JP2595535Y2 - 自動車用前照灯における光軸調整確認装置 - Google Patents

自動車用前照灯における光軸調整確認装置

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JP2595535Y2
JP2595535Y2 JP1992074791U JP7479192U JP2595535Y2 JP 2595535 Y2 JP2595535 Y2 JP 2595535Y2 JP 1992074791 U JP1992074791 U JP 1992074791U JP 7479192 U JP7479192 U JP 7479192U JP 2595535 Y2 JP2595535 Y2 JP 2595535Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車用前照灯の上下
方向の光軸調整を確認する光軸調整確認装置に係り、特
に水準器の初期設定機構の部品点数が少なくて済み、し
かも、水準器の上下方向の回動、すなわち水準器の初期
設定をスムーズに行うことができる光軸調整確認装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用前照灯は、照射光が上向き過ぎ
であると対向車に眩惑を与えるので危険である。逆に、
照射光が下向き過ぎであると走行方向前方の路上が旨く
照明されないので運転し難い。そこで、自動車用前照灯
においては、車体に装着した状態で、その光軸を若干上
向き・下向きに調節する装置を設ける必要が有る。
【0003】この種の自動車用前照灯としては、例えば
特開平3−276502号公報に記載のものがある。こ
の自動車用前照灯は、取付体に被調整体を、ピボット軸
受機構により回動可能に取り付け、その被調整体に光源
バルブを装備し、前記被調整体と前記取付体とに上下方
向用の光軸調整機構を装備する。かかる、上下方向用の
光軸調整機構を操作して、前記被調整体を前記取付体に
対して上下方向に回動させて上下方向の光軸調整を行な
うものである。なお、上述の自動車用前照灯において
は、上下方向用の光軸調整機構の他に、左右方向用の光
軸調整機構も装備されており、その左右方向用の光軸調
整機構を操作して、前記被調整体を前記取付体に対して
左右方向に回動させて左右方向の光軸調整を行なうこと
もできる。また、上述の自動車用前照灯においては、リ
フレクタ可動タイプのものと、ランプユニット可動タイ
プのものとがある。リフレクタ可動タイプのものは、取
付体としてのランプハウジングに被調整体としてのリフ
レクタを回動可能に取り付けたものである。また、ラン
プユニット可動タイプのものは、取付体としての車体に
被調整体としてのランプユニットを回動可能に取り付け
たものである。
【0004】そして、上述の光軸の方向は厳密な調整を
必要とするが、専門設備と専門技術者によらねば容易に
調整できない。そこで、自動車製造工場から出荷される
前、および専門整備工場で設備される際は専門技術者が
専用の調整設備によって光軸方向を調整する。ところ
が、光軸方向調整済みの自動車において、何等かの原因
で光軸調整が狂ってしまった場合には、再調整が必要に
なる。この場合の再調整は、全然基準の無い状態から出
発するのではなく、既に一度正確な調整が行われている
ので、その調整状態を再現させるという方法をとれば、
専門の設備や技術者によらなくても実施することができ
る。こうした考え方に基づく光軸調整確認装置(詳しく
は、光軸調整済みの状態に再現されたか否かを確認する
装置)が種々案出されて実用されている。
【0005】この種の光軸調整確認装置としては、例え
ば上述の特開平3−276502号公報に記載のものが
ある。この光軸調整確認装置は、被調整体に設けた水平
延出部と、その水平延出部に板ばね等を介して間接的に
若しくはスクリュウ等で直接的に取り付けたケーシング
と、気泡管と、裏面に前記気泡管を支持し、かつ一端を
前記ケーシングの一端に係合した蓋体と、その蓋体の他
端を前記ケーシングの他端に上下方向に傾動調整可能に
取り付けたスプリング及び調整スクリュウと、を備え
る。かくして、専門設備,技術者による光軸調整を終え
た後、気泡管の気泡が基準線(目盛ゼロ点)に位置する
