JP2598245Y2 - Icp質量分析計 - Google Patents

Icp質量分析計

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JP2598245Y2
JP2598245Y2 JP1993008223U JP822393U JP2598245Y2 JP 2598245 Y2 JP2598245 Y2 JP 2598245Y2 JP 1993008223 U JP1993008223 U JP 1993008223U JP 822393 U JP822393 U JP 822393U JP 2598245 Y2 JP2598245 Y2 JP 2598245Y2
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plasma
work coil
frequency power
conductive coating
mass spectrometer
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哲雅 伊藤
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セイコーインスツルメンツ株式会社
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  • Plasma Technology (AREA)
  • Electron Tubes For Measurement (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、無機分析装置の一種
であるICP質量分析計に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の試料のプラズマを発生する部分は
図2に示すようになっている。高周波を発生する高周波
電源1と、高周波電源1の出力を誘導結合によってプラ
ズマ6に供給するワークコイル2と、試料を供給し試料
のプラズマ6を保持するトーチ管5と、プラズマ6中の
イオンを引き出し、イオンを検出するイオン検出部7か
ら構成されている。ワークコイル2は通常直径3ないし
5mmの銅管を、直径20ないし40mmで、2ないし
5巻き螺旋状にトーチ管5のまわりに巻いたもので、高
周波電源1に接続されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし、第3図に示す
ように、従来構成のワークコイル2ではプラズマ6とワ
ークコイル2の間に浮遊容量c1、またプラズマ6とイ
オン検出部7との間にプラズマシースによる静電容量c
2が生じる。このためプラズマ6はワークコイル2にか
かる電圧のc1/c2の高周波電位を持つ。プラズマ6
中のイオンがイオン検出部7にはいるとき、この高周波
電位によってイオンが加速または減速される。すなわち
イオン検出部7にはいるイオンのエネルギーがひろが
り、質量分析計の分解能を悪くしたり、質量分析計の透
過率をわるくする欠点があった。そこで、この考案の目
的は、従来のこのような課題を解決するため、ワークコ
イル2とプラズマ6との静電結合をなくすようにし、イ
オンのエネルギー広がりをすくなくすることによって、
分解能と透過率の高いICP質量分析計を得ることであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この考案は、ワークコイルを形成する導電体を絶縁
体で被覆し、さらに前記絶縁体を導電性被覆で被覆し、
前記導電性被覆の一端を接地し、他端はどこにも電気的
に接続されていないように構成した。このため、ワーク
コイルとプラズマとの静電結合をなくすことができ、イ
オンのエネルギー広がりを少なくすることによって、分
解能と透過率の高い、ICP質量分析計を得ることでが
できるようにした。
【0005】
【作用】上記のように構成されたICP質量分析計にお
いては、ワークコイルを形成する導電体と導電性被覆と
の間に浮遊容量c0、導電性被覆とプラズマとの間に浮
遊容量c1,プラズマとイオン検出部の間にc2の浮遊
容量を持つ。ワークコイルにかかる高周波電位はc0を
介して導電性被覆にかかるが導電性被覆は接地されてい
るので電位はゼロである。従ってc1を介してプラズマ
にかかる高周波電位およびc2を介してイオン検出部に
かかる電位はゼロである。そのためプラズマ中のイオン
は高周波電位で変調されず、すなわちイオンのエネルギ
ー広がりが小さいまま、イオン検出部に導くことがで
き、分解能と透過率の高いいICP質量分析計を得るこ
とでができる。
【0006】
【実施例】以下に、この考案の実施例を図に基づいて説
明する。図1において、1はワークコイルに高周波電力
を供給する高周波電源、2はワークコイルで直径3ない
し4mmの銅パイプを螺旋状に、直径25ないし40m
mで2ないし6巻したコイル状のもので高周波電源に接
続されている。また、ワークコイル2のプラズマ6に近
い方の一端は、接地されている。ワークコイル2の中空
部には冷却用の水が導入されている。
【0007】3は絶縁体でワークコイル2を形成する導
電体(例えば、銅パイプ)の上に被覆されており、高周
波での誘電損失の小さい材料(例えば、石英、アルミ
ナ、窒化ボロンなど)を用いる。更に、ワークコイル2
を被覆する絶縁体3の上には、導電性被覆4が形成され
ている。導電静被覆4は、絶縁体3の端から1ないし2
cm内側から被覆をはじめ、ワークコイルを形成する銅
パイプと導電性被覆の間でおこる縁面放電を防止する。
つまり、絶縁体3の端部1〜2cm程度露出することにな
る。そして、導電性被覆4の一端だけは接地されてい
る。ただし、容易にプラズマ6を点火するためには、プ
ラズマ点灯後に導電性被覆の一端を接地することが望ま
しい。5は試料をプラズマ6に供給し、プラズマ6を支
持するトーチ管、6はプラズマ、7はイオン検出部で従
来構成と変わりがない。次ぎに動作について説明する。
【0008】図4は本考案の構成による等価回路であ
る。高周波電源1は27. 12MHzで1ないし2kW
の電力容量である。ワークコイル2、導電性被覆4、プ
ラズマ6の等価回路はインダクタンスと抵抗で構成され
る。図中C0はワークコイル2を形成する銅パイプと導
電性被覆4の間の浮遊容量、C1は導電性被覆4とプラ
ズマ6間の浮遊容量、C2はプラズマ6とイオン検出部
7の間の浮遊容量である。
【0009】ワークコイル2にかかる高周波電位はc0
を介して導電性被覆4にかかるが、導電性被覆4は接地
されているので電位はゼロである。従ってc1を介して
プラズマ6にかかる高周波電位およびc2を介してイオ
ン検出部7にかかる電位はゼロである。そのためプラズ
マ中のイオンは高周波電位で変調されず、すなわちイオ
ンのエネルギー広がりが小さいまま、イオン検出部に導
くことができる。
【0010】
【本考案の効果】高周波電源とワークコイルとトーチ管
をもつ、ICP質量分析計において、ワークコイルが絶
縁体で被覆され、さらに前記絶縁体を導電性被覆で被覆
し、前記導電性被覆の一端を接地し、他端はどこにも電
気的に接続しない構成としたので、以上の説明から明ら
かなように、プラズマ中のイオンは高周波電位で変調さ
れず、すなわちイオンのエネルギー広がりが小さいま
ま、イオン検出部に導くことができる。そのため分解能
と透過率の高いICP質量分析計を得ることでができる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示した主要部断面図である。
【図2】従来の装置のの主要部断面図である。
【図3】従来のプラズマ部の等価回路である。
【図4】本実施例のプラズマ部の等価回路である。
【符号の説明】
1 高周波電源 2 ワークコイル 3 絶縁体 4 導電性被覆 5 トーチ管 6 プラズマ 7 イオン検出部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波電力を発生する高周波電源と、前
    記高周波電源から高周波電力を受けるワークコイルと、
    試料を供給し、前記ワークコイルの高周波電力により先
    端に試料のプラズマを発生するトーチ管と、前記ワーク
    コイルの表面に覆うように形成された絶縁体と、前記絶
    縁体を前記絶縁体端部を除き被覆する導電性被覆とから
    なり、前記導電性被覆の一端を接地し、他端はどこにも
    電気的に接続されていないことを特徴とするICP質量
    分析計。
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