JP2600423B2 - 配電線搬送信号の結合回路 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、配電自動化システムに適用する大地帰路方
式による配電線搬送信号の結合回路に関する。

「従来の技術」 従来の配電線搬送信号の結合回路について第１図を参
照して説明する。大地帰路による配電線搬送信号は6KV
配電線路と大地間に流れ、通常５〜10KHz帯域内で規定
された周波数が使用される。親局から送信された搬送信
号は、6KV配電線路1,2から結合コンデンサー4,5を介し
て結合フィルタートランス6,7に接続され大地へ流れ
る。その二次出力は制御回路11に加わる。制御回路11は
受信した信号を復調して所定の処理を行い、開閉器３に
制御指令を出力する。

開閉器が制御されると、制御回路11はその結果を取り
込んで所定の伝送フォーマットの返送信号を構成して変
調波を送出する。変調波は、結合フィルタートランス6,
7、結合コンデンサー4,5、6KV配電線路1,2を経由して親
局に送出される。

8,9は電源用トランスで、高圧6.6KVから低圧（通常は
100V）に変換し、制御器10の電源回路12に供給する。電
源回路12は、内部回路動作に必要な電圧に変換して供給
する。

「発明が解決しようとする課題」 従来の配電線搬送の結合回路は、開閉器３が入状態の
場合には、両側の結合回路には、まったく同じ信号が流
れるが、開閉器が切状態の場合には6KV配電線路１側と
２側では搬送信号の大きさ、位相が異なる。開閉器３が
切状態の場合の6KV配電線路１側と２側の信号の関係を
第２図に示す。開閉器３が切状態で、6KV配電線路１側
と２側の信号の関係は、大きさがほぼ同じで位相差が18
0度に近い場合には結合フィルタートランスの二次回路
で合成した時に、打ち消し合ってレベルが大幅に低下す
る場合がある。

本発明は開閉器３の状態に関係しない配電線搬送信号
の結合回路を提供する事を目的としている。

「課題を解決するための手段」 本発明は、結合フィルタートランスの二次回路に切替
回路を設けて、どちらか片側の結合フィルター回路から
入力することにより、両側搬送信号の干渉をなくしたも
のである。

「作用」 本発明で提供する搬送信号結合回路を用いることによ
り、配電線開閉器が切状態の場合に、両側の信号の干渉
を防ぐことが可能である。

「実施例」 実施例について図面を参照して説明する。第３図にお
いて、１〜12までは第１図と同じである。13は新たに追
加した回路であり、結合フィルタートランス６または７
のいずれか一方の信号を取り込む切替回路である。ま
た、この回路の切替条件は開閉器３に関して電圧のある
側に切替えるものとする。

第４図において、t1〜t6は外部入力端子である。電源
用トランス８の二次側電圧はt1,t2端子へ、電源用トラ
ンス９の二次側電圧はt3,t4端子へ供給される。また、
結合フィルタートランスの二次出力は、それぞれt5,t7
端子およびt6,t7端子へ供給される。A,Bは補助リレー
で、電源用トランスの二次電圧を定格とする電圧リレー
である。両側電源が有の場合にはt1,t2およびt3,t4端子
に電圧が加わるため補助リレーＡが動作し、ａ−１接点
が閉じ、片側電源の場合には、ａ−１接点またはｂ−１
接点のいずれか一方のみしか閉じない。すなわち、搬送
信号は開閉器のいずれか一方の結合回路を経由して結合
される。

「発明の効果」 本発明は、搬送信号の入力回路に切替回路を設け、い
ずれか一方の信号のみ単独に取り込むため、開閉器両側
の信号間の干渉によるレベル低下が発生せず、伝送の信
頼性が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の配電線搬送信号の結合回路、第２図は結
合回路の信号波形図、第３図は本発明の配電線搬送信号
結合回路の実施例、第４図は切替回路の動作説明図であ
る。 1,2……6KV配電線、３……配電線開閉器、4,5……結合
用コンデンサー、6,7……結合フィルタートランス、8,9
……電源用トランス、10……子局用制御器、11……制御
回路、12……電源回路、13……切替回路。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】大地帰路方式による配電線搬送信号の結合
   回路において、配電線開閉器の両側に設けた結合フィル
   タートランスの二次回路に切替回路を設け、開閉器両側
   の電圧の有無条件により切替えることを特徴とする配電
   線搬送信号の結合回路。