JP2595796B2 - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JP2595796B2
JP2595796B2 JP2260100A JP26010090A JP2595796B2 JP 2595796 B2 JP2595796 B2 JP 2595796B2 JP 2260100 A JP2260100 A JP 2260100A JP 26010090 A JP26010090 A JP 26010090A JP 2595796 B2 JP2595796 B2 JP 2595796B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は楽音のピッチを補正可能な電子楽器に関す
る。
[従来の技術] 一般に、自然楽器や電子楽器は、ピッチ設定の容易さ
や、転調が可能になることなどから、平均律によるピッ
チで調律されている。しかしながら、例えばピアノやオ
ルガン等において和音を演奏すると、管、弦等の振動が
相互に影響し合い、ピッチが純正調に近づき(以下この
現象を引込現象という)、美しい響きを得ることができ
ることが知られている。
電子楽器においては、管、弦等の振動が相互に影響し
合うことはない。そこで本出願人は、例えば、特開昭62
-61099号公報として、電子楽器において和音を演奏する
とき、平均律によるピッチから純正調によるピッチに補
正(変更)することを先に提案した。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、先の提案においては、和音を演奏する
とき常に純正調によるピッチになるようにしていたが、
引込現象は和音を演奏するとき必ずしも常に起こるもの
ではない。例えば、和音を構成する音名の弦が同時に振
動していたとしても、各弦が物理的に相当離れているよ
うな場合、引込現象は起こらない。先の提案において
は、このような場合においても、純正調によるピッチに
調律されてしまうため、返って自然楽器とは異なる不自
然な楽音が発生される問題点があった。
この発明はこのような状況に鑑みてなされたもので、
自然楽器の引込現象に近い楽音を発生することができる
ようにするものである。
[課題を解決するための手段] この発明の電子楽器は、発生すべき楽音を指定する音
高情報を発生するものであって、同時に複数の音高情報
を発生可能な音高情報発生手段と、音高情報発生手段か
ら発生された音高情報に基づき、同時に指定された楽音
の組み合わせのパターンが、根音と3度音の間に他の音
が挟まれておらず、かつ、3度音が和音構成音で挟まれ
ているパターンであるか否かを判定するパターン判定手
段と、音高情報発生手段から発生された音高情報に対応
する楽音のピッチを制御するためのピッチ制御信号を、
パターン判定手段の判定結果に応じて形成するピッチ制
御信号形成手段と、音高情報発生手段から発生された音
高情報に対応する楽音を、ピッチ制御信号形成手段によ
り形成されたピッチ制御信号に従ったピッチで発生する
楽音発生手段とを備えることを特徴とする。
[作用] 上記構成の電子楽器においては、和音が検出されるだ
けでなく、その和音パターンが例えば引込現象を生起す
る和音パターンであるか否かが判定され、引込現象を生
起する和音パターンのときだけ、例えば平均律によるピ
ッチから純正調によるピッチに近づくように、ピッチが
制御される。従って、不自然な楽音が発生されるような
ことが防止される。
[実施例] 第1図はこの発明の電子楽器の一実施例の構成を示す
ブロック図である。
CPU2(和音パターン判定手段兼ピッチ制御信号形成手
段)はプログラムメモリ3に記憶されているプログラム
に従って、楽音発生動作を制御する。この処理に必要な
変数等のデータはワーキングメモリ4に記憶されてい
る。CPU2は必要に応じてワーキングメモリ4にアクセス
し、必要なデータを取込み、また、書込む。クロック発
