JP2595932Y2 - 製氷機の異常検知装置 - Google Patents

製氷機の異常検知装置

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JP2595932Y2 JP1993075806U JP7580693U JP2595932Y2 JP 2595932 Y2 JP2595932 Y2 JP 2595932Y2 JP 1993075806 U JP1993075806 U JP 1993075806U JP 7580693 U JP7580693 U JP 7580693U JP 2595932 Y2 JP2595932 Y2 JP 2595932Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、製氷ユニットで製造
した氷塊を、シュートを介して貯氷庫に放出するよう構
成した製氷機において、該製氷機の異常事態の発生を正
確に検知し得る異常検知装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来より、垂直に立設した製氷板に冷凍系
から導出した蒸発管を配設し、この蒸発管により冷却さ
れる前記製氷板に製氷水を散布供給して板氷を形成し、
得られた板氷を剥離して落下放出させる流下式製氷機
が、簡単な構成で製氷コストも低廉になし得ることから
広く使用されている。この製氷機の基本構成を図5を参
照して述べれば、所定間隔離間して対向配置した垂直な
製氷板10,10の対向面(裏面)に、図示しない冷凍系
から導出され横方向に蛇行する蒸発管12が密着固定さ
れている。この製氷板10,10の直下には、集水樋1
4が配設され、製氷運転に際し製氷板10,10の各製
氷面(前面)に供給された製氷水、および除氷運転に際し
製氷板10,10の裏面に供給された除氷水は、該集水
樋14を介して下方に位置する製氷水タンク16に回収
貯留されるようになっている。
【0003】前記製氷水タンク16から製氷水循環ポン
プ22を介して導出した製氷水供給管24は、前記製氷
板10,10の上方に設けた製氷水散布器26に接続し
ている。この製氷水散布器26には多数の散水孔26a
が穿設され、製氷運転時にタンク16からポンプ圧送さ
れる製氷水を、前記散水孔26aおよび散水案内板28
を経て前記製氷板10,10の冷却されている各製氷面
に散布流下させ、該製氷面に所要厚みの板氷20,20
を生成するよう構成される。また製氷水タンク16に
は、後述する除氷水タンク34に連通するオーバーフロ
ー管42が配設され、該タンク中で所定水位を越えた製
氷水を除氷水タンク34に回収して、製氷水タンク16
における製氷水の最低貯留量を規定するようになってい
る。
【0004】図示の製氷機には、前述した製氷水供給系
と別に、除氷水供給系が設けられている。すなわち除氷
運転に際して、冷凍系の弁切換えにより、蒸発管12に
ホットガスを循環させて製氷板10,10を加熱し、各
製氷面と板氷20,20との氷結を融解させると共に、
製氷板10,10の裏面に常温の水や温水等(以下「除氷
水」という)を散布して、その昇温による除氷促進を行な
うようになっている。例えば、製氷機内に配設した除氷
水タンク34から除氷水循環ポンプ36を介して導出し
た除氷水供給管38は、図5に示す如く、前記製氷板1
0,10の対向部における上部に設けた除氷水散布器4
0に接続している。そして除氷運転時に、タンク34か
ら圧送された除氷水は、除氷水散布器40に穿設した多
数の散水孔40aを介して製氷板10,10の各裏側に
散布供給されて流下し、製氷板10,10と板氷20,2
0との氷結面を融解する。製氷板10,10の裏側を流
下した除氷水は、製氷水と同様に前記集水樋14を介し
て製氷水タンク16に回収され、これが次回の製氷水と
して使用される。
【0005】前記製氷板10,10および集水樋14か
らなる製氷ユニット44の直下には、図6に示す如く、
除氷運転により該製氷板10,10から剥離されて落下
する板氷20,20を、斜め下方に配設したアイスクラ
ッシャー46に案内する氷案内板48が傾斜配置されて
いる。そして該アイスクラッシャー46で破砕された砕
氷は、シュート50を介して貯氷庫(図示せず)に放出さ
れるようになっている。なお、図には製氷ユニット44
を1基のみ示すが、貯氷庫の容量等によっては、氷案内
板48の上方に複数の製氷ユニット44が並列に配設さ
