JP2000079954A - 合成樹脂製容器蓋 - Google Patents
合成樹脂製容器蓋Info
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Abstract
片(34)と環状当接片(36)とが一体に形成されて
いる容器蓋(2)を改良して、天面壁(4)にドーム現
象が生成されている状態において天面壁(4)に積重荷
重が負荷されても、口頸部(56)の密封が確実に維持
されるようになす。 【解決手段】 環状シール片は、口頸部の円筒状外周面
(64)に密接せしめられることによって半径方向外方
に撓まされる形態である。環状当接片(36)は口頸部
(56)の環状頂面(62)から環状外周面(64)ま
で断面図において円弧状に延びる環状境界面(66)に
当接せしめられる。
Description
炭酸飲料用容器に適した合成樹脂製容器蓋に関する。
タレートの如き合成樹脂或いはガラスから形成された容
器が広く使用されている。かかる容器は略円筒形状の口
頸部を含み、口頸部の外周面には雄螺条が形成されてい
る。通常、雄螺条よりも上方に位置する口頸部の上端部
は、実質上水平に延在する環状頂面、実質上鉛直に延在
する円筒状外周面、及び実質上鉛直に延在する円筒状内
周面を有する。環状頂面と円筒状内周面とは実質上直接
的に、或いは断面図において若干の長さに渡って円弧状
に延びる環状境界面を介して、相互に接続されている。
一方、環状頂面と円筒状外周面との間には、断面図にお
いて実質上円弧状に相当な長さに渡って延びる環状境界
面が存在する。
めの容器蓋として、近時においては高密度ポリエチレン
又はポリプロピレンの如き合成樹脂から形成された合成
樹脂製容器蓋が実用に供されている。かような合成樹脂
製容器蓋の典型例は、例えば特開昭58−73551号
公報に開示されている如く、円形天面壁及びこの天面壁
の周縁から垂下する円筒状スカート壁を具備する。スカ
ート壁の内周面には雌螺条が形成されている。天面壁の
内面の外周縁部には、下方に向かって半径方向内方に傾
斜して延出する環状シール片、この環状シール片よりも
半径方向内側に位置する環状当接片、及び当接片よりも
半径方向内側にて下方に延出する環状位置付け片が形成
されている。
密封するためには、口頸部に容器蓋を被嵌して閉方向に
回転せしめ、容器蓋の雌螺条を口頸部の雄螺条に螺合せ
しめる。この際には、容器蓋の環状位置付け片が口頸部
の上端部における内周面に沿って下降せしめられ、これ
によって口頸部に対して容器蓋が位置合せされて口頸部
の中心線に容器蓋の中心線が整合せしめられる。口頸部
の雄螺条に容器蓋の雌螺条を所要回転トルクで螺合せし
めると、容器蓋の環状シール片が口頸部の上端部におけ
る外周面に密接され、これによって口頸部が密封され
る。容器蓋の当接片は口頸部の実質上水平に延在する頂
面に当接せしめられ、これによって口頸部に対する容器
蓋の鉛直方向位置が規制される。
の従来の合成樹脂製容器蓋には、次のとおりの解決すべ
き問題が存在する。即ち、容器内に炭酸ガスを含有した
炭酸飲料が収容される場合、周囲温度が例えば40度程
度に上昇すると、容器内には相当大きなガス圧力(例え
ば6kg/cm2 程度のガス圧力)が生成され、かかる
ガス圧力によって容器蓋の天面壁が上方にドーム状に変
形せしめられる所謂ドーム現象が発生する。一方、当業
者には周知の如く、通常、炭酸飲料が充填され容器蓋が
装着された容器はカートン(板紙製箱)内に収容され
る。そして、所要数の容器を収容したカートンは積重さ
れて保管され搬送される。かかる保管及び搬送の際に
は、各容器の口頸部に装着された容器蓋の天面壁には相
当な荷重(例えば10kg程度の荷重)が負荷される。
本発明者等の実験によれば、容器蓋の天面壁に上記ドー
