JP2599526B2 - 特性異方性の小さいバネ限界値と強度に優れた銅−鉄系金属薄板およびその製造方法 - Google Patents

特性異方性の小さいバネ限界値と強度に優れた銅−鉄系金属薄板およびその製造方法

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JP2599526B2 JP4017796A JP1779692A JP2599526B2 JP 2599526 B2 JP2599526 B2 JP 2599526B2 JP 4017796 A JP4017796 A JP 4017796A JP 1779692 A JP1779692 A JP 1779692A JP 2599526 B2 JP2599526 B2 JP 2599526B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特性異方性(圧延方向
と圧延直角方向での特性の差)の小さいバネ限界値と強
度に優れた銅−鉄系金属薄板に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の金属材料薄板としては、たとえ
ばバネ用材料のJIS規格のC1720−PのCu−
1.81Be−0.05Fe合金、特開平1−1627
36号公報に記載されているCu−Ti(2.5〜5.
0)重量%合金などがあるが、特性異方性が小さいこと
と優れたバネ限界値を同時に兼ね備えていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる金属
薄板において、小さい特性異方性と優れたバネ限界値の
両方を具備した銅−鉄系金属薄板及びこの銅−鉄系金属
薄板を低コストで実現できる製造方法を提供することを
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、次のような構成をなすものである。すなわ
ち、本発明の特徴は重量%で、Cu:20〜85%,C
o:0.0005〜1.0%,Ti:0.005〜3.
5%,Cr:0.1〜10%,Mo:0.001〜1.
5%を含有し、残部が不可避的不純物およびFeからな
る溶融金属を100〜50000℃/秒の凝固冷却速度
で板厚0.5〜8mmの金属板に鋳造し、該金属板を圧下
率50〜95%で一次冷間圧延を施し、次いで450〜
1000℃の温度範囲で焼鈍した後圧下率5〜70%で
二次冷間圧延を施し、続いて150〜650℃の温度範
囲で時効処理を施すことにより、その結晶粒径が板厚方
向で10μm以下で、かつアスペスト比が20以下の特
性異方性が小さいとともにかつバネ限界値と強度に優
れ、更に高導電性と高ヤング率を有する金属薄板を得る
ところにある。
【0005】
【作用】以下本構成要件の限定理由を説明する。まず、
合金の化学組成の限定理由は以下の通りである。バネ限
界値・強度とヤング率を向上させるためにはCuの含有
量が高いほど好ましく、また実用上の金属薄板としての
電気伝導性の要求に対してはCuの含有量を制御して目
的とする電気伝導性と、バネ限界値・強度およびヤング
率のバランスを得ることが望ましい。Cu含有量は図1
に示すように20重量%未満ではこれらの用途として実
用上必要な電気伝導性が得られず、バネ限界値、強度と
ヤング率への効果のみであるのでこれを下限とする。ま
た上限を85重量%とするのは、Feを主とするCu以
外の総含有量が15重量%未満では、本合金の特徴とす
るバネ限界値・強度とヤング率の優れたバランスが得ら
れなくなるからである。従ってCu含有量を15〜85
重量%の範囲とする。
【0006】次にCoを0.0005〜1.0重量%に
規定するが、これは0.0005%未満ではバネ限界値
・強度への効果が少なく、1.0重量%超ではバネ限界
