JPH0424420B2 - - Google Patents
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- JPH0424420B2 JPH0424420B2 JP12719387A JP12719387A JPH0424420B2 JP H0424420 B2 JPH0424420 B2 JP H0424420B2 JP 12719387 A JP12719387 A JP 12719387A JP 12719387 A JP12719387 A JP 12719387A JP H0424420 B2 JPH0424420 B2 JP H0424420B2
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Landscapes
- Continuous Casting (AREA)
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、熱・電気伝導性に優れた低コストの
半導体IC、LSIなどに用いられる高強度リードフ
レーム用鉄銅クロム合金薄帯の製造方法に関す
る。 (従来の技術) 半導体IC、LSI等用のリードフレーム材として
は、たとえば特開昭59−198741号公報に示されて
いる鉄に26〜30重量%ニツケル、11〜16重量%コ
バルトを含む合金(コバール合金)、また特開昭
60−11147号公報に示されている鉄に30〜55重量
%ニツケルを含む合金(42%Ni合金が代表的成
分)等がガラス封止剤やSiと熱膨張特性がマツチ
ングしている理由で用いられている。一方、銅、
銅合金も高い熱・電気伝導性を必要とするICに
次第に用いられるようになつた。 すなわち、以上で述べたコバール合金や42Ni
合金は強度、耐熱性は優れているが、熱・電気伝
導性が悪く、加工性が劣り、コストが高いために
近年ICの高集積度化に伴う熱放散性に対する要
求から安価で熱・電気伝導性、加工性の良い銅合
金へ移行する傾向にある。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、一般に銅合金は耐熱性ならびに
強度が劣るために、たとえばCA−195合金、ある
いは特開昭60−218442号公報記載の合金はその欠
点を改善するために錫、鉄、珪素、燐、コバルト
などを添加したものであるが、これらの元素添加
により合金コストが上昇し、さらに熱・電気伝導
性を劣化させるなどの問題点があつた。 本発明は鉄銅を主要な構成元素とする合金にク
ロムを添加することによつて、製造工程ならびに
使用環境劣化時に問題となる耐食性を改善したリ
ードフレームとして充分な熱・電気伝導性および
高い強度と良好な加工性を兼ね備えたリードフレ
ーム用鉄鋼クロム合金薄帯を提供することを目的
とする。 (問題点を解決するための手段) 本発明はこれらの先行技術の問題点を克服し、
リードフレーム用材料として優れた特性を有する
鉄銅クロム合金薄帯を製造するため、発明者らは
直接鋳造鉄銅クロム合金の薄鋳片を用いて材質改
善に関して多くの研究を行い、高強度リードフレ
ーム用鉄銅クロム合金薄帯の製造方法を発明する
に至つた。すなわち本発明が構成するところは (1) Cuを20重量%以上90重量%以下、Crを2.5重
量%以上12重量%以下含み、残部が主としてFe
からなる組成の鉄銅クロム合金薄鋳片を100℃/
秒以上の冷却速度で連続鋳造し、冷間圧延後450
〜650℃で20分以上500分以下の時効処理を施すこ
とを特徴とする高強度リードフレーム用鉄銅クロ
ム合金薄帯の製造方法あるいは、 (2) Cuを20重量%以上90重量%以下、Crを2.5重
量%以上12重量%以下含み、残部が主としてFe
からなる組成の鉄銅クロム合金薄鋳片を100℃/
秒以上の冷却速度で連続鋳造し、冷間圧延後650
〜1050℃で5分以上60分以下の焼鈍を行い、450
〜650℃で20分以上500分以下の時効処理を施すこ
とを特徴とする高強度リードフレーム用鉄銅クロ
ム合金薄帯の製造方法あるいは、 (3) Cuを20重量%以上90重量%以下、Crを2.5重
量%以上12重量%以下含み、残部が主としてFe
からなる組成の鉄銅クロム合金薄鋳片を100℃/
秒以上の冷却速度で連続鋳造し、冷間圧延後650
〜1050℃で5分以上60分以下の焼鈍を行い、450
〜650℃で20分以上500分以下の時効処理を施した
後、最終冷間圧延を圧下率15〜60%で行うことを
特徴とする高強度リードフレーム用鉄銅クロム合