生器(CLK)7は計時動作を行い、所定時間毎に割込処
理を実行する場合等に必要な時間情報をCPU2に供給す
る。
キー(key)1(音高情報発生手段)を操作すると、
その操作に対応する音高情報がCPU2に入力される。CPU2
は入力された音高情報を読取り、プログラムメモリ3に
記憶されているプログラムに従ってこれを処理し、時分
割のためのチャンネルナンバ、音高を規定するピッチ等
を設定し、音源回路5(楽音発生手段)に制御信号を出
力する。音源回路5は制御信号に対応して同操作状況に
応じた楽音信号を発生し、同楽音信号はアンプ、スピー
カなどからなるサウンドシステム6に入力され、楽音と
して放音される。
次に、第2図乃至第7図のフローチャートを参照し
て、CPU2における処理動作をさらに詳述する。
尚、第11図はワーキングメモリ41に設定される代表的
なレジスタの種類を示す図である。
同図(A)は、押鍵されたN個のキーに対応してN個
(k=0乃至N−1)設けられるレジスタを示す。
LIST(k)はリストレジスタであり、押鍵されている
状態のキーのキーコードを各キーに対応して記憶する。
CH(k)はチャンネルナンバレジスタであり、押鍵さ
れたキーに割当てられたチャンネルナンバを記憶する。
PICH(k)は現在ピッチレジスタであり、押鍵された
キーの現在ピッチずれ量(補正前のピッチ(平均律ピッ
チ)からの現在のピッチのずれ量)(セント単位)を記
憶する。
TRGT(k)は目標ピッチレジスタであり、押鍵された
キーの目標ピッチずれ量(補正する目標ピッチに対する
補正前のピッチからのずれ量)を記録する。
A(k)は傾きレジスタであり、押鍵されたキーのピ
ッチ補正時の傾きを記録する。この傾きは目標ピッチず
れ量TRGT(k)と現在ピッチずれ量PITCH(k)から演
算される。
B(k)は初期値レジスタであり、押鍵されたキーの
ピッチ補正時の初期値(切片)を記憶する。
第11図(B)は所定の処理ステップ時における変数を
記憶するレジスタである。
Tは時間レジスタであり、ピッチ補正開始時からの時
間(回数)を記憶する。
Nはキーレジスタであり、押鍵されている状態のキー
の数を記憶する。
THRDは3度音レジスタであり、3度音の音名のコード
を記憶する。
KCはキーイベントレジスタであり、イベントのあった
キーのキーコードを記憶する。
Iは計数レジスタであり、押鍵されているN個のキー
のうちいずれに対する処理であるのかを示す処理回数を
計数する。
TYPEはタイプレジスタであり、ピッチを補正すべき和
音(パターン)の種類を示す番号を記憶する。
ROOTは根音レジスタであり、ピッチを補正すべき和音
(パターン)の根音の音名コードを記憶する。
ΔPは補正ピッチレジスタであり、補正すべきピッチ
量(純正調ピッチと平均律ピッチとの差)を記憶する。
先ず、第2図のメインルーチンについて説明する。ス
テップ11でワーキングメモリ4における変数等の初期設
定処理が行なわれた後、ステップ12においてキーイベン
ト(キー1の操作)の有無が判定される。キーイベント
があった場合、ステップ13でキーオンイベントか否かが
判定され、キーオンイベントであればステップ14でキー
オンイベントのサブルーチン処理が、キーオンイベント
でなければ(キーオフイベントであれば)ステップ15で
キーオフイベントのサブルーチン処理が、それぞれ実行
される。
第3図に示すキーオンイベントのサブルーチンにおい
ては、ステップ21でイベントのあったキーのキーコード
が変数KCにセットされた後、ステップ22で、チャンネル
の割当処理が行なわれる。次に、ステップ23で、割当の
有無が判定され、空チャンネルがなく、実際にはチャン
ネルが割当てられなかったようなときは、このサブルー
チンから抜出す。空チャンネルがあり、実際にチャンネ
ルが割当てられたとき、ステップ24でそのチャンネルナ
ンバが変数CH(N)にセットされる。Nは押鍵されてい
るキー1の数を表わしている。
