)の水(6ml)溶
液と水酸化カリウム(4.77g)の水(6ml)溶液を加えて
3時間加熱還流した。反応混合物を氷−水(150ml)中
に注ぎ込み、2N−塩酸で酸性とした後、ベンゼンで抽出
した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧下溶媒留去し
て6−ウンデカノンオキシムを淡黄色固体として5.57g
(定量的)得た。
ピペリジン i)6−ウンデカノン(5.11g)のエタノール(20ml)
溶液に塩酸ヒドロキシルアミン(3.47g)の水(6ml)溶
液と水酸化カリウム(4.77g)の水(6ml)溶液を加えて
3時間加熱還流した。反応混合物を氷−水(150ml)中
に注ぎ込み、2N−塩酸で酸性とした後、ベンゼンで抽出
した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧下溶媒留去し
て6−ウンデカノンオキシムを淡黄色固体として5.57g
(定量的)得た。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 0.76〜1.12(6H,m) 1.16〜1.76(12H,m) 2.04〜2.52(4H,m) 8.90(1H,ブロード) ii)上記化合物(1.86g)のエタノール(140ml)溶液に
2N−水酸化ナトリウム水溶液(140ml)を加え、次にラ
ネー合金(10.7g)を一度に加えた。この混合物を1時
間撹拌した後、これを濾過し、水とエタノールとにより
順次洗浄した。濾液と洗液とを合わせて、これを水で希
釈し、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で
洗浄し、減圧下にて溶媒を留去して淡黄色油状物を得
た。この油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム−メタノール)で精製し、6−ウンデカ
ンアミンを無色油状物として1.00g(収率:58.5%)得
た。
2N−水酸化ナトリウム水溶液(140ml)を加え、次にラ
ネー合金(10.7g)を一度に加えた。この混合物を1時
間撹拌した後、これを濾過し、水とエタノールとにより
順次洗浄した。濾液と洗液とを合わせて、これを水で希
釈し、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で
洗浄し、減圧下にて溶媒を留去して淡黄色油状物を得
た。この油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム−メタノール)で精製し、6−ウンデカ
ンアミンを無色油状物として1.00g(収率:58.5%)得
た。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 0.72〜1.04(6H,m) 1.04〜1.54(18H,m) 2.64(1H,m) iii)上記化合物(0.85g)と1−(3−クロロプロピ
ル)ピペリジン(0.80g)との混合物を窒素雰囲気下に
て110〜120℃で3時間加熱した。反応混合物を冷却した
後、これをエタノールに溶解させ、次いで濃塩酸(0.41
ml)を加えた。しばらく撹拌したのち酢酸エチルを加え
て放置した。析出した結晶を濾取し、酢酸エチルで洗浄
した後、乾燥して、粗結晶640mgを得た。このものをエ
タノール−酢酸エチルから再結晶して標題の化合物の二
塩酸塩を白色結晶として540mg(収率:29.5%)得た。
ル)ピペリジン(0.80g)との混合物を窒素雰囲気下に
て110〜120℃で3時間加熱した。反応混合物を冷却した
後、これをエタノールに溶解させ、次いで濃塩酸(0.41
ml)を加えた。しばらく撹拌したのち酢酸エチルを加え
て放置した。析出した結晶を濾取し、酢酸エチルで洗浄
した後、乾燥して、粗結晶640mgを得た。このものをエ
タノール−酢酸エチルから再結晶して標題の化合物の二
塩酸塩を白色結晶として540mg(収率:29.5%)得た。
mp:233〜235℃ 3380,2940,2850,2720,1595,1455 NMR(CDCl3)δ(ppm): (遊離塩基として) 0.74〜1.04(6H,m) 1.12〜1.84(25H,m) 2.16〜2.72(9H,m) [合成例3] 1−[3−[4−メチル−1−(3−メチルブチル)ペ
ンチルアミノ]プロピル]ピペリジン i)ギ酸エチルにイソアミルマグネシウムブロミドを反
応させて得た2,8−ジメチルノナン−5−オールを更に
さらし粉で酸化して得た2,8−ジメチルノナン−5−オ
ン(沸点:103〜105℃/19mmHg)(5.11g)のエタノール
(20ml)溶液に、塩酸ヒドロキシルアミン(3.47g)の
水(6ml)溶液と水酸化カリウム(4.77g)の水(6ml)
溶液を加えて3時間加熱還流した。反応混合物を氷−水
(150ml)中に注ぎ込み、2N−塩酸で酸性とし、ベンゼ
ンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した後減圧下で溶媒を留去して2,8−
ジメチルノナン−5−オンオキシムを淡褐色油状物とし
て5.21g(収率:93.7%)得た。