金薄帯の製造方法 である。 以下本構成要件の限定理由を説明する。 まず、合金の化学組成の限定理由は以下の通り
である。 銅は熱・電気伝導性を向上させるためには含有
量が高いほど好ましいが、用途上強度の要求が強
い場合には鉄の含有量を高めることが望ましい。
銅含有量が20重量%以下ではICリードフレーム
として必要な熱・電気伝導性が得られないのでこ
れを下限とする。また上限を90重量%とするの
は、鉄およびCrの含有量が10重量%未満では組
織の微細化に有効に働く鉄およびCrの富化相の
量および分布が不十分になり、本合金特有の強度
と導電性の組合せが得られなくなるからである。 つぎに、クロムを2.5重量%以上添加するのは
材料の耐食性を改善するためであり、2.5%未満
ではその効果が充分でない。また、上限を12%と
するのは耐食性改善効果が飽和する上、半田付け
性が非常に低下するからである。鉄の耐食性を改
善するのに必要なクロム量は通常下限よりかなり
多いと考えられているが、本発明においては全合
金中の鉄分が相対的に低いことと急冷凝固により
クロムの鉄中への配分がより多くなるという本発
明の特徴を活かして少ない添加量で効果が見出さ
れる。 さらに、Si、Al、Ti、Ni、Zn、Sn、Nb、Zr、
Pなどを微量添加することは強度上昇、加工性の
改善などに有用な場合が多いので添加してもよい
が、量はその目的に応じて適当に選ぶべきもので
あるので、ここでは特に規定しない。それ以外は
原料および溶製その他の工程で不可避的に混入さ
れる不純物元素とする。 つぎに本発明の製造プロセスについて説明す
る。まず、連続鋳造により鉄銅クロム合金薄鋳片
を製造するが、このときの一次冷却速度は100
℃/秒以上に限定する。その理由は一般に凝固時
の冷却速度が大きいほど、凝固組織のサイズは微
細化し、その後に熱処理または冷間圧延−焼鈍を
行つてもその効果は保存される。その限界は合金
中に銅を70%以上含む高い強度が比較的得られ難
い場合にも、高強度リードフレーム用材料に要求
される値が得られることによるものである。 つぎに、本合金においては冷間圧延時に割れが
発生しやすいので、それを防止する対策として、
鋳造後の一定温度域の徐冷および一旦室温まで冷
却後の再加熱が有効である。その条件としては鋳
造後850〜750℃の温度域を10〜100℃/秒の冷却
速度で冷却するか、850〜450℃の温度域で20分以
上60分以下の熱処理を行う。下限以下では充分な
割れ防止効果が得られないし、上限以上では粒の
粗大化あるいは急冷で得られた過飽和度の低下な
どむしろ好ましくないので限定される。この効果
は鋳造後の冷却途中に生じる残留オーステナイト
またはマルテンサイトの発生防止、あるいは焼戻
し軟化により鉄クロム・銅組織間の硬度差を減少
させることによるものである。 さらに、引き続いて冷延・時効処理を行う。冷
間圧延はリードフレームに必要な板厚を得るのが
主目的であるが、一次の冷間圧延の圧下率は化学
組成、鋳造厚みと最終冷間圧延工程の組合せによ
り、目的とする板厚・強度・加工性が得られるよ
うに選択される。その効果的な圧下率の範囲は30
〜95%である。 時効処理は、熱・電気伝導性を向上させるため
に、製造工程上必須のものであり、化学組成と前
工程条件により適正な温度を選定すべきである。
一般に低温過ぎると析出物の周りに歪を生じ、母
材の特性を劣化させることや、加熱時間が長くな
るため設備・製造能率に対する制約になる。また
高温過ぎると析出量が少なくなり良い特性が得ら
れないばかりか、析出物が粗大化して、強度確保
上不利になるので、450〜650℃で20分以上500分
以下の時効処理が適性条件となる。 またリードフレームとして加工性が特に要求さ
れる場合には、時効処理の前に650〜1050℃温度
域で実用的な時間として5分以上60分以下の焼鈍
を行い、冷間圧延時に導入された加工歪の除去と
再結晶・粒成長により加工性を向上させることが
可能である。 本発明はリードフレームとして強度が要求され
る用途に適するが、更に加工性と高強度を必要と
する場合には、上記焼鈍を行つた後に冷間圧延を
圧下率15〜60%行い加工歪の導入により強度を上
昇させる。そしてこの場合の効果が顕著になる下
限は15%であり、加工性、熱・電気伝導性が大き
く低下しない圧下率60%が上限となる。 また本発明においては酸洗、冷延、熱処理の手
適当な組合せにより、表面に安定な銅富化相が形
成されて、リードフレーム材料に重要な半田付け
性、メツキ性が改善されるのでこの点からも優れ
