JP2599193Y2 - 流体継手 - Google Patents

流体継手

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JP2599193Y2
JP2599193Y2 JP1989100873U JP10087389U JP2599193Y2 JP 2599193 Y2 JP2599193 Y2 JP 2599193Y2 JP 1989100873 U JP1989100873 U JP 1989100873U JP 10087389 U JP10087389 U JP 10087389U JP 2599193 Y2 JP2599193 Y2 JP 2599193Y2
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真市 川田
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株式会社ユニシアジェックス
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  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、例えば自動車用内燃機関から冷却ファンに
トルク伝達する流体継手の改良に関する。
従来の技術 この種従来の自動車用内燃機関の駆動力を冷却ファン
に伝達する流体継手(ファンカップリング装置)として
は、種々のものが提供されており、その1つとして実開
昭61−63023号公報等に記載されたものが知られてい
る。
すなわち、この流体継手は、機関のクランク軸からV
ベルトを介して駆動力が伝達される駆動軸と、該駆動軸
の一端側に回転自在に支持されて、内部が仕切板で前端
側の貯留室と後端側の作動室とに隔成されたハウジング
と、前記駆動軸の一端に固定されて前記作動室内に臨む
ロータと、該ロータの外周側一側面と該一側面に対向す
る前記ハウジングの内端面との間に形成された多段状の
ラビリンス溝とを備えており、このラビリンス構内で作
動液の粘性抵抗を得て流体継手として作用さしめてい
る。また、前記仕切板には、貯留室と作動室とを連通す
る連通孔が穿設されており、この連通孔はハウジングの
前面略中央に有する渦巻状のバイメタルの伸縮変形に応
じて作動するバルブプレートにより開閉制御されるよう
になっている。
そして、バイメタル付近の雰囲気温度の高い通常運転
時には、貯留室の作動液がバルブプレートで開成された
連通孔を通って作動室に流入し、さらにラビリンス溝内
に流入してここで粘性抵抗によるトルク伝達を行ないそ
のまま遠心力により外周側に回り込んで戻し通路から貯
留室に循環するようになっている。
考案が解決しようとする課題 然し乍ら、前記従来の流体継手にあっては、前述のよ
うにラビリンス溝が多段状になっているものの、作動液
に大きな遠心力が作用するため、ラビリンス溝内で滞留
時間が短くなり、効率の良いトルク伝達作用が得られな
い。
また、他の従来例として、実開昭63−53022号公報に
開示された技術のように、駆動ディスクの外周縁に突出
壁を設けるものも提供されてはいるが、これは、該突出
壁と従動部材側のダムとの共働作用によってポンピング
機能をもたせて、機関再始動時における作動室内の作動
油を速やかに排出して、従動部材の連れ回りを防止せん
とするものである。
しかし、この後者の従来例にあっては、突出壁が駆動
ディスクの外周側全周に亘って形成されているため、機
関停止中におけるラビリンス溝内の作動液を効果的に排
出できない。
課題を解決するための手段 本考案は、前記従来の実情に鑑みて案出されたもの
で、駆動軸に回転自在に支持され、内部が仕切板により
貯留室と作動室とに隔成された従動部材と、前記駆動軸
の一端に固定されて前記作動室に臨むロータと、該ロー
タの外周側一側面と該一側面と対向する従動部材の内端
面との間に噛み合い状態に設けらた多段状のラビリンス
突起と、該各ラビリンス突起の間に形成されて、前記作
動室に流入した作動液の粘性抵抗を得て駆動軸のトルク
を従動部材に伝達する多段状のラビリンス溝と、前記従
動部材の外周側に穿設された戻し孔を介して前記ラビリ
ンス溝を通った作動液を貯留室に戻す戻し通路とを備え
た流体継手において、 前記ラビリンス溝の最外周側に位置する前記従動部材
の内端面に、円周方向に延びたダム用突起部を設け、該
ダム用突起部を前記最外周側のラビリンス突起の外周面
に近接配置すると共に、ダム用突起部の高さを従動部材
側のラビリンス突起よりも低く設定し、かつ円周方向の
形成角度範囲を約260度の角度範囲以下に設定すると共
に、該ダム用突起部の形成範囲外の位置に前記戻し孔を
配置したことを特徴としている。
作用 前記構成の本考案によれば、ラビリンス溝内でトルク
伝達に供された作動液は、遠心力で外周側に流動しよう