ンチルアミノ]プロピル]ピペリジン i)ギ酸エチルにイソアミルマグネシウムブロミドを反
応させて得た2,8−ジメチルノナン−5−オールを更に
さらし粉で酸化して得た2,8−ジメチルノナン−5−オ
ン(沸点:103〜105℃/19mmHg)(5.11g)のエタノール
(20ml)溶液に、塩酸ヒドロキシルアミン(3.47g)の
水(6ml)溶液と水酸化カリウム(4.77g)の水(6ml)
溶液を加えて3時間加熱還流した。反応混合物を氷−水
(150ml)中に注ぎ込み、2N−塩酸で酸性とし、ベンゼ
ンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した後減圧下で溶媒を留去して2,8−
ジメチルノナン−5−オンオキシムを淡褐色油状物とし
て5.21g(収率:93.7%)得た。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 0.90(6H,d) 0.92(6H,d) 1.14〜1.83(6H,m) 2.02〜2.45(4H,m) ii)上記化合物(2.78g)のエタノール(60ml)溶液
に、2N−水酸化ナトリウム(60ml)を加え、次にラネー
合金(4.32g)を一度に加えた。3時間撹拌した後、反
応混合物を濾過し、エタノールと水で順次洗浄した。濾
液と洗液を合わせて、これを水で希釈し、クロロホルム
で抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後、減圧下にて溶媒を留去して2,8−ジメチルノナン−
5−アミンの粗体を得た。このものからシュウ酸塩とし
て単離した。さらに水酸化ナトリウム水溶液と処理して
遊離塩基を得た。
に、2N−水酸化ナトリウム(60ml)を加え、次にラネー
合金(4.32g)を一度に加えた。3時間撹拌した後、反
応混合物を濾過し、エタノールと水で順次洗浄した。濾
液と洗液を合わせて、これを水で希釈し、クロロホルム
で抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後、減圧下にて溶媒を留去して2,8−ジメチルノナン−
5−アミンの粗体を得た。このものからシュウ酸塩とし
て単離した。さらに水酸化ナトリウム水溶液と処理して
遊離塩基を得た。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 0.88(12H,d) 1.0〜1.7(12H,m) 2.56(1H,m) iii)上記化合物(1.55g)と1−(3−クロロプロピ
ル)ピペリジンとの混合物を窒素雰囲気下にて120℃で
3.5時間加熱した。反応混合物を冷却した後、これをエ
タノール(10ml)に溶解し、濃塩酸(0.75ml)と酢酸エ
チルを加えて全量を100mlとした。析出した結晶を濾取
し、水酸化ナトリウム水溶液で処理してクロロホルムで
抽出した。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(クロロホルム−メタノール)で精製し標題
の化合物を油状物として得た。
ル)ピペリジンとの混合物を窒素雰囲気下にて120℃で
3.5時間加熱した。反応混合物を冷却した後、これをエ
タノール(10ml)に溶解し、濃塩酸(0.75ml)と酢酸エ
チルを加えて全量を100mlとした。析出した結晶を濾取
し、水酸化ナトリウム水溶液で処理してクロロホルムで
抽出した。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(クロロホルム−メタノール)で精製し標題
の化合物を油状物として得た。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 0.89(12H,d) 1.0〜1.86(19H,m) 2.08〜2.72(9H,m) 上記の遊離塩基のエタノール溶液に少過剰の6N塩酸−エ
タノールを加えて濃縮乾固し、残渣をエタノール−酢酸
エチルから再結晶して標題の化合物の二塩酸塩を白色針
状晶として得た。
タノールを加えて濃縮乾固し、残渣をエタノール−酢酸
エチルから再結晶して標題の化合物の二塩酸塩を白色針
状晶として得た。
mp:249〜250℃(分解) 3370,2940,1595,1455 [合成例4] 3−フェニル−2−(3−ピペリジノプロピルアミノ)
プロピル 3−メチルブタノエート i)2−アミノ−3−フェニルプロパン−1−オール
(2.27g)と1−(3−クロロプロピル)ピペリジン
(2.43g)との混合物を窒素雰囲気下にて110℃で3時間
加熱した。反応混合物をエタノール(20ml)に加熱溶解
させた後、6N塩酸−エタノール(2.5ml)を加えた。2
時間静置した後、析出した結晶を濾取し、エタノールで
洗浄後乾燥して3−フェニル−2−(3−ピペリジノプ
ロピルアミノ)プロパン−1−オール二塩酸塩を結晶物
として3.94g(収率:75%)得た。遊離塩基は水酸化ナト
リウム水溶液と処理し、クロロホルムで抽出して、白色
結晶として得られた。
プロピル 3−メチルブタノエート i)2−アミノ−3−フェニルプロパン−1−オール
(2.27g)と1−(3−クロロプロピル)ピペリジン