ように調整スクリュウを操作して、光軸調整確認装置の
初期設定を行なっておく。そして、車体の架装や積荷に
よって光軸方向を狂わせた虞が有ると考えられたとき
は、当該自動車を水平な床面上に停止させた状態で、気
泡管の気泡の位置を視認する。このとき、気泡が基準線
に一致していなければ、上下方向の光軸が狂っているこ
ととなるので、上下方向用の光軸調整機構を操作して、
気泡管の気泡の動きを目視しつつ、該気泡が基準線と一
致するように被調整体を上下方向に傾動調節すれば良
い。この操作によって光軸の上下方向は、正確に調整さ
れた元の状態に復元する。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上述の従来
の光軸調整確認装置において、気泡管(水準器)の初期
設定を行ない、かつその初期設定後の状態を保持する機
構(以下、単に初期設定機構と称する。)としては、被
調整体に水平延出部を介して取り付けたケーシングと、
気泡管を裏面に支持した蓋体と、その蓋体の一端を前記
ケーシングの一端に開閉可能に支持した支持部材と、そ
の蓋体の他端と前記ケーシングの他端との間に介在して
その蓋体を常時開方向に付勢するスプリングと、その蓋
体の他端を前記ケーシングの他端に、気泡管の初期設定
を行ない、かつその初期設定後の前記気泡管の姿勢を前
記スプリングの弾性力に抗して保持する調整スクリュウ
と、を備える。このために、部品点数が多い等の問題が
ある。
【0007】本考案の目的は、初期設定機構の部品点数
が少なく、しかも、水準器の上下方向の回動、すなわち
水準器の初期設定をスムーズに行うことができる光軸調
整確認装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案は、水準器を被調
整体に取り付けた取付部材若しくは水準器のケースのう
ち少なくとも何れか一方と、水準器を一方の方向に常時
付勢させる弾性部材と、を一体に構成した光軸調整確認
装置であって、 支持部材により水準器が取付部材に上下
方向に回動可能に支持されており、その支持部材が取付
部材の両垂直側部と水準器のケースの両側外面とにそれ
ぞれ設けられており、かつ相互に係合する係合凹部と係
合凸部とから構成されていることを特徴とする。
【0009】
【作用】本考案は、上記の構成により、取付部材若しく
はケースと弾性部材とが一の部品で構成することができ
るので、その分初期設定機構の部品点数を軽減化するこ
とができる。しかも、取付部材の両垂直側部と水準器の
両側外面とにそれぞれ設けられ、かつ相互に係合する係
合凹部と係合凸部とにより、水準器を左右方向にガタ無
く上下方向に回動させること、すなわち水準器の初期設
定をスムーズに行うことができる。
【0010】
【実施例】以下、本考案に係る光軸調整確認装置の実施
例の内の3例を添付図面を参照して説明する。図1乃至
図9は本考案の光軸調整確認装置の第1の実施例を示
す。図において、Aはこの考案の光軸調整確認装置を装
備したリフレクタ可動タイプの自動車用前照灯である。
この自動車用前照灯Aは、下記の構造からなる。すなわ
ち、図1乃至図4に示すように、取付体としてのランプ
ハウジング1の前面開口部に前面レンズ100を配設し
て、その前面レンズ100及びランプハウジング1によ
り灯室101を形成する。この灯室101内に被調整体
としての可動リフレクタ2を配設し、その可動リフレク
タ2を前記ランプハウジング1に、ピボット軸受機構1
02により回動可能に取り付ける。その可動リフレクタ
2の前面側に後述する光源バルブ103からの光を前記
前面レンズ100側に反射させる反射面を設ける。その
可動リフレクタ2の反射面側に光源バルブ103を装備
し、かつその光源バルブ103を前記灯室101内に配
設する。前記ランプハウジング1と前記可動リフレクタ
2とに上下方向用の光軸調整機構104及び左右方向用
の光軸調整機構105を装備する。前記上下方向用の光
軸調整機構104若しくは左右方向用の光軸調整機構1
05を操作して、前記可動リフレクタ2(光源バルブ1
03をも含む。)を前記ランプハウジング1に対して上
下方向若しくは左右方向に回動させて光軸調整を行なう
ものである。なお、上述の上下方向用の光軸調整機構1
