JP2598371B2 - 包あん成形複合体食品の製造方法 - Google Patents

包あん成形複合体食品の製造方法

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JP2598371B2
JP2598371B2 JP6058126A JP5812694A JP2598371B2 JP 2598371 B2 JP2598371 B2 JP 2598371B2 JP 6058126 A JP6058126 A JP 6058126A JP 5812694 A JP5812694 A JP 5812694A JP 2598371 B2 JP2598371 B2 JP 2598371B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも一種類の内
容物を包あん成形した複合体食材を加熱工程に供し、ベ
イカリイ製品、肉まんに代表される中華まんじゅう等と
して製品化する包あん成形複合体食品の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、ベイカリイ製品として、パン
生地であんのみならず、クリームやジャム等のペースト
状の内容物を包み(以下、この種の処理技術、形態を
「包あん」と総称する。)、二重包に製品化したあんぱ
ん、クリームパン、ジャムパン等(以下、あんぱん等と
いう。)が知られている。また、カレーパンや肉まんに
みられるように調理された食材(食品)を内容物とする
ものがある。
【0003】内容物の多様化という点では、種々のもの
が考慮されてよいが、従来的な製品形態としては殆ど
が、これら食材(内容物)を二重包構造に包あんしたも
のであり、ここでは、これら内容物は自重で形状が崩れ
ない程度の結合性を有したものでなければならなかっ
た。
【0004】その理由は、製品化の最終工程で焼成、蒸
し、揚げ等の加熱工程を要するので、比較的粘性の高い
液状又は極めてやわらかいペースト状の内容物では、加
熱前又は加熱中に混和したりパン組織(生地)に吸収さ
れてしまい、適さないからである。
【0005】したがって、ベイカリイ製品や肉まんに代
表される中華まんじゅう等の加熱工程(焼成、蒸し、揚
げ等)を要する製造工程にこの種の包あん内容物を採り
入れたものは見当たらない。
【0006】しいて言えば、和菓子の分野で高い巧緻性
を要求して手仕事的になされるといった程度であり、ベ
イカリイ製品を主とする分野では、製法として確立した
ものはなかった。もちろん、洋菓子のシュークリーム等
でみられるように、空洞形成した生地(シュー)に極め
てやわらかい食材(クリーム)を後注入して包あん形態
とする製造技術は公知であるが、本発明方法とは別技術
と考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】こうしたなかで、新規
な味覚と製品の多様化を求めて、極めてやわらかい食材
を包あんしてなるような包あん成形複合体食品が、多重
包のあんぱん等やからしソース入り肉まん等の形態とし
て製品化(開発)される余地があった。
【0008】また、本発明が関与する極めてやわらかい
性状を有する内容物の包あん技術は、その利用先におい
て、ベイカリイ製品にとどまらず、製品化段階で焼成、
蒸し、揚げ等の加熱工程を要するような種々の包あん成
形食品を対象とすることができるとの期待がある。
【0009】本発明はこのような事情に鑑みなされたも
のであって、上記課題を解消し、極めてやわらかい性状
を有する内容物を量産工程に載せて二重包又は三重包等
多重に包あん成形し、あんぱん等の形態に製品化する包
あん成形複合体食品の製造方法を提供することを目的と
するものである。
【0010】同時に、本発明製品をもって食材間の組み
合わせによる味覚の斬新さと賞味効果の向上を目的とす
るものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、加熱工程を要して製品化され、少なくとも
一種類の内容物を包あん成形する包あん成形複合体食品
の製造方法であって、第1食材にゲル化剤を添加し、こ
の第1食材を前記ゲル化剤によるゲル化反応に寄与する
食品添加物を含有する第2食材で包あん成形した複合体
を加熱工程に供し製品化することを特徴とするものであ
る。
【0012】また、二種類の内容物を包あんして三重包
構造に包あん成形する包あん成形複合体食品の製造方法
であって、上記製造方法における複合体に代えて、ゲル
化剤を添加した第1食材を前記ゲル化剤によるゲル化反
応に寄与する食品添加物を含有する第2食材で包あん成
形する包あん工程イと、包あん工程イで得られる包あん
成形体をさらに第3食材で被包する包あん工程ロにより
成形した複合体を用い、三重包複合体食品とすることを
特徴とするものである。この第3食材は表皮を形成する
ような食材であり、例えばあんぱん等のベイカリイ製品
ではパン生地が相当する。
