JP2595177B2 - 中空成形機の型締方法及び装置 - Google Patents

中空成形機の型締方法及び装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中空成形機の型締方法
及び装置に関し、特に、電動機を用いて、高精度かつ安
全な高品質成形を行うための新規な改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、用いられていたこの種の中空成形
機の型締方法及び装置としては、一般に、図2で示す構
成が採用されていた。すなわち、図2において符号1で
示されるものはクロスヘッド2に接続された押出機であ
り、このクロスヘッド2の下方位置には、フロントプレ
ート3の第1金型取付板4に設けられた第1金型部5
と、リアプレート6に油圧シリンダ7を介して接続され
た第2金型取付板8の第2金型部9とが開閉自在に設け
られ、各金型部5,9により金型10を構成している。
【0003】前記フロントプレート3とリアプレート6
とは、複数のタイバー11を介して接続されており、前
記第2金型取付板8の貫通孔8aには前記タイバー11
が作動自在に貫通している。
【0004】前記油圧シリンダ7には、油圧ユニット1
2に接続された電磁弁13が一対の絞り弁14,15を
介して接続されており、この油圧シリンダ7の作動によ
り前記金型10の開閉及び型締を行うことができるの
で、前述の各金型取付板4,8、油圧シリンダ7、各プ
レート3,6及びダイバー11により型締手段20を構
成している。
【0005】次に、動作について説明する。まず、押出
機1から押出された樹脂をクロスヘッド2に導き、パイ
プ状のパリソン2aを下向きに垂下させ、下部に待機す
る金型10の間に導き、必要長さに達した段階で、油圧
シリンダ7のロッド7aを伸ばすと、型締手段20を介
して金型10が閉じ、型締が行われる。この段階で、パ
リソン2aを図示しないカッターで切断し、金型10を
エアーノズル(図示せず)側に移動させ、このエアーノ
ズルによってパリソン2a内にエアーを注入すると金型
10内で中空成形が行われる。その後、冷却し、金型1
0を型開すると、中空成形品が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の中空成形機の型
締方法及び装置は、以上のように構成されているため、
次のような課題が存在していた。すなわち、油圧シリン
ダ及び配管からオイルがもれると成形品を汚損すること
になり、特に、医療用及び薬品用ボトルには厳重なメン
テナンスが必要となっていた。また、油圧シリンダの作
動は細かく高精度に制御することが難しく、高精度な型
締を要求される高精度中空成形品を得ることは極めて困
難であった。
【0007】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたもので、特に、電動機を用いて、高精度か
つ安全な高品質成形を行うようにした中空成形機の型締
方法及び装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による中空成形機
の型締方法は、第1、第2金型取付板に設けられパリソ
ンを中空成形するための金型の型締手段として、少なく
とも前記第1金型取付板に設けられたフロントプレート
と、前記フロントプレートにタイバーを介して接続され
たリアプレートと、を用い、前記第2金型取付板に設け
たナットに螺合した回転ねじを前記リアプレートに設け
た電動機によって回転することにより前記金型の型締を
行う方法である。
【0009】本発明による中空成形機の型締装置は、第
1、第2金型取付板に設けられパリソンを中空成形する
ための金型の型締を、型締手段を介して行うようにした
中空成形機の型締装置において、前記型締手段は、前記
第1金型取付板に設けられたフロントプレートと、前記
フロントプレートにタイバーを介して接続されたリアプ
レートと、前記リアプレートに設けられた電動機と、前
記電動機に接続された回転ねじに螺合され前記第2金型
取付板に設けられたナットとよりなり、前記電動機の回
転により前記金型の型締を行うようにした構成である。
【0010】さらに詳細には、前記第2金型取付板とリ
アプレートは、ラックとピニオンを介して連結されてい
る構成である。
【0011】
【作用】本発明による中空成形機の型締方法及び装置に
おいては、型締手段を作動させるために電動機と回転ね
じが採用されているため、電動機を介して回転ねじを回
転することにより、金型の開閉及び型締を高精度に行う
ことができ、従来のような油もれによる成形品の汚れ等
を完全に避け、高品質な中空成形品を得ることができ
る。
【0012】
【実施例】以下、図面と共に本発明による中空成形機の
型締方法及び装置の好適な実施例について詳細に説明す
る。なお、従来例と同一又は同等部分については同一符
号を用いて説明する。図1において符号1で示されるも
のはクロスヘッド2に接続された押出機であり、このク
ロスヘッド2の下方位置には、フロントプレート3の第
1金型取付板4に設けられた第1金型部5と、リアプレ
ート6に回転ねじ30とナット31を介して接続された
第2金型取付板8の第2金型部9とが開閉自在に設けら
れ、各金型部5,9により金型10を構成している。
【0013】前記フロントプレート3とリアプレート6
とは、複数のタイバー11を介して接続されており、前
記第2金型取付板8の貫通孔8aには前記タイバー11
が作動自在に貫通している。
【0014】前記回転ねじ30はカップリング32を介
して前記リアプレート6の電動機33の回転軸33aに
接続され、前記ナット31はサポート34を介して第2
金型取付板8に取付けられており、この回転ねじ30は
前記ナット31に螺合している。従って、前記電動機3
3の作動により前記金型10の開閉及び型締を行うこと
ができるもので、前述の各金型取付板4,5、ナット3
1、電動機33、各プレート3,6及びタイバー11に
より型締手段20を構成している。また、第2金型取付
板8とリアプレート6間は、ラック40,41とピニオ
ン42よりなる同期部43により連結されている。
【0015】次に動作について説明する。まず、押出機
1から押出す樹脂をクロスヘッド2に導き、パイプ状の
パリソン2aを下向きに垂下させ、下部に待機する金型
10の間に導き、必要長さに達した段階で、電動機33
を介して回転ねじ30を回転させると、各プレート3,
6、及びタイバー11を介して各金型部5,9が互いに
閉じる方向に移動するため、型閉及び型締が行われる。
この段階で、パリソン2aを図示しないカッターで切断
し、金型10をエアーノズル(図示せず)側に移動さ
せ、このエアーノズルによってパリソン2a内にエアー
を注入すると金型10内で中空成形が行われる。その
後、冷却し、金型10を型開すると中空成形品が得られ
る。
【0016】
【発明の効果】本発明による中空成形機の型締方法及び
装置は、以上のように構成されているため、次のような
効果を得ることができる。すなわち、金型の型開閉及び
型締めを電動機と回転ねじによって高精度に行うことが
でき、かつ、従来のような油漏れが発生しないため、油
汚れのない安全な高品質の中空成形品を得ることができ
る。また、電動機をプログラムコントロールすることに
よって、金型を任意の開閉スピード、任意の位置で停止
でき、かつ精度良く停止し、停止後外乱によって誤動作
しないので安全で有る。また、型閉、型開後必要動作以
外にはモータをオフとすることにより、油圧ユニットの
モータの様に常時作動しないため省エネが計れる。ま
た、モータのトルク制御によって型締力が任意に変更で
きるので、成形品のサイズに合わせた型締力を用い金型
の損傷防止、寿命向上を計ると共に、型締力の表示が可
能となり操作性の向上を計ることができる。また、型締
力、開閉スピード、停止位置の記憶により、成形時の再
現性が計れるため、段取時間の短縮、オペレータの技量
不足のカバー、品質管理の向上を計ることができる。ま
た、金型の厚さが一定しない場合にも、電動機により必
要な型締力を高精度に与えて成形が可能で有る。また、
型閉、型開時の途中に於いて、任意のスピードが可変で
きるため、成形動作の幅が広がり、成形品品質の向上を
計ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による中空成形機の型締装置を示す構成
図である。
【図2】従来の中空成形機の型締装置を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
2a パリソン 3 フロントプレート 4,8 第1、第2金型取付板 6 リアプレート 10 金型 20 型締手段 31 ナット 33 電動機 40,41 ラック 42 ピニオン

