JP2599612Y2 - インテグラル型動力舵取装置 - Google Patents

インテグラル型動力舵取装置

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JP2599612Y2
JP2599612Y2 JP1992089962U JP8996292U JP2599612Y2 JP 2599612 Y2 JP2599612 Y2 JP 2599612Y2 JP 1992089962 U JP1992089962 U JP 1992089962U JP 8996292 U JP8996292 U JP 8996292U JP 2599612 Y2 JP2599612 Y2 JP 2599612Y2
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卓 山本
正吾 石川
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自動車機器株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はインテグラル型の動力舵
取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インテグラル型の動力舵取装置は、一般
に、ギアハウジング内に形成されたシリンダと、このシ
リンダ内に摺動自在に嵌合されて、シリンダ内を2つの
圧力室に区画するピストンと、このピストンの一側面に
形成されたラックと、ピストンの往復動する方向と直交
する方向に配置され、リンク機構を介して操向車輪に連
結されたセクタシャフトと、このセクタシャフトに一体
的に設けられて上記ラックに噛合うセクタギアとを備え
ており、舵取ハンドルの操作によってコントロールバル
ブを切換えることにより、作動油を一方の圧力室に供給
するとともに、他方の圧力室から排出し、これら両室の
圧力差によってピストンを作動させることにより操舵方
向の補助力を付与するようになっている。
【0003】上記構成のインテグラル型動力舵取装置で
は、円滑な作動のために、ラックとセクタギアとの間に
バックラッシュが必要であるが、中立位置においてバッ
クラッシュがあると、直進時のハンドルの遊びが大きく
なり車両のふらつきが発生するという問題があるため、
セクタシャフトに取付けたアジャスティングスクリュー
によってセクタシャフトを軸方向に移動させることによ
り、舵取ハンドルの中立位置においてプリロードを付与
するようにしている。しかしながら、通常の場合、走行
距離に応じてプリロードが劣化し、ラックとセクタギア
との間にガタが生じてハンドルの遊びが大きくなってし
まうため、高速走行時のフィーリングが悪化するという
問題を生じている。
【0004】そこで、舵取ハンドルの中立位置におい
て、確実にプリロードを付与し、高速時の直進走行安定
性を得るようにした動力舵取装置が提案されている(特
開昭61−102381)。この動力舵取装置は、セク
タギア15の中央歯15aと対向する位置にねじ軸9と
直交する方向にピストン5に形成されたガイド穴31
と、このガイド穴31に摺動自在に嵌合され前記セクタ
ギア15の中央歯の大端部側に当接するプランジャ32
と、このプランジャ32に対してセクタギア15方向に
押圧力を付与するスプリング33とよりなる押圧力付与
装置30を備えている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上記従来の動力舵取装
置では、プランジャをセクタギアの中央歯の歯先に直接
圧接させているため、舵取ハンドルの中立位置において
プリロードを付与することはできるが、プランジャが中
央歯に圧接されている間だけプリロードを発生させるも
ので、一定の操舵範囲においてプリロードを発生させ、
あるいは、操舵角に応じてプリロードの大きさを任意に
変化させる等の調整は不可能であった。
【0006】本考案は上記欠点を除くためになされたも
ので、中立位置付近においてラックとセクタギアとの間
に付与するプリロードの、発生させる操舵角の範囲や大
きさ、変化量等を任意に設定することができるインテグ
ラル型動力舵取装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案に係るインテグラ
ル型動力舵取装置は、シリンダ内に摺動自在に嵌合され
て、このシリンダ内を2つの圧力室に区画するピストン
と、このピストンの側面に形成されたラックと、このラ
ックに噛合い、ピストンの往復動に伴って正逆回動され
るセクタギアとを備えており、舵取ハンドルの操作によ
ってコントロールバルブを切換えて両圧力室に圧力流体
を給排して操舵補助力を得るもので、さらに、上記ピス
トンに作用して、舵取ハンドルの中立位置付近でピスト
