JP2601546B2 - 耐擦傷性保護膜付ガラス基体の製造方法 - Google Patents

耐擦傷性保護膜付ガラス基体の製造方法

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、バーコードリーダのバーコード読取り部の
保護板及びバーコードリーダーに好適な耐擦傷性保護膜
付ガラス基体の製造方法に関する。
[従来の技術] バーコードリーダのバーコード読取り部にはガラスが
用いられている。それは、バーコードの読取りが光学的
に行なわれるため、読取り部は可視領域の波長の光に対
する透過率が高くなければないこと、また、バーコード
のついた商品に強く擦られたり押されたりするため、読
取り部は硬く疵つきにくくしなければならないことなど
の理由による。通常、フロートガラスが用いられるが、
耐擦傷性や割れ強度を改善する目的で、風冷又は化学強
化されたガラスが用いられることもある。
上記の理由のうち、疵つきにくいことは、疵による透
過光の散乱から透過率が落ち、読取りの不正や不能が誘
起されるという点から特に重要である。ガラスそのもの
の耐擦傷性では疵つきにくさの点では不充分であるた
め、従来より、ガラス表面にdip又はspray法によりチタ
ニア(TiO2)、酸化スズ(SnO2)などの被膜のコーティ
ングが施され、耐擦傷性の向上が図られている。
[発明の解決しようとする課題] しかしながら、先に述べたTiO2,SnO2などの保護膜の
耐擦傷性はあまり充分ではなかった。例えば、食料品店
において使用されているバーコードリーダではガラスが
バーコードのついたガラス壜や缶など固いもので擦られ
るため、疵つきやすく、従来用いられている保護膜を用
いたものでは月1回の頻度でガラスを交換しなくてはな
らなかった。
[課題を解決するための手段] 本発明は、ガラス基体の片面又は両面に、Zr(ジルコ
ニウム)とB(ホウ素)とを含む非酸化物ターゲットを
用い、反応性直流スパッタリング法により、ホウ素のジ
ルコニウムに対する原子比xが、0.10<x≦3であり、
酸素のジルコニウムに対する原子比yが2<y≦6.5で
ある非晶質酸化物(ZrBxOy)膜を形成することを特徴と
する耐擦傷性保護膜付ガラス基体の製造方法を提供す
る。
本発明は、また、ガラス基体の片面又は両面に、Zr
(ジルコニウム)とB(ホウ素)とを含む非酸化物ター
ゲットを用い、反応性直流スパッタリング法により、ホ
ウ素のジルコニウムに対する原子比xが、0.10<x<2.
3であり、酸素のジルコニウムに対する原子比yが2<
y≦5.5である非晶質酸化物(ZrBxOy)膜を形成するこ
とを特徴とする耐擦傷性保護膜付ガラス基体の製造方法
を提供する。
本発明は、また、ガラス基体の片面又は両面に、Zr
(ジルコニウム)とSi(ケイ素)とを含む非酸化物ター
ゲットを用い、反応性直流スパッタリング法により、ケ
イ素のジルコニウムに対する原子比zが0.05≦z≦19で
あり、酸素のジルコニウムに対する原子比yが2.1≦y
<40である非晶質酸化物(ZrSizOy)膜を形成すること
を特徴とする耐擦傷性保護膜付ガラス基体の製造方法を
提供する。
本発明は、また、ガラス基体の片面又は両面に、Zr
(ジルコニウム)とB(ホウ素)とSi(ケイ素)とを含
む非酸化物ターゲットを用い、反応性直流スパッタリン
グ法により、ホウ素のジルコニウムに対する原子比を
x、ケイ素のジルコニウムに対する原子比をz、酸素の
ジルコニウムに対する原子比をyとし、0.05≦x+z≦
19(ただし、x+z−3>0かつx−3z+1>0の組成
は除く)であり、2<y<40である非晶質酸化物(ZrBx
SizOy)膜を形成することを特徴とする耐擦傷性保護膜
付ガラス基体の製造方法を提供する。
第1図に本発明のバーコード読取り部の保護板の一例
の概略断面図を示す。
本発明で用いるガラス基体2はソーダ石灰ガラス、ホ
ウケイ酸ガラス、鉛ケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラ
ス、アルミノホウ酸ガラス、石英ガラス、バリウムホウ
酸ガラスなどであるが、その他固体のガラスであればい
かなる成分をもつものでもよい。
基体の形状は平板ばかりではなく、曲げ形状、その他