(2.43g)との混合物を窒素雰囲気下にて110℃で3時間
加熱した。反応混合物をエタノール(20ml)に加熱溶解
させた後、6N塩酸−エタノール(2.5ml)を加えた。2
時間静置した後、析出した結晶を濾取し、エタノールで
洗浄後乾燥して3−フェニル−2−(3−ピペリジノプ
ロピルアミノ)プロパン−1−オール二塩酸塩を結晶物
として3.94g(収率:75%)得た。遊離塩基は水酸化ナト
リウム水溶液と処理し、クロロホルムで抽出して、白色
結晶として得られた。
3275,3080,2940,2875,2750,1480,1470,1450,1440,1350,
1305,1125,1100,1050,1025,990,970,930,890,870,860,8
15,780,740,700 NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.00〜1.78(8H,m) 1.78〜3.04(13H,m) 3.14〜3.70(2H,m) ii)上記塩酸塩(1.75g)をクロロホルム(20ml)と1N
−水酸化ナトリウム水溶液(18ml)との混合物に加えて
撹拌し、澄明になったところで氷冷し、これにベンジル
オキシカルボニルクロリド(1.11g)を10分間で滴下し
た。混合物を氷冷下で40分間攪拌した後、有機層を分取
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留
去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム−メタノール)で精製し、2−[N−ベ
ンジルオキシカルボニル−N−(3−ピペリジノプロピ
ルアミノ]−3−フェニルプロパン−1−オールを淡黄
色油状物として1.15g(収率:56%)得た。
1305,1125,1100,1050,1025,990,970,930,890,870,860,8
15,780,740,700 NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.00〜1.78(8H,m) 1.78〜3.04(13H,m) 3.14〜3.70(2H,m) ii)上記塩酸塩(1.75g)をクロロホルム(20ml)と1N
−水酸化ナトリウム水溶液(18ml)との混合物に加えて
撹拌し、澄明になったところで氷冷し、これにベンジル
オキシカルボニルクロリド(1.11g)を10分間で滴下し
た。混合物を氷冷下で40分間攪拌した後、有機層を分取
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留
去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム−メタノール)で精製し、2−[N−ベ
ンジルオキシカルボニル−N−(3−ピペリジノプロピ
ルアミノ]−3−フェニルプロパン−1−オールを淡黄
色油状物として1.15g(収率:56%)得た。
3400,3030,2930,2850,1790,1470,1450,1415,1350,1270,
1250,1235,1035,750,695 iii)上記化合物(1.15g)とトリエチルアミン(0.37
g)との塩化メチレン(10ml)溶液にイソ吉草酸クロリ
ド(0.41g)の塩化メチレン(10ml)溶液を氷冷下で30
分間かけて滴下した。さらに氷冷下にて1時間撹拌した
後、反応混合物をエーテルで抽出した。この抽出液を
水、炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で順次洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留
去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム−メタノール)で精製して、2−[N−
ベンジルオキシカルボニル−N−(3−ピペリジノプロ
ピル)アミノ]−3−フェニルプロピル 3−メチルブ
タノエートを黄色油状物として1.24g(収率:89%)得
た。
1250,1235,1035,750,695 iii)上記化合物(1.15g)とトリエチルアミン(0.37
g)との塩化メチレン(10ml)溶液にイソ吉草酸クロリ
ド(0.41g)の塩化メチレン(10ml)溶液を氷冷下で30
分間かけて滴下した。さらに氷冷下にて1時間撹拌した
後、反応混合物をエーテルで抽出した。この抽出液を
水、炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で順次洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留
去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム−メタノール)で精製して、2−[N−
ベンジルオキシカルボニル−N−(3−ピペリジノプロ
ピル)アミノ]−3−フェニルプロピル 3−メチルブ
タノエートを黄色油状物として1.24g(収率:89%)得
た。
2950,2925,1730,1695,1490,1465,1450,1410,1345,1290,