【0013】ここで、上記両発明において、それぞれ第
1食材にカルシウム反応ゲル化剤を添加して液状又はペ
ースト状に調製し、第2食材にカルシウムを添加して前
記第1食材を包あんする場合がある。
【0014】また、実施態様として三重包あんぱんを製
品化する場合は、第1食材をソース類、第2食材をあん
及び第3食材をパン生地で構成し、上記工程処理を実行
すればよい。
【0015】また、他の実施態様例として三重包肉まん
を製品化する場合は、第1食材をからしおよび/または
ソース類、第2食材を肉まん内容物及び第3食材をパン
生地で構成し、上記工程処理を実行すればよい。
【0016】
【作用】第1食材を第2食材で包あんすることにより、
これら食材間でゲル化反応を生じさせ、前記第1食材を
概略カプセル化するので、極めてやわらかい性状の内容
物を包あんすることができる。また、ゲル化反応の進行
度合いは、包あんに支障がない程度に適宜になされれば
よく、カプセル化にこだわらず、食材間の浸透・吸収を
許しながらゲル化の強弱を調整することができる。
【0017】そして、第1食材を内包する第2食材をさ
らに第3食材で包あんして、三重包複合体食品とするこ
とができる。もちろん、三重包以上の多重包も可能であ
るが、本発明で開示した包あん技術、すなわち第1食材
と第2食材間のゲル化反応を含む包あん工程と、第2食
材と第3食材間の通常の包あん工程を積層的に組み合わ
せる基本的な部分は変更を要しない。なお、加熱工程
は、焼成、蒸し、揚げ等であり、あんぱん形態や肉まん
形態等の各製品化に応じた常法に準じてなされる。
【0018】
【実施例】本発明の一実施例を添付図面を参照して以下
説明する。
【0019】(実施例1)図1は、本発明の一実施例で
ある二重包又は三重包構造として提供される包あん成形
複合体食品の製造工程のフロー図である。ここで、1が
ゲル化反応を含む包あん工程イ、2が包あん工程ロ、3
が発酵工程(常法)、4が加熱工程(例えば常法の焼成
工程)及び5が製品(化)である。したがって、従来の
二重包構造として本発明方法が適用される場合は前記包
あん工程ロ(2)が省略される。
【0020】少なくとも一種類の内容物を包あん成形す
る包あん成形複合体食品は、第1食材にゲル化剤を添加
し、この第1食材を前記ゲル化剤によるゲル化反応に寄
与する食品添加物を含有する第2食材で包あん成形した
複合体を加熱工程(4)に供し製品化(5)するもので
ある。特に、二種類の内容物を包あん形成して三重包構
(三重包複合体食品)とするものについては、上記の
複合体に代えて、ゲル化剤を添加した第1食材を前記ゲ
ル化剤によるゲル化反応に寄与する食品添加物を含有す
る第2食材で包あん成形する包あん工程イ(1)と、包
あん工程イ(1)で得られる包あん成形体をさらに第3
食材で被包する包あん工程ロ(2)により成形した複合
体を用い、加熱工程(4)に供し製品化(5)するもの
である。なお、ベイカリイ製品であれば、焼成工程
(4)に先立つイースト発酵工程(3)を包含するが、
この各工程は常法どおりとされてよい。
【0021】そして、好適には、ゲル化剤がカルシウム
反応ゲル化剤であり、第1食材にこのカルシウム反応ゲ
ル化剤を添加し、第2食材にはカルシウムを含有させ
る。
【0022】(実施例2)ここで、具体的なベイカリイ
製品である三重包あんぱんについて、本発明方法を説明
すると、まず、各食材について、第1食材としてカルシ
ウム反応ゲル化剤を添加したソース類(例えば、フルー
ツソース)を粘性の高い液状又は自重で垂れ若しくは滴
り落ちる程度のペースト状に調製し、第2食材としてカ
ルシウムを添加したあんを通常のペースト状に調製し、
第3食材として通常のパン生地を準備する。
【0023】そこで、ソース類(第1食材)をカルシウ
ム入りあん(第2食材)で包あんし(包あん工程イ)、
ついでこのあん(第2食材)をパン生地(第3食材)で
包あん成形して複合体を形成する(包あん工程ロ)。
【0024】この包あんから成形まで工程は公知の包あ
ん器を利用して実行できる。そして、この包あん成形複
合体を常法どおり発酵、焼成(焼上げ)に供し、三重包
あんぱんとして製品化する。この製品の断面概略図を図
2に示す。図中、11がカルシウム反応ゲル化剤添加ソー
ス類、12がカルシウム入りあん、13がパン生地及びXが
三重包あんぱんである。
【0025】(実施例3)つぎに、具体的な中華まんじ
ゅうの一形態である三重包肉まんについて、本発明方法
を説明すると、まず、各食材について、第1食材として
カルシウム反応ゲル化剤を添加した、からし若しくはソ
ース類(しょうゆを含む)又はからし入りソース等を粘
性の高い液状又は自重で垂れ若しくは滴り落ちる程度の
ペースト状に調製し、第2食材として肉まん内容物にカ
ルシウムを添加して調整し、第3食材として通常のパン
生地を準備する。
【0026】そこで、からしおよび/またはソース類
(第1食材)をカルシウム入り肉まん内容物(第2食
材)で包あんし(包あん工程イ)、ついでこの肉まん内
