JP2597937B2 - 軸 受 - Google Patents

軸 受

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JP2597937B2
JP2597937B2 JP4294201A JP29420192A JP2597937B2 JP 2597937 B2 JP2597937 B2 JP 2597937B2 JP 4294201 A JP4294201 A JP 4294201A JP 29420192 A JP29420192 A JP 29420192A JP 2597937 B2 JP2597937 B2 JP 2597937B2
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JP
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bearing
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lubricant
bearing body
sliding
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博之 素本
浩 鈴木
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Nippon Pillar Packing Co Ltd
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Nippon Pillar Packing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば起動時および
停止時に気体中におかれ、定常運転時に水中もしくはス
ラリー中におかれるといったように、液体もしくは液体
と気体環境下で運転される立軸ポンプや斜流ポンプなど
の回転軸の支承に使用される軸受に関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえば立軸ポンプや斜流ポンプなどに
使用される軸受として、従来から知られている大部分の
ものは、軸受本体をゴムで構成したものや、鉛青銅で構
成したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な従来の軸受では、ポンプ起動時などのように気体環境
下でドライ運転される場合、摺動熱などの発熱によって
軸受部が早期に摩耗・破損しやすい。したがって、軸受
本体がゴムや鉛青銅で構成された軸受では、水や油で十
分に潤滑し冷却した状態で使用する必要があり、そのた
めには、外部注水・注油ユニットおよびそのための保護
管などの設置が必要となって、多大な設備費が強いられ
るだけでなく、ポンプなどの軸受装着機器全体の重量が
増加するために、機器の支持装置にも多大な設備費を投
資しなければならないという問題がある。
【0004】これらの問題を解消し、外部注水なしにド
ライ運転を可能とする軸受として、例えば特開昭61−
281086号公報や特開平2−18369号公報など
に開示されているように、軸受本体を耐熱性に優れた
孔質セラミックスから構成し、これにパラフィンやフッ
素オイルなどを含浸させて、摺動特性の改善を図ったも
のが提案されている。しかし、この多孔質セラミックス
製の軸受では、軸受本体の機械的強度が小さい上に、
伝導率が低く熱放散が悪いために、ドライ運転時に軸受
本体が膨張し、外部ケースなどとの接触により破損しや
すく、軸受全体としての使用寿命が短いといった問題が
あった。
【0005】本発明は上記のよう背景に鑑みてなされた
もので、機械的強度および熱放散性に優れた材質を用い
てドライ運転時の熱膨張による破損などを防止しなが
ら、設備費の上昇を招くことなく、気体環境下などでの
ドライ運転時の異常摩耗やクラックなどの発生を防止し
て使用寿命の著しい増進を図ることができるとともに、
優れた摺動特性を確実に発揮させることができる軸受を
提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る軸受は、開放気孔率が2.5容量%以
下であり、SiC,Al 2 3 ,ZrO 2 ,TiC,W
C,Si 3 4 ,TiN ,SiO 2 ,B 4 C,TaC,
AlN,Cr 3 2 ,TiB 2 ,CrB 2 あるいはそれ
らの化合物から選択される1種または2種以上を主とし
て含有した緻密質セラミックスから構成された円筒状の
軸受本体の外周面に、少なくとも円周方向に沿って縦断
面形状が椀状の多数の凹部を形成し、これら凹部にそれ
ぞれ軸受本体の内周面に連通する細孔を形成したもので
