JP2595187B2 - 弗素樹脂用表面処理剤 - Google Patents

弗素樹脂用表面処理剤

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JP2595187B2
JP2595187B2 JP5242811A JP24281193A JP2595187B2 JP 2595187 B2 JP2595187 B2 JP 2595187B2 JP 5242811 A JP5242811 A JP 5242811A JP 24281193 A JP24281193 A JP 24281193A JP 2595187 B2 JP2595187 B2 JP 2595187B2
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和夫 大場
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和夫 大場
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  • Chemically Coating (AREA)
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  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面の濡れ性のほとん
どない無極性樹脂に濡れ性を付与する表面処理剤に関す
る。特に無極性樹脂に対する無電解めっきや印刷に好適
な表面処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリテトラフルオロエチレン樹脂に代表
される無極性樹脂は濡れ性が低く、その表面に各種処理
を行うためには、濡れ性を付与する必要があった。例え
ばポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)の場
合、表面エネルギーは小さく、臨界表面張力は18.5
dyn/cmであり、これ以上の表面張力をもつ液体に
は濡れにくい。又、PTFE表面に対する液体の接触角
は一般に大きく、接着エネルギーは小さい。このためポ
リテトラフルオロエチレン樹脂に代表される無極性樹脂
の多くは優れた絶縁性、耐熱性、誘電性、耐薬品性など
の性質を生かしきれないまま、その用途にも限界があっ
た。
【0003】特に近年ではプリント回路基板の分野で、
従来のガラス布にエポキシ樹脂を含浸させた銅ばり積層
板にかわって、弗素樹脂の銅ばり積層が用いられるよう
になり、その優れた物性から今後の発展が注目されてき
ている。しかし、プリント回路基板にとって重要な回路
パターンの作成やスルホールの導通化においては、その
濡れ性の低さから、無電解めっきがうまく行えないとい
う大きな問題があった。同様にプラスチック表面への印
刷においても、弗素樹脂は濡れ性が低く接着性におとる
ことから適格に印刷をすることが難しく、そのため、プ
ラズマによるプラスチック表面の処理などの高価な手段
が用いられており、簡易な表面処理剤の開発が望まれて
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、無極性樹脂
に濡れ性を容易に付与しうる表面処理剤を提供すること
を目的とする。同時に該表面処理剤を用いて無極性樹脂
に対して無電解めっきを施す方法、及び無極性樹脂の表
面に印刷する方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的が
不飽和脂肪酸又はその多量体と多価アルコールのエステ
ルを有機溶媒に溶かした溶液を無極性樹脂の表面に処理
することによって達成されることを見出して、本発明に
至ったものである。本発明の第一の発明は、炭素数14
から20の不飽和脂肪酸と多価アルコールの部分的エス
テル又は炭素数14から20の不飽和脂肪酸の多量体と
多価アルコールの部分的エステルの有機溶媒溶液を主成
分とする弗素樹脂に対する無電解めっき用表面処理剤で
あり、第二の発明は、炭素数14から20の不飽和脂肪
酸と多価アルコールの部分的エステル又は炭素数14か
ら20の不飽和脂肪酸の多量体と多価アルコールの部分
的エステルの有機溶媒溶液を主成分とする表面処理剤を
無極性樹脂の無電解めっきを必要とする部分に付着さ
せ、該付着部分に無電解めっきを行うことを特徴とする
