JP2600109B2 - 正イオン、負イオン両用入射装置 - Google Patents

正イオン、負イオン両用入射装置

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JP2600109B2
JP2600109B2 JP6211261A JP21126194A JP2600109B2 JP 2600109 B2 JP2600109 B2 JP 2600109B2 JP 6211261 A JP6211261 A JP 6211261A JP 21126194 A JP21126194 A JP 21126194A JP 2600109 B2 JP2600109 B2 JP 2600109B2
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05HPLASMA TECHNIQUE; PRODUCTION OF ACCELERATED ELECTRICALLY-CHARGED PARTICLES OR OF NEUTRONS; PRODUCTION OR ACCELERATION OF NEUTRAL MOLECULAR OR ATOMIC BEAMS
    • H05H7/00Details of devices of the types covered by groups H05H9/00, H05H11/00, H05H13/00
    • H05H7/08Arrangements for injecting particles into orbits

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  • Particle Accelerators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陽子加速器、多重イオ
ン加速器等に適用し得る、正イオン、負イオン両用入射
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、正イオンや負イオンを加速するシ
ンクロトロン等の加速器は、加速対象とするイオンが正
イオンであるか負イオンであるかに応じて、構成が大幅
に異なる入射装置を使用している。
【0003】例えば、陽子加速器に用いる入射装置とし
ては、負水素イオンによる荷電変換多重入射方式を採用
するものが一般的であり、その一例を図3に示す。図3
の負イオン入射装置は、バンプ電磁石11と、バンプ電
磁石12と、バンプ電磁石13と、バンプ電磁石14と
をこの順序で周回軌道中心上に配列して成り、中間のバ
ンプ電磁石12および13は、両端のバンプ電磁石11
および13に対し所定のオフセットが形成されるように
配列されている。また、バンプ電磁石12およびバンプ
電磁石13間には、カーボン膜15が配置され、固定さ
れている。
【0004】バンプ電磁石12は、図3のA−A断面図
である図4に示すように、逆コの字型断面の磁石12a
の内部にコイルを1ターンだけ巻いた導体(電磁石)1
2b,12cが設けられており、導体12bおよび12
c間に、周回軌道中心およびビーム入射点が位置するよ
うになっている。
【0005】この従来例の負イオン入射装置では、負イ
オンビーム入射時(荷電変換多重入射時)には、バンプ
電磁石12に所定角度で入射された負イオンビーム(例
えばH- イオンビーム)の軌道がバンプ電磁石12に形
成されるバンプ磁場により図示のように周回軌道中心と
ほぼ平行に曲げられ、バンプ電磁石12を通過したとこ
ろで負イオンビームの電子がカーボン膜15により分離
されるため、正イオンビームに変換される。その正イオ
ンビームは、バンプ電磁石13,14を経て周回軌道に
乗り、次の周回においてバンプ電磁石11によって軌道
を図示のように曲げられてバンプ電磁石12に入射され
る。この正イオンビームの軌道は、前記バンプ磁場によ
って前記負イオンビームの場合とは逆方向に曲げられる
ので、前記負イオンビームと合流することになる。な
お、バンプ電磁石11〜14の作用により負イオンビー
ム入射時のみ入射ビームがカーボン膜15を通過するよ
うに軌道をシフトするよう構成している。
【0006】一方、正イオン加速器に用いる入射装置と
しては、周回軌道シフト方式を採用するものが一般的で
あり、その一例を図5に示す。図5の正イオン入射装置
は、セプタム(隔壁)電磁石21を周回軌道中心に対し
所定のオフセットを付与して配置し、ビーム入射点の周
回軌道方向の上流および下流に図示しないバンプ電磁石
を配列して成る。セプタム電磁石21は、図5のB−B
断面図である図6に示すように、コの字型断面の磁石2
1aの内部にコイルを1ターンだけ巻いた導体(電磁
石)21b,21cを設けられており、導体12bおよ