ある。
【0007】上記構成の軸受において、上記凹部および
細孔に、摺動熱により軟化・溶融するグリースやパラフ
ィンワックスなどの潤滑剤予め貯留しておき、回転運
転時にその潤滑剤軸受本体の内周面に導入させるよう
に構成することが好ましい。
【0008】
【作用】本発明によれば、軸受本体が多孔質セラミック
スに比べて機械的強度が大きく、かつ、熱伝導率が高く
て熱放散性のよい緻密質セラミックスから構成されてい
るので、ドライ運転時に軸受本体が熱膨張して外部ケー
スなどとの接触により破損等することがない。その上、
緻密質セラミックスからなる軸受本体の外周面に多数の
凹部を形成し、これら凹部にグリースやパラフィンワッ
クスのような潤滑剤を介在させておくことにより、立軸
ポンプなどに装着して使用する場合で、とくに気体環境
下でのドライ運転時に無潤滑起動が可能であるととも
に、上記凹部の潤滑剤が細孔を通って軸受本体の内周面
に導入されて被摺動部位に塗布されることになるので、
緻密質セラミックス単体の場合の欠点の一つである軸受
本体の異常摩耗を防止するとともに良好な摺動特性によ
って発熱を抑えることができる。しかも、上記凹部が縦
断面形状椀状に形成されているので、鋭利な角部がなく
て、運転中に軸と軸受との接触に伴い発生する応力が角
部に集中することによるクラックなどの発生も防止し、
脆性な緻密質セラミックスを用いながら軸受全体の使用
寿命を大幅に延長化することが可能である。
【0009】特に、上記凹部および細孔に、摺動熱によ
り軟化・溶融するグリースやパラフィンワックスなどの
潤滑剤を予め貯留しておき、この潤滑剤を回転運転時に
軸受本体の内周面に導入させる構成を採用することによ
って、立軸ポンプなどに装着して使用する場合、とくに
気体環境下でのドライ運転時に被摺動部位に円滑かつ確
実に潤滑剤を導入させて無潤滑起動が可能である。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。図1は本発明に係る軸受を適用した立軸ポンプ
を示す概略縦断面図である。
【0011】図1において、1はケーシングであり、そ
の下端側には吸水管2が接続され、上端側には吐出排管
3が接続されている。4は上記ケーシング1を貫通して
配設された回転軸であり、上端側は外部の回転駆動装置
5に連結され、下端側には羽根車6が取り付けられてい
る。上記回転軸4は上記ケーシング1内において、上下
の2個所に配置された軸受7(7A,7B)によって回
転可能に支承されている。8A,8Bは回転軸4に装着
されたスリーブである。
【0012】図2および図3は、上記軸受7の構成を示
すもので、同図において、11は筒状の軸受本体であ
り、この軸受本体11は緻密質のセラミックス、たとえ
ば開放気孔率が2.5容量%以下のSiCからなる。こ
の軸受本体11の外周面の全周には、縦断面形状が椀状
の潤滑剤貯留用凹部12が、たとえば軸方向に2列で円
周方向に複数個配置されて形成されている。13は上記
各凹部12毎に軸受本体11の内周面11bに連通する
ように形成された細孔であり、上記各凹部12内に予め
貯留させた潤滑剤Mを軸受本体11の内周面11bに導
入させるようになっている。上記潤滑剤Mとしては、摺
動熱により軟化・溶融するグリースもしくは軟化・溶融
と固化とを繰り返しても変質しない有機物、たとえばパ
ラフィンワックスやフッ化エチレン低重合体が用いられ
る。
【0013】このように構成された軸受7により、回転
軸4を緻密質のセラミックス、例えばSiCで構成され
ているスリーブ8を介して支持させる。そして、軸受本
体11における凹部12内に潤滑剤Mとして、たとえば
グリースやパラフィンワックスを貯留してから回転軸4
を回転させると、その潤滑剤Mが上記凹部12から細孔
13を経てスリーブ8との摺動部分に導入されるため、
摺動抵抗が低減され、起動時のような気中におかれた状
態、つまり無潤滑条件下での起動がスムーズになされ、
緻密質SiC単体の場合の欠点の一つである軸受本体1
1の異常摩耗を防止するとともに発熱が抑制される上、
起動後の定常運転時においても、良好な摺動特性を現出
させることができる。
【0014】したがって、立軸ポンプにおいて、軸受7
の発熱を抑制するために、たとえば冷却用注水・注油ユ
ニットを設けたり、回転軸4の外周に保護管を設けたり
する必要もなくなり、設備コストを大幅に抑えることが
できる。
【0015】さらに、上記軸受本体11を構成するセラ
ミックスが、緻密質のSiCであるので、多孔質セラミ
ックスの場合に比して機械的強度が大きいとともに、熱
伝導率が高く、熱放散性に優れているために、ドライ運
転時の熱膨張に伴う外部ケートとの接触等による破損な