いかなる形状をもつものでもよい。安全性の点から、ガ
ラス基板の場合は風冷強化、化学強化により強度アップ
したもの、また、合せにより破壊時のガラス破片の飛散
防止がなされたものが好ましい。
本発明は、Zrと、B,Siのうち少なくとも1種とを特定
の割合で含む酸化物を主成分とする非晶質酸化物膜が耐
擦傷性、耐摩耗性、化学的耐久性に優れた薄膜であるこ
とを見出してなされたものであり、かかる膜を耐擦傷性
保護膜1として用いることを特徴とする。
表1は、本発明における耐擦傷性保護膜1として好適
な各種非晶質酸化物膜の性質を示す。それぞれ表に挙げ
た組成のターゲットを用いて、反応性スパッタリングに
より製膜したものである。同じターゲットを用いても、
膜組成や屈折率は成膜条件により若干変動することがあ
るので、表1はあくまでも一例を示す。
結晶性は、薄膜X線回折により観測した。
耐擦傷性は、砂消しゴムによる擦り試験の結果、傷が
ほとんどつかなかったものを○、容易に傷が生じたもの
を×とした。
耐摩耗性は、テーバー試験(摩耗輪CS−10F、、加重5
00g、1000回転)の結果、ヘイズ4%以内のものを○、
ヘイズ4%超のものを×とした。
耐酸性は0.1NのH2SO4中に240時間浸漬した結果、T
V(可視光透過率)、RV(可視光反射率)の浸漬前に対
する変化率が1%以内のものを○、1〜4%のものを
△、膜が溶解して消滅してしまったものを×とした。
耐アルカリ性は0.1NのNaOH中に240時間浸漬した結
果、TV、RVの浸漬前に対する変化率が1%以内のものを
○、膜が溶解してしまったものを×とした。
煮沸テストは、1気圧下、100℃の水に2時間浸漬し
た後、TV、RVの浸漬前に対する変化率が1%以内である
とき○、1%超のとき×とした。
本発明の耐擦傷性保護膜1において、ホウ素やケイ素
の含有割合は以下のような範囲とする。
ZrBxOy膜に関しては、表1から明らかなように、膜中
のBが少ないと結晶性の膜ができ、Bが多いと非晶質の
膜ができる傾向があること、結晶性の膜は耐擦傷性及び
耐摩耗性が劣るのに対して非晶質の膜は優れることがわ
かる。これは非晶質の膜は、表面が平滑であるためであ
ると考えられる。したがって、ZrBxOy膜(膜中のZrに対
するBの原子比xが0.10<x)の膜は耐擦傷性、耐摩耗
性に優れる。B2O3は吸湿性で空気中の水分を吸収して溶
けてしまうので、ZrBxOy膜においてx≦3とする。
ZrBxOy膜中のZrに対するO(酸素)の原子比は、多す
ぎると膜構造が粗になりボソボソの膜になってしまうこ
と、また、少なすぎると膜が金属的になり透過率が低下
したり膜の耐擦傷性が低下する傾向があることなどの理
由によりZrO2とB2O3の複合系となる量とする。すなわ
ち、複合酸化物をZrO2+xBO1.5と表すと、BがZrに対し
て原子比でx含まれるときに、y=2+1.5xとする。
また、表1より、ZrBxOy膜中のBの量が増えるにつ
れ、膜の屈折率が低下する傾向があることがわかる。膜
中のBを増やすことにより、屈折率nは2.0ぐらいから
1.5程度まで低下する。
したがって0.10<x≦3、2<y≦6.5のZrBxOy膜は
良好な耐擦傷性及び耐摩耗性を有し、かつ、Bの量によ
って自由に屈折率を選択できる本発明の目的を達成する
耐擦傷性保護膜である。
さらに、表1に示したように、膜中のBの含有量が増
えるにつれ、耐酸性、耐アルカリ性が劣化する傾向があ
る。x≧2.3で耐酸性が悪くなり、x≧4で耐アルカリ
性の低下及び煮沸テストで劣化を示すようになる。した
がって、高化学的耐久性が要求される場合には、ZrBxOy
(x<2.3)の非晶質酸化物膜が好ましい。
以上のように、ZrO2膜にBを加えたことにより、膜が
非晶質化し、表面が平滑化し、これが耐摩耗性及び耐擦
傷性の向上に寄与していると考えられる。また、Bの量
で屈折率の調節が可能となり、さらに、ZrO2膜と比べ
て、内部応力が小さいため、ガラス基体やガラス基体上
の下地膜との密着性の点で有利である。これは特に厚い
膜を形成する場合に有利である。
次に、ZrSizOy膜に関しては、やはりアモルファスで
あり、耐擦傷性、耐摩耗性の高い膜が得られる。
屈折率については、ZrO2(n=2.15)とSiO2(n=1.
