JP2599421Y2 - 樹脂製キャップ - Google Patents

樹脂製キャップ

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JP2599421Y2
JP2599421Y2 JP1993021070U JP2107093U JP2599421Y2 JP 2599421 Y2 JP2599421 Y2 JP 2599421Y2 JP 1993021070 U JP1993021070 U JP 1993021070U JP 2107093 U JP2107093 U JP 2107093U JP 2599421 Y2 JP2599421 Y2 JP 2599421Y2
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locking
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JP1993021070U
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修 石井
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Suntory Ltd
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Nippon Closures Co Ltd
Suntory Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、パッキンを備えたキャ
ップに関し、より詳細にはパッキンの脱落が防止される
と共に、キャップ成形の際の型抜きを容易に行うことが
可能な樹脂製キャップに関する。
【0002】
【従来の技術】キャップの密封性を向上する目的で、キ
ャップシェル頂板部内面の容器口部先端と当接する部分
にパッキンが施されている。このパッキンは容器口部先
端と密着して容器内部の気密性を保持するものであり、
一般にキャップ頂板部とは接着されずに、キャップシェ
ルのスカート部の内面側壁に設けられた環状突起によっ
て、脱落しないように係止されている。
【0003】従来、スカート部内面側壁に設けられてい
た環状突起については、特に厳密に規定されておらず、
ほとんどのキャップにおいてパッキンの脱落を防止すべ
く、環状突起がキャップ側壁内面から若干突出して形成
されていることが図面からわかる程度である(実開昭6
4−26257号公報等)。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】一般にキャップシェル
は射出成形等の一体成形で成形されているため、スカー
ト部内面にこのような環状突起を設けると、型からキャ
ップシェルを取り出す際に突起の形状が変形することが
あり、係止用突起の変形のためパッキンが確実に係止さ
れない場合がある。特に挿入されたパッキンが脱落しな
いようしっかり保持するためにパッキン係止面をフラッ
トな形状にした場合は、割型にする等の複雑な型にする
ことなく、環状突起に対応する部分を突起の変形を伴わ
ずに無理抜きすることは困難であった。またキャップシ
ェルは樹脂の一体成形で形成されているため、成形時の
ひけ等の発生により成形誤差を生じることがあるが、成
形誤差は突起のような体積の小さな部分で顕著に発生し
ているため、係止用突起の変形が発生し、これによりパ
ッキンの脱落が発生するという問題もあった。
【0005】一方従来のキャップにおいては、係止用突
起のパッキン係止面以外のもう一方の面についてはネジ
山との関係で適宜変更されていた。しかし、突起の下面
は、パッキンの挿入と密接に関係しており、例えば突起
の下面がフラットであれば、比較的硬めの素材を用いた
パッキンにおいては挿入しずらく、パッキン挿入工程で
パッキンが確実に設置されず、パッキンの脱落が生じた
り、パッキンの周縁部に欠けを生じることもあった。更
に、突起の下面がフラットであると型抜きの際に突起に
抵抗を受けた時、突起の形状を保持することができずパ
ッキンの脱落を生じることがあった。特にキャップの内
面に対応する成形型を回し抜きする場合には、キャップ
側壁部の外方への変形を伴いにくいため、突起の変形を
起こしやすいという問題もあった。
【0006】従って本考案の目的は、パッキンを確実に
保持してパッキンが脱落することが防止されていると共
に、パッキンの挿入も容易なキャップを提供するにあ
る。本考案の他の目的は、キャップシェルの製造におけ
る型抜きの際にキャップのパッキン係止用突起が変形す