1250,1190,1165,1115,750,695 NMR(CDCl3)δ(ppm): 0.93(6H,d) 1.10〜1.92(9H,m) 1.92〜2.40(8H,m) 2.60〜3.28(4H,m) 3.90〜4.40(3H,m) 5.11(2H,m) 6.90〜7.40(10H,m) iv)上記化合物(1.24g)のエタノール(10ml)溶液に
5%パラジウム−炭素(0.1g)を加えて46時間、常温で
常圧水素による接触還元を行なった。反応混合物を濾過
し、濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)
で精製して標題の化合物を無色油状物として259mg(収
率:28%)得た。
1250,1190,1165,1115,750,695 NMR(CDCl3)δ(ppm): 0.93(6H,d) 1.10〜1.92(9H,m) 1.92〜2.40(8H,m) 2.60〜3.28(4H,m) 3.90〜4.40(3H,m) 5.11(2H,m) 6.90〜7.40(10H,m) iv)上記化合物(1.24g)のエタノール(10ml)溶液に
5%パラジウム−炭素(0.1g)を加えて46時間、常温で
常圧水素による接触還元を行なった。反応混合物を濾過
し、濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)
で精製して標題の化合物を無色油状物として259mg(収
率:28%)得た。
2930,1730,1490,1465,1450,1365,1345,1290,1250,1180,
1165,1120,740,695 NMR(CDCl3)δ(ppm): 0.97(6H,d) 1.20〜1.80(10H,m) 1.92〜2.46(8H,m) 2.48〜3.16(5H,m) 4.06(2H,d) 7.00〜7.40(5H,m) 上記遊離塩基(259mg)をアセトン(20ml)に溶解さ
せ、6N塩酸−エタノール(0.25ml)を加えた。析出した
結晶を濾取し、アセトンで洗浄した後、乾燥して標題の
化合物の二塩酸塩を白色結晶として0.25g(収率:81%)
得た。
1165,1120,740,695 NMR(CDCl3)δ(ppm): 0.97(6H,d) 1.20〜1.80(10H,m) 1.92〜2.46(8H,m) 2.48〜3.16(5H,m) 4.06(2H,d) 7.00〜7.40(5H,m) 上記遊離塩基(259mg)をアセトン(20ml)に溶解さ
せ、6N塩酸−エタノール(0.25ml)を加えた。析出した
結晶を濾取し、アセトンで洗浄した後、乾燥して標題の
化合物の二塩酸塩を白色結晶として0.25g(収率:81%)
得た。
mp:189〜190℃(分解) 3330,2950,2750,2700,1735,1600,1500,1465,1425,1295,
1190,1165,1120,990,740,700 [合成例5] 1−[3−[4,4−ジメチル−1−(3,3−ジメチルブ
ル)ベンチルアミノ]プロピル]ピペリジン 文献(Tetrahedron Lett.,26,6361(1985).)に記載
の方法に従って3,3−ジメチル−1−ブテンより得た2,
2,8,8−テトラメチルノナン−5−オン(沸点:88℃/7mm
Hg、2.36g)及び1−(3−アミノプロピル)ピペリジ
ン(1.69g)をメタノール(60ml)に溶解し、1N塩酸−
メタノール(11.9ml)を加えた。この溶液に氷例撹拌
下、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(1.50g)を5分間
かけて加え、室温で1日撹拌した。溶媒を留去し残留物
に酢酸エチルと水を加え、2N−塩酸で抽出した。水層を
2N水酸化ナトリウム水溶液で塩基性としエーテルで抽出
した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。減圧下溶媒留去し、残留物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノー
ル)で精製し、標題の化合物を無色油状物として2.11g
(収率:54.6%)得た。
1190,1165,1120,990,740,700 [合成例5] 1−[3−[4,4−ジメチル−1−(3,3−ジメチルブ
ル)ベンチルアミノ]プロピル]ピペリジン 文献(Tetrahedron Lett.,26,6361(1985).)に記載
の方法に従って3,3−ジメチル−1−ブテンより得た2,
2,8,8−テトラメチルノナン−5−オン(沸点:88℃/7mm
Hg、2.36g)及び1−(3−アミノプロピル)ピペリジ
ン(1.69g)をメタノール(60ml)に溶解し、1N塩酸−
メタノール(11.9ml)を加えた。この溶液に氷例撹拌
下、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(1.50g)を5分間
かけて加え、室温で1日撹拌した。溶媒を留去し残留物
に酢酸エチルと水を加え、2N−塩酸で抽出した。水層を
2N水酸化ナトリウム水溶液で塩基性としエーテルで抽出