46)の間でその組成割合によって上下する。
ZrSizOy膜において、0.05≦z(膜中のZrに対するSi
の原子比)≦19である。z<0.05では、膜が非晶質化せ
ず、充分な物理的耐久性が得られず、z>19では、耐ア
ルカリ性が悪くなる。また、y(ZrSizOy膜中のZrに対
するOの原子比)は、ZrBxOy膜について述べたのと同様
の理由により、SiがZrに対して原子比でz含まれるとき
に、y=2+2zとする。
したがって高耐久性が要求される本発明においては、
0.05≦z≦19、2.1≦y<40のZrSizOy膜を用いる。
また、ZrBxSizOy膜も本発明における耐擦傷性保護膜
として用いられる。かかる膜中のZrに対するBの原子比
x、Siの原子比z、Oの原子比yは、x+z≧0.05であ
れば膜が非晶質化し、耐擦傷性及び耐摩耗性の高い膜と
なる。また、x+z≦19であれば耐アルカリ性も良好で
あるので、ZrBxSizOy膜においては、0.05≦x+x≦19
である。
ただし、上述のように、B2O3は吸湿性で空気中の水分
を吸収して溶けてしまうため、ZrBxSizOy膜中にあまり
多く含有されない方がよい。具体的には、膜中におい
て、ZrO2<25モル%、かつSiO2<25モル%で残りがB2O3
となるほどB2O3が含まれていると化学的耐久性が不充分
となる。
すなわち、ZrBxSizOy膜中のZr:B:Si(原子比)を1:x:
zとすると、1/(1+x+z)<0.25、かつz/(1+x
+z)<0.25、すなわち、x+z−3>0、かつx−3z
+1>0の組成は化学的耐久性が好ましくない。
yは、ZrBxOyの場合に述べたのと同様の理由によりこ
の膜をZrO2+B2O3+SiO2の複合系と考えて、yは2+1.