ども防止して、全体として、その使用寿命の著しい延長
化が図れることになる。
【0016】ところで、上記凹部12の形状が、図4に
示すように断面矩形状であると、運転中の回転軸4と軸
受7との接触に伴い発生する応力が角部である開口縁コ
ーナ部12aに集中して該開口縁コーナ部12aにクラ
ックなどが生じるおそれがあるのに対し、上記したよう
に椀状に形成して鋭利な角部をなくしたことにより、
力集中によるクラックなどの発生を防止することができ
る。また、上記凹部12において、軸受本体11の外周
面11a上の椀状開口縁コーナー部に面取りもしくは円
弧状になるような加工を施しておくと、一層好ましい。
【0017】上記SiCからなる軸受本体11にパラフ
ィンワックスを含浸させた軸受7とSiC製のスリーブ
8との組み合せにより、回転摺動試験を行なった結果を
図5の曲線aに示す。図5において、曲線b,cおよび
dは、軸受本体をそれぞれカーボン、多孔質SiCおよ
び硬質のSiCで構成したものにおける軸受圧力と摺動
速度との関係を示す特性図である。軸受圧力と摺動速度
は、ドライで10分間摺動し、摺動温度が100℃以下
を許容値とした。
【0018】図5の特性aから明らかなように、この発
明の軸受においては、一定の軸受圧力に対して、特性b
〜dに示すものよりも摺動速度を上げることができるこ
とがわかった。
【0019】なお、上記実施例では、緻密質セラミック
スとして、SiCを用いた例で説明したが、この他に、
Al2 3 ,ZrO2 ,TiC,WC,Si3 4 ,T
iN,SiO2 ,B4 C,TaC,AlN,Cr
3 2 ,TiB2 ,CrB2 あるいはそれらの化合物か
ら選択されるいずれか1種または2種以上を主として含
有するものであればよい。
【0020】
【発明の効果】以上のように、請求項1および請求項
の発明によれば、多孔質セラミックスに比べて機械的強
度が大きく、かつ、熱伝導率が高くて熱放散性のよい緻
密質セラミックスから軸受本体を構成することにより、
ドライ運転時に軸受本体が熱膨張して外部ケースなどと
の接触により破損等することを防止できる。その上、緻
密質セラミックスからなる軸受本体の外周面に形成して
ある多数の凹部にグリースやパラフィンワックスのよう
な潤滑剤を予め貯留させておくことにより、その潤滑剤
を凹部から細孔を通って軸受本体の内周面に円滑に導入
させて良好な摺動特性が得られ、立軸ポンプなどに装着
して使用する場合で、とくに気体環境下でのドライ運転
に無潤滑起動を可能とするばかりでなく、緻密質セラ
ミックス単体の場合の欠点の一つである軸受本体の異常
摩耗を防止するとともに発熱を抑えることができる。
かも、上記凹部が縦断面形状椀状に形成されているの
で、鋭利な角部がなくて、運転中に軸と軸受との接触に
伴い発生する応力が角部に集中することによるクラック
などの発生も防止し、脆性な緻密質セラミックスを用い
ながら軸受全体の使用寿命を大幅に延長化することがで
きるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る軸受を装着使用した立軸ポンプの
一例を示す概略縦断面図である。
【図2】同実施例における軸受の外観斜視図である。
【図3】同実施例における軸受の縦断面図である。
【図4】凹部を角形にした場合のクラックの発生を説明
するための縦断面図である。
【図5】同実施例における軸受の回転摺動試験の結果を
示す特性図である。
【符号の説明】
11 軸受本体 11a 軸受本体の外周面 11b 軸受本体の内周面 12 凹部 13 細孔 M 潤滑剤

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開放気孔率が2.5容量%以下であり、
    SiC,Al 2 3 ,ZrO 2 ,TiC,WC,Si 3
    4 ,TiN,SiO 2 ,B 4 C,TaC,AlN,C
    3 2 ,TiB 2 ,CrB 2 あるいはそれらの化合物
    から選択される1種または2種以上を主として含有した
    緻密質セラミックスから構成された円筒状の軸受本体の
    外周面に、少なくとも円周方向に沿って縦断面形状が椀
    状の多数の凹部を形成し、これら凹部にそれぞれ軸受本
    体の内周面に連通する細孔を形成したことを特徴とする
    軸受。
  2. 【請求項2】 上記凹部および細孔に、摺動熱により軟
    化・溶融するグリースやパラフィンワックスなどの潤滑
    剤が予め貯留されており、回転運転時にその潤滑剤が軸
    受本体の内周面に導入されるように構成されている請求
    項1記載の軸受。
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