した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。減圧下溶媒留去し、残留物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノー
ル)で精製し、標題の化合物を無色油状物として2.11g
(収率:54.6%)得た。
NMR(CDCl3)δ: 0.88(18H,s) 1.01〜1.81(17H,m) 2.02〜2.68(9H,m) 2950,2870,2810,1465,1365,1130 上記化合物(1.66g)のエタノール(20ml)溶液に6N塩
酸−エタノールの過剰量を加えて減圧下濃縮乾固し、残
留物をメタノール−アセトンンから再結晶して標題化合
物の二塩酸塩を白色結晶として1.46g(収率:71.9%)得
た。
酸−エタノールの過剰量を加えて減圧下濃縮乾固し、残
留物をメタノール−アセトンンから再結晶して標題化合
物の二塩酸塩を白色結晶として1.46g(収率:71.9%)得
た。
mp:282〜284℃(分解) 3370,2950,2900,2870,2550,1475,1365 [合成例6−25] 上記の合成例に準じた製法により、下記化合物を製造し
た。
た。
合成例6:1−[3−(1−ベンジル−4−メチルペンチ
ルアミノ)プロピル]ピペリジン・二塩酸塩;融点228
−231℃(分解) 合成例7:1−[3−(4−メチル−1−フェニルペンチ
ルアミノ)プロピル]ピペリジン・二塩酸塩;融点211
−215℃(分解) 合成例8:1−[3−(3−イソプロポキシ−1−フェニ
ルプロピルアミノ)プロピル]ピペリジン・二塩酸塩;
融点199−201℃(分解) 合成例9:1−{3−[2−(3−メチルブチルオキシ)
−2−フェニルエチルアミノ]プロピル}ピペリジン・
二塩酸塩;融点198−199℃(分解) 合成例10:1−[3−(2−フェノキシ−2−フェニルエ
チルアミノ)プロピル]ピペリジン・二塩酸塩;融点24
3−244℃(分解) 合成例11:1−[3−[4−メチル−1−(2−フェニル
エチル)ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン・二塩
酸塩;融点220−223℃(分解) 合成例12:1−[3−(3−ベンジル−6−メチルヘプチ
ルアミノ)プロピル]ピペリジン・二塩酸塩;融点229
−233℃(分解) 合成例13:1−[3−(2−ベンジル−5−メチルヘキシ
ルアミノ)プロピル]ピペリジン・二塩酸塩;融点228
−230℃(分解) 合成例14:1−[3−[4−メチル−1−(3−フェニル
プロピル)ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン・二
塩酸塩;融点181−181.5℃(分解) 合成例15:1−[3−[2,3−ジメチル−1−(3−メチ
ルブチル)ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン・二
フマル酸塩;融点179−181℃(分解) 合成例16:1−[3−[1−(1−エチルプロピル)−4
−メチルペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン・二塩
酸塩;融点210−212℃(分解) 合成例17:1−[3−(6−メチル−3−フェニルヘプチ
ルアミノ]プロピル]ピペリジン・二フマル酸塩;融点
173−176℃(分解) 合成例18:1−[3−[1−(3−メチルブチル)ヘキシ
ルアミノ]プロピル]ピペリジン・二塩酸塩;融点233
−236℃(分解) 合成例19:1−[3−[4,4−ジメチル−1−(3−メチ
ルブチル)ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン・二
塩酸塩;融点256−263℃(分解) 合成例20:1−[3−[4−メチル−1−(3−メチルブ
チル)ペンチルアミノ]プロピル]ピロリジン・二塩酸
塩;融点248−250℃(分解) 合成例21:1−[3−[4−メチル−1−(3−メチルブ
チル)ペンチルアミノ]プロピル]ペルヒドロアゼピン
・二塩酸塩;融点220−226℃(分解) 合成例22:1−[3−[4−メチル−1−(3−メチルブ
チル)ペンチルアミノ]プロピル]ペルヒドロアゾシン
・二塩酸塩;融点196−198℃(分解) 合成例23:1−[2−[4−メチル−1−(3−メチルブ
チル)ペンチルアミノ]エチル]ピペリジン・二塩酸
塩;融点261−263℃(分解) 合成例24:1−[4−[4−メチル−2−(3−メチルブ
チル)ペンチルアミノ]ブチル]ピペリジン・二塩酸
塩;融点263−266℃(分解) 合成例25:1−[5−[4−メチル−1−(3−メチルブ
チル)ペンチルアミノ]ペンチル]ピペリジン・二塩酸
塩;融点225−227℃(分解) [参考例1]ザリガニ神経筋接合部におけるグルタミン
酸遮断作用 Ishidaら[J.Physiol.,298,301−319(1980)]及びShi
nozakiら[Comp.Biochem.Phyaiol,70c,49−58(198
1)]の方法に従ってグルタミン酸遮断作用の評価を行
なった。すなわち、ザリガニ第一歩脚の開鋏筋を実験材