れる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】前記流下式製氷機で
は、前記製氷板10,10に生成された板氷20,20
が、除氷不良により脱氷されないまま次の製氷運転が行
なわれると、散水案内板28や集水樋14の位置まで板
氷20,20が成長し、製氷水が周囲に飛散して集水樋
14に回収されなくなる欠点がある。また、前記アイ
スクラッシャー46を駆動するモータの故障等によって
板氷20の破砕が行なわれなくなったり、前記貯氷庫
内の貯氷量を検知する貯氷量検知手段が故障すると、砕
氷や板氷20が製氷ユニット44まで留ってしまい、該
ユニット44あるいはアイスクラッシャー46を破損さ
せるおそれがある。
【0007】前述した各種の異常事態が発生すると、製
氷水や除氷水が製氷ユニット44からシュート50を介
して貯氷庫に流入し、2次的な問題を引き起こすことと
なっていた。すなわち、例えば貯氷庫内を冷却している
タイプの製氷機においては、製氷水や除氷水の流入によ
り砕氷同志が固結(ブロッキング)して大塊化し、砕氷を
取出し得なくなる。殊に貯氷庫内に搬氷装置を配設して
いる場合は、搬氷装置に負荷が加わって故障したり破損
する問題があった。このため砕氷の大塊化を生じた場合
は、作業者が大氷塊を取り除く手段しかなく、多大な労
力を要し、自動化の障害となっている。
【0008】
【考案の目的】本考案は、前述した従来技術に内在して
いる前記欠点に鑑み、これを好適に解決するべく提案さ
れたものであって、異常事態が発生した際に生ずる氷塊
の案内手段への製氷水や除氷水の流入を直接検知するこ
とにより、異常事態の発生を正確に検知し得る簡単な構
造の異常検知装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を達成するため本考案は、製氷ユニットで製造さ
れた氷塊を、案内手段を介して放出する製氷機におい
て、前記案内手段に設けられた集水部に連通接続され、
該集水部に集められた水を外部に排出する排出管を備え
るとともに、 前記排出管に水位検知手段を接続したこと
を特徴とする。
【0010】
【実施例】次に、本考案に係る製氷機の異常検知装置に
つき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら
以下説明する。なお、実施例に係る流下式製氷機の基本
的構成は、図5および図6に関連して従来技術で説明し
た通りであるので、同一部材には同一の符号を付して詳
細説明は省略する。
【0011】図1は、実施例に係る流下式製氷機におけ
る氷塊の放出案内部を主に示す概略構成図であり、前記
氷案内板48を滑落した板氷20が導入されるシュート
50は、上流側(砕氷の移動方向の上流側)の傾斜部50
aと、該傾斜部50aに連接される垂直部50bとから
構成される。そして、傾斜部50aの入口側に、前記ア
イスクラッシャー46が配設してある。また、傾斜部5
0aの底面に集水凹部52が凹設され、この集水凹部5
2には、傾斜部50aにおける底面のレベルに上面を一
致させた複数の水切り板54が配設されている。すなわ
ち、アイスクラッシャー46で破砕された砕氷は、傾斜
部50aの水切り板54上を滑落する際に付着している
水滴等が分離除去され、その後に前記垂直部50bに入
る。また、前記製氷ユニット44からシュート50に流
入した製氷水や除氷水も、傾斜部50aを流下する過程
で集水凹部52に集められて垂直部50bへの流入は阻
止される。
【0012】前記シュート50における垂直部50aの
下端は、図1に示す如く、前記貯氷庫に連通接続した氷
投入筒56の外側に配設した集水部として機能する排水
皿58の内部上方に臨んでいる。すなわち、前記傾斜部
50aで所要の水切りが施された砕氷は、垂直部50b
を落下し、氷投入筒56を介して貯氷庫に放出される。
また、前記水切り板54で水切りのなされなかった水滴
や砕氷の融解水は、垂直部50bの内面を伝って排水皿
58に滴下して集められる。この排水皿58には排水管
60が配設されており、該排水皿58に大量の水滴分が
滴下した場合であっても、該水滴分を排水皿58から溢
れさせることなく外部に排出し得るよう構成してある。
【0013】前記集水凹部52には、図1に示す如く、
製氷機での異常事態を検知する異常検知装置64が接続
されている。すなわち、集水凹部52に、接続管66を
介して排出管68が連通接続されており、集水凹部52
に集めた水を、排出管68を介して外部に排出し得るよ