次に、ステップ25でキーオン処理が行なわれ、キーオ
ン、キーコード、チャンネルナンバ等のデータが音源回
路5に送出される。その後、ステップ26と27でリスト挿
入とピッチ処理のサブルーチンがそれぞれ実行される。
その詳細は後述するが、リスト挿入サブルーチンでは、
和音パターンが検出し易くなるように、イベントのあっ
たキーコードを並べ換える処理が行なわれる。また、ピ
ッチ処理サブルーチンでは、和音パターンが引込現象を
生じるパターンであるか否かが判定され、引込現象を生
じるパターンであるときは、補正するピッチの傾き(1
回に補正されるピッチ量)と接片(補正に際しての初期
値)が演算される。
次に第4図を参照して、リスト挿入のサブルーチンに
ついて詳述する。
第4図のリスト挿入のサブルーチンにおいては、ステ
ップ31で、第3図のステップ21で設定された押鍵されて
いるキーのキーコードを示す変数KCが変数LIST(N)に
セットされる。また、現在のピッチずれ量(現在のピッ
チと補正する前のピッチとの差)を示す変数PITCH
(N)に、初期値として0がセットされる。ここで、変
数Nは、第3図のステップ24における変数CH(N)(チ
ャンネルナンバ)のNに対応しており、押鍵されている
キーの数を示している。ステップ31で変数LIST(N)に
セットされた押鍵キーの数が1つ増加されたので、この
値Nがステップ32で1だけインクリメントされる。例え
ば、最初に1つの音のキーコードが変数LIST(0)にセ
ットされると、変数Nは1だけインクリメントされ1と
される。2つ目の音のキーコードがLIST(1)にセット
されると、変数Nは更に1だけインクリメントされ2と
される。このようにして、変数Nは押鍵されたキーの数
に対応するまでインクリメントされる。
次に、ステップ33で、変数LIST(k)が小さい順にソ
ートされる。すなわち、変数k(0乃至N−1)で特定
されるN個の変数LIST(0)乃至LIST(N−1)が、そ
の値(キーコード)が小さい順にソートされる。それに
伴って、変数CH(k),PITCH(k)も同様にソートされ
る。
次に第5図のピッチ処理のサブルーチンについて説明
する前に、第8図を参照して、平均律と純正調における
ピッチの差について説明する。
第8図に示すように、音名Cを基準にして1オクター
ブ上の音名Cまでの12の各音名のピッチ差をセントで表
わすと、平均律によるピッチにおいては100セントづつ
ずれるが、純正調によるピッチにおいては、その差が丁
度100セントづつにはならない。各音名における平均律
と純正調のピッチの差が、殆ど認識できない程小さい場
合、両者は実質的に同一ピッチと考えてよいから、平均
律によるピッチを純正調によるピッチに調律し直す必要
はない。しかしながら、その差が認識できる程大きい場
合、引込現象を実現するため平均律によるピッチを純正
調によるピッチに調律し直す必要がある。この認識でき
るか否かの臨界値としてのピッチの差は約10セントと考
えられる。
そこで、第8図において、平均律と純正調で10セント
以上のピッチ差(音程)がある音名を探すと、C♯(短
2度),D♯(短3度),E♯(長3度),G♯(短6度),A
(長6度),A♯(短7度),B(長7度)となる。このう
ち、短2度は和音としては殆ど用いられない。また、短
7度と長7度においては、純正調によるピッチでも和音
が濁っており、平均律によるピッチを純正調によるピッ
チに調律し直しても、音響的効果は殆ど向上されない。
従って、短3度、長3度、短6度および長6度の場合だ
け、純正調によるピッチに調律し直すようにすればよ
い。
また、第9図に示すように、1オクターブの範囲で音
程のパターンマッチングを行なう場合を考えると、短6
度と長6度は、それぞれ長3度と短3度の場合と等価と
なる。
以上のことから、結局、3度音(短3度と長3度)の
音程だけを純正調によるピッチに調律し直すようにすれ
ばよいことになる。