ム現象が生成されている状態において、容器蓋の天面壁
に相当大きな積重荷重が負荷されると、容器蓋による口
頸部の密封が毀損されてしまって容器内のガス圧力が漏
出してしまう傾向がある。かような問題を解決するため
には、容器蓋の天面壁の内面に、容器蓋本体とは別個に
所要形状の密封ライナーを周知の型押成形法によって形
成することが意図され得るが、かくすると容器蓋の製造
コストが相当増大してしまう。
あり、その主たる技術的課題は、製造コストを増大せし
めることなく製造することができるにもかからわず、容
器蓋の天面壁にドーム現象が生成されている状態におい
て、容器蓋の天面壁に相当大きな積重荷重が負荷されて
も、容器蓋による口頸部の密封が充分確実に維持され
る、改良された合成樹脂製容器蓋を提供することであ
る。
及び実験の結果、驚くべきことに、口頸部の実質上水平
に延びる頂面ではなくて断面図において円弧状に延びる
環状境界面に当接する形態に環状当接片を変更すると、
容器蓋の天面壁に上記ドーム現象が生成されている状態
において、容器蓋の天面壁に相当大きな積重荷重が負荷
されても、容器蓋による口頸部の密封を充分確実に維持
することができることを見出した。容器蓋の環状当接片
に上記のとおりの変更を加えることによって口頸部の密
封を充分確実に維持することが可能になる理由について
は、必ずしも明確ではないが、本発明者等は次のとおり
に推測している。一般に、天面壁にドーム現象が生成せ
められると、口頸部の環状境界面よりも内側の領域にて
天面壁が上方に変形される。換言すれば、口頸部の環状
境界面を所謂支点として天面壁が中央に向かうほど大き
く上方に膨出せしめられる。容器蓋の環状当接片が口頸
部の環状境界面よりも内側である頂面に当接せしめられ
ている場合、天面壁にドーム現象が生成されている状態
で天面壁に積重荷重が負荷されると、天面壁が変形せし
められ、これに応じて環状当接片も変形乃至移動せしめ
られると共に天面壁の変形が環状シール片にも伝えら
れ、環状シール片も変形せしめられ、かくして口頸部の
密封が毀損されてしまう。これに対して、容器蓋の環状
当接片を口頸部の環状境界面、即ち天面壁の変形におけ
る所謂支点に当接せしめると、天面壁の変形によって環
状当接片が変形乃至移動せしめられる傾向が相当抑制さ
れると共に、天面壁の変形に起因して環状シール片が変
形せしめられる傾向が相当抑制され、これによって口頸
部の密封が維持される。
達成する合成樹脂製容器蓋として、口頸部の上端部には
実質上水平に延在する環状頂面、実質上鉛直に延在する
円筒状外周面及び該頂面から該外周面まで断面図におい
て実質上円弧状に延びる環状境界面が形成されている容
器に適用される、円形天面壁及び該天面壁の周縁から垂
下する円筒状スカート壁を具備する合成樹脂製容器蓋に
して、該天面壁の内面の外周縁部には、下方に向かって
半径方向内方に傾斜して延出し、該口頸部における該外
周面に密接せしめられることによって半径方向外方に撓
まされる環状シール片と、該口頸部における該境界面に
当接せしめられる環状当接片とが、一体に形成されてい
る、ことを特徴とする合成樹脂製容器蓋が提供される。
は、下方且つ半径方向内方に向かって膨出せしめられ、
該口頸部における該境界面に当接せしめられることによ
って圧縮される膨出部から構成されている。該環状当接
片は、該環状シール片の基部から上方に向かって半径方
向内方に傾斜して延びる傾斜表面を有し、該口頸部にお
ける該境界面に当接せしめられることによって圧縮され
る形態でもよい。また、下方乃至半径方向内方に突出
し、該口頸部における該境界面に当接することによって
上方に撓まされる突出部から該環状当接片を構成するこ
ともできる。該環状シール片の最小内径をD1、該口頸
部の該外周面の外径をD2とすると、D2−D1=0.
