JP2524790Y2 - 流体継手 - Google Patents

流体継手

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JP2524790Y2
JP2524790Y2 JP1989067887U JP6788789U JP2524790Y2 JP 2524790 Y2 JP2524790 Y2 JP 2524790Y2 JP 1989067887 U JP1989067887 U JP 1989067887U JP 6788789 U JP6788789 U JP 6788789U JP 2524790 Y2 JP2524790 Y2 JP 2524790Y2
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保 東藤
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株式会社ユニシアジェックス
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  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、例えば自動車用内燃機関の冷却ファンに用
いられる流体継手に関する。
従来の技術 従来のこの種自動車用内燃機関の冷却ファンに用いら
れる流体継手としては、実開昭57−204491号公報等に記
載されたものが知られている。
概略を説明すれば、内燃機関のクランク軸で駆動され
る中空状の駆動軸に、外周に冷却ファンを備えた従動用
ハウジングがベアリングを介して相対回転自在に支承さ
れている。該ハウジングは、内部が仕切板によって前側
の貯留室と後側の作動室とに隔成されており、この作動
室には前記駆動軸の前端に固着されたロータが収納配置
されている。また、このロータの外周部とこれに対向す
るハウジング内壁には、互いに噛合する多段のラビリン
ス溝が形成されており、該両ラビリンス溝間で作動流体
の粘性抵抗を得て流体継手として作用せしめている。ま
た、前記仕切板には、貯留室を作動室とを連通する連通
孔が形成されており、この連通孔は、ハウジングの前端
側に有する渦巻状バイメタルに連動するバルブプレート
によって開閉制御されている。さらに、ハウジング内部
の前記ラビリンス溝の外周側近傍に、油溜り部がハウジ
ングの軸方向(前後方向)に形成されている。
そして、前記ハウジング周囲の雰囲気温度が低い場合
は、バルブプレートが連通孔を閉塞して作動流体の循環
を停止させるため、ラビリンス溝内に送り込まれる作動
流体量が減少し、したがって、ロータからハウジングへ
の伝達トルクが低下して冷却ファンは低速で回転する。
一方雰囲気温度が高い場合は、連通孔が開成されて多量
の作動流体が貯留室から作動室に流入してラビリンス溝
内に供給され、したがって、ロータからハウジングへの
伝達トルクが増大して冷却ファンが高速で回転し、ラジ
エータを十分冷却するようになっている。
考案が解決しようとする課題 然し乍ら、前記従来の流体継手にあっては、油溜り部
が、ラビリンス溝の外周側近傍でかつハウジングの軸方
向に形成されて、ラビリンス溝と直接的連通しているた
め、以下のような問題が生じている。
すなわち、機関停止時にラビリンス溝から油溜り部に
収容された余剰作動流体が、前記ラビリンス溝付近に残
留した形になってしまう。したがって、冷機再始動時な
どにロータの回転力がハウジングに伝達され易くなり連
れ回りが発生し、暖機性能が低下する。また、油溜り部
によりハウジングが軸方向に長くなり、エンジンルーム
のレイアウト上から好ましくない。
更に、流体継手の作動中において作動室から両ラビリ
ンス溝内に供給された作動流体が油溜り部へ即座に持ち
出され易くなる。換言すれば、ラビリンス溝内での滞留
時間が短くなり、作動流体の有効利用が図れない。した
がって、ロータからハウジングへの伝達トルクが低下し
冷却効率が悪化すると共に、作動の不安定化を招く。
また、前述のように、油溜り部に即座に持ち出され易
くなる結果ラビリンス溝に対して作動流体を多量に供給
しなければならないため、全体の作動流体量の増加が余
儀なくされる。
また、他の従来例として例えば実開昭59−128933号公
報及び実開平1−83925号公報に記載された考案のよう
に、ロータの外周端より外側の位置に外周空隙部やアイ
ドル油溜り室を設けて、ここに機関停止時における作動
流体を貯留するものも提供されている。
しかし、この各公報記載の従来例にあっては、外周空
隙部によって機関停止時における余剰作動流体をラビリ
ンス溝に接触させることなく貯留することが可能になる