ただし、根音と3度音の中間(物理的な中間)に、和
音の構成音以外の音が存在する場合、例えば、ピアノに
おいて、和音を構成するC4とE4に対応するキー以外に、
その中間のD4に対応するキーが同時に操作されたような
場合、引込現象は発生しないと考えられる。そこで、こ
のような場合、ピッチの補正は行う必要がない。
また、2つ以上の異なる音名の音が同時に演奏される
とき和音が構成されるが、一般的(音楽的)には、例え
ば、第10図に、種類番号3(メジャ)から番号15(7th
フラットファイブ)までに示すように(勿論これ以外に
も多くの和音が存在するが)、和音は3つ以上の音名の
音により構成される場合が殆どである。しかしながら、
2つの音名の音からなるパターンも和音とみなしてピッ
チ補正した方がよい場合がある。
例えば、第10図において、1度と長3度の音からなる
番号1の和音(長3度)と、1度と短3度の音よりなる
番号2の和音(短3度)は、必ずしも音楽的に和音とし
て認識されているものではないが、オクターブ上または
下の1度が同時に操作されたような場合、引込現象が発
生すると考えられる。
そこで、根音と3度音の中間に、他の音が挟まれてい
ない場合であって、かつ、3度音の音が、和音構成音で
挟まれている場合は、ピッチを補正するようにする。
結局、これらの条件を考慮すると、ピッチ補正が必要
になる和音は、根音を1度として、1度、長3度の音で
構成され、長3度音が1オクターブ高い1度音で挟まれ
ているパターン(便宜上、名称をMJとする)(第10図に
おける種類番号1)、1度、短3度の音で構成され、短
3度音が1オクターブ高い1度音で挟まれているパター
ン(便宜上、名称をMNとする)(第10図における種類番
号2)、1度、長3度、5度の音により構成されるメジ
ャ(第10図における種類番号3)、並びに1度、短3
度、5度の音により構成されるマイナ(第10図における
種類番号4)の4種類だけとなる。
換言すると、根音と3度音の間に他の音が挟まれてい
ない場合であって、かつ、3度音の音が、根音と根音よ
り1オクターブ高い音の間に挟まれているか、または、
根音および5度音と組み合わされている場合は、ピッチ
を補正するようにする。(なお、ここで言う3度音は、
長3度、および短3度の音を言う。)を挿入する。
以上のことを考慮して第5図のピッチ処理のサブルー
チンが構成されている。
すなわち、第5図のピッチ処理のサブルーチンにおい
ては、先ず、ステップ41で和音検出処理が行なわれる。
上述したように、ここでは、第10図における番号1乃至
15のいずれかの和音(パターン)が検出される。
次に、ステップ42でいずれかの和音が検出されたもの
と判定されたとき、ステップ43で和音の種類(第10図に
おける和音の種類の番号(1乃至4))が変数TYPEに次
表のようにセットされる。また、その和音の土台となる
根音の音名コードが変数ROOTにセットされる。
ステップ44で変数TYPEが番号3(メジャ)または番号
1(MJ)と判定されたとき、ステップ47で、変数ROOTに
値4を加算し、さらにモジュロ12演算した値が変数THRD
にセットされる。これにより、この変数THRDには、長3
度の音の音名コードが設定される。また、補正すべきピ
ッチ量を示す変数ΔPに値−14(セント)がセットされ
る。すなわち、第8図のEに示すように、いま平均律に
よるピッチは純正調によるピッチより約14(≒+13.6
9)セントだけ大きいので、純正調によるピッチに対応
させるには、その分だけピッチを減少させる必要がある
のである。
ステップ44で変数TYPEが番号1または番号3でないと
判定されたとき、ステップ45で番号4(マイナ)または
番号2(MN)であるか否かが判定される。変数TYPEが番
号2または番号4のとき、ステップ46において、変数RO
OTに値3を加算し、さらにモジュロ12演算した値が変数
THRDにセットされる。これにより、変数THRDに短3度の
音の音名コードが設定される。また、変数ΔPに値+16