び12c間にビーム入射点が位置し、外部に周回軌道中
心が位置するようになっている。
【0007】この従来例の正イオン入射装置では、正イ
オンビーム入射時(周回軌道シフト多重入射時)には、
セプタム電磁石21に所定角度で入射された正イオンビ
ームの軌道は、セプタム電磁石21に形成されるセプタ
ム磁場内を、上記図示しないバンプ電磁石により軌道を
シフトされた周回軌道が一時的に通過することにより、
図示のように周回軌道中心とほぼ平行に曲げられ、その
後、上記図示しないバンプ電磁石を経て周回軌道に乗る
ことになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した陽子加速器に
用いる図4の従来例の入射装置は、負イオンによる荷電
変換入射方式を採用している。負イオンによる荷電変換
入射方式は、中心軌道に効率よくビームを入射すること
ができるが、Heイオンよりも重い粒子の場合には、入
射後に負イオンをカーボン膜に衝突させて荷電変換を行
う際に、陽子の場合と異なり電荷と質量との比が一定に
ならないため、入射効率の低下を招くことから、重い粒
子を入射する場合には、適用することができない。陽子
加速器等の円形加速器においてHeイオンよりも重い正
イオン粒子を入射し得るようにするためには、入射ビー
ムの軌道を周回軌道に対しほぼ平行に曲げるためのセプ
タム電磁石を設けるとともに、該セプタム電磁石の上流
および下流に、周回軌道を平行移動(シフト)するため
のバンプ電磁石を設けた構成の入射装置(例えば、図6
の正イオン用入射装置)を別に用意し、周回軌道をシフ
トしながら、セプタム電磁石によって周回軌道と平行に
したビームを入射する方式を採用する必要がある。
【0009】上述のように、負イオンビーム入射および
正イオンビーム入射は、夫々別の入射装置によって実現
されていたので、同一の加速器を用いて負イオンまたは
正イオンを入射して加速する場合には、上記2種類の入
射装置を用意して、入射すべきビームの種類を変更する
度に、入射装置を交互に交換する作業を行う必要があっ
た。この交換作業は、一般に加速器とともに真空中に設
置される入射装置を、真空を破って交換することになる
ため、大掛かりな作業になるとともに交換前後に3週間
以上の長い期間を要する作業となり、膨大な作業コスト
を必要するとともに、加速器の運用面での制約を招くこ
とになる。
【0010】本発明は、上述した問題に着目してなされ
たものであり、正イオン入射装置および負イオン入射装
置の機能を具備する正イオン、負イオン両用入射装置を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的のため、本発明
の請求項1の構成は、周回軌道中心上に配置した第1、
第3および第4のバンプ電磁石と、前記周回軌道中心に
対し所定の位置関係になるよう前記第1および第3のバ
ンプ電磁石間に配置した第2のバンプ電磁石と、前記第
2および第3のバンプ電磁石間に配置したカーボン膜と
を具える正イオン、負イオン両用入射装置であって、前
記第2のバンプ電磁石にバンプ電磁石およびセプタム電
磁石の機能を付与し、負イオンビーム入射時には前記第
2のバンプ電磁石をバンプ電磁石として機能させ、正イ
オンビーム入射時には前記第2のバンプ電磁石をセプタ
ム電磁石として機能させるよう構成したことを特徴とす
るものである。
【0012】また、上記目的のため、本発明の請求項2
の構成は、周回軌道中心上に配置した第1、第3および
第4のバンプ電磁石と、前記周回軌道中心に対し所定の
位置関係になるよう前記第1および第3のバンプ電磁石
間に配置した第2のバンプ電磁石と、前記第2および第
3のバンプ電磁石間に配置したカーボン膜とを具える正
イオン、負イオン両用入射装置であって、負イオンビー
ム入射時には、前記第2のバンプ電磁石をバンプ電磁石
として機能させることにより、前記第2のバンプ電磁石
に形成されるバンプ磁場によって所定角度で入射された
負イオンビームの軌道を前記周回軌道と平行に曲げた
後、前記負イオンビームの電子を前記カーボン膜により
分離して正イオンビームに変換し、該正イオンビームを
前記第3および第4のバンプ電磁石を経て前記周回軌道
に乗せるよう構成し、正イオンビーム入射時には、前記
第2のバンプ電磁石をセプタム電磁石として機能させる
ことにより、前記第2のバンプ電磁石に形成されるセプ
タム磁場内を、前記第1のバンプ電磁石により軌道をシ
フトされた前記周回軌道が一時的に通過することによっ
て所定角度で入射された正イオンビームの軌道を前記周
回軌道と平行に曲げた後、前記第3および第4のバンプ
電磁石を経て前記周回軌道に乗せるよう構成したことを
特徴とするものである。
【0013】上記において、前記第2のバンプ電磁石