た材料である。 (実施例) 以下本発明の効果を実施例により説明する。 実施例 1 第1表に本発明の成分範囲の合金B〜Eと比較
の成分範囲の比較材A、Fの化学成分を示す。
半導体IC、LSIなどに用いられる高強度リードフ
レーム用鉄銅クロム合金薄帯の製造方法に関す
る。 (従来の技術) 半導体IC、LSI等用のリードフレーム材として
は、たとえば特開昭59−198741号公報に示されて
いる鉄に26〜30重量%ニツケル、11〜16重量%コ
バルトを含む合金(コバール合金)、また特開昭
60−11147号公報に示されている鉄に30〜55重量
%ニツケルを含む合金(42%Ni合金が代表的成
分)等がガラス封止剤やSiと熱膨張特性がマツチ
ングしている理由で用いられている。一方、銅、
銅合金も高い熱・電気伝導性を必要とするICに
次第に用いられるようになつた。 すなわち、以上で述べたコバール合金や42Ni
合金は強度、耐熱性は優れているが、熱・電気伝
導性が悪く、加工性が劣り、コストが高いために
近年ICの高集積度化に伴う熱放散性に対する要
求から安価で熱・電気伝導性、加工性の良い銅合
金へ移行する傾向にある。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、一般に銅合金は耐熱性ならびに
強度が劣るために、たとえばCA−195合金、ある
いは特開昭60−218442号公報記載の合金はその欠
点を改善するために錫、鉄、珪素、燐、コバルト
などを添加したものであるが、これらの元素添加
により合金コストが上昇し、さらに熱・電気伝導
性を劣化させるなどの問題点があつた。 本発明は鉄銅を主要な構成元素とする合金にク
ロムを添加することによつて、製造工程ならびに
使用環境劣化時に問題となる耐食性を改善したリ
ードフレームとして充分な熱・電気伝導性および
高い強度と良好な加工性を兼ね備えたリードフレ
ーム用鉄鋼クロム合金薄帯を提供することを目的
とする。 (問題点を解決するための手段) 本発明はこれらの先行技術の問題点を克服し、
リードフレーム用材料として優れた特性を有する
鉄銅クロム合金薄帯を製造するため、発明者らは
直接鋳造鉄銅クロム合金の薄鋳片を用いて材質改
善に関して多くの研究を行い、高強度リードフレ
ーム用鉄銅クロム合金薄帯の製造方法を発明する
に至つた。すなわち本発明が構成するところは (1) Cuを20重量%以上90重量%以下、Crを2.5重
量%以上12重量%以下含み、残部が主としてFe
からなる組成の鉄銅クロム合金薄鋳片を100℃/
秒以上の冷却速度で連続鋳造し、冷間圧延後450
〜650℃で20分以上500分以下の時効処理を施すこ
とを特徴とする高強度リードフレーム用鉄銅クロ
ム合金薄帯の製造方法あるいは、 (2) Cuを20重量%以上90重量%以下、Crを2.5重
量%以上12重量%以下含み、残部が主としてFe
からなる組成の鉄銅クロム合金薄鋳片を100℃/
秒以上の冷却速度で連続鋳造し、冷間圧延後650
〜1050℃で5分以上60分以下の焼鈍を行い、450
〜650℃で20分以上500分以下の時効処理を施すこ
とを特徴とする高強度リードフレーム用鉄銅クロ
ム合金薄帯の製造方法あるいは、 (3) Cuを20重量%以上90重量%以下、Crを2.5重
量%以上12重量%以下含み、残部が主としてFe
からなる組成の鉄銅クロム合金薄鋳片を100℃/
秒以上の冷却速度で連続鋳造し、冷間圧延後650
〜1050℃で5分以上60分以下の焼鈍を行い、450
〜650℃で20分以上500分以下の時効処理を施した
後、最終冷間圧延を圧下率15〜60%で行うことを
特徴とする高強度リードフレーム用鉄銅クロム合
金薄帯の製造方法 である。 以下本構成要件の限定理由を説明する。 まず、合金の化学組成の限定理由は以下の通り
である。 銅は熱・電気伝導性を向上させるためには含有
量が高いほど好ましいが、用途上強度の要求が強
い場合には鉄の含有量を高めることが望ましい。
銅含有量が20重量%以下ではICリードフレーム
として必要な熱・電気伝導性が得られないのでこ
れを下限とする。また上限を90重量%とするの
は、鉄およびCrの含有量が10重量%未満では組
織の微細化に有効に働く鉄およびCrの富化相の
量および分布が不十分になり、本合金特有の強度
と導電性の組合せが得られなくなるからである。 つぎに、クロムを2.5重量%以上添加するのは
材料の耐食性を改善するためであり、2.5%未満
ではその効果が充分でない。また、上限を12%と
するのは耐食性改善効果が飽和する上、半田付け
性が非常に低下するからである。鉄の耐食性を改