無極性樹脂に対するめっき方法であり、第三の発明は、
炭素数14から20の不飽和脂肪酸と多価アルコールの
部分的エステル又は炭素数14から20の不飽和脂肪酸
の多量体と多価アルコールの部分的エステルの有機溶媒
溶液を主成分とする表面処理剤を弗素樹脂の印刷を必要
とする表面に付着させ、該付着部分に印刷を行うことを
特徴とする弗素樹脂に対する印刷方法である。本発明に
用いられる不飽和脂肪酸は炭素数14から20のもので
あり、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレ
ン酸、アラキドン酸、ステアロール酸、パルミトール
酸、リシノール酸、エレオステアリン酸などである。こ
の中でリノール酸、リノレン酸が好ましい。又、これら
の二量体などの多量体も用いられる。
【0006】多価アルコールとしては、2価アルコール
とエチレングリコール、ジエチレングリコールなど、3
価アルコールのグリセリンなど、4価アルコールのエリ
スリトールなどが好ましく用いられる。本発明の不飽和
脂肪酸又はその多量体と多価アルコールのエステル化反
応は、これらの脱水エステル化反応でもよいが、その
他、エステル交換法や酸塩化物法でもよい。これらには
通常のエステル化反応の触媒を用いることができる。
【0007】本発明のエステルの溶媒となる有機溶媒
は、使用時における速乾性の点から揮発性の高いものが
好ましく、エチルアルコール、ベンゼン、トルエン、キ
シロールなどが挙げられる。又、本発明の無極性樹脂用
表面処理剤には、塗布部分を明らかにするために若干の
染料、顔料を含ませてもよい。このように着色すること
により無極性樹脂の表面の処理部分と未処理部分を明確
にすることができ、後の無電解エッチングや印刷の際に
便利である。又、特に無電解めっきに用いる時には触媒
核となる物質、例えば塩化パラジウムを含ませておくこ
とも可能である。
【0008】本発明の無電解めっきで用いられる無極性
樹脂とは、高分子鎖に極性基がペンダントしていない
か、あるいは極性基がペンダントしていても対称性高分
子であるために全体として極性を有しない樹脂である。
具体的には、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTF
E)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピ
レン共重合体樹脂(FEP)、三弗化塩化エチレン樹脂
(PCTFE)、ポリ弗化ビニリデン樹脂(PVdF)
などの弗素樹脂、ポリシリコーン樹脂、ポリエチレン、
ポリプロピレンなどが代表的なものである。
【0009】無電解めっきはプラスチックやガラス、セ
ラミックなどの電気的不導体の表面に導電性を与える目
的に使用されてきたもので、外部から電流を流さずにめ
っきを施すことができるのでこの名が付けられている。
銅のめっきが主であるが、銅以外の金属、例えばニッケ
ル、金、銀、クロム、スズ、ハンダ合金などいろいろの
金属や合金の無電解めっきも可能である。めっきの目的
は防錆または装飾が主であったが、電子機器の発展とと
もに機能メッキとしても利用されるようになった。特に
銅の無電解メッキは電子回路の作成に利用され、セラミ
ック基板や銅ばり積層板上への回路パターン作成をはじ
め、プリント配線基板のスルーホールめっきなどに多く
利用される。無電解めっきでは、めっき液中の還元剤が
酸化され、同時にめっき液中の金属イオンが還元されめ
っきが行われる。従って、無電解めっき液の主成分とし
て、かならず金属塩と還元剤とが存在しなければならな
い。このほかに補助成分としてpH調整剤、錯化剤、促
進剤、安定剤その他が加えられている。本発明において
は、無電解めっきだけで、例えばプリント配線板のパタ
ーンやスルホールを導通化する場合だけでなく、無電解
めっきで無極性樹脂の表面の導電化を行い、その上に電
解めっきを施す場合もある。いずれの場合にも高密度の
パターン形成が可能となる。
【0010】無電解めっきで無極性樹脂の銅ばり積層板
の表面に回路パターンを設ける場合やスルホールの導電
化をする場合は、該銅ばり積層板を本発明の表面処理剤
の液中にひたし、液中より引き上げて乾燥させることに
より無極性樹脂の全面に表面処理剤を付着させた後、不
必要な部分をワイヤブラシによる表面研摩により除去す
ると、無電解めっきを必要とする細孔への表面処理剤の
浸透が十分行われて好ましい。又、表面処理剤による処
