JP2600093B2 - 航空機,車両の応答信号識別方法およびその装置 - Google Patents

航空機,車両の応答信号識別方法およびその装置

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JP2600093B2
JP2600093B2 JP9896892A JP9896892A JP2600093B2 JP 2600093 B2 JP2600093 B2 JP 2600093B2 JP 9896892 A JP9896892 A JP 9896892A JP 9896892 A JP9896892 A JP 9896892A JP 2600093 B2 JP2600093 B2 JP 2600093B2
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石橋寅雄
塩見格一
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運輸省船舶技術研究所長
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
【0001】この発明は,質問局から送信されている質
問信号を受信した航空機,車両(以下,航空機等と記
す)からの応答信号を識別する方法およびその装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】現在,航空管制等に用いられている二次
レ−ダシステムの地上設備は,航空機に質問信号を発す
る質問局と,この質問局からの質問信号に応答するトラ
ンスポンダを搭載した航空機からの応答信号を受信する
受信局とにより構成されている。質問局からは,周波数
1030MHzの質問信号が送信されている。この質問
局の送信アンテナの主ビ−ム内を飛行する複数の航空機
には,それぞれトランスポンダが搭載されており,この
トランスポンダが,それぞれ質問信号を受信解読し,そ
れに対応する自機の応答信号を送信している。トランス
ポンダからの応答信号は,受信局において受信され,解
読される。この際,質問信号を送信する送信アンテナの
方向と質問信号の送信時間から応答信号が受信されるま
での受信時間とにより,応答したトランスポンダを搭載
した航空機の方位と距離とが特定され,且つ,応答信号
が解読されて航空機が識別される。
【0003】このように,質問局の送信アンテナの主ビ
−ム内を飛行するすべての航空機のトランスポンダから
応答信号が送信される。そのため,空港等のように航空
機が密集している領域では,複数の航空機のトランスポ
ンダが同時に応答するため,受信局では複数の航空機か
らの応答信号が重畳して受信されてしまい,その受信信
号を解読することができず,従って,目標とする航空機
を識別することができない。即ち,例えば,監視エリア
に存在している6機の航空機A,B,C・・・に搭載さ
れているトランスポンダが,質問局からの質問信号を受
信すると,これに対応して,図4にSa ,Sb ,Sc
・・・として示す波形の応答信号がそれぞれ各航空機
A,B,C・・・のトランスポンダから送信される。こ
れらの応答信号が,3箇所の受信局で受信されたとする
と,各受信局におけるその受信信号は,実際には,図5
の(a),(b),(c)にそれぞれその受信波形を示
すように,6つの応答信号Sa ,Sb ,Sc ,Sd ,S
e,Sf が互いに重畳された混信信号として受信され
る。このように,応答信号Sa ,Sb ・・・が受信局で
は重畳された状態で受信されるので,航空機A,B・・
・を識別することができない。
【0004】そこで,発明者等は,先に,複数の航空機
からの応答信号が,複数の受信局で受信され,この受信
信号が重畳している場合でも応答した航空機(応答機)
A,B・・を識別することが出来る方法について出願し
た。即ち,図6に示すように,複数の応答機A,Bから
の応答信号が,組を構成する2箇所の受信局30,31
で受信され,この2箇所の受信局30,31の受信信号
を相関器32により相関処理している。そして,相関の
最大値とその最大値を示す時間とが検出され,いずれか
一方の受信信号を相関の最大値を示す時間だけ遅延器3
3により時間シフトするとともに,乗算器34,35お
よび平方根演算器36において,他方の受信信号との間