う構成してある。この排出管68の所要位置には、絞り
弁70が介挿され、排出管68を流れる水量を調整し得
るようになっている。そしてこの絞り弁70は、前記氷
案内板48、アイスクラッシャー46およびシュート5
0の傾斜部50a等に付着している僅かな水滴が集水凹
部52を介して排出管68に流入した際には、これを外
部に排出し得る開度に設定されている。また排出管68
における絞り弁70の介挿位置より上側(水の流れ方向
上流側)に、水位測定容器72が連通接続され、前記絞
り弁70が許容する以上の水が連続的に排出管68に流
入した際には、絞り弁70の介挿位置より上側に次第に
溜る水が水位測定容器72に流入するようになっている
(図2(a)参照)。この水位測定容器72には、圧力式の
水位スイッチ74が接続され、製氷機に異常事態が発生
した際に予測される水位測定容器72中の異常水位を検
知して、前記製氷水循環ポンプ22や除氷水循環ポンプ
36を停止制御するよう設定してある。但し、製氷機に
異常事態が発生していないときに水位測定容器72中の
水位が一時的に異常水位を越える場合や、水位スイッチ
74自体が誤作動することもあり得るので、該スイッチ
74が所要時間(例えば2秒)に亘って異常水位の検知を
継続した場合に、前記ポンプ22,36を停止制御する
ようになっている。
【0014】前記排出管68には、水位測定容器72の
接続位置より更に上側に上端を連通接続したバイパス管
76の下端が、排出管68における前記絞り弁70の介
挿位置より下側に連通接続してある。このバイパス管7
6は、前記集水凹部52から絞り弁70を介して排出し
得ない量の水が連続的に排出管68に流入した際に、絞
り弁70を介することなく水を外部に排出するべく機能
する。これにより、水位測定容器72および水位スイッ
チ74で異常検知を行なっている状態で、水の排出も同
時に行なうことができるものである(図2(b)参照)。
【0015】
【実施例の作用】次に、このように構成した実施例に係
る製氷機の異常検知装置の作用につき説明する。前記製
氷ユニット44で製造された板氷20は、氷案内板48
を介してアイスクラッシャー46に案内され、ここで破
砕されて小さな砕氷となってシュート50を滑落する。
そしてこの砕氷は、氷投入筒56を介して貯氷庫内に放
出される。なお、シュート50の傾斜部50aを滑落す
る砕氷は、前記水切り板54上を滑落する際に付着して
いる水滴等が分離され、この水滴は集水凹部52に集め
られた後に、前記接続管66を介して排出管68に流入
する。また氷案内板48、アイスクラッシャー46およ
びシュート50の傾斜部50a内面に付着残存する水滴
や砕氷の融解水も、水切り板54で集水凹部52に集め
られる。
【0016】前記集水凹部52に集められた水は、接続
管66を介して排出管68に流入するが、このときの水
は少量であり、しかも連続して流入しないので、前記絞
り弁70の介挿部位を通過して外部に排出され、前記水
位測定容器72中にまで水が溜ることはない。従って、
このときには異常事態を検知しない。
【0017】前記製氷ユニット44での製氷運転および
除氷運転が反復されている間に、前述した如く、製氷
板10での板氷20の2重製氷、アイスクラッシャー
46を駆動するモータの故障および貯氷庫内の貯氷量
を検知する貯氷量検知手段の故障等の異状事態を生じた
場合は、製氷ユニット44から製氷水や除氷水が氷案内
板48に多量に落下する。この水は、シュート50の傾
斜部50aに流入し、その底面に沿って流れ、前記水切
り板54を介して集水凹部52に集められ、接続管66
を介して排出管68に連続的に流入する。前述した如
く、絞り弁70では、少量の水の通過を許容するよう設
定されているだけであるので、前述した異常事態に際し
て連続的に流入する多量の水は、絞り弁70の介挿位置
より上側の排出管68に次第に溜ることとなる。
【0018】そして、この水が水位測定容器72に流入
し、図2(a)に示す如く、該容器72中での水位が予め
設定された異常水位を越えると、これを前記水位スイッ
チ74が検知する。水位スイッチ74の検知動作が2秒
間継続した場合は、前記製氷水循環ポンプ22または除
氷水循環ポンプ36を停止する制御が行なわれる。ま
た、製氷機の運転(冷凍系)も停止される。これにより、
異常事態が継続されて、製氷ユニット44やアイスクラ
ッシャー46が破損したり、貯氷庫に流入する水により
砕氷同志が固結して大塊化するのを防止することがで
