JP2600267B2 - ディジタル制御装置 - Google Patents

ディジタル制御装置

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JP2600267B2 JP8982388A JP8982388A JP2600267B2 JP 2600267 B2 JP2600267 B2 JP 2600267B2 JP 8982388 A JP8982388 A JP 8982388A JP 8982388 A JP8982388 A JP 8982388A JP 2600267 B2 JP2600267 B2 JP 2600267B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、トラッキング及びトラバースサーボをディ
ジタルで構成したディジタル制御装置に関するものであ
る。
従来の技術 近年、半導体や信号処理技術の発展に伴ってトラッキ
ング系のサーボもディジタル化される事が多くなってお
り、ディジタル化により、LSI化によるコストダウン、
経時変化をなくす、ディジタル処理により高度な適応処
理等が可能となっている。トラッキング系のサーボに
は、細かい動き(振幅が小さく且つ周波数が高い外乱)
に追従するサーボとより大きい動き(振幅が大きく且つ
周波数が低い外乱)に追従するサーボと二重ループにな
っている場合がある。例えば光ディスクにおいては、光
ピックアップを信号トラックに追従させるトラッキング
サーボと、光ピックアップの平均位置の移動に伴ってト
ラッキングアクチュエータをトラックと垂直方向に移動
させるトラバースサーボの二重ループになっている場合
が多い。
以下図面を参照しながら、上述した光ディスクのトラ
ッキング及びトラバースサーボをディジタルで構成した
場合の従来例について述べる。
第4図は光ディスクのトラッキング及びトラバースサ
ーボをディジタルで構成した場合の従来のディジタル制
御装置の一部を示すブロック図である。
第4図において、30はトラッキング誤差信号入力端
子、31はトラッキング誤差信号をA/D変換するA/D変換
機、32はトラッキングループフィルタ、33はトラッキン
グループフィルタ32の出力をD/A変化するD/A変換機、34
はトラッキングアクチュエータを駆動するトラッキング
アクチュエータ駆動回路、35は光ピックアップをトラッ
クと垂直方向に移動させるトラッキングアクチュエー
タ、36はディジタル化されたトラッキング誤差信号から
トラバース位置誤差信号を生成するトラバース位置誤差
生成回路、37はトラバースループフィルタ、38はトラバ
ースループフィルタ37の出力をD/A変換するD/A変換器、
39はトラバースアクチュエータ40を駆動するトラバース
アクチュエータ駆動回路、40はトラッキングアクチュエ
ータをトラックと垂直方向に移動させるトラバースアク
チュエータである。
以上のように構成されたトラッキング及びトラバース
ディジタルサーボについて、以下その動作を説明する。
まずA/D変換器31でディジタル化されたトラッキング
誤差信号に、トラッキングループフィルタ32で(サーボ
を安定化するための)位相補償或いは(低域利得をかせ
ぐための)低域補償を行い、その出力をD/A変換器33でD
/A変換してトラッキングアクチュエータ駆動回路34によ
ってトラッキングアクチュエータ35を駆動して光ピック
アップをトラックに追従させる。ここで、非理ピックア
ップの平均位置の移動に伴ってトラッキングアクチュエ
ータ35をトラックと垂直方向に移動させるためには、ト
ラッキング誤差信号の低域成分を0とするようトラバー
スサーボを動作させれば良いので、ディジタル化された
トラッキング誤差信号に対して、トラバース位置誤差生
成回路36で積分等の処理を行う事によってトラッキング
誤差信号の低級成分を取り出してこれをトラバース位置
誤差信号とし、トラバースループフィルタ37で位相補償
或いは低域補償を行い、D/A変換器38でD/A変換してトラ
バースアクチュエータ駆動回路39によってトラバースア
クチュエータ40を駆動している。
発明が解決しようとする課題 しかしながら上記のような構成では、トラッキング誤
差信号からトラバース信号誤差信号を生成しているため
に、トラッキング誤差信号の低級成分を取り出すための
ディタルローパスフィルタ(第4図のトラバース位置誤
差生成回路36)が必要であり、ハードウエア量やDSP
(ディジタルシグナルプロセッサ)等で構成した場合の