善するのに必要なクロム量は通常下限よりかなり
多いと考えられているが、本発明においては全合
金中の鉄分が相対的に低いことと急冷凝固により
クロムの鉄中への配分がより多くなるという本発
明の特徴を活かして少ない添加量で効果が見出さ
れる。 さらに、Si、Al、Ti、Ni、Zn、Sn、Nb、Zr、
Pなどを微量添加することは強度上昇、加工性の
改善などに有用な場合が多いので添加してもよい
が、量はその目的に応じて適当に選ぶべきもので
あるので、ここでは特に規定しない。それ以外は
原料および溶製その他の工程で不可避的に混入さ
れる不純物元素とする。 つぎに本発明の製造プロセスについて説明す
る。まず、連続鋳造により鉄銅クロム合金薄鋳片
を製造するが、このときの一次冷却速度は100
℃/秒以上に限定する。その理由は一般に凝固時
の冷却速度が大きいほど、凝固組織のサイズは微
細化し、その後に熱処理または冷間圧延−焼鈍を
行つてもその効果は保存される。その限界は合金
中に銅を70%以上含む高い強度が比較的得られ難
い場合にも、高強度リードフレーム用材料に要求
される値が得られることによるものである。 つぎに、本合金においては冷間圧延時に割れが
発生しやすいので、それを防止する対策として、
鋳造後の一定温度域の徐冷および一旦室温まで冷
却後の再加熱が有効である。その条件としては鋳
造後850〜750℃の温度域を10〜100℃/秒の冷却
速度で冷却するか、850〜450℃の温度域で20分以
上60分以下の熱処理を行う。下限以下では充分な
割れ防止効果が得られないし、上限以上では粒の
粗大化あるいは急冷で得られた過飽和度の低下な
どむしろ好ましくないので限定される。この効果
は鋳造後の冷却途中に生じる残留オーステナイト
またはマルテンサイトの発生防止、あるいは焼戻
し軟化により鉄クロム・銅組織間の硬度差を減少
させることによるものである。 さらに、引き続いて冷延・時効処理を行う。冷
間圧延はリードフレームに必要な板厚を得るのが
主目的であるが、一次の冷間圧延の圧下率は化学
組成、鋳造厚みと最終冷間圧延工程の組合せによ
り、目的とする板厚・強度・加工性が得られるよ
うに選択される。その効果的な圧下率の範囲は30
〜95%である。 時効処理は、熱・電気伝導性を向上させるため
に、製造工程上必須のものであり、化学組成と前
工程条件により適正な温度を選定すべきである。
一般に低温過ぎると析出物の周りに歪を生じ、母
材の特性を劣化させることや、加熱時間が長くな
るため設備・製造能率に対する制約になる。また
高温過ぎると析出量が少なくなり良い特性が得ら
れないばかりか、析出物が粗大化して、強度確保
上不利になるので、450〜650℃で20分以上500分
以下の時効処理が適性条件となる。 またリードフレームとして加工性が特に要求さ
れる場合には、時効処理の前に650〜1050℃温度
域で実用的な時間として5分以上60分以下の焼鈍
を行い、冷間圧延時に導入された加工歪の除去と
再結晶・粒成長により加工性を向上させることが
可能である。 本発明はリードフレームとして強度が要求され
る用途に適するが、更に加工性と高強度を必要と
する場合には、上記焼鈍を行つた後に冷間圧延を
圧下率15〜60%行い加工歪の導入により強度を上
昇させる。そしてこの場合の効果が顕著になる下
限は15%であり、加工性、熱・電気伝導性が大き
く低下しない圧下率60%が上限となる。 また本発明においては酸洗、冷延、熱処理の手
適当な組合せにより、表面に安定な銅富化相が形
成されて、リードフレーム材料に重要な半田付け
性、メツキ性が改善されるのでこの点からも優れ
た材料である。 (実施例) 以下本発明の効果を実施例により説明する。 実施例 1 第1表に本発明の成分範囲の合金B〜Eと比較
の成分範囲の比較材A、Fの化学成分を示す。
【表】
第2表に以下の条件で処理したときの鉄銅クロ
ム合金薄帯の材質特性を示す。鋳造は双ロール鋳
造機を用いて、2.8×102/秒の冷却速度で板厚2.0
mmに連続鋳造した。鋳造後は冷却途中で850℃で
30分の保定を冷間圧延時の割れ防止のため行い、
ついで圧下率85%で0.3mmまで圧延した。冷間圧
延後は500℃で150分の時効処理を行い空冷した。
試料番号1はクロムが下限以下であり、耐食性が
他の合金に較べて劣つている。耐食性は24時間の
塩水噴霧試験(JIS Z 2371)に従つて赤錆発生
率(%)で評価したものである。表中にはFe−
NiおよびCu−Fe−Sn合金の特性も比較に加え
た。これからも、本発明材の特性が優れているこ