04及び左右方向用の光軸調整機構105及びピボット
軸受機構102等は、例えば上述の特開平3−2765
02号公報に記載のように、自明の手段であるので、そ
の構造の詳細な説明や図示等を省略する。また、図2及
び図3において、106は左右方向の光軸調整確認装
置、107はこの考案の上下方向の光軸調整確認装置で
ある。
【0011】そして、図4乃至図6に示すように、前記
ランプハウジング1の後部のうち、この考案の光軸調整
確認装置を装備する箇所に開口10を設ける。このラン
プハウジング1の開口10の周縁に段部を設ける。一
方、前記可動リフレクタ2の背面のうち、この考案の光
軸調整確認装置を装備する箇所に取付ボス部20を一体
に突設すると共に、その取付ボス部20の両側に2本の
位置決め用の凸部21をそれぞれ一体に突設する。な
お、前記位置決め用の凸部21の方が前記取付ボス部2
0より若干長い。
【0012】図において、5は後述する水準器36を前
記可動リフレクタ2に取り付ける取付部材である。この
取付部材5は、図7乃至図9に示すように、例えば薄鋼
板からなる第1取付板51に同じく例えば薄鋼板からな
る第2取付板52を溶接等により固定してなる。前記第
1取付板51は、ほぼ中間から一端部側の巾狭部と、他
端部側の幅広部とからなる。この第1取付板51の幅広
部を直角に折り曲げて、水平部510と垂直部511と
を形成し、かつこの第1取付板51の水平部510の一
端から垂直部511の途中までの両側縁部を直角に折り
曲げる。前記水平部510のほぼ中央にねじ穴512を
設ける。前記垂直部511の中央に取付ねじ50の貫通
用の透孔513を設けると共に、その貫通用の透孔51
3の両側に2個の位置決め凸部21が貫通するための2
個の透孔514をそれぞれ設ける。前記第2取付板52
は、水平底部の両側を直角に折り曲げてなる。この第2
取付板52の水平底部の中央部から一端部にかけて切り
起こして、弾性部材としての舌形状の板ばねのばね部5
20を形成する。このばね部520の先端部を水平に折
り曲げて後述するケース6の底部に当接する水平当接部
を設ける。なお、このばね部520、すなわち弾性部材
は、取付部材5に一体に設けたが、後述する水準器36
のケース6側に一体に設けても良いし、また取付部材5
及びケース6の双方に一体に設けても良い。この第2取
付板52の水平底部の他端部に後述する初期設定保持用
のねじ53の貫通用の透孔521を、前記第1取付板5
1のねじ穴512と連通するように設ける。この第2取
付板52の両垂直側部の一端に円錐形凹部状の一対の係
合凹部522をそれぞれ一体に設ける。なお、この係合
凹部522は、上述の円錐形凹部状以外の凹部状でも良
いし、また第2取付板52と別体のもので、接着等によ
り固定しても良い。図6に示すように、前記取付部材5
の位置決め用の2個の透孔514を、前記可動リフレク
タ2の位置決め用の2個の凸部21に外嵌して、取付部
材5の可動リフレクタ2への取付位置を決める。次に、
取付ねじ50により、前記取付部材5を前記可動リフレ
クタ2に取り付ける。なお、前記位置決め機構21及び
514は、可動リフレクタ2に取り付ける取付部材5の
短手方向(図6中矢印a方向)の水平度を保つものであ
る。
【0013】図において、53は水準器の初期設定保持
具としてのねじである。このねじ53は、後述する水準
器36を支持部材522及び602の支持支点を中心に
回動させて前記水準器36の初期設定を行ない、かつそ
の初期設定後の前記水準器36の姿勢を前記ばね520
の弾性力に抗して保持するものである。
【0014】図において、36は気泡管3をケース6内
に収容保持した水準器である。前記気泡管3は、図5及
び図6に示すように、例えばBC(半硬質ガラス)等か
らなる透明管30中に例えば無水アルコール等の液体を
封入して気泡31を形成する。この気泡管3の透明管3
0の上面に目盛32を、軸方向(長手方向)に対して直
角に施す。この気泡管3の透明管30の一端面の中心に
液体を封入するためのほぼ円錐形状をなす凸部33を一
体に設けると共に、その透明管30の他端面に平面の基
準面34を形成する。また、この気泡管3の透明管30
を、側面から見て、中央部がやや上方に上がり、かつ両
端がやや下方に下がった湾曲形状に形成する。前記ケー