は、前記周回軌道に関し外周側に配置した第1の導体
と、前記周回軌道に関し内周側に配置した第2および第
3の導体とを有し、前記第1および第2の導体間にバン
プ磁場が形成され、前記第2および第3の導体間にセプ
タム磁場が形成されるよう構成するのが、前記第2のバ
ンプ電磁石にバンプ電磁石およびセプタム電磁石の機能
を付与し、これらの機能を入射ビームの種類に応じて選
択することにより、コンパクト化した正イオン、負イオ
ン両用入射装置を実現する上で好ましい。
【0014】
【作用】本発明の請求項1の構成によれば、周回軌道中
心上に配置した第1〜第4のバンプ電磁石の内、第2の
バンプ電磁石は、バンプ電磁石およびセプタム電磁石の
機能を付与されているため、負イオンビーム入射時に
は、前記第2のバンプ電磁石をバンプ電磁石として機能
させることにより、図3の従来例の入射装置とほぼ同様
に負イオンによる荷電変換多重入射方式を実現すること
ができ、また、正イオンビーム入射時には、前記第2の
バンプ電磁石をセプタム電磁石として機能させることに
より、図5の従来例の入射装置とほぼ同様に正イオンに
よる周回軌道シフト多重入射方式を実現することができ
る。
【0015】また、本発明の請求項2の構成によれば、
負イオンビーム入射時には、前記第2のバンプ電磁石を
バンプ電磁石として機能させることにより、前記第2の
バンプ電磁石に形成されるバンプ磁場によって所定角度
で入射された負イオンビームの軌道を前記周回軌道と平
行に曲げた後、前記負イオンビームの電子を前記カーボ
ン膜により分離して正イオンビームに変換し、該正イオ
ンビームを前記第3および第4のバンプ電磁石を経て前
記周回軌道に乗せることにより、図3の従来例の入射装
置とほぼ同様に負イオンによる荷電変換多重入射方式を
実現することができ、また、正イオンビーム入射時に
は、前記第2のバンプ電磁石をセプタム電磁石として機
能させることにより、前記第2のバンプ電磁石に形成さ
れるセプタム磁場内を、前記第1のバンプ電磁石により
軌道をシフトされた前記周回軌道が一時的に通過するこ
とによって所定角度で入射された正イオンビームの軌道
を前記周回軌道と平行に曲げた後、前記第3および第4
のバンプ電磁石を経て前記周回軌道に乗せることによ
り、図5の従来例の入射装置とほぼ同様に正イオンによ
る周回軌道シフト多重入射方式を実現することができ
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は本発明の正イオン、負イオン両用入射
装置の一実施例の原理的構成を示す図である。図1の正
イオン、負イオン両用入射装置は、バンプ電磁石1と、
バンプ電磁石2と、バンプ電磁石3と、バンプ電磁石4
とをこの順序で周回軌道中心上に配列して成る。バンプ
電磁石2は、その中心が周回軌道中心に対し若干斜めに
なるように、ほぼ菱形になっている。バンプ電磁石2を
このような形状にしたのは、入射ビームを入射し易くす
るためである。また、バンプ電磁石2およびバンプ電磁
石3間には、カーボン膜5が周回軌道中心とほぼ垂直に
なるように配置され、固定されている。
【0017】バンプ電磁石2は、図1のC−C断面図で
ある図2に示すように、逆コの字型断面の磁石2aの内
部にコイルを1ターンだけ巻いた3つの導体(電磁石)
2b,2c,2dが設けられており、導体2bおよび2
c間に周回軌道中心および負イオンビーム入射点が位置
し、導体2cおよび2d間に正イオンビーム入射点が位
置するようになっている。導体2b,2c,2dは夫
々、図1に示す方向の1組の磁極を構成し、導体2cは
導体2b,2dに対し共通導体となっている。導体2b
および2c間には、導体2b,2cの励磁時に図1の紙
面を導体2bから下向きに貫通して導体2cで上向きに
貫通するようなバンプ磁場が形成され、導体2cおよび
2d間には、導体2d,2cの励磁時に図1の紙面を導
体2dから下向きに貫通して導体2cで上向きに貫通す
るようなセプタム磁場が形成されている。
【0018】次に、本実施例の作用を説明する。まず、
負イオンビーム入射時(荷電変換多重入射時)には、バ
ンプ電磁石2の導体2b,2cのみに電流を流すことに
より、バンプ電磁石2をバンプ電磁石として機能させ
る。このとき、バンプ電磁石2に所定角度で入射された
電子を含む負イオンビーム(例えばH- イオンビーム)
の軌道は、バンプ電磁石2に形成されるバンプ磁場によ
り図1に示すように周回軌道とほぼ平行に曲げられ、バ
ンプ電磁石2を通過したところで負イオンビームの電子
がカーボン膜5により分離されるため、正イオンビーム
に変換される。その正イオンビームは、バンプ電磁石
3,4を経て軌道を図示のように曲げられて周回軌道に
乗る。次の周回においては、周回軌道上の周回ビーム
(正イオンビーム)は、バンプ電磁石1によって軌道を
