JP2595370B2 - 窒素酸化物含有排ガスの浄化方法 - Google Patents
窒素酸化物含有排ガスの浄化方法Info
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Description
下において、排ガス中の窒素酸化物を、少量添加した炭
化水素若しくは含酸素化合物又は排ガス中に残存する炭
化水素若しくは含酸素化合物の存在下で、特定の触媒と
接触させ、排ガス中の窒素酸化物を除去する窒素酸化物
含有排ガスの浄化方法に関する。
健康に有害であり、かつ光化学スモッグや酸性雨の発生
原因ともなり得るため、その効果的処理手段の開発が望
まれている。
ス中のNOxを低減する方法が既にいくつか実用化されて
いる。
や、(ロ)ボイラー等の大型設備排出源からの排ガスに
ついてアンモニアを用いる選択的接触還元法が挙げられ
る。
炭化水素を用いる排ガス中のNOxの除去方法として、各
種金属を含むゼオライトを炭化水素の存在下でNOxを含
むガスと接触させる方法(特開昭63−283727号公報等)
があり、触媒としてはゼオライトに各種の金属を添加し
たものが提案されている。
ガス中のNOxの除去方法として、炭化水素の存在下で、
特定のゼオライトや酸性を有する金属酸化物とNOxを含
む排ガスとを接触させる方法が提案されている(特願平
2−139340号公報)。
る炭化水素成分と一酸化炭素を触媒によって水と二酸化
炭素とし、同時にNOxを還元して窒素とするものである
が、NOxに含まれる酸素量と、炭化水素成分と一酸化炭
素が酸化されるのに必要とする酸素量とが化学的に等量
となるように燃焼を調整する必要があり、ディーゼルエ
ンジンのように過剰の酸素が存在する系では、原理的に
適用は不可能である。
であるアンモニアを用いるため保安上巨大な設備が必要
であり、排ガス発生源が移動する場合に適用することは
技術的に極めて困難である。
としており、ディーゼル機関の排ガス条件下では適用が
困難であると共に、活性も不充分である。すなわち、触
媒の成分として各種金属類を含むため、ディーゼル機関
から排出される硫黄酸化物により被毒されるばかりでな
く、添加した金属が凝集する等して活性の低下も起こる
ため、ディーゼル機関からの排ガス中のNOxを除去する
には適さず、実用化には至っていない。
も効率的にNOxを分解除去できるが、この(ニ)の方法
で使用する金属酸化物は、製造工程が簡単で、実用上も
極めて有利であり、この金属酸化物を用いて、より一層
高い割合でNOxを除去することができる方法の開発が切
望されている。
題について検討した結果なされたものであって、酸化雰
囲気において、ディーゼル機関排ガスをはじめ、種々の
設備からの排ガス中のNOxを効率良く除去することがで
きる排ガスの浄化方法を提案することを目的とする。
するために、鋭意研究を重ねた結果、特定の処理を施し
た金属酸化物を触媒として用いることにより、従来より
高い割合でNOxを除去することができることを見出し、
本発明を完成するに至った。
記の目的を達成するために、過剰の酸素が存在する酸化
雰囲気中、炭化水素若しくはアルコール類,エーテル
類,ケトン類のうちの少なくとも1種の含酸素化合物の
存在下において、硫酸根を有する化合物により処理して
NOxのN2への還元能を発現させた金属酸化物と窒素酸化
物を含む排ガスとを接触させることを特徴とする。
酸根を有する化合物で処理することにより調製した金属
酸化物であり、この金属酸化物としては種々の典型金属
酸化物,遷移金属酸化物,複合酸化物等が挙げられる。
極めて重大な触媒毒となることが知られており、例え
ば、硫酸のような硫黄分を含む成分で触媒を処理するこ
とは考えられなかった。
る化合物で処理して調製した金属酸化物を用いることに
より、未処理のものと比べより一層高率でNOxの除去が
達成できるという当初全く予見し得ない驚くべき結果が
得られた。
ルミナ(Al2O3),酸化チタン(TiO2),酸化ジルコニ
ウム(ZrO2),酸化ハフニウム(HfO2),酸化鉄(Fe2O
3),酸化スズ(SnO2),シリカ−アルミナ(SiO2−Al2
O3),チタニア−ジルコニア(TiO2−ZrO2)等を、硫酸
根を有する化合物で処理したものを挙げることができ
る。
ンモニウム等を挙げることができ、その他処理後の乾燥
処理により金属酸化物上で硫酸根が生成する化合物であ
れば用いることができる。
う金属酸化物触媒の調製は、アルミナ(Al2O3),酸化
チタン(TiO2)等のような金属酸化物を、室温で特定の
濃度の硫酸と接触させ、乾燥後、特定の温度で空気焼成
することにより得られるが、非晶質の酸化物あるいは対
応する水酸化物を硫酸で同様に処理することによって、
より一層高い活性の触媒が得られる。
なるが、通常、約0.01〜10mol/l、好ましくは約0.1〜5m
ol/lであり、該濃度の硫酸を触媒重量当たり約5〜20倍