き、自動化に寄与し得る。なお、前記ポンプ22,36
が停止しても、シュート50に流入する製氷水や除氷水
は直ぐに停止することはないので、排出管68における
水位測定容器72の接続位置より上側まで水位が更に上
昇する。しかるに、該排出管68にはバイパス管76が
接続されているので、図2(b)に示す如く、この水はバ
イパス管76に流入し、絞り弁70を迂回して外部に排
出される。従って、排出管68から集水凹部52に水が
溢れるのを防止することができる。
【0019】 (別実施例について) 図3は、本考案の別実施例に係る流下式製氷機を示すも
のであって、異常検知装置64を、砕氷の案内手段とし
て機能する氷投入筒56に配設した排水皿58に接続し
たものである。すなわち、排水皿58に配設した排水管
60に、接続管66を介して排出管68が連通接続され
ている。この別実施例においても、製氷機の正常な運転
時に排出皿58に滴下して集められた少量の水が排出管
68に流入した場合は、前記絞れ弁70の介挿位置を通
過して外部に排出され、排出管68中に水が溜ることは
ない。しかるに、排出管68に連続的に多量の水が流入
した場合は、該排出管68および水測定容器72に水が
溜って異常事態が検知される。従って、異常事態が継続
されることによる製氷ユニット44やアイスクラッシャ
ー46の破損や、貯氷庫内での砕氷同志の固結を有効に
防止し得る。
【0020】図4は、本考案の更に別の実施例に係る流
下式製氷機を示すものであって、異常検知装置64を、
板氷20の案内手段として機能する氷案内板48に配設
したものである。すなわち、氷案内板48に集水凹部7
8が形成され、該案内板48を流下する製氷水や除氷水
を、水切り部80を介して集水凹部78に集めるよう構
成してある。また集水凹部78に排水管82が形成さ
れ、この排水管82に、接続管66を介して異常検知装
置64を構成する排出管68が連通接続されている。こ
の別の実施例においても、前述した実施例と同様に、異
常事態を正確に検知して、異常事態が継続されるのを未
然に防止し得る。
【0021】なお図示の実施例では、水位測定容器にお
ける水位を検知する手段として圧力式の水位スイッチを
例に挙げて説明したが、例えばフロート式の水位スイッ
チであってもよい。また水位測定容器を設けることな
く、絞り弁より上流側の排出管の管径を大きくし、この
大径部での水位を検知することも可能である。
【0022】
【考案の効果】以上に説明した如く、本考案に係る製氷
機の異常検知装置によれば、製氷機に異常事態が発生し
た際に生ずる、製氷ユニットから氷塊の案内手段への製
氷水や除氷水の流入を直接検知するので、異常事態を確
実に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例に係る流下式製氷機の主に砕氷の案内
放出部を示す概略構成図である。
【図2】 図1に示す異常検知装置による異常事態の検
知状態を示す説明図である。
【図3】 別実施例に係る流下式製氷機の主に砕氷の案
内放出部を示す概略構成図である。
【図4】 更に別の実施例に係る流下式製氷機の主に砕
氷の案内放出部を示す概略構成図である。
【図5】 従来技術に係る流下式製氷機の主に製氷機構
部を示す概略構成図である。
【図6】 従来技術に係る流下式製氷機の主に砕氷の案
内放出部を示す概略構成図である。
【符号の説明】
44 製氷ユニット,48 氷案内板,50 シュート,
52 集水凹部 56 氷投入筒,58 排水皿,68 排出管,70 絞り
弁 74 水位スイッチ,76 バイパス管,78 集水凹部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製氷ユニット(44)で製造された氷
    塊を、案内手段(48,50,56)を介して放出する
    製氷機において、 前記案内手段(48,50,56)に設けられた集水部
    (78,52,58)に連通接続され、該集水部(7
    8,52,58)に集められた水を外部に排出する排出
    管(68)を備えるとともに、 前記排出管(68)に水位検知手段(74)を接続した
    ことを特徴とする製氷機の異常検知装置。
JP1993075806U 1993-12-27 1993-12-27 製氷機の異常検知装置 Expired - Fee Related JP2595932Y2 (ja)

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