ンに回転力を付与する回転手段と、この回転力を調整す
る調整手段を設け、上記回転手段を、ピストンの側面
に設けられた切欠きに当接するプランジャと、このプラ
ンジャの背面に油圧を供給してピストン側に押圧する油
圧供給手段とから構成するとともに、上記調整手段を、
コントロールバルブの作動角に応じて、プランジャの背
面に作用する油圧を調整する圧力調整弁から構成した
のである。また、第2の考案は、上記回転手段を、ピス
トン内に形成された穴内に摺動自在に嵌合され、その先
端のロッドがセクタギア側に突出したプランジャと、こ
のプランジャをセクタギア側に押圧するスプリングとか
ら構成するとともに、調整手段として、上記セクタギア
のシャフトの外周に別体のカム部材を固定することによ
り、上記プランジャのロッドが弾接されるカムを設けた
ものである。
【0008】
【作用】上記構成のインテグラル型動力舵取装置では、
中立位置付近でピストンに回転力を作用させることによ
り、ピストンに形成されたラックをセクタギアに押付け
てプリロードを発生させ、しかも、このプリロードは摩
耗により劣化するおそれがなく、その上、調整手段によ
って、発生させるプリロードの大きさ、範囲等を任意に
設定することができる。
【0009】
【実施例】以下、図面に示す実施例により本考案を説明
する。図1は本考案の一実施例に係るインテグラル型動
力舵取装置の縦断面図、図2は図1の左側に一体的に設
けられたコントロールバルブ部を拡大して示す縦断面
図、図3は図1のIII−III線に沿う断面図であ
り、ギアハウジング2のシリンダ部4内には、ピストン
6が摺動自在に嵌合され、このピストン6によってシリ
ンダ4内は2つの圧力室8,10に区画されている。ピ
ストン6の一側面(図1および図3における上面)には
ラック12が形成されており、このラック12に、図示
しない操向車輪に連結されたセクタシャフト13に一体
的に設けられたセクタギア14が噛合わされ、ピストン
6の往復動に伴なって正逆回動するようになっている。
このセクタギア14の歯は、図3に示すように、セクタ
シャフト13の軸線方向に傾斜しており、セクタシャフ
ト13の端部に設けたアジャスティングスクリュー15
によってこのセクタシャフト13を軸方向に移動させる
ことにより、ラック12との噛合い状態を調整し、両者
12,14間のバックラッシュをなくし、あるいは適度
の与圧を付与することができるようになっている。
【0010】上記ピストン6の軸芯部の孔16にはボー
ルねじ溝18が螺設され、このボールねじ溝18内に収
容された多数のボール20を介してウオームシャフト2
2が螺合されている。上記ギアハウジング2の一端(図
1の左方)にはバルブハウジング24が固定され、この
バルブハウジング24内に上記ウオームシャフト22と
軸線を一致させてスタブシャフト(入力軸)26が配設
されている。ウオームシャフト22のスタブシャフト2
6側には筒状部22aが形成され、この筒状部22a内
にスタブシャフト26の端部が嵌合しており、これら両
シャフト22,26はそれぞれの軸芯の孔内に挿通され
たトーションバー28によって連結されている。なお、
スタブシャフト26は図示しない舵取ハンドルの操作に
よって回転される。
【0011】ピストン6のラック12が形成されている
側と逆の側面(図1の下方側の面)には、ピストン6の
往復動する方向に沿って切欠き6aが形成され、ギアハ
ウジング2のこの切欠き6aと向い合う部分内に、ピス
トン6に回転力を付与する回転手段44を構成するミニ
シリンダ穴40が形成されている。このミニシリンダ穴
40内には、プランジャ42が摺動自在に嵌合され、そ
のプッシュロッド42aの先端がギアハウジング2のシ
リンダ4内に突出して、ピストン6の上記切欠き6aに
当接するようになっている。ミニシリンダ穴40内のプ
ランジャ42の背面側の室40a内には、後に説明する
通路を介してオイルポンプPからの油圧が導入されるよ
うになっており、その油圧によってプランジャ42が押
圧されプッシュロッド42aの先端が上記ピストン6の
切欠き6aに弾接する。これらピストン6の切欠き6
a、ミニシリンダ穴40、プランジャ42およびプラン
ジャ42の背面側の室40a内に圧油を供給するオイル
ポンプP等によってピストン6の回転手段44が構成さ
れている。また、ミニシリンダ穴40内のプッシュロッ
ド42a側の室40b内は、後に説明するタンクTに連
通され、あるいは、大気に開放されている。
【0012】上記バルブハウジング24内には、スタブ
シャフト26の周囲に嵌合されピン27によって連結さ
れてこのスタブシャフト26と一体回転するインナーバ
ルブ30と、ウオームシャフト22の端部の拡大された
筒状部に形成され、上記インナーバルブ30の外周に嵌
合されたアウターバルブ32とから構成されたロータリ
タイプのコントロールバルブ34が収容されている。イ