値と強度への効果が飽和する上にコストが大きくなるか
らである。またTiを0.005〜3.5重量%に規定
するのは0.005%未満では導電性への効果が少なく
3.5重量%超では導電性への効果が飽和する上に鋳
造、冷間加工などの製造性を阻害するからである。Cr
を0.1〜10重量%に、また、Moを0.001〜
1.5重量%にそれぞれ規定するのは最終製品としての
隙間腐食性を半田・Agメッキ性を劣化させずにCrと
Moの複合効果で向上させるためであり、Moの含有量
が0.001重量%未満では隙間腐食性への効果が少な
く、1.5重量%超では、隙間腐食性への効果が飽和す
る上にコストが大きくなる。なお、Cr含有量をFe含
有量に対し重量比で6〜13.5%に規定すると、素材
の耐食性を前記Moとの複合効果によって、より一層向
上させることができる。すなわち、6%未満ではその効
果が不十分で、また13.5%を超えても耐食性への効
果が飽和する上に半田・Agメッキ性などを劣化させる
のでこの範囲にする。
【0007】また、鋳造組織制御やバネ限界値・強度向
上、加工性、各種メッキ性ならびに半田耐候性(半田付
けした後の150℃で1000時間以上の長時間加熱剥
離性)などの改善の必要に応じて、更に、Zr,Si,
Al,Ni,Zn,Sn,Nb,P,La,Ce,Y,
V,Ca,Be,Mg及びHfの1種又は2種以上を合
計で0.005〜8重量%,C及びBの1種又は2種を
合計で0.005〜2重量%添加する。
【0008】特にFe含有量に対するCr含有量の重量
比が6%,Mo含有量のそれが0.01%を超える成分
では、上記各成分を0.005重量%以上の範囲内で添
加し、下記で説明する双ロール式鋳造方法などの急冷凝
固方式によって、本発明のCrおよびMoを含むFe相
とCu相が均一に微細分散された鋳造組織を得ることが
できるが、このことは加工、熱処理後、板厚方向で10
μm以下の大きさの結晶粒を有する金属組織を得る上で
重要である。
【0009】また、本発明の材料はアスペクト比を20
以下にすることを必須要件とする。アスペクト比は板厚
方向結晶組織長さに対する圧延方向結晶組織長さの比で
表わされるが、図3に示すようにアスペクト比が20以
下になると特性異方性指数(%)、すなわちバネ限界
値、強度、繰返えし曲げ回数及び導電性のそれぞれの特
性値を(圧延方向の特性値−圧延直角方向の特性値)/
圧延方向の特性値×100(%)の式に導入して求めた
値を総和し、更にこの総和値を1/4にした値、が5%
以下になり、圧延方向と圧延直角方向での各特性値の差
が極めて小さくなるのである。
【0010】本発明は以上の成分及びアスペクト比によ
り、特性異方性が小さく、バネ限界値、強度及び電導性
の優れた材料を提供することができる。次に、本発明の
金属板を製造する方法について説明する。前述の化学成
分を有する溶融金属を例えば急冷凝固的手段である双ロ
ール式鋳造装置の湯溜り部に注入し、冷却ロールの回転
によって溶融金属を急速に冷却し、0.5〜8mm板厚の
金属板を鋳造する。このときの凝固冷却速度を100〜
50000℃/秒にすることが重要である。
【0011】溶融金属の凝固冷却速度と加工・熱処理後
の結晶粒径の関係は図2に示す通りである。なお結晶粒
径はASTMの切断法によって得られた。図2に示すよ
うに溶湯凝固冷却速度を大きくすると、結晶組織のサイ
ズは微細化する。また本プロセスで加工・熱処理後Fe
相、Cu相ともに10μm以下の等方的組織を得るため
には溶湯の凝固冷却速度を100℃/秒以上にすること
が必要であり、この時CrおよびMoを含むFe相とC
u相が均一分散した組織が得られる。また他の効果とし
て凝固冷却時のFe相中のCu,Cu相中のFeの過飽
和度の向上によるバネ限界値・強度の向上と時効促進効
