JP2600344B2 - 窒化アルミニウム基板の製造方法 - Google Patents
窒化アルミニウム基板の製造方法Info
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- JP2600344B2 JP2600344B2 JP63280678A JP28067888A JP2600344B2 JP 2600344 B2 JP2600344 B2 JP 2600344B2 JP 63280678 A JP63280678 A JP 63280678A JP 28067888 A JP28067888 A JP 28067888A JP 2600344 B2 JP2600344 B2 JP 2600344B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔概要〕 本発明は,高密度実装可能な窒化アルミニウム基板の
製造方法に関し, 反りがなく焼成後に機械研磨を必要としない, 高熱伝導性窒化アルミニウム基板を製造することを目
的とし, 非炭化物製容器に,焼結助剤を添加した窒化アルミニ
ウム成形体を入れ,該窒化アルミニウム成形体の上に非
炭化物製の基板を重しとして載せ,窒化アルミニウム粉
末を充填し該窒化アルミニウム成形体を焼成して窒化ア
ルミニウム焼成体とした後,該窒化アルミニウム焼成体
をグラファイト容器に収容し,常圧の窒素気流中で焼成
するように構成する。
製造方法に関し, 反りがなく焼成後に機械研磨を必要としない, 高熱伝導性窒化アルミニウム基板を製造することを目
的とし, 非炭化物製容器に,焼結助剤を添加した窒化アルミニ
ウム成形体を入れ,該窒化アルミニウム成形体の上に非
炭化物製の基板を重しとして載せ,窒化アルミニウム粉
末を充填し該窒化アルミニウム成形体を焼成して窒化ア
ルミニウム焼成体とした後,該窒化アルミニウム焼成体
をグラファイト容器に収容し,常圧の窒素気流中で焼成
するように構成する。
本発明は,高密度実装可能な窒化アルミニウム基板の
製造方法に関するものである。
製造方法に関するものである。
窒化アルミニウムはアルミナの10倍以上の熱伝導率を
有し,放熱性に優れるため,アルミナに代わる高密度実
装可能な回路基板として利用できる。
有し,放熱性に優れるため,アルミナに代わる高密度実
装可能な回路基板として利用できる。
〔従来の技術〕 窒化アルミニウムは,難焼結性であるため焼結助剤を
必要とし,更に焼成温度も1,800℃以上でないと緻密な
焼成体を得ることができない。このため,焼成炉はヒー
タや断熱材などにカーボン材が使用されている。しか
し,窒化アルミニウム成形体はカーボン雰囲気に触れる
と成形体中の酸素とカーボンが反応し,窒化アルミニウ
ムは焼成する前に分解昇華して焼成体の密度を低下させ
る。そこで,この反応を抑えるため内壁に窒化硼素粉末
を被覆し,窒化アルミニウム粉末を入れたグラファイト
容器に窒化アルミニウミ成形体を収容し焼成する方法
(特開昭62−138364号公報)や窒化アルミニウム成形体
を窒化硼素粉末や窒化アルミニウム粉末で包埋する方法
(特開昭59−207883号公報)などが行われている。又,
反りのない基板を製造する方法として,窒化アルミニウ
ム成形体に窒化硼素を主成分とする重し材を上に載せて
焼成する方法(特開昭62−100479号公報)が行われてい
る。
必要とし,更に焼成温度も1,800℃以上でないと緻密な
焼成体を得ることができない。このため,焼成炉はヒー
タや断熱材などにカーボン材が使用されている。しか
し,窒化アルミニウム成形体はカーボン雰囲気に触れる
と成形体中の酸素とカーボンが反応し,窒化アルミニウ
ムは焼成する前に分解昇華して焼成体の密度を低下させ
る。そこで,この反応を抑えるため内壁に窒化硼素粉末
を被覆し,窒化アルミニウム粉末を入れたグラファイト
容器に窒化アルミニウミ成形体を収容し焼成する方法
(特開昭62−138364号公報)や窒化アルミニウム成形体
を窒化硼素粉末や窒化アルミニウム粉末で包埋する方法
(特開昭59−207883号公報)などが行われている。又,
反りのない基板を製造する方法として,窒化アルミニウ
ム成形体に窒化硼素を主成分とする重し材を上に載せて
焼成する方法(特開昭62−100479号公報)が行われてい
る。
しかし,これらの方法では,焼成した基板に反りが生
じたり,基板表面に包埋粉末が付着し機械研磨が必要と
なる。又,反りをなくす方法では,基板の熱伝導率が低
下するといった問題があった。
じたり,基板表面に包埋粉末が付着し機械研磨が必要と
なる。又,反りをなくす方法では,基板の熱伝導率が低
下するといった問題があった。
従って,本発明は,反りがなく焼成後に機械研磨を必