ンナーバルブ30およびアウターバルブ32がそれぞれ
設けられたスタブシャフト26およびウオームシャフト
22は、これら両シャフトの内部に配置された上記トー
ションバー28によって中立位置に保持されている。
【0013】インナーバルブ30の外周面には、複数本
(例えば6本)の軸方向に延びるバルブ溝30a,30
bが形成され、一方アウターバルブ32の内周面には、
同数のバルブ溝32a,32bが形成されており、図4
に示す中立位置では、インナーバルブ30とアウターバ
ルブ32のバルブ溝30a,30b,32a,32bが
交互に位置し、これら各バルブ溝30a,30b,32
a,32bの両側が互いに僅かにオーバラップした状態
に保持されている。インナーバルブ30の1つおきのバ
ルブ溝(供給側バルブ溝)30aの長手方向の一端部に
は、平行な2本の導入溝30c,30dが接続形成され
ている。これら2本の導入溝30c,30dは、バルブ
ハウジング24に形成された入口ポート24a、供給通
路24b、バルブハウジング24の内周面の環状溝24
c(図2参照)およびアウターバルブ32に形成された
供給穴32cを介してオイルポンプPに連通されるよう
になっており、上記中立位置では、アウターバルブ32
の供給穴32cが2本の導入溝30c,30dの中間に
位置して、両側の導入溝30c,30dに僅かに連通し
ている。
【0014】また、インナーバルブ30の他方のバルブ
溝(排出側バルブ溝)30bは、アウターバルブ32に
形成された排出穴32d、アウターバルブ32とバルブ
ハウジング24との間の空間35およびバルブハウジン
グ24に形成された排出通路24dと出口ポート(図示
を省略)を介してタンクTに連通される。
【0015】一方、アウターバルブ32内周面に設けら
れた各バルブ溝32a,32bは、このアウターバルブ
32(ウオームシャフト22)に形成された給排通路2
2bを介して図1の左方の圧力室8に、また、バルブハ
ウジング24とギアハウジング2に形成された給排通路
24f,2aを介して他方の圧力室10に交互に連通さ
れている。
【0016】さらに、オイルポンプPからインナーバル
ブ30の供給側バルブ溝30aへの供給通路の一部を構
成するバルブハウジング24の内面の環状溝24cは、
バルブハウジング24内の通路24gおよびギアハウジ
ング2内の通路2bを介して、上記ミニシリンダ穴40
のプランジャ42の背面側の室40a内に接続されてい
る。
【0017】以上の構成に係るインテグラル型動力舵取
装置では、直進走行時には、コントロールバルブ34が
中立状態にあり(図4の状態)、オイルポンプPから吐
出された作動油は、バルブハウジング24の入口ポート
24a、供給通路24b、環状溝24c、アウターバル
ブ32の供給穴32cおよびインナーバルブ30に形成
された2本の導入溝30c,30dを介してインナーバ
ルブ30の供給側バルブ溝30a内に入り、両側にオー
バラップするアウターバルブ32のバルブ溝32a,3
2bを通ってインナーバルブ30の排出側バルブ溝30
b、さらに、アウターバルブ32の排出穴32d、アウ
ターバルブ32とバルブハウジング24の間の空間3
3、バルブハウジング24の排出通路24d等を介して
タンクTへ還流する。従って、この時には、ピストン6
には油圧が作用せず中立状態を保っている。
【0018】コントロールバルブ34の中立位置では、
オイルポンプPから供給側バルブ溝30aへの供給通路
内に設けられたアウターバルブ32の供給穴32cと、
インナーバルブ30の2本の導入溝30c,30dと
が、図4に示すように、部分的に連通して絞られている
ので、これらの上流側の高圧が、上記通路24g,2b
を介してミニシリンダ穴40のプランジャ42の背面側
の室40a内に導入される。その結果、プランジャ40
のプッシュロッド40aが強い力でピストン6の側面の
切欠き6aを押圧し、ピストン6を図3の反時計回り方
向に回転させ、ピストン6のラック12とセクタギア1
4との間にプリロードを付与する。これにより舵取ハン
ドルの中立位置付近では、操舵トルクが大きくなり、直
進時の走行安定性を向上させることができる。
【0019】舵取ハンドルを操作すると、スタブシャフ
ト26が回転するが、ウオームシャフト22には図示し
ない操向車輪側からの接地抵抗が作用しているため、ト
ーションバー28が捩られて、インナーバルブ30がア
ウターバルブ32に対して回転する。図5の場合には、
インナーバルブ30の供給側バルブ溝30aは、シリン
ダ4の第1図における左側の圧力室8に接続されたアウ
ターバルブ32のバルブ溝32aとの連通が遮断され、
右側の圧力室10に接続されたバルブ溝32bとの流路
が拡大する。その結果、シリンダ4の右側圧力室10内
にオイルポンプPからの作動油が導入されるとともに、
左側圧力室8内の作動油はタンクTに還流され、両室