ソフトウエア処理量が大きくなる。又、トラッキング誤
差信号の低域成分を取り出すためのディジタルローパス
フィルタの周波数特性とトラッキングループフィルタ32
の低域補償フィルタの周波数特性が一致していない場合
には、得られたトラバース位置誤差信号がトラッキング
アクチュエータ駆動信号の低級成分と異なる(即ち得ら
れたトラバース位置誤差信号が光ピックアップの平均位
置を正しく示さない)ので、正しいトラバース位置誤差
信号が得られない、等の問題点を有していた(極端な例
では、トラッキングループフィルタ32の直流利得が無限
大で、トラバース位置誤差生成回路36の直流利得が有限
であれば、トラッキング通常サーボ時にトラッキング誤
差信号の直流成分は0となるので、直流利得が有限なト
ラバース位置誤差生成回路36の出力即ちトラバース位置
誤差信号は常に0となり、光ピックアップの平均位置が
トラッキングアクチュエータの機械的中心からずれてい
ても、トラバースアクチュエータは全く動かない。)。
本発明は上記問題点を鑑み、トラバース位置誤差信号
を生成するための処理を不要としてハードウエア或いは
ソフトウエア量を削減すると共に、常に正しいトラバー
ス位置誤差信号が得られるディジタル制御装置を提供す
るものである。
課題を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明のディジタル制御
装置は、ディジタル化されたトラッキング誤差信号を入
力とするディジタルループフィルタと、トラバースアク
チュエータを制御するトラバース制御手段とを備え、前
記ディジタルループフィルタはハイパスフイルタとロー
パスフィルタを並列に接続する事によって構成され、前
記トラバース制御手段は前記ローパスフィルタの出力を
トラバース位置誤差信号として用いるという構成を備え
たものである。
作用 本発明は上記した構成によって、トラッキングのディ
ジタルループフィルタ出力が予め高域成分(位相補償の
ためのハイパスフィルタ出力)と低域成分(低域補償の
ためのローパスフィルタ出力)とに分れており、その低
域成分とは即ち光ピックアップ平均位置を示しているの
で、上記低域成分をそのままトラバース位置誤差信号と
して用いる事により、トラバース位置誤差信号を生成す
るための処理が不要となり、また常に正しいトラバース
位置誤差信号が得られるものである。
実 施 例 以下本発明の一実施例のディジタル制御装置につい
て、図面を参照しながら説明する。
第1図は本発明の実施例で、光ディスクのトラッキン
グおよびトラバースサーボをディジタルで構成したディ
ジタル制御装置のブロック図、第2図は第1図における
トラバース制御手段13の構成例を示すブロック図、第3
図は第1図におけるトラバース速度検出手段17の構成例
を示すブロック図である。第1図において、1は光ディ
スク、2は光ディスク1を回転させる回転装置、3はデ
ィスクの情報トラック上に光ビームを集光して情報トラ
ックからの反射光を検出するピックアップ、4はピック
アップ3をトラッキング方向に移動させるトラッキング
アクチュエータ、5はピックアップ3の出力からトラッ
キング誤差信号を生成するトラッキング誤差信号生成手
段、6はトラッキング誤差信号をA/D変換するA/D変換手
段、7はトラッキングサーボの位相補償を行うハイパス
フィルタ、8はトラッキングサーボの低域補償を行うロ
ーパスフィルタ、9はハイパスフィルタ7とローパスフ
ィルタ8と並列に接続して構成したディジタルループフ
ィルタ、10はディジタルループフィルタ9の出力をD/A
変換するD/A変換手段、11はD/A変換手段10の出力を受け
てトラッキングアクチュエータを駆動するトラッキング
アクチュエータ駆動手段、12はピックアップのトラッキ
ング方向の平均位置移動に伴ってトラッキングアクチュ
エータ4をトラッキング方向に移動させるトラバースア
クチュエータで、リニアモータ或いはDCモータと送りネ
ジ機構等で構成される。13はローパスフィルタ8の出力
をトラバース位置誤差信号として用いるトラバース制御
手段、14はトラバース制御手段13のトラバース位置誤差
信号端子、15はトラバース制御手段13の出力をD/A変換
するD/A変換手段、16はD/A変換手段15の出力を受けてト
ラバースアクチュエータ12を駆動するトラバースアクチ
ュエータ駆動手段、17はトラバースアクチュエータの速
度を検出してディジタル値で出力するトラバース速度検