果による時効時間短縮の効果も得られる。
【0012】さらに引続いて圧下率50〜95%の一次
冷間圧延を行う。これは必要な板厚を得ることと、50
%以上の一次冷間圧延を実施することにより、その後の
焼鈍処理によって繰り返し曲げ性などの加工性付与を行
うためである。そしてその時の焼鈍は徐加熱・徐冷却型
(BAF型)および急速加熱型(連続焼鈍型)のいずれ
においても一次冷間圧延で蓄積した加工歪みにより回復
・再結晶を生じさるに必要な温度、すなわち450〜1
000℃の温度範囲で行う。次いで二次冷間圧延を5〜
70%の範囲で実施した後、150〜650℃の温度で
10〜500分の間保持する時効処理を行う。
【0013】以上の各工程によってアスペスト比が20
以下の組織を得ることができ、これにより特性異方性が
小さくバネ限界値、強度及び導電性に優れた材料を製造
することができる。ここで時効処理はバネ限界値・強度
と電気伝導性を向上させるために、製造工程上必須のも
のであり、化学組成と前工程条件により適性な温度を選
定すべきである。その条件としては時効条件とバネ限界
値・強度ならび導電性の関係より、低温過ぎると析出物
の周りに歪みが生じるため導電性や伸びの低下が生じる
ことや、目的の導電性を得るため設備制約や製造効率に
影響してコスト増になる。また高温過ぎると析出物が少
なくなり高いバネ限界値と強度が得られないため、15
0〜650℃で10〜500分の時効処理が適性条件で
ある。
【0014】上記金属板はコイル状またはスリット状に
加工された後Ni,Cu,Ag,Auなどのメッキまた
はそれら合金メッキおよび半田、Snメッキなどが施さ
れる。或いは上記金属板が予めバネ部品として加工され
た後に、上記メッキ処理が施される。いずれの場合でも
メッキは以下の条件で行う。メッキはかかる素板にアル
カリ系脱脂剤を用いて電解また浸漬脱脂を行い、さらに
酸洗により表面を活性化した後に所望の金属浴または合
金浴を用いて電気または浸漬メッキを行う。
【0015】メッキ層の厚みは通常0.01〜10μm
程度の範囲であるが、密着性、厚み均一性、半田耐候性
ならびに経済性から見て0.20〜5.0μmの範囲が
良好である。0.20μm以下では半田耐候性(半田の
150℃で1000時間あるいは1500時間の低温長
時間加熱で剥離する現象)やピンホールの存在により信
頼性が劣化する。また5.0μmを超えると密着性およ
び厚みの均一性が劣化する。
【0016】
【実施例】
(実施例1)表1に示す本発明の成分範囲の合金(供試
材A〜FとQ〜HH)と比較例の成分範囲の合金(供試
材G〜P)をそれぞれ、双ロール鋳造機の湯溜り部へ溶
融状態で注入し、3.2×102 ℃/秒の凝固冷却速度
によって板厚2.2mmの金属板を鋳造した。
【0017】
【表1】
【0018】次に、冷間圧延時の割れ対策として、得ら
れた金属板に800℃で1時間の軟化焼鈍を施したあ
と、板厚2.1mmに表面研削し、85%の一次冷間圧延
を行った。引続き750℃で3時間の焼鈍を施し、次い
で25%の二次冷間圧延を行ったあと、480℃で3時
間の時効処理を施した。このようにして得られた金属薄
板の材質特性を表2の試料番号1〜34に示す。なお、
表2中の試料番号35,36は本発明の供試材B,Dを
本発明の範囲外の凝固冷却速度10℃/秒で板厚10.
0mmの金属板を水平連続鋳造機で鋳造したものである。
また、比較例としてBe−Cu,Cu−Ti、リン青銅
又はCDA195を比較合金として用い、上記の本発明
の鋳造方法で鋳造した。
【0019】なお金属薄板のアスペクト比は試料番号1
〜6,17〜34では5.3〜13.5%の範囲にあ
り、試料番号7〜16,35,36及びBe−Cu,C
u−Ti、リン青銅、CDA195では5.3〜13.