5x+2zとする。よってほぼ2<y<40である。BやSiの
含有量が多いほどZrBxSizOy膜の屈折率は低下する。
本発明の非晶質酸化物からなる耐擦傷性保護膜1は、
Zr,B,Si,O以外の元素、例えばB,Siと同様にガラス構成
元素であるP,As等を、耐久性向上、光学定数調整、成膜
時の安定性、あるいは成膜速度の向上等のために、微量
に含んでいてもよい。
本発明で用いる耐擦傷性保護膜1の膜厚は通常100〜5
000Åであることが好ましい。あまり薄すぎると充分な
耐擦傷性が得られず、あまり厚すぎると膜の剥離が生じ
やすく、また、生産性も悪いからである。
バーコードリーダ読取り部に用いる保護板の場合、波
長6328Åのレーザビームの透過率を考慮すると、厚さ5m
mのソーダ石灰ガラスを用い、耐擦傷性保護膜の膜厚は3
00〜600Åとすることが望ましい。
本発明における耐擦傷性保護膜1の製法としては、直
流(DC)スパッタ法を用いる。スパッタ法は原料を熔融
させることがなく、膜組成のコントロールや再現性が良
好であり、基体に到達する粒子のエネルギーが高く、密
着性のよい膜が得られるなど、本発明における非晶質膜
からなる耐擦傷性保護膜1を容易に得られる。
また、膜の基体との密着性を高める手段としてイオン
注入法を併用してもよい。すなわち、ガラス基板上に形
成された耐擦傷性保護膜1上から数十keV程度の高エネ
ルギーのアルゴンイオン、酸素イオン等を照射して、該
耐擦傷性保護膜とガラス基板との間に混合層を形成する
ことによって、ガラス基板への密着性を高めることもで
きる。さらに、耐擦傷性保護膜1上に薄い有機系の潤滑
膜を塗布して、より摩擦係数を低減することも用途によ
って有効である。
第2図にバーコードリーダの一例の概略図を示す。3
はバーコード読取り部の保護板である。この上をバーコ
ードを貼付した商品などを滑らせ、バーコードの読取り
が行なわれる。
[作用] 保護膜の耐擦傷性を左右する要因として膜の潤滑性、
膜の硬度、膜の基体との密着性が考えられる。本発明に
おいては上記の要因のうち、特に膜の潤滑性を従来の膜
に比べて向上せしめていると考えられる。
TiO2やSnO2のような従来の膜においては、X線的には
非晶質であるとされている膜でも、電子顕微鏡によるミ
クロな観察によると非常に細かな微結晶の集合であると
考えられている。このような報告は例えばJapanese Jou
rnal of Applied Physics 1979年18巻1937頁に掲載され
ている。
本発明の特徴はZrの酸化膜にBやSiを添加することで
あるが、Bの原子半径は0.41Å、Siの原子半径は0.54Å
で、Zr、Oのそれぞれ0.98Å、1.26Åに比べて小さく、
B又はSiはZrO2(酸化ジルコニウム)の格子の間隔に入
りこむと考えられる。このことはZrO2の格子を破壊し、
ZrO2の結晶粒の成長を妨げ、膜をより非晶質に近いもの
とすると考えられる。膜表面の凹凸は微結晶の集合であ
る膜よりも非晶質の膜の方が少ないと考えられ、その結
果、本発明の非晶質膜は摩擦係数を低減されているもの
と考えられる。このため、本発明の非晶質膜は非常に潤
滑性に優れ、引っかかりが少ないため、摩擦により疵つ
きにくく、高耐擦傷性能が得られるものと考えられる。
[実施例] 本発明のバーコード読取り部の保護板を厚さ5mmのソ
ーダ石灰ガラスを用い、以下の方法でDCスパッタ法によ
り作成した。
ターゲットにはBの割合(原子%)が67%である、Zr
とBの焼結体を用いた。導入ガスはO2(酸素)の流量比
が30%であるO2とAr(アルゴン)の混合ガスを用い、真
空槽内の真空度が3.5mTorrになるようにした。ターゲッ
トにDC電源を接続し、−600Vを印加し、グロー放電を生
じさせた。このときの放電電流密度は20mA/cm2であっ
た。このような状態でシャッタを37.5秒間あけ、厚さ5m
mのソーダ石灰ガラス板上にZrBxOy非晶質膜を成膜した
(サンプル1とする)。
基体に成膜された膜の厚さは500Åであり、膜は無色
透明で屈折率は1.8であった。膜におけるBの含有量をE
SCAで調べたところ、Zrに対するBの原子比xは2.0であ
った。
別に、ターゲットにSiの割合(原子%)が67%であ
る、ZrとSiの焼結体を用いて、上記と同様の条件でスパ
ッタリングを行い、厚さ5mmのソーダ石灰ガラス板上にZ
rSizOy非晶質膜を形成した(サンプル2とする)。
膜厚は900Åであり、膜は無色透明で屈折率は1.7であ
った。膜中のZrに対するSiの原子比zは2.0であった。