30乃至1.00mmであるのが好ましい。また、該口
頸部の上端部には実質上鉛直に延在する円筒状内周面が
形成されており、該天面壁の内面の外周縁部には、該当
接片よりも半径方向内側にて下方に延出する環状位置付
け片が形成されており、該環状位置付け片の最大外径を
D3、該口頸部の該内周面の内径をD4とすると、D4
−D3=0.07乃至0.16mmであるのが好適であ
る。
合成樹脂製容器蓋の好適実施形態を図示している添付図
面を参照して、更に詳細に説明する。
て構成された全体を番号2で示す容器蓋2は、高密度ポ
リエチレン又はポリプロピレンの如き比較的硬質の合成
樹脂であるのが好ましい合成樹脂から全体が一体に形成
されている。かかる容器蓋2は、円形天面壁4及びこの
天面壁4の周縁から垂下する略円筒状のスカート壁6を
具備している。スカート壁6には周方向に延びる破断可
能ライン8が形成されており、スカート壁6は破断可能
ライン8よりも上方の主部10と破断可能ライン8より
も下方のタンパーエビデント裾部12とに区画されてい
る。スカート壁6の内周面には下方を向いた環状肩面1
4が形成されており、そしてかかる環状肩面14から下
方に延びる突条16が周方向に適宜の間隔をおいて複数
個形成されている。上記破断可能ライン8は、突条16
の軸線方向中間部において、スカート壁6の外周面から
切断刃(図示していない)を作用せしめ、突条16の少
なくとも一部を残留せしめてスカート壁6を切断するこ
とによって形成される。突条16の各々の切断されるこ
となく残留せしめられた部分が所謂橋絡部18を構成
し、タンパーエビデント裾部12は橋絡部18を介して
スカート壁6の主部10に接続されている。
の下端部近傍に、下方に向かって外径が漸次増大する円
錐台形状部20が形成されている。タンパーエビデント
裾部12の外周面も、下方に向かって外径が漸次増大す
る円錐台形状にせしめられている。主部10の外周面に
おける円錐台形状部20の上方に位置する部分には、そ
こに掛けられる指の滑りを防止するための凹凸形状22
が形成されている。スカート壁6の主部10の内周面に
は雌螺条24が形成されている。かかる雌螺条24に
は、周方向に適宜の間隔をおいて軸線方向に延びる切欠
26が形成されている。かかる切欠26は容器の口頸部
が開封される際の所謂通気路を構成する。
係止手段28が形成されている。図示の実施形態におけ
る係止手段28は、周方向に連続して延在している環状
突出片30から構成されている。この環状突出片30
は、タンパーエビデント裾部12の内周面に接続されて
いる基縁から半径方向内方に向かって上方に傾斜して突
出せしめられている。この環状突出片30には、その先
端から基縁近傍まで延びるスリット32が周方向に間隔
をおいて形成されている。所望ならば、環状突出片30
に代えて、例えばフラップ片、弧状突条或いはラチェッ
ト爪(ラチェット爪の場合には、後述する容器の口頸部
における被係止手段は環状あご部ではなくて対応するラ
チェット爪から構成される)等の他の適宜の形態の突出
片、突条或いは突起等から係止手段を構成することもで
きる。
と、天面壁4の内面の外周縁部には、環状シール片3
4、環状当接片36及び環状位置付け片38が形成され
ている。図示の実施形態における環状シール片34は、
天面壁4の内面から下方に向かって半径方向内方に傾斜
して延出している。更に詳述すると、環状シール片34
は、下方に向かって半径方向内方に略20度程度でよい
傾斜角αをなして延びている外周面40と、外周面40
と実質上平行に延びている上部内周面42と、上部内周
面42に続いて実質上鉛直に下方に延びる中間部内周面
43と、中間部内周面43に続いて下方に向かって半径
方向外方に延びる下部内周面44と、略水平に延びる先
端面46とを有する。環状当接片36は、半径方向に見
て環状シール片34の直ぐ内側に位置せしめられてお
り、天面壁4の内面から下方に向かって凸状に膨出せし
められている膨出部から形成されている。環状位置付け
片38は当接片36から半径方向内方に所要距離離間せ
しめて配置されており、天面壁4の内面から実質上鉛直
に下方に延出せしめられている。この環状位置付け片3
8は実質上鉛直に延びる上部外周縁48と、下方に向か
って半径方向内方に傾斜して延びる下部外周面50と、