ることがないキャップを提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案によれば、頂板部
及び内面に螺子部を備えたスカート部から成るキャップ
シェルと、頂板部内面に設けられる非環状の円板形状の
パッキンとから成り、該スカート部内面にはパッキンを
係止する突起が設けられている樹脂製キャップにおい
て、該パッキン係止用突起はその縦断面がほぼ三角形状
であり、その先端部はパッキン収容部側壁より0.1乃至
0.3mm径方向に突出し、突起の上辺はその突起の先端部
を通りキャップ軸線に垂直な垂線と45乃至70°の角
度を形成し、また突起の下辺はその突起の先端部を通り
キャップ軸線に垂直な垂線と25乃至40°の角度を形
成していることを特徴とする樹脂製キャップが提供され
る。
【0008】
【作用】キャップシェルにおけるパッキン係止用突起
は、パッキンの脱落防止の見地からは上面(係止面)は
フラットで且つ突起は内方に大きく突出していることが
好ましく、またパッキンの挿入のしやすさの見地からは
突起の突出はなるべく小さく且つ下面は軸線に可及的に
平行であることが好ましい。更に係止用突起の成形時の
変形を防止する見地からは、突起の突出はなるべく小さ
く、且つ上面は軸線に可及的に平行であり、下面は軸線
に可及的に平行であることが好ましいのである。
【0009】本考案においては、各目的を達成するため
の、上述した相反する手段を考慮して、キャップシェル
に設ける係止用突起の形状を臨界的に定めて、パッキン
の脱落防止及び容易な装着、更にキャップシェル成形時
における突起の変形防止のすべてを有効に達成すること
が可能となったのである。
【0010】また本考案のキャップにおいては、パッキ
ン挿入時の抵抗が小さいため、比較的硬質のパッキンを
用いることもできる。すなわち、キャップを適用した容
器の内容物の臭いを通さないようにするために、例えば
特公昭57−30744号公報に記載されたような発泡
ポリエチレンシートにバリヤー層を積層したパッキンを
用いた場合に、特に有利に用いることができるのであ
る。このような積層体から成るパッキンは比較的硬質で
あり、パッキン挿入時の抵抗が大きいため挿入しずら
く、また係止用突起の破損等を生じやすいものであった
が、本考案のキャップにおいてはこのような硬質パッキ
ンを用いた場合にも係止用突起の変形を有効に防止でき
る。
【0011】以下、本考案を添付図面に基づいて説明す
る。本考案のキャップの縦断面図(右半分は左半分と対
称なので省略)を示す図1において、全体を1で示す本
考案のキャップは、概略的に言って、頂板部2及びスカ
ート部3から成るキャップシェル4と、キャップシェル
頂板部内面側5に設置されたパッキン6から成ってい
る。パッキン6は、少なくとも容器口部先端(図示せ
ず)と当接するように、頂板部内面全面を覆うような形
状を有している。またパッキンは少なくとも容器口部先
端と当接すればキャップの密封性を保持できるので、図
示する円形状のもの以外にも環状のパッキンを用いるこ
ともできる。スカート部3の内側には、容器口部(図示
せず)と係合する螺子部7と頂板部内側5に設置された
パッキン6を保持するパッキン係止用突起8がキャップ
内方に突出するように設けられている。
【0012】図1に示すキャップシェルの要部拡大図で
ある図2において、縦断面がほぼ三角形状の係止用突起
8が、その先端部9がパッキン収容部側壁10より0.1
乃至0.3 mm径方向に突出し(図中dで示す長さであり、
以下単にdという)、突起の上辺11を、その突起の先
端部9を通りキャップ軸線Yに垂直な垂線Xと45乃至
70°の角度(図中αで示す角度であり、以下単にαと
いう)となるように形成し、また突起の下辺12が、そ
の突起の先端部を通りキャップ軸線Yに垂直な垂線Xと
25乃至40°の角度(図中βで示す角度であり、以下
単にβという)となるように形成することにより、すべ
ての目的を十分満足することができるのである。
【0013】本考案のキャップを容器口部に適用した状
態の縦断面図を示す図3において、パッキン6は、容器
口部13に適用する前においては、係止用突起8によっ
て保持されていたが(図1)、容器口部に適用した状態
においては、パッキン6は容器口部先端14により頂板
部内面5に押圧された状態になって、容器の密封性を保
持している。
【0014】本考案のキャップは、樹脂の一体成形によ
り形成されたキャップシェルと、キャップシェルとは別
個に作成されたパッキンとを組合せて成形することがで
きる。キャップシェルとしては従来樹脂キャップに用い
られていた種々の樹脂を用いることができるが、特にポ
リプロピレン系樹脂等の比較的硬質のキャップにおいて