とするが、ダム用突起部によってその流動が堰止められ
るため、ラビリンス構内での滞留時間が長くなり、トル
ク伝達効率が向上する。
また、ダム用突起部を円周方向へ約260度の角度以内
に形成したため、機関停止後には、従動部材がダム用突
起部の形成されていない部分を下方に位置して停止した
場合は、ダム用突起部以外の部分からラビリンス溝内の
作動液が戻し孔内に流出して速やかに排出される。この
ため、再始動時における駆動軸に対する従動部材の連れ
回りを防止するできる。
実施例 第1図〜第4図は本考案に係る流体継手を自動車用内
燃機関のファンカップリング装置に適用した第1実施例
を示しており、図中1は機関のクランク軸からVベルト
プーリを介して駆動力が伝達される中空状の駆動軸、2
は外周に冷却ファン3が取り付けられたハウジング、4
は駆動軸1の先端に固定されかつハウジング2内に収納
されたロータ、5はベアリング6を介して駆動軸1に軸
受されたハウジング2のボディ部、7は該ボディ部5の
前端にかしめによって連結された従動部材であるカバー
部、8は該カバー部7の内側に外周縁がかしめ固定され
た仕切板であって、この仕切板8によってハウジング2
の内部が前側の貯留室9と、前記ロータ4を収納した後
側の作動室10とに隔成されている。
図中11,12…はロータ4の外周側一側面と、該一側面
に対向するカバー部7の外周側内端面7aとに夫々半径方
向へ多段状に形成されて互いにかみ合い状態に配置され
た環状ラビリンス突起であって、この各環状ラビリンス
突起11,12…の噛合個所に多段の環状ラビリンス溝13…
が形成されている。
また、図中15は該ラビリンス溝13を通過した作動液を
貯留室9内に戻す戻し通路、16は仕切板に形成されて、
貯留室9と作動室10とを連通する連通孔、17はカバー部
7の前面略中央に配設された渦巻状バイメタル、18は該
バイメタル17の伸縮変形に伴い回転軸19を介して前記連
通孔16を開閉する長板状のバルブプレートである。
また、カバー部7の内端面7aには、円周方向の90度位
置に前記ラビリンス突起11、12を横断する形で径方向へ
沿った4つの通路溝7bが形成されていると共に、該内端
面7aの外周側には、円環状のワイパー通路壁25が設けら
れている。さらに、該ワイパー通路壁25の内側とロータ
4の一側面外周側に有するワイパー部4aとの間に環状の
ワイパー隙間Sが形成されている。
そして、前記カバー部7の内端面7a外周側、つまり最
外周側の環状ラビリンス突起11aの外周側に、円弧状の
ダム用突起部20が設けられている。具体的に説明すれ
ば、このダム用突起部20は、第1図及び第2図に示すよ
うに、その内周面20aがロータ4の最外周側ラビリンス
突起11aの外周面11bに十分に近接した位置に配置されて
いると共に、前記ワイパー隙間Sの内周側に配置されて
いる。また、その円周方向の長さは、内端面7aの円周方
向の約260度(β度)の角度範囲に前記通路溝7bを除い
た間欠的な円弧状に形成されて、それ以外の円弧状の切
欠部分22が開口形成されている。また、このダム用突起
20の高さHは、カバー部7側のラビリンス突起12よりも
低くかつ前記ワイパー通路壁25の高さとほぼ同一に設定
されている。
また、前記切欠部分22の周方向の略中央位置には、戻
し通路15の一端開口である戻し孔23が軸方向に沿って開
口形成されている。
したがって、本実施例によれば、暖機完了後の通常運
転中に貯留室9から開成された連通孔16を経て作動室10
内に流入した作動液は、ラビリンス溝13内で粘性抵抗に
よるトルク伝達に供され、さらに遠心力によりワイパー
隙間S内に流入しようとするが、ダム用突起部20によっ
てそのワイパー隙間Sへの流動が阻止される。したがっ
て、作動液は、ラビリンス溝13内での滞留時間が従来に
比して長くなり、これによってトルク伝達効率が向上
し、たとえ少量の作動液であっても駆動軸1からハウジ
ング2に対するトルク伝達性が良好になる。
また、作動液として粘性の高いシリコンオイルを用い
た場合は、前記ハウジング2へのトルク伝達効率の向上
に伴いハウジング2の回転速度が増速することによって
シリコンオイルへ作用する遠心力が増加するため、貯留
室9から作動室10及びラビリンス溝13へのシリコンオイ
ルの充填速度が速くなる。この結果、駆動軸1からハウ
ジング2へのトルク伝達の応答性が良好になる。
また、ダム用突起部20を、最外周側のラビリンス突起
11aの外周面11b近傍に配置したため、作動液の前記ラビ
リンス溝13からワイパー隙間S方向への流動阻止効果が
高くなり、トルク伝達効率を一層向上させることができ
る。
さらに、ダム用突起部20は、内端面7aの円周方向へ約
260度の角度範囲に形成されているため、機関停止後
に、ハウジング2がダム用突起部20の形成部分以外の切