でベクトル成分のスカラー積が求められて,複数の応答
信号の中から受信電界強度の最大値を有する特定の応答
信号が強調される。この強調された特定の応答信号が,
二次レーダシステムにおける基本パルス列に含まれるか
否かを位相特性検出器37,パルス発生器38,プロセ
ッサ39により検定される。含まれる場合には,検定器
40,識別器41により応答信号が解読されて応答機A
あるいは応答機Bが識別されるようにして,応答信号が
重畳して受信された場合でも,応答信号の相関値が最大
の値をもつ応答機が識別出来るようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら,この
ように,応答機A,Bからの受信信号のうち一番相関値
の大きい信号のものから順番に識別されていくので,目
的とする応答機が取り出されるまで待たねばならず,目
的の応答機等を識別するのに時間がかかる場合がある。
又,監視エリアに応答機があまりに多数飛行している場
合には,目的とする応答機を取り出すことができない場
合も発生するという問題が起こる可能性もある。
【0006】
【問題点を解決するための手段】第1の発明は,一次レ
ーダにより飛行中の各航空機の位置情報が求められ,一
次レーダ,地下に埋設されているコイルあるいは地上に
設置されているセンサーにより地上を走行中の各航空機
あるいは各車両の位置情報が求められ,質問局からの質
問信号に応答する複数の航空機あるいは車両の中から位
置情報により目標とする航空機あるいは車両を指定し,
この指定された航空機あるいは車両からの応答信号を少
なくとも3箇所の受信局で受信し,この3箇所の受信局
にそれぞれ到達する応答信号の伝播時間をそれぞれ位置
情報を基準にして求め,3箇所の受信局への伝播時間の
相互の差からこの3箇所の受信局で受信された応答信号
を互いに時間的に重なり合うように遅延させ,この互い
に遅延された3つの応答信号を相関処理して目標とする
航空機あるいは車両の識別信号を抽出するようにしたも
のである。
【0007】第2の発明は,一次レーダにより目標とす
る飛行中の航空機の位置情報を,あるいは一次レーダ,
地下に埋設されているコイル,地上に設置されているセ
ンサーにより目標とする地上を走行中の航空機あるいは
車両の位置情報を受信局に与える手段と,質問信号を送
信する質問局と,位置情報から質問信号に応答する複数
の航空機あるいは複数の車両の中から目標とする航空機
あるいは車両を指定する手段と,目標とする航空機ある
いは車両が質問信号に応答する応答信号を受信する少な
くとも3箇所の受信局と,この3箇所の受信局で受信し
た応答信号の伝播時間を位置情報から求める演算部と,
3箇所の受信局のうち任意の受信局において受信した応
答信号の伝播時間を基準として3箇所の受信局における
目標とする航空機あるいは車両からの応答信号が相互に
重なり合うように,他の2箇所の受信局において受信し
た応答信号を遅延させる遅延器と,この遅延された2つ
の応答信号と基準とした応答信号との相関処理を実施す
る相関処理部と,この相関処理部からの出力信号により
目標の航空機あるいは車両を識別するデコーダと,演算
部とデコーダと遅延器に遅延時間を指令する機能とを備
えるとともに,コンピュータにより演算制御する中央信
号処理部とを備え,目標とする航空機あるいは車両の識
別信号を抽出するようにしたものである。
【0008】
【作用】一次レーダにより飛行中の各航空機の位置情報
を,あるいは一次レーダ,地下に埋設されているコイ
ル,地上に設置されているセンサーにより地上を走行中
の航空機あるいは各車両の位置情報を与える手段により
位置情報が与えられ,質問信号に応答している複数の航
空機あるいは車両の中から,管制官は目標とする航空機
あるいは車両を指定する。質問局から送信されている質
問信号により,指定された航空機あるいは車両の応答信
号が3箇所の受信局で受信され,この応答信号が各受信
局へ到達する伝播時間が位置情報から演算されてそれぞ
れ伝播時間が求められる。このようにして求められた3
箇所の受信局における伝播時間のうち,任意の1箇所の
受信局の伝播時間を基準にして他の2箇所の受信局にお
いて受信された応答信号を互いに時間的に重なり合うよ
うに遅延器により互いに遅延させ,この遅延された応答
信号と基準とした応答信号との相関処理を実施して目標
とする航空機あるいは車両の識別信号を抽出する。