(セント)がセットされる。すなわち、第8図のD♯に
示すように、いま平均律によるピッチは純正調によるピ
ッチより約16(≒−15.64)セントだけ小さいので、純
正調によるピッチに対応させるには、その分だけピッチ
を増大させる必要があるのである。
ステップ46または47で各変数に所定の値がセットされ
た後、ステップ48で変数N(操作されているキーの数)
が3以上であるか否かが判定される。変数TYPEが3(メ
ジャー)または4(マイナー)の場合、変数Nは3以上
となる。また、変数TYPEが1(MJ)または2(MN)の場
合であって、長3度音または短3度音が1オクターブ高
い1度音に挟まれているときも、変数Nが3以上とな
る。上述したように、変数N(操作キーの数)が2以下
の場合、ピッチを変更する必要がないので、この場合に
おけるピッチ変更を禁止するため、このステップ48で変
数Nの大きさが判定される。変数Nが2である場合の処
理については後述する。
変数Nが3以上のとき(引込現象が発生するとき)、
ステップ49でセント単位で目標のピッチずれ量を示す変
数TRGT(0)とTRGT(N−1)に値0がそれぞれセット
される。すなわち、和音を構成する3つ以上のN個の音
(チャンネルナンバの変数CH(0)乃至CH(N−1)に
対応されたN個の音)のうち両端の音(変数kが0また
はN−1で示される音)は、ピッチの補正が行なわれな
いようになされる。そして、処理回数計数用の変数Iに
初期値1がセットされる。
次に、ステップ50で、変数LIST(I)いまI=1なの
で、例えばキーコードが小さい方の端から2番目の音)
のキーコードがモジュロ12(mod12)演算され、音名コ
ードに変換される。この音名コードは、ステップ46また
は47で得られた3度音の音名コードを示す変数THRDと比
較される。両者が等しいとき(LIST(I)の音が3度音
であるとき)、ステップ51で、変数LIST(I+1)(例
えばキーコードが大きい方の隣りの音)とLIST(I−
1)(例えばキーコードが小さい方の隣りの音)の差
(音名コードの差)が、12以下であるか否か、すなわ
ち、隣接する音(3度音を挟む音)が1オクターブの範
囲内にあるか否かが判定される。1オクターブの範囲内
のとき、ステップ52において、ステップ46または47で設
定したピッチ変更量を示す変数ΔPの値が変数TRGT
(I)に(いまの場合、音名コードが小さい方から第2
番目の音の目標ピッチずれ量として)セットされる。
変数LIST(I)のモジュロ12演算値が変数THRDと等し
くないとき(変数LIST(I)の音が3度音でないと
き)、または、3度音を挟む2つの音の差が1オクター
ブを越えているとき、ステップ53で変数TRGT(I)にピ
ッチ変更量として0がセットされる。すなわち、後述す
るようにピッチ補正が行なわれないようになされる。
ステップ52または53で変数TRGT(I)への目標ピッチ
ずれ量データのセットが完了した後、次に、ステップ54
で、 (TRGT(I)−PITCH(I))/100 が演算され、この演算値が変数A(I)にセットされ
る。また、現在のピッチずれ量を表わす変数PITCH
(I)(いまの場合、第4図のステップ31で初期設定さ
れた値0)が変数B(I)にセットされる。ここで、変
数A(I)はピッチを補正するときの傾きを表わしてお
り、変数B(I)はそのときの初期値(切片)を表わし
ている。すなわち、変数A(I)は、目標ピッチずれ量
(TRGT(I))と現在ピッチずれ量(PITCH(I))の
差を100等分したものであるから、後述する割込み処理
(第7図)が1回行なわれる毎に変更されるピッチ量を
示し、割込み処理が100回行なわれたとき、現在ピッチ
ずれ量が目標ピッチずれ量に等しくなることになる。従
って、例えば割込み処理が10msに1回の割合で実行され
るとすると、平均律によるピッチが初期値(切片)から
傾きで示す値ずつ順次増大または減少し、1秒間経過し