量使用し、金属酸化物と接触させる。
の接触によるNOx還元分解活性への効果は余り期待でき
ず、また約10mol/lを超えると、金属硫酸塩の生成ある
いは触媒構造の破壊等が起こる虞があり余り好ましくな
い。
て処理に用いる場合も、上記と同様の方法で処理するこ
とができる。
るが、通常、約300〜850℃、好ましくは約400〜700℃で
ある。
等の化合物が除去できず、触媒活性点が形成されない虞
があり、850℃を超えると、触媒表面積の減少あるいは
触媒活性点の破壊が生じる可能性がある。
は、NOx還元分解活性を有するゼオライト等他の物質と
混合して用いることが可能であることは言うまでもな
く、単独で用いる場合は製造工程が簡単であるので、実
用上も極めて有利である。
状等、その形状、構造は問わない。
性の酸化物、シリカゾル、あるいはカーボンワックス,
油脂等の成型剤を混合することも可能である。
ディーゼル自動車や定置式ディーゼル機関等のディーゼ
ルエンジン排ガス,ガソリン自動車等のガソリンエンジ
ン排ガスをはじめ、硝酸製造工場,各種の燃焼設備等の
排ガスを挙げることができる。
記触媒に、酸化雰囲気中、炭化水素の存在下で、排ガス
を接触させることにより行う。
炭素,水素及び炭化水素と、本発明方法おいて必要に応
じて添加する炭化水素の還元性物質を完全に酸化して水
と二酸化炭素に変換するのに必要な酸素量よりも過剰な
酸素が含まれている雰囲気をいい、例えば、自動車等の
内燃機関から排出される排ガスの場合には空気比が大き
い状態(リーン領域)の雰囲気であり、通常、過剰酸素
率は約20〜200%程度である。
された触媒は、炭化水素と酸素との反応よりも、炭化水
素とNOxとの反応を優先的に促進させて、NOxを分解す
る。
化水素でもよいが、上記反応を促進させるのに必要な量
よりも不足している場合には、外部より炭化水素を添加
する必要がある。
に必要な量よりも過剰な方がより還元反応は進むので、
過剰に添加するのが好ましく、通常、炭化水素の使用量
はNOxの還元分解に必要な理論量の約20〜2,000%、好ま
しくは約30〜1,500%過剰に存在させる。
素が存在するので、本発明においては、二酸化窒素(NO
2)を還元分解するのに必要な炭化水素と定義するもの
であり、例えば、炭化水素としてプロパンを用いて1,00
0ppmの一酸化窒素(NO)を酸素存在下で還元分解する際
のプロパンの理論量は200ppmとなる。
炭化水素の量は、メタン換算で約50〜10,000ppm程度で
ある。
含め特に限定されず、反応温度で気化するものであれば
使用可能である。
エチレン,プロピレン,ブチレン等の炭化水素を具体例
として挙げることができ、液体状のものとしては、ガソ
リン,軽油等の石油系炭化水素、アルコール類,エーテ
ル類,ケトン類の含酸素化合物を挙げることができる。
物を配置した反応器を用意して、酸化雰囲気中で炭化水
素を存在させて、NOx含有排ガスを通過させることによ
り行う。
り最適温度が異なるが、排ガスの温度に近い温度が排ガ
ス加熱設備等を必要としないので好ましく、約200〜800
℃、特に約300〜600℃の範囲での使用が有効である。
合は、パラフィン類を用いた場合よりもやや低い温度が
好ましい。
が進行し、また排ガスを触媒層へ導入する空間速度(S
V)は、反応温度等の他の反応条件や要求されるNOx除去
率により異なり、特に制限はないが、約500〜100,000Hr
-1、好ましくは約1,000〜70,000Hr-1の範囲である。
処理する場合は、上記触媒は、排気マニホールドの下流
に配置するのが好ましい。
においては、固体触媒上の酸点が重要な活性点になって
いると考えられている。
合物で処理することにより強い酸点が生成し、NOxの選
択的還元に関する触媒活性が大幅に向上するものと推定
される。
は、これらの実施例によって制限されるものではない。
販のチタンテトライソプロポキシド200mlを加え、沈澱
を生成させた。
澱を溶解させた。
して再び沈澱を生成させ、一昼夜放置して濾別、水洗、
乾燥させ、水酸化チタン(チタン酸)を得た。
酸を150ml流した後、風乾した。
酸化チタン触媒を得た。
1g採り、常圧固定床流通式反応装置に充填し、表1に示
す反応温度で、1,000ppmの一酸化窒素(以下、「NO」と
記す)と10%の酸素、及び300ppmのプロパンを含むヘリ
ウムガスを、毎分60mlの流速で流して反応を行った。
NOの還元分解率は生成した窒素の収率から求め、これら
の結果を、実施例1として表1に示した。
酸処理を行わずに、530℃で空気焼成して、酸化チタン
触媒を調製した。
にしてNOの除去反応を行った。
酸処理した酸化チタン触媒に比較してNO還元分解率が低
いことが判る。
を濾紙上に採り、0.5mol/lの硫酸を150ml流した後、風
乾した。
酸化ジルコニウム触媒を得た。
いた以外は、実施例1と同様にしてNOの除去反応を行っ
た。
時間焼成して、酸化ジルコニウム触媒を得た。