ものの、機関通常運転時においてラビリンス溝内の作動
流体は比較的容易に外周空隙部内に流入してしまうた
め、ラビリンス溝内での滞留時間が短くなる。この結
果、作動流体の利用効率が低下するおそれがある。
課題を解決するための手段 本考案は、前記各従来例の問題点に鑑みて案出された
もので、駆動軸に相対回転自在に支承されたハウジング
の内部に、前記駆動軸に固定されたロータを収納すると
共に、該ロータとハウジングとの間にトルク伝達用のラ
ビリンス溝を形成し、雰囲気温度の変化に応じて前記ラ
ビリンス溝に供給される作動液の流量を制御して前記ハ
ウジングの相対回転を制御する流体継手であって、 前記ハウジング内部の前記ロータの外周端より径方向
の外側の位置に、油溜り部を形成すると共に、ロータの
外周部にほぼ円環状の遮蔽板を設け、該遮蔽板の前記ラ
ビリンス溝側の前面を、前記ハウジングのラビリンス溝
よりも外周側に有しかつ径方向に沿って平坦状に形成さ
れた段差面に微小隙間を介して対向配置させたことを特
徴としている。
作用 前記構成の本考案によれば、油溜り部がロータやラビ
リンス溝から十分に離れた位置に形成されているため、
機関停止時においてラビリンス溝から流出した余剰作動
流体の全部が油溜り部内に収容される。したがって、液
面レベルがロータの外周端より十分低い位置になり、ラ
ビリンス溝との接触が回避される。この結果、冷機再始
動時のハウジングの連れ回りが防止される。
また、ラビリンス溝から油溜り部までの流路抵抗が大
きくなるため、作動中におけるラビリンス溝から油溜り
部への作動流体の持ち出し量が少なくなり、作動流体の
効率的な利用が図れる。
更に、油溜り部をハウジングの径方向に形成したこと
により、軸方向の長さを可及的に短尺化できる。
しかも、本考案は、ロータの外周部に設けられた遮蔽
板によって、機関の通常運転時には、遠心力等によりラ
ビリンス溝から油溜り部への流入を阻止できると共に、
逆にラビリンス溝側へ戻すことが可能になる。この結
果、ラビリンス溝内での作動流体の滞留時間が長くな
り、作動流体の利用効率が向上する。
また、遮蔽板によりハウジングとの間に微小隙間を形
成したため、油溜り部までの流路長が長くなると共に、
流路断面積も小さくなる。したがって、流路抵抗が大き
くなって作動流体の油溜り部への流出性を低下させるこ
とができる。
実施例 第1図は本考案に係る流体継手を従来と同様に自動車
用内燃機関の冷却装置に適用した一実施例を示してい
る。
すなわち、図中1はクランク軸から駆動力が伝達され
る駆動軸、2は該駆動軸1にベアリング3を介して相対
回転自在に支持され、その外周に冷却ファン4が取り付
けられたハウジングである。
このハウジング2は、ベアリング3に直接連結された
ボディ部5と、該ボディ部5の前側に設けられたカバー
部6とを備え、内部には仕切板7によって前側の貯留室
8と後側の作動室9とに隔成されている。
また、駆動軸1の前端には、ハウジング2の作動室9
に臨むロータ10が固着されている。更に、このロータ10
とカバー部6との外周側対向面の夫々には、互いに噛合
するラビリンス溝11,12が半径方向に等間隔で複数形成
されている。
さらに、前記仕切板7の外周近傍には、貯留室8と作
動室9とを連通する連通孔13が穿設され、さらに貯留室
8内には、カバー部6前面に有する渦巻状バイメタル14
の伸縮作用により連通孔13を開閉するバルブプレート15
が回転軸16を介して配置されている。前記カバー部6の
内部外端側には、作動室9内の作動流体を貯留室8内に
戻す屈曲状の戻し通路17が形成されている一方、ロータ
10の外周端には、ラビリンス溝11,12を通って逃し孔18
から流出した作動流体を戻し通路17を介して貯留室8に
圧送するポンプ作用を司る突起19が形成されている。ま
た、カバー部6のラビリンス溝11,12よりも外周側に
は、径方向に沿って平坦状に形成された段差面6aが設け
られている。
そして、作動室9のロータ10後方の外周位置つまり、
該ロータ10の突起19よりも外側の位置には、円環状の油
溜り部20が形成されている。
また、ロータ10の外周付近の後端面には、円環状の遮
蔽板21がかしめにより固定されている。すなわち、この
遮蔽板21は、外方へ突出した先端部22が油溜り部20内に
臨み、ラビリンス溝11,12側の前面22aが前記カバー部6
の段差面6aに円環状の微小隙間23を介して対向配置され
ている。さらに、この前面22aには、第2図に示すよう
に、ロータ10の回転方向(矢印R)とは逆方向に沿って
徐々に縮径する渦巻溝24が形成されており、この渦巻溝
24は、2本に分岐された外周側から内周側に向かって1
本状となし、1本状の内側部位24aがロータ10の突起19
とカバー部6内周面と間の環状隙間25に臨んでいる。こ