料として用い、下記の実験を行なった。
ルアミノ)プロピル]ピペリジン・二塩酸塩;融点228
−231℃(分解) 合成例7:1−[3−(4−メチル−1−フェニルペンチ
ルアミノ)プロピル]ピペリジン・二塩酸塩;融点211
−215℃(分解) 合成例8:1−[3−(3−イソプロポキシ−1−フェニ
ルプロピルアミノ)プロピル]ピペリジン・二塩酸塩;
融点199−201℃(分解) 合成例9:1−{3−[2−(3−メチルブチルオキシ)
−2−フェニルエチルアミノ]プロピル}ピペリジン・
二塩酸塩;融点198−199℃(分解) 合成例10:1−[3−(2−フェノキシ−2−フェニルエ
チルアミノ)プロピル]ピペリジン・二塩酸塩;融点24
3−244℃(分解) 合成例11:1−[3−[4−メチル−1−(2−フェニル
エチル)ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン・二塩
酸塩;融点220−223℃(分解) 合成例12:1−[3−(3−ベンジル−6−メチルヘプチ
ルアミノ)プロピル]ピペリジン・二塩酸塩;融点229
−233℃(分解) 合成例13:1−[3−(2−ベンジル−5−メチルヘキシ
ルアミノ)プロピル]ピペリジン・二塩酸塩;融点228
−230℃(分解) 合成例14:1−[3−[4−メチル−1−(3−フェニル
プロピル)ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン・二
塩酸塩;融点181−181.5℃(分解) 合成例15:1−[3−[2,3−ジメチル−1−(3−メチ
ルブチル)ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン・二
フマル酸塩;融点179−181℃(分解) 合成例16:1−[3−[1−(1−エチルプロピル)−4
−メチルペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン・二塩
酸塩;融点210−212℃(分解) 合成例17:1−[3−(6−メチル−3−フェニルヘプチ
ルアミノ]プロピル]ピペリジン・二フマル酸塩;融点
173−176℃(分解) 合成例18:1−[3−[1−(3−メチルブチル)ヘキシ
ルアミノ]プロピル]ピペリジン・二塩酸塩;融点233
−236℃(分解) 合成例19:1−[3−[4,4−ジメチル−1−(3−メチ
ルブチル)ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン・二
塩酸塩;融点256−263℃(分解) 合成例20:1−[3−[4−メチル−1−(3−メチルブ
チル)ペンチルアミノ]プロピル]ピロリジン・二塩酸
塩;融点248−250℃(分解) 合成例21:1−[3−[4−メチル−1−(3−メチルブ
チル)ペンチルアミノ]プロピル]ペルヒドロアゼピン
・二塩酸塩;融点220−226℃(分解) 合成例22:1−[3−[4−メチル−1−(3−メチルブ
チル)ペンチルアミノ]プロピル]ペルヒドロアゾシン
・二塩酸塩;融点196−198℃(分解) 合成例23:1−[2−[4−メチル−1−(3−メチルブ
チル)ペンチルアミノ]エチル]ピペリジン・二塩酸
塩;融点261−263℃(分解) 合成例24:1−[4−[4−メチル−2−(3−メチルブ
チル)ペンチルアミノ]ブチル]ピペリジン・二塩酸
塩;融点263−266℃(分解) 合成例25:1−[5−[4−メチル−1−(3−メチルブ
チル)ペンチルアミノ]ペンチル]ピペリジン・二塩酸
塩;融点225−227℃(分解) [参考例1]ザリガニ神経筋接合部におけるグルタミン
酸遮断作用 Ishidaら[J.Physiol.,298,301−319(1980)]及びShi
nozakiら[Comp.Biochem.Phyaiol,70c,49−58(198
1)]の方法に従ってグルタミン酸遮断作用の評価を行
なった。すなわち、ザリガニ第一歩脚の開鋏筋を実験材
料として用い、下記の実験を行なった。
神経筋標本を液槽中に固定して、ザリガニ用生理溶液
[組成:NaCl(195mM)、CaCl2(18mM)、KCl(5.4m
M)、トリス・マレイン酸バッファー(pH7.5、10mM)、
グルコース(11mM)]で21±1℃に潅流(一定流速)
し、3M−KCl溶液を満たしたガラス微小電極を筋繊維中
央に挿入し、筋細胞膜電位の変化を細胞内記録した。
[組成:NaCl(195mM)、CaCl2(18mM)、KCl(5.4m
M)、トリス・マレイン酸バッファー(pH7.5、10mM)、
グルコース(11mM)]で21±1℃に潅流(一定流速)
し、3M−KCl溶液を満たしたガラス微小電極を筋繊維中
央に挿入し、筋細胞膜電位の変化を細胞内記録した。
被験物質のグルタミン酸遮断作用は、L−グルタミン酸
(10-4M)を潅流適用して誘発される脱分極に対する被
験物質薬液(前記合成例で得た化合物、濃度2×10
-5M)の5分間前処置によるL−グルタミン酸誘発脱分
極の抑制率として求めた。得られた結果を第1表に示
す。
(10-4M)を潅流適用して誘発される脱分極に対する被
験物質薬液(前記合成例で得た化合物、濃度2×10