実質上水平に延びる先端面52と、実質上鉛直に延びる
内周面54とを有する。
頸部の一部も二点鎖線で図示されている。ポリエチレン
テレフタレートの如き適宜の合成樹脂或いはガラスから
形成することができる容器は略円筒形状の口頸部56を
備えている。この口頸部56の外周面には雄螺条58と
この雄螺条58の下方に位置する環状係止あご部60
(図3)が形成されている。雄螺条58よりも上方に位
置する上端部は、実質上水平に延在する環状頂面62、
実質上鉛直に延在する円筒状外周面64、環状頂面62
から円筒状外周面64まで断面図において実質上円弧状
に延びる環状境界面66、実質上鉛直に延在する円筒状
内周面68、円筒状内周面68と環状頂面62との間を
若干の長さに渡って断面図において円弧状に延びている
環状境界面70によって規定されている。
おり、容器蓋2における環状シール片34の最小内径D
1は、容器の口頸部56における上端部の外径D2より
も幾分小さく設定されており、D2−D1=0.30乃
至1.00mm程度であるのが好適である。D2−D1
が過剰に小さいと環状シール片34による口頸部56の
シールが不完全になる傾向があり、D2−D1が過剰に
大きいと口頸部56に容器蓋を装着する装着操作が困難
になる傾向がある。また、環状位置付け片38の最大外
径D3は、容器の口頸部56における上端部の内径D4
よりも若干小さく設定されており、D4−D3=0.0
7乃至0.16mm程度であるのが好ましい。D4−D
3が過剰に小さいと容器の口頸部に容器蓋を装着する際
に環状位置付け片38を口頸部56内に位置せしめるの
が相当困難になる傾向があり、D4−D3が過剰に大き
いと環状位置付け片38による口頸部56と容器蓋2と
の整合作用が有効に機能しなくなる傾向がある。
要とおりに装着した状態を図示している。図1及び図2
共に図3を参照して説明を続けると、容器の口頸部56
に容器蓋2を装着して口頸部56を密封する際には、口
頸部56に容器蓋2を被嵌して閉方向、即ち図3におい
て上方から見て時計方向に回転せしめ、口頸部56の雄
螺条58に容器蓋2の雌螺条24を螺合せしめる。この
際には、容器蓋2の環状位置付け片38が口頸部56の
内周面に沿って下降せしめられ、口頸部56に対して容
器蓋2が整合、更に詳しくは口頸部56の中心軸線に対
して容器蓋2の中心軸線が整合せしめられる。所要トル
クで容器蓋2を閉方向に回転せしめて図3に図示する状
態まで雄螺条58に雌螺条24を螺合せしめると、容器
蓋2の環状シール片34は口頸部56の上端部の外周面
64に密接せしめられて半径方向外方に幾分撓まされ、
これによって口頸部56が密封される。また、容器蓋2
の環状当接片36は、口頸部56の上端部の環状境界面
66に当接せしめられて幾分圧縮される。容器蓋2のタ
ンパーエビデント裾部12に形成されている係止手段2
8は半径方向外方に弾性的に変形して口頸部56の環状
あご部60を通過し、次いで弾性的に復元して環状あご
部60の下面に係止せしめられる。
頸部56を密封した状態において、周囲温度が上昇して
容器内に相当大きいガス圧力が生成されると、図3に二
点鎖線で示す如く、容器蓋2の天面壁4にドーム現象が
発生、即ち天面壁4が、口頸部56の上端部の環状境界
面66に当接せしめられている環状当接片36の部位を
所謂支点として、中央に向かうほど大きく上方に膨出し
てドーム状に変形せしめられる。然るに、後述する実施
例及び比較例についての記載から理解される如く、環状
当接片36は口頸部56の上端部における環状頂面62
ではなくて環状境界面66に当接せしめられる故に、容
器蓋2の天面壁4にドーム現象が発生した状態で天面壁
4の外面に相当大きな積重荷重が作用しても、口頸部5
6の密封は毀損されることなく維持される。
蓋2を開方向、即ち図3において上方から見て反時計方
向に回転せしめる。かくすると、タンパーエビデント裾
部12は、その内周面に形成されている係止手段28が
口頸部56の外周面に形成さている環状あご部60の下
面に係止せしめられている故に、上昇が阻止されるが、
容器蓋2のその他の部分は回転よって雄螺条58と雌螺
条24との螺合が解除されるのに応じて上昇せしめられ
る。従って、スカート壁6に形成されている破断可能ラ
イン8、更に詳しくはその橋絡部18に相当な応力が生