出手段、18はトラバース速度検出手段17のトラバース速
度信号出力端子、19はトラバース制御手段13のトラバー
ス速度信号入力端子である。
第2図において、14はトラバース位置誤差信号入力端
子、20はローパスフィルタ、19はトラバース速度信号入
力端子、21はトラバース速度信号とローパスフィルタ20
の出力を加算する加算手段、22,23は加算手段21の入力
端子、24は加算手段21の出力端子である。
第3図において、25はトラバースアクチュエータの位
置に対応したアナログ信号を出力するトラバース位置検
出手段、26はトラバース位置検出手段の出力を微分する
微分手段、27は微分手段26の出力をA/D変換するA/D変換
手段、18はトラバース速度信号出力端子である。
以上のように構成されたディジタル制御装置につい
て、以下第1図、第2図、第3図を用いて説明する。
一般に本実施例のような2次系の位置サーボ系におい
てはサーボ系を安定化する為に位相補償(速度に比較す
る項)が必要であり、また通常、サーボ系の定常誤差を
減少させるための低域利得をかせぐ低域補償(位置誤差
の積分値に比例する項)を行う。
本実施例においては、トラッキングサーボ系では、ハ
イパスフィルタ7で位置を微分して速度を求める事によ
って位相補償を、ロパースフィルタ8で位置で積分する
事によって低域補償を行っている。トラバースサーボ系
では、トラッキングサーボ系のローパスフィルタ8の出
力から位置情報を、トラバース速度検出手段17の出力か
ら速度情報を得て、トラバース制御手段13において、例
えば第2図に示すような処理を行う事によって、位相補
償と低域補償を行ってい。第2図において、トラバース
位置誤差信号にローパスフィルタ20を通す事によって低
域補償を、更に加算手段21でトラバース速度信号を加え
る事によって位相補償を行う。トラバース速度信号はこ
こでは第3図に示すように、まずトラバース位置検出手
段25によってトラバース位置を検出し、それを微分手段
26で微分する事によって得ている。
今、ディスクが回転しながら内周から外周へ再生され
ているとすれば、ディスクや光ピックアップの振動、デ
ィスクの偏心等の外乱に対してはトラッキングサーボが
追従し、ディスク再生に伴い再生トラックが内周から外
周へ移動してくる場合には、光ピックアップの平均位置
に応じてトラバースサーボが追従する。ここで理想的に
は、光ピックアップは平均的にトラッキングアクチュエ
ータの機械的中心に位置している(即ちトラッキングア
クチュエータ駆動信号は振動や偏心に追従する高域成分
のみであり、低域成分は0である)事が望ましく、その
ためには、トラバースサーボはトラッキングアクチュエ
ータ駆動信号の低域成分を0にする様に動作させれば良
いので、トラッキングアクチュエータ駆動信号の低域成
分をトラバース位置誤差信号とすれば良い。
通常、トラッキングサーボ系で位相補償と低域補償を
行うループフィルタはハイパスフィルタとローパスフィ
ルタを直列に接続して構成するが、本実施例ではこれら
(ハイパスフィルタ7、ローパスフィルタ8)を並列に
接続してディジタルループフィルタ9を構成しているの
で、トラッキングアクチュエータ駆動信号が予ざ高域成
分(ハイパスフィルタ7の出力)と低域成分(ローパス
フィルタ8の出力)とに分かれている。即ち、第4図に
示す従来例のようにトラバース位置誤差生成回路36によ
ってトランバース位相誤差信号を作らなくても、予めト
ラッキングアクチュエータ駆動信号の低域成分(即ち光
ピックアップの平均位置)に対応した正しいトラバース
位置誤差信号が用意されているので、それをそのままト
ラバース位置誤差信号としてトラバース制御手段13で用
いる事により、理想的にトラバースサーボを動作させる
事ができる。
以上のように本実施例によれば、ディジタル化された
トラッキング誤差信号を入力とするディジタルループフ
ィルタと、トラバースアクチュエータを制御するトラバ
ース制御手段とを備え、前記ディジタルループフィルタ
はハイパスフィルタとローパスフィルタを並列に接続す
る事によって構成され、前記トラバース制御手段は前記
ローパスフィルタの出力をトラバース位置誤差信号とし
て用いるという構成を備える事によって、トラバース位
置誤差信号を生成するための処理が不要となり、また得
られたトラバース位置誤差信号はトラッキングアクチュ
エータ駆動信号の低域成分(即ち光ピックアップの平均
位置)と完全に等しいため、常に正しいトラバース位置
誤差信号を得る事ができる。