-5M)の5分間前処置によるL−グルタミン酸誘発脱分
極の抑制率として求めた。得られた結果を第1表に示
す。
[参考例2]ザリガニ神経筋接合部におけるグルタミン
酸遮断作用(低濃度) 上記合成例3の化合物(1−[3−[4−メチル−1−
(3−メチルブチル)ペンチルアミノ]プロピル]ピペ
リジン)および公知の5−メチル−1−フェニル−2−
(3−ピペリジノプロピルアミノ)ヘキサン−1−オー
ルを被験物質として被検物質薬液の濃度を2×10-5Mか
ら、濃度2×10-7Mに変えた以外は上記参考例1と同様
にしてザリガニ神経筋接合部におけるグルタミン酸遮断
作用を測定した。
酸遮断作用(低濃度) 上記合成例3の化合物(1−[3−[4−メチル−1−
(3−メチルブチル)ペンチルアミノ]プロピル]ピペ
リジン)および公知の5−メチル−1−フェニル−2−
(3−ピペリジノプロピルアミノ)ヘキサン−1−オー
ルを被験物質として被検物質薬液の濃度を2×10-5Mか
ら、濃度2×10-7Mに変えた以外は上記参考例1と同様
にしてザリガニ神経筋接合部におけるグルタミン酸遮断
作用を測定した。
得られた結果を第2表に示す。
[参考例3]ザリガニ神経筋接合部におけるグルタミン
酸遮断作用(持続性) 参考例2の実験終了後、それぞれの化合物について実験
した神経筋標本を、そのまま液槽中に固定して、液槽中
にザリガニ用生理溶液のみを40分間循環させた。
酸遮断作用(持続性) 参考例2の実験終了後、それぞれの化合物について実験
した神経筋標本を、そのまま液槽中に固定して、液槽中
にザリガニ用生理溶液のみを40分間循環させた。
その結果、5−メチル−1−フェニル−2−(3−ピペ
リジノプロピルアミノ)ヘキサン−1−オールを適用し
た神経筋標本ではグルタミン酸遮断作用の回復が確認さ
れたが、本発明に従う合成例3の化合物(1−[3−
[4−メチル−1−(3−メチルブチル)ペンチルアミ
ノ]プロピル]ピペリジン)を適用した神経筋標本でグ
ルタミン酸遮断作用の回復が見られなかった。すなわ
ち、本発明のアルキレンジアミン誘導体はグルタミン酸
遮断作用の持続性が高いことが確認された。
リジノプロピルアミノ)ヘキサン−1−オールを適用し
た神経筋標本ではグルタミン酸遮断作用の回復が確認さ
れたが、本発明に従う合成例3の化合物(1−[3−
[4−メチル−1−(3−メチルブチル)ペンチルアミ
ノ]プロピル]ピペリジン)を適用した神経筋標本でグ
ルタミン酸遮断作用の回復が見られなかった。すなわ
ち、本発明のアルキレンジアミン誘導体はグルタミン酸
遮断作用の持続性が高いことが確認された。
[参考例4]急性毒性 上記合成例2の化合物(1−[3−(1−ペンチルヘキ
シルアミノ)プロピル]ピペリジン)および合成例3の
化合物(1−[3−[4−メチル−1−(3−メチルブ
チル)ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン)につい
て常法に従って急性毒性の試験を行なったところ、それ
ぞれLD50で23.3mg/kgおよび29.5mg/kgであった。一方、
公知の5−メチル−1−フェニル−2−(3−ピペリジ
ノプロピルアミノ)ヘキサン−1−オールは13.6mg/kg
であった。
シルアミノ)プロピル]ピペリジン)および合成例3の
化合物(1−[3−[4−メチル−1−(3−メチルブ
チル)ペンチルアミノ]プロピル]ピペリジン)につい
て常法に従って急性毒性の試験を行なったところ、それ
ぞれLD50で23.3mg/kgおよび29.5mg/kgであった。一方、
公知の5−メチル−1−フェニル−2−(3−ピペリジ
ノプロピルアミノ)ヘキサン−1−オールは13.6mg/kg
であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/40 AAC 31/445 AAA 31/55 (72)発明者 真崎 光夫 千葉県千葉市真砂5−11−6
Claims (14)
- 【請求項1】下記式を有するアルキレンジアミン誘導体
もしくはその塩: [ただし、 R1は、炭素数3〜8の直鎖状もしくは分枝状の脂肪族炭
化水素基、炭素数5〜8の脂環式炭化水素基、アリール
基、またはアルアルキル基(アルキル基の炭素数は1〜
4)であり、 R2は、炭素数3〜11の直鎖状もしくは分枝状の脂肪族炭
化水素基、炭素数3〜11のアルコキシ基、炭素数3〜11
のエステル結合を含む脂肪族炭化水素基、炭素数3〜11
のエーテル結合を含む脂肪族炭化水素基、またはアリー
ルオキシ基であり、 mとnはそれぞれ0〜3の整数であるが、m+nは3を
超えることはない、 pは2〜6の整数であり、 qは4〜7の整数である]。 - 【請求項2】R1が炭素数3〜8の直鎖状もしくは分枝状
のアルキル基もしくはフェニル基であることを特徴とす
る特許請求の範囲第1項記載のアルキレンジアミン誘導
体もしくはその塩。 - 【請求項3】R2が、炭素数4〜8の直鎖状もしくは分枝
状のアルキル基、炭素数4〜8のアルコキシ基、炭素数
4〜8のエステル結合を含む脂肪族炭化水素基、炭素数
4〜8のエーテル結合を含む脂肪族炭化水素基もしくは
フェノキシ基であることを特徴とする特許請求の範囲第
1項記載のアルキレンジアミン誘導体もしくはその塩。 - 【請求項4】mが0、1もしくは2であることを特徴と