成されて橋絡部18が破断され、タンパーエビデント裾
部12がスカート壁6の主部10から分離される。次い
で、容器蓋2の、タンパーエビデント裾部12以外の部
分は回転と共に上方に自由に移動せしめられ、口頸部5
6から離脱せしめられる。容器蓋2の、タンパーエビデ
ント裾部12以外の部分が所要距離上方に移動せしめら
れると、当接片36が口頸部56の上端部の環状境界面
66から離隔せしめられ、そしてまた環状シール片34
が口頸部56の上端部の外周面64から離隔せしめら
れ、かくして口頸部56の密封が解除される。
56を開封する際には、容器蓋2のスカート壁6に形成
されている破断可能ライン8における全ての橋絡部18
が破断され、タンパーエビデント裾部12がスカート壁
6の主部10から完全に分離され、タンパーエビデント
裾部12は口頸部56から離脱されることなく口頸部5
6に残留せしめられる。所望ならば、破断可能ライン8
における橋絡部18のうちの少なくとも1個を破断され
ることなく維持される強橋絡部にせしめると共に、タン
パーエビデント裾部12に軸線方向に延びる破断可能ラ
イン(図示していない)を形成し、口頸部56を開封す
る際には軸線方向方向に延びる破断可能ラインが破断さ
れてタンパーエビデント裾部12が無端環状から有端帯
状に展開され、破断されることなく維持されている強橋
絡部を介してスカート壁6の主部10に接続され続ける
タンパーエビデント裾部12も口頸部56から離脱され
るようになすこともできる。
の他の実施形態を図示している。図4に図示する実施形
態においては、環状当接片36の表面は、環状シール片
34の基部から、更に詳しくはその上部内周面42の上
端から、上方に向かって半径方向内方に傾斜して延びる
傾斜面から構成されている。図4に図示する実施形態に
おける環状当接片36の半径方向外側縁は図1乃至図3
に図示する実施形態における環状当接片36の半径方向
外側縁よりも若干下方に位置し、従って図4に図示する
実施形態における環状シール片34の上部内周面の軸線
方向長さは図1乃至図3に図示する環状シール片34の
上部内周面の軸線方向長さより若干小さい。図4に図示
する実施形態における環状当接片36も、図1乃至図3
に図示する実施形態の容器蓋2における環状当接片36
と同様に、容器の口頸部56の上端部の環状境界面66
に当接せしめられて幾分圧縮される。図4に図示する実
施形態の、その他の構成は図1乃至図3に図示する実施
形態と実質上同一である。
の更に他の実施形態を図示している。図5に図示する実
施形態においては、環状当接片36は天面壁4の内面の
外周縁部から下方乃至半径方向内方に突出する突出片か
ら構成されており、環状シール片34の外周面40と略
平衡に延びる上部内周面72と、実質上鉛直に延びる下
部内周面74と半径方向内方に向かって水平に対して1
0度程度でよい若干の傾斜角度をなして半径方向内方に
向かって下方に傾斜して延びる下面76とを有する。か
ような環状当接片36は、図5に二点鎖線で示す如く、
口頸部56の上端部の環状境界面66に当接せしめられ
て上方に撓まされる。図5に図示する実施形態の、その
他の構成は図1乃至図3に図示する実施形態と実質上同
一である。
から理解される如く、図4に図示する実施形態及び図5
に図示する実施形態においても、環状当接片36は口頸
部56の上端部における環状頂面62ではなくて環状境
界面66に当接せしめられる故に、容器蓋2の天面壁4
にドーム現象が発生した状態で天面壁4の外面に相当大
きな積重荷重が作用しても、口頸部56の密封は毀損さ
れることなく維持される。
共に説明する。
3に図示するとおりの形態の容器蓋を10個製造した。
容器蓋の主要部寸法は次のとおりであった(図1及び図
2を参照されたい)。 容器蓋の全高さH・・・・・・・・・・・・・・20.16mm スカート壁上端部の内径D5・・・・・・・・・27.80mm 環状シール片の軸線方向長さL1・・・・・・・ 1.20mm 環状シール片の基部厚さT1・・・・・・・・・ 0.80mm 環状当接片の水平方向膨出量L2・・・・・・・ 0.40mm 環状当接片の軸線方向膨出量L3・・・・・・・ 0.40mm 環状シール片の最小内径D1・・・・・・・・・24.30mm 容器の口頸部の外周面の外径D2・・・・・・・24.94mm 環状位置付け片の最大外径D3・・・・・・・・21.70mm 容器の口頸部の内周面の内径D4・・・・・・・21.74mm かかる容器蓋について、次のとおりの耐積重荷重試験を