理に先だって、各スルホールにコロナ放電を行い、孔明
け時に生じた無極性樹脂のスミアを取除くと、銅の表面
がスルホール内部に十分露出して、無電解めっきが効果
的である。本発明の表面処理剤を弗素樹脂に対する印刷
に用いる時には、該表面処理剤を弗素樹脂の全表面に塗
布してもよいし、印刷される部分の表面のみに塗布して
もよい。
【0011】
【実施例】以下、本願発明を実施例を用いて詳しく説明
する。 実施例1 リノレン酸二量体78%、同三量体7%の粘稠脂と4価
アルコールエリスリトール〔C46(OH)4〕を15
%、それに触媒として硫酸アルミニウム0.15%を混
和し、220℃にて1時間加熱反応させた。これにより
リノレン酸多量体に部分的エステルを生成させた。
【0012】この液をエチルアルコール70%とキシロ
ール30%の溶媒に20%位加えて活性化剤が得られ
た。表面の濡れ性のほとんどないポリテトラフルオロエ
チレン樹脂材の導通の必要な部分に塗る。速乾性が高い
ため1分足らずで乾燥をする。塩化パラジウム液を用い
て最初の析出に必要な触媒核(Pd)を形成させる。セ
ンシタイザー液に浸漬し、水洗後、アクチベータ液に浸
漬させてPd核を沈着させる。その後無電解銅めっき浴
に入れると活性化剤の塗った部分が良く銅めっきされ、
密着も良好であった。
【0013】実施例2 銅貼4層テフロン基板にマイクロドリルで0.5mmの
径の穴明けを行いスルホールとした。これを実施例1と
同じ表面処理液(エポキシ樹脂10%入り)に浸漬さ
せ、取出し後乾燥させ、基板表面に水洗浄、表面研磨し
てから無電解銅めっきしたところ小径穴内に均一に銅が
めっきされた。各銅層間の導通は十分であった。
【0014】実施例3 ポリシリコーン樹脂の1mm厚シートの表面に実施例1
と同じ表面処理剤を塗布、乾燥させた。更にアクリル系
インキを塗布、乾燥させた。塗布された形状は良好で、
密着性も良好であった。
【0015】
【発明の効果】以上の通り、本願発明の表面処理剤は弗
素樹脂などの無極性樹脂に濡れ性を付与するものであ
り、特に無極性樹脂に対する無電解めっきや印刷に好適
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嶋 好範 神奈川県川崎市麻生区王禅寺768番地15 (72)発明者 大場 章 埼玉県朝霞市宮戸3丁目12番89号 (56)参考文献 特開 平4−65438(JP,A) 特開 昭63−4987(JP,A) 特開 昭57−147527(JP,A) 特開 昭51−5374(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数14から20の不飽和脂肪酸と多
    価アルコールの部分的エステル又は炭素数14から20
    の不飽和脂肪酸の多量体と多価アルコールの部分的エス
    テルの有機溶媒溶液を主成分とする弗素樹脂に対する無
    電解めっき用表面処理剤。
  2. 【請求項2】 不飽和脂肪酸がリノール酸又はリノレン
    酸である請求項1記載の弗素樹脂に対する無電解めっき
    用表面処理剤。
  3. 【請求項3】 炭素数14から20の不飽和脂肪酸と多
    価アルコールの部分的エステル又は炭素数14から20
    の不飽和脂肪酸の多量体と多価アルコールの部分的エス
    テルの有機溶媒溶液を主成分とする表面処理剤を無極性
    樹脂の無電解めっきを必要とする部分に付着させ、該付
    着部分に無電解めっきを行うことを特徴とする無極性樹
    脂に対する無電解めっき方法。
  4. 【請求項4】 無電解めっきが、表面処理剤の付着部分
    を乾燥させ、触媒核となる物質を付着させ、無電解めっ
    き浴に対象物を入れるものである請求項3記載の無電解
    めっき方法。
  5. 【請求項5】 無電解めっきの触媒核となる物質が表面
    処理剤中に含まれているものである請求項3記載の無電
    解めっき方法。
  6. 【請求項6】 不飽和脂肪酸がリノール酸又はリノレン
    酸である請求項3、4又は5記載の無電解めっき方法。
  7. 【請求項7】 無極性樹脂が多層回路基板である請求項
    3、4、5又は6項記載の無電解めっき方法。
  8. 【請求項8】 無極性樹脂が弗素樹脂である請求項3、
    4、5、6又は7記載の無電解めっき方法。
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