れによって、ロータ10作動中にラビリンス溝11,12から
油溜り部20方向へ流出した作動流体を逆にラビリンス溝
11,12側へ戻すようになっている。
以上のような構成の本実施例によれば、機関の通常運
転中には、貯留室8から連通孔13を通って作動室9内に
流入した作動流体は、ラビリンス溝11,12間の粘性抵抗
によりロータ10からハウジング2にトルクを伝達する。
その後、遠心力などで逃し孔18を通って突起19方向に流
れた作動流体は、その大部分がここで該突起19のポンプ
作用によって戻し通路17から貯留室8に戻されるが、環
状隙間25に入った一部が遮蔽板21によって溜り部20方向
へ流出が阻止されるばかりか逆に突起19側へ戻され、そ
のままポンプ作用を受けて貯留室8に戻される。
したがって、油溜り部20への流出が確実に防止されて
ラビリンス溝11,12での滞留時間が長くなるため、作動
流体の利用効率が向上する。また、ラビリンス溝11,12
から油溜り部20までの流路長が長いと共に、流路断面積
も小さいため、流路抵抗によって作動流体の油溜り部20
への流出性がより低下する。
一方、機関停止後には、ラビリンス溝11,12に留まっ
ている作動流体は、環状隙間25から微小隙間23を通り油
溜り部20に流れ込み、その余剰作動流体の全部が該油溜
り部20内に収容され、ラビリンス溝11,12内に残留する
ことがない。
したがって、冷機再始動には、ロータ10の回転に対す
るハウジング2の連れ回りが防止されて暖機性能が向上
する。また、斯かるロータ10の回転に伴い遮蔽板21も回
転するので、油溜り部20内の作動流体が渦巻溝24によっ
て各隙間23,25を介して戻し通路17から貯留室8に速や
かに回収され、暖機後の利用に供される。依って、前記
のように作動中における作動流体の効果的な回収作用と
相俟って、作動流体の全量を可及的に少なくすることが
できる。
尚、本考案は自動車用内燃機関の冷却装置に限定され
るものではない。
考案の効果 以上の説明で明らかなように、本考案によれば、とり
わけ油溜り部をロータの外周端より外側で、かつハウジ
ングの径方向に形成したため、冷機再始動時のハウジン
グの連れ回りが防止され暖機性能が向上すると共に、作
動中における作動流体の有効利用が図れ、冷却効率の向
上と作動の安定化が図れる。また、斯かる作動流体の有
効利用によってその全体量を可及的に少なくできる。
さらに、ハウジングの軸方向の延長形成が回避される
ため、例えばエンジンルーム内のレイアウトの悪化が防
止される。
特に、本考案は、ロータの外周部に、前面がハウジン
グの段差面に微小隙間を介して対向する遮蔽板を設けた
ため、作動中におけるラビリンス溝から油溜り部への作
動流体の流入を阻止できるばかりか逆にラビリンス溝方
向に戻すことが可能になる。したがって、ラビリンス溝
内での作動流体の利用効率が向上する。
しかも、遮蔽板によってラビリンス溝から油溜り部ま
での流路長が長くなると共に、流路断面積が小さくなる
ため流路抵抗が大きくなり、作動流体の油溜まり部への
流出をより低下させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1実施例を示す縦断面図、第2図は
本実施例に供されるロータの第1図のA矢視図である。 1…駆動軸、2…ハウジング、6…カバー部、6a…段差
面、10…ロータ、11,12…ラビリンス溝、20…油溜り
部、21…遮蔽板、23…微小隙間。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動軸に相対回転自在に支承されたハウジ
    ングの内部に、前記駆動軸に固定されたロータを収納す
    ると共に、該ロータとハウジングとの間にトルク伝達用
    のラビリンス溝を形成し、雰囲気温度の変化に応じて前
    記ラビリンス溝に供給される作動液の流量を制御して前
    記ハウジングの相対回転を制御する流体継手であって、 前記ハウジング内部の前記ロータの外周端より径方向の
    外側の位置に、油溜り部を形成すると共に、ロータの外
    周部にほぼ円環状の遮蔽板を設け、該遮蔽板の前記ラビ
    リンス溝側の前面を、前記ハウジングのラビリンス溝よ
    りも外周側に有しかつ径方向に沿って平坦状に形成され
    た段差面に微小隙間を介して対向配置させたことを特徴
    とする流体継手。
JP1989067887U 1989-06-09 1989-06-09 流体継手 Expired - Lifetime JP2524790Y2 (ja)

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