8,10の圧力差によってピストン6が作動し、セクタ
ギア14の回転をアシストする。
【0020】上記舵取ハンドルの操作時には、オイルポ
ンプPからインナーバルブ30の供給側バルブ溝30a
へ作動油を供給する通路内の、アウターバルブ32の供
給穴32cは、インナーバルブ30の2本の導入溝30
c,30dの一方(図5の例では30d)と、その溝の
幅全体で連通するので、作動油の供給通路が絞られない
ため、ミニシリンダ穴40のプランジャ42の背面側の
室40a内に導入される油圧が低く、ピストン6を回転
させる力として作用しない。その結果、ラック12とセ
クタギア14とは通常の噛合い状態となり、軽快な操舵
感を得ることができる。この実施例に係る動力舵取装置
では、回転手段44によって、舵取ハンドルの中立位置
付近でラック12とセクタギア14との間にプリロード
を付与することにより、高速直進時のふらつきを低減す
ることができる。また、ピストン6に回転力を付与する
プランジャ42に作用する油圧を調整するための圧力調
整弁(調整手段)33を、アウターバルブ32の供給穴
32cとインナーバルブ30の導入溝30c,30dと
により構成したので、これら両者32cおよび30c,
30dの大きさ、形状、配置等を適宜設定することによ
り、中立位置付近においてラック12とセクタギア14
との間に発生するプリロードを自由に制御することがで
きる。
【0021】次に、図6および図7により第2の実施例
について説明する。この実施例は、インテグラル型動力
舵取装置としての基本的構成は上記実施例と同一である
ので、対応する部分には同一の符号を付してその説明を
省略する。セクタシャフト13のセクタギア14よりも
アジャスティングスクリュー15寄りに、別体のカムリ
ング(カム部材)50が圧入または螺合等により固定さ
れている。このカムリング50は、図7に示すように、
全体としてほぼ円形をなし、セクタギア14の中央の歯
14bと対応する位置50aがセクタシャフト13の軸
線0から最も大きい距離を有するように突出している。
【0022】一方、ピストン6には、上記カムリング5
0と向かい合う位置(より正確には、セクタシャフト1
3の軸線o方向に対しては、図6に示すようにカムリン
グ50に対応する位置に、ラック12の長手方向に対し
ては、図7に示すようにセクタギア14の中央の歯14
bが噛合う中央の歯溝12bに対応する位置)に、ピス
トン6に回転力を付与する回転手段52が設けられてい
る。この回転手段52は、セクタシャフト13の軸線o
に直交する方向に穿設されたミニシリンダ穴54と、こ
のミニシリンダ穴54内に進退動可能に挿入したプラン
ジャ56と、ミニシリンダ穴54の開口に螺合固定さ
れ、上記プランジャ56のプッシュロッド56aが貫通
される孔58aが形成されたストッパ58と、ミニシリ
ンダ穴54の内部に配置され、プランジャ56をセクタ
シャフト13側に押圧するスプリング60とを備えてい
る。
【0023】この実施例では、舵取ハンドルの中立位置
では、セクタギア14の中央の歯14bがラック12の
中央の歯溝12bに噛合っているので、回転手段52の
プランジャ56は、そのプッシュロッド56aの先端が
カムリング50の突出部50aのピークに当り、スプリ
ング60を撓めてミニシリンダ穴54の内部側へ押込ま
れる。するとピストン6は、撓められたスプリング60
の反力によって、図6における反時計回り方向に回転さ
れる。その結果、ラックの12がセクタギア14に押付
けられて、両者12,14間にプリロードを付与するこ
とができる。このようにピストン6を回転させる回転手
段52を設け、舵取ハンドルの中立位置においてこの回
転手段52にピストン6を回転させる力を作用させるよ
うにしたことにより、使用による摩耗等によって、中立
位置におけるプリロードが劣化するおそれがなく、長期
間に亘り、高速時の直進走行の安定性を維持することが
できる。しかも、上記回転手段52に作用する力をカム
リング50によって得るようにしたので、その形状を適
宜選定することにより、発生するプリロードの大きさ、
範囲、変化量等を任意に設定することができる。
【0024】例えば、図8のように突出部150aの先
端に小さい凹部を形成した形状のカムリング150を用
いれば、図9に破線aで示すような直進走行安定性の向
上が可能な特性を得ることもできる。その他、カムリン
グの形状を選択することによって、種々の特性を得るこ
とが可能である。なお、図9の実線bは、従来の動力舵
取装置の一般的特性を示す。また、カムリングの形状
は、図7および図8に示すように円形の一部に突起を有
するものに限らず、例えば、円形のリングを、セクタシ
ャフトの軸線からラック側に偏心させて取付けるように
しても同様の効果を奏することができる。。
【0025】