図示のように曲げられてバンプ電磁石2に入射される。
この周回ビームの軌道は、同一バンプ磁場内で前記負イ
オンビームの場合とは逆方向に曲げられるので、バンプ
電磁石2内で入射ビーム(負イオンビーム)と合流する
ことになる。なお、バンプ電磁石1〜4の作用によって
負イオンビーム入射時のみ入射ビームがカーボン膜5を
通過するように軌道をシフトするよう構成されている。
【0019】一方、正イオンビーム入射時(周回軌道シ
フト多重入射時)には、バンプ電磁石2の導体2cを導
体2b,2dの共通導体(セプタム導体)として共通導
体2cに導体2b−2c間、2c−2d間に流す電流を
加算した電流を流すことによって全導体2b,2c,2
dに電流を流し、バンプ電磁石2をセプタム電磁石とし
て機能させる。これと同時に、上流および下流に図示し
ない周回軌道シフト用のバンプ電磁石を励磁して、周回
軌道を図示のようにシフトしておく(これらバンプ電磁
石は、上記負イオンビーム入射時には励磁しない)。こ
のとき、バンプ電磁石2に所定角度で入射された正イオ
ンビームの軌道は、バンプ電磁石2に形成されるセプタ
ム磁場内を、軌道をシフトされた周回軌道が一時的に通
過することにより、図示のように周回軌道とほぼ平行に
曲げられ、その後、バンプ電磁石3,4,1,2を経て
周回軌道に乗ることになる。なお、周回軌道に乗った入
射ビームが1周して入射点に戻って来るまでに上流およ
び下流の図示しないバンプ電磁石の励磁を解除して周回
軌道を元の状態に復帰させておくことにより、入射ビー
ムは周回軌道上を回り続けることになる。
【0020】このようにして、図1に示す本実施例の正
イオン、負イオン両用入射装置は、1通りの構成を用い
て、通常、陽子を加速する際に用いる荷電変換入射方式
と、正イオンを加速する際に用いる周回軌道シフト入射
との、2つの全く異なる入射方式を実現することができ
る。また、装置が1通りでよいので、装置全体のコンパ
クト化になる。また、加速し得る粒子の種類が多いの
で、将来の加速器の多目的化を考慮した場合、加速器の
用途を拡大することができる。また、陽子加速および正
イオン加速間の切換時は、装置の大掛かりな変更を伴わ
ずに実施することができる。また、原理的には、パルス
毎に加速する粒子の種類を切り換えることも可能であ
る。さらに、本実施例の正イオン、負イオン両用入射装
置は、KEKPS(高エネルギー物理学研究所陽子シン
クロトロン)に適用した場合、高強度陽子ビームの加速
と、高エネルギーイオンビームの加速とを両立させるこ
とにより、加速器の多目的利用の道を開くことができ
る。
【0021】なお、上記負イオンビーム入射および正イ
オンビーム入射は、双方の入射のタイミングを適宜調整
することにより、同一周回時に重畳させて行うことも可
能である。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1の
構成によれば、周回軌道中心上に配置した第1〜第4の
バンプ電磁石の内、第2のバンプ電磁石は、バンプ電磁
石およびセプタム電磁石の機能を付与されているため、
負イオンビーム入射時には、前記第2のバンプ電磁石を
バンプ電磁石として機能させることにより、図3の従来
例の入射装置とほぼ同様に負イオンによる荷電変換多重
入射方式を実現することができ、また、正イオンビーム
入射時には、前記第2のバンプ電磁石をセプタム電磁石
として機能させることにより、図5の従来例の入射装置
とほぼ同様に正イオンによる周回軌道シフト多重入射方
式を実現することができる。よって、従来2種類の入射
装置を必要としていた正イオン入射および負イオン入射
のための装置を統一してコンパクト化するとともに、入
射すべきビームの種類を変更する度に入射装置を交互に
交換する大掛かりかつ長期間の作業を廃止し、加速器の
運用面での自由度を高めることができる。
【0023】また、本発明の請求項2の構成によれば、
負イオンビーム入射時には、前記第2のバンプ電磁石を
バンプ電磁石として機能させることにより、前記第2の
バンプ電磁石に形成されるバンプ磁場によって所定角度
で入射された負イオンビームの軌道を前記周回軌道と平
行に曲げた後、前記負イオンビームの電子を前記カーボ
ン膜により分離して正イオンビームに変換し、該正イオ
ンビームを前記第3および第4のバンプ電磁石を経て前
記周回軌道に乗せることにより、図3の従来例の入射装
置とほぼ同様に負イオンによる荷電変換多重入射方式を
実現することができ、また、正イオンビーム入射時に
は、前記第2のバンプ電磁石をセプタム電磁石として機
能させることにより、前記第2のバンプ電磁石に形成さ
れるセプタム磁場内を、前記第1のバンプ電磁石により
軌道をシフトされた前記周回軌道が一時的に通過するこ
とによって所定角度で入射された正イオンビームの軌道