遂行した。図2及び図3に図示するとおりの口頸部を有
するポリエチレンテレフタレート製の容器に炭酸水を満
たし、しかる後に容器蓋を口頸部に装着して口頸部を密
封した。次いで、容器を40℃で48時間余熱した。こ
の時点において容器蓋の天面壁を観察したところ、図3
に二点鎖線で図示する如くのドーム現象が生成されてい
た。次いで、40℃の水槽に容器を浸漬せしめ、容器蓋
の天面壁上面全体に、1秒間に2.3kgの速度で積重
荷重を45.5kgまで負荷し、容器内から炭酸ガスが
漏出したか否か、換言すれば密封が毀損されたか否かを
検査した。その結果は下記表1に記載するとおりであっ
た。
造した。そしてかかる容器蓋について実施例1と同様な
耐積重荷重試験を遂行した。その結果は下記表1に記載
するとおりであった。
造した。そしてかかる容器蓋について実施例1と同様な
耐積重荷重試験を遂行した。その結果は下記表1に記載
するとおりであった。
上端部の環状境界面ではなくて水平に延在する環状頂面
に当接せしめられる環状当接片の寸法が、 環状当接片の幅L8・・・・・・・・・・・・・ 0.70mm 環状当接片の突出量L9・・・・・・・・・・・ 0.20mm であった点を除けば実施例1と同一の容器蓋を10個製
造した。そしてかかる容器蓋について実施例1と同様な
耐積重荷重試験を遂行した。その結果は下記表1に記載
するとおりであった。
ーを別個に成形する等によって製造コストを増大せしめ
ることなく、容器蓋の天面壁にドーム現象が生成されて
いる状態において、容器蓋の天面壁に相当大きな積重荷
重が負荷されても、容器蓋による口頸部の密封が充分確
実に維持される。
態を、一部を断面図で一部を側面図で示す図。
面図。
示す部分断面図。
施形態の一部を拡大して示す部分拡大断面図。
適実施形態の一部を拡大して示す部分拡大断面図。
して示す部分拡大断面図。
Claims (6)
- 【請求項1】 口頸部の上端部には実質上水平に延在す
る環状頂面、実質上鉛直に延在する円筒状外周面及び該
頂面から該外周面まで断面図において実質上円弧状に延
びる環状境界面が形成されている容器に適用される、円
形天面壁及び該天面壁の周縁から垂下する円筒状スカー
ト壁を具備する合成樹脂製容器蓋にして、 該天面壁の内面の外周縁部には、下方に向かって半径方
向内方に傾斜して延出し、該口頸部における該外周面に
密接せしめられることによって半径方向外方に撓まされ
る環状シール片と、該口頸部における該境界面に当接せ
しめられる環状当接片とが、一体に形成されている、こ
とを特徴とする合成樹脂製容器蓋。 - 【請求項2】 該環状当接片は、下方に向かって膨出せ
しめられ、該口頸部における該境界面に当接せしめられ
ることによって圧縮される膨出部から構成されている、
請求項1記載の合成樹脂製容器蓋。 - 【請求項3】 該環状当接片は、該環状シール片の基部
から上方に向かって半径方向内方に傾斜して延びる傾斜
表面を有し、該口頸部における該境界面に当接せしめら
れることによって圧縮される、請求項1記載の合成樹脂
製容器蓋。 - 【請求項4】 該環状当接片は、下方乃至半径方向内方
に突出し、該口頸部における該境界面に当接することに
よって上方に撓まされる突出部から構成されている、請
求項1記載の合成樹脂製容器蓋。 - 【請求項5】 該環状シール片の最小内径をD1、該口
頸部の該外周面の外径をD2とすると、D2−D1=
0.30乃至1.00mmである、請求項1から4まで
のいずれかに記載の合成樹脂製容器蓋。 - 【請求項6】 該口頸部の上端部には実質上鉛直に延在
する円筒状内周面が形成されており、該天面壁の内面の
外周縁部には、該当接片よりも半径方向内側にて下方に
延出する環状位置付け片が形成されており、該環状位置
付け片の最大外径をD3、該口頸部の該内周面の内径を
D4とすると、D4−D3=0.07乃至0.16mm
である、請求項1から5までのいずれかに記載の合成樹
脂製容器蓋。
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