5%の範囲であった。表2および表3中のバネ限界値は
モーメント方式により測定し、強度はJIS13B引張
試験(引張り速度:10mm/min )により、またヤング
率は共振法、導電率は4端子法によりそれぞれ求めた。
耐食性として隙間腐食は切断面を含む0.125mm板
厚、10mm幅、30mm長さの試料をポリカーボネート製
の樹脂の間に挟み込みJIS−Z2371に準じて塩水
噴霧試験を96時間行い、試料全面での赤錆発生面積率
により判定し、また通常の耐食性は前記方法で素材の裸
状態で行った。
【0020】メッキ特性での半田濡れ性については濡れ
面積率で95%以上を合格とした。またAgメッキ耐熱
性はCuストライクメッキを約0.3μm施した後、A
gを約3μmメッキし、しかる後大気中430℃で3分
加熱してメッキ表面での膨れの発生により判定した。製
造性は鋳造時のノズル詰り状況と冷間加工性(2.0mm
から0.125mmまで中間焼鈍を行わず、15パス以内
で冷間加工した場合のエッジとセンターでの割れ状況)
で判定した。さらにコスト評価はCo,Mo添加をしな
い時の平均原料価格に対して、1.3倍以下を良好と判
定した。表中にはBe−Cu合金、Cu−Ti合金、リ
ン青銅の特性も比較に加えた。
【0021】ここで試料番号7はCu添加量が20重量
%以下の場合であり、リン青銅並みの低い導電率であ
る。また試料番号8はCu添加量が85重量%以上の場
合でFeなどのヤング率に有効に働く元素の添加量が少
ないためにヤング率が低く、試料番号9はCo添加量が
0.0005重量%以下のためバネ限界値と強度が低
い。また試料番号10はCo添加量が多いためコストが
高い。試料番号11はTi含有量が0.005%以下の
ため導電性が低く、試料番号12はTi含有量が3.5
%以上で製造性が劣る。試料番号13はMoが低いため
隙間腐食性が不良、試料番号14はコストが高い。また
試料番号15はCrが低いため耐食性が低く、試料番号
16は半田濡れ性、Agメッキ耐熱性が劣る。試料番号
35,36は溶融金属の凝固冷却速度が本発明の範囲外
の小さい場合で、バネ限界値と強度が低く本発明の特性
が優れていることは明らかである。
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】(実施例2)表1に示す本発明の成分範囲
の合金、供試材B,Qをそれぞれ双ロール鋳造機の湯溜
り部へ溶融状態で注入し、3.2×102 ℃/秒の凝固
冷却速度によって板厚2.2mmの金属板を鋳造した。こ
の金属板に、一次冷間圧延時の割れ対策として800℃
で1時間の軟化焼鈍を施し、かつ一次冷間圧延後板厚が
0.15mmになるよう圧下率を考慮した上で表面研削を
行い、次いで一次冷間圧延を圧下率35,55及び90
%の3水準で行った。しかる後、これらの金属板に焼鈍
を750℃で3時間施し、引続き二次冷間圧延を3,
8,25,55及び65%の5水準で行って板厚0.1
46,0.138,0.120,0.068及び0.0
53mmの金属薄板とした。次いで該金属薄板に480℃
で3時間の時効処理を施した。
【0025】上記の金属薄板の材質特性を表4に示す。
評価は実施例1と同様にバネ限界値・強度と導電率につ
いて圧延方向と平行で測定を行い、加工性は密着曲げに
よった。以下の結果より一次冷間圧延率の低いものや、
二次冷間圧延率70%超のものは加工性が不良であり、
さらに二次冷間圧延率の5%未満のものは導電性が低い
ことが判明した。
【0026】なお、試料番号中本発明例のアスペクト比
は5.3〜13.5%の範囲にあり、比較例のそれは
5.3〜13.5%の範囲にあった。
【0027】
【表4】
【0028】(実施例3)実施例2の表面研削した金属
板を圧下率30,60及び90%の3水準で一次冷間圧
延を行い、この金属板に焼鈍を以下の条件で行った。 (1)BAF型焼鈍炉において、50℃/時間の加熱速
度で加熱後、 A:550℃×3時間,B:750℃×3時間,C:9
50℃×3時間 の3種類の保定を行い、その後50℃/時間の冷却速度
で100℃まで冷却した。
【0029】(2)連続焼鈍炉において、10℃/Sの
加熱速度で加熱後、 D:750℃×60秒、E:950℃×60秒 の2種類の保持を行い、その後室温まで空冷した。次
に、上記各金属板に10,25,60または75%の圧
延率で二次冷間圧延を行い、アスペクト比を1.5〜2
8.5まで変化させてバネ限界値、繰り返曲げ(90
°)および導電率について圧延方向と平行(L)、圧延
方向と直角(C)の各方向の結果を得た。これを表5〜
表7に示す。アスペクト比の評価は光学顕微鏡により圧
延方向断面での板厚1/4層での100倍の組織観察に
よる、10視野での圧延方向と板厚方向での結晶組織長
さ比の平均値を用いた。特性評価は実施例1と同様にバ
ネ限界値・強度と導電率について測定を行い、繰り返曲
げは90°の往復曲げ回数(曲げ回数の絶対値は板厚ご
との補正は行っていない)によった。以下の結果より本