とは明瞭である。
ム合金薄帯の材質特性を示す。鋳造は双ロール鋳
造機を用いて、2.8×102/秒の冷却速度で板厚2.0
mmに連続鋳造した。鋳造後は冷却途中で850℃で
30分の保定を冷間圧延時の割れ防止のため行い、
ついで圧下率85%で0.3mmまで圧延した。冷間圧
延後は500℃で150分の時効処理を行い空冷した。
試料番号1はクロムが下限以下であり、耐食性が
他の合金に較べて劣つている。耐食性は24時間の
塩水噴霧試験(JIS Z 2371)に従つて赤錆発生
率(%)で評価したものである。表中にはFe−
NiおよびCu−Fe−Sn合金の特性も比較に加え
た。これからも、本発明材の特性が優れているこ
とは明瞭である。
【表】
実施例 2
第3表は本発明成分範囲の供試材Cの双ロール
鋳造機で鋳造時の冷却速度が本発明の範囲外の低
い場合を本発明の場合と比較した。ここで鋳造後
の処理条件は実施例1と同じである。これから鋳
造時の冷却速度の効果が大きいことは明らかであ
る。
鋳造機で鋳造時の冷却速度が本発明の範囲外の低
い場合を本発明の場合と比較した。ここで鋳造後
の処理条件は実施例1と同じである。これから鋳
造時の冷却速度の効果が大きいことは明らかであ
る。
【表】
実施例 3
第4表は本発明成分範囲の供試材Bの冷間圧延
後の時効処理前の焼鈍の効果を行わない本発明の
場合と比較した。これから時効処理前の焼鈍を付
加すると延性・導電率が向上する効果が大きいこ
とは明らかである。
後の時効処理前の焼鈍の効果を行わない本発明の
場合と比較した。これから時効処理前の焼鈍を付
加すると延性・導電率が向上する効果が大きいこ
とは明らかである。
【表】
実施例 4
第5表は本発明成分範囲の供試材Dに冷間圧延
後750℃×30分の焼鈍および490℃180分の時効処
理を行い、さらに25%の最終冷間圧延を行つた場
合の材質を示す。これから、最終冷間圧延は導電
率を余り損なわない強度を上昇させ得る有効な手
段であることが明らかである。
後750℃×30分の焼鈍および490℃180分の時効処
理を行い、さらに25%の最終冷間圧延を行つた場
合の材質を示す。これから、最終冷間圧延は導電
率を余り損なわない強度を上昇させ得る有効な手
段であることが明らかである。
【表】
(発明の効果)
本発明は高強度リードフレーム用鉄銅クロム合
金薄帯の製造に連続鋳造薄鋳片を利用して強度と
熱・電気伝導性ともに優れた材料を得ることを可
能にする方法であつて、従来のFe−Ni合金およ
び高強度リードフレーム用銅合金に代替し得る材
料を経済的に製造し得る工業的に価値のある発明
である。
金薄帯の製造に連続鋳造薄鋳片を利用して強度と
熱・電気伝導性ともに優れた材料を得ることを可
能にする方法であつて、従来のFe−Ni合金およ
び高強度リードフレーム用銅合金に代替し得る材
料を経済的に製造し得る工業的に価値のある発明
である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 Cuを20重量%以上90重量%以下、Crを2.5重
量%以上12重量%以下含み、残部が主としてFe
からなる組成の鉄銅クロム合金薄鋳片を100℃/
秒以上の冷却速度で連続鋳造し、冷間圧延後450
〜650℃で20分以上500分以下の時効処理を施すこ
とを特徴とする高強度リードフレーム用鉄銅クロ
ム合金薄帯の製造方法。 2 Cuを20重量%以上90重量%以下、Crを2.5重
量%以上12重量%以下含み、残部が主としてFe
からなる組成の鉄銅クロム合金薄鋳片を100℃/
秒以上の冷却速度で連続鋳造し、冷間圧延後650
〜1050℃で5分以上60分以下の焼鈍を行い、450
〜650℃で20分以上500分以下の時効処理を施すこ
とを特徴とする高強度リードフレーム用鉄銅クロ
ム合金薄帯の製造方法。 3 Cuを20重量%以上90重量%以下、Crを2.5重
量%以上12重量%以下含み、残部が主としてFe
からなる組成の鉄銅クロム合金薄鋳片を100℃/
秒以上の冷却速度で連続鋳造し、冷間圧延後650
〜1050℃で5分以上60分以下の焼鈍を行い、450
〜650℃で20分以上500分以下の時効処理を施した
後、最終冷間圧延を圧下率15〜60%で行うことを
特徴とする高強度リードフレーム用鉄銅クロム合
金薄帯の製造方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12719387A JPS63293147A (ja) | 1987-05-26 | 1987-05-26 | 高強度リ−ドフレ−ム用鉄銅クロム合金薄帯の製造方法 |