欠部分22を下方に位置して回転を停止した場合は、この
切欠部分22からラビリンス溝13内の作動液が流下して戻
し孔23内から戻し通路15を介して貯留室9内に速やかに
戻される。
したがって、再始動時における駆動軸1に対するハウ
ジング2の連れ回りが防止され、駆動騒音の発生や暖機
性能の低下が防止される。
なお、ダム用突起部20の高さを、ラビリンス突起12よ
りも低く設定したことにより、各ラビリンス突起11、12
と同じようなトルク伝達作用を行なわせないようにし
た。
第5図は本考案の第2実施例を示し、この実施例では
ダム用突起部21をカバー部内端面7bの約180度(α度)
の角度範囲に設け、したがって、ダム用突起部21形成範
囲外の約180度の角度範囲に切欠部分24が開口形成され
ている。また、この部分24の周方向の一端側に戻し孔23
が形成されている。
したがって、ダム用突起部21以外の部分24の形成範囲
が、第1実施例よりも大きいため、機関停止時における
ラビリンス溝13内の作動液の戻し孔23への戻し効率が一
層向上する。
このため、再始動時のハウジング2の連れ回りをより
確実に防止することができ、暖機性能の向上が図れる。
斯かるダム用突起部21は、その周方向の長さを作動液の
粘性やハウジング2の回転停止時期の設定等を考慮して
任意に設定することが可能である。
考案の効果 以上の説明で明らかなように、本考案に係る流体継手
によれば、とりわけラビリンス溝の最外周側に位置する
従動部材の内端面に、略環状のダム用突起部を設けたた
め、作動室からラビリンス構内に流入した作動液が、ダ
ム用突起部によって外周方向への容易な流動が規制され
る。このため、ラビリンス溝内での滞留時間が長くな
り、駆動軸からハウジングへのトルク伝達効率が向上す
る。
また、ダム用突起部を、最外周側のラビリンス突起の
外周面近傍に配置したため、作動液の前記ラビリンス溝
から外周方向への流動阻止効果が高くなり、トルク伝達
効率を一層向上させることができる。
しかも、ダム用突起部は、全周に亘るのではなく、約
260度の角度範囲内に設定され、ダム用突起部以外の部
分が戻し孔に連通状態になっているため、機関停止時に
ラビリンス溝内の作動液を戻し孔から貯留室内へ速やか
に戻すことが可能になる。したがって、再始動時の従動
部材の連れ回りが防止され、駆動騒音の発生や暖機性能
の低下を防止することができる。
なお、本考案のダム用突起部を260度以下の角度範囲
としたのは、前述のように作動液の外周方向への流動遮
断効果によってハウジングへのトルク伝達効率が高く維
持しつつ、機関停止後における作動液の速やかな戻し作
用によって再始動時の連れ回りを効果的に防止するため
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1実施例を示す第4図のA部拡大
図、第2図は本実施例のカバー部を示す正面図、第3図
は第2図のB−B線断面図、第4図は本考案の流体継手
を内燃機関のファンカップリング装置に適用した断面
図、第5図は本考案の第2実施例を示すカバー部の正面
図である。 1……駆動軸、2……ハウジング(従動部材)、4……
ロータ、7a……内端面、8……仕切板、9……貯留室、
10……作動室、11、11a、12……ラビリンス突起、13…
…ラビリンス溝、15……戻し通路、20,21……ダム用突
起部、22……切欠部分(ダム用突起部以外の部分)、23
……戻し孔。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動軸に回転自在に支持され、内部が仕切
    板により貯留室と作動室とに隔成された従動部材と、 前記駆動軸の一端に固定されて前記作動室に臨むロータ
    と、 該ロータの外周側一側面と該一側面と対向する従動部材
    の内端面との間に噛み合い状態に設けらた多段状のラビ
    リンス突起と、 該各ラビリンス突起の間に形成されて、前記作動室に流
    入した作動液の粘性抵抗を得て駆動軸のトルクを従動部
    材に伝達する多段状のラビリンス溝と、 前記従動部材の外周側に穿設された戻し孔を介して前記
    ラビリンス溝を通った作動液を貯留室に戻す戻し通路と
    を備えた流体継手において、 前記ラビリンス溝の最外周側に位置する前記従動部材の
    内端面に、円周方向に延びたダム用突起部を設け、該ダ
    ム用突起部を前記最外周側のラビリンス突起の外周面に
    近接配置すると共に、ダム用突起部の高さを従動部材側
    のラビリンス突起よりも低く設定し、かつ円周方向の形
    成角度範囲を約260度の角度範囲以下に設定すると共
    に、該ダム用突起部の形成範囲外の位置に前記戻し孔を
    配置したことを特徴とする流体継手。
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