尚、本実施例では、トラバースサーボ系で位相補償を
おこなうためにトラバース位置検出手段25で位置を検出
しそれをアナログ的に微分して速度成分を求めたが、A/
変換後にディジタル的に微分しても良いし、速度センサ
ー等で速度を直接検出しても良い。又、位相補償が不要
な場合もあり、その場合はトラバース速度検出手段17は
必要がない。
又、本実施例では光ディスクを取り上げたが、光ディ
スクや磁気ディスクはもちろん、トラッキング方向のサ
ーボに加わる外乱の振幅や周波数によって(トラッキン
グとトラバースのように)多重ループが構成されている
サーボに関してはすべて適応できる事は明らかである。
発明の効果 以上のように本発明は、ディジタル化されたトラッキ
ング誤差信号を入力とするディジタルループフィルタ
と、トラバースアクチュエータを制御するトラバース制
御手段とを備え、前記ディジタルループフィルタはハイ
パスフィルタとローパスフィルタを並列に接続する事に
よって構成され、前記トラバース制御手段は前記ローパ
スフィルタの出力をトラバース位置誤差信号として用い
るという構成を備える事によって、トラバース位置誤差
信号を生成するための処理が不要となり、また得られた
トラバース位置誤差信号はトラッキングアクチュエータ
駆動信号の低域成分(即ち光ピックアップの平均位置)
と完全に等しいため、常に正しいトラアース位置誤差信
号を得る事ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における光ディスクのトラッ
キング及びトラバースサーボをディジタルで構成したデ
ィジタル制御装置のブロック図、第2図は第1図におけ
るトラバース制御手段の構成例を示すブロック図、第3
図は第1図におけるトラバース速度検出手段の構成例を
示すブロック図、第4図は光ディスクのトラッキング及
びトラバースサーボをディジタルで構成した場合の従来
のディジタル制御装置の一部を示すブロック図である。 4……トラッキングアクチュエータ、6……A/D変換手
段、7……ハイパスフィルタ、8……ローパスフィル
タ、9……ディジタルループフィルタ、10……D/A変換
手段、12……トラバースアクチュエータ、13……トラバ
ース制御手段、15……D/A変換手段、17……トラバース
速度検出手段。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定のトラック形態で情報が記録されてい
    る記録媒体の情報トラックから記録情報を読み取るピッ
    クアップと、前記ピックアップを前記トラックと垂直方
    向に移動させるトラッキングアクチュエータと、前記ピ
    ックアップの出力からトラッキング誤差信号を生成する
    トラッキング誤差信号生成手段と、前記トラッキング誤
    差信号生成手段の出力信号をA/D変換するA/D変換手段
    と、前記A/D変換手段の出力を入力としてローパスフィ
    ルタとハイパスフィルタを並列に接続する事により構成
    されるディジタルループフィルタと、前記ディジタルル
    ープフィルタの出力をD/A変換する第一のD/A変換手段
    と、前記第一のD/A変換手段の出力を入力として前記ト
    ラッキングアクチュエータを駆動するトラッキングアク
    チュエータ駆動手段と、前記ピックアップの平均位置移
    動に伴って前記トラッキングアクチュエータを前記トラ
    ックと垂直方向に移動させるトラバースアクチュエータ
    と、前記ローパスフィルタの出力をトラバース位置誤差
    信号として用いるトラバース制御手段と、前記トラバー
    ス制御手段の出力をD/A変換する第二のD/A変化手段と、
    前記第二のD/A変換手段の出力を入力として前記トラバ
    ースアクチュエータを駆動するトラバースアクチュエー
    タを駆動手段とによって構成される事を特徴とするディ
    ジタル制御装置。
  2. 【請求項2】トラバースアクチュエータの速度を検出し
    てディジタル値で出力するトラバース速度検出手段を備
    え、トラバース制御手段は、ローパスフィルタの出力を
    トラバース位置誤差信号として用いると共に前記トラバ
    ース速度検出手段の出力をトラバース速度信号として用
    いる事を特徴とする請求項1記載のディジタル制御装
    置。
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