【0009】
【発明の実施例】この発明の実施例を,図1〜図5に基
づいて詳細に説明する。図1はこの発明の実施例を示す
もので,受信局が3箇所の場合のシステムの構成図,図
2はシステムの概略図,図3は入力信号(受信信号)が
3つの場合の相関処理部の構成図,図4は6機の航空機
からのそれぞれ応答信号Sa ,Sb ,Sc ,Sd ,S
e ,Sf が,受信局で受信され互いに重なり合った状態
を示す波形図,図5(a),(b),(c)は,それぞ
れ6機の航空機A,B・・・・からの応答信号Sa ,S
b ,Sc ,Sd ,Se ,Sf が3箇所の受信局でそれぞ
れ受信された受信信号の波形図である。図1〜図2にお
いて,A,B・・・は監視エリアに存在している複数の
航空機や車両等で,質問局4からの質問信号Qに応答す
るトランスポンダ(図示せず)が搭載されており,各航
空機A,B・・・のトランスポンダはこの質問信号Qを
受信し,解読し,これに対する応答信号Sを送信する。
a ,Sb ,Sc ,Sd ,Se ,Sf は,6機の航空機
A,B・・・・からの応答信号Sを示す。
【0010】地上の受信局1,2,3は,互いに離れた
位置に設置されているとともに,光ファイバ等のデ−タ
リングで中央信号処理部12と接続されており,アンテ
ナ1a,2a,3aにより常時,複数の航空機A,B・
・・の応答信号Sa ,Sb ・・・を受信し,これをサン
プリングしている。質問局4は,送信アンテナ4aの主
ビ−ム内を飛行している複数の航空機等A,B・・に常
に一定の時間間隔(通常は,4secに1回程度の時間
間隔)で質問信号Qが送信されている。なお,この質問
局4は受信局1,2,3のいずれか1局を送受信局とし
て兼用しても良い。
【0011】5は一次レ−ダ等で,目標とする航空機等
の位置情報を各受信局1,2,3および中央信号処理部
12に提供するもので,常時,複数の航空機A,B・・
・の位置情報が中央信号処理部12に入力されている。
なお,位置情報を与える手段(以下,一次レ−ダ等と記
す)としては,一次レ−ダ,地下に埋設されているコイ
ルあるいは地上に設置されているセンサ−等がある。6
は目標選択入力部で,一次レ−ダ等5からの位置情報に
基づいて,管制官7等により目標とする航空機A,B・
・・が任意に指定される。
【0012】8はバッファメモリで,受信局1,2,3
からの情報を一括処理するためにこれらの情報がそれぞ
れ一次格納される。なお,順次処理する場合には,この
バッファメモリ8は必ずしも必要ではない。9は遅延器
で,目標となる例えば航空機Aからの応答信号Sa が3
箇所の受信局1,2,3のうち任意の受信局,例えば受
信局1において受信された応答信号Sa の伝播時間を基
準として,3箇所の受信局1,2,3において航空機A
からの応答信号Saが相互に重なり合うように他の2箇
所の受信局2,3において受信した応答信号)を遅延さ
せて時間的に一致させる。
【0013】10は相関処理部で,遅延器9で遅延され
た受信信号,例えば,第5図(a),(b)に示す受信
波形と基準とした受信信号,例えば,第5図(c)に示
す受信波形とに相関処理を実施するもので,図3に示す
ように,入力信号(この実施例の場合には受信信号)が
3つの場合には,それぞれ3個の分配器20,21,2
2,混合器23,24,25およびフィルタ26,2
7,28と1個の加算器29とにより構成されている。
11は同期装置で,各受信局1,2,3および遅延器9
等このシステムを時間的に同期させるためのクロック信
号が各部へ提供される。なお,相関処理部10において
信号がアナログ処理される場合には,この同期装置11
は必ずしも必要ではない。中央信号処理部12はコンピ
ュ−タにより各信号が演算制御されるもので,目標の選
択指令13,各受信局1,2,3への応答信号Sの各伝
播時間を演算する演算部14と,バッファメモリ8から
情報を読み出すための読み出し指令15,遅延時間をセ
ットするように遅延器9に指令を発する遅延器9のセッ
ト指令16およびデコ−ダ17とが内蔵されている。デ
コ−ダ17により目標とする航空機等A,B・・・の識
別信号が解読される。
【0014】次に,このシステムにより,航空機Aを識
別する場合を例にとり,作用動作について説明する。ま
ず,質問局4の送信アンテナ4aから質問信号Qが一定
の時間間隔で,監視エリアに向けて送信されている。複