ス6は、例えばPP(ポリプロピレン)等の合成樹脂か
らなる。また、本体部60の一端に蓋部62の一端を、
一体連結部61を介して開閉可能にかつ一体に設けてな
る。前記本体部60の内部に前記気泡管3を収容する収
容凹部630を設ける。かつこの本体部60の一端部の
両側外面に前記取付部材5の一対の係合凹部522に上
下方向に回動可能に支持するためのほぼ円錐形状の一対
の係合凸部602をそれぞれ一体に設ける。なお、この
係合凸部602は、上述の円錐形状以外の凸部形状でも
良いし、また本体部60と別体のもので、接着等により
固定しても良い。図において、64は前記ケース6の本
体部60の一端に設けたリブ形状若しくは板形状の弾性
保持部である。また、図において、65は前記本体部6
0の収容凹部630の他端面に設けた平面の基準面であ
る。
【0015】かくして、前記気泡管3を前記ケース6の
本体部60内に押し込んで、そのケース6の底部の上面
に気泡管3の下面を合せて、かつその気泡管3をケース
5内に収納すると共に、前記気泡管3の凸部33に弾性
保持部64を弾性当接する。次に、前記ケース6の蓋部
62をヒンジ構造の一体連結部61において回動させ
て、その蓋部62で本体部60の開口部を覆う。なお、
この際、蓋部62には透視用の透孔620設けられてい
るので、気泡管3の目視には何等影響を与えない。この
ようにして、水準器36が構成される。かくして、前記
水準器36の一対の係合凸部602を前記取付部材5の
一対の係合凹部522に係合させて、水準器36を取付
部材5に、前記係合凹部522及び係合凸部602から
なる支持部材の支持支点を中心に上下方向に回動可能に
支持させる。次に、ねじ53を前記水準器36の透孔を
通して取付部材5のねじ穴512にねじ込む。その結
果、前記水準器36は、前記取付部材5に、初期設定可
能に取り付けられ、かつその初期設定後の前記水準器3
6の姿勢が前記ばね520の弾性力に抗して保持される
こととなる。また、前記水準器36は、前記取付部材5
を介して、ランプハウジング1の開口10から自動車用
前照灯Aの灯室101の外部に突出して位置することと
なる。
【0016】図において、8は防熱部材である。この防
熱部材8は、図2乃至図6に示すように、柔軟なゴム弾
性を有する部材からなり、前記ランプハウジング1の開
口10の周縁に嵌合する環状部80と、その環状部80
と一体に形成され前記開口10を覆うシート部81とか
らなる。このシート部81に前記水準器36及び取付部
材5の挿通を容易にするための複数本のスリット82を
放射状に設けると共に、その複数本のスリット82の先
端に複数個の丸穴83を設けて、スリット82の先端か
ら裂け目が生じないように構成する。上記の防熱部材8
の環状部80を前記ランプハウジング1の開口10の周
縁に嵌合すると共に、その防熱部材8のシート部81を
前記ランプハウジング1の開口10を覆う。この防熱部
材8は、自動車用前照灯Aの外部側の水準器36を自動
車用前照灯Aの灯室101内の空気の熱対流から遮断す
るものである。この結果、前記水準器36は、熱の影響
を極力受けることがなく、その分正確な光軸調整の確認
を行なうことができる。なお、上述の防熱部材8は、ラ
ンプハウジング1の開口10の周縁に取り付けたもので
あるが、後述する透明キャップ11の開口端の周縁に取
り付けても良い。
【0017】図において、11は透明キャップである。
この透明キャップ11は、図2乃至図6に示すように、
PMMA(ボリメタクリル酸メチル)等からなり、一端
を開口した中空状の円筒形状をなす。この透明キャップ
11の開口端部側の外面に3個の取付片110を、等間
隔に一体に設ける。この取付片110は、ほぼ三角形状
をなし、かつ透明キャップ11に対して垂直にかつ放射
状に設けられている。また、この透明キャップの開口端
に外側に突出した段部を設ける。この透明キャップ11
で前記自動車用前照灯Aの灯室101の外部に突出した
水準器36を覆うと共に、ランプハウジング1の開口1
0を覆う。また、この透明キャップ11の開口端の段部
の内側と前記ランプハウジング1の開口10の周縁の段
部の外側との間にOリングを介在させる。この透明キャ
ップ11の3個の取付片110を3本の取付ねじ111