EP88304700A EP0299605B1 (en) | 1987-05-26 | 1988-05-24 | Iron-copper-chromium alloy for high-strength lead frame or pin grid array and process for preparation thereof |
DE3854682T DE3854682T2 (de) | 1987-05-26 | 1988-05-24 | Eisen-Kupfer-Chrom-Legierung für einen hochfesten Leiterrahmen oder ein Steckstiftgitter und Verfahren zu ihrer Herstellung. |
US07/198,496 US4869758A (en) | 1987-05-26 | 1988-05-25 | Iron/copper/chromium alloy material for high-strength lead frame or pin grid array |
US07/527,710 US5085712A (en) | 1987-05-26 | 1990-05-23 | Iron/copper/chromium alloy material for high-strength lead frame or pin grid array |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12719387A JPS63293147A (ja) | 1987-05-26 | 1987-05-26 | 高強度リ−ドフレ−ム用鉄銅クロム合金薄帯の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63293147A JPS63293147A (ja) | 1988-11-30 |
JPH0424420B2 true JPH0424420B2 (ja) | 1992-04-27 |
Family
ID=14953994
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12719387A Granted JPS63293147A (ja) | 1987-05-26 | 1987-05-26 | 高強度リ−ドフレ−ム用鉄銅クロム合金薄帯の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63293147A (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5445686A (en) * | 1990-04-09 | 1995-08-29 | Nippon Steel Corporation | Fe-Cu alloy sheet having an alloy structure of high uniformity |
JP2005093591A (ja) | 2003-09-16 | 2005-04-07 | Sanyo Electric Co Ltd | 固体電解コンデンサ |
KR101029558B1 (ko) * | 2010-08-11 | 2011-04-15 | 히로시 엔도 | 구리철 합금 주조편의 제조방법 |
CN106216423B (zh) * | 2016-08-05 | 2018-05-08 | 广州万粤知识产权运营有限公司 | 一种陶瓷覆铜基板用高导电无氧铜带的生产工艺 |
CN106001159B (zh) * | 2016-08-05 | 2018-01-26 | 泰州东田电子有限公司 | 一种铜锡合金带的生产工艺 |
CN106001160B (zh) * | 2016-08-05 | 2018-01-02 | 温州市日电电器有限公司 | 一种高纯高导用无氧铜带的生产工艺 |
-
1987
- 1987-05-26 JP JP12719387A patent/JPS63293147A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63293147A (ja) | 1988-11-30 |
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Legal Events
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