要としない,窒化アルミニウム基板を製造することを目
的とする。
要としない,窒化アルミニウム基板を製造することを目
的とする。
本発明の原理説明図を第1図(a),(b)に示す。
先ず,第1図(a)に示すように,内壁に窒化硼素1
を被覆した非炭化物製の焼成容器2に窒化アルミニウム
成形体3を非炭化物製の基板4で挟み,この基板の荷重
を窒化アルミニウム成形体3にかけて窒化アルミニウム
粉末5を充填した後,この窒化アルミニウム成形体3を
1,700℃で焼成(1次焼成)を行って,窒化アルミニウ
ム焼成体とする。
を被覆した非炭化物製の焼成容器2に窒化アルミニウム
成形体3を非炭化物製の基板4で挟み,この基板の荷重
を窒化アルミニウム成形体3にかけて窒化アルミニウム
粉末5を充填した後,この窒化アルミニウム成形体3を
1,700℃で焼成(1次焼成)を行って,窒化アルミニウ
ム焼成体とする。
次に,第1図(b)に示すように,グラファイト容器
6に窒化アルミニウム焼成体7を入れ,常圧の窒素気流
中,1,800℃で焼成(2次焼成)を行って窒化アルミニウ
ム基板とする。
6に窒化アルミニウム焼成体7を入れ,常圧の窒素気流
中,1,800℃で焼成(2次焼成)を行って窒化アルミニウ
ム基板とする。
本発明では,非炭化物製の焼成容器内に窒化アルミニ
ウム粉末を充填し焼成することにより,窒化アルミニウ
ムの分解昇華を抑える。又,窒化アルミニウム成形体に
荷重をかけることにより,窒化アルミニウム基板の反り
をなくす。
ウム粉末を充填し焼成することにより,窒化アルミニウ
ムの分解昇華を抑える。又,窒化アルミニウム成形体に
荷重をかけることにより,窒化アルミニウム基板の反り
をなくす。
しかし,この焼成では成形体に荷重をかけているた
め,焼結助剤の液相蒸発が十分でないため,熱伝導率が
低い。
め,焼結助剤の液相蒸発が十分でないため,熱伝導率が
低い。
そこで,更に一度焼成し,緻密化した窒化アルミニウ
ム焼成体をグラファイト容器に入れ,常圧の窒素気流中
において,1,800℃で焼成し,焼結助剤が液相反応した生
成物を除去し,窒化アルミニウム基板の熱伝導率を高め
る。
ム焼成体をグラファイト容器に入れ,常圧の窒素気流中
において,1,800℃で焼成し,焼結助剤が液相反応した生
成物を除去し,窒化アルミニウム基板の熱伝導率を高め
る。
本発明の実施例を第2図(a),(b)に示す。
酸化カルシウム(CaO)を2.0wt%添加した窒化アルミ
ニウム(AlN)粉末に対して,溶剤,分散剤,有機バイ
ンダーと可塑剤を加え,24時間ボールミリングした後,
ドクターブレード法によりグリーンシートを成形する。
次にグリーンシート90mm角に切断し,6層に積層してこの
積層体を600℃の窒素気流中で4時間脱脂し,これを窒
化アルミニウム成形体8とした。
ニウム(AlN)粉末に対して,溶剤,分散剤,有機バイ
ンダーと可塑剤を加え,24時間ボールミリングした後,
ドクターブレード法によりグリーンシートを成形する。
次にグリーンシート90mm角に切断し,6層に積層してこの
積層体を600℃の窒素気流中で4時間脱脂し,これを窒
化アルミニウム成形体8とした。
この窒化アルミニウム成形体8を第2図(a)に示す
ように,窒化硼素(BN)製の容器9に入れ,その上に窒
化硼素基板10の重しを載せ,窒化アルミニウム粉末11で
容器を充填した後,1気圧の窒素を封入,600℃/hrの昇温
速度で1,700℃まで上げ,3時間保持の焼成(1次焼成)
を行って,窒化アルミニウム焼成体とする。
ように,窒化硼素(BN)製の容器9に入れ,その上に窒
化硼素基板10の重しを載せ,窒化アルミニウム粉末11で
容器を充填した後,1気圧の窒素を封入,600℃/hrの昇温
速度で1,700℃まで上げ,3時間保持の焼成(1次焼成)
を行って,窒化アルミニウム焼成体とする。
次に,第2図(b)に示すように,窒化アルミニウム
焼成体をグラファイト容器13に入れ,1気圧の窒素気流中
1/hr,600℃/hrの昇温速度で1,800℃まで上げ6時間
保持の焼成(2次焼成)を行う。
焼成体をグラファイト容器13に入れ,1気圧の窒素気流中
1/hr,600℃/hrの昇温速度で1,800℃まで上げ6時間
保持の焼成(2次焼成)を行う。
下表に,それぞれ1次焼成,2次焼成時の反り,相対密
度と熱伝導率の測定結果を示す。密度はアルキメデス法
により,熱伝導率はレーザーフラッシュ法により測定し
た。
度と熱伝導率の測定結果を示す。密度はアルキメデス法
により,熱伝導率はレーザーフラッシュ法により測定し
た。
又,焼結助剤は,酸化カルシウムの他,CaO換算で2.0w
t%の炭酸カルシウム(CaCO3)並びに硝酸カルシウム
(Ca(NO3)2)を添加した場合と,窒化アルミニウム
粉末に対し3.0wt%の酸化イットリウム(Y2O3)を添加