数の航空機A,B・・・にそれぞれ搭載されているトラ
ンスポンダは,この質問信号Qを受信し,解読して,こ
れに応答して自機の応答信号Sa ,Sb ・・・を送信
し,この応答信号Sa,Sb ・・・は3箇所の受信局
1,2,3において受信される。図4には,6機の航空
機A,B,・・・から送信された応答信号の受信波形S
a ,Sb,Sc ,Sd ,Se ,Sf が示されている。し
かしながら,実際は,例えば,航空機A,B・・・から
の応答信号Sa,Sb ・・・が,受信局1,2,3でそ
れぞれ受信された時の受信信号波形は,図5(a),
(b),(c)に示すように,6つの受信信号が重なり
合って,混信した状態で受信されている。なお,受信局
1,2,3が設置されている場所が異なるため,同じ目
標(航空機A,B・・・)からの応答信号Sa ,Sb
・・が受信局1,2,3で受信された時の受信波形は異
なった波形図となる。
【0015】一方,一次レ−ダ等5が常時監視エリアを
走査しており,この監視エリアを飛行する複数の航空機
A,B・・・の位置情報は,中央信号処理部12に入力
されており,さらに,この位置情報は管制官7にも与え
られている。管制官7は識別しようとする目標の航空機
Aを位置情報から認識して,目標選択入力部6を介して
この航空機Aを指定し,その結果は選択指令13を介し
て中央信号処理部12に入力される。管制官7により指
定された航空機Aのトランスポンダは,質問局4からの
質問信号Qを受信し,これを解読して自機の応答信号S
a を送信する。この応答信号Sa は,それぞれ地上の受
信局1,2,3において,図5(a),(b),(c)
に示す受信信号波形として他の航空機B・・・からの応
答信号と混信した状態で受信される。この際,同期装置
11からのクロック信号は,各受信局1,2,3および
中央信号処理部12,その他,このシステムの時間的一
致が必要な箇所に同時に入力される。
【0016】ここで,この航空機Aの位置情報は,一次
レ−ダ等5から中央信号処理部12の演算部14に入力
され,この位置情報とクロック信号とにより,質問信号
Qに応答した応答信号Sa がそれぞれ受信局1,2,3
に到達するまでの伝播時間ta1,ta2,ta3が演算部1
4において計算される。一方,各受信局1,2,3では
航空機Aがある任意の質問信号Qに応答した時の受信信
号と同期装置11からのこの応答した時間を示すクロッ
ク信号(サンプリング時間)とが入力し,この信号は各
受信局1,2,3においてサンプリングされ,それぞれ
サンプリング時間とサンプリング信号とが各受信局1,
2,3毎に求められる。
【0017】受信局1,2,3におけるサンプリング信
号は,各受信局の識別信号,サンプリング時間およびサ
ンプル信号の強度等の情報とともに,一旦,バッファメ
モリ8に格納される。次に,中央信号処理部12からの
読み出し指令15により,バッファメモリ8から読み出
された各受信局1,2,3のサンプリング信号は,遅延
器9に入力する。この遅延器9は,応答信号Sa が受信
局1,2,3にそれぞれ到達する伝播時間ta1,ta2
a3をそれぞれ入力するために,3個の遅延器が設けら
れており,それぞれに同期装置11からのクロック信号
も入力されている。そこで,任意の1箇所の受信局,例
えば,受信局1のサンプリング信号およびサンプリング
時間が選択され,これを基準として互いに近接したサン
プリング信号(他の2箇所の受信局2,3からのサンプ
リング信号)は,演算部14で求められた伝播時間
a1,ta2,ta3を基準にして遅延時間が決定される。
セット指令16により,この遅延時間に相当する時間だ
けサンプリング信号を互いに遅延させて,3箇所の受信
局1,2,3におけるサンプリング信号を時間的に一致
させる。
【0018】なお,航空機A,B・・・の応答信号S
a ,Sb ・・・はそれぞれそのパルスパタ−ンが互いに
異なっている。したがって,受信局1,2,3では他の
航空機B・・から受信される応答信号Sb ・・・のパル
スは離れた位置に存在することになり,目標とする航空
機Aを識別するための遅延時間とは異なるので,他の航
空機B・・・からの応答信号Sb ・・・が時間的に一致
されることはない。
【0019】即ち,例えば,一次レ−ダ等5の位置情報
の精度が,30mの誤差内であるとすると,これは時間
にして0.1μsecの誤差となる。一方,航空機Aの