法によるアスペクト比20以下にすることで、特性異方
性の小さく優れたバネ限界値と強度ならびに優れた繰り
返し曲げ性・導電性を有する材料の提供を可能にするこ
とは明らかである。
【0030】
【表5】
【0031】
【表6】
【0032】
【表7】
【0033】
【発明の効果】本発明は上述したように、バネ用材料と
して特性異方性が小さく、バネ限界値、強度及び導電性
に優れ、かつ高ヤング率・高信頼性を兼ね備えた従来不
可能だった材料を提供するもので、その工業的効果は絶
大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】Cu含有量とバネ限界値、強度及び導電性との
関係を示す図である。
【図2】溶融金属の凝固冷却速度と結晶粒度番号との関
係を示す図である。
【図3】アスペクト比と特性異方性指数との関係を示す
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22F 1/08 C22F 1/08 Q (72)発明者 植森 龍治 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株 式会社技術開発本部内 (72)発明者 溝口 利明 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株 式会社技術開発本部内 (56)参考文献 特開 昭63−270436(JP,A) 特開 昭62−199743(JP,A) 特開 平3−229843(JP,A) 特公 昭52−15524(JP,B2)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、Cu:20〜85%,Co:
    0.0005〜1.0%,Ti:0.005〜3.5
    %,Cr:0.1〜10%,Mo:0.001〜1.5
    %を含有し、残部が不可避的不純物およびFeからなる
    合金であって、その結晶粒径が板厚方向で10μm以下
    で、且つ、その結晶粒のアスペクト比が20以下である
    ことを特徴とする特性異方性の小さいバネ限界値と強度
    に優れた銅−鉄系金属薄板。
  2. 【請求項2】 Fe含有量に対するCr含有量の重量比
    が6.0〜13.5%である請求項1記載の金属薄板。
  3. 【請求項3】 合金成分として、更に、Zr,Si,A
    l,Ni,Zn,Sn,Nb,P,La,Ce,Y,
    V,Ca,Be,Mg及びHfの1種又は2種以上を合
    計で0.005〜8重量%,C及びBの1種又は2種を
    合計で0.005〜2重量%含有する請求項1又は2記
    載の金属薄板。
  4. 【請求項4】 前記金属薄板の表面に、Ni,Cu,A
    g又はAu或いはそれらの合金の金属メッキ、半田又は
    Snメッキが単層又は複層で0.01〜10μm施され
    てなる請求項1,2又は3記載の金属薄板。
  5. 【請求項5】 重量%で、Cu:20〜85%,Co:
    0.0005〜1.0%,Ti:0.005〜3.5
    %,Cr:0.1〜10%,Mo:0.001〜1.5
    %を含有し、残部が不可避的不純物およびFeからなる
    溶融金属を100〜50000℃/秒の凝固冷却速度で
    板厚0.5〜8mmの金属板に鋳造し、該金属板を圧下率
    50〜95%で一次冷間圧延し、次いで450〜100
    0℃の温度範囲で焼鈍した後圧下率5〜70%で二次冷
    間圧延し、続いて150〜650℃の温度範囲で時効処
    理を施すことを特徴とする結晶粒径が板厚方向で10μ
    m以下で、且つ、その結晶粒のアスペクト比が20以下
    である特性異方性の小さいバネ限界値と強度に優れた
    −鉄系金属薄板の製造方法。
  6. 【請求項6】 Fe含有量に対するCr含有量の重量比
    が6.0〜13.5%である請求項5記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 合金成分として、更に、Zr,Si,A
    l,Ni,Zn,Sn,Nb,P,La,Ce,Y,
    V,Ca,Be,Mg及びHfの1種又は2種以上を合
    計で0.005〜8重量%,C及びBの1種又は2種を
    合計で0.005〜2重量%含有する請求項5又は6記
    載の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記時効処理を施した後で金属薄板表面
    にNi,Cu,Ag又はAu或いはそれらの合金の金属
    メッキ、半田又はSnメッキを厚さ0.01〜10μm
    の単層又は複層で施す請求項5,6又は7記載の製造方
    法。
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