たとき、平均律によるピッチが純正調によるピッチに等
しくなることになる。
勿論、この傾きと割込み処理の時間を適宜調整するこ
とにより、任意の補正時間を設定することが可能であ
る。
さらに、ステップ55で変数Iが1だけインクリメント
され、ステップ56で変数Iと変数(N−1)が比較され
る。両者が等しくないとき、第3番目(I=2)以降の
音に関しステップ50以降の処理が同様に繰返される。
ステップ56で、変数IとN−1が等しくなったとき
(操作された全てのキーに対応する音のピッチ処理が終
了したとき)、ステップ62で、ピッチ補正開始からの時
間(回数)を示す変数Tが0にセットされ、ピッチ処理
サブルーチンにおける処理が終了される。
一方、ステップ42で和音が検出されなかった場合、ま
たは、検出されたとしても、ステップ44,45で番号1乃
至番号4以外の和音であると判定された場合、あるい
は、ステップ48で、押圧されたキーの数が2以下である
と判定された場合、上述したようにピッチの補正は行な
われない。このため次のような処理が行なわれる。
すなわち、ステップ57で、変数Iに0がセットされ
る。そして、ステップ58で、変数IとNが比較され、両
者が等しくないとき、ステップ59で、目標ピッチずれ量
を示す変数TRGT(I)に0がセットされる。このこと
は、前記ステップ53で説明したように、ピッチ補正を行
なわないことを意味する(結果的に補正が行われなくな
ることは後に説明する)。次に、ステップ60で、次の演
算が行なわれる。
(TRGT(I)−PITCH(I))/100 そして、この演算値が変数A(I)にセットされ、ま
た、現在のピッチずれ量を表わす変数PITCH(I)(い
まの場合、0)が変数B(I)にセットされる。さら
に、ステップ61で変数Iが1だけインクリメントされ、
ステップ58以降の処理がI=Nとなるまで繰返される。
この処理は、前記したステップ53乃至56における処理と
同様である。
すなわち、ステップ57乃至61の処理においては、平均
律によるピッチが設定され、純正調によるピッチ補正は
行なわれない。
ステップ58で変数IがNと等しくなったとき(N個の
音の処理が完了したとき)、ステップ62で、ピッチ補正
開始からの時間を示す変数Tが0にセットされ、ピッチ
処理サブルーチンにおける処理が終了される。
次に、第2図のステップ15で示したキーオフイベント
のサブルーチンについて第6図を参照して説明する。
ステップ71でイベントのあったキーコードが変数KCに
セットされる。次に、ステップ72で、押鍵されている状
態のキーコードを示す変数LIST(0)乃至LIST(N−
1)の中に、キーオフされたキーコードを示す変数KCと
等しいデータが有るか否か(実際にチャンネルが割当て
られていたか否か)が判定される。すなわち、上述した
ように、キーオンイベントがあり、実際にチャンネルが
割当てられていれば、第4図のステップ31で、変数LIST
(0)乃至LIST(N−1)に、キーオフされたキーコー
ドを示す変数KCの値がセットされているはずである。等
しいデータがなければキーオフされたキーはチャンネル
割当てされておらず、キーオフ処理する必要がないの
で、キーオフイベントのサブルーチンから抜出す。
変数LIST(k)の中に変数KCと等しいデータが有る場
合、ステップ73で、音源回路5のキーオフされたキーが
割当てられているチャンネルナンバCH(k)にキーオフ
信号を送出する等のキーオフ処理が実行される。さら
に、ステップ74で、変数KCと等しいデータを有する変数
LIST(k)の値k(ステップ73でキーオフ処理されたチ
ャンネルナンバCH(k)に対応する変数)が変数Mにセ
ットされる。ステップ75では、ステップ73において1つ
の音(変数Mに対応する音)のキーオフ処理を行ったの
で、キーオフされた音のデータを消去するために、デー
タの繰上げを行う。すなわち、キーコードを示す変数LI