を前記周回軌道と平行に曲げた後、前記第3および第4
のバンプ電磁石を経て前記周回軌道に乗せることによ
り、図5の従来例の入射装置とほぼ同様に正イオンによ
る周回軌道シフト多重入射方式を実現することができ
る。よって、従来2種類の入射装置を必要としていた正
イオン入射および負イオン入射のための装置を統一して
コンパクト化するとともに、入射すべきビームの種類を
変更する度に入射装置を交互に交換する大掛かりかつ長
期間の作業を廃止し、加速器の運用面での自由度を高め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の正イオン、負イオン両用入射装置の一
実施例の原理的構成を示す図である。
【図2】図1のC−C断面図である。
【図3】従来例の負イオン入射装置の構成を示す図であ
る。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】従来例の正イオン入射装置の構成を示す図であ
る。
【図6】図5のB−B断面図である。
【符号の説明】
1,バンプ電磁石 2 バンプ電磁石 2a 電磁石 2b 導体 2c 導体 2d 導体 3 バンプ電磁石 4 バンプ電磁石 5 カーボン膜

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周回軌道中心上に配置した第1、第3お
    よび第4のバンプ電磁石と、前記周回軌道中心に対し所
    定の位置関係になるよう前記第1および第3のバンプ電
    磁石間に配置した第2のバンプ電磁石と、前記第2およ
    び第3のバンプ電磁石間に配置したカーボン膜とを具え
    る正イオン、負イオン両用入射装置であって、 前記第2のバンプ電磁石にバンプ電磁石およびセプタム
    電磁石の機能を付与し、負イオンビーム入射時には前記
    第2のバンプ電磁石をバンプ電磁石として機能させ、正
    イオンビーム入射時には前記第2のバンプ電磁石をセプ
    タム電磁石として機能させるよう構成したことを特徴と
    する正イオン、負イオン両用入射装置。
  2. 【請求項2】 周回軌道中心上に配置した第1、第3お
    よび第4のバンプ電磁石と、前記周回軌道中心に対し所
    定の位置関係になるよう前記第1および第3のバンプ電
    磁石間に配置した第2のバンプ電磁石と、前記第2およ
    び第3のバンプ電磁石間に配置したカーボン膜とを具え
    る正イオン、負イオン両用入射装置であって、 負イオンビーム入射時には、前記第2のバンプ電磁石を
    バンプ電磁石として機能させることにより、前記第2の
    バンプ電磁石に形成されるバンプ磁場によって所定角度
    で入射された負イオンビームの軌道を前記周回軌道と平
    行に曲げた後、前記負イオンビームの電子を前記カーボ
    ン膜により分離して正イオンビームに変換し、該正イオ
    ンビームを前記第3および第4のバンプ電磁石を経て前
    記周回軌道に乗せるよう構成し、 正イオンビーム入射時には、前記第2のバンプ電磁石を
    セプタム電磁石として機能させることにより、前記第2
    のバンプ電磁石に形成されるセプタム磁場内を、前記第
    1のバンプ電磁石により軌道をシフトされた前記周回軌
    道が一時的に通過することによって所定角度で入射され
    た正イオンビームの軌道を前記周回軌道と平行に曲げた
    後、前記第3および第4のバンプ電磁石を経て前記周回
    軌道に乗せるよう構成したことを特徴とする正イオン、
    負イオン両用入射装置。
  3. 【請求項3】 前記第2のバンプ電磁石は、前記周回軌
    道に関し外周側に配置した第1の導体と、前記周回軌道
    に関し内周側に配置した第2および第3の導体とを有
    し、前記第1および第2の導体間にバンプ磁場が形成さ
    れ、前記第2および第3の導体間にセプタム磁場が形成
    されるよう構成したことを特徴とする、請求項1または
    2記載の正イオン、負イオン両用入射装置。
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DE69506201T DE69506201T2 (de) 1994-09-05 1995-09-04 Injektionsvorrichtung für beides positive und negative Ionen
EP95306171A EP0700236B1 (en) 1994-09-05 1995-09-04 Injection apparatus both for positive and negative ions
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