応答信号のパルス幅が,0.45μsecであったとす
る。今,ある受信局で受信した応答信号のパルス幅が
0.35μsecであったとすると,1つの受信局の信
号を0.1μsecづらすと,この受信したパルス幅は
0.45μsecかあるいは0.25μsecとなる。
そこで,パルス幅が0.45μsecとなるとように,
2箇所の受信局におけるパルス幅に対して,どちらかの
方向に遅延器9の遅延時間を操作させれば,パルス幅を
完全に時間的に重ね合わせることができる。実際には,
例えば,図5(a),(b)に示すように,6機の航空
機からの応答信号の6つのパルスが重なり合った状態で
受信されるから,目標とした航空機からの応答信号のパ
ルスにおいてのみ,そのパルス幅が0.45μsecと
なるように,いずれか一方のパルスの遅延時間を操作し
て互いに重なり合わせる。このようにして,3箇所の受
信局1,2,3について互いに3つの受信信号を組み合
わせ,全て同様の処理がおこなわれる。
【0020】即ち,図5に示す波形(a)の信号と波形
(b)の信号の組,波形(b)の信号と波形(c)の信
号の組,および波形(a)の信号と波形(c)の信号の
組とを互いに遅延操作して時間的に一致させる操作が行
われる。又,2つの信号(例えば,波形(a),(b)
で示す信号)が完全に重なり合っている場合には,3つ
目の受信局3の受信信号波形,即ち,図5の波形(c)
の信号を遅延操作して,そのパルス幅が各組において
0.45μsecとなるように操作される。このように
操作されるので,一次レ−ダ等5の位置情報に誤差があ
っても,その誤差分は互いに除去される。なお,パルス
幅の標準値は0.45μsecであり,0.1μsec
程度誤差が許容されている。さらに,0.1μsecに
対応する測位誤差があると,表示画面におけるパルスが
狭くなる場合がある。しかし,この場合には,この付近
に航空機が存在することがあるのは確実である。そこ
で,検出されたパルスが重なり合っている時,そのパル
ス幅が最大となるように,遅延時間を多少変化させれば
目的のパルスが得られる。
【0021】なお,通常は,パルスが重なり合って受信
されている2箇所の受信局のパルス情報が選択されて,
遅延時間が操作され,目標とする航空機Aが識別され
る。しかし,2箇所の受信局に対してのみ,遅延時間を
設定すると,この遅延時間は双曲線で表示される。従っ
て,たまたまこの双曲線上に航空機が2機存在していた
とすると,この2機の航空機の位置情報は同一であるか
ら,目標選択入力部6から入力される選択情報は,この
2機に対して同時に指定されることになるので,受信さ
れる応答信号のパルスは完全に重なり合ってしまう。こ
の場合には3つめの受信局の情報が必要である。従っ
て,このシステムを確実に稼働させるためには,少なく
とも3箇所の受信局が必要である。
【0022】このようにして,遅延時間が操作され時間
的に一致された3箇所の受信局1,2,3でそれぞれ受
信された航空機Aからの応答信号は,相関処理部10に
おいてそれぞれ分配器20,21,22,混合器23,
24,25により互いに相関が実施され,その値はそれ
ぞれフィルタ26,27,28を介して加算器29でそ
の論理積が得られ,その出力信号はデコ−ダ17に入力
して信号処理され,解読され,ここで,航空機Aが識別
され,その識別信号が出力される。次に,管制官7が目
標とする他の航空機Bを同様に指定し,上記と同様に処
理され,識別される。このようにして,次々と目標の航
空機を指定して,それを識別することができる。
【0023】
【発明の効果】この発明は,一次レーダにより飛行中の
各航空機の位置情報が求められ,あるいは一次レーダ,
地下に埋設されているコイルあるいは地上に設置されて
いるセンサーにより地上を走行中の各航空機あるいは各
車両の位置情報が求められ,質問局からの質問信号に応
答する複数の航空機あるいは車両の中から位置情報によ
り目標とする航空機あるいは車両を指定し,この指定さ
れた航空機あるいは車両からの応答信号を少なくとも3
箇所の受信局で受信し,この3箇所の受信局にそれぞれ
到達する応答信号の伝播時間をそれぞれ位置情報を基準
にして求め,3箇所の受信局への伝播時間の相互の差か
らこの3箇所の受信局で受信された応答信号を互いに時
間的に重なり合うように遅延させ,この互いに遅延され
た3つの応答信号を相関処理して目標とする航空機ある