する特許請求の範囲第1項記載のアルキレンジアミン誘
導体もしくはその塩。 - 【請求項5】nが0、1もしくは2であることを特徴と
する特許請求の範囲第1項記載のアルキレンジアミン誘
導体もしくはその塩。 - 【請求項6】pが2もしくは3であることを特徴とする
特許請求の範囲第1項記載のアルキレンジアミン誘導体
もしくはその塩。 - 【請求項7】qが5もしくは6であることを特徴とする
特許請求の範囲第1項記載のアルキレンジアミン誘導体
もしくはその塩。 - 【請求項8】下記式を有するアルキレンジアミン誘導体
もしくはその塩: [ただし、 R1は、炭素数3〜8の直鎖状もしくは分枝状の脂肪族炭
化水素基、炭素数5〜8の脂環式炭化水素基、アリール
基、またはアルアルキル基(アルキル基の炭素数は1〜
4)であり、 R2は、炭素数3〜11の直鎖状もしくは分枝状の脂肪族炭
化水素基、炭素数3〜11のアルコキシ基、炭素数3〜11
のエステル結合を含む脂肪族炭化水素基、炭素数3〜11
のエーテル結合を含む脂肪族炭化水素基、またはアリー
ルオキシ基であり、 mとnはそれぞれ0〜3の整数であるが、m+nは3を
超えることはない、 pは2〜6の整数であり、 qは4〜7の整数である]。 を有効成分として含むグルタミン酸遮断剤。 - 【請求項9】R1が、炭素数3〜8の直鎖状もしくは分枝
状のアルキル基もしくはフェニル基であることを特徴と
する特許請求の範囲第8項記載のグルタミン酸遮断剤。 - 【請求項10】R2が、炭素数4〜8の直鎖状もしくは分
枝状のアルキル基、炭素数4〜8のアルコキシ基、炭素
数4〜8のエステル結合を含む脂肪族炭化水素基、炭素
数4〜8のエーテル結合を含む脂肪族炭化水素基もしく
はフェノキシ基であることを特徴とする特許請求の範囲
第8項記載のグルタミン酸遮断剤。 - 【請求項11】mが0、1もしくは2であることを特徴
とする特許請求の範囲第8項記載のグルタミン酸遮断
剤。 - 【請求項12】nが0、1もしくは2であることを特徴
とする特許請求の範囲第8項記載のグルタミン酸遮断
剤。 - 【請求項13】pが2もしくは3であることを特徴とす
る特許請求の範囲第8項記載のグルタミン酸遮断剤。 - 【請求項14】qが5もしくは6であることを特徴とす
る特許請求の範囲第8項記載のグルタミン酸遮断剤。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2049786 | 1986-02-01 | ||
JP61-20497 | 1986-02-01 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62277371A JPS62277371A (ja) | 1987-12-02 |
JPH0778049B2 true JPH0778049B2 (ja) | 1995-08-23 |
Family
ID=12028797
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62022033A Expired - Lifetime JPH0778049B2 (ja) | 1986-02-01 | 1987-02-02 | 新規なアルキレンジアミン誘導体およびグルタミン酸遮断剤 |
Country Status (4)
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---|---|
JP (1) | JPH0778049B2 (ja) |
MX (1) | MX26640A (ja) |
PH (1) | PH25528A (ja) |
ZA (1) | ZA87690B (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1692939A1 (en) * | 2005-02-19 | 2006-08-23 | Bayer CropScience S.A. | Pesticidal substituted piperidines |
-
1987
- 1987-01-30 ZA ZA87690A patent/ZA87690B/xx unknown
- 1987-02-02 JP JP62022033A patent/JPH0778049B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1987-02-03 PH PH34796A patent/PH25528A/en unknown
- 1987-02-10 MX MX2664087A patent/MX26640A/es unknown
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
PH25528A (en) | 1991-07-24 |
JPS62277371A (ja) | 1987-12-02 |
MX26640A (es) | 1993-04-01 |
ZA87690B (en) | 1987-09-30 |
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