JP2601355Y2 - 能動型振動吸収装置 - Google Patents

能動型振動吸収装置

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JP2601355Y2
JP2601355Y2 JP1992039847U JP3984792U JP2601355Y2 JP 2601355 Y2 JP2601355 Y2 JP 2601355Y2 JP 1992039847 U JP1992039847 U JP 1992039847U JP 3984792 U JP3984792 U JP 3984792U JP 2601355 Y2 JP2601355 Y2 JP 2601355Y2
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stator
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筒井  幸雄
顕夫 杠
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Yaskawa Electric Corp
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Yaskawa Electric Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、船舶用エンジンなどの
原動機から発生する振動を強制的に打ち消すために用い
られる能動型振動吸収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電磁石形の能動型振動吸収装置
は、図4に示すように2つの電磁石1a、1bの間に平
板状の可動子2が設けられた構成になっていた。すなわ
ち、2つのE字形の積層鉄心11a、11bの中央突極
部に巻線12a、12bを施し、所定の空間を設けて配
置される2つの電磁石1a、1bで固定子1が構成さ
れ、平板状の積層鉄心21可動子2が構成されている。
この可動子は、両端に慣性を大きくするためと重量バラ
ンスを取るためのウェイト23が取り付けられており、
固定子1の電磁石1a、1b間の空間を上下方向に運動
可能なようにガイドで支持されている。外部で発生した
振動は、電磁石1a、1bに位相のずれた交流電流を流
し、このときに発生する磁気的吸引力で可動子を所定の
方向、この場合は上下方向に振動させて打ち消してい
た。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところが、従来技術で
は可動子2の重量アンバランスや磁気的吸引力のアンバ
ランス、また、可動子2を支持している軸受けの共振な
どが原因となって、可動子2にピッチ方向、ロール方向
の傾きや振動が発生し、可動子2は振動方向だけに動作
しているために、可動子がピッチ方向やロール方向に振
動したり傾いたりしてもこれを制御することができなか
った。このため、外部振動の吸収効率が低かった。ま
た、可動子の傾きを吸収する方法として固定子に複数の
巻線を施し、それぞれの巻線に流す電流を変化させるこ
とにより可動子の傾きを制御する方法も考えられるが、
制御方法が複雑になる上に可動子と固定子とのギャップ
を測定するセンサも多数必要となり、製造コストがかか
ることが予想される。そこで、本考案は可動子の傾きの
制御を容易にして、外部振動の吸収効率が高く、製造が
簡単な能動型振動吸収装置を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、電磁石タイプの能動型振動吸収装置の固定子磁極に
対向する可動子の一部に導体製のリングを複数個埋め込
み、固定子からの交流磁界によりこのリングに誘導電流
が流れて発生する位相のずれた磁界を可動子と固定子と
の部分的な反発力を利用した構造にしている。
【0005】
【作用】固定子磁極に対向する可動子の一部に導体製の
リングを設けることにより、巻線に交流電流を流したと
きに、可動子は磁気的吸引力で所定の方向に加振する
が、そのとき導体製リングに流れる誘導電流により発生
する固定子からの磁界と位相のずれた磁界を可動子と固
定子との部分的な反発力を得て、可動子の振動を安定化
させることができる。また、固定子の巻線数を増やす必
要がないので製造が簡単かつ安価な能動型振動吸収装置
を得ることができる。
【0006】
【実施例】以下、本考案の具体的実施例を図に基づいて
説明する。図1は本考案の能動型振動吸収装置を示す断
面図である。E字形の積層鉄心11a、11bの中央突
極部に巻線12a、12bを施し、所定の空間を開けて
配置される2つの電磁石1a、1bで固定子1が構成さ
れ、平板状の積層鉄心21の両面の4隅に導体リング2
2を8個埋め込んで可動子2が構成されている。この可
動子は、両端に慣性を大きくし、重量バランスを取るた
め、ウェイト23が取り付けられており、固定子1の電
磁石1a、1b間を上下方向に運動可能なようにガイド
3で支持されている。可動子2に設けられた導体リング
22は、図2のように電磁石1a、1bの端側突極部の
4隅と対向する可動子2の両面の位置に埋め込まれてい
る。図3はこの電磁石1aと可動子2の対向部の部分拡
大図である。いま、巻線12aに同図のような電流が流
れると、電磁石1aと空隙、可動子2で構成される磁気
回路中に磁束が流れる。このとき、電磁石1aの端部磁
極1a’との対向位置にある導体リング22には、この
磁束の侵入を妨げるように誘導電流が流れるために、こ
の位置で固定子1と可動子2との間に磁気的反発力が発
生する。また、この導体リング22がない電磁石1aの
中央突極部1a”との対向面などでは、当然のことなが
ら磁気的吸引力が発生する。能動型振動吸収装置の基本
的な動作は、電磁石1a、1bに位相のずれた交流電流
を流し、このときに発生する磁気的吸引力で可動子を所
定の方向、この場合は上下方向に振動させ、この振動を
用いて外部で発生した振動を打ち消すものである。この
とき、可動子2の重量アンバランスや磁気的吸引力のア
ンバランス、可動子2を支持しているガイドの共振など
が原因となって、可動子2にピッチ方向、ロール方向の
傾きや振動が発生する。これらの振動や傾きは、可動子
2の4隅に埋め込まれた導体リング22による磁気的反
発力で抑えることができる。
【0007】
【考案の効果】以上述べたように、本考案によれば可動
子の傾きに対して特別な制御を必要とせずに可動子のピ
ッチ・ロール方向の振動や傾きを抑えることができるの
で、外部振動の吸収効率が高く、また、固定子の巻線数
を増やす必要がないので製造が簡単かつ安価な能動型振
動吸収装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の能動型振動吸収装置を示す断面図であ
る。
【図2】本考案の可動子を拡大した斜視図である。
【図3】本考案の動作原理を示す部分拡大図である。
【図4】従来の能動型振動吸収装置を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1:固定子 1a、1b:電磁石 11a、11b:固定子鉄心 12a、12b:固定子巻線 2:可動子 21:可動子鉄心 22:導体リング 23:ウェイト 3:ガイド

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】枠内に積層鋼板製のコアと巻線とからなる
    電磁石を振動の発生方向に所定の間隔で2個配置した固
    定子と、前記2個の電磁石間に所定の空隙を介して前記
    固定子と同じく積層鋼板製のコアからなる可動子と、前
    記可動子を所定の方向に往復運動させるガイドとを備え
    た能動型振動吸収装置において、 前記可動子は前記電磁石の磁極と対向する部分に導体製
    のリングを設けたことを特徴とする能動型振動吸収装
    置。
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