いは車両の識別信号を抽出するようにしたので,目標と
する航空機あるいは車両を完全に識別することができ
る。その上,3つの受信局において受信された目標とす
る応答信号のパルスを互いに遅延操作して時間的に一致
させているので,一次レーダ,地下に埋設されているコ
イル,地上に設置されているセンサーの位置情報を与え
る手段から得ている位置情報の誤差は,互いに完全に除
去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示すシステムの構成図であ
る。
【図2】この発明の実施例を示すシステムの概略図であ
る。
【図3】3つの信号を相関処理する場合の相関処理部の
構成図である。
【図4】3箇所の受信局においてそれぞれ受信された互
いに重なり合った混信信号の波形図である。
【図5】複数の航空機からの応答信号を3箇所の受信局
で受信した受信信号の波形図である。
【図6】従来例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 受信局 2 受信局 3 受信局 4 質問局 5 一次レ−ダ等 9 遅延器 10 相関処理部 12 中央信号処理部 14 演算部 17 デコ−ダ A,B 航空機等 Q 質問信号 S 応答信号

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次レーダにより飛行中の各航空機の位
    置情報が求められ,あるいは前記一次レーダ,地下に埋
    設されているコイルあるいは地上に設置されているセン
    サーにより地上を走行する各航空機あるいは各車両の位
    置情報が求められ,質問局からの質問信号に応答する複
    数の航空機あるいは車両の中から前記位置情報により目
    標とする航空機あるいは車両を指定し, この指定された航空機あるいは車両からの応答信号を少
    なくとも3箇所の受信局で受信し,この3箇所の受信局
    にそれぞれ到達する前記応答信号の伝播時間をそれぞれ
    前記位置情報を基準にして求め, 前記3箇所の受信局への伝播時間の相互の差から,前記
    3箇所の受信局で受信された前記応答信号を互いに時間
    的に重なり合うように遅延させ,この互いに遅延された
    3つの応答信号を相関処理して前記目標とする航空機あ
    るいは車両の識別信号を抽出すること を特徴とする航空機,車両の応答信号識別方法。
  2. 【請求項2】 一次レーダにより目標とする飛行中の航
    空機の位置情報を,あるいは前記一次レーダ,地下に埋
    設されているコイル,地上に設置されているセンサーに
    より目標とする地上を走行中の航空機あるいは車両の位
    置情報を受信局に与える手段と, 質問信号を送信する質問局と, 前記位置情報から前記質問信号に応答する前記複数の航
    空機あるいは複数の車両の中から目標とする航空機ある
    いは車両を指定する手段と, 前記目標とする航空機あるいは車両が前記質問信号に応
    答する応答信号を受信する少なくとも3箇所の前記受信
    局と, この3箇所の受信局で受信した前記応答信号の伝播時間
    を前記位置情報から求める演算部と, 前記3箇所の受信局のうち任意の受信局において受信し
    た前記応答信号の伝播時間を基準として前記3箇所の受
    信局における前記目標とする航空機あるいは車両からの
    応答信号が相互に重なり合うように,他の2箇所の受信
    局において受信した前記応答信号を遅延させる遅延器
    と, この遅延された2つの応答信号と前記基準とした応答信
    号との相関処理を実施する相関処理部と, この相関処理部からの出力信号により前記目標の航空機
    あるいは車両を識別するデコーダと, 前記演算部と前記デコーダと前記遅延器に遅延時間を指
    令する機能とを備えるとともに,コンピュータにより演
    算制御する中央信号処理部と を備えたことを特徴とする航空機,車両の応答信号識別
    装置。
JP9896892A 1992-02-03 1992-02-03 航空機,車両の応答信号識別方法およびその装置 Expired - Lifetime JP2600093B2 (ja)

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