した場合の窒化アルミニウム成形体も焼成した。
t%の炭酸カルシウム(CaCO3)並びに硝酸カルシウム
(Ca(NO3)2)を添加した場合と,窒化アルミニウム
粉末に対し3.0wt%の酸化イットリウム(Y2O3)を添加
した場合の窒化アルミニウム成形体も焼成した。
更に,従来の窒化硼素被覆を行ったグラファイト容器
で1気圧の窒素封入,600℃/hrの昇温速度で1,800℃,3時
間保持の焼成を行った窒化アルミニウム焼結体の反り,
相対密度と熱伝導率を測定し,本発明の結果と比較し
た。
で1気圧の窒素封入,600℃/hrの昇温速度で1,800℃,3時
間保持の焼成を行った窒化アルミニウム焼結体の反り,
相対密度と熱伝導率を測定し,本発明の結果と比較し
た。
上記の測定結果を表(a)乃至(d)に示す。
〔発明の効果〕 以上説明したように,本発明によれば,反りがなく,
充填した窒化アルミニウム粉末の付着のない窒化アルミ
ニウム基板が得られる。又,その熱伝導率は,約200w/m
kと現在使用されているアルミナ回路基板の10倍の熱伝
導率を有しているため,その工業的価値は極めて大であ
り,特に高密度実装回路基板として有用である。
充填した窒化アルミニウム粉末の付着のない窒化アルミ
ニウム基板が得られる。又,その熱伝導率は,約200w/m
kと現在使用されているアルミナ回路基板の10倍の熱伝
導率を有しているため,その工業的価値は極めて大であ
り,特に高密度実装回路基板として有用である。
第1図,第2図は本発明の説明図及び実施例である。 図において, 1は窒化硼素, 2は非炭化物製容器, 3は窒化アルミニウム成形体, 4は非炭化物製基板, 5は窒化アルミニウム粉末, 6はグラファイト容器, 7は窒化アルミニウム焼成体, 8は窒化アルミニウム成形体, 9は窒化硼素製容器, 10は窒化硼素基板, 11は窒化アルミニウム粉末, 12は窒化アルミニウム焼成体, 13はグラファイト容器 である。
Claims (1)
- 【請求項1】非炭化物製容器に,焼結助剤を添加した窒
化アルミニウム成形体を入れ,該窒化アルミニウム成形
体の上に非炭化物製の基板を重しとして載せ,窒化アル
ミニウム粉末を充填して該窒化アルミニウム成形体を焼
成し,窒化アルミニウム焼成体とした後,該窒化アルミ
ニウム焼成体をグラファイト容器に収容し,常圧の窒素
気流中で焼成することを特徴とする窒化アルミニウム基
板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63280678A JP2600344B2 (ja) | 1988-11-07 | 1988-11-07 | 窒化アルミニウム基板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63280678A JP2600344B2 (ja) | 1988-11-07 | 1988-11-07 | 窒化アルミニウム基板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02129076A JPH02129076A (ja) | 1990-05-17 |
JP2600344B2 true JP2600344B2 (ja) | 1997-04-16 |
Family
ID=17628407
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63280678A Expired - Lifetime JP2600344B2 (ja) | 1988-11-07 | 1988-11-07 | 窒化アルミニウム基板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2600344B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2555231B2 (ja) * | 1991-05-21 | 1996-11-20 | 富士通株式会社 | 窒化アルミニウム多層回路基板の製造方法 |
US6089950A (en) | 1998-06-01 | 2000-07-18 | C. J. Associates, Ltd. | Toy figure with articulating joints |
-
1988
- 1988-11-07 JP JP63280678A patent/JP2600344B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02129076A (ja) | 1990-05-17 |
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