実施例1と同様にしてNOの除去反応を行った。
解し、攪拌しながら25%アンモニア水を34ml加えてpH8
に調整し、沈澱を生成させた。
l流した後、風乾し、最後に空気気流中500℃で3時間焼
成して、硫酸処理酸化鉄触媒を得た。
同様にしてNOの除去反応を行った。
硫酸処理を行わず、空気気流中500℃で3時間焼成し
て、酸化鉄触媒を得た。
てNOの除去反応を行った。
硫酸を60ml流した後、風乾し、空気気流中600℃で3時
間焼成して、硫酸処理アルミナ触媒を得た。
と同様にしてNOの除去反応を行った。
例1と同様にして反応を行った。
酸処理したアルミナ触媒とは異なり、NO還元分解率が低
いことが判る。
理した金属酸化物触媒を用いることによって、過剰の酸
素の存在下において、高い割合でNOの還元分解が起こる
ことが判る。
剰に存在する酸化雰囲気において、効率的に排ガス中の
NOxを除去することができる。
が、炭化水素の存在下で、NOxと炭化水素との反応を優
先的に促進させるからである。
を用いずに、ディーゼル機関排ガスをはじめ種々の設備
からの排ガス中から効率よくNOxを除去することがで
き、環境保全上極めて価値が高いものである。
Claims (1)
- 【請求項1】過剰の酸素が存在する酸化雰囲気中、炭化
水素若しくはアルコール類,エーテル類,ケトン類のう
ちの少なくとも1種の含酸素化合物の存在下において、
硫酸根を有する化合物により処理してNOxのN2への還元
能を発現させた金属酸化物と窒素酸化物を含む排ガスと
を接触させることを特徴とする窒素酸化物含有排ガスの
浄化方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2204103A JP2595370B2 (ja) | 1990-08-01 | 1990-08-01 | 窒素酸化物含有排ガスの浄化方法 |
DE69125649T DE69125649T2 (de) | 1990-05-28 | 1991-05-28 | Verfahren zum Entfernen von Stickoxiden aus Abgasen |
EP91108690A EP0459396B1 (en) | 1990-05-28 | 1991-05-28 | Process for removing nitrogen oxides from exhaust gases |
KR1019910008697A KR100201748B1 (ko) | 1990-05-28 | 1991-05-28 | 배기가스로부터 질소산화물을 제거하는 방법 |
US07/967,578 US5336476A (en) | 1990-05-28 | 1992-10-27 | Process for removing nitrogen oxides in exhaust gases to nitrogen |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2204103A JP2595370B2 (ja) | 1990-08-01 | 1990-08-01 | 窒素酸化物含有排ガスの浄化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0490825A JPH0490825A (ja) | 1992-03-24 |
JP2595370B2 true JP2595370B2 (ja) | 1997-04-02 |
Family
ID=16484850
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2204103A Expired - Lifetime JP2595370B2 (ja) | 1990-05-28 | 1990-08-01 | 窒素酸化物含有排ガスの浄化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2595370B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5142070A (ja) * | 1974-10-09 | 1976-04-09 | Mitsubishi Chem Ind | |
JPS63185454A (ja) * | 1987-01-27 | 1988-08-01 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 排ガス浄化用触媒 |
-
1990
- 1990-08-01 JP JP2204103A patent/JP2595370B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0490825A (ja) | 1992-03-24 |
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