有効に機能し得る。またキャップシェルは射出成形等に
より一体成形することができる。パッキンは、従来ライ
ナー材として用いられていた種々のものすべてを用いる
ことができるが、本考案のキャップにおいては、比較的
硬質のパッキンを用いることも可能である。
【0015】
【実施例】以下、上記d,α及びβの値が本考案の範囲
にある係止用突起が上記目的を満足することを実施例に
示す。 実施例1 パッキン係止用突起のd,α及びβの値がd=0.15
mm、α=60°、β=30°となるように成形されたキ
ャップシェルを5個作成し、特公昭57−30744号
公報に記載されたパッキンを用いて、図4に示すよう
に、治具15上に頂板部を取り除いたキャップシェル1
6を設置し、パッキン17を矢印に示す方向から挿入し
て脱落方向の通過強度を、またキャップシェル16を逆
さにしてパッキン17を挿入して挿入方向の通過強度を
測定した。比較品としてd=0.15mm、α=75°、
β=0°となるように成形されたキャップシェルについ
ても同様に通過強度を測定した。結果を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】実施例2 実施例1で用いたキャップシェル(本考案品5個、比較
品5個)に、発泡ポリエチレンとポリエチレンテレフタ
レートとの積層体から成るパッキンを設けたキャップに
ついて、23℃及び40℃の条件下で2日間放置後、図
5に示すように鉄製の台上にキャップシェルを固定し、
重量894gの鉄塊を上方10cmの距離から落下させ
る。パッキンの脱落が生じるまで10cmピッチで鉄塊を
上方から落下させ、各距離においてパッキンの浮き、脱
落の発生する個数を測定した。結果を表2(23℃)及
び表3(40℃)に示す。
【0018】
【表2】 *パッキン脱落の生じなかった3個はキャップの割れを
生じ測定不可
【0019】
【表3】
【0020】
【考案の効果】上記実施例からも明らかなように、パッ
キン係止用突起のd,α及びβの値が本考案の範囲にあ
るキャップは、成形時における型抜きによるパッキン係
止用突起の変形等も生じることがなく、脱落方向におい
ては比較品と比べて通過強度の平均値が高く、且つ標準
偏差も小さいことから、パッキンの脱落が有効に防止さ
れていることが解る。また挿入方向においては、比較品
と比べて通過強度の平均値が小さく、且つ標準偏差も小
さいことから、パッキン挿入工程でパッキンが確実に装
着されていることが解る。更に比較的硬質なパッキンを
用いた場合に生じる挿入時のパッキンの欠けも有効に防
止することができた。本考案のキャップは、特にウィス
キー等のアルコール類を内容物とする容器に有効に適用
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のキャップの縦断面図である。
【図2】図1のキャップシェルの要部拡大図である。
【図3】本考案のキャップを容器口部に適用した状態を
示す縦断面図である。
【図4】パッキンの挿入方向及び脱落方向の通過強度の
測定方法を示す図である。
【図5】パッキンの浮き及び脱落が生じる距離の測定方
法を示す図である。
【符合の説明】
1 キャップ 2 頂板部 3 スカート部 4 キャップシェル 6 パッキン 8 パッキン係止用突起 9 突起先端部 10 パッキン収容部側壁 11 突起上辺 12 突起下辺

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 頂板部及び内面に螺子部を備えたスカー
    ト部から成るキャップシェルと、頂板部内面に設けられ
    る非環状の円板形状のパッキンとから成り、該スカート
    部内面にはパッキンを係止する突起が設けられている樹
    脂製キャップにおいて、 該パッキン係止用突起はその縦断面がほぼ三角形状であ
    り、その先端部はパッキン収容部側壁より0.1乃至0.3
    mm径方向に突出し、突起の上辺はその突起の先端部を通
    りキャップ軸線に垂直な垂線と45乃至70°の角度を
    形成し、また突起の下辺はその突起の先端部を通りキャ
    ップ軸線に垂直な垂線と25乃至40°の角度を形成し
    ていることを特徴とする樹脂製キャップ。
  2. 【請求項2】 前記キャップシェルが、ポリプロピレン
    系樹脂の一体成形から成る請求項1記載のキャップ。
JP1993021070U 1993-04-22 1993-04-22 樹脂製キャップ Expired - Lifetime JP2599421Y2 (ja)

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