でランプハウジング1の開口10の周縁に取り付ける。
この透明キャップ11は、前記自動車用前照灯Aの灯室
101の外部に突出した水準器36を覆うので、その水
準器36を外部の衝撃等(例えば、異物が当ったり、水
が入ったりすること。)から保護することができる。
【0018】この考案の光軸調整確認装置は、以上の構
成からなるので、専門設備,技術者による光軸調整を終
えたとき、透明キャップ11を取り外して気泡管3の気
泡31が中央基準線若しくはケース6の一対の小三角形
の中央基準突起と一致するように、ねじ53を操作し
て、水準器36の初期設定を行なう。そして、水準器3
6の初期設定が完了したところで、透明キャップ11を
取付ねじ111でランプハウジング1に取り付けてお
く。その後、架装や積荷などの関係で光軸方向を狂わせ
たおそれが有ると考えられたときは、当該自動車を水平
な床面上に停止させた状態で、透明キャップ11の外側
から気泡管3の気泡31の位置を視認する。このとき気
泡31が中央基準線に一致していなければ、透明キャッ
プ11を取り外すことなくその外側から気泡31の動き
を目視しつつ、上下方向用の光軸調整機構104を操作
して、該気泡31が中央基準線と一致するように可動リ
フレクタ2を上下方向に傾動調節すれば良い。この操作
によって光軸Z−Zの上下方向は、正確に調整された元
の状態に復元する。
【0019】このように、この考案の光軸調整確認装置
は、支持部材522及び602と、ばね部520と、ね
じ53と、により、水準器36の初期設定を行うことが
できる。その初期設定機構は、取付部材5にばね部52
0を一体に設けたので、部品点数が比較的少なくて済
む。しかも、この考案の光軸調整確認装置は、図9に示
すように、取付部材5の第2取付板52の両垂直側部に
係合凹部522が設けられており、一方、水準器36の
ケース本体部60の両側外面に係合凸部602が設けら
れており、この係合凹部522と係合凸部602とが相
互に係合している。この結果、水準器36が取付部材5
に係合凹部522と係合凸部602とから構成されてい
る支持部材により、左右方向にガタ無く上下方向に回動
可能に支持されることとなるので、その水準器36を左
右方向にガタ無く上下方向に回動させること、すなわち
水準器36の初期設定をスムーズに行うことができる。
【0020】図10はこの考案の光軸調整確認装置の第
2の実施例を示し、ランプユニット可動タイプの自動車
用前照灯Bに装備した状態の断面図である。このランプ
ユニット可動タイプの自動車用前照灯Bは、ランプハウ
ジング1及び固定リフレクタ200及び光源バルブ(図
示せず)等からなるランプユニット(被調整体)を取付
体としての車体109にピボット軸受等(図示せず)に
より回動可能に取り付け、そのランプユニットと車体1
09とに光軸調整機構(図示せず)を装備してなるもの
である。このランプユニット可動タイプの自動車用前照
灯Bのランプハウジング1のボス部108に取付部材5
を取付ねじ50により取り付け、この取付部材5に水準
器36を、支持部材522,602及び弾性部材(図示
せず)及びねじ53により、取り付け、その水準器36
を灯室101の外部に位置させ、かつこの水準器36を
透明キャップ11で覆う。この例の光軸調整確認装置
は、上述の光軸調整確認装置と同様の作用効果を達成す
ることができる。
【0021】図11はこの考案の光軸調整確認装置の第
3の実施例を示した断面図である。この実施例は、取付
部材5を無くし、この考案の光軸調整確認装置(水準器
36等からなる。)を、被調整体としての可動リフレク
タ2(若しくはランプユニットB)に、初期設定可能に
直接取り付けたものである。すなわち、可動リフレクタ
2の後部に取付部材201を後方に一体に突設し、かつ
この取付部材201をランプハウジング1の開口10か
ら外部に突出させる。この取付部材201は、上述の取
付部材5の第2取付板52と同様の縦断面形状をなす。
この外部に突出した取付部材201の水平底部に水準器
36を載置し、その取付部材201の両垂直側部に水準
器36を、支持部材(一対の係合凹部202及び一対の
係合突部602)により回動可能に支持すると共に、こ
の取付部材201の水平底部と水準器36の底面との間
に弾性部材(図示せず)を介在させ、さらにねじ53を