容物(第2食材)をパン生地(第3食材)で包あん成形
して複合体を形成する(包あん工程ロ)。
【0027】この包あんから複合体の成形まで工程は公
知の包あん器を利用して実行できるのは上記実施例2と
同様である。そして、この包あん成形複合体を常法どお
り発酵、蒸し(一部に焼成を含んでよい。)に供し、三
重包肉まんとして製品化する。この製品の断面概略図を
図3に示す。図中、21がカルシウム反応ゲル化剤添加か
らし入りソース、22がカルシウム入り肉まん内容物、23
がパン生地(肉まん生地)及びYが三重包肉まんであ
る。
【0028】こうして上記三重包あんぱん(X)及び三
重包肉まん(Y)は、複重断面構造を有し、かつ、製品
を割った際には自重で垂れ若しくは滴り落ちる程度に極
めてやわらかいソース類を内容物として包あんした製品
となり、食材間の組み合わせによる賞味効果が向上す
る。とくに、三重包肉まん(Y)については、からし入
りしょうゆ等肉まん内容物と相性のよいソース類を多様
に構成できるので利点が大きいといえる。
【0029】また、包あん内容物の食材間におけるゲル
化反応の進行度合いは、包あんに支障がない程度にゲル
化の強弱を調整して適宜になされればよいので、素材の
組み合わせ及び賞味上の好適条件を考慮した製品化を図
ることができる。
【0030】
【発明の効果】本発明は以上の構成よりなるものであ
り、これによれば極めてやわらかい食材を内容物(第1
食材)として包あんできるので、食材範囲がより拡大で
きる。しかも、三重包あんぱんや三重包肉まんに代表さ
れるように、三種類以上の食材を同時に賞味できる積層
的な多重包構造を有する形態として製品化され、かつ、
好適な賞味条件で提供可能なので、食材間のブレンド効
果を含む味覚の多様化が図れる。
【0031】また、このことによって、食における消費
者の選択消費の多様化にも対応した商品開発が可能とな
るので、産業上の寄与は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である製造工程のフロー図で
ある。
【図2】本発明方法により製品化された三重包あんぱん
の断面概略図である。
【図3】本発明方法により製品化された三重包肉まんの
断面概略図である。
【符号の説明】
1 包あん工程イ〔ゲル化反応含む〕 2 包あん工程ロ〔二重包では省略〕 3 発酵工程(常法) 4 加熱工程(例えば常法の焼成工程) 5 製品(化) 11 カルシウム反応ゲル化剤添加ソース類 12 カルシウム入りあん 13 パン生地 X 三重包あんぱん 21 カルシウム反応ゲル化剤添加からし入りソース 22 カルシウム入り肉まん内容物 23 パン生地(肉まん生地) Y 三重包肉まん

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱工程を要して製品化され、少なくと
    も一種類の内容物を包あん成形する包あん成形複合体食
    品の製造方法において、 第1食材にゲル化剤を添加し、この第1食材を前記ゲル
    化剤によるゲル化反応に寄与する食品添加物を含有する
    第2食材で包あん成形した複合体を加熱工程に供し製品
    化することを特徴とする包あん成形複合体食品の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 二種類の内容物を包あんして三重包構造
    に包あん成形する包あん成形複合体食品の製造方法であ
    って、 請求項1記載の包あん成形複合体食品の製造方法におけ
    る複合体に代えて、 ゲル化剤を添加した第1食材を前記ゲル化剤によるゲル
    化反応に寄与する食品添加物を含有する第2食材で包あ
    ん成形する 包あん工程イと、包あん工程イで得られる
    あん成形体をさらに第3食材で被包する包あん工程ロ
    より成形した複合体を用い、三重包複合体食品とする
    とを特徴とする包あん成形複合体食品の製造方法。
  3. 【請求項3】 第1食材にカルシウム反応ゲル化剤を添
    加して液状又はペースト状に調製し、第2食材にカルシ
    ウムを添加して前記第1食材を包あんすることを特徴と
    する請求項1又は2記載の包あん成形複合体食品の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 第1食材をソース類、第2食材をあん及
    び第3食材をパン生地で構成し、三重包あんぱんとして
    製品化することを特徴とする請求項1乃至は3のいずれ
    か1項記載の包あん成形複合体食品の製造方法。
  5. 【請求項5】 第1食材をからしおよび/またはソース
    類、第2食材を肉まん内容物及び第3食材をパン生地で
    構成し、三重包肉まんとして製品化することを特徴とす
    る請求項1乃至は3のいずれか1項記載の包あん成形複
    合体食品の製造方法。
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