荷重50g、基体の移動速度150mm/分で直径6mmのステン
レス球による動摩擦係数を、従来より使用されているsp
rayによりコーティングされたTiO2及びSnO2、ソーダ石
灰ガラス表面、本発明によるZrBxOy(サンプル1)、Zr
SizOy(サンプル2)非晶質膜からなる耐擦傷性保護膜
について表面をアセトンにひたした布で拭きとってから
新東化学社製Heidon14型表面性測定器を用いて測定した
ところ、上記5種類のサンプルについてそれぞれ0.204,
0.282,0.145,0.142(サンプル1)、0.138(サンプル
2)という値を得た。
このように本発明の耐擦傷性保護膜は非常に潤滑性に
優れ、引っかかりが少ないため、摩擦により疵つきにく
いと考えられる。実際、荷重500gをかけ、直径5mmの砂
消しゴムを30mmのストロークで10往復させる試験をした
ところ、目視によれば、上記5種類のサンプルのうち本
発明によるZrBxOy、ZrSizOyからなる耐擦傷性保護膜は
疵の数が最も少なかった。
[発明の効果] 本発明により得られるバーコード読取り部の保護板に
おける保護膜1は従来用いられていたTiO2、SnO2などの
保護膜に比べて潤滑性が向上している。したがって、本
発明における耐擦傷性保護膜は充分な耐擦傷性を有する
ので、優れたバーコードリーダの読取り部の保護板を提
供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るバーコード読取り部の保護板の一
例の断面図である。1は耐擦傷性保護膜、2は透明基
体、3はバーコード読取り部の保護板である。第2図は
バーコードリーダの概略斜視図である。3はバーコード
読取り部に取りつけられた、本発明に係る耐擦傷性保護
膜付バーコード読取り部の保護板である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 信一 神奈川県横浜市鶴見区北寺尾7―21―2 (56)参考文献 特開 昭57−100943(JP,A) 特開 昭54−42377(JP,A) 特開 昭62−222437(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス基体の片面又は両面に、Zr(ジルコ
    ニウム)とB(ホウ素)とを含む非酸化物ターゲットを
    用い、反応性直流スパッタリング法により、ホウ素のジ
    ルコニウムに対する原子比xが0.10<x≦3であり、酸
    素のジルコニウムに対する原子比yが2<y≦6.5であ
    る非晶質酸化物(ZrBxOy)膜を形成することを特徴とす
    る耐擦傷性保護膜付ガラス基体の製造方法。
  2. 【請求項2】ガラス基体の片面又は両面に、Zr(ジルコ
    ニウム)とB(ホウ素)とを含む非酸化物ターゲットを
    用い、反応性直流スパッタリング法により、ホウ素のジ
    ルコニウムに対する原子比xが0.10<x<2.3であり、
    酸素のジルコニウムに対する原子比yが2<y≦5.5で
    ある非晶質酸化物(ZrBxOy)膜を形成することを特徴と
    する耐擦傷性保護膜付ガラス基体の製造方法。
  3. 【請求項3】ガラス基体の片面又は両面に、Zr(ジルコ
    ニウム)とSi(ケイ素)とを含む非酸化物ターゲットを
    用い、反応性直流スパッタリング法により、ケイ素のジ
    ルコニウムに対する原子比zが0.05≦z≦19であり、酸
    素のジルコニウムに対する原子比yが2.1≦y<40であ
    る非晶質酸化物(ZrSizOy)膜を形成することを特徴と
    する耐擦傷性保護膜付ガラス基体の製造方法。
  4. 【請求項4】ガラス基体の片面又は両面に、Zr(ジルコ
    ニウム)とB(ホウ素)とSi(ケイ素)とを含む非酸化
    物ターゲットを用い、反応性直流スパッタリング法によ
    り、ホウ素のジルコニウムに対する原子比をx、ケイ素
    のジルコニウムに対する原子比をz、酸素のジルコニウ
    ムに対する原子比をyとすると、0.05≦x+z≦19(た
    だし、x+z−3>0かつx−3z+1>0の組成は除
    く)であり、2<y<40である非晶質酸化物(ZrBxSizO
    y)膜を形成することを特徴とする耐擦傷性保護膜付ガ
    ラス基体の製造方法。
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