水準器36のケース6を介して前記取付部材201にね
じ込む。そして、上述の灯室101から外部に突出した
水準器36を透明キャップ11で覆う。かつ、ランプハ
ウジング1の開口10に防熱部材8を張設する。なお、
この図11はリフレクタ可動タイプの自動車用前照灯に
ついて説明したが、ランプユニット可動タイプのものに
も適用することができる。この場合、ランプハウジング
1から取付部材を後方に一体に突設して、その取付部材
に水準器を、支持部材や弾性部材やねじ等を介して、初
期設定可能に取り付ける。
【0022】
【考案の効果】以上から明らかなように、本考案の光軸
調整確認装置は、水準器を被調整体に取り付けた取付部
材若しくは水準器のケースのうち少なくとも何れか一方
と、水準器を一方の方向に常時付勢させる弾性部材と、
を一体に構成したものであるから、取付部材若しくはケ
ースと弾性部材とが一の部品で構成することができ、そ
の結果初期設定機構の部品点数を軽減化することができ
る。しかも、取付部材の両垂直側部と水準器の両側外面
とにそれぞれ設けられ、かつ相互に係合する係合凹部と
係合凸部とにより、水準器を左右方向にガタ無く上下方
向に回動させること、すなわち水準器の初期設定をスム
ーズに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光軸調整確認装置を装備したリフレクタ可動タ
イプの自動車用前照灯の正面図である。
【図2】同じく背面図である。
【図3】同じく要部の拡大背面図である。
【図4】図3におけるIV−IV線断面図である。
【図5】同じく要部の拡大断面図である。
【図6】図5におけるVI−VI線断面図である。
【図7】取付部材の平面図である。
【図8】図7におけるVIII−VIII線断面図であ
る。
【図9】図7におけるIX−IX線断面図である。
【図10】本考案の光軸調整確認装置の第2の実施例を
示し、ランプユニット可動タイプの自動車用前照灯に装
備した状態の縦断面図である。
【図11】本考案の光軸調整確認装置の第3の実施例を
示した断面図である。
【符号の説明】
A…リフレクタ可動タイプの自動車用前照灯、1…ラン
プハウジング(取付体)、2…可動リフレクタ(被調整
体)、3…気泡管、5…取付部材、6…ケース、8…防
熱部材、10…ランプハウジングの開口、11…透明キ
ャップ、36…水準器、53…ねじ(初期設定保持
具)、520…ばね部、(弾性部材)、522…係合凹
部(支持部材)、602…係合凸部(支持部材)、B…
ランプユニット可動タイプの自動車用前照灯(ランプユ
ニットで被調整体)、109…車体(取付体)、201
…取付部材、202…係合凹部(支持部材)。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取付体と、その取付体に回動可能に取り
    付けた被調整体と、その被調整体に装備した光源バルブ
    と、前記取付体に対して前記被調整体を上下方向に回動
    させて上下方向の光軸調整を行う光軸調整機構と、を備
    えた自動車用前照灯において、 前記被調整体に取り付けた取付部材と、 ケースと気泡管とからなり、前記気泡管の気泡の動きを
    目視して前記被調整体の上下方向の光軸調整を確認する
    水準器と、 前記水準器を前記取付部材に上下方向に回動可能に支持
    した支持部材と、 前記取付部材若しくは前記ケースのうち少なくとも何れ
    か一方に一体に設け、前記水準器を前記支持部材の支持
    支点を中心に一方の方向に常時付勢させる弾性部材と、 前記水準器を前記支持部材の支持支点を中心に回動させ
    て前記水準器の初期設定を行ない、かつその初期設定後
    の前記水準器の姿勢を前記弾性部材の弾性力に抗して保
    持する初期設定保持具と、 を備えた光軸調整確認装置であって、 前記支持部材は、前記取付部材の両垂直側部と前記水準
    器のケースの両側外面とにそれぞれ設けられており、か
    つ相互に係合する係合凹部と係合凸部とから構成されて
    いる、 ことを特徴とする自動車用前照灯における光軸調整確認
    装置。
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