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1、第2金型取付板(4,8)に設けられ
    パリソン(2a)を中空成形するための金型(10)の型締を、
    型締手段(20)を介して行うようにした中空成形機の型締
    方法において、前記型締手段(20)として、少なくとも前
    記第1金型取付板(4)に設けられたフロントプレート(3)
    と、前記フロントプレート(3)にタイバー(11)を介して
    接続されたリアプレート(6)と、を用い、前記第2金型
    取付板(8)に設けたナット(31)に螺合した回転ねじ(30)
    を前記リアプレート(6)に設けた電動機(33)によって回
    転することにより前記金型(10)の型締を行うことを特徴
    とする中空成形機の型締方法。
  2. 【請求項2】 第1、第2金型取付板(4,8)に設けられ
    パリソン(2a)を中空成形するための金型(10)の型締を、
    型締手段(20)を介して行うようにした中空成形機の型締
    装置において、前記型締手段(20)は、前記第1金型取付
    板(4)に設けられたフロントプレート(3)と、前記フロン
    トプレート(3)にタイバー(11)を介して接続されたリア
    プレート(6)と、前記リアプレート(6)に設けられた電動
    機(33)と、前記電動機(33)に接続された回転ねじ(30)に
    螺合され前記第2金型取付板(8)に設けられたナット(3
    1)とよりなり、前記電動機(33)の回転により前記金型(1
    0)の型締を行うように構成したことを特徴とする中空成
    形機の型締装置。
  3. 【請求項3】 前記第2金型取付板(8)とリアプレート
    (6)は、ラック(40,41)とピニオン(42)を介して連結され
    ていることを特徴とする請求項2記載の中空成形機の型
    締装置。
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KR1019940001487A KR970009930B1 (ko) 1993-01-29 1994-01-27 중공 성형품의 성형 방법 및 장치
US08/517,465 US5639415A (en) 1993-01-29 1995-08-21 Method and apparatus for forming hollow article

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「ACサーボ・ガイダンス」三菱電機株式会社(平成元年1月)第3頁

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