【考案の効果】以上述べたように、本考案によれば、ピ
ストンに作用して回転力を付与する回転手段と、この回
転力を調整する調整手段とを設け、上記回転手段を、ピ
ストンの側面に設けられた切欠きに当接するプランジャ
と、このプランジャの背面に油圧を供給してピストン側
に押圧する油圧供給手段とから構成するとともに、上記
調整手段を、コントロールバルブの作動角に応じて、プ
ランジャの背面に作用する油圧を調整する圧力調整弁か
ら構成したことにより、舵取ハンドルの中立位置付近
おいて、ラックとセクタギアとの間に半永久的に劣化す
るおそれのないプリロードを付与することができるとと
もに、発生するプリロードを自由に設定することが可能
になる。また、第2の考案によれば、上記回転手段を、
ピストン内に形成された穴内に摺動自在に嵌合され、そ
の先端のロッドがセクタギア側に突出したプランジャ
と、このプランジャをセクタギア側に押圧するスプリン
グとから構成するとともに、調整手段として、上記セク
タギアのシャフトの外周に別体のカム部材を固定するこ
とにより、上記プランジャのロッドが弾接されるカムを
設けたことにより、上記第1の考案と同様の効果を奏す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係るインテグラル型動力舵
取装置のギア部の縦断面図である。
【図2】図1に示すインテグラル型動力舵取装置のギア
部の左側に一体的に連結されたコントロールバルブ部を
拡大して示す縦断面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】コントロールバルブの中立状態を示す展開図で
ある。
【図5】コントロールバルブの作動時を示す展開図であ
る。
【図6】第2の実施例に係るインテグラル型動力舵取装
置の図3に対応する横断面図である。
【図7】図6のVII−VII線に沿う断面図である。
【図8】図2の実施例の変形例を示す図7に対応する図
である。
【図9】図8の実施例の特性を説明する線図である。
【符号の説明】
4 シリンダ 6 ピストン 8 シリンダの圧力室 10 シリンダの圧力室 12 ラック 14 セクタギア 33 調整手段 34 コントロールバルブ 44 回転手段

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内に摺動自在に嵌合されて、こ
    のシリンダ内を2つの圧力室に区画するピストンと、こ
    のピストンの側面に形成されたラックと、このラックに
    噛合い、ピストンの往復動に伴って正逆回動されるセク
    タギアとを備え、舵取ハンドルの操作によってコントロ
    ールバルブを切換えて両圧力室に圧力流体を給排するイ
    ンテグラル型動力舵取装置において、上記ピストンに作
    用して、舵取ハンドルの中立位置付近でピストンに回転
    力を付与する回転手段と、この回転力を調整する調整手
    を設け、上記回転手段を、ピストンの側面に設けら
    れた切欠きに当接するプランジャと、このプランジャの
    背面に油圧を供給してピストン側に押圧する油圧供給手
    段とから構成するとともに、上記調整手段を、コントロ
    ールバルブの作動角に応じて、プランジャの背面に作用
    する油圧を調整する圧力調整弁から構成したことを特徴
    とするインテグラル型動力舵取装置。
  2. 【請求項2】 シリンダ内に摺動自在に嵌合されて、こ
    のシリンダ内を2つの圧力室に区画するピストンと、こ
    のピストンの側面に形成されたラックと、このラックに
    噛合い、ピストンの往復動に伴って正逆回動されるセク
    タギアとを備え、舵取ハンドルの操作によってコントロ
    ールバルブを切換えて両圧力室に圧力流体を給排するイ
    ンテグラル型動力舵取装置において、上記ピストンに作
    用して、舵取ハンドルの中立位置付近でピストンに回転
    力を付与する回転手段と、この回転力を調整する調整手
    段とを設け、上記回転手段を、ピストン内に形成された
    穴内に摺動自在に嵌合され、その先端のロッドがセクタ
    ギア側に突出したプランジャと、このプランジャをセク
    タギア側に押圧するスプリングとから構成するととも
    に、調整手段として、上記セクタギアのシャフトの外周
    に別体のカム部材を固定することにより、上記プランジ
    ャのロッドが弾接されるカムを設けたことを特徴とする
    インテグラル型動力舵取装置。
JP1992089962U 1992-12-04 1992-12-04 インテグラル型動力舵取装置 Expired - Lifetime JP2599612Y2 (ja)

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