ST(L+1)のデータをLIST(L)に代入する。変数L
には始めMを代入して前述の処理をし、次にLを1つイ
ンクリメントして同様に処理するのを、L=N−2にな
るまで繰り返す。同様の理由で、キーが割当てられてい
るチャンネルナンバを示す変数CH(L+1),並びに、
現在のピッチずれ量を示す変数PITCH(L+1)の変数
もそれぞれCH(L),PITCH(L)に代入する。これによ
り、LIST(M),CH(M),PITCH(M)の内容が消去さ
れ、それより後ろのデータが前につめられる。
次に、押鍵状態のキーが1個減ったので、ステップ76
で変数Nが1だけデクリメントされる。そして、ステッ
プ77で第5図に示したピッチ処理のサブルーチンが実行
された後、キーオフイベントのサブルーチンから抜出
す。
以上説明したように、第2図に示したメインルーチ
ン、および、第3図乃至第6図に示したそれに伴うサブ
ルーチンにおいては、実際のピッチ変更は行なわれな
い。このピッ変更は次に説明する割込み処理において実
行される。
そこで、次に、第7図を参照して割込み処理について
説明する。
ステップ81でピッチ変化開始時からの時間(回数)を
示す変数Tが1だけインクリメントされ(この変数Tは
第5図のステップ62で0にセットされている)、ステッ
プ82で変数Iに0がセットされる。次に、ステップ83
で、目標ピッチずれ量を示す変数TRGT(I)と現在ピッ
チずれ量を示す変数PITCH(I)が等しいか否かが判定
される。目標ピッチずれ量を示す変数TRGT(I)と現在
ピッチずれ量を示す変数PITCH(I)が等しくないと判
定されたとき、ステップ84で次式が演算され、 A(I)×T+B(I) この演算結果が変数PITCH(I)にセットされる。
すなわち、上述したように、第5図のステップ54でピ
ッチ補正の傾きを示す変数A(I)と、接片を示す変数
B(I)が演算されており、この接片から、1回当りこ
の傾きで示される値ずつピッチが補正されるので、この
式が、各回の割り込み処理時におけるピッチの現在ずれ
量を示すことになる。
次に、ステップ85で変数A(I)が正であるか否かが
判定され、正のとき、ステップ86で変数TRGT(I)とPI
TCH(I)の大小が判定される。変数PITCH(I)が変数
TRGT(I)より大きいとき、補正の結果、現在ピッチず
れ量が目標ピッチずれ量より大きくなったので、ステッ
プ88で変数TRGT(I)を変数PITCH(I)にセットさ
せ、現在ピッチずれ量を目標ピッチずれ量に一致させ
る。
ステップ85で変数A(I)が0または負と判定された
とき、ステップ87で、変数TRGT(I)とPITCH(I)の
大小が判定される。変数PITCH(I)が変数TRGT(I)
より小さいとき、補正の結果、現在ピッチずれ量が目標
ピッチずれ量より小さくなったので、ステップ88で変数
TRGT(I)を変数PITCH(I)にセットさせ、現在ピッ
チずれ量を目標ピッチずれ量に一致させる。
このように、変数PITCH(I)とTRGT(I)が一致さ
れると、以後、ステップ83において、後述するステップ
89がスキップされるので、ピッチは変更されなくなる。
ステップ86で変数TRGT(I)が変数PITCH(I)以上
と判定されたとき、ステップ87で変数TRGT(I)が変数
PITCH(I)以下と判定されたとき、または、ステップ8
8で変数TRGT(I)が変数PITCH(I)にセットされたと
き、次に、ステップ89で、チャンネルナンバを示す変数
CH(I)、ピッチずれ情報を示す変数PITCH(I)が音
源回路5に出力される。これにより、音源回路5におい
て、変数PITCH(I)に一致するように、実際にピッチ
の補正が行なわれる。
ステップ89の処理が完了したとき、またはステップ83
で変数TRGT(I)と変数PITCH(I)が等しいと判定さ
れたとき、次に、ステップ90で変数Iが1だけインクリ
メントされた後、ステップ91で変数IとNが比較され
る。変数IとNが等しくなければステップ83以降の処理
が繰返され、等しければ割込み処理が終了される。
ステップ53または59で目標ピッチずれ量を示す変数TR
GT(I)が0にセットされた場合、現在ピッチずれ量に
対応する変数PITCH(I)もステップ31で0にセットさ
れているので、ステップ83で、 TRGT(I)=PITCH(I) と判定され、ステップ89がスキップされて、ピッチの変
更は行われない。
このようにして、平均律によるピッチにおいて、例え
ば、Cを基準としてセント差が400または700に調律され
ているEとGが同時に和音として演奏される場合、両端
のCとGのピッチは補正されないが、中間のEのピッチ
が平均律によるピッチの400セントから、386セントの純
正調によるピッチに、1秒かけて補正される。
以上においては、3度音が1オクターブの範囲で他の
音に挟まれた場合にのみピッチ補正を行なうようにした
が、この範囲は1オクターブ以上とも、以内ともするこ
とができる。また、ピッチ補正を行なうのは3度音以外
の音とすることもできる。さらに、メジャ、マイナ以外
に、例えば7th等においてもピッチ補正を行なうように
することも可能である。また、補正後の純正調のピッチ
は、正規の値から若干ずれていてもよい。さらに、ある
音(例えばC4)をピッチ補正する場合、同一の音名
(C)の他の音(例えばC5)も、その音(C4)の補正ピ
ッチの倍数またはほぼ倍数のピッチに補正するようにす
ることもできる。また、和音の検出は全鍵域で行わず、
押鍵のあったキーを含むある範囲内(例えば2オクター
ブ内)で検出してもよい。
[発明の効果] 以上のように、この発明の電子楽器によれば、和音を
検出するだけでなく、そのパターンが例えば引込現象を
生起するパターンであるか否かを判定し、引込現象を生
起するパターンのときだけ、例えば平均律によるピッチ
から純正調によるピッチに近づくように、ピッチを制御
するようにしたので、自然楽器と異なる不自然な楽音が
発生されるようなことが防止される。
【図面の簡単な説明】 第1図はこの発明の電子楽器の一実施例の構成を示すブ
ロック図、 第2図乃至第7図は、第1図の実施例の動作を説明する
フローチャート、 第8図は純正調と平均律のセント差を説明する図、 第9図は音程を説明する図、 第10図は和音を説明する図、 第11図(A),(B)はレジスタを説明する図である。 1……キー(音高情報発生手段) 2……CPU(和音パターン判定手段兼ピッチ制御信号形
成手段) 3……プログラムメモリ 4……ワーキングメモリ 5……音源回路(楽音発生手段) 6……サウンドシステム 7……クロック発生器

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発生すべき楽音を指定する音高情報を発生
    するものであって、同時に複数の音高情報を発生可能な
    音高情報発生手段と、 前記音高情報発生手段から発生された音高情報に基づ
    き、同時に指定された楽音の組み合わせのパターンが、
    根音と3度音の間に他の音が挟まれておらず、かつ、根
    音、3度音根音より1オクターブ高い音が組み合わされ
    ているか、または根音、3度音および5度音と組み合わ
    されているパターンであるか否かを判定するパターン判
    定手段と、 前記音高情報発生手段から発生された音高情報に対応す
    る楽音のピッチを制御するためのピッチ制御信号を、前
    記パターン判定手段の判定結果に応じて形成するピッチ
    制御信号形成手段と、 前記音高情報発生手段から発生された音高情報に対応す
    る楽音を、前記ピッチ制御信号形成手段により形成され
    た前記ピッチ制御信号に従ったピッチで発生する楽音発
    生手段と を備えることを特徴とする電子楽器。
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